JP3581271B2 - 魚卵塊食品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、破袋したばら魚卵を成形加工した魚卵塊食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば、たらこ、すじこ、数の子等の魚卵は、卵嚢に包まれている卵塊状の形態で食されることが多く、卵塊状のものは商品価値も高い。しかし、魚卵はその採集、加工作業の際に卵嚢が破れ易く、魚卵の一部が、卵粒がばらばらになった、いわゆる「ばらこ」や「きれこ」等のばら魚卵になることは、避けられないのが現状である。このようなばら魚卵は、商品価値が著しく低下し、珍味加工食品等として利用されている以外は、通常、殆どが廃棄されている。
【0003】
そこで、従来から、ばら魚卵を有効に利用する方法が種々検討されてきた。例えば、特開昭54−8752号公報、特開昭50−70551号公報、特開昭61−100172号公報には、魚卵の粒に魚肉や鶏肉、魚肉すり身等の魚肉蛋白を加えて結着させたものをケーシングに充填したもの等が報告されている。しかし、これらは、添加される魚肉蛋白の量が多いために蒲鉾的な食感のものとなったり、ドライソーセージ風の珍味的食感のものであったりと、本来の魚卵塊の風味、食感とは全く異なる食品であった。しかも、これらに報告のものは、いずれも脱水工程を要する等、工程が煩雑であり、大量生産には適さないという問題があった。
【0004】
また、特開平6−153869号公報には、トランスグルタミナーゼの酵素作用によってばら状生たらこに結着性を付与することを特徴とする成形性たらこの製造方法が報告されている。しかし、この方法は、蛋白凝固に要する反応時間が長いために大量生産には適さないと同時に、酵素反応に適する反応温度では雑菌が増殖し易いため衛生面で問題を有し、保存性に問題のあるものであった。
【0005】
さらに、特開昭58−183070号公報には、ばらこに粘着剤としてカゼインNaと多糖類とカラギーナンとを混合し、これを薄皮に注入して得られる明太子が報告されている。しかし、この明太子は、粘着剤のゲル性に乏しいため、保形性に欠け、スライス性も良くないものであった。しかも、これを改善すべく粘着剤を増やすと、ぬるみ等が生じて食感が悪くなるという問題があった。また、この明太子は、非加熱で得られるため、保存性が低く、しかもカラギーナンによる加熱冷却後のゲル化効果も得られないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、良好な保存性を備える魚卵塊食品を、加工容易でしかも大量生産可能な製造方法で提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、特定量の熱凝固性蛋白質と特定量の冷時固化性多糖類とをともに結着剤として生のばら魚卵に混合して加熱することにより、熱凝固性蛋白質による加熱時の凝固効果と、冷時固化性多糖類による加熱後冷却時のゲル化効果とを併せて発揮し、脱水工程を要することなく水分を適度な量に調整して本来の魚卵塊と同様な風味や食感を持たせることができるとともに、優れた保形性を与え、しかも、加熱処理を施すことにより良好な保存性を付与することができることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明にかかる魚卵塊食品は、少なくともばら魚卵と結着剤とを含む混合物が、コラーゲンケーシングに充填され加熱処理を施されることにより成形されてなる魚卵塊食品であって、前記ばら魚卵が生であり、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0重量%の冷時固化性多糖類とを含有し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%含有している。
【0009】
本発明にかかる魚卵塊食品の製造方法は、少なくともばら魚卵と結着剤とを含む配合物を添加混合し、この混合物をコラーゲンケーシングに充填した後、加熱処理を施す魚卵塊食品の製造方法であって、前記ばら魚卵として生ばら魚卵を用い、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0%の冷時固化性多糖類とを添加し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%添加する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態について詳しく説明する。
本発明にかかる魚卵塊食品は、ばら魚卵と結着剤との混合物をコラーゲンケーシングに充填して、加熱処理を施すことにより、成形されるものである。
本発明において原料として用いられるばら魚卵は、破れた卵嚢から取り出された状態の生のばら魚卵を、そのまま使用するものである。生のばら魚卵をそのまま使用することによって、得られる魚卵塊食品に本来の魚卵塊により近い風味や食感を持たせることができる。本発明においては、生ばら魚卵に後述する結着剤を混合したあと加熱することにより適度な水分量に調整することができるので、原料を予め加熱しておく加熱工程や水分調整のための脱水工程等のばら魚卵の前処理工程を要することなく、生のままのばら魚卵を使用できるのである。原料であるばら魚卵の前処理工程が必要ないことは、工業的に大量生産するうえで非常に有利となる。
【0011】
本発明においてばら魚卵に混合される結着剤は、少なくとも、熱凝固性蛋白質と冷時固化性多糖類とを含有してなるものである。熱凝固性蛋白質と冷時固化性多糖類とを共存させることにより、熱凝固性蛋白質による加熱時の凝固効果と、冷時固化性多糖類による加熱後冷却時のゲル化効果とを併せて発揮し、脱水工程を要することなく水分を適度な量に調整して本来の魚卵塊と同様な風味や食感を持たせることができるとともに、優れた保形性を付与することができるのである。また、冷時固化性多糖類を含有させることにより、通常、魚卵塊に生じる経時離水を抑制することができ、保存性を向上させることができる。さらに、このような結着剤をばら魚卵に混合することによって、ケーシングへの充填適性を向上させることもできる。
【0012】
前記熱凝固性蛋白質としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、卵蛋白、ラクトアルブミン、血漿蛋白、大豆蛋白、小麦蛋白、畜肉・魚肉蛋白等が挙げられ、これらのなかでも特に、卵蛋白、ラクトアルブミンが好適に用いられる。これら例示の熱凝固性蛋白質は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0013】
前記熱凝固性蛋白質の含有量は、用いるばら魚卵量に対して1.0〜7.0重量%であることが重要である。熱凝固性蛋白質の含有量が1.0重量%未満であると、離水が多く、十分な保形性が得られないと同時に、食感もどろりとしたものとなりやすい。一方、熱凝固性蛋白質の含有量が7.0重量%を越えると、ぱさぱさとした食感となり、風味も本来の魚卵塊と異なるものとなりやすい。
【0014】
前記冷時固化性多糖類としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、カラギーナン、寒天、ジェランガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、グルコマンナン、カードラン、ファーセレラン、でんぷん等が挙げられ、これらのなかでも特に、カラギーナン、寒天、ジェランガムが好適に用いられる。これら例示の冷時固化性多糖類は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0015】
前記冷時固化性多糖類の含有量は、用いるばら魚卵量に対して0.5〜3.0重量%であることが重要である。冷時固化性多糖類の含有量が0.5重量%未満であると、離水が多く、十分な保形性が得られないと同時に、食感もぱさぱさとしたものとなりやすい。一方、冷時固化性多糖類の含有量が用いるばら魚卵量に対して3.0重量%を越えると、ぬるりとした食感となり、風味も本来の魚卵塊と異なるものとなりやすい。
【0016】
本発明においてばら魚卵に混合される結着剤は、前記熱凝固性蛋白質および冷時固化性多糖類のほかに、コラーゲン熱加水分解物をもさらに含有していることが好ましい。コラーゲン熱加水分解物を含有させることによって、ばら魚卵と結着剤との混合物と、コラーゲンケーシングとの密着性を向上させることができる。
【0017】
前記コラーゲン熱加水分解物としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ゼラチン、皮粉と称される物等が挙げられ、これらのなかでも特に、ゼラチンが好適に用いられる。さらに、ゼラチンとしては、JIS K 6503に準じて測定されたゼリー強度が100ブルーム以上、好ましくは150〜300ブルームのものが特に好適である。これら例示のコラーゲン熱加水分解物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0018】
前記コラーゲン熱加水分解物の含有量は、用いるばら魚卵量に対して0.05〜3.0重量%であることが重要である。コラーゲン熱加水分解物の含有量が0.05重量%未満であると、コラーゲンケーシングとの密着性を十分に発揮できず、一方、3.0重量%を越えると、ぬるりとした食感となる。
本発明で用いられる結着剤は、前記熱凝固性蛋白質、冷時固化性多糖類およびコラーゲン熱加水分解物のほかに、必要に応じて、例えば、ローカストビーンガム、グアーガム等の食物繊維類、キサンタンガム、塩化カリウム、重合リン酸塩等の各種添加剤を含有するものであってもよい。
【0019】
本発明において、前記ばら魚卵と結着剤との混合物は、コラーゲンケーシングに充填されている。コラーゲンケーシングは、可食性のものであれば特に限定されるものではなく、公知のコラーゲンケーシングを用いることができ、具体的には、例えば、アンモニア凝固法で成形した後、架橋剤を使用しないで得られるコラーゲンケーシング、または、塩凝固法で成形した後、架橋させて得られるコラーゲンケーシングが挙げられる。このような塩凝固法による成形後架橋されたコラーゲンケーシングは、具体的には、牛皮の真皮をペースト化し、これを円筒状に押し出した直後に飽和食塩水に接触させて成形し、次いで、燻液等で処理して架橋させ、これを水洗、中和した後、乾燥させ、必要に応じてさらにシャーリング加工を施して、得ることができる。
【0020】
本発明において用いられるコラーゲンケーシングとしては、特に、アンモニア凝固法により成形し、しかも架橋剤を使用しないで得られるコラーゲンケーシングを用いることが好ましい。このようなコラーゲンケーシングは、歯ごたえ等がより本物の卵嚢に近く、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有する魚卵塊食品を与えることができる。このようなアンモニア凝固法による架橋なしのコラーゲンケーシングは、具体的には、牛皮の真皮をペースト化し、3〜10%、pH2.0〜4.0のコラーゲン水溶液を調製し、これを円筒状に押し出した直後にアンモニアガスに接触させて成形し、これを水洗、中和した後、乾燥させ、必要に応じてさらにシャーリング加工を施して、得ることができる。
【0021】
本発明にかかる魚卵塊食品は、ばら魚卵と結着剤との混合物が充填されたコラーゲンケーシングに加熱処理を施すことにより成形されるものである。このときの加熱処理の温度は、60〜90℃とすることが好ましい。加熱処理の温度が60℃未満であると、結着剤に含まれる熱凝固性蛋白質の凝固効果が十分に発揮できないこととなり、一方、90℃を越えると、コラーゲンケーシングが熱により破れ易くなるので、好ましくない。また、加熱処理の方法は、特に限定されるものでなく、例えば、ボイルや蒸煮等の方法で行うことができる。なお、本発明においては、加熱処理によって成形された魚卵塊食品をさらにオーブン等で高温焙煎することによって、例えば本物の焼きたらこのように、卵嚢に包まれた魚卵塊を焼いたのと同様の風味や食感を付与することもできる。
【0022】
本発明の魚卵塊食品の製造方法は、前述のように、少なくとも生ばら魚卵と前記結着剤とを含む配合物を添加混合し、この混合物をコラーゲンケーシングに充填した後、加熱処理を施すものである。本発明の製造方法は、原料を予め加熱しておく加熱工程や水分調整のための脱水工程等のばら魚卵の前処理工程を要することがなく、生のばら魚卵をそのまま使用できるので、工業的な大量生産に適した方法であるといえる。
【0023】
本発明における魚卵塊食品は、必要に応じて、染色することもできる。染色の手法としては、得られた魚卵塊食品を加熱した着色料溶液に浸漬した後に水洗する外浸法、あるいは、ばら魚卵に結着剤を添加する際に着色料を一緒に添加し混合する内浸法、のいずれの方法を採用してもよい。その際、着色料の種類や、外浸の場合の溶液温度、溶液濃度、浸漬時間や、内浸の場合の添加の濃度等は、所望する色調等により適宜調整すればよい。
【0024】
本発明における魚卵塊食品は、必要に応じて、味付けすることもできる。味付けの手法としては、例えば、醤油、マヨネーズ、各種エキス等を添加する方法、青のり、梅肉等の他食品と混合する方法、あるいはこれらの方法の併用等が挙げられる。
本発明の魚卵塊食品は、保形性に優れるのでスライス加工が容易である。したがって、そのまま食したり、焼く等の調理をして食したりするほか、例えば、おにぎり、巻き寿司、サンドイッチ、スパゲッティ等の惣菜の具材として、使用状況にあわせて適宜所望の形状や大きさにスライスして用いることもできる。
【0025】
【実施例】
以下、具体的実施例および比較例について説明するが、本発明は該実施例により何ら制限されるものではない。本発明の具体的実施技術は実施例2〜4であり、それ以外の実施例は、本発明の技術範囲からは外れる参考技術である。
以下の実施例および比較例で得られた魚卵塊食品は、以下の方法にて評価した。
【0026】
〔風味〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、たらこ風味の違いを比較して評価した。
◎:焼きたらこと同じ風味
○:焼きたらことほぼ同じ風味
△:焼きたらこの風味がない
×:焼きたらこの風味がなく、異臭がする
〔保形性(スライス性)〕魚卵塊食品をスライサーにてスライスした際の保形性を評価した。
【0027】
◎:保形性があり、スライス時の変形もなく、切断面良好
○:保形性があり、スライス時の変形もなく、切断面ほぼ良好
△:保形性がなく、スライス時に変形する
×:保形性がなく、スライス不可能
〔食感〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、食感の違いを比較して評価した。
【0028】
◎:焼きたらこと同じ食感
○:焼きたらことほぼ同じ食感
△:焼きたらこの食感と少し異なり、ぱさぱさ感、ぬるり感、どろり感を多少感じる
×:焼きたらこの食感と異なり、ぱさぱさ感、ぬるり感、どろり感がある。
【0029】
〔ケーシングの食感〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、ケーシングの食感と焼かれた卵嚢の食感との違いを比較して評価した。
◎:焼かれた卵嚢と同じ食感
○:焼かれた卵嚢とほぼ同じ食感
△:焼かれた卵嚢の食感と少し異なり、やや固い
×:焼かれた卵嚢の食感と異なり、固い
〔充填適性〕スタッファーで充填する時の作業性を評価した。
【0030】
◎:作業性に問題なし
○:作業性にほぼ問題なし
△:作業性に問題があるが、機械充填可能
×:作業性に問題があり、機械充填不可能
〔経時離水(保存性)〕魚卵塊食品を冷蔵庫にて10日間保存した後の状態の変化を評価した。
【0031】
◎:離水なく、風味も全く変化なし
○:離水、風味ともに殆ど変化なし
△:離水があり、多少異臭を感じる
×:離水が多く、異臭を感じる
〔ケーシングとの密着性〕魚卵塊食品をスライサーにてスライスした際の、ケーシングの剥がれ状態を評価した。
【0032】
◎:ケーシングの剥がれは全くなし
○:ケーシングの剥がれは殆どなし
△:ケーシングの剥がれあり
×:ケーシングの剥がれが多い
〔総合評価〕各評価項目の合計点を以下のように計算し、その点数をもって判断した。
【0033】
〔実施例1〕
まず、アンモニア凝固法で成形された架橋剤を使用していないコラーゲンケーシングを製造した。すなわち、牛皮の真皮をグラインダーでペースト化し、5.0%のコラーゲンペーストに調製し、これをエクストルーダーで円筒状に押し出し、直後にアンモニアガスに接触させて成形した。そして、成形した円筒状のコラーゲンを水洗、中和し、その後、コラーゲン筒に空気を送り込みながら乾燥させて、コラーゲンケーシングを得た。
【0034】
次いで、卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したもの3000gに、卵白(商品名「卵白−N」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)と、カラギーナン(商品名「ニッタカラギーナンK−18」新田ゼラチン(株)製)30g(ばら魚卵に対して1.0重量%)とを添加し、縦型の攪拌機(品川式万能攪拌機)にて混合して、混合物3120gを得た。この混合物を前記で得たコラーゲンケーシング(商品名「19D23」ニッタケーシングインク製)に充填し、85℃で30分間蒸煮加熱を行った後、200℃で10分間オーブンにて焙煎を行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0035】
〔実施例2〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「300ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)1.5g(ばら魚卵に対して0.05重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0036】
〔実施例3〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「200ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)9g(ばら魚卵に対して0.3重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0037】
〔実施例4〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「100ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0038】
〔実施例5〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「80ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0039】
〔実施例6〕
卵白の代わりにラクトアルブミン(商品名「ラクトアルブミン−N」新田ゼラチン(株)製)150g(ばら魚卵に対して5.0重量%)を用い、加熱処理を85℃で30分間のボイル加熱とし、オーブンでの焙煎を行わないこと以外は、実施例1と同様に行い、たらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0040】
〔実施例7〕
カラギーナンの代わりに寒天(商品名「FA−1136」新田ゼラチン(株)製)30g(ばら魚卵に対して1.0重量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0041】
〔実施例8および9〕
卵白およびカラギーナンの添加量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
〔実施例10〕
まず、塩凝固法で成形され架橋剤を使用したコラーゲンケーシングを製造した。すなわち、牛皮の真皮をグラインダーでペースト化し、2.0%のコラーゲンペーストに調製し、これをエクストルーダーで円筒状に押し出し、直後に飽和食塩水に接触させて成形した。そして、成形した円筒状のコラーゲンを燻液で処理して架橋させた。架橋させたコラーゲンを水洗、中和し、その後、コラーゲン筒に空気を送り込みながら乾燥させて、コラーゲンケーシングを得た。
【0042】
次いで、塩凝固法で成形され架橋剤を使用した前記のコラーゲンケーシングを用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
コラーゲンケーシングの代わりに、羊腸を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
【0043】
〔比較例2〕
鱈の生ばら魚卵の代わりに、卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄後ボイル加熱したものを用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
〔比較例3〜10〕
卵白およびカラギーナンの添加量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1より明らかなように、実施例1および実施例6〜9は、本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、経時離水が少なく良好な保存性を備え、さらにケーシングへの充填適性、ケーシングとの密着性も良好であった。
実施例2〜5は、結着剤としてゼラチンを含有する魚卵塊食品であるので、保形性、および、ケーシングへの充填適性、ケーシングとの密着性に、特に優れるものであった。
【0047】
実施例10は、コーラーゲンケーシングとして塩凝固法で成形した後架橋させたケーシングを用いた魚卵塊食品であるので、ケーシングの食感がやや固いものの、保形性等には優れたものであった。
これに対して、表2から明らかなように、比較例1は、ケーシングとして羊腸を用いた魚卵塊食品であるので、ケーシングの食感が固く、スライス性、ケーシングとの密着性に劣るものであった。
【0048】
比較例2は、加熱したばら魚卵を原料とした魚卵塊食品であるので、たらこ本来の風味に乏しく、しかも流動性に欠けケーシングへの充填適性にも劣るものであった。
比較例3および4は、冷時固化性多糖類が含まれていない魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも保形性が悪く、離水も生じるものであった。
【0049】
比較例5および6は、熱凝固性蛋白質が含まれていない魚卵塊食品であるので、どろりとした食感となり、しかも保形性が悪く、離水が生じ、ケーシングとの密着性にも劣るものであった。
比較例7は、熱凝固性蛋白質が本発明の含有量範囲よりも少ない魚卵塊食品であるので、保形性、ケーシングとの密着性が悪く、どろりとした食感のものであった。
【0050】
比較例8は、熱凝固性蛋白質が本発明の含有量範囲よりも多い魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも卵白臭がして風味に劣るものであった。
比較例9は、冷時固化性多糖類が本発明の含有量範囲よりも少ない魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも離水を生じ、保形性も低いものであった。
【0051】
比較例10は、冷時固化性多糖類が本発明の含有量範囲よりも多い魚卵塊食品であるので、ぬるりとした食感となり、しかもカラギーナンの海藻臭がして風味に劣るものであった。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、良好な保存性を備える魚卵塊食品を、加工容易でしかも大量生産可能な製造方法で提供することができる。
本発明の魚卵塊食品は、加熱処理が施されているので保存性に優れ、さらに、ケーシングの形状やケーシングへの充填量を変更することにより所望の形や大きさのものを一定して得ることができ、しかも、常温にて良好な保形性を有しているのでスライス等の加工も可能であり、種々の使用状況に応じて、幅広く利用できるものである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、破袋したばら魚卵を成形加工した魚卵塊食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば、たらこ、すじこ、数の子等の魚卵は、卵嚢に包まれている卵塊状の形態で食されることが多く、卵塊状のものは商品価値も高い。しかし、魚卵はその採集、加工作業の際に卵嚢が破れ易く、魚卵の一部が、卵粒がばらばらになった、いわゆる「ばらこ」や「きれこ」等のばら魚卵になることは、避けられないのが現状である。このようなばら魚卵は、商品価値が著しく低下し、珍味加工食品等として利用されている以外は、通常、殆どが廃棄されている。
【0003】
そこで、従来から、ばら魚卵を有効に利用する方法が種々検討されてきた。例えば、特開昭54−8752号公報、特開昭50−70551号公報、特開昭61−100172号公報には、魚卵の粒に魚肉や鶏肉、魚肉すり身等の魚肉蛋白を加えて結着させたものをケーシングに充填したもの等が報告されている。しかし、これらは、添加される魚肉蛋白の量が多いために蒲鉾的な食感のものとなったり、ドライソーセージ風の珍味的食感のものであったりと、本来の魚卵塊の風味、食感とは全く異なる食品であった。しかも、これらに報告のものは、いずれも脱水工程を要する等、工程が煩雑であり、大量生産には適さないという問題があった。
【0004】
また、特開平6−153869号公報には、トランスグルタミナーゼの酵素作用によってばら状生たらこに結着性を付与することを特徴とする成形性たらこの製造方法が報告されている。しかし、この方法は、蛋白凝固に要する反応時間が長いために大量生産には適さないと同時に、酵素反応に適する反応温度では雑菌が増殖し易いため衛生面で問題を有し、保存性に問題のあるものであった。
【0005】
さらに、特開昭58−183070号公報には、ばらこに粘着剤としてカゼインNaと多糖類とカラギーナンとを混合し、これを薄皮に注入して得られる明太子が報告されている。しかし、この明太子は、粘着剤のゲル性に乏しいため、保形性に欠け、スライス性も良くないものであった。しかも、これを改善すべく粘着剤を増やすと、ぬるみ等が生じて食感が悪くなるという問題があった。また、この明太子は、非加熱で得られるため、保存性が低く、しかもカラギーナンによる加熱冷却後のゲル化効果も得られないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、良好な保存性を備える魚卵塊食品を、加工容易でしかも大量生産可能な製造方法で提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、特定量の熱凝固性蛋白質と特定量の冷時固化性多糖類とをともに結着剤として生のばら魚卵に混合して加熱することにより、熱凝固性蛋白質による加熱時の凝固効果と、冷時固化性多糖類による加熱後冷却時のゲル化効果とを併せて発揮し、脱水工程を要することなく水分を適度な量に調整して本来の魚卵塊と同様な風味や食感を持たせることができるとともに、優れた保形性を与え、しかも、加熱処理を施すことにより良好な保存性を付与することができることを見いだし、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明にかかる魚卵塊食品は、少なくともばら魚卵と結着剤とを含む混合物が、コラーゲンケーシングに充填され加熱処理を施されることにより成形されてなる魚卵塊食品であって、前記ばら魚卵が生であり、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0重量%の冷時固化性多糖類とを含有し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%含有している。
【0009】
本発明にかかる魚卵塊食品の製造方法は、少なくともばら魚卵と結着剤とを含む配合物を添加混合し、この混合物をコラーゲンケーシングに充填した後、加熱処理を施す魚卵塊食品の製造方法であって、前記ばら魚卵として生ばら魚卵を用い、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0%の冷時固化性多糖類とを添加し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%添加する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態について詳しく説明する。
本発明にかかる魚卵塊食品は、ばら魚卵と結着剤との混合物をコラーゲンケーシングに充填して、加熱処理を施すことにより、成形されるものである。
本発明において原料として用いられるばら魚卵は、破れた卵嚢から取り出された状態の生のばら魚卵を、そのまま使用するものである。生のばら魚卵をそのまま使用することによって、得られる魚卵塊食品に本来の魚卵塊により近い風味や食感を持たせることができる。本発明においては、生ばら魚卵に後述する結着剤を混合したあと加熱することにより適度な水分量に調整することができるので、原料を予め加熱しておく加熱工程や水分調整のための脱水工程等のばら魚卵の前処理工程を要することなく、生のままのばら魚卵を使用できるのである。原料であるばら魚卵の前処理工程が必要ないことは、工業的に大量生産するうえで非常に有利となる。
【0011】
本発明においてばら魚卵に混合される結着剤は、少なくとも、熱凝固性蛋白質と冷時固化性多糖類とを含有してなるものである。熱凝固性蛋白質と冷時固化性多糖類とを共存させることにより、熱凝固性蛋白質による加熱時の凝固効果と、冷時固化性多糖類による加熱後冷却時のゲル化効果とを併せて発揮し、脱水工程を要することなく水分を適度な量に調整して本来の魚卵塊と同様な風味や食感を持たせることができるとともに、優れた保形性を付与することができるのである。また、冷時固化性多糖類を含有させることにより、通常、魚卵塊に生じる経時離水を抑制することができ、保存性を向上させることができる。さらに、このような結着剤をばら魚卵に混合することによって、ケーシングへの充填適性を向上させることもできる。
【0012】
前記熱凝固性蛋白質としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、卵蛋白、ラクトアルブミン、血漿蛋白、大豆蛋白、小麦蛋白、畜肉・魚肉蛋白等が挙げられ、これらのなかでも特に、卵蛋白、ラクトアルブミンが好適に用いられる。これら例示の熱凝固性蛋白質は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0013】
前記熱凝固性蛋白質の含有量は、用いるばら魚卵量に対して1.0〜7.0重量%であることが重要である。熱凝固性蛋白質の含有量が1.0重量%未満であると、離水が多く、十分な保形性が得られないと同時に、食感もどろりとしたものとなりやすい。一方、熱凝固性蛋白質の含有量が7.0重量%を越えると、ぱさぱさとした食感となり、風味も本来の魚卵塊と異なるものとなりやすい。
【0014】
前記冷時固化性多糖類としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、カラギーナン、寒天、ジェランガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、グルコマンナン、カードラン、ファーセレラン、でんぷん等が挙げられ、これらのなかでも特に、カラギーナン、寒天、ジェランガムが好適に用いられる。これら例示の冷時固化性多糖類は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0015】
前記冷時固化性多糖類の含有量は、用いるばら魚卵量に対して0.5〜3.0重量%であることが重要である。冷時固化性多糖類の含有量が0.5重量%未満であると、離水が多く、十分な保形性が得られないと同時に、食感もぱさぱさとしたものとなりやすい。一方、冷時固化性多糖類の含有量が用いるばら魚卵量に対して3.0重量%を越えると、ぬるりとした食感となり、風味も本来の魚卵塊と異なるものとなりやすい。
【0016】
本発明においてばら魚卵に混合される結着剤は、前記熱凝固性蛋白質および冷時固化性多糖類のほかに、コラーゲン熱加水分解物をもさらに含有していることが好ましい。コラーゲン熱加水分解物を含有させることによって、ばら魚卵と結着剤との混合物と、コラーゲンケーシングとの密着性を向上させることができる。
【0017】
前記コラーゲン熱加水分解物としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ゼラチン、皮粉と称される物等が挙げられ、これらのなかでも特に、ゼラチンが好適に用いられる。さらに、ゼラチンとしては、JIS K 6503に準じて測定されたゼリー強度が100ブルーム以上、好ましくは150〜300ブルームのものが特に好適である。これら例示のコラーゲン熱加水分解物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0018】
前記コラーゲン熱加水分解物の含有量は、用いるばら魚卵量に対して0.05〜3.0重量%であることが重要である。コラーゲン熱加水分解物の含有量が0.05重量%未満であると、コラーゲンケーシングとの密着性を十分に発揮できず、一方、3.0重量%を越えると、ぬるりとした食感となる。
本発明で用いられる結着剤は、前記熱凝固性蛋白質、冷時固化性多糖類およびコラーゲン熱加水分解物のほかに、必要に応じて、例えば、ローカストビーンガム、グアーガム等の食物繊維類、キサンタンガム、塩化カリウム、重合リン酸塩等の各種添加剤を含有するものであってもよい。
【0019】
本発明において、前記ばら魚卵と結着剤との混合物は、コラーゲンケーシングに充填されている。コラーゲンケーシングは、可食性のものであれば特に限定されるものではなく、公知のコラーゲンケーシングを用いることができ、具体的には、例えば、アンモニア凝固法で成形した後、架橋剤を使用しないで得られるコラーゲンケーシング、または、塩凝固法で成形した後、架橋させて得られるコラーゲンケーシングが挙げられる。このような塩凝固法による成形後架橋されたコラーゲンケーシングは、具体的には、牛皮の真皮をペースト化し、これを円筒状に押し出した直後に飽和食塩水に接触させて成形し、次いで、燻液等で処理して架橋させ、これを水洗、中和した後、乾燥させ、必要に応じてさらにシャーリング加工を施して、得ることができる。
【0020】
本発明において用いられるコラーゲンケーシングとしては、特に、アンモニア凝固法により成形し、しかも架橋剤を使用しないで得られるコラーゲンケーシングを用いることが好ましい。このようなコラーゲンケーシングは、歯ごたえ等がより本物の卵嚢に近く、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有する魚卵塊食品を与えることができる。このようなアンモニア凝固法による架橋なしのコラーゲンケーシングは、具体的には、牛皮の真皮をペースト化し、3〜10%、pH2.0〜4.0のコラーゲン水溶液を調製し、これを円筒状に押し出した直後にアンモニアガスに接触させて成形し、これを水洗、中和した後、乾燥させ、必要に応じてさらにシャーリング加工を施して、得ることができる。
【0021】
本発明にかかる魚卵塊食品は、ばら魚卵と結着剤との混合物が充填されたコラーゲンケーシングに加熱処理を施すことにより成形されるものである。このときの加熱処理の温度は、60〜90℃とすることが好ましい。加熱処理の温度が60℃未満であると、結着剤に含まれる熱凝固性蛋白質の凝固効果が十分に発揮できないこととなり、一方、90℃を越えると、コラーゲンケーシングが熱により破れ易くなるので、好ましくない。また、加熱処理の方法は、特に限定されるものでなく、例えば、ボイルや蒸煮等の方法で行うことができる。なお、本発明においては、加熱処理によって成形された魚卵塊食品をさらにオーブン等で高温焙煎することによって、例えば本物の焼きたらこのように、卵嚢に包まれた魚卵塊を焼いたのと同様の風味や食感を付与することもできる。
【0022】
本発明の魚卵塊食品の製造方法は、前述のように、少なくとも生ばら魚卵と前記結着剤とを含む配合物を添加混合し、この混合物をコラーゲンケーシングに充填した後、加熱処理を施すものである。本発明の製造方法は、原料を予め加熱しておく加熱工程や水分調整のための脱水工程等のばら魚卵の前処理工程を要することがなく、生のばら魚卵をそのまま使用できるので、工業的な大量生産に適した方法であるといえる。
【0023】
本発明における魚卵塊食品は、必要に応じて、染色することもできる。染色の手法としては、得られた魚卵塊食品を加熱した着色料溶液に浸漬した後に水洗する外浸法、あるいは、ばら魚卵に結着剤を添加する際に着色料を一緒に添加し混合する内浸法、のいずれの方法を採用してもよい。その際、着色料の種類や、外浸の場合の溶液温度、溶液濃度、浸漬時間や、内浸の場合の添加の濃度等は、所望する色調等により適宜調整すればよい。
【0024】
本発明における魚卵塊食品は、必要に応じて、味付けすることもできる。味付けの手法としては、例えば、醤油、マヨネーズ、各種エキス等を添加する方法、青のり、梅肉等の他食品と混合する方法、あるいはこれらの方法の併用等が挙げられる。
本発明の魚卵塊食品は、保形性に優れるのでスライス加工が容易である。したがって、そのまま食したり、焼く等の調理をして食したりするほか、例えば、おにぎり、巻き寿司、サンドイッチ、スパゲッティ等の惣菜の具材として、使用状況にあわせて適宜所望の形状や大きさにスライスして用いることもできる。
【0025】
【実施例】
以下、具体的実施例および比較例について説明するが、本発明は該実施例により何ら制限されるものではない。本発明の具体的実施技術は実施例2〜4であり、それ以外の実施例は、本発明の技術範囲からは外れる参考技術である。
以下の実施例および比較例で得られた魚卵塊食品は、以下の方法にて評価した。
【0026】
〔風味〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、たらこ風味の違いを比較して評価した。
◎:焼きたらこと同じ風味
○:焼きたらことほぼ同じ風味
△:焼きたらこの風味がない
×:焼きたらこの風味がなく、異臭がする
〔保形性(スライス性)〕魚卵塊食品をスライサーにてスライスした際の保形性を評価した。
【0027】
◎:保形性があり、スライス時の変形もなく、切断面良好
○:保形性があり、スライス時の変形もなく、切断面ほぼ良好
△:保形性がなく、スライス時に変形する
×:保形性がなく、スライス不可能
〔食感〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、食感の違いを比較して評価した。
【0028】
◎:焼きたらこと同じ食感
○:焼きたらことほぼ同じ食感
△:焼きたらこの食感と少し異なり、ぱさぱさ感、ぬるり感、どろり感を多少感じる
×:焼きたらこの食感と異なり、ぱさぱさ感、ぬるり感、どろり感がある。
【0029】
〔ケーシングの食感〕卵嚢に包まれたたらこを焼いたものと魚卵塊食品とについて、ケーシングの食感と焼かれた卵嚢の食感との違いを比較して評価した。
◎:焼かれた卵嚢と同じ食感
○:焼かれた卵嚢とほぼ同じ食感
△:焼かれた卵嚢の食感と少し異なり、やや固い
×:焼かれた卵嚢の食感と異なり、固い
〔充填適性〕スタッファーで充填する時の作業性を評価した。
【0030】
◎:作業性に問題なし
○:作業性にほぼ問題なし
△:作業性に問題があるが、機械充填可能
×:作業性に問題があり、機械充填不可能
〔経時離水(保存性)〕魚卵塊食品を冷蔵庫にて10日間保存した後の状態の変化を評価した。
【0031】
◎:離水なく、風味も全く変化なし
○:離水、風味ともに殆ど変化なし
△:離水があり、多少異臭を感じる
×:離水が多く、異臭を感じる
〔ケーシングとの密着性〕魚卵塊食品をスライサーにてスライスした際の、ケーシングの剥がれ状態を評価した。
【0032】
◎:ケーシングの剥がれは全くなし
○:ケーシングの剥がれは殆どなし
△:ケーシングの剥がれあり
×:ケーシングの剥がれが多い
〔総合評価〕各評価項目の合計点を以下のように計算し、その点数をもって判断した。
【0033】
〔実施例1〕
まず、アンモニア凝固法で成形された架橋剤を使用していないコラーゲンケーシングを製造した。すなわち、牛皮の真皮をグラインダーでペースト化し、5.0%のコラーゲンペーストに調製し、これをエクストルーダーで円筒状に押し出し、直後にアンモニアガスに接触させて成形した。そして、成形した円筒状のコラーゲンを水洗、中和し、その後、コラーゲン筒に空気を送り込みながら乾燥させて、コラーゲンケーシングを得た。
【0034】
次いで、卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したもの3000gに、卵白(商品名「卵白−N」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)と、カラギーナン(商品名「ニッタカラギーナンK−18」新田ゼラチン(株)製)30g(ばら魚卵に対して1.0重量%)とを添加し、縦型の攪拌機(品川式万能攪拌機)にて混合して、混合物3120gを得た。この混合物を前記で得たコラーゲンケーシング(商品名「19D23」ニッタケーシングインク製)に充填し、85℃で30分間蒸煮加熱を行った後、200℃で10分間オーブンにて焙煎を行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0035】
〔実施例2〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「300ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)1.5g(ばら魚卵に対して0.05重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0036】
〔実施例3〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「200ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)9g(ばら魚卵に対して0.3重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0037】
〔実施例4〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「100ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0038】
〔実施例5〕
卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄したものに、卵白とカラギーナンのほかに、ゼラチン(「80ブルームゼラチン」新田ゼラチン(株)製)90g(ばら魚卵に対して3.0重量%)をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0039】
〔実施例6〕
卵白の代わりにラクトアルブミン(商品名「ラクトアルブミン−N」新田ゼラチン(株)製)150g(ばら魚卵に対して5.0重量%)を用い、加熱処理を85℃で30分間のボイル加熱とし、オーブンでの焙煎を行わないこと以外は、実施例1と同様に行い、たらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0040】
〔実施例7〕
カラギーナンの代わりに寒天(商品名「FA−1136」新田ゼラチン(株)製)30g(ばら魚卵に対して1.0重量%)を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
【0041】
〔実施例8および9〕
卵白およびカラギーナンの添加量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
〔実施例10〕
まず、塩凝固法で成形され架橋剤を使用したコラーゲンケーシングを製造した。すなわち、牛皮の真皮をグラインダーでペースト化し、2.0%のコラーゲンペーストに調製し、これをエクストルーダーで円筒状に押し出し、直後に飽和食塩水に接触させて成形した。そして、成形した円筒状のコラーゲンを燻液で処理して架橋させた。架橋させたコラーゲンを水洗、中和し、その後、コラーゲン筒に空気を送り込みながら乾燥させて、コラーゲンケーシングを得た。
【0042】
次いで、塩凝固法で成形され架橋剤を使用した前記のコラーゲンケーシングを用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
コラーゲンケーシングの代わりに、羊腸を用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
【0043】
〔比較例2〕
鱈の生ばら魚卵の代わりに、卵嚢の破れた鱈の生ばら魚卵を洗浄後ボイル加熱したものを用いたこと以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
〔比較例3〜10〕
卵白およびカラギーナンの添加量を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、焼きたらこ風の魚卵塊食品を得た。得られた魚卵塊食品の評価結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1より明らかなように、実施例1および実施例6〜9は、本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、経時離水が少なく良好な保存性を備え、さらにケーシングへの充填適性、ケーシングとの密着性も良好であった。
実施例2〜5は、結着剤としてゼラチンを含有する魚卵塊食品であるので、保形性、および、ケーシングへの充填適性、ケーシングとの密着性に、特に優れるものであった。
【0047】
実施例10は、コーラーゲンケーシングとして塩凝固法で成形した後架橋させたケーシングを用いた魚卵塊食品であるので、ケーシングの食感がやや固いものの、保形性等には優れたものであった。
これに対して、表2から明らかなように、比較例1は、ケーシングとして羊腸を用いた魚卵塊食品であるので、ケーシングの食感が固く、スライス性、ケーシングとの密着性に劣るものであった。
【0048】
比較例2は、加熱したばら魚卵を原料とした魚卵塊食品であるので、たらこ本来の風味に乏しく、しかも流動性に欠けケーシングへの充填適性にも劣るものであった。
比較例3および4は、冷時固化性多糖類が含まれていない魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも保形性が悪く、離水も生じるものであった。
【0049】
比較例5および6は、熱凝固性蛋白質が含まれていない魚卵塊食品であるので、どろりとした食感となり、しかも保形性が悪く、離水が生じ、ケーシングとの密着性にも劣るものであった。
比較例7は、熱凝固性蛋白質が本発明の含有量範囲よりも少ない魚卵塊食品であるので、保形性、ケーシングとの密着性が悪く、どろりとした食感のものであった。
【0050】
比較例8は、熱凝固性蛋白質が本発明の含有量範囲よりも多い魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも卵白臭がして風味に劣るものであった。
比較例9は、冷時固化性多糖類が本発明の含有量範囲よりも少ない魚卵塊食品であるので、ぱさぱさした食感となり、しかも離水を生じ、保形性も低いものであった。
【0051】
比較例10は、冷時固化性多糖類が本発明の含有量範囲よりも多い魚卵塊食品であるので、ぬるりとした食感となり、しかもカラギーナンの海藻臭がして風味に劣るものであった。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、卵嚢に包まれた本来の魚卵塊を加熱したものと同様な風味、食感を有し、しかも、保形性に優れ、良好な保存性を備える魚卵塊食品を、加工容易でしかも大量生産可能な製造方法で提供することができる。
本発明の魚卵塊食品は、加熱処理が施されているので保存性に優れ、さらに、ケーシングの形状やケーシングへの充填量を変更することにより所望の形や大きさのものを一定して得ることができ、しかも、常温にて良好な保形性を有しているのでスライス等の加工も可能であり、種々の使用状況に応じて、幅広く利用できるものである。
Claims (8)
- 少なくともばら魚卵と結着剤とを含む混合物が、コラーゲンケーシングに充填され加熱処理を施されることにより成形されてなる魚卵塊食品であって、
前記ばら魚卵が生であり、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0重量%の冷時固化性多糖類とを含有し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%含有していることを特徴とする魚卵塊食品。 - 前記熱凝固性蛋白質が、卵蛋白および/またはラクトアルブミンであり、前記冷時固化性多糖類が、カラギーナン、寒天、ジェランガムからなる群より選ばれる少なくとも1つであり、前記コラーゲン熱加水分解物がゼラチンである、請求項1に記載の魚卵塊食品。
- 前記コラーゲンケーシングが、アンモニア凝固法により成形され、しかも架橋剤を使用していないものである、請求項1から2までのいずれかに記載の魚卵塊食品。
- 前記加熱処理が60〜90℃で施されてなる、請求項1から3までのいずれかに記載の魚卵塊食品。
- 少なくともばら魚卵と結着剤とを含む配合物を添加混合し、この混合物をコラーゲンケーシングに充填した後、加熱処理を施す魚卵塊食品の製造方法であって、
前記ばら魚卵として生ばら魚卵を用い、前記結着剤として、前記ばら魚卵に対して1.0〜7.0重量%の熱凝固性蛋白質と0.5〜3.0%の冷時固化性多糖類とを添加し、さらに、ゼラチンおよび皮粉のうちの少なくとも1種からなり、ゼリー強度が100ブルーム以上のコラーゲン熱加水分解物を前記ばら魚卵に対して0.05〜3.0重量%添加することを特徴とする魚卵塊食品の製造方法。 - 前記熱凝固性蛋白質として、卵蛋白および/またはラクトアルブミンを用い、前記冷時固化性多糖類として、カラギーナン、寒天、ジェランガムからなる群より選ばれる少なくとも1つを用い、前記コラーゲン熱加水分解物としてゼラチンを用いる、請求項5に記載の魚卵塊食品の製造方法。
- 前記コラーゲンケーシングを、アンモニア凝固法により成形し、しかも架橋剤を使用しないで得る、請求項5から6までのいずれかに記載の魚卵塊食品の製造方法。
- 前記加熱処理を60〜90℃で施す、請求項5から7までのいずれかに記載の魚卵塊食品の製造方法。
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