JP3583746B2 - 荷受台昇降装置の配線構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貨物自動車の後部や側部に装着され、荷役作業に用いられる荷受台昇降装置の配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
貨物自動車に装着される荷受台昇降装置には、例えば油圧回路によって発生させた油圧を用いて荷箱床下に格納した荷受台をスライドさせ、かつ昇降させて荷物の積み降ろしを行うものがある。また、このような荷受台昇降装置には、上記荷受台などの移動可能な可動側部材とこれを車体に取り付ける固定側部材とが設けられている。また、可動側部材には、上記油圧回路に含まれた油圧ポンプを駆動するモータや電磁弁のソレノイド等の電気機器が含まれており、これらの電気機器は荷受台とともにスライド移動する。一方、キャブ内に設けられたメインスイッチや上記モータ等の電源として用いる貨物自動車のバッテリ等の電装品は、上記可動側部材から離れた箇所に取り付けられている。それゆえ、従来の荷受台昇降装置では、車体や固定側部材に適宜固定した電気配線を用いて、電装品と電気機器とを接続していた。
【0003】
ところが、上記のような従来の荷受台昇降装置の配線構造では、電気機器と電装品とが最も離れた場合を基準として電気配線の長さが設定されているので、電気機器がスライド移動し電装品に近づいたときに電気配線には弛みが生じる。このため、電気機器が電装品に近づく方向にスライド移動したときに、弛んだ状態の電気配線が車体や当該昇降装置の固定側または可動側部材に引っかかったり、可動側部材の動作に干渉したりすることがあった。その結果、電気配線が引張られたり、ねじれたりして、引張力や曲げ力などの力が電気配線に作用し、最悪の場合断線を生じるという問題があった。
そこで、スプリングを介して電気配線を車体から吊り下げることも行われているが、このような配線構造では上記スプリングは電気機器のスライド移動に応動して伸縮する。このため、スプリングから大きな引張力が電気配線に作用することがあり、その大きな引張力がスプリングの伸縮に応じて繰り返し作用することにより電気配線の断線を生じ易いものであった。
【0004】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、電気配線の断線を防止することができる荷受台昇降装置の配線構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の荷受台昇降装置の配線構造は、車体側に取り付けられる固定側部材と、前記固定側部材に対して移動可能に設けられた可動側部材とを備え、前記可動側部材に含まれた荷受台をスライドさせるとともに、その荷受台を昇降させる荷受台昇降装置に用いられ、前記車体側に固定された電装品と、前記可動側部材に含まれ、前記荷受台とともにスライドされる電気機器とを電気的に接続するための配線構造であって、
前記配線構造は、
前記電装品と前記電気機器とに接続された動力線又は信号線を含み、前記電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲する渡り部を有する電気配線と、
前記渡り部と交差するように設けられるとともに、この渡り部を下側から支持するガイド部材とを備えたことを特徴とするものである(請求項1)。
【0006】
上記のように構成された荷受台昇降装置の配線構造では、ガイド部材が上記電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲する電気配線の渡り部を下側から支持することにより、当該電気配線が車体、上記固定側部材、及び可動側部材に引っかかったり、可動側部材の動作に干渉したりするのを防ぐことができる。
【0007】
また、上記荷受台昇降装置の配線構造(請求項1)において、前記ガイド部材が、前記電気配線を滑り接触させながら支承する滑り部材を備えてもよい(請求項2)。
この場合、電気配線はその垂れ下がりを防止されつつ電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲しながら滑り部材上を円滑に移動することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の荷受台昇降装置の配線構造を示す好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る荷受台昇降装置の配線構造を適用した車体後部の右側面図であり、図2は同車体後部の左側面図である。図において、この荷受台昇降装置1では、後輪103より後方の、シャーシ104の両側面の各々に、アングル状の取付部材2が垂直に取り付けられ、この取付部材2に対して、I形鋼からなるスライドレール3が水平に固定されている。スライドレール3は、荷受台昇降装置1の後述する可動側部材を支持するとともに、摺動する可動側部材を水平に案内する。これら可動側部材の支持基部となっているのが、第1支持板4、厚肉(25mm程度)の第2支持板5、及び、矩形筒状の連結パイプ6である。
【0009】
スライドレール3に隣接して配置された第1支持板4は、摺動部材(図示せず)を介してスライドレール3と係合し、スライドレール3に沿って水平方向にスライド可能である。車体の左右(両側面)にそれぞれ設けられる第1支持板4は、車体の幅方向に水平配置された連結パイプ6の外周部に溶接されている。また、第2支持板5は、連結パイプ6に外挿され、第1支持板4より車体幅方向外側の所定位置で連結パイプ6の外周に溶接されている。従って、左右一対の第1支持板4及び第2支持板5並びに連結パイプ6は、構造的に一体の支持基部を構成している。
【0010】
荷受台昇降装置1の操作スイッチ、制御回路等を収めたスイッチボックス7は、図2に示すように、車体101の左側にのみ設けられており、第2支持板5に固定されている。カバー7aを手前に開くと、キースイッチS1と、昇降スイッチS2とが配置されている。キースイッチS1は、「OFF」、「ON」及び「ST」の3ポジションを有し、「OFF」及び「ON」ポジションでは手を離してもその位置にキーを保持することができるが、「ST」ポジションでは、手を離すとキーは「ON」に戻る。昇降スイッチS2は、中立位置自動復帰型のトグルスイッチであり、中立位置を挟んで「上昇」と「下降」の3ポジションを有する。昇降スイッチS2は、リトラクタ式のケーブルが接続されており、スイッチボックス7から引っぱり出して操作することもできる。
【0011】
一方、荷受台昇降装置1の油圧回路に含まれた油圧ポンプなどを収めたパワーユニットボックス8は、図1に示すように、車体101の右側にのみ設けられている。このパワーユニットボックス8は、支持部材を介して連結パイプ6に固定されている(後掲の図8も参照)。また、このパワーユニットボックス8内には、上記油圧ポンプ用のモータ及び上記油圧回路に設けられる電磁弁のソレノイド等の電気機器が収納されており、これらの電気機器は本発明の配線構造50によって車体101側に固定された電装品に電気的に接続されている。
上記電装品は、キャブ内に設けられたメインスイッチや、車体101に装備されているバッテリであり、メインスイッチへの操作によりバッテリから上記電気機器に電力供給される。
【0012】
図3〜図7は、図1の状態の荷受台29を引き出して展開し、さらに昇降する過程を順に示した右側面図である。尚、図面の簡略化のために、図4〜図7でははリフトシリンダ20及びスライドシリンダ42の図示は省略している。
左右一対のほぼ直線状の下アーム9は、図1において右端部に設けられたピン10を中心に所定範囲でそれぞれ回動自在であり、このピン10は、連結パイプ6に固定された支持部11に取り付けられている。下アーム9の左端部は、ピン12を介してリンク体(垂直リンク体)13と接続されている。このリンク体13は、その後端面が略垂直で車体幅方向に連続しており、リヤバンパ(突入防止装置)として兼用することができる。
【0013】
上記下アーム9と共に平行リンクを構成する上アーム14は、右端部に設けられたピン15を中心に所定範囲で回動自在であり、このピン15は、縦長形状の補助リンク16に取り付けられている。上アーム14の左端部は、ピン17を介してリンク体13と接続されている。尚、上アーム14は、長刀の如き側面形状の根幹部14aと、略L字形状の先端部14bとによって構成されている。この根幹部14aは、第2支持板5を挟んで一対設けられた同一形状の鋼板からなり、その一対の鋼板間に昇降駆動機構としての油圧シリンダ(以下、リフトシリンダという。)20が配置されている。
【0014】
上記補助リンク16は、ピン18を中心に所定範囲で回動自在であり、このピン18は、第2支持板5に取り付けられている。補助リンク16の下部右端側には、ボルト及びナット等からなるストッパ19が取り付けられており、このストッパ19の頭部(ボルトの頭部)が第2支持板5に当接することで、補助リンク16の反時計回り方向への回動が制限される。リフトシリンダ20の両端部は、ピン21及び22によって、それぞれ補助リンク16及び上アーム14に接続されている。左右一対の上アーム14は、先端部14bの部分で、車体の幅方向に水平配置された連結パイプ23によって相互に連結されている。また、上アーム14の根幹部14aの上端面には短いアングル部材24が溶接され、このアングル部材24に、ボルト、ナット等により構成されたストッパ25が取り付けられている。このストッパ25の頭部が第2支持板5に当接することで、上アーム14が回動許容範囲を超えて時計回り方向に回動することを防止している。
【0015】
上記リンク体13には、ピン26を中心に回動するヒンジ27が取り付けられている。このヒンジ27は、他のピン28を介して荷受台(プラットホーム)29とも接続されており、2箇所の回動支点を有する二重蝶番である。従って、荷受台29はピン28を中心に回動可能であるとともに、ピン26をも中心として回動可能である。
また、図7にL1にて示すリンク体13の上面13aの奥行き(車体前後方向の長さ)は、同図にL2にて示すピン26から荷受台29の回動先端部までの長さが荷箱102とシャーシ104の下端面に干渉しないように設定されている。荷受台29は、メインプレート30と、サブプレート31とによって構成されている。メインプレート30とサブプレート31とは、上述のヒンジ27と同様の二重蝶番であるヒンジ32によって相互に接続されている。
【0016】
上記メインプレート30の裏面側には、左右のスライドレール3に対応して、一対のガイド33が設けられている。これら一対のガイド33は、荷受台昇降装置1の格納時に、対応するスライドレール3に係合して荷受台29を支持するとともに、メインプレート30の補強材としての機能も有する。また、メインプレート30の裏面側には弾性部材(ゴム等)からなる当て板34が設けられている。この当て板34は荷受台29の展開時に地面に当接してクッションとなり(図5,図6参照)、荷受台29を安定させる。同様に、サブプレート31の裏面にも当て板35が設けられている。
【0017】
次に、図3において、下アーム9の上端面から若干上方に突出してスイッチ取付板36が設けられており、このスイッチ取付板36に検知スイッチ37が取付られている。検知スイッチ37を動作させるドグはサブプレート31の当て板35に隣接して設けられている(図示せず)。折り畳まれた荷受台29が上アーム14の上に重ねられたとき、当て板35はスイッチ取付板36に当接してストッパとなり、ドグは検知スイッチ37を動作させる。
また、左右のスライドレール3間にはアングル39が車体幅方向に水平に取り付けられ、このアングル39の両端部に取付板40が固定されている。取付板40には、ピン41を介して、スライド駆動機構としての左右一対の油圧シリンダ(以下、スライドシリンダという。)42のピストンロッド42aの先端が支持されている。スライドシリンダ42のシリンダ部を内部に収めたシリンダ支持部材43は、車体の前後方向に水平配置され、連結パイプ6と交差する位置で、当該連結パイプ6に溶接されている。
【0018】
次に、図4において、上記シリンダ支持部材43の左端部にはロック部材44が取り付けられている。このロック部材44には、三角形状のガイドローラ支持部材45がシリンダ支持部材43の左端に取り付けられたピン46を中心に鉛直平面に沿って回動可能に取り付けられている。このガイドローラ支持部材45は、左端側に設けられたピン47によりガイドローラ48を回転自在に支持しており、上記ロック部材44への取付角度を変更することによって当該ガイドローラ48にもたれかかった荷受台29の地面に対する傾斜起立角を調整可能に構成されている。これにより、車高に関わらず、荷受台29の傾斜起立姿勢を略同一に維持することができる。従って、車高に関わらず、荷受台29を傾斜起立状態から倒伏させるに要する力を、略一定にすることができ、作業が容易である。また、逆に、荷受台29を起立させてガイドローラ48に立てかける際にも、車高に関わらず安定して立てかけることができる。
【0019】
上記スライドシリンダ42が油圧の給排に伴って伸縮動作をすることにより、連結パイプ6がピン41に対してスライドする。従って、連結パイプ6に直接又は間接に支持された全ての部材は可動側部材となる。すなわち、取付部材2、スライドレール3、アングル39、取付板40、及び、ピン41が荷受台昇降装置1の固定側部材であり、この固定側部材との連結の役目をするピストンロッド42aを含む残りの部材が当該固定側部材に移動可能に設けられた可動側部材である。また、この可動側部材に対しては、スライドロック装置(図示せず)が設けられており、車両走行中に、振動により当該可動側部材が引き出されることを防止するとともに、坂道で車体が前下がりの状態で積み卸しする場合等に、引き出した可動側部材が重力で格納方向に移動することによる荷物の転倒等による危険を回避するようになっている。
荷受台昇降装置1は車両本体とは別個に製作され、完成された車両のシャーシ104に対して取付部材2を固定することにより、1ユニットとして取り付けられる。従って、取付が簡単である。
【0020】
上記配線構造50は、図8も参照して、上記電装品としてのキャブ内に設けられたメインスイッチや車体101に装備されているバッテリと、パワーユニットボックス8内に収納されたモータM及び電磁弁Vのソレノイドなどの電気機器とに接続された電気配線51を備えている。また、この配線構造50には、電気配線51の移動を上記電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲させながらガイドするガイド部材52が設けられている。尚、上記パワーユニットボックス8は、左右一対のリフトシリンダ20及びスライドシリンダ42を除く、荷受台昇降装置1の油圧回路の要素、例えばモータMによって駆動される油圧ポンプPやリザーバタンク等を収納した金属筐体であり、図8に示すように、電気配線51が挿入される挿入口8aが荷受台29に対向する側面に設けられている。
【0021】
上記電気配線51には、バッテリからモータM等に電力を供給するための動力線51b及びキャブ内のメインスイッチからモータMへの指示信号用の信号線51cが含まれている(図9参照)。これらの動力線51b及び信号線51cは、例えばビニル絶縁電線により構成されたものであり、合成樹脂製の保護カバー51d内に収められている。また、この電気配線51は、第1及び第2固定部材57,58に固定されており、これら固定部材57,58の相互間の電気配線51の渡り部51aとして円弧状に湾曲している。
【0022】
上記ガイド部材52は、図9及び10も参照して、金属製の平板材により構成されたものであり、第1ステー54及び第2ステー55を介してシャーシ104に固定されている。また、このガイド部材52には、その上面及び両側面を覆うように、上記滑り部材53が取り付けられている。この滑り部材53は、パワーユニットボックス8のスライド移動に応じて、上記渡り部51aを滑り接触させながら支承するものであり、摩擦係数の小さい絶縁性樹脂により構成されている。
【0023】
上記第1ステー54は、「L」字状の取付板54a及び支持板54bにより構成されたものであり、取付板54aがボルト等によりシャーシ104に固定される。また、支持板54bには、ボルト60を介して上記ガイド部材52の一端部が取り付けられている。この支持板54bには長孔54b1が設けられており、長孔54b1に挿通されたボルト59により、支持板54bは取付板54aに固定されている。このような長孔54b1を設けることにより、車体幅方向におけるガイド部材52及び滑り部材53の取付位置を調整することができる。
上記第2ステー55には、ガイド部材52の他端部が溶接により固定されており、取付部材2とともにシャーシ104に固定するための切り欠きが設けられている。
【0024】
上記第1固定部材57は、図9に示すように、「P」字状の金属材により構成されたものであり、電気配線51の外周部分が挟持されている。また、この第1固定部材57は、ピン61により上記支持板54bに取り付けられたものであり、第1ステー54を介して渡り部51aの一端部を車体104側に固定している。
上記第2固定部材58は、図11に示すように、「P」字状の金属材により構成されたものであり、電気配線51の外周部分が挟持されている。また、この第2固定部材58は、ピン62を介して第3ステー56の上端部56aに取り付けられている。この第3ステー56の下端部56bには、第2支持板5(可動側部材)に連結するための連結ピン56cが設けられており、渡り部51aの他端部を可動側部材に固定している(図8も参照)。このように、第3ステー56及び第2固定部材58を介して電気配線51を可動側部材に固定することにより、上記挿入口8aと第2固定部材58との間に配置される電気配線51の部分がパワーユニットボックス8のスライド移動に応じて弛んだり、変形したりするのを防ぐことができ、上記スライド移動に起因する力が電気配線51の電気機器との接続箇所に作用するのを防止している。
【0025】
次に、以上のように構成された荷受台昇降装置1における一連の操作及び動作(格納・引き出し及び昇降)について、図1〜図7を参照して説明する。
まず、スイッチボックス7(図2)に設けられているキースイッチS1を「OFF」から「ON」へ回し、さらにスライド動作を行う「ST」ポジションまで回して保持する。これにより、スライドシリンダ42が伸びて、荷受台昇降装置1の可動側部材が図1の左方向へスライドする(図3)。このスライドにより、スイッチボックス7も一緒に左方向へ移動するため、操作者も追随して歩行する。このように操作者が追随歩行することは、操作性及び後方確認等の安全性の観点からむしろ好ましい。
【0026】
また、パワーユニットボックス8は、上記スライドにより、図8に一点鎖線にて示す位置から同図に実線にて示す位置にスライド移動する。このパワーユニットボックス8のスライド移動に応じて、電気配線51の渡り部51aは、同図に二点鎖線にて示す状態からガイド部材52に設けた滑り部材53上を順次湾曲しながら摺動し、実線にて示す状態に変形する。
尚、キースイッチS1及び昇降スイッチS2から上記モータM等への指示信号は、上記連結パイプ6内を通って車体幅方向に引き廻された信号線(図示せず)により伝達されるようになっており、スイッチボックス7及びパワーユニットボックス8がスライド移動したときでも当該信号線は車体101に接触することがない。
【0027】
次に、操作者は、スイッチボックス7に設けられている昇降スイッチS2を「下降」に操作する。これにより、リフトシリンダ20が収縮し始め、上アーム14及び下アーム9は反時計回り方向に回動する。図4に示すように、下アーム9が地面に着地した時点で回動は停止するので、下降操作を停止する。この動作に伴って、荷受台29はガイドローラ48により相対的に押されてリンク体13から開離し、垂直には至らない程度に、やや起立した状態となる。
【0028】
次に、操作者が手動で荷受台29をさらに起こして回動させ、地面に倒伏させる(図5)。これにより、荷受台29のメインプレート30は、リンク体13に対して完全に展開された状態となる。尚、荷受台29の倒伏操作に際して、上記のように荷受台29は予めやや起立しているので、操作者に求められる力の負担は少ない。
続いて、サブプレート31が展開されると、リンク体13の上面13aから直線状に連続した荷受面が構成され、荷物を載せ得る状態となる(図6)。この展開状態における上記荷受面は、メインプレート30及びサブプレート31だけでなくリンク体13の上面13aによっても構成されるので、十分な大きさを確保することができる。
【0029】
荷受台29に荷物を載せ終わったら、上昇の操作をする。これにより、まずチルト動作が行われ、リンク体13及び荷受台29は水平になる(図7の二点鎖線で示す。)。さらに、リフトシリンダ20が伸長すると、リンク体13及び荷受台29は水平に保たれたまま、荷箱102の床面と一致する高さまで上昇する(図7)。ここで、作業者が荷物を荷箱102に移載する。
荷物を荷箱102から降ろす場合は、図7の状態から図6の状態へ、上述の動作が逆の手順で行われる。
【0030】
荷受台昇降装置1を格納する場合は、図6に示す状態にしてから、操作者が手動でサブプレート31を折り畳む。次に、操作者は折り畳まれた荷受台29を持ち上げ、ガイドローラ48に立てかける(図4)。この結果、荷受台29が全体として、リンク体13に対してある程度折り畳まれた状態となる。すなわち、リンク体13から連続した一平面であった荷受面が、リンク体13と荷受台29との接続箇所でも折り畳まれた状態となる。
【0031】
上記のように図5の状態から図4の状態に変化するとき、荷受台29は、ヒンジ27と荷受台29とが相互に約90度の位置関係になるまでピン28を中心に回動し、その後ピン26を中心に回動する。このピン26は、平行リンクの作用点となるピン17及びピン12とは別個の位置にある。従って、回動する荷受台29が車体101の後部に最も接近して図4の状態に至るときの回動半径には、リンク体13の長さL1(図7)は含まれず、ピン26から荷受台29の回動先端部までの長さL2(図7)となる。これにより、上記回動半径を小さくすることができ、荷箱102やシャーシ104を切り欠くことなく荷受台昇降装置1を車体101に取り付けることができる。
【0032】
次に、キースイッチS1を「ON」に維持したまま、上昇の操作をする。これにより、上アーム14及び下アーム9は時計回り方向に回動し、荷受台29はガイドローラ48に転接しながら時計回り方向に倒れる。
倒れた荷受台29の当て板35がストッパとしてのスイッチ取付板36に当接したとき、ドグにより検知スイッチ37が作動する(図3)。検知スイッチ37が作動すると、上昇は停止となり、引き続いてスライドシリンダ42が収縮することによる格納動作が自動的に行われる。この格納動作により、パワーユニットボックス8は、図8に実線にて示す位置から同図に一点鎖線にて示す位置にスライド移動する。このパワーユニットボックス8のスライド移動に応じて、電気配線51の渡り部51aは、同図に実線にて示す状態からガイド部材52に設けた滑り部材53上を順次湾曲しながら摺動し、二点鎖線にて示す状態に変形する。
【0033】
スライドシリンダ42が収縮エンドに達して、荷受台昇降装置1の可動側部材が所定の格納位置に達すると、可動側部材は上記スライドロック装置により自動的にロックされる。また、荷受台29に設けられたガイド33がスライドレール3に係合する。こうして、荷受台昇降装置1の格納が完了し、走行可能な状態となる。また、ガイド33とスライドレール3との係合により、万一リフトシリンダ20の油漏れがあったとしても、荷受台29やアーム9及び14等の可動側部材が下降する恐れはない。さらに、弾性体からなる当て板35が、下アーム9に取り付けられたスイッチ取付板36に当接していることにより、荷受台29は下アーム9により安定して支持され、格納位置における荷受台29の上下方向のがたつきが抑制される。
【0034】
以上のように、本実施形態の荷受台昇降装置1の配線構造50では、電気機器を収納したパワーユニットボックス8のスライド移動に応じて、上記電気配線51の渡り部51aが滑り部材53上を順次湾曲しながら摺動している。これにより、電気配線51が上記スライド移動によって車体101、当該昇降装置1の固定側部材、及び可動側部材に引っかかったり、可動側部材の動作に干渉したりするのを防ぐことができる。この結果、電気配線51が車体101等に引っかかった箇所や可動側部材との干渉(接触)箇所等から引張られたり、それらの箇所を起点として電気配線51にねじれが生じるのを防止することができる。従って、引張力や曲げ力などの力が電気配線51に作用するのを抑制することができ、電気配線51の断線を防止することができる。しかも、スプリングを用いた上述の従来例のものと異なり、スプリングの伸縮に起因する引張力が電気配線51に作用することがないので、繰り返し使用したときでも電気配線51に断線が生じるの防ぐことができる。
【0035】
また、本実施形態では、滑り部材53により、パワーユニットボックス8のスライド移動に応じて、上記渡り部51aを滑り接触させているので、渡り部51aはその垂れ下がりを防止されつつパワーユニットボックス8のスライド移動に応じて順次湾曲しながら滑り部材53上を円滑に移動(摺動)することができる。この結果、電気配線51に作用する曲げ力などの力をさらに抑制することができ、電気配線51の長寿命化を簡単な構造により図ることができる。
【0036】
尚、上記の説明では、パワーユニットボックス8内の電気機器に適用した場合について説明したが、本発明の荷受台昇降装置の配線構造50は車体101側に固定された電装品と、上記可動側部材に含まれ、荷受台29とともにスライドされる電気機器とを電気的に接続する配線構造に適用することができる。
また、上記の説明では、第1及び第2固定部材57,58によりそれぞれ車体101側及び可動側部材に固定された渡り部51aを滑り部材53上で摺動させる構成について説明したが、本発明はガイド部材52によって電気配線51の移動を電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲させながらガイドするものであればよく、電気配線51の車体101に固定された固定箇所と、電気機器との接続箇所との位置関係や、保護カバー51dやこれに収納される動力線51b及び信号線51cの材質等によっては車体101側及び可動側部材に電気配線51を固定する必要はない。また、金属製の平板材からなるガイド部材52に代えて、円柱状のガイド部材を用いることにより、滑り部材53を割愛することができる。また、上記実施形態において、荷受台昇降装置1は、車体101の後方に引き出されるものとして説明したが、側方に引き出される構成であっても、同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は以下の効果を奏する。
請求項1の荷受台昇降装置の配線構造によれば、電気配線が上記電気機器のスライド移動によって車体、当該昇降装置の固定側部材、及び可動側部材に引っかかったり、可動側部材の動作に干渉したりするのを防ぐことができるので、電気配線が引張られたり、ねじれが生じたりするのを防止することができる。その結果、引張力や曲げ力などの力が電気配線に作用するのを抑制することができ、電気配線の断線を防止することができる。
【0038】
請求項2の荷受台昇降装置の配線構造によれば、電気配線はその垂れ下がりを防止されつつ電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲しながら滑り部材上を円滑に移動することができるので、当該電気配線に作用する曲げ力などの力をさらに抑制することができ、電気配線の長寿命化を簡単な構造により図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る荷受台昇降装置の配線構造を適用した車体後部の右側面図である。
【図2】同車体後部の左側面図である。
【図3】後方に引き出された状態の上記荷受台昇降装置を示す右側面図である。
【図4】下アームの先端が着地して、荷受台がガイドローラにもたれて起立している状態の上記荷受台昇降装置を示す右側面図である。
【図5】下アームの先端が着地して、荷受台が折り畳まれた状態で倒伏している状態の上記荷受台昇降装置を示す右側面図である。
【図6】荷受台が完全に展開されて地面に沿った状態の上記荷受台昇降装置を示す右側面図である。
【図7】完全に展開された荷受台が昇降された状態の上記荷受台昇降装置を示す右側面図である。
【図8】図1に示した配線構造におけるガイド部材上での電気配線の摺動を示す説明図である。
【図9】上記ガイド部材及び電気配線の構成例を示す斜視図である。
【図10】上記ガイド部材の構成例を示す構造図であり、(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ上面図、正面図、及び側面図である。
【図11】図1に示した第3ステーの構成例を示す構造図であり、(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ上面図、正面図、及び側面図である。
【符号の説明】
1 荷受台昇降装置
2 取付部材(固定側部材)
3 スライドレール(固定側部材)
29 荷受台(可動側部材)
42 スライドシリンダ(可動側部材)
50 配線構造
51 電気配線
52 ガイド部材
53 滑り部材
101 車体

Claims (2)

  1. 車体側に取り付けられる固定側部材と、前記固定側部材に対して移動可能に設けられた可動側部材とを備え、前記可動側部材に含まれた荷受台をスライドさせるとともに、その荷受台を昇降させる荷受台昇降装置に用いられ、前記車体側に固定された電装品と、前記可動側部材に含まれ、前記荷受台とともにスライドされる電気機器とを電気的に接続するための配線構造であって、
    前記配線構造は、
    前記電装品と前記電気機器とに接続された動力線又は信号線を含み、前記電気機器のスライド移動に応じて順次湾曲する渡り部を有する電気配線と、
    前記渡り部と交差するように設けられるとともに、この渡り部を下側から支持するガイド部材とを備えたことを特徴とする荷受台昇降装置の配線構造。
  2. 前記ガイド部材が、前記電気配線を滑り接触させながら支承する滑り部材を備える請求項1記載の荷受台昇降装置の配線構造。
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