JP3580490B2 - 引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造 - Google Patents
引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド用フラットレールに沿って形成された係合溝にコンクリート粉や塵が溜った場合に、これらを掃き出すのに便利な走行ガイド構造に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、この種の扉の走行を案内するガイド構造として、図4(a) に示されるように、フラットレール12とこのフラットレール12の外側縁に沿って設けられた係合溝16とからなる構成が知られている。フラットレール12は引き戸門扉、伸縮門扉の扉のキャスター6を転動走行させるもので、扉3の設置面Gと面一になるように敷設されている。また、上記キャスター6には転倒防止金具8が一体に形成され、転倒防止金具は上記係合溝16の内縁に係合して、扉3が転倒するのを防止するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように設置面Gとレール12とを面一にする構造では、設置面に転倒防止金具用の係合溝16を形成せざるを得ないため、同図(b) に示すように、風雨などによって運ばれる塵、ごみのほか、車の出入りなどにより係合溝16の溝縁を構成するコンクリート部分が削れて溜りやすい。コンクリート粉は硬いので係合溝内に溜ると、美観上好ましくないだけでなく、扉走行時に転倒防止金具8に当たって扉の円滑な走行に支障をきたすことがあり、塵埃は風にのって飛散するので衛生上も好ましくない。そのため、粉塵などのごみ等aをこまめに掃き出さなければならず、清掃作業が非常に面倒であった。
【0004】
本発明は上記欠点を解消し、塵、ごみ等の掃き出し作業を容易に行なうことができるとともに、美観や衛生を良好に保持することができる、引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造は、引き戸門扉又は伸縮門扉の扉の設置面と面一に敷設されたフラットレールと、各フラットレールの外側縁に沿って形成された転倒防止金具用係合溝とを備え、この係合溝の端部に塵取り部を、上記係合溝に出し入れ可能に設け、この塵取り部を上記フラットレールと略同じ高さに形成したことを特徴とする。
【0006】
なお、前記塵取り部は、取付金具を介してガイドレール又はその周辺部材に取り付けるのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1はカーゲートの正面図、図2はその一部を拡大した側面の断面図を示す。同図において符号1は吊元柱、2は戸当り柱を示し、3は伸縮扉を示す。伸縮扉3は複数の枠組み支柱4をパンタグラフ状のリンク5を介して連結したもので、各支柱4の左右の下端にはキャスター6が転動走行可能に取り付けられている。また、キャスター6の外側には取り付け金具7が固定され、この取り付け金具7には転動防止金具8が取り付けられている。転動防止金具8はローラ9の下端に金属製の鍔10を設けたもので、ローラ9は垂直軸11の回りに回転可能に支持されている。
【0008】
上記伸縮扉3は平行なフラットレール12上を転動走行可能に設けられている。フラットレール12は、伸縮扉3の走行面に沿って一定の間隔に配置された金属(例えばステンレス)の支持板13の両端に溶接等により固定された平行なレール材12aの間にコンクリート12bを打設して全体を設置面Gと面一になるように敷設されたものである。支持板13はコンクリート14にフックボルト15を埋設することにより固定されている。
【0009】
次に、両フラットレール12の外側縁に沿って転倒防止金具8が係合するための係合溝16が形成されている。係合溝16の内側壁16aの下部はフラットレール12側に没入する凹部17が形成され、フラットレール12の外側縁が外方に張り出す形状になっている。また、係合溝16の外側壁16bは垂直の壁になっている。そして、係合溝16の表面は、上記内側壁16aを構成するとともに上記レール材12aと一体の金属曲げ板18と、上記外側壁16bを構成するとともに、上記レール材12aと同じ材質の金属曲げ板19とによって覆われている。両曲げ板18、19は係合溝16の溝底の中央部で突合せられている。なお、外側壁16bを構成する金属曲げ板19の外側部は門形に形成され、係合溝16の外側壁16bを縁取りする補強用溝縁20を構成している。このため、従来のコンクリート製の係合溝16のように、自動車などが走行したときに係合溝16の溝縁20が削り取られることがなく、削られてできたコンクリート粉が係合溝16に溜ることもない。
【0010】
次に、図1及び図3に示されるように、上記係合溝16の戸当り側の端部には塵取り部21が配置されている。すなわち、塵取り部21は、ステンレス等の金属製底板21aと側板21bと水平板21cとをZ字形に折り曲げ形成するとともに、側板21bと底板21aの両側縁に沿って三角形状の袖壁22を設け、さらに側板21b側にも方形の補強板21dを設けたもので、底板21aは係合溝16の溝底に、側板21bは係合溝16の外側壁16bに、水平板21cは係合溝16の外側壁16bの溝縁20に係合している。そして、水平縁は上記溝縁20にヒンジ金具24を介して取り付けられている。なお、23は手掛けである。
【0011】
塵取り部21の高さはフラットレール12と略同じであるから、その上を歩くときにつまづいたり、それによって塵取り部21が損傷したりすることがない。
【0012】
また、塵取り部21の底板21aは係合溝16の溝底に当接し、袖壁22の高さは低く抑えられているので、塵取り部21が伸縮扉3の走行を邪魔することがない。
【0013】
上記構成において、カーゲートを開閉するときは、上記伸縮扉3のキャスター6をフラットレール12のレール材12a上を転動させて伸縮移動させればよい。その際、転動防止金具8のローラ9が伸縮扉3の左右の振れを防止するから、キャスター6は確実にフラットレール12上を転動走行し、脱輪することはない。そして、カーゲート閉鎖時に伸縮扉3に対して直面する方向に強風が吹く等によって伸縮扉3が倒れる方向に力が加わるが、この場合は転倒防止金具8の鍔10が係合溝16の内側の凹部17に係合するから、伸縮扉3が転倒するのを確実に防止することができる。
【0014】
また、カーゲートの設置面Gには風雨によって塵、ごみ等aが運ばれ、係合溝16に溜る現象が発生する。このときは、ごみや塵をほうきなどにより係合溝16の端部に寄せ、塵取り部21の底板21aに掃き集める。集め終ったならば手掛け23に手を掛けて底板21aを引き上げる。塵取り部21はヒンジ金具24を中心に回動し、底板21a上に集められたごみ、塵等aは設置面G上に放出されるので、これをさらに別の塵取りに集めて捨てればよい。
【0015】
なお、塵取り部は必ずしもヒンジ金具で回動自在に取り付けられている必要はない。他の適宜の取付金具を介して着脱自在に取り付けてもよい。また、塵取り部は係合溝の溝縁に取り付けるものに限定されない。フラットレール又はその周辺の部材に取り付けてもよい。
【0016】
また、扉は伸縮扉に限定されない。伸縮せずに車輪走行する引き戸門扉の扉でもよい。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、係合溝の端部に塵取り部が備えられているから、掃除の際にいちいち塵取りを持ち出す必要がなく、塵、ごみ等の掃き出し作業を容易に行なうことができて便利であり、門扉やカーゲート等の扉回りの美観や衛生を良好に保持することができる。
【0018】
また、塵取り部は係合溝の内側に扉の移動に支障がないように設けられているので、開閉時の邪魔にならず、しかも紛失しにくい。
【0019】
しかも、塵取り部の高さはフラットレールと略同じかそれよりも低いので、つまずいたり、引っ掛かったりするおそれがない。
【0020】
請求項2に係る発明によれば、塵取り部は取付金具を介して取り付けられているので、盗難や紛失のおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカーゲートの正面図
【図2】上記カーゲートの一部を拡大した側面の断面図
【図3】塵取り部の配置状態を示す斜視図
【図4】(a) (b) は従来の伸縮門扉の
【符号の説明】
3 伸縮扉
12 フラットレール
16 係合溝
21 塵取り部
Claims (2)
- 引き戸門扉又は伸縮門扉の扉の設置面と面一に敷設されたフラットレールと、各フラットレールの外側縁に沿って形成された転倒防止金具用係合溝とを備え、この係合溝の端部に塵取り部を、上記係合溝に出し入れ可能に設け、この塵取り部を上記フラットレールと略同じ高さに形成したことを特徴とする引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造。
- 前記塵取り部を、取付金具を介してガイドレール又はその周辺部材に取り付けた、請求項1記載の引き戸門扉、伸縮門扉の扉の走行ガイド構造。
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