JP3580763B2 - データ送受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動作クロック周波数が異なるマスタ部とスレーブ部間でハンドシェークによってデータを送受信するデータ送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動作クロック周波数が異なるマスタ部とスレーブ部間でハンドシェークによってデータを送受信する、従来のデータ送受信装置の構成を図6に示す。この従来のデータ送受信装置は、マスタ部からスレーブ部にデータを送信するものであって、マスタ側ライト制御回路2およびフリップフロップ回路21〜24を有するマスタ部と、スレーブ側ライト制御回路42およびフリップフロップ回路61〜65を有するスレーブ部と、制御信号用バス32,36と、データバス34と、を備えている。
【0003】
フリップフロップ回路21はマスタ側の動作クロック信号でWRITE信号を同期化して制御信号用バス32を介してフリップフロップ回路61に送出する。フリップフロップ回路61は制御信号用バス32を介して送られてきたWRITE信号を、スレーブ側の動作クロック信号で同期化してフリップフロップ回路62に送出する。フリップフロップ回路62はフリップフロップ回路61の出力を、スレーブ側の動作クロック信号で同期化してスレーブ側ライト制御回路42に送出する。
【0004】
フリップフロップ回路22はライトデータWRITEDATAをマスタ側の動作クロック信号で同期化してデータバス34を介してフリップフロップ回路63に送出する。フリップフロップ回路63は、データバス34を介して送られてきたライトデータWRITEDATAをスレーブ側の動作クロック信号で同期化してフリップフロップ回路64に送出する。フリップフロップ回路64は、フリップフロップ回路63の出力をスレーブ側の動作クロック信号で同期化してスレーブ側ライト制御回路42に送出する。
【0005】
フリップフロップ回路65はデータの書込みを許可するREADY信号を、スレーブ側の動作クロック信号で同期化して制御信号用バス36を介してフリップフロップ回路23に送出する。フリップフロップ回路23は制御信号用バス36を介して送られてくるREADY信号をマスタ側の動作クロック信号で同期化してフリップフロップ回路24に送出する。フリップフロップ回路24はフリップフロップ回路23の出力を、マスタ側の動作クロック信号で同期化してマスタ側ライト制御回路2に送出する。
【0006】
次にこの従来のデータ送受信装置の動作を図7(a)を参照して説明する。
【0007】
1)マスタ側ライト制御回路2はスレーブ側ライト制御回路42からフリップフロップ回路65および制御信号用バス36を介して送られてくるREADY信号を2段のフリップフロップ回路23,24を用いてマスタ側動作クロック信号で同期化している。そしてこの同期化したREADY信号の値が「0」になっているときに書込み動作(ライト動作)を開始する。ライト動作を開始するときは、マスタ側ライト制御回路2はライトデータWRITEDATAをフリップフロップ22を介してデータバス34に送出するとともにWRITE信号の値を「1」にし、フリップフロップ回路21を介して制御用バス32に送出する(図7(a)のタイミングT1参照)。
【0008】
2)スレーブ側ライト制御回路42は、制御用バス32を介して送られてきて2段のフリップフロップ回路61,62で同期化されたWRITE信号の値が「1」になっているのを検出すると、データバス34を介して送られてきて2段のフリップフロップ63,64で同期化されたライトデータWRITEDATAを取込む。そして、ライトデータWRITEDATAの取込みが完了すると、READY信号の値を「1」にし、フリップフロップ回路65を介して制御信号用バス36に送出する(図7(a)のタイミングT2参照)。
【0009】
3)マスタ側ライト制御回路2は2段のフリップフロップ回路23,24で同期化されたREADY信号の値が「1」になったのを検出すると、ライトデータWRITEDATAが受信されたことを知り、WRITE信号の値を「0」にし、フリップフロップ回路21を介して制御信号用バス32に送出する(図7(a)のタイミングT3参照)。
【0010】
4)スレーブ側ライト制御回路42は、制御信号用バス32およびフリップフロップ61,62を介して受信したWRITE信号の値が「0」になっているのを検出すると、READY信号の値を「0」にし、フリップフロップ回路65を介して制御信号用バス36に送出する(図7(a)のタイミングT4参照)。
【0011】
5)ライト動作が行われていないときはWRITE信号とREADY信号の値は共に「0」になっている(図7(a)のタイミングT5参照)。
【0012】
以上の1)〜5)の手順を行うことにより、1回の書込み動作が行われる。そして再び書込み動作を行う場合は、1)〜5)の手順を繰り返す。
【0013】
次にマスタ部がスレーブ部からデータを受け取るとき、つまりリード動作を行うときの従来のデータ送受信装置の構成を図8に示す。この従来のデータ送受信装置は、マスタ側リード制御回路3およびフリップフロップ回路25〜29を有するマスタ部と、スレーブ側リード制御回路43およびフリップフロップ回路66〜69を有するスレーブ部と、制御信号用バス33,37と、データバス35とを備えている。
【0014】
マスタ側リード制御回路3はREAD信号をマスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路25で同期化し、制御信号用バス33に送出する。この制御信号用バス33を介して送られてきたREAD信号は、スレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路66,67において同期化され、スレーブ側リード制御回路43に取り込まれる。
【0015】
スレーブ側リード制御回路43は、リードデータREADDATAを、フリップフロップ回路68においてスレーブ側動作クロック信号で同期化し、データバス35に送出する。
【0016】
データバス35を介して送られてきたリードデータREADDATAは、マスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路26,27において同期化され、マスタ側リード制御回路3に取り込まれる。
【0017】
また、スレーブリード制御回路43はREADY信号を、フリップフロップ回路69においてスレーブ側動作クロック信号で同期化し、制御信号用バス37に送出する。
【0018】
制御信号用バス37に送られてきたREADY信号は、マスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路28,29において同期化され、マスタ側リード制御回路3に取り込まれる。
【0019】
次に図8に示す従来のデータ送受信装置の動作を図7(b)を参照して説明する。
【0020】
a)マスタ側リード制御回路3は、スレーブ側リード制御回路43から、フリップフロップ回路69,制御信号用バス37、およびフリップフロップ回路28,29を介して送られてくるREADY信号の値が「0」になっていることを確認し、READ信号の値を「1」にしてリード動作を開始し、READ信号をフリップフロップ回路25を介して制御信号用バス33に送出する(図7(b)のタイミングT1参照)。
【0021】
b)スレーブ側リード制御回路43はフリップフロップ回路66,67を介して受信したREAD信号の値が「1」になっている、すなわちリード要求があったことを検出し、リードデータの準備をする。リードデータの用意が整うと、リードデータREADDATAをフリップフロップ回路68を介してデータバス35に送出するとともに、READY信号の値を「1」にし、このREADY信号をフリップフロップ回路69を介して制御信号用バス37に送出する(図7(b)のタイミングT2参照)。
【0022】
c)マスタ側リード制御回路3は、フリップフロップ回路28,29を介して送られてきたREADY信号の値が「1」になっている、すなわちリードデータREADDATAが送信されてきていることを確認し、フリップフロップ回路26,27を介してリードデータREADDATAの値を取り込み、この取り込みが完了すると、READ信号の値を「0」にし、フリップフロップ回路25を介して制御信号用バス33に送出する(図7(b)のタイミングT3参照)。
【0023】
d)スレーブ側リード制御回路43は、フリップフロップ回路66,67を介して受信したREAD信号の値が「0」になっていることを確認し、READY信号の値を「0」にし、このREADY信号をフリップフロップ回路69を介して制御信号用バス37に送出する(図7(b)のタイミングT4参照)。
【0024】
e)リード動作が行われていないときはREAD信号とREADY信号の値はともに「0」になっている(図7(b)のタイミングT5参照)。
【0025】
以上のa)〜e)の手順を行うことにより1回の読込み動作が行われる。そして再び読込み動作を行う場合は、a)〜e)の手順を繰り返す。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
上述の図6や図8に示す従来のデータ送受信装置においては、WRITE信号やREAD信号などの制御信号を同期化するための期間や、受信データを同期化するための期間が存在する。受信データを同期化するための期間は、正しいデータを受けとるために本質的に必要であるが、その後に制御信号を同期化するための期間は、データ送受信が行われていないので、無駄に時間を消費していることになる。複数回のリード・ライトを繰り返す場合、その回数だけ多くの時間を消費することになる。
【0027】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであって、リード動作またはライト動作を可及的に短時間で行うことのできるデータ送受信装置を提供することを目的をする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明によるデータ送受信装置の第1の態様は、READY信号を第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときに書き込み要求を示すWRITE信号およびライトデータを前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスおよびデータバスにそれぞれ送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記WRITE信号を不活性状態にしてこの不活性状態のWRITE信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側ライト制御回路を有するマスタ部と、前記WRITE信号を前記第1のクロック信号と周波数が異なる第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記WRITE信号が活性状態のときに前記第2のクロック信号で同期化された前記ライトデータを取り込み、前記ライトデータの取り込みが完了したときに前記READY信号を活性状態にして出力するスレーブ側ライト制御回路と、前記制御信号用バス上で前記WRITE信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされ、かつ前記スレーブ側ライト制御回路から出力された前記READY信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を制御信号用バスを介して前記マスタ側ライト制御回路に送出するフリップフロップ回路とを有するスレーブ部と、を備えたことを特徴とする。
【0029】
このように構成された本発明によるデータ送受信装置によれば、制御信号用バス上でWRITE信号が活性状態から不活性状態に変化したときにスレーブ部のフリップフロップ回路がリセットされ、これによりREADY信号が直ちに不活性状態になるため、従来の場合に比べて、WRITE信号が不活性状態になってからREADY信号が不活性状態になるまでの期間を短縮することが可能となり、ライト動作を可及的に短時間で行うことができる。
【0030】
また、本発明によるデータ送受信装置の第2の態様は、READY信号を第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときにリード要求を示すREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスに送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記第1のクロック信号で同期化されたリードデータを取り込み、このリードデータの取り込みが完了すると前記READ信号を不活性状態にしこの不活性状態のREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側リード制御回路を有するマスタ部と、前記READ信号を前記第1のクロック信号と周波数が異なる第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記READ信号が活性状態のときに前記リードデータを前記第2のクロック信号で同期化してデータバスに送出し、前記リードデータの送信が完了したときに前記READY信号を活性状態にして送出するスレーブ側リード制御回路と、前記制御信号用バス上で前記READ信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされ、かつ前記スレーブ側リード制御回路から出力された前記READY信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を制御信号用バスを介して前記マスタ側リード制御回路に送出するフリップフロップ回路とを有するスレーブ部と、を備えたことを特徴とする。
【0031】
このように構成された本発明によるデータ送受信装置によれば、制御信号用バス上でREAD信号が活性状態から不活性状態に変化したときにスレーブ部のフリップフロップ回路がリセットされ、これによりREADY信号が直ちに不活性状態になるため、従来の場合に比べて、READ信号が不活性状態になってからREADY信号が不活性状態になるまでの期間を短縮することが可能となり、リード動作を可及的に短時間で行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明によるデータ送受信装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0033】
(第1の実施の形態)
本発明によるデータ送受信装置の第1の実施の形態の構成を図1に示す。この実施の形態のデータ送受信装置は、マスタ部1と、スレーブ部40と、制御信号用バス32,36と、データバス34とを備え、マスタ部1からスレーブ部40にデータを送信するものである。マスタ部1はマスタ側ライト制御回路2と、フリップフロップ回路11〜14とを有している。スレーブ部40はスレーブ側ライト制御回路42と、フリップフロップ回路51〜55とを有している。
【0034】
マスタ側ライト制御回路2は、ライト要求を示すWRITE信号を、マスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路11で同期化し、制御信号用バス32に送出する。この同期化されたWRITE信号はスレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路51,52において同期化され、スレーブ側ライト制御回路42に取り込まれる。なお、フリップフロップ回路51,52はフリップフロップ回路11によって同期化された値が「0」のWRITE信号によってリセットされる。
【0035】
また、マスタ側ライト制御回路2はライトデータWRITEDATAをマスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路12において同期化し、データバス34に送出する。この同期化されたライトデータWRITEDATAは、スレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路53,54において同期化され、スレーブ側ライト制御回路42に取り込まれる。
【0036】
なお、フリップフロップ回路12,53,54はフリップフロップ回路11によって同期化された値が「0」のWRITE信号によってリセットされる。
【0037】
スレーブ側ライト制御回路42は、READY信号を、スレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路55において同期化し、制御信号用バス36に送出する。このREADY信号はマスタ側動作クロック信号を用いて2段のフリップフロップ回路13,14において同期化され、マスタ側ライト制御回路2に取り込まれる。なお、フリップフロップ回路13,14,55は、フリップフロップ回路11によって同期化された値が「0」のWRITE信号によってリセットされる。
【0038】
次に本実施の形態の動作を図2を参照して説明する。
【0039】
1)マスタ側ライト制御回路2はフリップフロップ回路13,14によって同期化されたREADY信号の値が「0」になっていることを確認し、ライトデータWRITEDATAをフリップフロップ回路12によって同期化し、データバス34に送出するとともに、WRITE信号の値を「1」にし、フリップフロップ回路11を介して制御信号用バス32に送出する(図2(a)のタイミングt1参照)。
【0040】
2)スレーブ側ライト制御回路42はフリップフロップ回路51,52によって同期化されたWRITE信号の値が「1」になったこと、すなわちライト要求されていることを検出し、ライトデータWRITEDATAをフリップフロップ回路53,54を介して取り込む。そしてライトデータWRITEDATAの取り込みが完了すると、READY信号の値を「1」にしてフリップフロップ回路55を介して制御信号用バス36に送出する(図2(a)のタイミングt2参照)。
【0041】
3)マスタ側ライト制御回路2は、フリップフロップ回路13,14によって同期化されたREADY信号の値が「1」になること、すなわちライトデータWRITEDATAが受信されたことを検出すると、WRITE信号の値を「0」にし、フリップフロップ回路11に送出する(図2(a)のタイミングt3参照)。
【0042】
4)すると、値が「0」のWRITE信号はマスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路11によって同期化され、制御信号用バス32に送出される。そして、このWRITE信号によってスレーブ側のフリップフロップ回路51〜55が全てリセットされる。すなわちフリップフロップ回路55の出力であるREADY信号の値は「0」となる(図2(a)のタイミングt4参照)。
【0043】
5)ライト動作が行われていないときは、WRITE信号とREADY信号の値はともに「0」となっている(図2(a)のタイミングt5参照)。
【0044】
なお、図2(b)には上記タイミングt1〜t5に対応する従来のデータ送受信装置のライト動作のタイミングT1〜T5を比較のために並記している。
【0045】
この図2に示すタイミングチャートから分かるように、本実施の形態のデータ送受信装置においては、値が「0」のWRITE信号によってスレーブ側のフリップフロップ51、52、55が同時にリセットされるため、従来の場合に比べて、WRITE信号の値を「0」にしてからREADY信号の値が「0」になるまでの期間を短縮することが可能となり、ライト動作を可及的に短時間で行うことができる。
【0046】
(第2の実施の形態)
次に、本発明によるデータ送受信装置の第2の実施の形態の構成を図3に示す。この実施の形態のデータ送受信装置は、マスタ部1Aと、スレーブ部40Aと、制御信号用バス33,37と、データバス35とを備え、マスタ部1Aがスレーブ部40Aからデータを受信するものである。マスタ部1Aはマスタ側リード制御回路3と、フリップフロップ回路15〜19とを有している。スレーブ部40Aはスレーブ側リード制御回路43と、フリップフロップ回路56〜59とを有している。
【0047】
マスタ側リード制御回路3は、リード要求を示すREAD信号を、マスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路15で同期化し、制御信号用バス33に送出する。この同期化されたREAD信号はスレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路56,57において同期化され、スレーブ側リード制御回路43に取り込まれる。なお、フリップフロップ回路56,57はフリップフロップ回路15によって同期化された、値が「0」のREAD信号によってリセットされる。
【0048】
また、スレーブ側リード制御回路43はリードデータREADDATAをスレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路58において同期化し、データバス35に送出する。この同期化されたリードデータREADDATAは、マスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路16,17において同期化され、マスタ側リード制御回路3に取り込まれる。
【0049】
なお、フリップフロップ回路16,17,58はフリップフロップ回路15によって同期化された、値が「0」のREAD信号によってリセットされる。
【0050】
スレーブ側リード制御回路43は、READY信号を、スレーブ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路59において同期化し、制御信号用バス37に送出する。このREADY信号はマスタ側動作クロック信号を用いて2段のフリップフロップ回路18,19において同期化され、マスタ側リード制御回路3に取り込まれる。なお、フリップフロップ回路18,19,59は、フリップフロップ回路15によって同期化された、値が「0」のREAD信号によってリセットされる。
【0051】
次に本実施の形態の動作を図4を参照して説明する。
【0052】
1)マスタ側リード制御回路3はフリップフロップ回路18,19によって同期化されたREADY信号の値が「0」になっていることを確認し、リード動作を開始する。このリード動作の開始はREAD信号の値を「1」にすることによって行い、このREAD信号をフリップフロップ回路15を介して制御信号用バス33に送出する(図4(a)のタイミングt1参照)。
【0053】
2)スレーブ側リード制御回路43はフリップフロップ回路56,57によって同期化されたREAD信号の値が「1」になったこと、すなわちリード要求されていることを検出し、リードデータREADDATAをフリップフロップ回路58によって同期化し、データバス35に送出するとともに、READY信号の値を「1」にしてフリップフロップ回路59を介して制御信号用バス37に送出する(図4(a)のタイミングt2参照)。
【0054】
3)マスタ側リード制御装置3は、フリップフロップ回路18,19によって同期化されたREADY信号の値が「1」になること、すなわちリードデータREADDATAが送信されたことを検出すると、リードデータREADDATAを直ちに取り込み、このリードデータの取り込みが完了するとREAD信号の値を「0」にし、フリップフロップ回路15に送出する(図4(a)のタイミングt3参照)。
【0055】
4)すると、値が「0」のREAD信号はマスタ側動作クロック信号を用いてフリップフロップ回路15によって同期化され、制御信号用バス33に送出される。そして、このREAD信号によってスレーブ側のフリップフロップ回路56〜59が全てリセットされる。すなわちフリップフロップ回路59の出力であるREADY信号の値は「0」となる(図4(a)のタイミングt4参照)。
【0056】
5)リード動作が行われていないときは、READ信号とREADY信号の値はともに「0」となっている(図4(a)のタイミングt5参照)。
【0057】
なお、図4(b)には上記タイミングt1〜t5に対応する従来のデータ送受信装置のリード動作のタイミングT1〜T5を比較のために並記している。
【0058】
この図4(a)に示すタイミングチャートから分かるように、本実施の形態のデータ送受信装置においては、値が「0」のREAD信号によってスレーブ側のフリップフロップ56、57、58、59が同時にリセットされるため、従来の場合に比べて、READ信号の値を「0」にしてからREADY信号の値が「0」になるまでの期間を短縮することが可能となり、リード動作を可及的に短時間で行うことができる。
【0059】
(第3の実施の形態)
次に、本発明によるデータ送受信装置の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態のデータ送受信装置は、第1の実施の形態のデータ送受信装置と、第2の実施の形態のデータ送受信装置とを備えた構成となっている。この第3の実施の形態のデータ送受信装置は、リード動作及びライト動作を可及的に短時間で行うことができることは言うまでもない。なお、この第3の実施の形態においては、ライト用およびリード用それぞれにREADY信号が存在している。これらの2つのREADY信号を、1つにまとめた場合を第4の実施の形態として説明する。
【0060】
(第4の実施の形態)
本発明によるデータ送受信装置の第4の実施の形態の構成を図5に示す。この第4の実施の形態のデータ送受信装置は、マスタ部1Bと、スレーブ部40Bと、制御信号用バス32,33,36と、データバス34,35とを、備えている。マスタ部1Bは、マスタ側制御部5と、フリップフロップ回路11〜17と、OR回路20と、を備えている。マスタ側制御部5は、マスタ側ライト制御回路2と、マスタ側リード制御回路3とを有している。スレーブ部40Bは、スレーブ側制御部45と、フリップフロップ回路51〜58と、OR回路60とを備えている。スレーブ側制御部45は、スレーブ側ライト制御回路42と、スレーブ側リード制御回路43と、OR回路44と、を有している。
【0061】
OR回路20は、WRITE信号とREAD信号との論理和をフリップフロップ回路13,14のリセット端子に送出する。したがって、ライト動作のときには、WRITE信号が「1」から「0」に遷移することによってフリップフロップ回路13,14がリセットされ、リード動作のときには、READ信号が「1」から「0」に遷移することによってフリップフロップ回路13,14がリセットされ、第1および第2の実施の形態の場合と同様な動作をするように構成されていることになる。
【0062】
OR回路44は、スレーブ側ライト制御回路42またはスレーブ側リード制御回路43からREADY信号をフリップフロップ回路55に送出する。
【0063】
OR回路60は、WRITE信号とREAD信号との論理和をフリップフロップ回路55のリセット端子に送出する。ライト動作のときには、WRITE信号が「1」から「0」に遷移することによってフリップフロップ回路55がリセットされ、リード動作のときには、READ信号が「1」から「0」に遷移することによってフリップフロップ回路55がリセットされ、第1および第2の実施の形態の場合と同様な動作をするように構成されていることになる。
【0064】
他の構成要素は、第1および第2の実施の形態で説明したと同様な動作をする。
【0065】
この実施の形態のデータ送受信装置もライト動作およびリード動作を可及的に短時間で行うことができる。また、READY信号を共通化したことにより、ハードウエア資源を節約することができる。
【0066】
上記第1乃至第4の実施の形態においては、マスタ部およびスレーブ部のいずれも受信信号を、それぞれの動作クロック信号の立ち上がりエッジを用いて2個のフリップフロップ回路で同期化していたが、上記2個のフリップフロップ回路のうち、1個のフリップフロップ回路を上記クロック信号の立ち上がりエッジで動作させ、他のフリップフロップ回路を上記クロック信号の立ち下がりエッジで動作させる(例えば上記他のフリップフロップ回路にインバータ回路を介して上記クロック信号を入力する)ように、構成しても良い。このように構成すると同期化の期間を上記実施の形態の場合より平均して0.5クロック期間短くすることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ライト動作またはリード動作を可及的に短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデータ送受信装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の動作を説明するタイミングチャート。
【図3】本発明によるデータ送受信装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図4】第2の実施の形態の動作を説明するタイミングチャート。
【図5】本発明によるデータ送受信装置の第4の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図6】従来のデータ送受信装置の構成を示すブロック図。
【図7】従来のデータ送受信装置の動作を説明するタイミングチャート。
【図8】従来のデータ送受信装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 マスタ部
2 マスタ側ライト制御回路
3 マスタ側リード制御回路
5 マスタ側制御部
11〜19 フリップフロップ回路
32,33,36,37 制御信号用バス
34,35 データバス
40 スレーブ部
42 スレーブ側ライト制御回路
43 スレーブ側リード制御回路
45 スレーブ側制御部
51〜59 フリップフロップ回路

Claims (5)

  1. READY信号を第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときに書き込み要求を示すWRITE信号およびライトデータを前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスおよびデータバスにそれぞれ送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記WRITE信号を不活性状態にしてこの不活性状態のWRITE信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側ライト制御回路を有するマスタ部と、
    前記WRITE信号を前記第1のクロック信号と周波数が異なる第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記WRITE信号が活性状態のときに前記第2のクロック信号で同期化された前記ライトデータを取り込み、前記ライトデータの取り込みが完了したときに前記READY信号を活性状態にして出力するスレーブ側ライト制御回路と、前記制御信号用バス上で前記WRITE信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされ、かつ前記スレーブ側ライト制御回路から出力された前記READY信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を制御信号用バスを介して前記マスタ側ライト制御回路に送出するフリップフロップ回路とを有するスレーブ部と、
    を備えたことを特徴とするデータ送受信装置。
  2. マスタ部は、前記制御信号用バスを介して送られてくる前記READY信号を前記第1のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を前記マスタ側ライト制御回路に送出する縦続接続された2個のフリップフロップ回路を有し、前記2個のフリップフロップ回路は前記WRITE信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされることを特徴とする請求項1記載のデータ送受信装置。
  3. READY信号を第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときにリード要求を示すREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスに送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記第1のクロック信号で同期化されたリードデータを取り込み、このリードデータの取り込みが完了すると前記READ信号を不活性状態にしこの不活性状態のREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側リード制御回路を有するマスタ部と、
    前記READ信号を前記第1のクロック信号と周波数が異なる第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記READ信号が活性状態のときに前記リードデータを前記第2のクロック信号で同期化してデータバスに送出し、前記リードデータの送信が完了したときに前記READY信号を活性状態にして送出するスレーブ側リード制御回路と、前記制御信号用バス上で前記READ信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされ、かつ前記スレーブ側リード制御回路から出力された前記READY信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を制御信号用バスを介して前記マスタ側リード制御回路に送出するフリップフロップ回路とを有するスレーブ部と、
    を備えたことを特徴とするデータ送受信装置。
  4. マスタ部は、前記制御信号用バスを介して送られてくる前記READY信号を前記第1のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を前記マスタ側リード制御回路に送出する縦続接続された2個のフリップフロップ回路を有し、前記2個のフリップフロップ回路は前記READ信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされることを特徴とする請求項3記載のデータ送受信装置。
  5. READY信号を第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときに書き込み要求を示すWRITE信号およびライトデータを前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスおよびデータバスにそれぞれ送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記WRITE信号を不活性状態にしてこの不活性状態のWRITE信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側ライト制御回路と、前記READY信号を前記第1のクロック信号で同期化して取り込み、前記READY信号が不活性状態のときにリード要求を示すREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して制御信号用バスに送出し、前記READY信号が不活性状態から活性状態に変化したことを検出した場合に前記第1のクロック信号で同期化されたリードデータを取り込み、このリードデータの取り込みが完了すると前記READ信号を不活性状態にしこの不活性状態のREAD信号を前記第1のクロック信号で同期化して前記制御信号用バスに送出するマスタ側リード制御回路と、を有するマスタ部と、
    前記WRITE信号を前記第1のクロック信号と周波数が異なる第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記WRITE信号が活性状態のときに前記第2のクロック信号で同期化された前記ライトデータを取り込み、前記ライトデータの取り込みが完了したときに前記READY信号を活性状態にして出力するスレーブ側ライト制御回路と、前記READ信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込み、前記READ信号が活性状態のときに前記リードデータを前記第2のクロック信号で同期化してデータバスに送出し、前記リードデータの送信が完了したときに前記READY信号を活性状態にして送出するスレーブ側リード制御回路と、前記制御信号用バス上で前記READ信号が活性状態から不活性状態に変化するときにリセットされ、かつ前記スレーブ側リード制御回路から出力された前記READY信号を前記第2のクロック信号で同期化して取り込みこの取り込んだREADY信号を制御信号用バスを介して前記マスタ側リード制御回路に送出するフリップフロップ回路とを有するスレーブ部と、
    備えたことを特徴とするデータ送受信装置。
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