JP3581523B2 - ベルトテンション付与装置、駆動装置及び画像読取装置 - Google Patents
ベルトテンション付与装置、駆動装置及び画像読取装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の読取走査のために光学部材を移動させる駆動装置、これに用いられるベルトテンション付与装置及びその駆動装置を用いる画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機等に組み込まれる画像読取装置は、一般的に、装置本体の上面にコンタクトガラスを備え、コンタクトガラスと対向する装置本体内部においてコンタクトガラス上に載置された原稿の情報を読取走査するための光学部材を含む光学ユニットをその副走査方向に移動自在に備えている。さらに、画像読取装置は、この光学ユニットを副走査方向に移動させるための駆動装置を備えている。この駆動装置は、駆動力を発生する駆動モータとこの駆動力を光学ユニットに伝達する駆動力伝達機構とにより構成されている。また、駆動力伝達機構は、駆動モータにより生じた駆動力を光学ユニットに伝達するために、プーリやタイミングベルト等を組合せることにより構成されている。ここで、タイミングベルトには、駆動モータにより生じた駆動力をロスすることなく効率良く伝達するために、一定の張力が付与されている。タイミングベルトに張力を付与するために設けられているのが、ベルトテンション付与装置である。
【0003】
ここで図11は、従来のベルトテンション付与装置50を示す分解斜視図である。図11に示すように、ベルトテンション付与装置50は、プーリ51と支持部材52とを中心に構成されている。プーリ51は、円盤状であって、その両側面中央部に支持穴53を有している。また、支持部材52には、プーリ51を回動自在に保持するプーリ保持部54が設けられている。このプーリ保持部54は、プーリ51を保持するために二つの孔状の軸受55を対向して設けて、この軸受55とプーリ51の支持穴53とに支軸56を貫通させてプーリ51を回動自在に保持する。さらに、プーリ保持部54から延出して設けられる取付部57には、締結部材59によって装置本体(図示せず)に取り付けるための取付孔58が設けられている。また、支持部材52には付勢部材であるスプリング60の一端が係止され、このスプリング60の他端は装置本体(図示せず)に係止されている。スプリング60は、プーリ保持部54に保持されたプーリ51をタイミングベルト(図示せず)へ押しつけるためのものである。このような構成により、ベルトテンション付与装置50は、タイミングベルトに張力を付与するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなベルトテンション付与装置では、プーリや支持部材以外にもスプリングや支軸等の構成部品を必要とするために製造コストが高くなってしまう。また、スプリングを装置本体に取り付けるためのスペースが必要となり、省スペース化が図れず、装置を小型化する上で問題となっている。
【0005】
本発明の目的は、構成部品の点数を削減することにより簡単な構成とし、省スペース化を図ることにより、小型で安価なベルトテンション付与装置、このベルトテンション付与装置を用いる駆動装置及びこの駆動装置を用いる画像読取装置を得ることである。
【0006】
本発明の別の目的は、タイミングベルトに常に一定の張力を付与し、駆動力をロスすることなく効率良く伝達するベルトテンション付与装置、このベルトテンション付与装置を用いる駆動装置及びこの駆動装置を用いる画像読取装置を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のベルトテンション付与装置は、プーリと、このプーリを回動自在に保持するプーリ保持部と、他部材に取り付けられる取付部と、この取付部と前記プーリ保持部との間に設けられて、前記取付部を支点として弾性的に屈撓する弾性部とを有する支持部材と、を備え、前記プーリ保持部は、前記取付部を支点とした前記弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定される。
【0008】
したがって、ベルトテンション付与装置をプーリと、プーリ保持部と取付部と弾性部とを有する支持部材とで形成し、プーリ保持部において回動自在にプーリを保持し、取付部において他部材に取り付けられるようにした。また、弾性部が取付部を支点として弾性的に屈撓するようにしたので、プーリ保持部に保持されたプーリがタイミングベルトに所定の圧力をもって当接し、タイミングベルトに対して張力が付与される。これにより、ベルトテンション付与装置はプーリと支持部材との二部品の簡単な構成とされ、構成部品の点数が削減される。さらに、支持部材自身が弾性的に屈撓するので、他の付勢部材を不要とし、省スペース化が図れる。さらにまた、プーリ保持部が取付部を支点とした弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定されるので、タイミングベルトに対する張力の調節を可能にするとともに、タイミングベルトには常に一定の張力が付与される。
【0009】
請求項2記載の発明のベルトテンション付与装置は、プーリと、このプーリを回動自在に保持するプーリ保持部と、他部材に取り付けられる取付部と、この取付部と前記プーリ保持部との間に設けられて、弾性を有する金属部材を配設して前記取付部を支点として弾性的に屈撓する弾性部とを有する支持部材と、を備え、前記プーリ保持部は、前記取付部を支点とした前記弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定される。
【0010】
したがって、ベルトテンション付与装置をプーリと、プーリ保持部と取付部と弾性部とを有する支持部材とで形成し、プーリ保持部において回動自在にプーリを保持し、取付部において他部材に取り付けられるようにした。また、弾性を有する金属部材を配設した弾性部が取付部を支点として弾性的に屈撓するようにしたので、たとえ支持部材のみでは所望の弾性が得られなくても金属部材の弾性力を加えることによりプーリ保持部に保持されたプーリがタイミングベルトに所定の圧力をもって当接し、タイミングベルトに対して張力が付与される。これにより、ベルトテンション付与装置はプーリと支持部材と金属部材との簡単な構成とされ、構成部品の点数が削減される。さらに、支持部材に付勢部材である金属部材を配設したので、省スペース化が図れる。さらにまた、プーリ保持部が取付部を支点とした弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定されるので、タイミングベルトに対する張力の調節を可能にするとともに、タイミングベルトには常に一定の張力が付与される。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のベルトテンション付与装置において、取付部は他部材と弾性的に係合・離合し、他部材に対して係脱自在とする。
【0014】
したがって、取付部が他部材と弾性的に係合・離合し、他部材に対して係脱自在とされるので、螺子等の取付用の締結部材を要さなくとも取り付けられることとなり、更に部品点数が削減される。
【0015】
請求項4記載の発明の駆動装置は、駆動力を発生する駆動モータと、この駆動モータの駆動力を伝達するプーリに巻回されるタイミングベルトと、このタイミングベルトに当接して所定の張力を付与する請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置とを有して、前記駆動モータに連結されて駆動力を被駆動体に伝達する駆動力伝達機構と、を備える。
【0016】
したがって、駆動装置を駆動モータと駆動力伝達機構とで構成し、この駆動力伝達機構の一部を構成しているベルトテンション付与装置を請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置としたので、駆動モータにより生じた駆動力が、プーリと、ベルトテンション付与装置の当接によって張力を付与されたタイミングベルトとを介して被駆動体に伝達される。これにより、駆動モータにより生じた駆動力を効率良く伝達することが可能となるとともに、駆動装置の構成部品の削減と省スペース化とが図られる。また、駆動装置のタイミングベルトには常に一定の張力が付与される。
【0017】
請求項5記載の発明の画像読取装置は、装置本体の上面に備えられて原稿を載置するコンタクトガラスと、このコンタクトガラスに対向して設けられて、前記原稿の画像を主走査方向に読み取る光学部材と、この光学部材を副走査方向に案内する案内部と、この案内部に従って、前記光学部材を往復動自在に移動させる請求項4記載の駆動装置と、を設ける。
【0018】
したがって、画像読取装置はコンタクトガラスと光学部材と案内部と請求項4記載の駆動装置とを設けて、駆動装置の駆動によって光学部材を案内部に沿って移動させてコンタクトガラス上の原稿を読取走査する。この場合、駆動装置において、駆動モータにより生じた駆動力が、プーリと、請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置の当接によって張力を付与されたタイミングベルトとを介して被駆動体である光学部材に伝達される。これにより、駆動モータにより生じた駆動力を効率良く伝達することが可能となるとともに、画像読取装置の構成部品の削減と駆動装置の省スペース化とが図られ、安価で小型化された画像読取装置が提供される。また、画像読取装置に設けられた駆動装置のタイミングベルトには常に一定の張力が付与され、駆動力をロスすることなく効率良く伝達する画像読取装置が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図9に基づいて説明する。本実施の形態は、複写機に組み込まれる画像読取装置としてのスキャナ部1へ適用した一例である。
【0020】
図1は、本実施の形態のスキャナ部1を示す斜視図である。図1に示すように、スキャナ部1は、スキャナ本体2の上面に原稿(図示せず)を載置する矩形状のコンタクトガラス3を備えている。このコンタクトガラス3と対向するスキャナ本体2の内部には、光学ユニット4が備えられている。この光学ユニット4は、ガイドレール7と従動レール8との上にスライド自在に取り付けられているキャリッジ5と、このキャリッジ5上に搭載された光学部材6とで構成されている。また、キャリッジ5の下部には、駆動装置9の第二タイミングベルト10が、ガイドレール7と平行して配設されている。
【0021】
ここで、光学部材6について説明する。光学部材6は、一般的に密着型イメージセンサと呼ばれているものであって、光源(図示せず)と、多数の撮像素子(CCD)を主走査方向Bにライン状に連設して形成されたラインセンサ(図示せず)とを有している。この光学部材6は、通常、図1に示す副走査方向Aの上流側をホームポジションとして位置し、下流側に移動する過程で、光源がコンタクトガラス3上に載置される原稿を照射し、原稿からの反射光をラインセンサが受光することにより画像データを出力するものである。
【0022】
次いで、駆動装置9について説明する。図2は、スキャナ部1の駆動装置9を概略的に示す平面図である。図2に示すように、駆動装置9には、正逆方向に回転駆動するステッピングモータである駆動モータ11が設けられている。また、スキャナ本体2の下面であって駆動モータ11の駆動力伝達方向下流には、駆動プーリ12が設けられ、この駆動プーリ12と駆動モータ11の出力軸に取り付けられたプーリ13とに内周に歯合部(図示せず)を有する第一タイミングベルト14が巻回されている。第一タイミングベルト14には、所定の初期張力を付与する第一ベルトテンション付与装置15(図4参照)のテンションプーリ19が当接している。また、駆動プーリ16は駆動プーリ12と一体で成形されていて、スキャナ本体2の内部に突出している。さらに、駆動力伝達方向下流には第二ベルトテンション付与装置17(図7参照)のタイミングプーリ34が設けられており、このタイミングプーリ34と駆動プーリ16とには、内周に歯合部10a(図3参照)を有する第二タイミングベルト10が巻回されている。これら第二タイミングベルト10と駆動プーリ12とプーリ13と第一タイミングベルト14とテンションプーリ19と駆動プーリ16とタイミングプーリ34とにより、駆動力伝達機構18が形成されている。また、図3は、駆動装置9とキャリッジ5との接続状態を概略的に示す平面図である。図3に示すように、駆動装置9とキャリッジ5とは、第二タイミングベルト10の歯合部10aの一部をキャリッジ5のベルト咬合部5aに咬合させて取り付けられている。すなわち、図2に示すように、駆動装置9は、駆動モータ11により生じた駆動力を駆動力伝達機構18を介して光学ユニット4に伝達し、この光学ユニット4を副走査方向Aに移動させるものである。
【0023】
図4は、第一ベルトテンション付与装置15の部品構成を示す分解斜視図である。第一ベルトテンション付与装置15は、テンションプーリ19と支持部材20とで構成されている。テンションプーリ19は、円盤状であって、その両側面中央部に突出形成された突起状の回転軸21を有している。支持部材20は、例えばガラス繊維強化ポリスチレン、PPE、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂等の材料により一体成形されていて、プーリ保持部22と弾性部23と取付部24とにより構成されている。弾性部23は、テンションプーリ19の厚みと略一致する幅である細長い薄板状に形成されて、弾性を有している。プーリ保持部22は、弾性部23の一方の端部に対向して備えられる二つの薄板状であって、弾性を有する軸受部25,26により形成されている。これらの軸受部25,26には、テンションプーリ19の両側面のそれぞれの回転軸21を回動自在に保持する孔状の軸受27が設けられている。すなわち、テンションプーリ19は、プーリ保持部22の軸受部25と軸受部26との間を押し広げながら挿入され、軸受27において回動自在に保持される。また、取付部24は、弾性部23のもう一方の端部の両面において、断面を略T字状とする二対の係合部29,30を備えて形成されている。さらに、軸受部25には、取付部24を支点とした弾性部23の屈撓方向に沿って長く形成された長孔28が設けられている。
【0024】
ここで図5は、第一ベルトテンション付与装置15のスキャナ本体2への実装状況を示す平面図である。スキャナ本体2の下面には、このスキャナ本体2の下面を切り欠いて屈曲形成された本体取付部31が設けられていて、第一ベルトテンション付与装置15が取り付けられている。図6は、第一ベルトテンション付与装置15と本体取付部31との取付状況を示す正面図である。図6に示すように、本体取付部31には、二つの切欠32が設けられている。これらの切欠32と第一ベルトテンション付与装置15の係合部29とを弾性的に係合させることにより、第一ベルトテンション付与装置15がスキャナ本体2の下面に取り付けられる。このような構成により、図5に示すように、本体取付部31に取り付けられた第一ベルトテンション付与装置15のプーリ保持部22は、取付部24を支点として弾性部23を弾性的に屈撓させることにより、テンションプーリ19を第一タイミングベルト14に対して所定の初期張力を付与できる位置に移動した後、長孔28において螺子33を螺合することでスキャナ本体2の下面に固定される。
【0025】
図7は、第二ベルトテンション付与装置17の部品構成を示す分解斜視図である。第二ベルトテンション付与装置17は、タイミングプーリ34と支持部材20とで構成されている。この第二テンションプーリ17の支持部材20については前述した第一ベルトテンション付与装置15の支持部材20と何ら変わるものではなく、テンションプーリ19に代わってタイミングプーリ34を有する点でのみ第一ベルトテンション付与装置15と異なるものである。前述した第一ベルトテンション付与装置15と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。タイミングプーリ34は、円盤状であって、その両側面中央部に突出形成された突起状の回転軸35を有している。また、タイミングプーリ34は、外周上に歯合部34aを有している。
【0026】
ここで図8は、第二ベルトテンション付与装置17のスキャナ本体2への実装状況を示す平面図である。スキャナ本体2の側面には、このスキャナ本体2の側面を切り欠いて形成された本体取付部36が設けられていて、第二ベルトテンション付与装置17が取り付けられている。図9は、第二ベルトテンション付与装置17と本体取付部36との取付状況を示す背面図である。図9に示すように、本体取付部36には、二つの切欠37が設けられている。これらの切欠37と第二ベルトテンション付与装置17の係合部30とを弾性的に係合させることにより、第二ベルトテンション付与装置17がスキャナ本体2の側面に取り付けられる。このような構成により、第二ベルトテンション付与装置17は、図8に示すように、第二タイミングベルト10を巻回させた後にタイミングプーリ34をプーリ保持部22の軸受部25と軸受部26との間を押し広げながら挿入することにより、軸受27においてタイミングプーリ34を回動自在に保持する。この際、第二タイミングベルト10の歯合部10aとタイミングプーリ34の歯合部34aとは、互いに歯合する。その後、本体取付部36に取り付けられた第二ベルトテンション付与装置17のプーリ保持部22は、取付部24を支点として弾性部23を弾性的に屈撓させることにより、タイミングプーリ34を第二タイミングベルト10に対して所定の初期張力を付与できる位置に移動した後、長孔28において螺子33を螺合することでスキャナ本体2に固定される。
【0027】
以上のような構成により、光学ユニット4に駆動モータ11の駆動力を駆動力伝達機構18を介して伝達することにより、光学ユニット4がガイドレール7に沿って副走査方向Aへと往復動自在に摺動される。この光学ユニット4の副走査方向Aへの摺動の際に、コンタクトガラス3上に載置された原稿の画像が光学部6により読み取られる。
【0028】
ここで、この場合の駆動装置9の動作を詳しく説明する。図2に示すように、まず、駆動モータ11の正逆方向への回転駆動による駆動力が、第一タイミングベルト14を介して駆動プーリ12へと伝達される。この際、位置を固定された第一ベルトテンション付与装置15のテンションプーリ19は、第一タイミングベルト14の回転に従って連れ回りながら第一タイミングベルト14に所定の張力を常に付与する。駆動プーリ12へと伝達された駆動力は、この駆動プーリ12に一体に成形されている駆動プーリ16が駆動プーリ12とともに回転することにより、第二タイミングベルト10へと伝達される。この際、位置を固定された第二ベルトテンション付与装置17のタイミングプーリ34は、その歯合部34aを第二タイミングベルト10の歯合部10aと歯合し、第二タイミングベルト10の回転に従って連れ回りながら第二タイミングベルト10に所定の張力を常に付与する。これにより、第二タイミングベルト10の歯合部10aの一部をキャリッジ5のベルト咬合部5aに咬合させて取り付けられている光学ユニット4が駆動される。
【0029】
また、第二ベルトテンション付与装置17のタイミングプーリ34は、長孔28において螺子33を螺合することによりスキャナ本体2に固定されるので、駆動モータ11の逆回転時の第二タイミングベルト10の伸長による弾性部23の撓みによってタイミングプーリ34がずれることがなくなる。すなわち、所定の張力を第二タイミングベルト10に常に付与するので、第二タイミングベルト10の歯合部10aとタイミングプーリ34の歯合部34aとの歯飛び(スリップ)が防止される。
【0030】
ここに、本実施の形態において、第一ベルトテンション付与装置15と第二ベルトテンション付与装置17とは、それぞれ支持部材20とテンションプーリ19又はタイミングプーリ34との二部品の簡単な構成とされ、他の締結部材を用いずにスキャナ本体2に取り付けられている。これにより、構成部品の点数の削減が図られることになる。さらに、それぞれの支持部材20自身が弾性的に屈撓するので他の付勢部材は不要とされ、省スペース化も図られている。また、第一ベルトテンション付与装置15と第二ベルトテンション付与装置17とのそれぞれの支持部材20のプーリ保持部22が取付部24を支点とした弾性部23の屈撓方向に沿って固定されていることにより、第一タイミングベルト14と第二タイミングベルト10とに対する張力の調節が可能とされるとともに、第一タイミングベルト14と第二タイミングベルト10とには常に一定の張力が付与されるので、駆動モータ11により生じた駆動力がロスすることなく効率良く伝達されることになる。
【0031】
本発明の第二の実施の形態を図10に基づいて説明する。なお、前述した本発明の第二の実施の形態において説明した部分と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
【0032】
図10は、第二ベルトテンション付与装置40の部品構成を示す分解斜視図である。第二ベルトテンション付与装置40は、タイミングプーリ34と支持部材20と線細工バネ41とで構成されている。この第二ベルトテンション付与装置40のタイミングプーリ34と支持部材20とについては前述した第二ベルトテンション付与装置17のタイミングプーリ34と支持部材20と何ら変わるものではなく、線細工バネ41を備える点でのみ第二ベルトテンション付与装置17と異なるものである。線細工バネ41は、ワイヤ状であって、支持部材20の係合部29を貫いて弾性部23に装着されている。
【0033】
ここに、本実施の形態において、第二ベルトテンション付与装置40の支持部材20に線細工バネ41を装着した弾性部23が取付部24を支点として弾性的に屈撓する。これにより、たとえ支持部材20のみでは所望の弾性が得られなくても線細工バネ41の弾性力を加えることでプーリ保持部22に保持されたタイミングプーリ34が第二タイミングベルト10に所定の圧力をもって当接され、第二タイミングベルト10に対して所定の張力が付与されることになる。したがって、第二ベルトテンション付与装置40はタイミングプーリ34と支持部材20と線細工バネ41との簡単な構成とされ、構成部品の点数の削減が図られている。さらに、支持部材20に付勢部材である線細工バネ41を装着したので、省スペース化も図られている。
【0034】
なお、各実施の形態において、光学部材6に密着型イメージセンサを用いたが、これに限られるものではなく、結像レンズで原稿を縮小結像してからCCDで読み取る縮小型イメージセンサを用いても良い。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のベルトテンション付与装置によれば、ベルトテンション付与装置をプーリと、プーリ保持部と取付部と弾性部とを有する支持部材とで形成して、プーリ保持部において回動自在にプーリを保持し、取付部において他部材に取り付け、弾性部が取付部を支点として弾性的に屈撓することにより、プーリ保持部に保持されたプーリがタイミングベルトに所定の圧力をもって当接し、タイミングベルトに対して張力を付与するので、ベルトテンション付与装置はプーリと支持部材との二部品の簡単な構成となり構成部品の点数を削減することができる。さらに、支持部材自身が弾性的に屈撓することにより、他の付勢部材を不要とするので、省スペース化を図ることができる。さらにまた、プーリ保持部が取付部を支点とした弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定されることにより、タイミングベルトに対する張力の調節を可能にすることができるとともに、タイミングベルトには常に一定の張力が付与されるので、駆動力をロスすることなく効率良く伝達することができる。
【0036】
請求項2記載の発明のベルトテンション付与装置によれば、ベルトテンション付与装置をプーリと、プーリ保持部と取付部と弾性部とを有する支持部材とで形成して、プーリ保持部において回動自在にプーリを保持し、取付部において他部材に取り付け、弾性を有する金属部材を配設した弾性部が取付部を支点として弾性的に屈撓することにより、たとえ支持部材のみでは所望の弾性が得られなくても金属部材の弾性力を加えることでプーリ保持部に保持されたプーリがタイミングベルトに所定の圧力をもって当接し、タイミングベルトに対して張力を付与するので、ベルトテンション付与装置はプーリと支持部材と金属部材との簡単な構成となり構成部品の点数を削減することができる。さらに、支持部材に付勢部材である金属部材を配設したので、省スペース化を図ることができる。さらにまた、プーリ保持部が取付部を支点とした弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定されることにより、タイミングベルトに対する張力の調節を可能にすることができるとともに、タイミングベルトには常に一定の張力が付与されるので、駆動力をロスすることなく効率良く伝達することができる。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載のベルトテンション付与装置において、取付部が他部材と弾性的に係合・離合し、他部材に対して係脱自在とされることにより、螺子等の取付用の締結部材を要さなくとも簡単に取り付けられるので、更に部品点数を削減することができる。
【0039】
請求項4記載の発明の駆動装置によれば、駆動装置を駆動モータと駆動力伝達機構とで構成し、この駆動力伝達機構の一部を構成しているベルトテンション付与装置を請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置とするので、駆動モータにより生じた駆動力がベルトテンション付与装置の当接によって張力を付与されたタイミングベルトとプーリとを介して被駆動体に伝達されることにより、駆動モータにより生じた駆動力を効率良く伝達することができるとともに、駆動装置の構成部品の削減と省スペース化とを図ることができる。また、駆動装置のタイミングベルトに常に一定の張力を付与することができる。
【0040】
請求項5記載の発明の画像読取装置によれば、コンタクトガラスと光学部材と案内部と請求項4記載の駆動装置とを設けた画像読取装置は、駆動装置の駆動モータにより生じた駆動力を請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置の当接によって張力を付与されたタイミングベルトを介して伝達することにより光学部材を案内部に沿って移動させてコンタクトガラス上の原稿を読取走査するようにしたので、駆動モータにより生じた駆動力を効率良く伝達することができるとともに、画像読取装置の構成部品の削減と駆動装置の省スペース化とを図ることができるようになって、安価で小型化された画像読取装置を提供することができる。また、画像読取装置に設けられた駆動装置のタイミングベルトには常に一定の張力が付与されるので、駆動力をロスすることなく効率良く伝達する画像読取装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のスキャナ部を示す斜視図である。
【図2】スキャナ部の駆動装置を概略的に示す平面図である。
【図3】駆動装置とキャリッジとの接続状態を概略的に示す平面図である。
【図4】第一ベルトテンション付与装置の部品構成を示す分解斜視図である。
【図5】第一ベルトテンション付与装置のスキャナ本体への実装状況を示す平面図である。
【図6】第一ベルトテンション付与装置と本体取付部との取付状況を示す正面図である。
【図7】第二ベルトテンション付与装置の部品構成を示す分解斜視図である。
【図8】第二ベルトテンション付与装置のスキャナ本体への実装状況を示す平面図である。
【図9】第二ベルトテンション付与装置と本体取付部との取付状況を示す背面図である。
【図10】本発明の第二の実施の形態の第二ベルトテンション付与装置の部品構成を示す分解斜視図である。
【図11】従来のベルトテンション付与装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
3 コンタクトガラス
6 光学部材
7 案内部
9 駆動装置
10,14 タイミングベルト
11 駆動モータ
15,17,40 ベルトテンション付与装置
18 駆動力伝達機構
12,13,16,19,34 プーリ
20 支持部材
22 プーリ保持部
23 弾性部
24 取付部
41 金属部材
Claims (5)
- プーリと、
このプーリを回動自在に保持するプーリ保持部と、他部材に取り付けられる取付部と、この取付部と前記プーリ保持部との間に設けられて、前記取付部を支点として弾性的に屈撓する弾性部とを有する支持部材と、
を備え、
前記プーリ保持部は、前記取付部を支点とした前記弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定される、
ことを特徴とするベルトテンション付与装置。 - プーリと、
このプーリを回動自在に保持するプーリ保持部と、他部材に取り付けられる取付部と、この取付部と前記プーリ保持部との間に設けられて、弾性を有する金属部材を配設して前記取付部を支点として弾性的に屈撓する弾性部とを有する支持部材と、
を備え、
前記プーリ保持部は、前記取付部を支点とした前記弾性部の屈撓方向に沿って位置変更自在に固定される、
ことを特徴とするベルトテンション付与装置。 - 取付部は他部材と弾性的に係合・離合し、他部材に対して係脱自在とすることを特徴とする請求項1又は2記載のベルトテンション付与装置。
- 駆動力を発生する駆動モータと、
この駆動モータの駆動力を伝達するプーリに巻回されるタイミングベルトと、このタイミングベルトに当接して所定の張力を付与する請求項1ないし3のいずれか一記載のベルトテンション付与装置とを有して、前記駆動モータに連結されて駆動力を被駆動体に伝達する駆動力伝達機構と、
を備えることを特徴とする駆動装置。 - 装置本体の上面に備えられて原稿を載置するコンタクトガラスと、
このコンタクトガラスに対向して設けられて、前記原稿の画像を主走査方向に読み取る光学部材と、
この光学部材を副走査方向に案内する案内部と、
この案内部に従って、前記光学部材を往復動自在に移動させる請求項4記載の駆動装置と、
を設けることを特徴とする画像読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16564097A JP3581523B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | ベルトテンション付与装置、駆動装置及び画像読取装置 |
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JP16564097A JP3581523B2 (ja) | 1997-06-23 | 1997-06-23 | ベルトテンション付与装置、駆動装置及び画像読取装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1117889A JPH1117889A (ja) | 1999-01-22 |
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-
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- 1997-06-23 JP JP16564097A patent/JP3581523B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1117889A (ja) | 1999-01-22 |
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