JP4527312B2 - スキャナ装置および複写機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スキャナ装置および複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、正逆回転自在なモータによって、光源を搭載するキャリッジを副走査方向に沿って往復動させながら、光源によってコンタクトガラスを下方から露光走査することで、コンタクトガラス上に載置された原稿画像をCCD等によって読み取るようにしたスキャナ装置がある。
【0003】
このようなスキャナ装置には、例えば、一対のタイミングプーリ間に架け渡されて副走査方向に沿って回転自在なタイミングベルトにキャリッジを締結し、モータによってタイミングプーリを回転させることでタイミングベルトを介してキャリッジを往復動させるようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、駆動力を付与するモータと付与された駆動により往復動されるキャリッジとはタイミングベルトを介して間接的に連結されているため、駆動/停止あるいは正回転/逆回転等、モータの動作状態が切り替わる際には、キャリッジの慣性力によってタイミングベルトに対してその運動を妨げる方向への力が作用する。これにより、タイミングベルトに対するキャリッジの締結位置がずれてしまうことが懸念される。
【0005】
露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとをタイミングベルトによって2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置では、タイミングベルトに対する第1,第2キャリッジの取り付け位置がずれてしまうと、光源からCCDまでの光路長が変化してしまい、読み取った原稿画像の副走査方向の寸法に歪みを生じることが懸念される。
【0006】
この対策として、例えば、キャリッジとベルトとを複数箇所で締結するようにした場合、組み立て作業が煩雑になり、生産性が低下してしまう。
【0007】
本発明は、組み立て作業を煩雑化せずに、動作に際してのタイミングベルトとキャリッジとの締結位置のずれを防止することができるスキャナ装置および複写機を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のスキャナ装置は、露光光学系を搭載するキャリッジを副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記キャリッジから前記タイミングベルトに向けて突出し副走査方向に沿って対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに前記櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、前記キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備する。
【0009】
したがって、タイミングベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させて、タイミングベルトを櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトが櫛歯部材と支持面とによって狭持される。更に、クランプ部材のキャリッジへの取り付けに際しては、クランプ部材の一端部をクランプ保持部材の凹部に挿入した状態で、クランプ部材の他端をクランプ保持部材間に位置させた後、クランプ部材の一端部を凹部から引き出すことで、先端がクランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材間にクランプ部材を位置付けることができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスキャナ装置において、前記櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が前記タイミングベルトの幅よりも長く設定されている。
【0011】
したがって、タイミングベルトは、主走査方向の全域に亘って櫛歯部材によって支持面に押し付けられるようにして、櫛歯部材と支持面とによって狭持される。
【0012】
請求項3記載の発明のスキャナ装置は、露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、を具備し、前記クランプ部材は、前記タイミングベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第1の突起が形成された第1の支持面と、前記平ベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第2の突起が形成された第2の支持面と、前記第1,第2の支持面が対角位置に設けられた平板状部材とを有し、前記平板状部材の前記第1,第2の支持面のほぼ中央部で前記第1キャリッジに固定されている。
【0013】
したがって、タイミングベルトおよび平ベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させ、タイミングベルトおよび平ベルトをそれぞれ櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトおよび平ベルトが櫛歯部材と支持面とによってそれぞれ狭持される。ここで、平ベルトは平ベルト固定部材によってスキャナ機枠に固定されているため、平ベルトの平ベルト固定部材による固定位置とベルトクランプ機構による狭持位置とを略半周異ならせることで、第2キャリッジは、動滑車の原理によって第1キャリッジの1/2の速度で往復動される。更に、例えば、一のねじによって、第1,第2の支持面のほぼ中央部で平板状部材を第1キャリッジに固定することで、単一のクランプ部材によってタイミングベルトおよび平ベルトは、ほぼ同等の力で狭持される。
【0014】
請求項4記載の発明のスキャナ装置は、露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、前記第1キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備する。
【0015】
したがって、タイミングベルトおよび平ベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させ、タイミングベルトおよび平ベルトをそれぞれ櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトおよび平ベルトが櫛歯部材と支持面とによってそれぞれ狭持される。ここで、平ベルトは平ベルト固定部材によってスキャナ機枠に固定されているため、平ベルトの平ベルト固定部材による固定位置とベルトクランプ機構による狭持位置とを略半周異ならせることで、第2キャリッジは、動滑車の原理によって第1キャリッジの1/2の速度で往復動される。更に、クランプ部材の第1のキャリッジへの取り付けに際しては、クランプ部材の一端部をクランプ保持部材の凹部に挿入した状態で、クランプ部材の他端をクランプ保持部材間に位置させた後、クランプ部材の一端部を凹部から引き出すことで、先端がクランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材間にクランプ部材を位置付けることができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項3または4記載のスキャナ装置において、前記各櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が対向する前記タイミングベルトまたは前記平ベルトの幅よりも長く設定されている。
【0017】
したがって、タイミングベルトおよび平ベルトは、櫛歯部材によってそれぞれ主走査方向の全域に亘って支持面に押し付けられるようにして、櫛歯部材と支持面とによって狭持される。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4または5記載のスキャナ装置において、前記櫛歯部材は、先端内側が直角に形成されている。
【0019】
したがって、タイミングベルト(もしくは、平ベルト)は、櫛歯部材の先端内側によってより強く支持面に押し付けられる。
【0020】
実用上、完全な直角を有する櫛歯部材を形成することは困難であることが懸念されるが、良好な狭持力を維持するために、ここでは櫛歯部材の先端内側の曲率がR2以下であることが望ましい。
【0023】
請求項記載の発明の複写機は、請求項1ないしのいずれか一記載のスキャナ装置と、前記スキャナ装置で読み取った原稿画像に基づいて画像形成を行うプリンタ装置と、を具備する。
【0024】
したがって、請求項1ないしいずれか一記載の発明の作用を奏する複写機を得ることが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。本実施の形態は、フラットベットタイプのスキャナ装置への適用例を示す。
【0026】
まず、スキャナ装置の全体構成を概略的に説明する。図1は、本実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。スキャナ装置1は、上面にコンタクトガラス2を備える筐体形状のスキャナハウジング3を有する。
【0027】
スキャナハウジング3内には、キセノンランプ(以降、Xeランプという)4および第1ミラー5を搭載するキャリッジとしての第1キャリッジ6、第2,第3ミラー7,8を搭載する第2キャリッジ9が設けられている。第1,第2キャリッジ6,9は、主走査方向を長手方向として配設され、副走査方向に沿って2:1の速度比で往復動自在に設けられている。原稿画像の読み取りを待機している場合の第1,第2キャリッジ6,9は、図1中左端部位置のホームポジションに位置付けられている。
【0028】
特に図示しないが、Xeランプ4は、コンタクトガラス2に対向する位置にスリットが形成されるように、光反射面を軸心方向に向けてコンタクトガラス2から離反する側を覆う光反射膜が設けられている。これによって、Xeランプ4が発光する光を有効に利用して、コンタクトガラス2に向けて照射する光の利用効率の向上を図ることができる。
【0029】
また、スキャナハウジング3内には、第1,第2キャリッジ6,9を副走査方向(図1中左右方向)に沿って往復動させるためのステッピングモータによる駆動モータ10、CCD11を搭載するセンサボードユニット(以降、SBUという)12、レンズブロック13を搭載するレンズブロックステー14等が設けられている。
【0030】
加えて、スキャナハウジング3には、コンタクトガラス2上に載置された原稿のサイズを検出する幅センサ15および長さセンサ16等が設けられている。
【0031】
次に、スキャナ装置1が備える各部について説明する。図2はスキャナ装置1を示す水平断面図、図3はその縦断側面図、図4はスキャナハウジング3内に設けられた各部を示す斜視図である。本実施の形態のスキャナハウジング3は、底板3aとなる長方形の四辺に壁となる板片がそれぞれ連続する略十字形状の一枚の板金部材によって形成されている。スキャナハウジング3を一枚の板金部材によって形成することにより、スキャナハウジング3の寸法精度を良好に確保するとともに、部品点数や組み立て工数の削減を図ることができる。
【0032】
スキャナハウジング3の副走査方向に沿って立ち上げられた側壁3bには、コの字形状のレール部材17がそれぞれ取り付けられている。これによって、スキャナハウジング3の内側には、副走査方向に沿って延出する2対のレール17a,17bが形成される。以降、上側で対をなすレールを第1のレール17a、下側で対をなすレールを第2のレール17bとする。
【0033】
第1のレール17aの上面には、第1キャリッジ6の下面四隅に設けられたスライダが当接される。これによって、第1キャリッジ6が、副走査方向に沿って往復動自在とされる。また、第2のレール17bの上面には、第2キャリッジ9の下面で第2キャリッジ9全体での対角位置となる四隅に設けられたスライダが当接される。これによって、第2キャリッジ9が、副走査方向に沿って往復動自在とされる。
【0034】
スキャナハウジング3の主走査方向(図2中上下方向)に沿って立ち上げられたホームポジション側の壁3cには、ホームポジションに位置付けられた第2キャリッジ9の上下方向への移動を規制するためのストッパ17cが形成されている。
【0035】
第1キャリッジ6には、Xeランプ4、第1ミラー5の他に、Xeランプ4の軸方向を長手方向としてメインリフレクタ18が設けられている。メインリフレクタ18は、板金部材を折り曲げ成形することによって形成されたリフレクタ基材を主体として構成されており、Xeランプ4とコンタクトガラス2とに対向するように45°に傾斜するリフレクタ面を有している。本実施の形態では、リフレクタ面の傾斜角度を45°としたが、リフレクタ面の傾斜角度は、45°に限定されるものではない。リフレクタ面には、リフレクタ面と略同一サイズを有して、表面が光反射性を有する光反射膜とされたシート状の図示しないリフレクタシートが粘着剤等によって貼り付けられている。
【0036】
本実施の形態では、リフレクタ面のほぼ中央部に長手方向に沿って一端から他端まで連続して凹んだ図示しない溝が形成されているため、リフレクタシートをリフレクタ面へ貼り付ける作業に際しては、リフレクタシートとリフレクタ面との間に空気が溜まることによる光反射面の歪みを発生させることがない。これによって、光反射面における反射効率を良好に確保することができる。
【0037】
加えて、第1キャリッジ6の底面には、後述するクランプ部材42を用いてタイミングベルト21の締結作業に際して作業位置を確認するための、上下方向に貫通する確認孔6aが形成されている。
【0038】
第1キャリッジ6の下面両端部には、副走査方向に沿って延出するエンドレスタイプのタイミングベルト21が、それぞれ配設されている。
【0039】
各タイミングベルト21の一端側は、主走査方向に沿って延出する駆動軸22の両端部にそれぞれ固定された駆動タイミングプーリ23に架け渡されている。各タイミングベルト21の他端側は、スキャナハウジング3に取り付けられた従動タイミングプーリ24に架け渡されている。従動タイミングプーリ24は、従動タイミングプーリ24とスキャナハウジング3との間に架け渡された図示しない引っ張りスプリングによって駆動タイミングプーリ23から離反する方向へ付勢されている。これにより、各タイミングベルト21に対して、副走査方向にテンションが加えられる。
【0040】
駆動軸22の一方側の端部には、駆動伝達タイミングプーリ25aが取り付けられている。上述の駆動モータ10は、駆動伝達タイミングプーリ25aの側方に配設されている。駆動モータ10の駆動軸10a上には、ハスバギア10bが固定されている。ハスバギア10bは、減速ギア25bと噛み合い回転する。減速ギア25bには、同軸上に位置させて伝達用タイミングプーリ25cが設けられている。伝達用タイミングプーリ25cと駆動伝達タイミングプーリ25aとの間には、エンドレスタイプの駆動タイミングベルト26が架け渡されている。これにより駆動モータ10の駆動力が、駆動軸22を介して、駆動タイミングプーリ23に伝達される。
【0041】
第2キャリッジ9は、第2,第3ミラー7,8の主走査方向の両端を支持する一対のミラーステー9aと、ミラーステー9aの両外側から第1キャリッジ6側へ向けて延出するアーム9bとを有している。ミラーステー9aの外側には、ミラーステー9aの面方向に沿って回転自在な平プーリ27が設けられている。アーム9bの先端部には、ブラケット28が取り付けられている。ブラケット28には、ブラケット28の面方向に沿って平プーリ27と同一平面上で回転自在な平プーリ29が設けられている。平プーリ27,29によって一対のプーリが実現されている。
【0042】
平プーリ27と平プーリ29との間には、第2キャリッジ9の主走査方向の両端部で副走査方向に沿って回転自在なエンドレスタイプの平ベルト30がそれぞれ架け渡されている。
【0043】
第2キャリッジ9は、それぞれのアーム9bをタイミングベルト21の内周側に位置させるようにして配設されている。このとき、一対の平ベルト30は、主走査方向において、一対のタイミングベルト21の内側に位置付けられる。
【0044】
各平ベルト30は、スキャナハウジング3の底板3aに取り付けられた平ベルト固定部材31に一部締結されている。このため、平ベルト30は同一位置で回転することはなく、平ベルト30の回転に際しては第2キャリッジ9の移動が伴われる。平ベルト固定部材31に対する平ベルト30の締結位置は、平プーリ27,29の下端位置よりも下側とされている。これによって、平ベルト30は、若干下方へ引っ張られるようにして締結されるので、第2キャリッジ9に対して下方へ付勢する力を作用させて、往復動に際しては第2キャリッジ9の下面を第2のレール17bに当接させながら安定して移動させることができる。
【0045】
タイミングベルト21および平ベルト30は、ベルトクランプ機構40によって、第1キャリッジ6の下面に締結されている。ここで、図5はベルトクランプ機構40を分解して示す俯瞰図であり、図6はその側面図である。図5に示すように、第1キャリッジ6の下面には、タイミングベルト21または平ベルト30に向けて突出する櫛歯部材41(41A,41B)が設けられている。各櫛歯部材41(41A,41B)は、副走査方向に沿ってそれぞれが対をなしている。各櫛歯部材41A,41Bは、主走査方向を長手方向として配設されている。各櫛歯部材41A,41Bの主走査方向の寸法(図8中C,C’参照)は、各々が対向するタイミングベルト21または平ベルト30の幅(図8中D,E参照)よりも長く設定されている。
【0046】
第1キャリッジ6の下面には、クランプ部材42が固定されている。ここで、図7は、クランプ部材42を示す斜視図である。クランプ部材42は、タイミングベルト21を介して櫛歯部材41A間に向けて突出する第1の突起43が形成された第1の支持面44と、平ベルト30を介して対向する櫛歯部材41B間に向けて突出する第2の突起45が形成された第2の支持面46と、第1,第2の支持面44,46が対角位置に設けられた平板状部材47とによって構成されている。第1,第2の突起43,45の直径寸法(図8中B参照)は、対向する櫛歯部材41A,41B間の間隔(図8中A参照)よりも小さくなるように設定されている。
【0047】
平板状部材47の中央部には、クランプ部材42を第1キャリッジ6にねじ48aによって固定するためのねじ孔48が形成されている。
【0048】
第1,第2の支持面44,46は、平板状部材47が第1キャリッジ6にねじ48aによって固定された状態で、櫛歯部材41(41A,41B)に下側から対向するように、脚部材49を介して平板状部材47に設けられている。
【0049】
クランプ部材42が第1キャリッジ6に取り付けられた状態では、第2の支持面46および平ベルト30の取り付け位置を、第1キャリッジ6の端部側から視認することが可能である。
【0050】
また、平板状部材47には、第1,第2の支持面44,46とは異なる端面から平板状部材47と同一平面上に突出する係止用突起部47aが形成されている。
【0051】
図8(a)は副走査方向に沿って断面したベルトクランプ機構40について説明する縦断側面図であり、図8(b)は主走査方向に沿って断面したベルトクランプ機構40について説明する縦断側面図である。本実施の形態では、第1,第2の支持面44,46を、脚部材49を介して平板状部材47に取り付けることにより、クランプ部材42を単一の部材によって構成することができる。これによって、部品点数の削減を図ることができる。
【0052】
また、平板状部材47のほぼ中央部に形成されたねじ孔48を介して、クランプ部材42を第1キャリッジ6にねじ48aによって固定することにより、一のねじ48aによる固定で、第1,第2の支持面44,46によってタイミングベルト21および平ベルト30を櫛歯部材41(41A,41B)に押し付ける力を同等にすることができる。
【0053】
加えて、各櫛歯部材41A,41Bの主走査方向の寸法は、各々が対向するタイミングベルト21または平ベルト30の幅よりも長く設定されているため、タイミングベルト21および平ベルト30を櫛歯部材41A,41Bによってそれぞれ主走査方向の全域に亘って第1,第2の支持面44,46に押し付けるようにして狭持することができる。これによって、第1キャリッジ6に締結されるタイミングベルト21および平ベルト30の櫛歯部材41A,41B間における滑りをより効果的に防止することができる。
【0054】
第1キャリッジ6下面には、第1キャリッジ6からクランプ部材42の副走査方向の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出するクランプ保持部材50が設けられている。クランプ保持部材50の先端は、クランプ部材42の副走査方向の寸法よりも小さい間隔で対向するように、内側へ向けて屈曲されている。一方のクランプ保持部材50には、他方のクランプ保持部材50から離反する方向へ凹んだ凹部51が形成されている。凹部51から他方のクランプ保持部材50の先端部分までの長さは、クランプ部材42の係止用突起部47aを含む副走査方向の長さよりも長く設定されている。
【0055】
次に、クランプ部材42の第1キャリッジ6への取り付け作業について説明する。クランプ部材42の第1キャリッジ6への取り付けに際しては、まず、図9(a)に示すように、クランプ部材42の係止用突起部47aをクランプ保持部材50の凹部51に挿入する。凹部51から他方のクランプ保持部材50の先端部分までの長さは、クランプ部材42の係止用突起部47aを含む副走査方向の長さよりも長く設定されているため、係止用突起部47aを凹部51に挿入することで、図9(b)に示すように、クランプ部材42をクランプ保持部材50間に位置させることができる。
【0056】
クランプ保持部材50の先端は、クランプ部材42の副走査方向の寸法よりも小さい間隔で対向しているため、第1キャリッジ6の向きによってクランプ保持部材50間に位置されたクランプ部材42が落下することはない。これによって、ねじ48aによってクランプ部材42を固定する前に、第1キャリッジ6の下面に一時的に位置付けられるクランプ部材42を、落下させることなく安定して保持することができる。
【0057】
次に、ベルトクランプ機構40によるタイミングベルト21および平ベルト30の取り付け作業について説明する。クランプ保持部材50によってクランプ部材42が第1キャリッジ6の下面で保持されている状態で、第1キャリッジ6と各押圧片との間に、タイミングベルト21および平ベルト30をそれぞれ位置させる。
【0058】
このとき、第1キャリッジ6には、上下方向に貫通する確認孔6aが形成されているため、第1の支持面44に対するタイミングベルト21の位置関係を上側から目視により確認しながら作業することができる。
【0059】
また、本実施の形態では、第2の支持面46が第1キャリッジ6の端部側から視認できる位置に位置付けられているため、第2の支持面46に対する平ベルト30の位置関係を、第1キャリッジ6の斜め上方から目視により確認しながら作業することができる。
【0060】
タイミングベルト21および平ベルト30を第1キャリッジ6と各押圧片との間にそれぞれ位置させた状態で、ねじ48aを閉めることによってクランプ部材42を第1キャリッジ6に固定することができる。
【0061】
これによって、タイミングベルト21および平ベルト30は、それぞれ、櫛歯部材41A,41B間で第1,第2の突起43,45により湾曲されながら櫛歯部材41A,41Bによって第1,第2の支持面44,46に押し付けられるので、タイミングベルト21および平ベルト30を櫛歯部材41A,41Bと支持第1,第2の支持面44,46とによってそれぞれ狭持することができる。
【0062】
本実施の形態では、クランプ部材42をクランプ保持部材50によって一時的に保持した状態で、タイミングベルト21および平ベルト30の位置合わせをした後、ねじ48aを本締めするだけで、タイミングベルト21および平ベルト30を第1キャリッジ6に締結することができるため、組立作業の容易化を図ることができる。
【0063】
加えて、櫛歯部材41A,41Bは、先端内側部Wが直角となるように形成されている。ここで、実用上、量産に際して、櫛歯部材41A,41Bの先端内側部Wを完全な直角に形成することは困難である。このため、本実施の形態では、良好な狭持力を維持するために、櫛歯部材41A,41Bの先端内側部WがR2以下の曲率に設定されている場合を直角に形成されているものとする。
【0064】
これによって、タイミングベルト21および平ベルト30を櫛歯部材41A,41Bによって第1,第2の支持面44,46に押し付ける場合にも、タイミングベルト21および平ベルト30の破損を防止することができ、タイミングベルト21および平ベルト30をより強固に第1キャリッジ6に締結することができる。
【0065】
このような構成において、原稿画像の読み取りに際しては、駆動モータ10を駆動して第1,第2キャリッジ6,9を2:1の速度比で往復動させ、Xeランプ4を点灯することで原稿画像を露光走査する。これにより、Xeランプ4から発光された光が、コンタクトガラス2を介して原稿で反射されて第1ミラー5に到達した後、第2,第3ミラー7,8で順次反射されて、レンズブロック13を介して、CCD11に集光されて原稿画像の読み取りが行われる。
【0066】
第1,第2キャリッジ6,9の往復動に際しては、タイミングベルト21および平ベルト30が第1キャリッジ6に締結され、平ベルト30の一部が平ベルト固定部材31に締結されているため、第2キャリッジ9は、タイミングベルト21の回転による第1キャリッジ6の往復動に伴って移動する。ここで、第2キャリッジ9の移動量および移動速度は、平ベルト30の一部が平ベルト固定部材31に締結されていることによる動滑車の原理によって、第1キャリッジ6の1/2となる。
【0067】
これによって、第1,第2キャリッジ6,9の位置関係が、往復動に際しても正確に維持されるため、読み取った原稿画像の副走査方向における歪みの発生を抑制することができる。
【0068】
また、タイミングベルト21と平ベルト30との上側の締結位置は、水平方向で同一高さとされており、第1キャリッジ6は自重および平ベルト30を介して連結された第2キャリッジ9によって下方へ付勢され、第2キャリッジ9は平ベルト30の下側部分が平ベルト固定部材31によって下方へ若干引っ張られるようにして締結されていることにより下方へ付勢されているため、第1,第2キャリッジ6,9はそれぞれ第1,第2のレール17a,17bの上面に当接されて浮き上がることなく安定して往復動する。
【0069】
これによって、第1,第2キャリッジ6,9が往復動する軌跡が正確に維持されるため、読み取った原稿画像の歪みの発生を抑制することができる。
【0070】
本実施の形態では、タイミングベルト21または平ベルト30を介して、櫛歯部材41A,41Bと第1,第2の支持面44,46とを近接させて、タイミングベルト21または平ベルト30を櫛歯部材41A,41B間で第1,第2の突起43,45により湾曲させながら、櫛歯部材41A,41Bによって第1,第2の支持面44,46に押し付けることにより、タイミングベルト21または平ベルト30を第1キャリッジ6に締結しているため、駆動/停止あるいは正回転/逆回転等、駆動モータ10の動作状態が切り替わる際にタイミングベルトに対してその運動を妨げる方向へ作用するキャリッジの慣性力が作用した場合にも、櫛歯部材41A,41B間におけるタイミングベルト21または平ベルト30が滑ってしまうことを防止することができる。
【0071】
ここで、各櫛歯部材41A,41Bの先端内側部Wが直角、実用上望ましくは曲率R2以下、に形成されているため、タイミングベルト21および平ベルト30を櫛歯部材41A,41Bの先端内側部Wによって支持面に押し付けることで、タイミングベルト21および平ベルト30をより強固に第1キャリッジ6に締結することができる。
【0072】
これによって、組み立て作業を煩雑化せずに、動作に際してのタイミングベルト21または平ベルト30と第1キャリッジ6との締結位置のずれを防止することができる。
【0073】
次に、本発明の第2の実施の形態について図10を参照して説明する。本実施の形態は、複写機への適用例を示す。
【0074】
図10は、本実施の形態のデジタル複写機を示す縦断側面図である。デジタル複写機60は、上側に配置されたスキャナ装置1と、このスキャナ装置1で読み取った原稿の画像を用紙に形成するプリンタ装置61とを有している。
【0075】
プリンタ装置61内には、シート状の用紙を積層保持する給紙トレイ62あるいは手差しでの用紙を受付ける手差しトレイ63から、プリンタエンジン64、定着ユニット65を介して排紙スタッカ部66へ至る用紙搬送路67が形成されている。
【0076】
本実施の形態では、感光体(本実施の形態では有機感光体)68と、その周囲に配設された帯電器、露光器70、現像器71、転写器72とを有する電子写真方式のプリンタエンジン64を使用している。
【0077】
また、プリンタ装置61内には、片面に画像を形成した用紙を反転するための用紙反転機構73が設けられている。
【0078】
このような構成において、スキャナ装置1で読み取った原稿画像をプリンタ装置61で形成する場合、第1,第2キャリッジ6,9の位置関係が良好に維持されたスキャナ装置1で読み取った原稿画像に基づいて画像を形成するため、歪みのない、再現性の良好な画像を形成することができる。
【0079】
なお、本実施の形態では、CCD11を備えるデジタル複写機60への適用例を示したが、これに限るものではなく、例えば、例えば、第3ミラー8により反射された原稿画像光を結像レンズ、反射ミラー等を介して感光体上に直接露光させるアナログ複写機への適用も可能である。
【0080】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のスキャナ装置によれば、露光光学系を搭載するキャリッジを副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記キャリッジから前記タイミングベルトに向けて突出し副走査方向に沿って対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに前記櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、前記キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備して、タイミングベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させて、タイミングベルトを櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトを櫛歯部材と支持面とによって狭持して、キャリッジに締結されるタイミングベルトの櫛歯部材間における滑りを防止することができる。これによって、組み立て作業を煩雑化せずに、動作に際してのタイミングベルトとキャリッジとの締結位置のずれを防止することができる。クランプ部材のキャリッジへの取り付けに際しては、クランプ部材の一端部をクランプ保持部材の凹部に挿入した状態で、クランプ部材の他端をクランプ保持部材間に位置させた後、クランプ部材の一端部を凹部から引き出すことで、先端がクランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材間にクランプ部材を位置付けることができる。
【0081】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のスキャナ装置において、前記櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が前記タイミングベルトの幅よりも長く設定されており、タイミングベルトを主走査方向の全域に亘って櫛歯部材によって支持面に押し付けるようにして櫛歯部材と支持面とによって狭持することにより、キャリッジに締結されるタイミングベルトの櫛歯部材間における滑りをより効果的に防止することができる。
【0082】
請求項3記載の発明のスキャナ装置によれば、露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、を具備し、前記クランプ部材は、前記タイミングベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第1の突起が形成された第1の支持面と、前記平ベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第2の突起が形成された第2の支持面と、前記第1,第2の支持面が対角位置に設けられた平板状部材とを有し、前記平板状部材の前記第1,第2の支持面のほぼ中央部で前記第1キャリッジに固定されている。従って、タイミングベルトおよび平ベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させ、タイミングベルトおよび平ベルトをそれぞれ櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトおよび平ベルトを櫛歯部材と支持面とによってそれぞれ狭持して、第1キャリッジに締結されるタイミングベルトおよび平ベルトの櫛歯部材間における滑りを防止することができる。ここで、平ベルトは平ベルト固定部材によってスキャナ機枠に固定されているため、平ベルトの平ベルト固定部材による固定位置とベルトクランプ機構による狭持位置とを略半周異ならせることで、第2キャリッジを動滑車の原理によって確実に第1キャリッジの1/2の速度で往復動させることができる。更に、例えば、一のねじによって、第1,第2の支持面のほぼ中央部で平板状部材を第1キャリッジに固定することで、単一のクランプ部材によってタイミングベルトおよび平ベルトは、ほぼ同等の力で狭持される。
【0083】
請求項4記載の発明によれば、露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、前記第1キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備する。したがって、タイミングベルトおよび平ベルトを介して櫛歯部材と支持面とを近接させ、タイミングベルトおよび平ベルトをそれぞれ櫛歯部材間で突起により湾曲させながら櫛歯部材によって支持面に押し付けることで、タイミングベルトおよび平ベルトが櫛歯部材と支持面とによってそれぞれ狭持される。ここで、平ベルトは平ベルト固定部材によってスキャナ機枠に固定されているため、平ベルトの平ベルト固定部材による固定位置とベルトクランプ機構による狭持位置とを略半周異ならせることで、第2キャリッジは、動滑車の原理によって第1キャリッジの1/2の速度で往復動される。更に、クランプ部材のキャリッジまたは第1のへの取り付けに際しては、クランプ部材の一端部をクランプ保持部材の凹部に挿入した状態で、クランプ部材の他端をクランプ保持部材間に位置させた後、クランプ部材の一端部を凹部から引き出すことで、先端がクランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材間にクランプ部材を位置付けることができる。
【0084】
請求項5記載の発明によれば、請求項3または4記載のスキャナ装置において、前記各櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が対向する前記タイミングベルトまたは前記平ベルトの幅よりも長く設定されており、タイミングベルトおよび平ベルトを櫛歯部材によってそれぞれ主走査方向の全域に亘って支持面に押し付けられるようにして櫛歯部材と支持面とによって狭持することにより、第1,第2キャリッジに締結されるタイミングベルトの櫛歯部材間における滑りをより効果的に防止することができる。
【0085】
請求項6記載の発明によれば、請求項1、2、3、4または5記載のスキャナ装置において、前記櫛歯部材は、先端内側が直角、実用上望ましくは曲率R2以下、に形成されており、タイミングベルト(もしくは、平ベルト)を櫛歯部材の先端内側によってより強く支持面に押し付けることで、タイミングベルト(もしくは、平ベルト)をより強固にキャリッジに締結することができる。
【0087】
請求項記載の発明の複写機によれば、請求項1ないしのいずれか一記載のスキャナ装置と、前記スキャナ装置で読み取った原稿画像に基づいて画像形成を行うプリンタ装置と、を具備して、請求項1ないしいずれか一記載の発明の効果を奏する複写機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のスキャナ装置を概略的に示す縦断側面図である。
【図2】スキャナ装置を示す水平断面図である。
【図3】その縦断側面図である。
【図4】スキャナハウジング内に設けられた各部を示す斜視図である。
【図5】ベルトクランプ機構を分解して示す俯瞰図である。
【図6】その側面図である。
【図7】クランプ部材を示す斜視図である。
【図8】 (a)は副走査方向に沿って断面したベルトクランプ機構を示す縦断面図であり、(b)は主走査方向に沿って断面したベルトクランプ機構を示す説明する縦断側面図である。
【図9】クランプ部材の第1キャリッジへの取り付け作業について説明する側面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の複写機を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 スキャナ装置
6 第1キャリッジ(キャリッジ)
9 第2キャリッジ
21 タイミングベルト
30 平ベルト
31 平ベルト固定部材
40 ベルトクランプ機構
41 櫛歯部材
43 第1の突起(突起)
44 第1の支持面(支持面)
45 第2の突起(突起)
46 第2の支持面(支持面)
47 平板状部材
50 クランプ保持部材
51 凹部
60 複写機
61 プリンタ装置

Claims (7)

  1. 露光光学系を搭載するキャリッジを副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、
    副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、
    前記キャリッジから前記タイミングベルトに向けて突出し副走査方向に沿って対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに前記櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、
    前記キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、
    前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備することを特徴とするスキャナ装置。
  2. 前記櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が前記タイミングベルトの幅よりも長く設定されていることを特徴とする請求項1記載のスキャナ装置。
  3. 露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、
    副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、
    前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、
    前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、
    前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、を具備し、
    前記クランプ部材は、前記タイミングベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第1の突起が形成された第1の支持面と、前記平ベルトを介して対向する前記櫛歯部材間に向けて突出する第2の突起が形成された第2の支持面と、前記第1,第2の支持面が対角位置に設けられた平板状部材とを有し、前記平板状部材の前記第1,第2の支持面のほぼ中央部で前記第1キャリッジに固定されていることを特徴とするスキャナ装置。
  4. 露光光学系の一部を搭載する第1キャリッジと露光光学系の別の一部を搭載する第2キャリッジとを2:1の速度比で副走査方向に往復動させることにより原稿画像を露光走査するスキャナ装置において、
    副走査方向に沿って正逆回転されるタイミングベルトと、
    前記第2キャリッジの移動量相当分だけ離間されて前記第2キャリッジに回転自在に支持された一対のプーリ間に架け渡されており主走査方向で前記タイミングベルトの側方に配設され副走査方向に沿って正逆回転される平ベルトと、
    前記第2キャリッジの往復動に干渉しない位置で前記平ベルトの一部をスキャナ機枠に固定する平ベルト固定部材と、
    前記第1キャリッジから前記タイミングベルトまたは前記平ベルトに向けて突出し副走査方向に沿ってそれぞれが対をなす櫛歯部材と、前記タイミングベルトまたは前記平ベルトを介して前記櫛歯部材に対向するとともに対向する前記各櫛歯部材間に向けて突出する突起が形成された支持面を有して前記第1キャリッジに固定されたクランプ部材とを有するベルトクランプ機構と、
    前記第1キャリッジから前記クランプ部材の寸法と同等の間隔を隔てて対をなすように突出し先端が前記クランプ部材の寸法よりも小さい間隔で対向するように内側へ向けて屈曲されたクランプ保持部材と、
    前記クランプ保持部材の少なくとも一方に形成されて他方の前記クランプ保持部材から離反する方向へ凹んだ凹部と、を具備することを特徴とするスキャナ装置。
  5. 前記各櫛歯部材は、主走査方向を長手方向として配設されて主走査方向の寸法が対向する前記タイミングベルトまたは前記平ベルトの幅よりも長く設定されていることを特徴とする請求項3または4記載のスキャナ装置。
  6. 前記櫛歯部材は、先端内側が直角に形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のスキャナ装置。
  7. 請求項1ないしのいずれか一記載のスキャナ装置と、前記スキャナ装置で読み取った原稿画像に基づいて画像形成を行うプリンタ装置と、を具備する複写機。
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