JP5074806B2 - メカニカルスプライスの組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、対向する光ファイバ同士を突き合わせて接続するためのメカニカルスプライスに関する。
従来、光ファイバ同士を接続するための装置として、光ファイバの端面同士を突き合わせた状態で固定するメカニカルスプライスが知られている(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1,2に記載の技術では、まず、接続する両光ファイバの端部の被覆を除去して端面を処理し、支持部の溝に挿入して両光ファイバの端面同士を接触させ、硬質部材によって押圧することにより両光ファイバを整合させる。この際、光ファイバを湾曲させて、光ファイバの伸びようとする反発力により接触面同士を押圧し、確実に接続できるようにしている。
特開昭59−218415号公報 特開2000−56178号公報
ところで、特許文献1に記載のメカニカルスプライスにおいては、光ファイバの調心精度を確保するために、被覆を除去してガラスファイバの外径を基準として調心し、固定を行わねばならない。そのため、被覆を除去した後、露出したガラスファイバを清掃し、所定の長さに切断するといった作業が必要となり、接続作業の工数が多くなってしまう。また、光ファイバの被覆を剥いてガラスが剥き出しになるため、接続作業中に作業者の手等を傷付けるおそれがある。
さらに、被覆を除去してガラス状態で使用するため、接続作業中にガラス部分に傷が付くおそれがある。このような場合には、光ファイバの強度が低下して、最悪の場合には断線するおそれもある。
また、通常メカニカルスプライスはPPS、エポキシ等の樹脂材料で構成されているため、接続時にガラスファイバをメカニカルスプライスの基板のV溝に沿わせて挿入する際に、ガラスのエッジが樹脂を削り、樹脂ゴミを巻き込んだ状態で接続する可能性があり、初期特性が安定しにくい。
また、接続が完了したメカニカルスプライスにおいて、光ファイバの線膨張係数と樹脂製のメカニカルスプライス本体の線膨張係数が異なるため、温度変化に伴う各部材の収縮差から、接続端面が外れてロス増を招くおそれがある。
さらに、接続の確認ができないため、十分に光ファイバの端面が突き当っていない状態で接続作業を完了させるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、作業の安全性を確保しつつ接続工数を減少させ、接続信頼性を向上させることができるメカニカルスプライス及びメカニカルスプライスの組立方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るメカニカルスプライスは、対向する光ファイバをそれぞれガイドするガイド溝が形成された基板と、前記光ファイバを固定蓋によりそれぞれ前記ガイド溝に押圧して固定するファイバ固定部と、前記光ファイバ同士を調心しつつ突き合わせて接続する直線状の穴を有する接続部と、前記接続部と前記ファイバ固定部との間で前記光ファイバの撓みを許容する撓み空間が形成された撓み部と、前記基板と前記固定蓋とを挟持して接合させて前記光ファイバへの押圧力を作用させるクランプスプリングと、を備え、前記撓み空間の底部と前記接続部の前記穴とが直線状に連続していることを特徴とする。
また、本発明に係るメカニカルスプライスにおいて、前記撓み部は、前記接続部に対する一方側のみに設けられていることが好ましい。
また、本発明に係るメカニカルスプライスにおいて、前記接続部において前記穴には空気逃げ用のスリットが形成されていることが好ましい。
さらに、前記スリットが形成された位置の前記穴は、周方向の半分未満が開放されていることが好ましい。
また、本発明に係るメカニカルスプライスにおいて、前記接続部における前記穴の内部に屈折率整合材が設けられていることが好ましい。
上記課題を解決するための本発明に係るメカニカルスプライスの組立方法は、対向する被覆付きの光ファイバをそれぞれガイドするガイド溝が形成された基板と、前記光ファイバを固定蓋によりそれぞれ前記ガイド溝に押圧して固定するファイバ固定部と、前記光ファイバ同士を被覆付きの状態で調心しつつ突き合わせて接続する直線状の穴を有する接続部と、前記接続部と前記ファイバ固定部との間で前記光ファイバの撓みを許容する撓み空間が形成された撓み部と、前記基板と前記固定蓋とを挟持して接合させて前記光ファイバへの押圧力を作用させるクランプスプリングと、を備え、前記撓み空間の底部と前記接続部の前記穴とが直線状に連続しているメカニカルスプライスの組立方法であって、前記クランプスプリングの挟持力に抗して前記固定蓋と前記基板の接合を解除した状態で、前記メカニカルスプライスの一方から被覆付きの光ファイバを一方側の前記ガイド溝に沿って挿入するとともに、他方からも被覆付きの光ファイバを他方側の前記ガイド溝に沿って挿入して前記接続部の前記穴内で突き合わせ、前記撓み空間において前記光ファイバを撓ませた後、前記クランプスプリングの挟持力により前記固定蓋と前記基板を接合させて固定することで、両方の前記光ファイバをそれぞれ前記ガイド溝に固定することを特徴とする。
また、本発明に係るメカニカルスプライスの組立方法において、前記撓み部は、前記接続部に対する一方側のみに設けられており、前記撓み部が設けられている側から先に前記光ファイバを挿入して固定する位置に配置した後、他方側の光ファイバを挿入して前記一方側の光ファイバに突き合わせ、さらに他方側の光ファイバを固定する位置まで挿入して前記一方側の光ファイバを前記撓み部において撓ませてから、両方の前記光ファイバをそれぞれ前記ガイド溝に固定することが好ましい。
また、本発明に係るメカニカルスプライスの組立方法において、前記光ファイバは、被覆外径が125μmであって、その内部に直径80μmのガラスファイバを有することが好ましい。
本発明によれば、撓み空間の底部と接続部の穴とが直線状に連続しているため、被覆が付いたままの光ファイバを撓み空間の底部を沿わせて穴へと挿入することができる。そして、穴内では光ファイバを径方向に押し付けることがないため、穴の内径を光ファイバの外径に合わせておくだけで光ファイバの調心を行なうことができる。さらに、撓み空間内で光ファイバを撓ませることで相手の光ファイバに向けて付勢されるため、光ファイバ同士の接続状態を高い信頼性で保つことができる。
すなわち、被覆付きの光ファイバを少ない接続工数で容易に接続することができ、しかも接続信頼性が良好である。また、光ファイバを被覆付きのまま接続できるため、接続作業の安全性を確保することができる。
以下、本発明に係るメカニカルスプライス及びメカニカルスプライスの組立方法の実施形態の例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明のメカニカルスプライスに係る実施形態を示す概略構成図、図2はクランプスプリングを外した状態を示すメカニカルスプライスの斜視図、図3はメカニカルスプライスの分解斜視図、図4(A)は接続部の軸線に沿った断面図、図4(B)は図4(A)中B−B位置の拡大断面図、図4(C)は図4(A)中C−C位置の拡大断面図、図5はキャピラリの斜視図、図6は接続蓋の斜視図、図7(A)は撓み部がV字形状の場合の光ファイバの移動状態を示す説明図、図7(B)は撓み部が矩形状の場合の光ファイバの移動状態を示す説明図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態のメカニカルスプライス10は、全長にわたって全体矩形状の基板20を有しており、基板20の上面20a(図1において上面)には、基板20の長手方向、すなわち接続する光ファイバ11,12の軸方向(図1において左右方向)に沿って真っ直ぐなV溝形状のガイド溝21が形成されている。これにより、光ファイバ11,12を対向した状態で同軸上にガイドすることが可能である。
基板20の左右両端部に対応して、接続する光ファイバ11,12をそれぞれ固定するファイバ固定部30R,30Lが設けられており、各光ファイバ11,12を基板20のガイド溝21に押圧して固定するための固定蓋31R,31Lが基板20に対向して設けられている。
また、ファイバ固定部30Lに隣接して、光ファイバ11,12同士を調心しつつ突き合わせて接続する接続部40が設けられており、基板20に対向する接続蓋41が設けられている。
さらに、接続部40と右側のファイバ固定部30Rとの間には、光ファイバ11の撓みを許容して光ファイバ11,12同士の押圧力を発生させるための撓み空間51が形成された撓み部50が設けられている。なお、基板20、固定蓋31R,31L、接続蓋41は、PPS樹脂やエポキシ樹脂等、硬質プラスチックにより形成されている。
左右の固定蓋31R,31Lの上面、接続蓋41の上面、撓み部50における基板20の上端面20cの高さ位置(基板20の下面からの厚さ)は、全長にわたってほぼ同一面上にあり、固定蓋31R,31L、接続蓋41を基板20と共に挟持して接合させるとともに光ファイバ11,12を押圧して固定する断面コ字状のクランプスプリング13が、基板20のほぼ全長にわたって設けられている。なお、固定蓋31R,31Lの上面及び接続蓋41の上面には、それぞれ水平面を有する押圧部31b,41aが設けられており、クランプスプリング13によって確実に把持されるようになっている。クランプスプリング13の材質は、例えば、ベリリウム銅である。
図3に示すように、基板20の上面20aには、左右のファイバ固定部30R,30L及び撓み部50に対応して前述したガイド溝21が一直線に設けられており、接続部40に対応して後述するキャピラリ42を挿嵌する凹部22(図1及び図4参照)が設けられている。また、撓み部50においては基板20の両側壁20bはほぼメカニカルスプライス10の全高の高さを有しており、中央部にはガイド溝21を下端の底部とする断面V字形状の撓み空間51が形成されている。
なお、基板20の両端面においては、ガイド溝21を頂点とする円錐形状のテーパ部23が形成されている。また、固定蓋31R,31Lの端面にも、同様のテーパ部31aが設けられており、テーパ部23とともに円錐形状を形成している。これにより、光ファイバ11,12のガイド溝21への挿入を容易にしている。
図3及び図4に示すように、基板20上面の接続部40に設けられている凹部22には、光ファイバ11,12の調心を行うためのキャピラリ42が着脱可能に設けられている。図4及び図5に示すように、このキャピラリ42は全体が略円柱状をなしており、中心には、光ファイバ11,12の外径(被覆の外側径)よりも僅かに大きな丸穴43が貫通して設けられている。この丸穴43は、接続部40の左右に設けられているファイバ固定部30L及び撓み部50のガイド溝21と一直線となるように配置されている。また、キャピラリ42の軸方向中央部分である接続位置44を含んでスリット45が設けられている。このスリット45が形成された位置の丸穴43は、図4(C)に示すように、周方向の半分未満が開放された断面C字形状である。また、キャピラリ42の両端面には、丸穴43の位置を頂点とする円錐形状のテーパ部46が設けられている。
また、接続位置44においては、屈折率整合材47を設けておき、左右両側の光ファイバ11,12を突き合わせた際の端面間に屈折率整合材47が含まれるようになっている。屈折率整合材47は、屈折率整合用のグリスや薄膜シートを用いることができる。なお、キャピラリ42の材質は、例えば、ジルコニアであるが、PPS樹脂やエポキシ樹脂等でも良い。
このように、キャピラリ42の丸穴43と基板20のガイド溝21とが一直線上にあるため、ファイバ固定部30L及び撓み部50のガイド溝21に沿って、被覆付きの光ファイバ11,12を左右両側から接続部40に挿入した際に、スムーズにキャピラリ42の丸穴43に挿入することができる。これにより、光ファイバ11,12の軸ずれロスの低減を図ることができる。
また、光ファイバ11,12をキャピラリ42に挿入した際に、丸穴43内の空気がスリット45から押し出されて逃げるため、光ファイバ11,12の丸穴43への挿入時に空気の圧縮抵抗を生じさせず、容易に挿入することができる。このスリット45は、屈折率整合材47を設けておく際に丸穴43へのアクセスを可能としている。
また、スリット45を設けた位置の丸穴43の断面形状を周方向の半分未満が開放されるように、すなわち周方向の半分以上が閉塞された形状とすることで、スリット45の位置でも光ファイバ11,12が丸穴43から脱落するのを防止して、光ファイバ11,12を確実に保持することができる。
図6に示すように、キャピラリ42を押さえて基板20の凹部22に固定するための接続蓋41には、下面にV字形状の切欠き48が設けられており、円柱形状のキャピラリ42が嵌合して、所定位置に位置決めするようになっている。
図7(A)に示すように、撓み部50における撓み空間51はV字形状とされている。これにより、ガイド溝21に沿って挿入された光ファイバ11に軸方向圧縮力を作用させた場合に、図7(B)に示す矩形状の場合と比較して、光ファイバ11は撓み部50の内側で引っ掛かることなくスムーズに上方へ移動して撓むことができ、両光ファイバ11,12の端面同士を互いに所定の押圧力で押圧して接触させることができる。
なお、図2及び図3に示したクランプスプリング13は、撓み部50の上面を覆う構造となっているが、図1に示したように撓み部50の上面を覆わない構造とすれば、撓み空間51内の光ファイバ11の撓みの状態を目視で確認することができる。
次に、本実施形態のメカニカルスプライスの組立方法について説明する。
図8(A)〜(G)はメカニカルスプライスの組立方法を示す工程図である。
図8(A)に示すように、メカニカルスプライス10を位置決めして接続作業を行うための接続工具14にメカニカルスプライス10をセットし、図8(B)に示すように、楔部材15を2箇所に差し込んで、基板20と固定蓋31R,31L及び接続蓋41との間を開いて接合を解除する。次いで、図8(C)に示すように、把持具16によって把持された被覆付きの光ファイバ11,12を、メカニカルスプライス10の左右の一方側から挿入するとともに他方側からも挿入する。
その際、把持具16により把持された光ファイバ11,12は、把持具16からの突出長さが所定長さとなるように、予めファイバカッタにより切断されている。また、接続部40に対して撓み部50が設けられている側(ここでは右側)の接続位置44から接続工具14の端面までの長さをLとすると、把持具16から突出している光ファイバ11,12の長さは、所定量αだけ長くなっている。また、接続部40に対して撓み部50が設けられていない側(ここでは左側)にスペーサ17を取り付けて、接続位置44からスペーサ17の外側面までの長さがLになるようにする。
次に、図8(D)に示すように、把持具16が接続工具14またはスペーサ17に当接するまで、すなわち光ファイバ11,12が固定される位置に配置されるまで、光ファイバ11,12をメカニカルスプライス10のガイド溝21に挿入する。このとき、撓み部50が設けられている側(右側)から先に一方側の光ファイバ11を挿入して、その後、他方側(左側)の光ファイバ12を挿入することが好ましい。これにより、両光ファイバ11,12は接続位置44において当接し、光ファイバ11,12の余分な長さαを吸収するために、撓み空間51において光ファイバ11が所定量撓むことになる。光ファイバ11は、撓み空間51の中央部で撓み空間51の底部(すなわちガイド溝21)から離れる方向に撓むことにより(図1参照)、丸穴43へと挿入された箇所では光ファイバ11が撓み空間51の底部に押し付けられるように力が作用する。そして、撓み部50の上面がクランプスプリング13により覆われていない場合には、光ファイバ11が確かに撓んでいることを目視により確認する。
光ファイバ11が撓んだ状態で、図8(E)に示すように、楔部材15,15を取り外して、クランプスプリング13の押圧力により固定蓋31R,31Lと基板20を接合させて、両光ファイバ11,12をガイド溝21に固定する。そして、把持具16を取り外し(図8(F)参照)、さらにスペーサ17を取り外してメカニカルスプライス10を接続工具14から取り出すと(図8(G)参照)、接続作業が完了する。
以上説明したメカニカルスプライス10及びメカニカルスプライス10の組立方法によれば、撓み空間51の底部(すなわちガイド溝21)と接続部40のキャピラリ42の丸穴43とが直線状に連続しているため、被覆が付いたままの光ファイバ11,12を撓み空間51の底部を沿わせて丸穴43へと挿入することができる。
そして、丸穴43内では光ファイバ11,12を径方向に押し付けることがないため、光ファイバ11,12に側圧が作用せず、被覆の変形がないため、丸穴43の内径を光ファイバ11,12の外径に合わせておくだけで光ファイバ11,12の調心を高精度に行なうことができる。
さらに、撓み空間51内で光ファイバ11を撓ませることで相手の光ファイバ12に向けて付勢されるため、メカニカルスプライス10の各部の収縮差の影響を受けずに光ファイバ11,12自身による押圧力が常に接続面に作用し、光ファイバ11,12同士の接続状態を高い信頼性で保つことができる。
すなわち、被覆付きの光ファイバ11,12を少ない接続工数で容易に接続することができ、しかも接続信頼性が良好である。また、光ファイバ11,12を被覆付きのまま接続できるため、接続作業の安全性を確保することができ、光ファイバ11,12をメカニカルスプライス10に挿入する時に、光ファイバ11,12のガラスがメカニカルスプライス10の樹脂部分を削ることを防止することができる。
なお、上記実施形態では、光ファイバ11を撓ませた撓み部50を、接続部40に対する一方側(右側)のみに設けたが、接続部40の左右両側に設けることもできる。
また、上記実施形態では、接続部40において接続蓋41とは別体のキャピラリ42を設けたが、図9〜図11に示すように、キャピラリ一体型の接続蓋41Aを用いることができる。この場合には、図11に示すように、基板20の接続部40には、例えばガイド溝21よりも深くV字形状の凹部24を設けるとともに、接続蓋41の下面には凹部24に嵌合する突起49を設ける。なお、接続位置44に対応する突起49部分にはスリット45を設けて、光ファイバ11,12の挿入時に丸穴43から空気を逃がすようにしている。このように、接続蓋をキャピラリ一体型とすることにより、部品点数を減少させて、量産性やコスト面の改善を図ることができる。
また、接続部40の位置において基板20に直接丸穴を形成するようにしても良く、その場合は接続部40に接続蓋41を設ける必要がないため、さらなる部品点数の減少効果が得られる。
なお、キャピラリ42の丸穴43は、その断面形状が三角形や四角形などの矩形状の穴構造としても良い。また、撓み空間51は、断面V字形状のものに限られず、例えば断面U字形状としても良い。
次に、本発明に係るメカニカルスプライス10の一実施例について説明する。
光ファイバ11,12としては、ガラス径が80μmで、被覆外径が125μmのものを用いる。また、曲げに強い光ファイバが好ましく、例えば、シングルモードファイバの場合は、コア径が約10μm、MFD(モードフィールド径)が8〜9μmである。また、マルチモードファイバの場合は、コア/クラッドの比屈折率差Δnが1.9%である。また、被覆層は、例えば、ヤング率が980MPaのウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂による一層コートである。この光ファイバは、被覆層が薄く(22.5μm)、一層コートであるため、外径寸法は1μm以下で制御することができる。
(撓み部)
まず、撓み部50においては、撓み空間51の長さを短くすれば座屈力が大きくなるが、一方で光ファイバ11の曲率半径が小さくなり、曲げロス増、曲げ破断の可能性が高くなる。適用する光ファイバ11,12に応じた撓み長さ及び押込み量の設定が必要である。ここでは、Δn=1.9%の細径マルチモードファイバを使用する場合について説明する。
・ファイバ押込み量:カット長のバラツキを考慮して、0.4±0.3mm(0.1〜0.7μm)とする。
・撓みロス:低ロス性を考慮して、0.05dB以下とする。
・曲率半径:破断強度を考慮して、3mm以上とする。
測定は、2個の単心キャピラリを用いて光ファイバのたわみ量を設定し、片側から固定されていない光ファイバを押し込んで撓みを作り、そのときの伝送ロスを測定した。なお、ここでは、波長0.85μmのLED光源を使用した。その結果、上記条件を満たす撓み長さは6mm以上であった。また、各撓み長におけるファイバ押し込み量とファイバ曲率半径との計算結果から、上記条件を満たすたわみ長は、約11mm以上となった。以上の結果から、撓み長は11mm以上となるが、押し込み量の範囲はファイバカット精度の向上等により狭くできるので、撓み長の下限は6mm程度、上限はメカニカルスプライスの長さから制約されるが実使用上20mm程度となる。
撓み部の断面形状はV字形状であり、角度は30〜120°である。好適な範囲は45〜90°であり、実施例としては60°である。
(接続部)
撓み力による結合維持のため、光ファイバ同士の接続箇所は撓み力の範囲で摺動可能なように、ファイバ外径と丸穴の内径の間には、ある一定以上のクリアランスを確保することが好ましい。一方で、低ロス性を確保するためには、その穴径クリアランスで接続特性(ロス)が決まるため、極力、低クリアランスが望ましい。ここでは、細径ファイバの撓み時の座屈力が、ガラス径125μmの通常の光ファイバと比べて1/9と小さく、設定たわみ長が11mmのときの座屈力は約4gfである。このため、少なくとも0.1μm以上のクリアランスがあれば光ファイバの挿入が可能となる。したがって、丸穴43の径は、被覆外径の最大値よりも0.1μm以上大きく、穴径公差は接続ロス(軸ずれ)の観点から±0.5μm以下が望ましい。
また、接続面には屈折率整合材44を塗布するが、キャピラリ42の空気逃がし用のスリット45から丸穴43へ塗布することができる。スリット45の大きさは、屈折率整合材44が塗布可能な大きさであれば良く、0.5〜2mm程度(例えば1mm)で、その位置の丸穴43が前述したような断面C形状となっている。キャピラリ42の材質は、丸穴43の加工精度及びストレート性の観点から、SCコネクタ等に用いられているジルコニアフェルールが光学特性上望ましい。さらに、量産性及びコスト等を考慮すると、成型可能な樹脂材料(PPS、エポキシ等)を用いるのが好ましい。これらを鑑みて、キャピラリ42は、直径2.5mm、長さ6mm、丸穴43の直径126μm、スリット45の位置の丸穴43の断面はC形状のジルコニアキャピラリを使用する。なお、両端のテーパ部46は、角度50°で鏡面状に形成する。
(固定部)
従来のメカニカルスプライスでは、主にガラスファイバ部分で保持力を発生させていたが、本メカニカルスプライス10では、被覆つき光ファイバ11,12を保持する。この場合、設計のポイントは、ファイバ把持力及び低ロス性を両立する固定蓋31R,31Lの長さ及び押し付け力である。V溝(ガイド溝)上にセットした細径の光ファイバ11,12を各長さの固定蓋31R,31Lで押し付けて、そのときのファイバ引き抜き荷重及び曲げロスを測定した。判断基準としては、ファイバ把持力>5N、押し付け時ロス<0.05dBとした。これらを満たすためには、固定蓋の長さは5mm以上、押し付け荷重は3kgf以上となった。実使用上、固定蓋の長さはサイズの制約から15mm以下、荷重の上限はロスの制約から5kgf程度とする。以上から、各固定蓋31R,31Lの長さは8mmとして、そのうち光ファイバを固定する固定部の長さを6mm、挿入テーパ部31aの長さを2mmとする。また、ガイド溝21の深さは、光ファイバ11,12の断面積とガイド溝21の断面積がほぼ等しく(0.8〜1.2倍)なる深さとする。したがって、ガイド溝21の角度は60°で、深さは約140μmとする。
本発明のメカニカルスプライスに係る実施形態を示す概略構成図である。 クランプスプリングを外した状態を示すメカニカルスプライスの斜視図である。 メカニカルスプライスの分解斜視図である。 (A)は接続部の軸線に沿った断面図、(B)は図4(A)中B−B位置の拡大断面図、(C)は図4(A)中C−C位置の拡大断面図である。 接続部におけるキャピラリを示す斜視図である。 接続部における接続蓋を示す斜視図である。 (A)は撓み部がV字形状の場合の光ファイバの移動状態を示す説明図であり、(B)は撓み部が矩形状の場合の光ファイバの移動状態を示す説明図である。 メカニカルスプライスの組立方法を示す工程図である。 キャピラリ一体型の接続蓋を上から見た斜視図である。 キャピラリ一体型の接続蓋を下から見た斜視図である。 キャピラリ一体型の接続蓋の取り付け部を示す斜視図である。
符号の説明
10 メカニカルスプライス
11,12 被覆付きの光ファイバ
13 クランプスプリング
20 基板
21 ガイド溝
30 ファイバ固定部
31R,31L 固定蓋
40 接続部
43 丸穴
45 スリット
47 屈折率整合材
50 撓み部
51 撓み空間

Claims (4)

  1. 対向する被覆付きの光ファイバをそれぞれガイドするガイド溝が形成された基板と、
    前記光ファイバを固定蓋によりそれぞれ前記ガイド溝に押圧して固定するファイバ固定部と、
    前記光ファイバ同士を被覆付きの状態で調心しつつ突き合わせて接続する直線状の穴を有する接続部と、
    前記接続部と前記ファイバ固定部との間で前記光ファイバの撓みを許容する撓み空間が形成された撓み部と、
    前記基板と前記固定蓋とを挟持して接合させて前記光ファイバへの押圧力を作用させるクランプスプリングと、を備え、
    前記撓み部は、前記接続部に対する一方側のみに設けられており、前記撓み空間は外部から視認可能であり、
    前記撓み空間の底部と前記接続部の前記穴とが直線状に連続しているメカニカルスプライスの組立方法であって、
    前記クランプスプリングの挟持力に抗して前記固定蓋と前記基板の接合を解除した状態で、前記メカニカルスプライスの前記撓み部が設けられている前記一方側から先に被覆付きの光ファイバを前記一方側の前記ガイド溝に沿って挿入して固定する位置に配置した後、他方からも被覆付きの光ファイバを他方側の前記ガイド溝に沿って挿入して前記接続部の前記穴内で前記一方側の光ファイバに突き合わせ、さらに他方側の光ファイバを固定する位置まで挿入して前記撓み空間において前記一方側の光ファイバを撓ませてその撓みを視認した後、
    前記クランプスプリングの挟持力により前記固定蓋と前記基板を接合させて固定することで、両方の前記光ファイバをそれぞれ前記ガイド溝に固定することを特徴とするメカニカルスプライスの組立方法。
  2. 請求項1に記載のメカニカルスプライスの組立方法であって、
    前記接続部において前記穴には空気逃げ用のスリットが形成されていることを特徴とするメカニカルスプライスの組立方法。
  3. 請求項2に記載のメカニカルスプライスの組立方法であって、
    前記スリットが形成された位置の前記穴は、周方向の半分未満が開放されていることを特徴とするメカニカルスプライスの組立方法。
  4. 請求項3に記載のメカニカルスプライスの組立方法であって、
    前記光ファイバを前記接続部に挿入する前に、前記接続部における前記穴の内部に屈折率整合材を設けておくことを特徴とするメカニカルスプライスの組立方法。
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