JP3915107B2 - 引戸装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は引戸装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、引戸装置として、特公昭57−25966号公報には、左右の竪枠と、溝付き上枠と、レール付き下枠とから枠組された図示しない構造物に建込み装着された枠体には、左右の竪框と、上框と、戸車付き下框とから枠組み形成された引戸(同公報第2欄第11〜15行)を設けたものが知られている。ところで、このような戸車付き下框を用いるものでは、下枠の上部にレールが突出するため、高齢者世帯等では、該レールに躓いたり、挟まったりするなどの虞があり、また、車椅子等を使用すると通り難いという問題がある。
【0003】
そこで、下枠を平坦にするために、図16に示すような引戸装置が開発されている。この引戸装置では、下枠のレール受枠101には、長さ方向の溝部102を形成し、この溝部102に複数の昇降体103を出没自在に設け、これら昇降体103の幅方向両側上部にそれぞれ長さ方向の係合溝104,104を形成すると共に、前記引戸105の下枠に前記両係合溝105,105に係入する長さ方向のレール枠106を設け、前記昇降体103は引戸105を閉める方向(図16中矢印方向)の前側の昇降体103の後部に、係合凹部107を設け、この係合凹部107に係合する突起状の係合部108を、後側の昇降体103の前部に設けている。
【0004】
この引戸装置では、図16に示すように、引戸105を閉めると、前側の昇降体103の後部が上昇し、この前側の昇降体103の前記係合溝104にレール枠106が係入することにより、前側の昇降体103が水平に上昇し、引戸105の移動により順次前側の昇降体103が上昇し、それら昇降体103により引戸105の下枠とレール受枠101との隙間が塞がれ、逆に、引戸105を図16中、右側に移動すると、自重により昇降体103が溝部102内に没し、昇降体103の上面とレール受枠101の上面とが面一となり、車椅子等を安全に通すことができる。
【0005】
ところで、上記引戸装置では、係合凹部107と突起状の係合部108との係合により昇降体103が出没するものであるから、部品に寸法精度が求められると共に、係合部108が損傷すると、昇降体103が昇降せず、引戸105を開閉できなくなる問題がある。また、レール受枠101と昇降体103との隙間からレール受枠101内にごみが侵入すると、これを除去する作業が煩雑であり、また、レール受枠101内にごみが溜ると、昇降体103の動作不慮を起こす虞もある。
【0006】
そこで、本発明は、構造簡易で、固定下枠に凹凸のない引戸装置を提供することを目的とし、また、案内溝にごみが溜まることを防止できる引戸装置を提供することを目的とし、さらに、固定下枠内の掃除が容易な引戸装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、固定下枠に沿って引戸を開閉可能に設ける引戸装置において、前記固定下枠の上面を平坦に形成し、この平坦な上面の左右に一対の案内溝を設け、これら案内溝内に沿ってそれぞれ移動する一対の覆板を前記引戸の下部に設けたものである。
【0008】
この請求項1の構成によれば、固定下枠の上面は平坦に形成され、この平坦な上面に一対の案内溝が形成されているだけであるから、車椅子等の通行をスムーズに行うことができる。また、一対の覆板が一対の案内溝内に沿って移動するため、引戸を安定して開閉することができ、引戸を閉めた状態では、一対の覆板による二重構造により、外部からの風,雨,埃等の侵入を防止できる。また、比較的構造簡易であって、耐久性にも優れたものとなる。
【0009】
また、請求項1の発明は、前記覆板の端部には、下側が突出した掻上げ部を設けたものである。
【0010】
この請求項1の構成によれば、引戸を開閉する毎に、案内溝に侵入したごみを掻上げ部が掻き上げるため、ごみが案内溝に溜まることを防止できる。
【0011】
さらに、請求項1の発明は、前記固定下枠は、凹部を有する固定枠体と、前記凹部内に着脱可能に設けられ前記案内溝を形成する案内溝形成体とを備えるものである。
【0012】
この請求項1の構成によれば、案内溝成形体を取り外して凹部内の清掃を行うことができる。
また、請求項1の発明は、前記案内溝形成体の下面のほぼ中央に凹溝を形成し、この凹溝は前記案内溝形成体の全長に渡って形成され、複数設けられる前記案内溝形成体の少なくとも1つには、前記案内溝と前記凹溝とを連通する左右方向の連通部が形成され、前記固定枠体には、前記凹溝と連通する排水口が形成されているから、案内溝に侵入した水等をスムーズに排出することができる。
【0013】
しかも、請求項2の発明は、前記引戸の下部には、前記一対の覆板の間に前記固定下枠の上面に滑動する戸車を設けたものである。
【0014】
この請求項2の構成によれば、引戸を支持する戸車が、両側の覆板により隠され、外部に露出することがない。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1ないし図10は本発明の第1実施例を示し、図10に示すように、サッシ枠である固定枠体1は、図示しない構造物に建込み装着され、上枠1Uと固定下枠1Dとこれらの長さ方向両側の竪枠1L,1Rとからなる。また、図10中、右側に示す引き戸2は、上枠2Uと下枠2Dとこれらの長さ方向両側の竪枠2L,2Rとからなる。さらに、図10中、左側には、固定戸3が固定して設けられる。そして、前記各枠1U,1D,1L,1R,2U,2D,2R,2Lはアルミの押し出し成型等により形成される。尚、それらの内、後述するものはステンレス製である。前記上枠1U内には、幅方向左右にレール4,4が該上枠1Uの長さ方向全長に設けられ、それらレール4,4に吊車5,5が移動可能に乗架され、この吊車5が連結部材6を介して前記上枠2Uに連結されている。また、前記引戸2内には、厚さ5ミリ程度の強化プラスチック板からなる板材7が嵌め込まれている。
【0016】
前記下枠2Dの下面には、図1に示すように、その長さ方向全長に開口部11が設けられ、この開口部11の上側に角型中空の装着部12が形成され、この装着部12に覆板取付体13が嵌め込み固定されている。この覆板取付体13はステンレス製の板を曲げ加工して形成した本体14を有し、この本体14は略方形をなすと共に下面に開口14Aを有し、この開口14Aから下方に向かって一対の覆板15,15を一体平行に垂設し、さらに、前記本体14の左,右側板14B,14Bの下端側の間に、ステンレス製の補強板16を配置して補強すると共に、前記開口14Aを塞いでいる。尚、図6に示すように、前記補強板16は端部側にのみ設けられているが、覆板取付体13の全長に設けることもできる。また、図6に示すように、前記覆板15の長さ方向端部には、下側が突出した掻上げ部17が設けられ、この掻上げ部17は外側に突出した先端部17Aから、内側上向きに彎曲した傾斜状部17Bを有する。
【0017】
前記固定下枠1Dは、ステンレス製からなる固定枠体21と、この固定枠体21に着脱可能に設けられる複数の案内溝成形体22とからなる。前記固定枠体21は、ステンレス板を曲げ加工して形成され、略コ字型の凹部23と平坦な上面部24と上面部24の端部に設けた垂設部25とからなり、前記凹部23の左右内幅は前記一対の覆板15,15の外間隔より僅かに広く形成されている。また、前記案内溝形成体22は、前記凹部23に嵌入する脚部26を下部に有し、その上面部27の左右幅は前記一対の覆板15,15の外間隔より僅かに狭く形成され、前記上面部27の両側から下方に向かって側面部28,28が形成され、側面部28と前記脚部26との間には段部28Aが形成されている。また、前記上面部27及び側面部28,28の上部は、ステンレス製の補強枠29に覆われている。前記案内溝形成体22は、前記補強枠29を除いて合成樹脂等からなり、この合成樹脂としては、樹脂ゴムや塩化ビニールなどのステンレスより摩擦係数の低いものを用いることが好ましい。そして、図1に示すように、前記固定枠体21内に前記案内成形体22を挿入配置することにより、前記凹部23と側面部28との間に、前記覆板15の下部を挿入する案内溝30が形成され、また、引戸2は、その下枠2Dの下面が前記上面部24,27と離間した位置で開閉する。尚、前記覆板15の厚さは1ミリ程度で、前記案内溝30の幅は3ミリ程度であり、その案内溝30の幅を10ミリ以下とし、好ましくは3〜6ミリ程度とする。
【0018】
前記固定枠体21には、図8に示すように、前記案内溝成形体22を固定する固定具31が設けらている。この固定具31は、L型の取付片32の下辺に長孔33を穿設し、この長孔33に挿通したねじ等の取付部材34を前記固定枠体21に螺着し、前記取付片32の縦辺に案内杆35を突設し、この案内杆35を遊挿する段付き孔36を前記案内溝成形体22の長さ方向端面に形成し、前記案内杆35にコイルスプリングなどの弾機37を配置すると共に、案内杆35の先端を前記段付き孔36内の配置し、さらに、前記長孔33の分だけ取付片32の位置を固定下枠1Dの長さ方向に調整して固定することにより、複数の案内溝成形体22を弾機37により押圧固定する。この状態で、弾機37は無負荷の状態より収縮しており、その弾性復元力により案内溝成形体22を押しており、一方、この状態からさらに収縮可能になっている。したがって、案内溝成形体22を図8中右側に移動させると、弾機37がさらに収縮し、このように右側の案内溝成形体22を弾機37に抗して右側に動かせば、隣合う案内溝成形体22の間に隙間ができ、案内溝成形体22を固定枠体21から取り外すことができる。また、前記固定具31の上部を覆うカバー38が前記凹部23に嵌め込まれており、そのカバー28の上面は、前記上面部24と面一をなしている。尚、段付き孔36を設ける案内溝形成体22を、例えば15センチ程度の長さにして、他の案内溝形成体22より短くしておけば、扱いが容易となる。
【0019】
前記固定下枠1Dには、排水機構41が設けられている。この排水機構41は、前記案内溝形成体22の下面のほぼ中央に凹溝42を形成し、この凹溝42は前記案内溝形成体22の全長に渡って形成され、さらに、複数設けられる案内溝形成体22,22…の少なくとも1つには、前記段部28Aと凹溝42とを連通する左右方向の連通部43が形成され、この連通部43は凹溝状をなす。さらに、前記固定枠体21には、前記凹溝42と連通する排水口44が形成され、この排水口44には排水管45が設けられている。そして、前記凹溝42,連通部43及び排水口44により、前記排水機構41を構成している。尚、連通部43は、固定枠体21内に複数設けられる案内溝形成体22の少なくとも1個に設けられていればよい。
【0020】
次に前記構成につき、その作用を説明すると、まず、引戸2を開くと、固定下枠1Dには、一対の細い案内溝30,30があるだけで、平坦に形成されているから、車椅子等の通行をスムーズに行うことができ、かつ歩行においても邪魔になる部分がない。また、引戸2を開閉すると、一対の覆板15,15が一対の案内溝30,30内に沿って移動するため、引戸2を安定して開閉することができる。この場合、覆板15,15の下端は、補強枠29の下方の側面部28,28まで延設されているから、側面部28に覆板15の下端が当たってもスムーズに摺動することができる。また、案内溝形成体22の上面角部は、補強枠29により保護されているから、覆板15が当たっても損傷することがない。そして、引戸2を閉めた状態では、一対の覆板15,15による二重構造により、外部からの風,雨,埃等の侵入を防止でき、さらに、防火機能も向上する。
【0021】
また、外部から案内溝30内にごみが侵入しても、引戸2を開閉すると、覆板15の端部に掻上げ部17が設けられているため、この掻上げ部17により、案内溝30のごみを上方に掻上げ、これにより、ごみが案内溝30に溜まることを防止できる。したがって、引戸2を開閉する毎に、ごみの堆積を防止できる。また、外部から案内溝30内に水が侵入しても、この水は連通部43から下部中央の凹溝42内に流れ込み、排水口44から外部に排水される。尚、水洗いにより、案内溝30内のごみを、連通部43,凹溝42及び排水口44から洗い流すこともできる。さらに、案内溝形成体22を取り外して清掃を行う場合は、固定具31の隣の案内溝形成体22を固定具31側に押してやり、これにより固定具31の反対側で隣合う案内溝形成体22との間に隙間ができるから、この案内溝形成体22を取り外し、さらに他の案内溝形成体22を取り外し、案内溝形成体22及び固定枠体21の凹部23の清掃を行うことができる。清掃後、案内溝形成体22を凹部23内に嵌め入れ、固定具31の隣の案内溝形成体22を固定具31側に押し付けた状態で位置固定し、最後に入れる案内溝形成体22の分の隙間を形成しておき、最後の案内溝形成体22を挿入した後、前記固定具31の隣の案内溝形成体22をフリーにすれば、弾機37の弾性復元力により、全ての案内溝形成体22が押さえ付けられて固定される。
【0022】
このように本実施例では、請求項1に対応して、固定下枠1Dに沿って引戸2を開閉可能に設ける引戸装置において、固定下枠1Dの上面を平坦に形成し、この平坦な上面の左右に一対の案内溝30,30を設け、これら案内溝30,30内に沿ってそれぞれ移動する一対の覆板15,15を引戸2の下部に設けたものであるから、固定下枠1Dの上面たる上面部24,27は平坦に形成され、この平坦な上面に一対の案内溝30,30が形成されているだけであるから、車椅子,人や物を運ぶキャスター等の通行をスムーズに行うことができる。また、一対の覆板15,15が一対の案内溝30,30内に沿って移動するため、引戸2を安定して開閉することができ、引戸2を閉めた状態では、一対の覆板15,15による二重構造により、外部からの風,雨,埃等の侵入を防止でき、また、二重構造により強度的にも優れたものとなる。さらに、防火機能の向上の図られる。
【0023】
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、覆板15の端部には、下側が突出した掻上げ部17を設けたものであるから、引戸2を開閉するごとに、案内溝30に侵入したごみを掻上げ部17が掻き上げるため、ごみが案内溝30に溜まることを防止でき、長期に渡って引戸2をスムーズに開閉することができる。
【0024】
さらに、このように本実施例では、請求項1に対応して、下枠2は、凹部23を有する固定枠体21と、凹部23内に着脱可能に設けられ案内溝30を形成する案内溝形成体22とを備えるものであるから、案内溝成形体22を取り外して凹部23内の清掃を行うことができる。
また、このように本実施例では、請求項1に対応して、案内溝形成体 22 の下面のほぼ中央に凹溝 42 を形成し、この凹溝 42 は案内溝形成体 22 の全長に渡って形成され、複数設けられる案内溝形成体 22 の少なくとも1つには、案内溝 30 と凹溝 42 とを連通する左右方向の連通部 43 が形成され、固定枠体 21 には、凹溝 42 と連通する排水口 44 が形成されているから、案内溝 30 に侵入した水等をスムーズに排出することができる。
【0025】
また、実施例上の効果として、覆板取付体13には、補強板16を設けたから、一対の覆板15,15の間隔を正しく保持できる。また、覆板15,15を有する覆板取付体13を、引戸2の下枠2Dの装着部12に嵌め込んで固定するようにしたから、下枠2Dの下部に覆板15,15を簡便正確に設けることができる。さらに、掻上げ部17は内側上向きに彎曲した傾斜状部17Bを有するから、スムーズにごみを掻き上げることができる。また、案内枠形成体22を、ステンレス鋼より摩擦係数の低い合成樹脂製とすれば、引戸2をスムーズに開閉できると共に、接触音等の発生も防止できる。また、案内溝30の幅は10ミリ以下であるから、歩行者の靴が引っ掛かったりするようなこともない。また、固定具31は、装着状態で案内溝形成体22を長さ方向に押圧すると共に、該案内溝形成体22を固定枠体21の長さ方向に移動可能とする弾機37を備えるものであるから、1つの案内溝形成体22を弾機37に抗して長さ方向に移動し、案内溝形成体22,22の間に隙間を形成することにより、案内溝形成体22の着脱を容易に行うことができる。また、固定具31の上部を、着脱可能なカバー38で覆ったから、固定具31部分の固定下枠1Dの上面も平坦となる。さらに、排水機構41は案内溝30と排水口44とを連通する連通部43及び凹溝42を備えるから、案内溝30に侵入した水等をスムーズに排出することができる。さらに、前記固定枠体21をステンレス製にすると共に、覆板15をステンレス製とすることにより、耐久性に優れたものとなる。
【0026】
図11は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、前記案内溝形成体22の段部28Aの外側に、前記凹部23の内面に沿う外板部28Bを突設している。したがって、固定枠体21内に案内溝形成体22を着脱可能に嵌入すると、案内溝30の底部側両側は、摩擦係数の低い側面部28と外板部28Bであるから、覆板15の下端部が擦れて固定枠体21を傷付けることがなく、案内溝30内を覆板15がスムーズに移動することができる。すなわち、覆板15の下端は両側が、案内溝形成体22を形成する合成樹脂等により挟まれるため、スムーズな開閉と異音等の発生を防止できる。尚、この例でも段部28Aの上部と前記凹溝43とを連通する連通部43が設けられている。
【0027】
図12は本発明の第3実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、前記覆板取付体13の内部に戸車51を軸52にて回動自在に取付け、これにより引戸2の下部に戸車51を設けている。したがって、この例の引戸2には、前記吊車5が設けられておらず、替わりに上枠2Uに係合するガイド(図示せず)が設けられている。そして、戸車51の両側は覆板15,15により覆われて外部から見えることなく保護される。
【0028】
このように本実施例では、請求項2に対応して、引戸2の下部には、一対の覆板15,15の間に固定下枠1Dの上面たる上面部27に滑動する戸車52を設けたものであるから、引戸2を支持する戸車52が、両側の覆板15,15により隠され、外部に露出することがなく、また、引戸2に衝撃を受けても戸車52を損傷することがない。また、実施例上の効果として、戸車52を覆板取付体13に取付けたから、引戸2の下枠2Dへの戸車52への取付けを容易に行うことができる。
【0029】
図13ないし図15は本発明の第4実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例は固定具と排水機構の変形例であり、この固定具31Aの取付片32Aは両側に縦辺を有し、これら縦辺にそれぞれ案内杆25を設けると共に、弾機37が配置されている。そして、図14に示すように、引戸2を全閉状態及び全開状態で該引戸2の下部に隠れる位置に前記固定具31Aを配置し、この固定具31Aの両側にそれぞれ複数の前記固定枠体21を設けている。尚、その固定具31の上にも前記カバー38を設けることができる。
【0030】
また、この例の排水機構41では、固定枠体21の長さ方向端部側に、排水口44Aを形成し、この排水口44Aに横向きの排水管45Aを接続し、この排水管45Aは、図14に示すように、前記竪枠1Rの内部に突出している。
【0031】
したがって、引戸2を開閉しても、常時、固定具13Aは引戸2の下部にあり、外部に露出することがなく、あたかも案内溝形成体22が1本ものであるかのように見せることができる。また、固定枠体21内の侵入した雨水等を固定枠体21の長さ方向端部側から排水できるから、排水管45Aに接続する排水パイプなどの引き回しを容易に行うことができる。
【0032】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、掻上げ部の形状は適宜選定可能であるが、上部が内上斜め向きであることが好ましい。また、上面部24が傾斜して上面部27に対して斜めであっても、上面が凹凸のない平坦であることにかわりはない。さらに、案内溝形成体の材質は木製でもよく、この場合も覆板より硬度の低いものを用いるほうが、覆板の耐久性の面から好ましい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明は、固定下枠に沿って引戸を開閉可能に設ける引戸装置において、前記固定下枠の上面を平坦に形成し、この平坦な上面の左右に一対の案内溝を設け、これら案内溝内に沿ってそれぞれ移動する一対の覆板を前記引戸の下部に設け、前記覆板の端部には、下側が突出した掻上げ部を設け、前記固定下枠は、凹部を有する固定枠体と、前記凹部内に着脱可能に設けられ前記案内溝を形成する案内溝形成体とを備え、前記案内溝形成体の下面のほぼ中央に凹溝を形成し、この凹溝は前記案内溝形成体の全長に渡って形成され、複数設けられる前記案内溝形成体の少なくとも1つには、前記案内溝と前記凹溝とを連通する左右方向の連通部が形成され、前記固定枠体には、前記凹溝と連通する排水口が形成されているものであり、案内溝にごみが溜まることを防止でき、固定下枠内の掃除が容易となり、構造簡易で、固定下枠に凹凸のない引戸装置を提供することができる。
【0034】
【0035】
【0036】
また、請求項2の発明は、前記引戸の下部には、前記一対の覆板の間に前記固定下枠の上面に滑動する戸車を設けたものであり、構造簡易で、固定下枠に凹凸のない引戸装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す覆板取付体の正面図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す固定枠体の正面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す案内溝形成体の断面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す連通部位置における案内溝形成体の断面図である。
【図6】本発明の第1実施例を示す覆板取付体の側面図である。
【図7】本発明の第1実施例を示す下枠の側面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示し、図8(A)は固定具回りの断面図、図8(B)は固定具回りの平面図である。
【図9】本発明の第1実施例を示し引戸上部の断面図である。
【図10】本発明の第1実施例を示し固定枠体と引戸の側面図である。
【図11】本発明の第2実施例を示す固定枠体から案内溝形成体を取り外した状態の断面図である。
【図12】本発明の第3実施例を示す正面図である。
【図13】本発明の第4実施例を示す固定具の断面図である。
【図14】本発明の第4実施例を示す固定枠体と引戸の平面説明図である。
【図15】本発明の第4実施例を示す固定枠体の側面図である。
【図16】従来例を示す引戸の要部の側面図である。
【符号の説明】
1D 固定下枠
2 引戸
15 覆板
17 掻上げ部
21 固定枠体
22 案内溝形成体
23 凹部
24 上面部
27 上面部
30 案内溝
42 凹溝
43 連通部
44 排水口
51 戸車
Claims (2)
- 固定下枠に沿って引戸を開閉可能に設ける引戸装置において、前記固定下枠の上面を平坦に形成し、この平坦な上面の左右に一対の案内溝を設け、これら案内溝内に沿ってそれぞれ移動する一対の覆板を前記引戸の下部に設け、前記覆板の端部には、下側が突出した掻上げ部を設け、前記固定下枠は、凹部を有する固定枠体と、前記凹部内に着脱可能に設けられ前記案内溝を形成する案内溝形成体とを備え、前記案内溝形成体の下面のほぼ中央に凹溝を形成し、この凹溝は前記案内溝形成体の全長に渡って形成され、複数設けられる前記案内溝形成体の少なくとも1つには、前記案内溝と前記凹溝とを連通する左右方向の連通部が形成され、前記固定枠体には、前記凹溝と連通する排水口が形成されていることを特徴とする引戸装置。
- 前記引戸の下部には、前記一対の覆板の間に前記固定下枠の上面に滑動する戸車を設けたことを特徴とする請求項1記載の引戸装置。
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