JP2012230242A - 光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内蔵光ファイバ12が内挿固定されたフェルール10と、フェルール10の後方に配され、互いに対向するベース部材21及び蓋部材22を有し、それらの間に、後方から挿入される挿入光ファイバ1の先端の裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12の突き合わせ部分6をクランプ可能なクランプ部20aと、クランプ部20aの後方に配され、裸光ファイバ3を挿通可能な貫通孔33を有し、貫通孔33により、裸光ファイバ3をクランプ部20aに向けて案内する裸光ファイバ案内部31とを備え、ベース部材21の蓋部材22と対向する対向面21aに、裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12の突き合わせ部分6を調心する調心溝25を形成し、この調心溝25の後端に、裸光ファイバ案内部31の貫通孔33が連通する。
【選択図】図1
Description
この光コネクタによれば、ベース部材及び蓋部材の間に隙間を有するクランプ部に向けて光ファイバを挿入する際、調心溝の直前に裸光ファイバが調心溝から浮かないように裸光ファイバを挿通可能な貫通孔を設けたので、光ファイバの軸ずれを最小限に抑制して裸光ファイバと内蔵光ファイバとを突き合わせ接続することができる。
これにより、裸光ファイバ案内部の貫通孔と調心溝との間に軸ずれがあっても、テーパ穴において裸光ファイバの軸方向を修正して調心溝へと案内することができる。
これにより、挿入光ファイバの被覆を有する部分の挿入方向を第2の貫通孔によって案内することができるので、裸光ファイバの挿入方向をより高精度にして裸光ファイバを裸光ファイバ案内部の貫通孔に挿入することが可能である。
これにより、第2蓋部材によるクランプ後は挿入光ファイバに外力が加わっても裸光ファイバまで伝達されにくく、裸光ファイバ用貫通孔に挿入されている裸光ファイバへの悪影響を抑制することができる。
これにより、裸光ファイバと内蔵光ファイバの突き合わせ部分をベース部材と第1蓋部材との間に押さえ込んでクランプするときに、両光ファイバの端面間に端面保護皮膜が介在することで、両光ファイバの端面の損傷を抑制することができる。また、両光ファイバの端面間が滑りやすくなり、軸ずれがあってもクランプで容易に解消することができる。
図1(a)〜(c)に、本発明の光コネクタ及びその組立方法の概要を示す。
図1(a)に示す光コネクタ100は、内蔵光ファイバ12が内挿固定されたフェルール10と、フェルール10の後方に配され、互いに対向するベース部材21及び第1蓋部材22を有し、それらの間に後方から挿入される挿入光ファイバ1の先端の裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12の突き合わせ部分6をクランプ可能な第1クランプ部20aと、このクランプ部20aの後方に配され、裸光ファイバ3を第1クランプ部20aに向けて案内する裸光ファイバ案内部31とを備える。
裸光ファイバ案内部31は、裸光ファイバ3を挿通可能な裸光ファイバ用貫通孔33を有し、この貫通孔33により、裸光ファイバ3を第1クランプ部20aに向けて案内することができる。ベース部材21の第1蓋部材22と対向する対向面21aには、裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12の突き合わせ部分6を調心する調心溝25が形成されている。また、そして、ベース部材21の調心溝25の後端に、裸光ファイバ案内部31の貫通孔33が連通するので、裸光ファイバ3の先端部はさらに調心溝25へと案内される。
本明細書においては、内蔵光ファイバ12が、その長手方向に沿ってフェルール10の接合端面11に露出される側(図1の左方)を前方といい、その反対方向(図1の右方)を後方という。
この光コネクタ100によれば、調心溝25の直前に裸光ファイバ3が調心溝25から浮かないように裸光ファイバ用貫通孔33を設けたので、ベース部材21及び第1蓋部材22の間に隙間22aがあっても、両光ファイバ3,12間の軸ずれを最小限に抑制して裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12とを突き合わせ接続することができる。
挿入光ファイバ1の前進を案内するため、光ファイバ案内部30の後方で、ベース部材21の上に挿入光ファイバ1を収容する被覆光ファイバ収容溝26を設けることが好ましい。被覆光ファイバ収容溝26としては、特に限定されるものではなく、U溝、半円溝、V溝などが挙げられる。
もし両光ファイバ3,12の間に「軸ズレ」等の突き合わせ不良が生じていた場合には、クランプバネ24の付勢力によって、両光ファイバ3,12の光軸が一致するように裸光ファイバ3を変位させることができる。調心溝25に配された内蔵光ファイバ12の端面12aから裸光ファイバ案内部31までの距離Lは、調心溝25で裸光ファイバ3の浮き上がりの生じにくい長さであり、例えば2〜3mmが好ましい。
また、光ファイバ案内部30の後方には、互いに対向するベース部材21と第2蓋部材23の間に挿入光ファイバ1をクランプする第2クランプ部20bが設けられている。被覆された挿入光ファイバ1をベース部材21と第2蓋部材23との間に挟みこむことにより、挿入光ファイバ1が固定される。
挿入光ファイバ用貫通孔34の後端には、後方に向けて断面が次第に拡大するテーパ穴34aを有することができる。これにより、挿入光ファイバ用貫通孔34への挿入光ファイバ1の挿入が容易になる。
なお図4(b)は、説明のため、裸光ファイバ3の浮き上がり及び軸ずれの大きさを、実際の軸ずれの大きさよりも誇張して図示している。
端面保護皮膜13は、屈折率整合剤からなるので、両光ファイバ3,12間に伝送される光信号を透過することができる。
フェルール10は、接合端面11から軸方向に貫通する微細孔を有する。この微細孔には、内蔵光ファイバ12が内装され、接着剤等により固定されている。
例えば光コネクタの具体的構成は、本発明の技術的思想に適合する限り、なんら限定されるものではない。光コネクタを組み立てる具体的手順も、光コネクタの具体的構成に応じて改変可能である。
裸光ファイバ3は、例えば石英系光ファイバである。また、被覆2は、例えば紫外線硬化性樹脂やポリアミド樹脂などを1層または複数層、ほぼ同心円状に被覆した樹脂被覆である。
後側ハウジング15の後端部15bには、挿入光ファイバ1が挿通される開口部15cを有する。この開口部15cは、クランプ部20に対する挿入光ファイバ1の挿入を容易にするため、内部に向かって径が次第に縮小するテーパ穴を有することが好ましい。図5の場合、バネ16は、フェルール10をベース部材21に取り付けるフランジ部10aに対して付勢力を作用し、フェルール10を前方に付勢する。図6の場合、バネ16は、クランプ部20の後端に対して付勢力を作用し、フェルール10を前方に付勢する。
クランプ後は、さらに光ファイバホルダ17を連結部18に沿って後方(図7の右向き)に引き戻して挿入光ファイバ1のたわみを緩めてもよい。これにより、挿入光ファイバ1の曲げ損失を光伝送に適した許容範囲内に抑えることができる。連結部18は、光ファイバホルダ17を前後に移動できるレール状であってもよい。
クランプ部20においてベース部材21と第1蓋部材22とが重ね合わされる合わせ面には、調心機構として、裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12とを位置決めして調心する調心溝25が形成されている。調心溝25は、接続される裸光ファイバ3と内蔵光ファイバ12との対ごとに(心数分:ここでは1本)設けられる。本形態例では、調心溝25は、ベース部材21の第1蓋部材22と対向する対向面21aに設けられている。
ベース部材21と第2蓋部材23とが重ね合わされる合わせ面には、調心溝25の延長上に被覆光ファイバ収容溝26が設けられている。この被覆光ファイバ収容溝26は、ベース部材21と第2蓋部材23とが重ね合わされる合わせ面の丁度互いに対面する位置からさらに後方に延在している。被覆光ファイバ収容溝26は、挿入光ファイバ1の被覆を有する部分の先端部を収納し、かつ、第2蓋部材23がクランプバネ24でクランプされたときに、挿入光ファイバ1をしっかりとクランプ固定できる形状になっている。本形態例では、被覆光ファイバ収容溝26は、ベース部材21の第2蓋部材23と対向する対向面に設けられている。
本発明は、フェルールに複数の内蔵光ファイバが内蔵された光コネクタに適用することもできる。この場合、クランプ部に設けられる位置決め溝などの調心機構は、少なくとも、内蔵光ファイバの本数分設ければ、該光コネクタによってコネクタ成端される光ファイバのそれぞれを、調心機構によって内蔵光ファイバと光接続させることができる。
Claims (5)
- 内蔵光ファイバが内挿固定されたフェルールと、
前記フェルールの後方に配され、互いに対向するベース部材及び蓋部材を有し、それらの間に、後方から挿入される挿入光ファイバの先端の裸光ファイバと前記内蔵光ファイバの突き合わせ部分をクランプ可能なクランプ部と、
前記クランプ部の後方に配され、前記裸光ファイバを挿通可能な貫通孔を有し、前記貫通孔により、前記裸光ファイバを前記クランプ部に向けて案内する裸光ファイバ案内部とを備え、
前記ベース部材の前記蓋部材と対向する対向面に、前記裸光ファイバと前記内蔵光ファイバの突き合わせ部分を調心する調心溝を形成し、この調心溝の後端に、前記裸光ファイバ案内部の前記貫通孔が連通する
光コネクタ。 - 前記貫通孔の前記調心溝に向かう開口周縁に、前記調心溝に向けて断面が次第に拡大するテーパ穴を有する
請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記裸光ファイバ案内部の後方に配され、前記貫通孔と同軸で、前記挿入光ファイバの被覆を有する部分を前記貫通孔に向けて案内する第2の貫通孔を有する挿入光ファイバ案内部を設けた
請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記裸光ファイバ案内部の後方に、前記挿入光ファイバを前記ベース部材との間にクランプする第2蓋部材を有する
請求項1に記載の光コネクタ。 - 前記ベース部材の前記調心溝に配された前記内蔵光ファイバの端面に、ゲル状の屈折率整合剤からなる端面保護皮膜を有する
請求項1に記載の光コネクタ。
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