JP3585119B2 - コンクリート型枠用根止め金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート型枠用の根止め金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート壁やコンクリート柱等の各種コンクリート構造物を構築する際には、図7に示すように、まず鋳型となるコンクリート型枠40を組み立てておき、その型枠内にコンクリートを打設してコンクリートの養生後に型枠を解体、取り外している。
【0003】
このコンクリート型枠40の組立固定は、通常、既設のコンクリートスラブ41から突出している鉄筋42を利用し、この鉄筋42と型枠40との間に根止め金具30を介在させて両者を固定することによって行われている。
【0004】
従来の一般的なコンクリート型枠用根止め金具は、鉄筋を挟持固定する機構を備えると共に、コンクリート型枠に対して、型枠相互の間隔を保持して型枠を固定するための手段も備えている。
【0005】
即ち、根止め金具30は、鉄筋42を挟持して固定されると共に、金具本体に棒状あるいは管状のセパレータ36の一端部が取付けられており、このセパレータ36の他端部に螺合されたコーン37先端から突出するボルトを型枠40の下方の所定高さに設けられたボルト貫通孔に貫通させ、コーン37位置を所定の型枠間隔になるよう調整することにより、型枠40の位置決めが行われる。
【0006】
この位置決めの後、ボルト貫通孔から突出したコーン37先端のボルトに、型枠40の外側から型枠締付金具をねじ込んで固定すれば、鉄筋42に固定された根止め金具30に型枠40が固定される。このように、各型枠40をそれぞれ互いに所定間隔となるように根止め金具30を介して鉄筋42に固定することにより、型枠40が組み立てられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の根止め金具は、セパレータが金具本体に溶接固定されるものであったため、異なるサイズのセパレータを用いたい場合には、セパレータサイズ別に金具本体を製造しておき、金具本体ごと変更しなければ成らなず、根止め金具を共通して用いることができなかった。
【0008】
このような従来の根止め金具は、金具本体に、鉄筋の挟持固定するための機構を形成するだけでなく、セパレータの溶接固定という工程が必要な分、製造工程に手間がかかった。しかも、前記のように、セパレータの種類毎に金具本体を製造しておかなければ成らないため、製造から保管管理、現場に応じた選択など、常に取り扱いが煩雑となっていた。そこで、セパレータを金具本体に溶接固定することなく、任意のセパレータを使用直前に取付けられる根止め金具が考えられ始めている。
【0009】
例えば、図6に示すような根止め金具30では、金具本体31は互いに平行に対面する一対の主体部32が形成されるように断面U字形状に屈曲されており、、半円形状の屈曲部内に鉄筋42を当接させて、一対の主体部32の対向する位置それぞれに穿設されたスリット開口33に楔部材34を挿入、打ち込むことによって鉄筋42を挟持固定するものであるが、金具本体31の屈曲頭頂部に高ナット35が溶接固定されており、このナット35に、セパレータ36のねじ加工された一端部をねじ込んで取付けるものである。
【0010】
しかしながら、この図5の根止め金具においては、セパレータはねじ込みによる取付であるため、ねじ加工さえナット35に合えば異なる長さや、サイズ、タイプのセパレータを任意に選択して取付けることはできるが、セパレータ取付のためのナット部材を溶接固定するという工程が必要であり、製造工程に手間が係ることは従来と変わりない。
【0011】
このように、現在では、設計、製造がより容易でありながら、任意のセパレータを選択可能に取付けることができ、取り扱いが容易なねじ止め金具が求められている。
【0012】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来より構成が簡便で製造が容易であると共に、任意のセパレータを選択可能に取付けることのできるコンクリート型枠用根止め金具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るコンクリート型枠用根止め金具は、基部において一体で且つ互いに平行に対面する一対の主体部を形成した略逆U字状の一体構造を有すると共に、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で主体部の基部から主体部開放方向に向けて前記基部で連通する略U字状の切り欠き部が形成されている金具本体と、前記切欠き部の底部に固定対象の鉄筋を挿入載置した状態で、該鉄筋と前記基部の内面との間に金具本体の一端縁側から挿入、打ち込まれて前記鉄筋を金具本体に挟持固定する楔部材と、を備え、前記一対の主体部の一方には、前記切欠き部の近傍で、前記鉄筋を挟持固定状態にある楔部材よりも主体部開放方向に寄った位置に、セパレータの一端を取り付けるねじ穴が設けられ、主体部の他方にはこのねじ穴と対向するセパレータの一端を貫通できる貫通孔を設けているものである。
また、請求項2に記載の発明は、 基部において一体で且つ互いに平行に対面する一対の主体部を形成した略逆U字状の一体構造を有すると共に、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で主体部の基部から主体部開放方向に向けて前記基部で連通する略U字状の切り欠き部が形成されている金具本体と、前記切欠き部の底部に固定対象の鉄筋を挿入載置した状態で、該鉄筋と前記基部の内面との間に金具本体の一端縁側から挿入、打ち込まれて前記鉄筋を金具本体に挟持固定する楔部材と、を備え、前記一対の主体部の、前記切欠き部の近傍で、前記鉄筋を挟持固定状態にある楔部材よりも主体部開放方向に寄った位置に、セパレータの一端を取り付けるための、相互に異なる径のねじ穴が複数設けられていることを特徴とする。
【0014】
また請求項3に記載の発明に係るコンクリート型枠用根止め金具は、請求項1又は2に記載の発明に係るコンクリート型枠用根止め金具において、前記楔部材は、打ち込み用工具による衝撃を受けるべき尾端縁に対して金具本体の内面に接する一方の長手縁が直角を成すと共に鉄筋に接する他方の長手縁が鋭角を成していることを特徴とするものである。
【0015】
また請求項4に記載の発明に係るコンクリート型枠用根止め金具は、請求項1〜3に記載の発明に係るコンクリート型枠用根止め金具において、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で前記切欠き部が一対の主体部の中央に位置する左右対称形状を有し、前記金具本体の両側端縁のいずれの側からも前記楔部材を挿入、打ち込み可能としたものである。
【0016】
本発明のコンクリート型枠用根止め金具においては、基部において一体で互いに平行に対面する一対の主体部を形成した略逆U状の一体構造を有する金具本体の前記主体部に、鉄筋挟持部としての略U字状の切欠き部を基部から主体部開放方向に向けて形成したものである。この両切欠き部が連通する基部から切欠き部の底部に鉄筋を挿入載置し、載置状態の鉄筋から金具本体の基部内面との間に楔部材を挿入して打ち込むという簡単な操作によって鉄筋を金具本体の切欠き部の底部との間に挟持し、根止め金具を鉄筋に容易に固定することができる。
【0017】
また金具本体の略逆U字状の構造は、金属平板をプレス加工等によって折曲する工程で容易に形成でき、その後、一つの主体部に同時に切欠き部を形成すれば良い。
【0018】
さらに、本発明においては、ねじ穴が、一対の主体部の少なくとも一方に、前記鉄筋が挟持される切欠き部の近傍で前記鉄筋を挟持固定状態にある楔部材よりも主体部開放方向に寄った位置に設けられるものである。このねじ穴は、セパレータの一端部をねじ込む取付け部とすることのできるものである。
【0019】
即ち、本発明においては、ねじ穴とセパレータの一端部のねじ加工とが互いに螺合するものであれば、金具本体は共通のものとし、様々な長さやサイズ、タイプの異なるセパレータを任意に選択して使用直前に取付けることができる。
【0020】
しかも、セパレータ取付け部であるねじ穴が、鉄筋挟持部と共に金具本体の主体部という同一領域に形成されており、従来のようにセパレータを直接金具本体に溶接固定する必要も、またセパレータを取付けるためのナット部材を溶接固定する必要がなく、その分、製造工程の手間が省かれ、根止め金具自体の構成が簡略化されるものである。またこのように、従来より設計が簡略化されれば、金具自体も小型となり、必要な素材量を低減することもでき、金具本体は常に共通のものが使用できることからも、部材の製造から保管管理、搬送、現場の使用に亘って、取り扱いが非常に簡便となる。
【0021】
また、セパレータの取付け用のねじ穴は、主体部の一方のみに取付ける構成としても、また、セパレータを一対の主体部間を貫通状態で取付けられるように両腕部の相当位置に貫通孔及びねじ穴をそれぞれ設ける構成としても良い。あるいは、一対の主体部のどちら側にも取付けられるように、それぞれにねじ穴を設けても良い。この場合、セパレータは共通のものがねじ込められるように、ねじ穴の回転方向を設定しておくのが簡便である。
【0022】
また、一対の主体部のそれぞれに、異なる径のねじ穴をそれぞれ設けても、また一方の主体部に、異なる径、ねじ加工のねじ穴を複数個設けて、任意のねじ穴を対象とするセパレータに応じて適宜選択できる構成としても良い。
【0023】
なお、本発明のねじ穴は、セパレータの取付け用に限らず、コンクリート型枠を構成するのに必要な各種の部材を取付けるのに利用することができる。この場合、取付け対象の部材に応じてねじ穴を形成すれば良い。これにより、鉄筋に本金具を介して各種の部材を固定することができる。
【0024】
また、本発明の根止め金具の楔部材は、前記切欠き部の底部に載置状態にある鉄筋と金具本体の基部内面との間に挿入されて鉄筋を下方に押圧することにより挟持固定するものであるため、楔部材の形状としては、一方の長手縁が金具本体の基部内面に接しながら挿入できるように、打ち込み用工具による衝撃を受けるべき尾端縁に対して基部内面に接する一方の長手縁が直角を成すと共に、鉄筋に接する他方の長手縁が鋭角を成す形状とすれば良い。
【0025】
即ち、この楔部材は、正面側(一対の主体部が重なる方向)から見た平面形状が略直角三角形となれば良い。従って、このような楔部材の構成としては、略直角三角形状の金属平板であっても良い。しかしながら、楔部材は、鉄筋との押圧接触において固定状態が緩まないように鉄筋に対してその軸方向に位置ズレし難く、両部材同士が引っ掛かりやすい形状とすることが好ましい。
【0026】
一般的には、表面に均一なピッチで凸部が形成されている異形鉄筋が多く使用されていることから、楔部材の鉄筋に接触する端面が、この鉄筋表面の凸部間に嵌って鉄筋軸方向に沿った外力が金具本体に作用しても凸部で引っ掛かってその移動を規制できる形状であることが望ましい。
【0027】
上記の平板状の楔部材でも、鉄筋に接する長手縁の端部が鉄筋表面の凸部に引っ掛かることはあるが、位置ズレすることなく凸部に引っ掛かるには、ほぼ凸部同士間隔に相当する厚みが必要となる。
【0028】
もしくは、楔部材を、金具本体の基部内部に嵌合するような側断面形状において互いに対面する一対の鉄筋押さえ部を形成する逆U字状に形成し、この一対の鉄筋押さえ部の開放側端辺で鉄筋を押圧する構成が好適である。この場合、両鉄筋押さえ部の間隔を、鉄筋の凸部のピッチに応じて適当な距離に設定しておけば、両押さえ部の開放側端部がそれぞれ楔部材の挿入打ち込みに伴って所定位置の鉄筋凸部間の凹部に落ち込み、挟持固定状態では前記凸部と鉄筋押さえ部の開放側端部とが互いに引っ掛かって、鉄筋に対する金具本体の移動が規制され、根止め金具が緩んで鉄筋から外れることを防止する。この即断面逆U字形状の楔部材は、金具本体と同様に所定形状の金属平板からプレス加工での一工程で容易に製造できる。
【0029】
また、金具本体を、一対の主体部が重なる方向の平面視で切欠き部が一対の主体部の中央に位置する左右対称形状とし、金具本体の両側端縁のいずれの側からも楔部材を挿入、打ち込める構成とすることがより望ましい。これにより、作業者は鉄筋の金具固定部位の状況に応じて、作業し易い方向から楔部材を打ち込むことができるため、根止め金具の鉄筋への固定作業が容易となる。
【0030】
また、この場合、金具本体はどちら向きにしても鉄筋に固定できるため、一対の主体部のそれぞれに互いに異なるサイズのねじ穴を設けておけば、スペーサに応じてねじ穴を選択でき、同一の金具本体で異なるスペーサの取付けに対応することができる。
【0031】
さらに、径の異なる鉄筋に対しては、楔部材の前記打ち込み衝撃を受ける尾端縁の長さ寸法を変更して鉄筋に接する側の長手縁の長手縁に対する鋭角度を変えれば、金具本体は同一形状のもので対応することができる。例えば、現状では、外径13mm、16mmの2種の鉄筋が一般的に広く用いられているため、予め、これら両サイズの鉄筋用に尾端縁の長さの異なる2種の楔部材を用意しておけば良い。
【0032】
以上のように、特に左右対称形状で両側端縁のいずれの側からも楔部材を打ち込める金具本体の場合、金具本体は同一形状のものを共用しても、楔部材も前記尾端縁の長さ寸法さえ変更すれば、異なるサイズのセパレータ、鉄筋に対応できるため、根止め金具を構成する部材数は非常に少なくて済み、製品の量産が非常に容易である。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態としてのコンクリート型枠用根止め金具を、図示の実施態様と共に以下に説明する。図1は、本実施形態による根止め金具の全体構成を示す概略斜視図であり、図2は、図1の根止め金具による鉄筋の挟持固定状態を示す概略構成図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【0034】
本実施形態の根止め金具10は、主に、基部において一体で互いに平行に対面する一対の主体部2を形成する略逆U字状の一体構造を有する金具本体1と、金具本体1の基部の内部形状より小さい側断面形状において互いに平行に対面する一対の鉄筋押さえ部7が形成された略逆U字状の楔部材6とから構成されるものである。
【0035】
金具本体1の前記一対の主体部2には、これら主体部が重なる方向の平面視で主体部の基部から主体部開放方向に向けて前記基部で連通する略U字形状の切欠き部3が形成されており、この切欠き部3の底部に、両主体部間に亘って固定対象の鉄筋20を挿入載置した状態で、該鉄筋20と金具本体1の基部内面との間に金具本体1の一端縁側から楔部材6を挿入、打ち込むことによって、鉄筋20が切欠き部3の底部側へ押圧され金具本体1と楔部材6との間に挟持固定されるものである。
【0036】
なお、本実施形態においては、金具本体1を、一対の主体部2が重なる方向の平面視(図2(b)の正面図)で切欠き部3が一対に主体部の中央に位置する左右対称形状とすることによって、金具本体の両端縁いずれの側からも楔部材6を挿入し打ち込めるものとした。この構成によって、作業者は作業し易い側から楔部材6を打ち込めるので、根止め金具10の鉄筋20への固定作業がより容易となる。
【0037】
また本実施形態では、楔部材6は、側断面略逆U字形状として互いに平行に対面する一対の鉄筋押さえ部7を形成するものとし、これら鉄筋押さえ部7が重なる方向の平面視で、打ち込み時に衝撃を受けるべき尾端縁に対して金具本体1の基部内面に接する一方の長手縁が直角を成すと共に鉄筋20に接する他方の長手縁、即ち鉄筋押さえ部7の開放側端辺が鋭角を成すという略直角三角形状を有しているものとした。
【0038】
この楔部材6は、表面に凸部21が形成された異形鉄筋に対してより強固な挟持固定ができる構成となっている。図2(a)の側面図、(b)の正面図に示すように、楔部材6の、互いに平行に対面する一対の鉄筋押さえ部7の鉄筋に接する開放側の各端部は、打ち込みに伴って鉄筋表面の凸部21間の凹部へ落ち込み、この凹部へ嵌り込んだ状態で挟持固定状態となる。
【0039】
従って、一対の鉄筋押さえ部7の鉄筋20を押圧している端辺部分は鉄筋軸方向への外力が作用しても、近くの凸部21に引っ掛かって楔部材6の移動が規制されるため、挟持固定は強固に維持される。またこのような効果は金具本体1側においても同様に生じ、切欠き部3の底部が鉄筋表面の凸部21に引っ掛かり、鉄筋軸方向への金具本体1のズレは困難となる。
【0040】
また、本実施形態の根止め金具においては、金具本体1の一対の主体部2の一方に、切欠き部3の近傍で鉄筋20の挟持固定状態にある楔部材6よりの主体部開放方向(図面下方向)に寄った位置に、セパレータ36のねじ加工された一端部をねじ込んで取付けるためのねじ穴4が設けられている。
【0041】
さらに、本実施形態では、金具本体1は、前述のように一対の主体部2の重なる方向の平面視で左右対称形状をもち、両端縁いずれの側からも楔部材6を挿入打ち込めるため、鉄筋20に対して一対の主体部2の前後をどちら向きにしても鉄筋20に固定できる。
【0042】
そこで、ねじ穴4と対向する他方の主体部2の相当位置に、セパレータ36の一端部が貫通できる貫通孔5を設けた。従って、セパレータ36の一端部を貫通孔5に貫通させてねじ穴4に本体側からねじ込めば、他方の主体部2側から突出するようにセパレータ36を取付けることができ、一対の主体部2の前後がどちら向きでもセパレータ36を同じ向きに取付けることができると共に、セパレータ36を金具本体1に対して互いに逆向きの前後どちら側にも取付けることができる。
【0043】
もちろん、他方の主体部2の貫通孔5をねじ穴として、直接ねじ込める構成としても良い。また、一対の主体部2のそれぞれに、互いに異なる径のねじ穴を設けておき、一端部のねじサイズの異なるセパレータの使用に対応できる構成としても良い。例えば、現在用いられているセパレータは、ねじサイズが外径3/8インチ、5/12インチのものが一般的であるので主体部2のそれぞれに予め3/8および5/12用のねじ穴を形成しておけば、現場で使用されるセパレータのタイプに対応できる。さらに、同じ一方の主体部2に、それぞれ異なるねじ穴を複数個形成する構成としても良い。
【0044】
また、一方の主体部2のみでセパレータ36を支持する場合より、両方の主体部2で支持する方が取付け部の機械的強度が向上することから、一対の主体部2間に亘ってセパレータ36の端部を橋架状態で支持できる構成がより望ましい。例えば、一対の主体部2の間にナット部材を介在させることによって容易に実現できる。
【0045】
即ち、図3に示すように、一対の主体部2の対向位置に貫通孔8形成しておき、これら一対の主体部2の間に、両貫通孔8にそれぞれ両側のねじ穴開口が一致する位置にナット部材25を設け、他方の主体部2の外側から六角ボルト26などでねじ止めして該ナット部材25を金具本体に固定すれば、このナット部材25の一方のねじ穴開口へ一方の主体部2の貫通孔8からセパレータ36の端部をねじ込んで取付けることができる。これによって、結果的にセパレータ36の端部は、一対の主体部2の双方で支持されることとなり、支持強度は一方の主体部2のみに支持される場合より格段に向上する。
【0046】
以上の如き本実施形態による根止め金具では、セパレータ36の取付け部であるねじ穴4が、鉄筋挟持部である切欠き部3と共に金具本体1の主体部2という同一領域に形成されており、従来のように金具本体に延在部をさらに設けて加工したり別体のナット部材を溶接固定したりしてセパレータ取付けのための部位をさらに製造する手間や部位が省かれて、製造工程や設計が簡略化し、簡便で扱いやすい構成となっている。
【0047】
なお、上記実施形態では、図4(a)の腕部端側から見た平面図に示すように一対の腕部7が互いに平行に対面する長手方向に亘って同一幅を持つ形状の楔部材を用いた場合を説明したが、一対の腕部7が互いに平行に対面する形状に限らず、図4(b)に示すような長手方向の尾端縁側から先端に向かって幅が狭く変化する先細り形状のものでも良い。
【0048】
また、本発明における楔部材は、上記の側断面形状において逆U字状のものに限らず、例えば、側断面略形状においてT字状のものや、平面視で略直角三角形状の平板で一対の主体部間隔に近い厚みで鉄筋接触端面に凹凸を形成したものなど、切欠き部3の底部に鉄筋を強固に押圧でき、挟持固定状態を位置ズレすることなく維持できるものであれば、様々なものが使用可能である。
【0049】
但し、設計、製造工程が簡便なものほど望ましく、上記の側断面逆U字形状の楔部材は、金具本体同様に、金属平板をプレス加工等により折曲するだけで容易に製造でき、本発明に適した形状である。
【0050】
また、鉄筋コンクリートに用いられる鉄筋としては、常に同じ径のものであるとは限らないが、楔部材のサイズのみの変更によって、金具本体は同一形状のものを共用できる。即ち、楔部材6は、鉄筋径が小さいものの場合には図5(a)に示すように尾端縁の長さ寸法Dが長く且つ鉄筋に接する側の長手縁の尾端縁に対する鋭角度が小さい設計とすればよく、鉄筋径が大きいものの場合には図5(b)に示すように、尾端縁の長さ寸法dが短く且つ鉄筋に接する側の長手縁の尾端縁に対する鋭角度が大きい設計とすることによって対応することができる。
【0051】
例えば、現状では外径13mmあるいは16mmの鉄筋が主に使用されていることから、この外径サイズ大小2種の鉄筋に対応して尾端縁長さ寸法の異なる2種の楔部材を予め用意しておけば、いずれの鉄金の場合でも、金具本体1は同一形状のものを共用して対応できる。このように金具本体は同一形状のものを共用し、前記尾端縁の長さ寸法の異なる数種の楔部材で、異なるサイズのセパレータや鉄筋に対応できるため、根止め金具を構成する部材数は非常に少なくて済み、製品の量産が非常に容易である。
【0052】
なお、本発明の金具本体の主体部に形成されるねじ穴は、セパレータの取付け用に限らず、各種、コンクリート型枠の組立に必要な部材を取付けるのに利用することができる。この場合、対象となる部材に応じたねじ穴を形成しておけば、鉄筋に本金具を介して各種部材を取付けることが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明のコンクリート型枠用根止め金具は、従来より構成が簡便で製造が容易であると共に、任意のセパレータを選択可能に取付けるとができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としてのコンクリート型枠用根止め金具の概略構成図である。
【図2】図1の根止め金具による鉄筋挟持固定状態を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図3】金具本体へのセパレータ取付け構成の他の例を示す概略構成図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。
【図4】楔部材の一対の腕部の端部側からみた平面図であり、(a)は図1の実施形態で用いた楔部材、(b)は本実施形態と異なる形状の楔部材の一例を示す模式図である。
【図5】本実施形態における異なる鉄筋サイズに応じた楔部材の変更を示す根止め金具の概略正面図であり、(a)は小径鉄筋用、(b)は大径鉄筋用の楔部材をそれぞれ示す説明図である。
【図6】従来のコンクリート型枠用根止め金具の一例を示す概略構成図であり、(a)は該根止め金具の構成を示すものであり、(b)(c)はそれぞれ該根止め金具による鉄筋挟持固定状態を示す説明図である。
【図7】一般的な鉄筋コンクリートの型枠組立状態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1,31:金具本体
2,32:主体部
3:切欠き部
4:ねじ穴
5,8:貫通孔
6,34:楔部材
7:鉄筋押さえ部
10:コンクリート型枠用根止め金具
20,42:鉄筋
21:凸部
25:ナット部材
26:六角ボルト
33:スリット開口
35:高ナット
36:セパレータ
37:コーン
38:ボルト
40:コンクリート型枠
41:コンクリートスラブ

Claims (4)

  1. 基部において一体で且つ互いに平行に対面する一対の主体部を形成した略逆U字状の一体構造を有すると共に、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で主体部の基部から主体部開放方向に向けて前記基部で連通する略U字状の切り欠き部が形成されている金具本体と、前記切欠き部の底部に固定対象の鉄筋を挿入載置した状態で、該鉄筋と前記基部の内面との間に金具本体の一端縁側から挿入、打ち込まれて前記鉄筋を金具本体に挟持固定する楔部材と、を備え、前記一対の主体部の一方には、前記切欠き部の近傍で、前記鉄筋を挟持固定状態にある楔部材よりも主体部開放方向に寄った位置に、セパレータの一端を取り付けるねじ穴が設けられ、主体部の他方にはこのねじ穴と対向するセパレータの一端を貫通できる貫通孔を設けていることを特徴とするコンクリート型枠用根止め金具。
  2. 基部において一体で且つ互いに平行に対面する一対の主体部を形成した略逆U字状の一体構造を有すると共に、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で主体部の基部から主体部開放方向に向けて前記基部で連通する略U字状の切り欠き部が形成されている金具本体と、前記切欠き部の底部に固定対象の鉄筋を挿入載置した状態で、該鉄筋と前記基部の内面との間に金具本体の一端縁側から挿入、打ち込まれて前記鉄筋を金具本体に挟持固定する楔部材と、を備え、前記一対の主体部の、前記切欠き部の近傍で、前記鉄筋を挟持固定状態にある楔部材よりも主体部開放方向に寄った位置に、セパレータの一端を取り付けるための、相互に異なる径のねじ穴が複数設けられていることを特徴とするコンクリート型枠用根止め金具。
  3. 前記楔部材は、打ち込み用工具による衝撃を受けるべき尾端縁に対して金具本体の内面に接する一方の長手縁が直角を成すと共に鉄筋に接する他方の長手縁が鋭角を成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート型枠用根止め金具。
  4. 前記金具本体は、前記一対の主体部が重なる方向の平面視で前記切欠き部が一対の主体部の中央に位置する左右対称形状を有し、前記金具本体の両側端縁のいずれの側からも前記楔部材を挿入、打ち込み可能としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコンクリート型枠用根止め金具。
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