JP2002328437A - スキャナ装置及び複写機 - Google Patents

スキャナ装置及び複写機

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JP2002328437A
JP2002328437A JP2001132597A JP2001132597A JP2002328437A JP 2002328437 A JP2002328437 A JP 2002328437A JP 2001132597 A JP2001132597 A JP 2001132597A JP 2001132597 A JP2001132597 A JP 2001132597A JP 2002328437 A JP2002328437 A JP 2002328437A
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traveling body
belt
timing
scanning direction
timing belt
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JP2001132597A
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Kazunori Sakauchi
和典 坂内
Tetsuya Fujioka
哲弥 藤岡
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1,第2走行体を2:1の速度比で副走査
方向に移動させるスキャナ装置において、組立性及び走
行体の交換性を向上させると共に走査駆動力を低減し、
コスト削減を図る。 【解決手段】 第1走行体6を往復移動させるタイミン
グベルト21と第2走行体9自身が支持する一対のプー
リ27,29間に架け渡されたベルト30とを用い、こ
れらのベルト21,30の一部を係止部材により第1走
行体6に係止させ、ベルト30の一部は固定部材31に
よりスキャナ機枠に対して位置固定させることにより、
第1走行体6を移動させるタイミングベルト21により
引っ張られるようにして第2走行体9を移動させること
で、第2走行体9を一方のプーリ27の動滑車の原理に
従い第1走行体6の1/2の速度で1/2の距離だけ移
動させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキャナ装置及び
複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、原稿固定型のスキャナ装置で
は、原稿面を照明する露光ランプ及び原稿面からの反射
光を受ける第1ミラーを有する第1走行体と、第1ミラ
ーから反射された光の光路方向を変えるための第2ミラ
ー及び第3ミラーを有する第2走行体とを備え、第1走
行体と第2走行体とを2:1の速度比で副走査方向に移
動させることにより原稿面を露光走査し、露光走査され
た原稿面の画像をCCD等の読み取素子で読み取るよう
にしている。
【0003】このようなスキャナ装置において、第1走
行体と第2走行体とを2:1の速度比で同一方向(副走
査方向)に駆動させる駆動方式としては、各々の走行体
の左右両側にワイヤを這い巡らして駆動させるワイヤ駆
動方式のものが多い。
【0004】また、第1走行体と第2走行体の左右両側
に各々径の比が2:1の段付きプーリを配設し、その段
付きプーリを構成する大、小のプーリ各々にエンドレス
タイプ(歯付き)のタイミングベルトの長、短2本を1
組として巻掛け(合計4本のタイミングベルトを設
け)、第1走行体を左右両側の2本の長いタイミングベ
ルトの一部に固定し、第2走行体を左右両側の2本の短
いタイミングベルトの一部に固定した状態で、第1走行
体と第2走行体とを各々別々に駆動制御することにより
読取りを行うようにしたベルト駆動方式のものもある。
【0005】前者のワイヤを這い巡らせたワイヤ駆動方
式は、第1に、ワイヤの這い回しが極めて煩雑であり、
組立て性が良くない。第2に、ワイヤの這い回しを光学
系の前後側板間の内側でやるようにするには側板間隔を
広くとらなければ難しく、かといって、側板の外側でや
るようにするには側板を開放する必要があり、光学系内
部が汚れやすくなる欠点がある。第3に、ワイヤの這い
回し作業は自動組立てでは難しく、光学系の自動組立て
を進める上で妨げとなる。また、ワイヤが緩まないよう
に所定のテンションを必要とするが、這い回しが複雑に
なるためにワイヤを回転支持するプーリの数が多く(片
側だけでも最低2個以上必要となる)、これらのプーリ
全部にラジアル方向の力が作用する。そこで、回転負荷
を減らすために各プーリに玉軸受けを用いる場合が多
く、コストアップとなっている。
【0006】また、後者のタイミングベルト駆動方式を
用いた従来例を図15を参照して説明する。この図示例
は、特開平6−250292号公報中の図4(従来例)
に示される例である。第1走行体104と第2走行体1
05との左右両側には、副走査方向Yに長い形状のタイ
ミングベルト116,117と、副走査方向Yに短い形
状のタイミングベルト118,119とが配設されてい
る。タイミングベルト116はタイミングベルトプーリ
120,121間で、タイミングベルト117はタイミ
ングベルトプーリ122,123間で各々巻掛けされ、
また、タイミングベルト118はタイミングベルトプー
リ124,125間で、タイミングベルト119はタイ
ミングベルトプーリ126,127間で各々巻掛けされ
ている。タイミングベルトプーリ120,124及びタ
イミングベルトプーリ122,126は各々一体化され
ており、これら両者間は駆動軸128で連結されてい
る。この駆動軸128の一端は従動プーリ129と連結
され、この従動プーリ129はタイミングベルト130
を介して駆動モータ131の駆動プーリ132と連結さ
れている。
【0007】また、第1走行体104の左右両側の端部
133はそのスリット長手方向をレンズ光軸と直角にし
た状態でタイミングベルト116,117に固定されて
おり、第2走行体105の左右両側の端部134は第1
走行体104に対して所定の間隔で平行に調整された状
態でタイミングベルト118,119に固定されてい
る。第1走行体104の端部133及び第2走行体10
5の端部134は、ガイドレール113に沿って副走査
方向Yに移動できるようになっている。
【0008】このような構成において、駆動モータ13
1からの駆動力は駆動軸128を介してタイミングベル
トプーリ120,122,124,126に伝達される
ことにより、タイミングベルト116,117,11
8,119を回転させ、これにより第1走行体104と
第2走行体105とを副走査方向Yに移動させる。この
場合、タイミングベルトプーリ120,122の径を1
とすると、タイミングベルトプーリ124,126の径
は1/2になっており、これにより第1走行体104と
第2走行体105の移動速度は2対1となって移動する
ことになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようなベルト駆動
方式によれば、基本的に、ワイヤ駆動方式よりも組立て
等が簡単といえる。しかし、2種類のタイミングベルト
116,117と118,1119とは、プーリ歯の噛
み合わせ誤差やプーリの偏芯などにより、各々速度変動
を持っているため、理論的には厳密に2:1の速度比と
はならない。そのため、微小にレンズから原稿までの距
離が変化するので、読み取り画像が劣化してしまう。
【0010】また、タイミングベルトは駆動力を伝達さ
せるためには所定のテンションが必ず必要となり、この
構成では、駆動軸28に4本のタイミングベルト11
6,117,118,119がかかるため、駆動軸28
を回転自在に保持している軸受けにはラジアル方向に大
きな力が作用すると共に、4個の従動プーリ120,1
22,124,126に対してもラジアル方向の力が作
用しており、全体として大きな駆動負荷となっている。
【0011】そこで、本発明は、第1走行体と第2走行
体とを2:1の速度比で副走査方向に移動させるスキャ
ナ装置及び複写機において、組立性及び走行体の交換性
を向上させると共に走査駆動力を低減し、コスト削減を
図ることを目的とする。
【0012】また、本発明は、上記目的を実現する上
で、第1走行体や第2走行体の走行状態を安定させ、読
み取り画像の品質を向上させることを目的とする。
【0013】さらには、第2走行体の組立性や交換性を
良くすることで、全体の組立コストの削減を図ることを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
原稿面を照明する露光ランプ及び原稿面からの反射光を
受ける第1ミラーを有する第1走行体と、前記第1ミラ
ーから反射された光の光路方向を変えるための第2ミラ
ー及び第3ミラーを有する第2走行体とを備え、前記第
1走行体と前記第2走行体とを2:1の速度比で副走査
方向に移動させることにより前記原稿面を露光走査する
スキャナ装置において、副走査方向に離間させてスキャ
ナ機枠に配設された一対のタイミングプーリ間に架け渡
されて前記第1走行体を副走査方向に往復移動させるタ
イミングベルトと、前記タイミングプーリを回転駆動さ
せる駆動モータと、前記第2走行体の移動量相当分だけ
副走査方向に離間させて前記第2走行体に回転自在に支
持された一対のプーリ及びこれらのプーリ間に架け渡さ
れたベルトと、前記タイミングベルトの一部及び前記ベ
ルトの一部を前記第1走行体に係止させる係止部材と、
前記第1走行体に対する係止位置とは略半周異なる位置
で前記ベルトの一部を前記スキャナ機枠に対して位置固
定させる固定部材と、を備える。
【0015】従って、第1走行体を往復移動させるタイ
ミングベルトと第2走行体自身が支持する一対のプーリ
間に架け渡されたベルトとを用い、これらのタイミング
ベルトの一部及びベルトの一部を第1走行体に係止させ
るとともにベルトの一部はスキャナ機枠に対して位置固
定させることにより、第2走行体は一方のプーリの動滑
車の原理に従い第1走行体の1/2の速度で1/2の距
離だけ移動させることができるとともに、第1走行体を
移動させるタイミングベルトにより引っ張られるように
して第2走行体を移動させるため、正確に第1走行体の
1/2の速度で移動させることができる。この際、構造
的には、ベルトを利用しているので、ワイヤ駆動方式の
ような複雑な這い回しがなく、組立性及び交換性が向上
する。特に、第2走行体側に関しては、自身が支持する
プーリとベルトとを含んでユニット化できるので、組立
性が大幅に向上する。また、ベルト用のプーリには回転
負荷が殆どかからないので、全体としてはタイミングベ
ルトに対するタイミングプーリの回転負荷のみとなり、
駆動動力が小さくてすむと共に玉軸受けなどを削減する
ことができ、コスト低減を図ることができる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載のス
キャナ装置において、前記一対のタイミングプーリ、タ
イミングベルト、一対のプーリ、ベルト、係止部材及び
固定部材を、前記第1,第2走行体の両側に備え、前記
駆動モータにより回転駆動される前記タイミングプーリ
が同一駆動軸上に配設されている。
【0017】従って、請求項1記載の発明を実現する上
で、いわゆる両側駆動方式としたので、各々の走行体の
走行を安定させることができ、読み取り画像品質を向上
させることができる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のスキャナ装置において、前記タイミングベルトの一
部を前記第1走行体に係止させる係止個所の高さと前記
ベルトの一部を前記第1走行体に係止させる係止個所の
高さとが略同一となるように前記係止部材により係止さ
せた。
【0019】従って、第1走行体はタイミングベルトと
ベルトとに係止されるが、同じ高さ位置で係止されてい
るので、走行時に回転モーメントが発生せず、走行性が
安定し、読み取り画像の品質を向上させることができ
る。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載のスキャナ装置において、前記第1走行体が副走
査方向に走行するレールを備え、前記係止部材により前
記タイミングベルトの一部及び前記ベルトの一部を前記
第1走行体に係止させることにより前記第1走行体が前
記レールに押し付けられる力が作用するようにした。
【0021】従って、レールに沿って移動する第1走行
体の走行性が安定し、読み取り画像の品質を向上させる
ことができる。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか一記載のスキャナ装置において、前記第2走行
体が副走査方向に走行するレールを備え、前記固定部材
により前記ベルトの一部を前記スキャナ機枠に対して位
置固定させることにより前記第2走行体が前記レールに
押し付けられる力が作用するようにした。
【0023】従って、レールに沿って移動する第2走行
体の走行性が安定し、読み取り画像の品質を向上させる
ことができる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項4又は5記
載のスキャナ装置において、前記第1走行体が副走査方
向に走行する前記レールが上段に位置し、前記第2走行
体が副走査方向に走行する前記レールが下段に位置する
2段レール構造である。
【0025】従って、第1、第2走行体が移動するレー
ル面を上下段で分けることにより、第1、第2走行体を
極力近づけることができ、装置を小型化することができ
る。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一記載のスキャナ装置において、スキャナ機枠
内において、前記平ベルトが前記タイミングベルトより
も内側に位置する平面的配置とされている。
【0027】従って、タイミングベルト等が配設された
状態で、第2走行体側に関しては、自身が支持する平プ
ーリと平ベルトとを含んでユニット化された第2走行体
をタイミングベルト等に対して装脱させることができ、
組立・交換性を著しく向上させることができる。
【0028】請求項8記載の発明の複写機は、露光走査
された原稿面の画像を読取る読取素子を備える請求項1
ないし7の何れか一記載のスキャナ装置と、前記スキャ
ナ装置により読み取られた原稿画像に基づいて画像形成
を行うプリンタ装置と、を具備する。
【0029】従って、請求項1ないし7記載の発明の作
用を奏する複写機を提供できる。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態につい
て図1ないし図13に基づいて説明する。本実施の形態
は、フラットベットタイプ(原稿固定型)のスキャナ装
置への適用例を示す。
【0031】まず、スキャナ装置の全体構成を概略的に
説明する。図1は、本実施の形態のスキャナ装置を概略
的に示す縦断側面図である。スキャナ装置1は、上面に
原稿載置用のコンタクトガラス2を備える筐体形状のス
キャナハウジング(スキャナ機枠)3を有する。
【0032】スキャナハウジング3内には、露光ランプ
としてのキセノンランプ(以降、Xeランプという)4及
び45°傾斜の第1ミラー5を搭載する第1キャリッジ
(第1走行体)6、45°傾斜で互いの反射面のなす角
度が直交して読取り光軸を180°反転させる第2,第
3ミラー7,8を搭載する第2キャリッジ(第2走行
体)9が設けられている。第1,第2キャリッジ6,9
は、主走査方向(図1中紙面表裏方向)を長手方向とし
て配設され、副走査方向(図1中左右方向)に沿って2:
1の速度比で往復動自在に設けられている。原稿画像の
読み取りを待機している場合の第1,第2キャリッジ
6,9は、図1中左端部位置のホームポジションに位置
付けられている。
【0033】特に図示しないが、Xeランプ4は、コン
タクトガラス2に対向する位置にスリット(アパーチ
ャ)が形成されるように、光反射面を軸心方向に向けて
コンタクトガラス2から離反する側を覆う光反射膜が設
けられている。これによって、Xeランプ4が発光する
光を有効に利用して、コンタクトガラス2に向けて照射
する光の利用効率の向上を図ることができる。
【0034】また、スキャナハウジング3内には、第
1,第2キャリッジ6,9を副走査方向に沿って往復動
させるためのステッピングモータによる駆動モータ1
0、読取素子としてのライン状のCCD11を搭載する
センサボードユニット12、レンズブロック13を搭載
するレンズブロックステー14等が設けられている。
【0035】加えて、スキャナハウジング3には、コン
タクトガラス2上に載置された原稿のサイズを検出する
幅センサ15及び長さセンサ16等が設けられている。
【0036】次に、スキャナ装置1が備える各部につい
て説明する。図2はスキャナ装置1の内部構造を示す水
平断面図、図3はその縦断側面図、図4はスキャナハウ
ジング3内に設けられた各部を示す斜視図、図5はその
一部を示す斜視図である。なお、本実施の形態のスキャ
ナ装置1は、例えばA3対応の仕様とされているが、図
2等はスペースの都合上、主走査方向を詰めて実際より
も細長い長方形状で図示している。
【0037】本実施の形態のスキャナハウジング3は、
底板3aとなる長方形の四辺に壁となる板片が各々連続
する略十字形状の一枚の板金部材によって形成されてい
る。スキャナハウジング3を一枚の板金部材によって形
成することにより、スキャナハウジング3の寸法精度を
良好に確保するとともに、部品点数や組立て工数の削減
を図ることができる。
【0038】スキャナハウジング3の副走査方向に沿っ
て立ち上げられた側壁3bには、コの字形状のレール部
材17が各々取り付けられている。これによって、スキ
ャナハウジング3の内側には、副走査方向に沿って延出
する2対のレール17a,17bが2段レール構造とし
て形成されている。以降、上側で対をなすレールを第1
キャリッジ6用の第1のレール17a、下側で対をなす
レールを第2キャリッジ9用の第2のレール17bとす
る。このように第1,第2キャリッジ6,9の走行摺動
面をレール17a,17bとして分けることにより、第
1,第2キャリッジ6,9の位置(ホームポジション状
態で)を近づけることができ、スキャナ装置1全体の大
きさを必要最小限に小さくするのに役立つ。
【0039】スキャナハウジング3の主走査方向に沿っ
て立ち上げられたホームポジション側の壁3cには、ホ
ームポジションに位置づけられた第2キャリッジ9の上
下方向への移動を規制するためのストッパ17cが壁3
cの一部の切り起し片により一体に形成されている。こ
れらのストッパ17cは第2キャリッジ9のミラーステ
ー9a(後述)に形成されたL字状腕部9cに対応する
位置に形成されている。
【0040】第1キャリッジ6の下面四隅にはスライダ
(図示せず)が設けられており、これらの4つのスライ
ダを第1のレール17aの上面に当接させることで副走
査方向に沿って往復動自在とされている。
【0041】第1キャリッジ6の下面両端部には、スキ
ャナハウジング3内のほぼ全長に亘り副走査方向に沿っ
て延出するエンドレスタイプのタイミングベルト21が
各々配設されている。タイミングベルト21の一部は、
後述する平ベルト30の一部とともに、後述するベルト
クランプ(係止部材)42によって、第1キャリッジ6
の端部側下面に係止されている。この際、タイミングベ
ルト21と平ベルト30との第1キャリッジ6に対する
係止個所の高さは、同一高さ(水平状態)となるように
設定されている(図5参照)。1つのベルトクランプ4
2につきタイミングベルト21と平ベルト30とを同時
に同一平面内で係止させた時、第1キャリッジ6は、レ
ール17aに押さえつけられるように、第1タイミング
ベルト21と平ベルト30とを少し持ち上げて第1キャ
リッジ6に締結されている(略図的に示す図6参照)。
このようにすることで、第1キャリッジ6の4隅下側に
取り付けられたスライダがレール17a上に確実に接触
して走査でき、読み取り画像のジタ−防止に効果があ
る。また、第1キャリッジ6は、平ベルト30を介して
第2キャリッジ9を走査方向に引っ張っているが、タイ
ミングベルト21と平ベルト30とを同一平面で固定し
ているため、第1キャリッジには回転モーメントが発生
しない。
【0042】各タイミングベルト21の一端側は、主走
査方向に沿って延出する駆動軸22の両端部に各々固定
された駆動タイミングプーリ23に架け渡されている。
各タイミングベルト21の他端側は、スキャナハウジン
グ3に取り付けられた従動タイミングプーリ24に架け
渡されている。従動タイミングプーリ24は、従動タイ
ミングプーリ24とスキャナハウジング3との間に架け
渡された図示しない引っ張りスプリングによって駆動タ
イミングプーリ23から離反する方向へ付勢されてい
る。これにより、各タイミングベルト21に対して、副
走査方向にテンションが加えられる。
【0043】駆動軸22の一端には、駆動伝達タイミン
グプーリ25aが取り付けられている。上述の駆動モー
タ10は、駆動伝達タイミングプーリ25aの側方に配
設されている。駆動モータ10の駆動軸10a上にはハ
スバギヤ10bが固定され、減速ギヤ25bと噛み合い
回転する。減速ギヤ25bには同軸上に位置させて伝達
用タイミングプーリ25cが設けられ、この伝達用タイ
ミングプーリ25cと駆動伝達タイミングプーリ25a
との間にはエンドレスタイプの駆動タイミングベルト2
6が架け渡されている。これにより駆動モータ10の駆
動力が駆動軸22を介して駆動タイミングプーリ23に
伝達される。
【0044】なお、駆動モータ10の後ろ側には回転の
安定化を図って鉄製の円盤が駆動軸10aに固定されて
いる。ハスバギヤ10b側には駆動モータ10とモータ
ブラケットの間に防振用のゴムダンパーが配されてい
る。モータブラケットは前述した駆動タイミングベルト
26の張力を調整するためにスライド可能になってお
り、スプリングにより所定のテンションが掛けられた
後、ネジ止めされる。
【0045】第2キャリッジ9は、第2,第3ミラー
7,8の両端を支持する一対のミラーステー9aと、ミ
ラーステー9aの両外側から第1キャリッジ6側へ向け
て延出するアーム9bとを有している。このアーム9b
の延出長さは、第2キャリッジ9の副走査方向への移動
量相当の長さとされている。従って、本実施の形態の第
2キャリッジ9は平面的に見て略コ字状とされている。
このような第2キャリッジ9において、ミラーステー9
aの外側には、ミラーステー9aの面方向に沿って回転
自在な平プーリ(プーリ)27が設けられ、アーム9b
の先端部には平プーリ27と対をなす平プーリ(プー
リ)29を回転自在に保持するブラケット28が取り付
けられており、これらの平プーリ27,29間には平ベ
ルト(ベルト)30が架け渡されている。この際、平面
的に見て平ベルト30がタイミングベルト21と少し離
れて平行となるように平プーリ27,29等が配設され
ている。また、平プーリ29を支持するブラケット28
はアーム9bに対してスライド可能であり、スプリング
(図示せず)より所定のテンションをもって取り付けら
れている。即ち、平ベルト30に関しては、タイミング
ベルト21のように駆動力を伝達する必要がないため、
基本的には、平プーリ27,29間で弛みがなければ張
力を必要としないが、組立時に弛みが生じないようにす
るため、数百gr程度の弱いテンションを掛けているも
のである。このようにテンションが弱いため、玉軸受け
を用いなくても平プーリ27,29とこれらの平プーリ
27,29を回転支持している軸(駆動軸22等)との
回転負荷は非常に小さい。
【0046】加えて、第2キャリッジ9の下面には、第
2キャリッジ9全体での対角位置となる四隅に図示しな
いスライダが設けられており、これらの4つのスライダ
を第2のレール17bの上面に当接させることで副走査
方向に沿って往復動自在とされている。
【0047】第2キャリッジ9は、各々のアーム9bを
タイミングベルト21の内周側に位置させるようにして
配設されている。このとき、一対の平ベルト30は、主
走査方向において、一対のタイミングベルト21の内側
に位置付けられる。
【0048】各平ベルト30の一部は、スキャナハウジ
ング3の底板3aに固定された固定部材31に係止させ
ることにより位置固定されている。この固定部材31に
よる平ベルト30の固定位置は、ベルトクランプ42に
よる第1キャリッジ6の平ベルト30に対する係止位置
に対して略半周異なる位置となるように設定されてい
る。このように平ベルト30の一部が固定部材31によ
り位置固定されているため、ベルトクランプ42による
係止位置でタイミングベルト21に追従させて平ベルト
30を移動させても平ベルト30自身は回転することな
く動滑車の原理に従い平プーリ27,29とともに副走
査方向に移動することとなる。従って、これらの平プー
リ27,29及び平ベルト30を支持する第2キャリッ
ジ9も副走査方向に移動することとなる。
【0049】前述したように、平ベルト30の上側は、
少し持ち上げた状態で第1キャリッジ6に係止されてい
ることから、第2キャリッジ9には第1キャリッジ6に
持ち上げられるような力が作用している。しかし、平ベ
ルト30の下側を底板3aに取り付けられたブラケット
4により固定される高さを少し下側の位置で固定されて
おり、ブラケット4は第2キャリッジ9を下方向に引き
付ける力が作用している(略図的に示す図6参照)。本
実施の形態では、この上下に作用する力を略同等とする
ことより、第2キャリッジ9はレール17bに確実に接
触しながら走査することができる。これによって、第2
キャリッジ9に対して下方へ付勢する力を作用させるこ
とができ、往復動に際しては第2キャリッジ9の下面を
第2のレール17bから浮き上がることなく確実に当接
させながら安定して走行移動させることができる。
【0050】従って、本実施の形態の第2キャリッジ9
は、組付け前にあっては、略コ字状のアーム9b構造等
を利用して支持した平プーリ27,29、平ベルト30
等が一体化されたユニットとして構成されており、組付
けに際しては、概略的には、このようなユニットの端部
をタイミングベルト21内に潜らせるようにしてレール
17b上に位置付け、第1キャリッジ6と第2キャリッ
ジ9とを位置決め用の所定位置に位置付けた状態で、ベ
ルトクランプ42により第1キャリッジ9にタイミング
ベルト21と平ベルト30とを係止させ、固定部材31
により平ベルト30の一部を位置固定させればよく、組
立作業が極めて簡単となる。特に、平ベルト30がタイ
ミングベルト21よりも内側に位置しているので、上記
組立作業の容易性が増す。
【0051】このような構成において、原稿画像の読み
取りに際しては、駆動モータ10を駆動して第1,第2
キャリッジ6,9を2:1の速度比で往復動させ、Xe
ランプ4を点灯することで原稿画像を露光走査する。こ
れにより、Xeランプ4から発光された光が、コンタク
トガラス2を介して原稿面で反射されて第1ミラー5に
到達した後、第2,第3ミラー7,8で順次反射され
て、レンズブロック13を介して、CCD11に集光さ
れて原稿画像の読み取りが行われる。
【0052】第1,第2キャリッジ6,9の往復動に際
しては、タイミングベルト21及び平ベルト30が第1
キャリッジ6に係止されているため、タイミングベルト
21の回転移動による第1キャリッジ6の往復動に伴っ
て平ベルト30の係止部分も同一方向に同じ量だけ引か
れるが、平ベルト30の下側の一部が固定部材31によ
り位置固定とされているため、図7に略図的に示す動滑
車の原理に従い、第2キャリッジ9は第1キャリッジ6
に対して理論的に正確に1/2の移動量及び1/2の移
動速度で同一方向に移動することとなる。このように、
第2キャリッジ9は直接駆動部(駆動モータ10や駆動
軸22)から駆動されるわけではなく、第1キャリッジ
6用のタイミングベルト21に引っ張られるようにし
て、第1キャリッジ6に対して正確に1/2のスピード
で追従走行することとなる。これによって、第1,第2
キャリッジ6,9の位置関係が、往復動に際しても正確
に維持されるため、読み取った原稿画像の副走査方向に
おける歪みの発生を抑制することができる。特に、タイ
ミングベルト21、平ベルト30等を両側に配設し、い
わゆる両側駆動方式としているので、各々の走行体6,
9の走行を安定させることができ、読み取り画像品質を
向上させることができる。
【0053】また、タイミングベルト21と平ベルト3
0との上側の係止位置は、水平方向で同一高さとされて
おり、第1キャリッジ6は自重及び平ベルト30を介し
て連結された第2キャリッジ9によって下方へ付勢さ
れ、第2キャリッジ9は固定部材31によって下側部分
が下方へ若干引っ張られるようにして位置固定されるこ
とにより下方へ付勢されているため、第1,第2キャリ
ッジ6,9は各々第1,第2のレール17a,17bの
上面に安定して当接し浮き上がることなく往復動する。
これによって、第1,第2キャリッジ6,9が往復動す
る軌跡が正確に維持されるため、読み取った原稿画像の
歪みの発生を抑制することができる。
【0054】ところで、本実施の形態のベルトクランプ
42を含むベルトクランプ機構40について、図8ない
し図13を参照して詳細に説明する。図8はベルトクラ
ンプ機構40を分解して示す俯瞰図、図9はその側面図
である。図8に示すように、第1キャリッジ6の下面に
は、タイミングベルト21又は平ベルト30に向けて突
出する櫛歯部材41(41A,41B)が設けられてい
る。各櫛歯部材41(41A,41B)は、副走査方向に
沿って各々が対をなしている。各櫛歯部材41A,41
Bは、主走査方向を長手方向として配設されている。各
櫛歯部材41A,41Bの主走査方向の寸法(図11中
C,C’参照)は、各々が対向するタイミングベルト2
1又は平ベルト30の幅(図11中D,E参照)よりも長
く設定されている。
【0055】第1キャリッジ6の下面には、クランプ部
材42が固定されている。ここで、図10は、クランプ
部材42を示す斜視図である。クランプ部材42は、タ
イミングベルト21を介して櫛歯部材41A間に向けて
突出する第1の突起43が形成された第1の支持面44
と、平ベルト30を介して対向する櫛歯部材41B間に
向けて突出する第2の突起45が形成された第2の支持
面46と、第1,第2の支持面44,46が対角位置に
設けられた平板状部材47とによって構成されている。
第1,第2の突起43,45の直径寸法(図11中B参
照)は、対向する櫛歯部材41A,41B間の間隔(図1
1中A参照)よりも小さくなるように設定されている。
【0056】平板状部材47の中央部には、クランプ部
材42を第1キャリッジ6にねじ48aによって固定す
るためのねじ孔48が形成されている。
【0057】第1,第2の支持面44,46は、平板状
部材47が第1キャリッジ6にねじ48aによって固定
された状態で、櫛歯部材41(41A,41B)に下側か
ら対向するように、脚部材49を介して平板状部材47
に設けられている。
【0058】また、平板状部材47には、第1,第2の
支持面44,46とは異なる端面から平板状部材47と
同一平面上に突出する係止用突起部47aが形成されて
いる。
【0059】図11(a)は副走査方向に沿って断面した
ベルトクランプ機構40について説明する縦断側面図、
図11(b)は主走査方向に沿って断面したベルトクラン
プ機構40について説明する縦断側面図である。本実施
の形態では、第1,第2の支持面44,46を、脚部材
49を介して平板状部材47に取り付けることにより、
クランプ部材42を単一の部材によって構成することが
できる。これによって、部品点数の削減を図ることがで
きる。
【0060】また、平板状部材47のほぼ中央部に形成
されたねじ孔48を介して、クランプ部材42を第1キ
ャリッジ6にねじ48aによって固定することにより、
一のねじ48aによる固定で、第1,第2の支持面4
4,46によってタイミングベルト21及び平ベルト3
0を櫛歯部材41(41A,41B)に押し付ける力を同
等にすることができる。
【0061】加えて、各櫛歯部材41A,41Bの主走
査方向の寸法は、各々が対向するタイミングベルト21
又は平ベルト30の幅よりも長く設定されているため、
タイミングベルト21及び平ベルト30を櫛歯部材41
A,41Bによって各々主走査方向の全域に亘って第
1,第2の支持面44,46に押し付けるようにして狭
持することができる。これによって、第1キャリッジ6
に締結されるタイミングベルト21及び平ベルト30の
櫛歯部材41A,41B間における滑りをより効果的に
防止することができる。
【0062】第1キャリッジ6下面には、第1キャリッ
ジ6からクランプ部材42の副走査方向の寸法と同等の
間隔を隔てて対をなすように突出するクランプ保持部材
50が設けられている。クランプ保持部材50の先端
は、クランプ部材42の副走査方向の寸法よりも小さい
間隔で対向するように、内側へ向けて屈曲されている。
一方のクランプ保持部材50には、他方のクランプ保持
部材50から離反する方向へ凹んだ凹部51が形成され
ている。凹部51から他方のクランプ保持部材50の先
端部分までの長さは、クランプ部材42の係止用突起部
47aを含む副走査方向の長さよりも長く設定されてい
る。
【0063】次に、クランプ部材42の第1キャリッジ
6への取り付け作業について説明する。クランプ部材4
2の第1キャリッジ6への取り付けに際しては、まず、
図12(a)に示すように、クランプ部材42の係止用突
起部47aをクランプ保持部材50の凹部51に挿入す
る。凹部51から他方のクランプ保持部材50の先端部
分までの長さは、クランプ部材42の係止用突起部47
aを含む副走査方向の長さよりも長く設定されているた
め、係止用突起部47aを凹部51に挿入することで、
図12(b)に示すように、クランプ部材42をクランプ
保持部材50間に位置させることができる。
【0064】クランプ保持部材50の先端は、クランプ
部材42の副走査方向の寸法よりも小さい間隔で対向し
ているため、第1キャリッジ6の向きによってクランプ
保持部材50間に位置されたクランプ部材42が落下す
ることはない。これによって、ねじ48aによってクラ
ンプ部材42を固定する前に、第1キャリッジ6の下面
に一時的に位置付けられるクランプ部材42を、落下さ
せることなく安定して保持することができる。
【0065】次に、ベルトクランプ機構40によるタイ
ミングベルト21及び平ベルト30の取り付け作業につ
いて説明する。クランプ保持部材50によってクランプ
部材42が第1キャリッジ6の下面で保持されている状
態で、第1キャリッジ6と各押圧片との間に、タイミン
グベルト21及び平ベルト30を各々位置させる。
【0066】このとき、第1キャリッジ6には、上下方
向に貫通する確認孔6aが形成されているため、第1の
支持面44に対するタイミングベルト21の位置関係を
上側から目視により確認しながら作業することができ
る。
【0067】タイミングベルト21及び平ベルト30を
第1キャリッジ6と各押圧片との間に各々位置させた状
態で、ねじ48aを閉めることによってクランプ部材4
2を第1キャリッジ6に固定することができる。
【0068】これによって、タイミングベルト21及び
平ベルト30は、各々、櫛歯部材41A,41B間で第
1,第2の突起43,45により湾曲されながら櫛歯部
材41A,41Bによって第1,第2の支持面44,4
6に押し付けられるので、タイミングベルト21及び平
ベルト30を櫛歯部材41A,41Bと支持第1,第2
の支持面44,46とによって各々狭持することができ
る。
【0069】本実施の形態では、クランプ部材42をク
ランプ保持部材50によって一時的に保持した状態で、
タイミングベルト21及び平ベルト30の位置合わせを
した後、ねじ48aを本締めするだけで、タイミングベ
ルト21及び平ベルト30を第1キャリッジ6に締結す
ることができるため、組立作業の容易化を図ることがで
きる。
【0070】加えて、櫛歯部材41A,41Bの先端の
内側部分には、櫛歯部材41A,41Bの外方へ湾曲す
る湾曲部Wが形成されている。本実施の形態の湾曲部W
は、タイミングベルト21及び平ベルト30の破損を防
止しつつ良好な狭持力を維持するために、曲率がR2以
下に設定されている。
【0071】これによって、タイミングベルト21及び
平ベルト30を櫛歯部材41A,41Bによって第1,
第2の支持面44,46に押し付ける場合にも、タイミ
ングベルト21及び平ベルト30の破損を防止すること
ができ、タイミングベルト21及び平ベルト30をより
強固に第1キャリッジ6に締結することができる。
【0072】ところで、図13は、第2キャリッジ9が
ホームポジションに位置している状態を示している。こ
の位置で第2キャリッジ9は、右側の平プーリ29付近
では固定部材31によって平ベルト30が固定されてい
るため、第2キャリッジ9の右側(アーム9b先端側)
は、上下方向に大きく動くことがない。また、第2キャ
リッジ9の左側は、ミラーステー9aの下側にL字状腕
9cが形成されており、スキャナハウジング3側にあっ
てはこのL字状腕9cに対応する位置にL字状に切り曲
げ形成されたストッパ17cが形成されているため、上
下方向に動く範囲が規制されるるこれにより、装置を搬
送時の振動や衝撃から故障するのを防止している。
【0073】即ち、破損防止のために、当該スキャナ装
置1の装置の出荷・搬送時等にあっては、第1,第2キ
ャリッジ6,9をホームポジションに位置させる。この
ホームポジションでの第1キャリッジ6は、位置固定さ
れた従動側のタイミングプーリ24の近傍のタイミング
べルト21に係止されているため、振動や衝撃による上
下方向の動きが規制され、破損防止が図られる。また、
タイミングベルト21は、駆動モータ10にステッピン
グモータを用いており、この駆動モータ10のディテン
トトルクにより回転止めがなされている点からも、第1
キャリッジ6が不用意に動くことが防止され、破損防止
に役立つ。第2キャリッジ9も、平ベルト30が第1キ
ャリッジ6に係止されているので、同様に、走査方向に
は固定された状態となる。さらに、上述のように、固定
部材31による平ベルト30の固定、L字状腕9cとス
トッパ17cとの係止により、第2キャリッジ9の右
側、左側での上下変動が規制されるため、輸送時の振動
や衝撃による破損防止が図られる。特に、本実施の形態
のように、第2キャリッジ9がアーム9bを有して副走
査方向に長い構造を有しており、変動量が大きいことか
ら、このような上下動を規制する対策による効果は大き
い。このためにも、第2キャリッジ9の一部(ミラース
テー9a)やスキャナハウジング3の一部を利用して形
成したL字状腕9cとストッパ17cによる対策のた
め、専用部品等を追加して用いることがなく、安価で済
む。
【0074】なお、本実施の形態では、タイミングベル
ト21、平ベルト30等を両側に配設させる両側駆動方
式の例で説明したが、片側のみに配設し、他側にガイド
ロットを用いる片側駆動方式にも適用できるのはもちろ
んである。
【0075】次に、本発明の第2の実施の形態について
図14を参照して説明する。本実施の形態は、複写機へ
の適用例を示す。
【0076】図14は本実施の形態の複写機を示す縦断
側面図である。複写機60は、上側に配置された前述の
実施の形態のような構成のスキャナ装置1と、このスキ
ャナ装置で読み取った原稿の画像を用紙に形成するプリ
ンタ装置61とを有している。
【0077】プリンタ装置61内には、シート状の用紙
を積層保持する給紙トレイ62あるいは手差しでの用紙
を受付ける手差しトレイ63から、プリンタエンジン6
4、定着ユニット65を介して排紙スタッカ部66へ至
る用紙搬送路67が形成されている。
【0078】本実施の形態では、感光体(本実施の形態
では有機感光体)68と、その周囲に配設された帯電
器、露光器70、現像器71、転写器72とを有する電
子写真方式のプリンタエンジン64を使用している。
【0079】また、プリンタ装置61内には、片面に画
像を形成した用紙を反転するための用紙反転機構73が
設けられている。
【0080】このような構成において、スキャナ装置1
で読み取った原稿画像をプリンタ装置61で形成する場
合、第1,第2キャリッジ6,9の走行動作において速
度比が正確に2:1に維持され、読み取り画像品質が高
いため、再現性の良好な画像を形成することができる。
【0081】なお、これらの実施の形態では、スキャナ
装置1としてCCD11を備えるデジタルスキャナへの
適用例を示したが、例えば、第3ミラー8により反射さ
れた原稿画像光を結像レンズ、反射ミラー等を介して感
光体上に直接露光させるアナログ複写機等にも適用可能
である。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、第1走行
体を往復移動させるタイミングベルトと第2走行体自身
が支持する一対のプーリ間に架け渡されたベルトとを用
い、これらのベルトの一部を第1走行体に係止させると
ともにベルトの一部はスキャナ機枠に対して位置固定さ
せることにより、第2走行体を一方のプーリの動滑車の
原理に従い第1走行体の1/2の速度で1/2の距離だ
け移動させることができるとともに、第1走行体を移動
させるタイミングベルトにより引っ張られるようにして
第2走行体を移動させるため、正確に第1走行体の1/
2の速度で移動させることができ、この際、構造的に
は、ベルトを利用しているので、ワイヤ駆動方式のよう
な複雑な這い回しがなく、組立性及び交換性を向上させ
ることができ、特に、第2走行体側に関しては、自身が
支持するプーリとベルトとを含んでユニット化すること
ができるので、組立性を大幅に向上させることができ、
また、ベルト用のプーリには回転負荷が殆どかからない
ので、全体としてはタイミングベルトに対するタイミン
グプーリの回転負荷のみとなり、駆動動力が小さくて済
むと共に玉軸受けなどを削減することができ、コスト低
減を図ることができる。
【0083】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明を実現する上で、いわゆる両側駆動方式とした
ので、各々の走行体の走行を安定させることができ、読
み取り画像品質を向上させることができる。
【0084】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載のスキャナ装置において、第1走行体はタイミ
ングベルトとベルトとに係止されるが、同じ高さ位置で
係止されているので、走行時に回転モーメントが発生せ
ず、走行性が安定し、読み取り画像の品質を向上させる
ことができる。
【0085】請求項4記載の発明によれば、請求項1,
2又は3記載のスキャナ装置において、係止部材により
タイミングベルトの一部及びベルトの一部を第1走行体
に係止させることにより第1走行体がレールに押し付け
られる力が作用するようにしたので、レールに沿って移
動する第1走行体の走行性が安定し、読み取り画像の品
質を向上させることができる。
【0086】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4の何れか一記載のスキャナ装置において、固定部
材によりベルトの一部をスキャナ機枠に対して位置固定
させることにより第2走行体がレールに押し付けられる
力が作用するようにしたので、レールに沿って移動する
第2走行体の走行性が安定し、読み取り画像の品質を向
上させることができる。
【0087】請求項6記載の発明によれば、請求項4又
は5記載のスキャナ装置において、第1、第2走行体が
移動するレール面を上下段で分けることにより、第1、
第2走行体を極力近づけることができ、装置を小型化す
ることができる。
【0088】請求項7記載の発明によれば、請求項1な
いし6の何れか一記載のスキャナ装置において、スキャ
ナ機枠内において、ベルトがタイミングベルトよりも内
側に位置する平面的配置とされているので、タイミング
ベルト等が配設された状態で、第2走行体側に関して
は、自身が支持するプーリとベルトとを含んでユニット
化された第2走行体をタイミングベルト等に対して装脱
させることができ、組立・交換性を著しく向上させるこ
とができる。
【0089】請求項8記載の発明によれば、請求項1な
いし7記載の発明の作用・効果を奏する複写機を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のスキャナ装置を概
略的に示す縦断側面図である。
【図2】スキャナ装置を示す水平断面図である。
【図3】その縦断側面図である。
【図4】スキャナハウジング内に設けられた各部を示す
斜視図である。
【図5】その一部を示す斜視図である。
【図6】ベルトの係止・固定による力の作用方向を概略
的に示す説明図である。
【図7】第1,第2キャリッジの移動動作についての動
滑車の原理を略図的に示す説明図である。
【図8】ベルトクランプ機構を分解して示す俯瞰図であ
る。
【図9】その側面図である。
【図10】クランプ部材を示す斜視図である。
【図11】(a)は副走査方向に沿って断面したベルトク
ランプ機構を示す縦断面図、(b)は主走査方向に沿って
断面したベルトクランプ機構を示す説明する縦断側面図
である。
【図12】クランプ部材の第1キャリッジへの取り付け
作業について説明する側面図である。
【図13】ホームポジションでの第2キャリッジの状態
を示す側面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態の複写機を示す縦
断側面図である。
【図15】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
3 スキャナ機枠 4 露光ランプ 5 第1ミラー 6 第1走行体 7 第2ミラー 8 第3ミラー 9 第2走行体 10 駆動モータ 11 読取素子 17a,17b レール 21 タイミングベルト 22 駆動軸 23,24 タイミングプーリ 27,29 プーリ 30 ベルト 31 固定部材 42 係止部材 61 プリンタ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H108 AA01 FB66 FB75 5B047 AA01 BA02 BB02 BC05 BC09 BC11 BC14 BC20 5C072 AA01 BA13 CA02 DA02 DA04 EA05 MA01 XA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿面を照明する露光ランプ及び原稿面
    からの反射光を受ける第1ミラーを有する第1走行体
    と、前記第1ミラーから反射された光の光路方向を変え
    るための第2ミラー及び第3ミラーを有する第2走行体
    とを備え、前記第1走行体と前記第2走行体とを2:1
    の速度比で副走査方向に移動させることにより前記原稿
    面を露光走査するスキャナ装置において、 副走査方向に離間させてスキャナ機枠に配設された一対
    のタイミングプーリ間に架け渡されて前記第1走行体を
    副走査方向に往復移動させるタイミングベルトと、 前記タイミングプーリを回転駆動させる駆動モータと、 前記第2走行体の移動量相当分だけ副走査方向に離間さ
    せて前記第2走行体に回転自在に支持された一対のプー
    リ及びこれらのプーリ間に架け渡されたベルトと、 前記タイミングベルトの一部及び前記ベルトの一部を前
    記第1走行体に係止させる係止部材と、 前記第1走行体に対する係止位置とは略半周異なる位置
    で前記ベルトの一部を前記スキャナ機枠に対して位置固
    定させる固定部材と、を備えることを特徴とするスキャ
    ナ装置。
  2. 【請求項2】 前記一対のタイミングプーリ、タイミン
    グベルト、一対のプーリ、ベルト、係止部材及び固定部
    材を、前記第1,第2走行体の両側に備え、前記駆動モ
    ータにより回転駆動される前記タイミングプーリが同一
    駆動軸上に配設されていることを特徴とする請求項1記
    載のスキャナ装置。
  3. 【請求項3】 前記タイミングベルトの一部を前記第1
    走行体に係止させる係止個所の高さと前記ベルトの一部
    を前記第1走行体に係止させる係止個所の高さとが略同
    一となるように前記係止部材により係止させたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のスキャナ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1走行体が副走査方向に走行する
    レールを備え、前記係止部材により前記タイミングベル
    トの一部及び前記ベルトの一部を前記第1走行体に係止
    させることにより前記第1走行体が前記レールに押し付
    けられる力が作用するようにしたことを特徴とする請求
    項1,2又は3記載のスキャナ装置。
  5. 【請求項5】 前記第2走行体が副走査方向に走行する
    レールを備え、前記固定部材により前記ベルトの一部を
    前記スキャナ機枠に対して位置固定させることにより前
    記第2走行体が前記レールに押し付けられる力が作用す
    るようにしたことを特徴とする請求項1ないし4の何れ
    か一記載のスキャナ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1走行体が副走査方向に走行する
    前記レールが上段に位置し、前記第2走行体が副走査方
    向に走行する前記レールが下段に位置する2段レール構
    造であることを特徴とする請求項4又は5記載のスキャ
    ナ装置。
  7. 【請求項7】 スキャナ機枠内において、前記平ベルト
    が前記タイミングベルトよりも内側に位置する平面的配
    置とされていることを特徴とする請求項1ないし6の何
    れか一記載のスキャナ装置。
  8. 【請求項8】 露光走査された原稿面の画像を読取る読
    取素子を備える請求項1ないし7の何れか一記載のスキ
    ャナ装置と、 前記スキャナ装置により読み取られた原稿画像に基づい
    て画像形成を行うプリンタ装置と、を具備する複写機。
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Cited By (4)

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