JP3391327B2 - 光ファイバ固定部材及び光ファイバ固定方法 - Google Patents
光ファイバ固定部材及び光ファイバ固定方法Info
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- JP3391327B2 JP3391327B2 JP2000020273A JP2000020273A JP3391327B2 JP 3391327 B2 JP3391327 B2 JP 3391327B2 JP 2000020273 A JP2000020273 A JP 2000020273A JP 2000020273 A JP2000020273 A JP 2000020273A JP 3391327 B2 JP3391327 B2 JP 3391327B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバとその
周囲に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端
部を固定する光ファイバ固定部材及び固定方法とに関す
る。
周囲に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端
部を固定する光ファイバ固定部材及び固定方法とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ心線を取り扱う際には、その
端部を固定する必要が生じる場合がある。例えば、光フ
ァイバ心線同士を光接続するときに、各端部を正確に位
置決め固定することによって接続損失を低減する場合が
ある。例えば、接続作業の容易性などからメカニカルス
プライスを用いた接続などがこれにあたる。メカニカル
スプライスを用いた接続方法としては、特開平9-197169
号公報、特開平9-152521号公報、特開平10-170748号公
報に記載のものなどが知られている。メカニカルスプラ
イスの一例を、図2に示す。図2に示されるメカニカル
スプライス100は、先端に光ファイバを露出させた一
対の光ファイバ心線を両端から挿入し、内部で光ファイ
バの端面同士を突き合わせた状態で固定するもので、光
ファイバ固定部材の一種である。
端部を固定する必要が生じる場合がある。例えば、光フ
ァイバ心線同士を光接続するときに、各端部を正確に位
置決め固定することによって接続損失を低減する場合が
ある。例えば、接続作業の容易性などからメカニカルス
プライスを用いた接続などがこれにあたる。メカニカル
スプライスを用いた接続方法としては、特開平9-197169
号公報、特開平9-152521号公報、特開平10-170748号公
報に記載のものなどが知られている。メカニカルスプラ
イスの一例を、図2に示す。図2に示されるメカニカル
スプライス100は、先端に光ファイバを露出させた一
対の光ファイバ心線を両端から挿入し、内部で光ファイ
バの端面同士を突き合わせた状態で固定するもので、光
ファイバ固定部材の一種である。
【0003】また、上述したメカニカルスプライスによ
る接続構造を内部に有する光コネクタも実用化されてい
る。このような光コネクタとしては、特開平10-206693
号公報、特開平11-64683号公報、特開平11-160579号公
報に記載のものなどが知られている。この種の光コネク
タ101を図3及び図4に示す。図3は光コネクタ10
1の外観を示しており、図3(a)は正面図、図3(b)は平
面図、図3(c)は左側面図(光コネクタの光接続面側)
である。図4は図3(a)におけるA-A線断面図である。
る接続構造を内部に有する光コネクタも実用化されてい
る。このような光コネクタとしては、特開平10-206693
号公報、特開平11-64683号公報、特開平11-160579号公
報に記載のものなどが知られている。この種の光コネク
タ101を図3及び図4に示す。図3は光コネクタ10
1の外観を示しており、図3(a)は正面図、図3(b)は平
面図、図3(c)は左側面図(光コネクタの光接続面側)
である。図4は図3(a)におけるA-A線断面図である。
【0004】図3及び図4に示されるように、光コネク
タ101は先端に光接続面102aを有するジルコニア
製のフェルール102を有している。このフェルール1
02内部には光ファイバ103が接着剤によって固定さ
れている。フェルール102の基端側は、メカニカルス
プライス部材104に結合されており、フェルール10
2の内部から延出された光ファイバ103は、メカニカ
ルスプライス部材104の上面に形成されたV溝104
a内に収納されている。
タ101は先端に光接続面102aを有するジルコニア
製のフェルール102を有している。このフェルール1
02内部には光ファイバ103が接着剤によって固定さ
れている。フェルール102の基端側は、メカニカルス
プライス部材104に結合されており、フェルール10
2の内部から延出された光ファイバ103は、メカニカ
ルスプライス部材104の上面に形成されたV溝104
a内に収納されている。
【0005】このV溝104a内には、図中右方から光
コネクタ101の内部に挿入された光ファイバ心線10
5の先端に露出された光ファイバ105aも収納されて
いる。光ファイバ103の端面と光ファイバ105aの
端面とはV溝104a内で突き合わされ、上方より光フ
ァイバ押圧部材106によって押圧され、各光ファイバ
103,105aの端部が固定されている。また、V溝
104aは、光ファイバ心線105の挿入側でその深さ
が深くされており、光ファイバ心線105の被覆層が形
成されている部分も収納している。この部分は、上方よ
り被覆層押圧部材107によって押圧され、光ファイバ
心線105が固定されている。
コネクタ101の内部に挿入された光ファイバ心線10
5の先端に露出された光ファイバ105aも収納されて
いる。光ファイバ103の端面と光ファイバ105aの
端面とはV溝104a内で突き合わされ、上方より光フ
ァイバ押圧部材106によって押圧され、各光ファイバ
103,105aの端部が固定されている。また、V溝
104aは、光ファイバ心線105の挿入側でその深さ
が深くされており、光ファイバ心線105の被覆層が形
成されている部分も収納している。この部分は、上方よ
り被覆層押圧部材107によって押圧され、光ファイバ
心線105が固定されている。
【0006】なお、バネ性を有するクランプ部材108
が光ファイバ押圧部材106、被覆層押圧部材107及
びメカニカルスプライス部材104を挟み込んでいる。
このクランプ部材108の弾性復元力によって、光ファ
イバ押圧部材106及び被覆層押圧部材107をメカニ
カルスプライス部材104に対して押圧させ、光ファイ
バ103及び光ファイバ心線105(光ファイバ105
a)を固定している。上述した図2に示されるメカニカ
ルスプライス100も、これとほぼ同様の固定方法を採
っている。
が光ファイバ押圧部材106、被覆層押圧部材107及
びメカニカルスプライス部材104を挟み込んでいる。
このクランプ部材108の弾性復元力によって、光ファ
イバ押圧部材106及び被覆層押圧部材107をメカニ
カルスプライス部材104に対して押圧させ、光ファイ
バ103及び光ファイバ心線105(光ファイバ105
a)を固定している。上述した図2に示されるメカニカ
ルスプライス100も、これとほぼ同様の固定方法を採
っている。
【0007】図5に示されるように、光コネクタ101
の楔挿入孔109に楔110を挿入することによって、
光ファイバ押圧部材106及び被覆層押圧部材107と
メカニカルスプライス部材104との間に隙間を形成さ
せることができる。このようにして隙間を形成させてい
るとき〔図6(a)参照〕に、光ファイバ心線105(光
ファイバ105a)を図4中右方から挿入させ、楔11
0を取り去ることによって光ファイバ105aを固定し
〔図6(b)参照〕、光ファイバ心線105の端部を光コ
ネクタ101化することができる。なお、ここで説明し
た光コネクタ101は、いわゆるSCコネクタと結合互
換性を有したSC型コネクタであり、図5には、SCコ
ネクタ化する際のツマミ111やブーツ112も図示さ
れている。
の楔挿入孔109に楔110を挿入することによって、
光ファイバ押圧部材106及び被覆層押圧部材107と
メカニカルスプライス部材104との間に隙間を形成さ
せることができる。このようにして隙間を形成させてい
るとき〔図6(a)参照〕に、光ファイバ心線105(光
ファイバ105a)を図4中右方から挿入させ、楔11
0を取り去ることによって光ファイバ105aを固定し
〔図6(b)参照〕、光ファイバ心線105の端部を光コ
ネクタ101化することができる。なお、ここで説明し
た光コネクタ101は、いわゆるSCコネクタと結合互
換性を有したSC型コネクタであり、図5には、SCコ
ネクタ化する際のツマミ111やブーツ112も図示さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な光ファイバ心線105の固定方法は、以下のような不
都合があったため、更なる改善が要望されていた。
な光ファイバ心線105の固定方法は、以下のような不
都合があったため、更なる改善が要望されていた。
【0009】光ファイバ心線105は、図7に示すよう
な断面を有しているのが一般的である。光ファイバ心線
105は、その断面中心に上述した光ファイバ105a
(外径0.125mm)を有し、光ファイバ105aの周囲に二
層の樹脂被覆層105b,105cを有している。ここ
では、一次被覆層105bは外径0.4mmのシリコーン被
覆層であり、二次被覆層105cは外径0.9mmのナイロ
ン被覆層である。
な断面を有しているのが一般的である。光ファイバ心線
105は、その断面中心に上述した光ファイバ105a
(外径0.125mm)を有し、光ファイバ105aの周囲に二
層の樹脂被覆層105b,105cを有している。ここ
では、一次被覆層105bは外径0.4mmのシリコーン被
覆層であり、二次被覆層105cは外径0.9mmのナイロ
ン被覆層である。
【0010】図7に示されるような光ファイバ心線10
5が温度変化を受けると、光ファイバ105a及び一次
被覆層105bが、二次被覆層105cから突出すると
いう現象が発生する。その突出量は、例えば、-25℃〜7
0℃の温度サイクルを十回与えた場合、最大1.4mmにも及
ぶ場合がある。
5が温度変化を受けると、光ファイバ105a及び一次
被覆層105bが、二次被覆層105cから突出すると
いう現象が発生する。その突出量は、例えば、-25℃〜7
0℃の温度サイクルを十回与えた場合、最大1.4mmにも及
ぶ場合がある。
【0011】図4に示される光コネクタの光ファイバ心
線105の固定部分を拡大して模式化したものを図8に
示す。光ファイバ心線105が、メカニカルスプライス
部材104、光ファイバ押圧部材106及び被覆層押圧
部材107によって正常に固定されている状態が図8
(a)である。しかし、上述したように、光ファイバ10
5a及び一次被覆層105bが、二次被覆層105cか
ら突出するという現象が発生すると、図8(b)のように
なってしまう。
線105の固定部分を拡大して模式化したものを図8に
示す。光ファイバ心線105が、メカニカルスプライス
部材104、光ファイバ押圧部材106及び被覆層押圧
部材107によって正常に固定されている状態が図8
(a)である。しかし、上述したように、光ファイバ10
5a及び一次被覆層105bが、二次被覆層105cか
ら突出するという現象が発生すると、図8(b)のように
なってしまう。
【0012】図8(b)に示される状態となると、光ファ
イバ105aが曲げられた状態となるため、曲げ損失が
発生し、最悪の場合、破断する可能性もある。仮に、光
ファイバ105aのみを固定した場合、光ファイバ10
5a(及び一次被覆層105b)の突出が生じても、そ
の分、光ファイバ心線105全体が後退し得るので、光
ファイバ105aが曲げられることはない。しかし、光
ファイバ心線105に引っ張りや捻りなどの外力が加え
られた場合、この外力が直接、光ファイバ105aに対
して作用し、伝送特性の悪化や、最悪の場合、破断する
可能性もある。
イバ105aが曲げられた状態となるため、曲げ損失が
発生し、最悪の場合、破断する可能性もある。仮に、光
ファイバ105aのみを固定した場合、光ファイバ10
5a(及び一次被覆層105b)の突出が生じても、そ
の分、光ファイバ心線105全体が後退し得るので、光
ファイバ105aが曲げられることはない。しかし、光
ファイバ心線105に引っ張りや捻りなどの外力が加え
られた場合、この外力が直接、光ファイバ105aに対
して作用し、伝送特性の悪化や、最悪の場合、破断する
可能性もある。
【0013】あるいは、光ファイバ105aの突出する
力に比べて小さい力で光ファイバ心線105の被覆層の
ある部分を固定できれば、光ファイバ105aの突出に
応じた分だけ光ファイバ心線105全体を後退させるこ
とが可能であると考えられる。しかし、光ファイバ心線
105の外径の製造公差などを考慮すると、このような
固定力をコントロールすることは事実上不可能であり、
実用上は非常に困難である。
力に比べて小さい力で光ファイバ心線105の被覆層の
ある部分を固定できれば、光ファイバ105aの突出に
応じた分だけ光ファイバ心線105全体を後退させるこ
とが可能であると考えられる。しかし、光ファイバ心線
105の外径の製造公差などを考慮すると、このような
固定力をコントロールすることは事実上不可能であり、
実用上は非常に困難である。
【0014】従って、本発明の目的は、このような光フ
ァイバ自体とその周囲に形成された被覆層との間の熱膨
張率差などに起因する光ファイバの突出があっても、伝
送損失を増加させることなく、確実に光ファイバ心線の
固定を行うことのできる光ファイバ固定部材及び光ファ
イバ固定方法とを提供することにある。
ァイバ自体とその周囲に形成された被覆層との間の熱膨
張率差などに起因する光ファイバの突出があっても、伝
送損失を増加させることなく、確実に光ファイバ心線の
固定を行うことのできる光ファイバ固定部材及び光ファ
イバ固定方法とを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の光ファ
イバ固定部材は、コア及びクラッドからなる光ファイバ
と光ファイバの周囲に形成された被覆層とを有する光フ
ァイバ心線の端部を固定するもので、光ファイバ心線の
端部から延出された前記光ファイバを固定する光ファイ
バ固定部、光ファイバ心線の被覆層を固定する被覆層固
定部、及び、これらの光ファイバ固定部と被覆層固定部
との間に配された弾性変形可能な円筒部材を備えてい
る。そして、光ファイバ固定部と被覆層固定部との間で
は光ファイバ及び前記光ファイバ心線は固定されず、円
筒部材によって光ファイバ固定部に対する被覆層固定部
の位置が光ファイバを曲げるように変更可能とされてい
る。さらに、光ファイバ固定部と被覆層固定部との間の
距離が、光ファイバ心線の外径の100倍以上の長さと
されていることを特徴としている。
イバ固定部材は、コア及びクラッドからなる光ファイバ
と光ファイバの周囲に形成された被覆層とを有する光フ
ァイバ心線の端部を固定するもので、光ファイバ心線の
端部から延出された前記光ファイバを固定する光ファイ
バ固定部、光ファイバ心線の被覆層を固定する被覆層固
定部、及び、これらの光ファイバ固定部と被覆層固定部
との間に配された弾性変形可能な円筒部材を備えてい
る。そして、光ファイバ固定部と被覆層固定部との間で
は光ファイバ及び前記光ファイバ心線は固定されず、円
筒部材によって光ファイバ固定部に対する被覆層固定部
の位置が光ファイバを曲げるように変更可能とされてい
る。さらに、光ファイバ固定部と被覆層固定部との間の
距離が、光ファイバ心線の外径の100倍以上の長さと
されていることを特徴としている。
【0016】請求項2に記載の光ファイバ固定部材は、
請求項1に記載の発明において、光ファイバ固定部と被
覆層固定部との間の少なくとも一部に光ファイバ心線を
挿通させる円筒部材を備え、円筒部材のヤング率を-25
℃〜70℃の全範囲において200MPa以下としたことを特徴
としている。
請求項1に記載の発明において、光ファイバ固定部と被
覆層固定部との間の少なくとも一部に光ファイバ心線を
挿通させる円筒部材を備え、円筒部材のヤング率を-25
℃〜70℃の全範囲において200MPa以下としたことを特徴
としている。
【0017】請求項3に記載の光ファイバ固定部材は、
請求項1又は2に記載の発明において、被覆層固定部に
おける固定を、金属製リングによるカシメで行う構造と
したことを特徴としている。
請求項1又は2に記載の発明において、被覆層固定部に
おける固定を、金属製リングによるカシメで行う構造と
したことを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の光ファイバ固定部材は、
請求項1又は2に記載の発明において、被覆層固定部に
おける固定を、脱着可能なクリップによって行う構造と
したことを特徴としている。
請求項1又は2に記載の発明において、被覆層固定部に
おける固定を、脱着可能なクリップによって行う構造と
したことを特徴としている。
【0019】請求項5に記載の光ファイバ固定方法は、
コア及びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周
囲に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部
を光ファイバ固定部材を用いて固定する方法であって、
光ファイバ固定部材は、光ファイバ心線の端部から延出
された光ファイバを固定する光ファイバ固定部と、光フ
ァイバ心線の被覆層を固定する被覆層固定部と、光ファ
イバ心線を挿通させる弾性変形可能な円筒部材とを備え
ており、光ファイバ心線の端部から被覆層を除去して光
ファイバを露出させ、露出された光ファイバを光ファイ
バ固定部で挟み込んで固定し、光ファイバ固定部から延
出された光ファイバ心線が挿通された円筒部材を光ファ
イバ固定部側に固定し、光ファイバ固定部と被覆層固定
部との間の距離が光ファイバ心線の外径の100倍以上
の長さとなるように、円筒部材の他端側の被覆層固定部
で光ファイバ心線の被覆層を固定することを特徴として
いる。
コア及びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周
囲に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部
を光ファイバ固定部材を用いて固定する方法であって、
光ファイバ固定部材は、光ファイバ心線の端部から延出
された光ファイバを固定する光ファイバ固定部と、光フ
ァイバ心線の被覆層を固定する被覆層固定部と、光ファ
イバ心線を挿通させる弾性変形可能な円筒部材とを備え
ており、光ファイバ心線の端部から被覆層を除去して光
ファイバを露出させ、露出された光ファイバを光ファイ
バ固定部で挟み込んで固定し、光ファイバ固定部から延
出された光ファイバ心線が挿通された円筒部材を光ファ
イバ固定部側に固定し、光ファイバ固定部と被覆層固定
部との間の距離が光ファイバ心線の外径の100倍以上
の長さとなるように、円筒部材の他端側の被覆層固定部
で光ファイバ心線の被覆層を固定することを特徴として
いる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の光ファイバ固定部材の実
施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態
の固定部材は、メカニカルスプライス構造を内部に有す
る光コネクタである。本実施形態の光コネクタ1を図1
に示す。なお、図1には、既に光ファイバ心線5が取り
付けられている状態の光コネクタ1を図示してある。ま
た、光コネクタ1の先端部側を図1(a)に、基端部側を
図1(b)に示した。
施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態
の固定部材は、メカニカルスプライス構造を内部に有す
る光コネクタである。本実施形態の光コネクタ1を図1
に示す。なお、図1には、既に光ファイバ心線5が取り
付けられている状態の光コネクタ1を図示してある。ま
た、光コネクタ1の先端部側を図1(a)に、基端部側を
図1(b)に示した。
【0021】光ファイバ固定部材である光コネクタ1
は、先端に光接続面2aを有するジルコニア製の円柱状
のフェルール2を有している。このフェルール2の内部
には光ファイバ3が内蔵されており、光ファイバ3は接
着剤などによってフェルール2に対して固定されてい
る。光ファイバ3は、その先端面が上述した光接続面2
aにおいて外部に露出されており、その基端部がフェル
ール2から外方に延出されている。フェルール2の基端
側〔図1(a)中右側〕は、メカニカルスプライス部材4
に対して固定されている。メカニカルスプライス部材4
の上面は平面とされており、この平面上にはV字状の断
面形状を有する溝4aが形成されている。フェルール2
から延出された光ファイバ3は、この溝4a内に収納さ
れている。
は、先端に光接続面2aを有するジルコニア製の円柱状
のフェルール2を有している。このフェルール2の内部
には光ファイバ3が内蔵されており、光ファイバ3は接
着剤などによってフェルール2に対して固定されてい
る。光ファイバ3は、その先端面が上述した光接続面2
aにおいて外部に露出されており、その基端部がフェル
ール2から外方に延出されている。フェルール2の基端
側〔図1(a)中右側〕は、メカニカルスプライス部材4
に対して固定されている。メカニカルスプライス部材4
の上面は平面とされており、この平面上にはV字状の断
面形状を有する溝4aが形成されている。フェルール2
から延出された光ファイバ3は、この溝4a内に収納さ
れている。
【0022】溝4aの基端側〔図1(a)中右側〕は、そ
の深さが徐々に深くされており、後述する光ファイバ心
線5の被覆層5bが形成されている部分を収容し得るよ
うにされている。なお、溝4aの基端側は、光ファイバ
心線5の被覆層5bが形成されている部分を収容するよ
うにされており、この部分は光ファイバ心線5の外径に
対して十分な深さを有している。また、この部分の断面
形状はV字状でなくても構わない。
の深さが徐々に深くされており、後述する光ファイバ心
線5の被覆層5bが形成されている部分を収容し得るよ
うにされている。なお、溝4aの基端側は、光ファイバ
心線5の被覆層5bが形成されている部分を収容するよ
うにされており、この部分は光ファイバ心線5の外径に
対して十分な深さを有している。また、この部分の断面
形状はV字状でなくても構わない。
【0023】メカニカルスプライス部材4の上面に対向
するように、押圧部材6が配置されている。押圧部材6
及びメカニカルスプライス部材4は、バネ性を有する一
対のクランプ部材8によってはさみ込まれており、互い
に相手側に押圧されている。このため、上述した光ファ
イバ3は、溝4a内で押圧部材6及びメカニカルスプラ
イス部材4に挟み込まれることによって、位置決めさ
れ、しっかりと固定される。
するように、押圧部材6が配置されている。押圧部材6
及びメカニカルスプライス部材4は、バネ性を有する一
対のクランプ部材8によってはさみ込まれており、互い
に相手側に押圧されている。このため、上述した光ファ
イバ3は、溝4a内で押圧部材6及びメカニカルスプラ
イス部材4に挟み込まれることによって、位置決めさ
れ、しっかりと固定される。
【0024】押圧部材6の基端側〔図1(a)中右側〕
も、溝4aの光ファイバ心線5の被覆層5bを収容する
部分に対応して溝6aが形成されている。この溝6aも
光ファイバ心線5の外径に対して十分な深さを有してお
り、溝4aの光ファイバ心線5の被覆層5bを収容する
部分と溝6aとで形成される空間内で、光ファイバ心線
5は固定されることはない。
も、溝4aの光ファイバ心線5の被覆層5bを収容する
部分に対応して溝6aが形成されている。この溝6aも
光ファイバ心線5の外径に対して十分な深さを有してお
り、溝4aの光ファイバ心線5の被覆層5bを収容する
部分と溝6aとで形成される空間内で、光ファイバ心線
5は固定されることはない。
【0025】一対のクランプ部材8によって一体化され
たメカニカルスプライス部材4及び押圧部材6は、円筒
状の金属製のストップリング9内に収容されている。メ
カニカルスプライス部材4及び押圧部材6の基端側に
は、コイルバネ7が取り付けられており、メカニカルス
プライス部材4、押圧部材6及びフェルール2全体を光
コネクタ1先端側に付勢している。押圧部材6及びフェ
ルール2の先端側には、プラグフレーム10がストップ
リング9に対して嵌合されており、メカニカルスプライ
ス部材4、押圧部材6及びフェルール2全体を光コネク
タ1内部に保持させている。
たメカニカルスプライス部材4及び押圧部材6は、円筒
状の金属製のストップリング9内に収容されている。メ
カニカルスプライス部材4及び押圧部材6の基端側に
は、コイルバネ7が取り付けられており、メカニカルス
プライス部材4、押圧部材6及びフェルール2全体を光
コネクタ1先端側に付勢している。押圧部材6及びフェ
ルール2の先端側には、プラグフレーム10がストップ
リング9に対して嵌合されており、メカニカルスプライ
ス部材4、押圧部材6及びフェルール2全体を光コネク
タ1内部に保持させている。
【0026】コイルバネ7によって、フェルール2の光
接続面2aを相手側の光部品に対して押し付けることに
よって、良好な光接続を実現する。なお、図1中点線で
図示したように、光コネクタ1の先端部を、さらにツマ
ミ11の内部に収納させるような場合もある。一方、ス
トップリング9の基端側には、合成樹脂製のブーツ12
が嵌合されて固定されている。このブーツ12のさらに
基端側には、可撓性を有するチューブ(円筒部材)13
が接着剤によって取り付けられている。ブーツ12及び
チューブ13の内径は、光ファイバ心線5の外径よりも
充分に大きくされている。
接続面2aを相手側の光部品に対して押し付けることに
よって、良好な光接続を実現する。なお、図1中点線で
図示したように、光コネクタ1の先端部を、さらにツマ
ミ11の内部に収納させるような場合もある。一方、ス
トップリング9の基端側には、合成樹脂製のブーツ12
が嵌合されて固定されている。このブーツ12のさらに
基端側には、可撓性を有するチューブ(円筒部材)13
が接着剤によって取り付けられている。ブーツ12及び
チューブ13の内径は、光ファイバ心線5の外径よりも
充分に大きくされている。
【0027】チューブ13の最も基端側には、金属製の
カシメリング14が取り付けられている。チューブ13
は、そのヤング率が-25℃〜70℃の全範囲において200MP
a以下となるような素材で構成されている。本実施形態
では、特に難燃性ポリエチレンを使用している
カシメリング14が取り付けられている。チューブ13
は、そのヤング率が-25℃〜70℃の全範囲において200MP
a以下となるような素材で構成されている。本実施形態
では、特に難燃性ポリエチレンを使用している
【0028】上述した光コネクタ1を、光ファイバ心線
5の先端に取り付ける工程を簡単に説明する。
5の先端に取り付ける工程を簡単に説明する。
【0029】まず、光ファイバ心線5の光コネクタ1の
内部に挿入する前に、ブーツ12及びチューブ13に対
して光ファイバ心線5を挿通させて、光ファイバ心線5
の先端の被覆層5bを除去して光ファイバ5aを露出さ
せる。露出させた光ファイバ5aを清掃し、光ファイバ
5aの先端を光接続に適するように切断する。この光フ
ァイバ心線5(光ファイバ5a)を、図1の右方から、
ストップリング9の挿入孔9aを介して光コネクタ1の
内部に挿入する。このとき図示しない楔などを用いて、
メカニカルスプライス部材4及び押圧部材6の間に隙間
を形成させておく。このメカニカルスプライス部材4及
び押圧部材6の間に隙間を形成させる行程については、
従来技術として説明した手法と同様の手法〔図5及び図
6参照〕であるので、詳しい説明は省略する。
内部に挿入する前に、ブーツ12及びチューブ13に対
して光ファイバ心線5を挿通させて、光ファイバ心線5
の先端の被覆層5bを除去して光ファイバ5aを露出さ
せる。露出させた光ファイバ5aを清掃し、光ファイバ
5aの先端を光接続に適するように切断する。この光フ
ァイバ心線5(光ファイバ5a)を、図1の右方から、
ストップリング9の挿入孔9aを介して光コネクタ1の
内部に挿入する。このとき図示しない楔などを用いて、
メカニカルスプライス部材4及び押圧部材6の間に隙間
を形成させておく。このメカニカルスプライス部材4及
び押圧部材6の間に隙間を形成させる行程については、
従来技術として説明した手法と同様の手法〔図5及び図
6参照〕であるので、詳しい説明は省略する。
【0030】挿入された光ファイバ5aは、溝4aによ
って案内され、その端面は最終的に光ファイバ3の端面
に突き当てられる。次いで、楔を取り除くことによっ
て、上述した光ファイバ3,5aは、溝4a内で押圧部
材6及びメカニカルスプライス部材4に挟み込まれるこ
とによって、位置決めされ、しっかりと固定される。即
ち、押圧部材6及びメカニカルスプライス部材4によっ
て光ファイバ5a(及び光ファイバ3)を挟み込んで固
定する部分が、光ファイバ固定部Xである。
って案内され、その端面は最終的に光ファイバ3の端面
に突き当てられる。次いで、楔を取り除くことによっ
て、上述した光ファイバ3,5aは、溝4a内で押圧部
材6及びメカニカルスプライス部材4に挟み込まれるこ
とによって、位置決めされ、しっかりと固定される。即
ち、押圧部材6及びメカニカルスプライス部材4によっ
て光ファイバ5a(及び光ファイバ3)を挟み込んで固
定する部分が、光ファイバ固定部Xである。
【0031】その後、ブーツ12の先端側を、ストップ
リング9に対して嵌合させ、両者を固定する。さらに、
チューブ13の基端側に取り付けられているカシメリン
グ14をカシメて、この部分で光ファイバ心線5の被覆
層を固定する。即ち、カシメリング14の部分が、被覆
層固定部Yである。
リング9に対して嵌合させ、両者を固定する。さらに、
チューブ13の基端側に取り付けられているカシメリン
グ14をカシメて、この部分で光ファイバ心線5の被覆
層を固定する。即ち、カシメリング14の部分が、被覆
層固定部Yである。
【0032】なお、カシメリング14に代えて、脱着可
能なクリップを用いててもよい。このようなクリップと
しては、例えば、ガスホースをガス管に接続するときに
用いるようなクリップや、散水用のビニールホースを蛇
口に取り付けるときに用いるようなクリップと同様の構
造を有しているものを用いることができる。このよう
に、被覆層固定部Yにおいて、カシメリング14や脱着
可能なクリップで光ファイバ心線5の被覆層5bを固定
するようにすれば、光ファイバ心線5の固定作業を簡単
に行えるようになる。
能なクリップを用いててもよい。このようなクリップと
しては、例えば、ガスホースをガス管に接続するときに
用いるようなクリップや、散水用のビニールホースを蛇
口に取り付けるときに用いるようなクリップと同様の構
造を有しているものを用いることができる。このよう
に、被覆層固定部Yにおいて、カシメリング14や脱着
可能なクリップで光ファイバ心線5の被覆層5bを固定
するようにすれば、光ファイバ心線5の固定作業を簡単
に行えるようになる。
【0033】本実施形態の光コネクタ1においては、光
ファイバ固定部Xと被覆層固定部Yとの間では光ファイ
バ5a及び光ファイバ心線5は何れも固定されず、か
つ、光ファイバ固定部Xに対する被覆層固定部Yの位置
が変更可能とされている。本実施形態においては、弾性
変形可能なチューブ13を光ファイバ固定部Xと被覆層
固定部Yとの間に介在させることで、光ファイバ固定部
Xに対する被覆層固定部Yの位置が固定的な関係となら
ないように(即ち、変更可能に)されている。
ファイバ固定部Xと被覆層固定部Yとの間では光ファイ
バ5a及び光ファイバ心線5は何れも固定されず、か
つ、光ファイバ固定部Xに対する被覆層固定部Yの位置
が変更可能とされている。本実施形態においては、弾性
変形可能なチューブ13を光ファイバ固定部Xと被覆層
固定部Yとの間に介在させることで、光ファイバ固定部
Xに対する被覆層固定部Yの位置が固定的な関係となら
ないように(即ち、変更可能に)されている。
【0034】このため、光コネクタ1を用いて、光ファ
イバ心線5の先端をコネクタ化すると、上述したように
被覆層に対して光ファイバ5aが突出するような現象が
生じても、その突出した分は、光ファイバ固定部Xと被
覆層固定部Yとの間で光ファイバ心線5が緩やかに曲が
ることで吸収することができる。このときの曲率半径は
非常に大きいので、光ファイバ心線5の伝送特性を悪化
させることはない。
イバ心線5の先端をコネクタ化すると、上述したように
被覆層に対して光ファイバ5aが突出するような現象が
生じても、その突出した分は、光ファイバ固定部Xと被
覆層固定部Yとの間で光ファイバ心線5が緩やかに曲が
ることで吸収することができる。このときの曲率半径は
非常に大きいので、光ファイバ心線5の伝送特性を悪化
させることはない。
【0035】これに関連して、光ファイバ固定部Xと被
覆層固定部Yとの間の距離は、光ファイバ心線5の直径
に対して100倍以上の距離が確保されていると好まし
い。100倍以上の距離が確保されていれば、上述した
突出分を、光ファイバ固定部Xと被覆層固定部Yとの間
で充分に吸収することができるからである。
覆層固定部Yとの間の距離は、光ファイバ心線5の直径
に対して100倍以上の距離が確保されていると好まし
い。100倍以上の距離が確保されていれば、上述した
突出分を、光ファイバ固定部Xと被覆層固定部Yとの間
で充分に吸収することができるからである。
【0036】また、光ファイバ心線5に、引っ張りや捻
れなどの外力が加わった際には、その外力は被覆層固定
部Yを介してチューブ13(及びブーツ12)に伝達さ
れ、吸収緩和される。この結果、光ファイバ心線5自体
に伝達される外力は弱められ、光ファイバ心線5の転送
特性の悪化や損傷を防止することができる。上述した被
覆層に対する光ファイバ5aの突出時や、光ファイバ心
線5への引っ張りやねじれなどの外力作用時には、チュ
ーブ13に柔軟性がある方が好ましい。チューブ13に
柔軟性があると、光ファイバ心線5の湾曲に倣って変形
できるので、より一層光ファイバ心線5に作用する力を
軽減することができる。
れなどの外力が加わった際には、その外力は被覆層固定
部Yを介してチューブ13(及びブーツ12)に伝達さ
れ、吸収緩和される。この結果、光ファイバ心線5自体
に伝達される外力は弱められ、光ファイバ心線5の転送
特性の悪化や損傷を防止することができる。上述した被
覆層に対する光ファイバ5aの突出時や、光ファイバ心
線5への引っ張りやねじれなどの外力作用時には、チュ
ーブ13に柔軟性がある方が好ましい。チューブ13に
柔軟性があると、光ファイバ心線5の湾曲に倣って変形
できるので、より一層光ファイバ心線5に作用する力を
軽減することができる。
【0037】このためには、チューブ(円筒部材)13
は、上述したように、そのヤング率が-25℃〜70℃の全
範囲において200MPa以下であることが好ましい。チュー
ブ13がこのようなヤング率を有していれば、上述した
ように、光ファイバ心線5の湾曲に倣ってチューブ13
が変形することによって、より一層、光ファイバ心線5
に作用する力を軽減することができる。ヤング率が200M
Paを超えるようであると、チューブ13が柔らかくなり
すぎるので、一層光ファイバ心線5に作用する力を軽減
することが困難となる。
は、上述したように、そのヤング率が-25℃〜70℃の全
範囲において200MPa以下であることが好ましい。チュー
ブ13がこのようなヤング率を有していれば、上述した
ように、光ファイバ心線5の湾曲に倣ってチューブ13
が変形することによって、より一層、光ファイバ心線5
に作用する力を軽減することができる。ヤング率が200M
Paを超えるようであると、チューブ13が柔らかくなり
すぎるので、一層光ファイバ心線5に作用する力を軽減
することが困難となる。
【0038】上述した本実施形態の光コネクタ(光ファ
イバ固定部材)は、光ファイバ心線の挿入性が良好であ
り、その接続損失も平均0.15dBと良好であることが確認
できた。また、3N×一分間の引っ張りによる伝送損失変
動(引張特性)も0.05dB以下と良好、引っ張り荷重0.5N
で左右90度曲げを十回行った後の伝送損失変動(曲げ特
性)も0.05dB以下と良好、引っ張り荷重0.5N・心線長30
cmで360度捻れを十回行った後の伝送損失変動(捻れ特
性)も0.05dB以下と良好であることも確認できた。さら
に、-25℃〜70℃×十回の温度サイクル試験による伝送
損失変動も0.2dB以下と良好であることも確認できた。
イバ固定部材)は、光ファイバ心線の挿入性が良好であ
り、その接続損失も平均0.15dBと良好であることが確認
できた。また、3N×一分間の引っ張りによる伝送損失変
動(引張特性)も0.05dB以下と良好、引っ張り荷重0.5N
で左右90度曲げを十回行った後の伝送損失変動(曲げ特
性)も0.05dB以下と良好、引っ張り荷重0.5N・心線長30
cmで360度捻れを十回行った後の伝送損失変動(捻れ特
性)も0.05dB以下と良好であることも確認できた。さら
に、-25℃〜70℃×十回の温度サイクル試験による伝送
損失変動も0.2dB以下と良好であることも確認できた。
【0039】本発明は、上述した実施形態に限定される
ものではない。例えば、上述した実施形態の光ファイバ
固定部材は、光コネクタであったが、単なるメカニカル
スプライスや、その他の光学部品であっても構わない。
ものではない。例えば、上述した実施形態の光ファイバ
固定部材は、光コネクタであったが、単なるメカニカル
スプライスや、その他の光学部品であっても構わない。
【0040】
【発明の効果】本発明の光ファイバ固定部材は、コア及
びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周囲に形
成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部を固定
するもので、光ファイバ心線の端部から延出された光フ
ァイバを固定する光ファイバ固定部と、光ファイバ心線
の被覆層を固定する被覆層固定部とを備え、光ファイバ
固定部と被覆層固定部との間では光ファイバ及び光ファ
イバ心線は何れも固定されず、かつ、光ファイバ固定部
に対する被覆層固定部の位置が変更可能とされているの
で、伝送損失を増加させることなく、確実に光ファイバ
心線の固定を行うことができる。
びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周囲に形
成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部を固定
するもので、光ファイバ心線の端部から延出された光フ
ァイバを固定する光ファイバ固定部と、光ファイバ心線
の被覆層を固定する被覆層固定部とを備え、光ファイバ
固定部と被覆層固定部との間では光ファイバ及び光ファ
イバ心線は何れも固定されず、かつ、光ファイバ固定部
に対する被覆層固定部の位置が変更可能とされているの
で、伝送損失を増加させることなく、確実に光ファイバ
心線の固定を行うことができる。
【0041】また、本発明の光ファイバ固定方法は、コ
ア及びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周囲
に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部を
光ファイバ固定部材を用いて固定する方法であって、光
ファイバ固定部材は、光ファイバ心線の端部から延出さ
れた光ファイバを固定する光ファイバ固定部と、光ファ
イバ心線の被覆層を固定する被覆層固定部と、光ファイ
バ心線を挿通させる円筒部材とを備えており、光ファイ
バ心線の端部から被覆層を除去して光ファイバを露出さ
せ、露出された光ファイバを光ファイバ固定部で挟み込
んで固定し、光ファイバ固定部から延出された光ファイ
バ心線が挿通された円筒部材を光ファイバ固定部側に固
定し、円筒部材の他端側の被覆層固定部で光ファイバ心
線の被覆層を固定するので、伝送損失を増加させること
なく、確実に光ファイバ心線の固定を行うことができ
る。
ア及びクラッドからなる光ファイバと光ファイバの周囲
に形成された被覆層とを有する光ファイバ心線の端部を
光ファイバ固定部材を用いて固定する方法であって、光
ファイバ固定部材は、光ファイバ心線の端部から延出さ
れた光ファイバを固定する光ファイバ固定部と、光ファ
イバ心線の被覆層を固定する被覆層固定部と、光ファイ
バ心線を挿通させる円筒部材とを備えており、光ファイ
バ心線の端部から被覆層を除去して光ファイバを露出さ
せ、露出された光ファイバを光ファイバ固定部で挟み込
んで固定し、光ファイバ固定部から延出された光ファイ
バ心線が挿通された円筒部材を光ファイバ固定部側に固
定し、円筒部材の他端側の被覆層固定部で光ファイバ心
線の被覆層を固定するので、伝送損失を増加させること
なく、確実に光ファイバ心線の固定を行うことができ
る。
【図1】本発明の光ファイバ固定部材の一実施形態の断
面図である。
面図である。
【図2】従来のメカニカルスプライス(光ファイバ固定
部材)の外観を示す斜視図である。
部材)の外観を示す斜視図である。
【図3】従来の光コネクタ(光ファイバ固定部材)の外
観を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左
側面である。
観を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左
側面である。
【図4】図3(a)におけるA-A線断面図である。
【図5】従来の光コネクタ(光ファイバ固定部材)の外
観を示す分解斜視図である。
観を示す分解斜視図である。
【図6】従来の光コネクタ(光ファイバ固定部材)にお
ける光ファイバ固定時の断面図である。
ける光ファイバ固定時の断面図である。
【図7】光ファイバ心線の断面図である。
【図8】従来の光ファイバ固定部材における光ファイバ
の突出現象を説明する断面図である。
の突出現象を説明する断面図である。
1…光コネクタ、2…フェルール、2a…光接続面、3
…光ファイバ、4…メカニカルスプライス部材、4a…
溝、5…光ファイバ心線、5a…光ファイバ、5b…被
覆層、6…押圧部材、6a…溝、7…コイルバネ、8…
クランプ部材、9…ストップリング、9a…挿入孔、1
0…プラグフレーム、11…ツマミ、12…ブーツ、1
3…チューブ、14…カシメリング、X…光ファイバ固
定部、Y…被覆層固定部。
…光ファイバ、4…メカニカルスプライス部材、4a…
溝、5…光ファイバ心線、5a…光ファイバ、5b…被
覆層、6…押圧部材、6a…溝、7…コイルバネ、8…
クランプ部材、9…ストップリング、9a…挿入孔、1
0…プラグフレーム、11…ツマミ、12…ブーツ、1
3…チューブ、14…カシメリング、X…光ファイバ固
定部、Y…被覆層固定部。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭59−116706(JP,A)
特開 平4−368905(JP,A)
特開 平3−27009(JP,A)
特開 平2−264205(JP,A)
実開 昭63−168408(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 6/36
Claims (5)
- 【請求項1】 コア及びクラッドからなる光ファイバと
前記光ファイバの周囲に形成された被覆層とを有する光
ファイバ心線の端部を固定する光ファイバ固定部材にお
いて、 前記光ファイバ心線の端部から延出された前記光ファイ
バを固定する光ファイバ固定部、前記光ファイバ心線の
被覆層を固定する被覆層固定部、及び、前記光ファイバ
固定部と前記被覆層固定部との間に配された弾性変形可
能な円筒部材を備え、 前記光ファイバ固定部と前記被覆層固定部との間では前
記光ファイバ及び前記光ファイバ心線は固定されず、 前記円筒部材によって 前記光ファイバ固定部に対する前
記被覆層固定部の位置が前記光ファイバを曲げるように
変更可能とされており、 前記光ファイバ固定部と前記被覆層固定部との間の距離
が、前記光ファイバ心線の外径の100倍以上の長さと
されて いることを特徴とする光ファイバ固定部材。 - 【請求項2】 前記光ファイバ固定部と前記被覆層固定
部との間の少なくとも一部に前記光ファイバ心線を挿通
させる円筒部材を備え、前記円筒部材のヤング率を-25
℃〜70℃の全範囲において200MPa以下としたことを特徴
とする請求項1に記載の光ファイバ固定部材。 - 【請求項3】 前記被覆層固定部における固定を、金属
製リングによるカシメで行う構造としたことを特徴とす
る請求項1又は2に記載の光ファイバ固定部材。 - 【請求項4】 前記被覆層固定部における固定を、脱着
可能なクリップによって行う構造としたことを特徴とす
る請求項1又は2に記載の光ファイバ固定部材。 - 【請求項5】 コア及びクラッドからなる光ファイバと
前記光ファイバの周囲に形成された被覆層とを有する光
ファイバ心線の端部を光ファイバ固定部材を用いて固定
する光ファイバ固定方法であって、 前記光ファイバ固定部材は、前記光ファイバ心線の端部
から延出された前記光ファイバを固定する光ファイバ固
定部と、前記光ファイバ心線の被覆層を固定する被覆層
固定部と、前記光ファイバ心線を挿通させる弾性変形可
能な円筒部材とを備えており、 前記光ファイバ心線の端部から前記被覆層を除去して前
記光ファイバを露出させ、露出された前記光ファイバを
前記光ファイバ固定部で挟み込んで固定し、 前記光ファイバ固定部から延出された前記光ファイバ心
線が挿通された前記円筒部材の一端を前記光ファイバ固
定部側に固定し、前記光ファイバ固定部と前記被覆層固定部との間の距離
が前記光ファイバ心線の外径の100倍以上の長さとな
るように、 前記円筒部材の他端側の前記被覆層固定部で
前記光ファイバ心線の被覆層を固定することを特徴とす
る光ファイバ固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020273A JP3391327B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 光ファイバ固定部材及び光ファイバ固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020273A JP3391327B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 光ファイバ固定部材及び光ファイバ固定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001208937A JP2001208937A (ja) | 2001-08-03 |
JP3391327B2 true JP3391327B2 (ja) | 2003-03-31 |
Family
ID=18546862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000020273A Expired - Fee Related JP3391327B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 光ファイバ固定部材及び光ファイバ固定方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3391327B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4106010B2 (ja) * | 2003-10-10 | 2008-06-25 | 三和電気工業株式会社 | 光コネクタ用の光ファイバ案内具 |
-
2000
- 2000-01-28 JP JP2000020273A patent/JP3391327B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2001208937A (ja) | 2001-08-03 |
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