JP3580280B2 - 記録媒体とその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW等の各種光ディスク装置に使用する光ディスク媒体において、NA0.7以上の記録、再生装置で使用され、該光ディスク媒体の情報層が多層に形成される光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ディスク基板の作成方法について説明する。金属スタンパを設置した金型内に高温融解させたプラスチック基板材料(例えばポリカーボネートなど)を高圧で注入した後に冷却して取り出すと、表面に凹凸パターンが複製されたプラスチック基板が完成する。この手法は現在のCD−Audio、CD−R、CD−ROMをはじめDVD−ROM、DVD−R,DVD−RAM、DVD−RW、MOなどのプラスチック基板作製における一般的な手法(射出成形法)である。 そして、凹凸パターンの面にスパッタリングにより反射膜あるいは記録積層膜をつけて信号記録面とし、傷が付かないように保護するためにUV硬化樹脂により保護層を形成して、媒体を形成する。
高密度化するための手段として、絞り込みレンズの開口数(NA)を大きくすること、記録膜を多層にすることが挙げられる。特開平8−297861では、多層構造光記録媒体が示されている。記録媒体が相異なる複数の基板上にそれぞれ2つの記録層が形成され、かつ2層の記録層を持つ基板どうしを記録層どうしが向かい合うように張り合わせた構造を持ち、十分な記録再生特性を有する大容量の多層構造光記録媒体である。
多層化していく際に難しいのは層と層の間隔(以下スペーサ層の厚さ)を均一に作製することであって、レンズのNAが大きい場合、光入射側の基板を0.6mmより薄くすることは必須である。その場合、従来のように光入射側の基板上にスタンパからの凹凸パターンを転写し、その上に記録積層膜を順次形成していくことは困難である。なぜなら記録積層膜の形成による応力で丸まったりするからである。従って、スペーサ層表面にもパターンを転写して、その上に記録積層膜を形成していくようにする必要がある。
【0003】
スペーサ層の作成方法については、特開平9−73671に紫外線硬化樹脂でスピンコート法により形成する方法が示されている。スピンコート法とは、液体をノズルからたらし、回転させることにより液体を広げ、層を形成する方法である。ここでは、スペーサ層の形成動作に連動して、回転中心側から外周側に向かって移動しながら、紫外線スポット光をスペーサ層に照射して硬化させる。また、別のスペーサ層作成方法では、特開2000−36165にドライフォトポリマーシートを用いた例が示されている。ドライフォトポリマーとはポリマーで構成されていて、ポリマー中の官能基が光を吸収して反応していくものである。ここでは、スタンパに樹脂をのせて、シートに対してスタンパを圧着して信号を転写し、スタンパが付いたまま紫外線照射をして樹脂を硬化した後、スタンパを剥離させるという工程でのスペーサ層作成方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
スペーサ層の作製方法については、特開平9−73671に紫外線硬化樹脂でスピンコート法により形成する方法がある。しかし、この方法では、例えば直径120mmのディスクを作製する場合において、短波長化や高NA化でスペーサ層の厚さが薄くなればなるほど基板の反りなどの影響を受けやすく、スペーサ層厚さのバラツキを小さくすることは難しい。また、特開2000−36165法のドライフォトポリマーシートを用いた例では、樹脂層を加熱すると、ポリマーの炭素原子の長い鎖状に連なった部分のからまりがゆるみ、ある程度柔らかくなることが記載されている。しかしこの軟化の程度を大きくすると、シートにスタンパを押付けてパターンを転写する際に厚さが均一でなくなってしまうし、転写後そのまま剥離すると付着力やパターンの傾斜部での摩擦によって転写したパターンが崩れてしまう。一方、軟化の程度を小さくするとスタンパの凹部に樹脂が入らず、転写性が悪いという問題がある。
転写性が良好な場合と不良の場合について一例を図16,17に示した。ROM(読み出し専用記録媒体)とRAM(書き換え可能記録媒体)ではパターンの形状が異なるためそれぞれを示した。スタンパにシートを押付けた際に加熱することで熱可塑性有機材料が軟化しスタンパパターンの細部にまで充填され、硬化した後に剥離をするとスタンパの凹凸パターンが忠実に転写される。この際の充填が不充分な場合、パターンの欠落となり転写不良である。
【0005】
本発明の目的は、さらなる高密度化を目指し、パターンの転写性がよいスペーサ層の作成をすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の方法により解決される。
(1)スペーサ層作成方法を説明する。基板上に、第1の記録積層膜を形成し、記録積層膜とパターン転写用スタンパとの間に光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料が混合されたシートを挟んで加熱しながら、スタンパのパターンをシートに転写する。パターン転写後、スタンパを剥離し、その後シートに光を照射する。光硬化性有機材料と加熱により軟化する熱可塑性有機材料を混合すると、加熱した時光硬化性有機材料によって樹脂層の基本的な形状、すなわち厚さは保たれ、内部に微細な粒状あるいは網目状に分散した熱可塑性有機材料が顕著に軟化するため表面変形によるスタンパの凹凸パターンの転写は容易になる。光硬化性有機材料には光を照射すると徐々に硬化反応していくカチオン重合型や光照射直後に硬化する型がある。反応速度が遅い場合は2層目のパターン転写前に光照射し、反応速度が早い場合はパターン転写後に光照射する。光硬化性有機材料は例えば樹脂とカチオン重合開始剤からなり、樹脂の例として脂環式エポキシ樹脂やビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物、アクリル樹脂などが挙げられ、カチオン重合開始剤を樹脂に対して0.01〜10重量%混合したものとなる。また、光硬化性有機材料として光重合開始剤を混合させる場合は例えばベンゾイン、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンツアルデヒド、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、キサントン、チオキサントン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾフェノン/アミン系、その他一般に知られている光重合開始剤(光化学増感剤)が挙げられ、樹脂に対して0.1〜5%混合したものとなる。熱可塑性樹脂には例えばフェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合系、ポリビニルアルコール、シアノアクリル酸エステル系、ニトロセルロース系、ポリインブチレン、ポリビニルエーテル、アクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリテトラフロロエチレン等が挙げられる。熱可塑性樹脂も光照射で重合し、分子量が増大するものであればさらに好ましい。
(2)また、別のスペーサ層作成方法を説明する。基板上に、第1の記録積層膜を形成し、記録積層膜とパターン転写用スタンパとの間に熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料が混合されたシートを挟んで加熱しながら、スタンパのパターンをシートに転写する。パターン転写後、スタンパを剥離し、その後シートを加熱する。量産性に優れた熱可塑性有機材料は多層構造記録媒体のスペーサ層に用いた場合、レーザー光の熱で変化してしまうことが考えられる。その変化を防ぐには、熱で架橋反応して硬化する熱硬化性有機材料を混合すると良い。完全に硬化した後の熱変形がないからである。熱硬化性有機材料には熱をかけてから徐々に架橋し硬化するカチオン重合型と熱をかけた直後に硬化反応する型がある。熱可塑性樹脂は(1)記載のものと同様のものが使用できる。熱硬化性有機材料は例えばフェノール、レゾルシノール、フェノール―レゾルシノール、ユリア、ポリエステル、エポキシ、ポリイソシアネート、シリコーン樹脂、アクリル、アクリル酸ジエステル、メラミンなど挙げられる。また、フェノーリック樹脂にポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ナイロン、ネオプレンなどを混合したものやこれら樹脂にカチオン重合開始剤を、樹脂に対して0.01〜10重量%添付したものが挙げられる。
(3)また、別のスペーサ層作成方法を説明する。基板上に、第1の記録積層膜を形成し、その上に分子量に5倍以上、より好ましくは50倍以上100倍以下の差がある光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が混合されたシートをのせて光照射し、基板とスタンパの間にシートを挟んで加熱しながら、スタンパのパターンをシートに転写する。パターン転写後、スタンパを剥離し、その後シートに光を照射する。熱軟硬化性有機材料は、第1の温度によって軟化し、第1の温度よりも高い第2の温度によって硬化するものであり、(2)記載の熱硬化性有機材料の概念は熱軟硬化性有機材料を含んでいる。代表例としてエポキシ樹脂が挙げられる。熱軟硬化性樹脂は、硬化後の熱的安定性に優れているが、反応温度の高いことがプロセス上問題となるため、光重合性成分を合成することにより反応効率を高める。図12に示すように、大きな分子の隙間に小さな分子が入るようにすると、大きな分子で基本的な形状すなわち厚さは保たれ、小さな分子が粒状あるいは網目状に分散するため膜厚均一性がさらに優れたものとなる。例えば熱軟硬化性材料の分子量が大きい場合、熱で柔らかくはなるが基本的な厚さは保たれ、隙間に分散した分子量の小さな光硬化性有機材料が光照射で硬化反応ししっかりと固まる。分子量の差がない場合は膜厚均一性もしくは転写性が悪くなる。しかし、片方の分子量が大きすぎると、分散が不均一で熱をかけても部分的にしか柔らかくならない。熱軟硬化性有機材料は(2)記載の熱硬化性有機材料と同様のものが使用でき、光硬化性有機材料としては(1)記載のものと同様のものが使用できる。
(4)また、(1)のシート材において、熱可塑性有機材料が光硬化性有機材料よりも軟化性がある場合は、基板に近い側より遠い側の熱可塑性有機材料含有量が多いことを特徴とする。多層構造記録媒体において2層目を作製する際に、Niなどのスタンパからのより忠実な転写のためにスタンパ側の樹脂がより熱軟化性であると良い。
(5)また、(1)のシート材において、光硬化性有機材料が熱可塑性有機材料よりも軟化性がある場合は、基板に近い側の熱可塑性有機材料含有量が多いことを特徴とする。多層構造記録媒体において2層目を作製する際に、Niなどのスタンパからのより忠実な転写のためにスタンパ側の樹脂がより熱軟化性であると良い。
(6)(1)(2)(3)記載のスペーサ層において波長390〜415nmでの光透過率が90%以上であることを特徴とするものである。レーザー光を照射して記録、再生を行う場合、スペーサ層、カバー層共に光が透過する層となるからである。また、前記シートが樹脂と透明基材から成る場合も同様に樹脂と透明基材の例えば波長405nmでの透過率が高いことが望ましい。透明基材の材質はポリカーボネイトやポリオレフィンが望ましい。スペーサ層にレーザ光が入射した時、反射して戻ってくる時の両方で光が吸収されることになるので透過率は高いことが望ましい。透過率89%以下では反射光量が少ないことによる信号エラーなどの影響が出てくる。
【0007】
また、シートが樹脂と透明基材から成る場合、樹脂と透明基材との屈折率の差の二乗が1/150以下であることが望ましい。多層構造記録媒体の透過層に用いるため、レーザ光は第1の記録積層膜と第2の記録積層膜を行き来する。したがって前記樹脂と前記透明基材の屈折率はほぼ同じであることが望ましい。光学干渉が悪影響を及ぼすからである。
これらにより40GB以上の容量の超大容量光ディスクデジタルビデオレコーダ用記録媒体および4GB以上の容量の光ディスクデジタルビデオカメラ用記録媒体を試作することができた。
(7)光照射する場合
第1の記録積層膜の上に第2の記録積層膜を順次形成する装置について図2、工程について図8を用いて説明する。シートにパターンを転写するために加熱及び加圧する部21と、シートを硬化させる光照射部16との間に、スタンパの剥離部17を設ける装置とした。加熱によりシートを溶かしながら加圧をする。そこで、加熱手段としては、高温に加熱されたローラーやヒーターなどの熱源が挙げられ、加圧手段としては、ローラーや空圧、スタンプ形状のものに加圧することが挙げられる。また、光照射手段としては、光硬化剤が反応する波長がUVの場合は、光源としてUVを用い、その照射にはメタルハライドランプや、低圧水銀灯、高圧水銀灯が用いられる。スタンパ剥離部のホルダーは、スタンパをたわませながら持ち上げる機構を持っており、剥離のためのマグネットチャック9が備えられている。なお、スタンパはNiのような色付きのものの他に、ポリオレフィンのような透明なもので作られていてもよい。一方で、特開平2000−36165にはシートを熱で柔らかくしてからスタンパを押しつけながらUV照射をし、その後スタンパを剥がす例が記載されている。しかし、Niなど色の付いたスタンパにおいて、スタンパを押しつけながらでは、UV光はスタンパに遮られるため、シートにUVがうまく照射することができない。ここで、本願の方法では、スタンパを剥離してから光照射をするため、スタンパが光を遮ることはない。また、特開平2000−36165では、UVを照射してからスタンパを剥がすため、完全に固まった後にスタンパを剥がすこととなり、転写性を維持したままうまく剥がすことができない上、応力がかかることによりクラックを起こしてしまう。一方、本願では、シートが完全に硬化する前に剥がすため、応力がかかることによるクラックを防ぐことができる上に、転写性が良い。
(8)加熱する場合
第1の記録積層膜の上に第2の記録積層膜を順次形成する装置について図3、工程について図9を用いて説明する。シートにパターンを転写するための加熱及び加圧する部21と、シートを硬化させる加熱部18との間に、スタンパの剥離部17を設ける装置とした。加熱されることによって熱可塑性樹脂は柔らかくなると同時に、加圧されることによってスタンパパターンの細部に渡って充填される。さらに、シートは、温度が下がると共に硬くなっていき、それと同時に熱による硬化反応も起こる。シートは完全に硬化する前に剥離するため、スタンパ剥離は容易であり、応力がかかることによるクラックを防ぐことができる。また、スタンパ剥離時のパターン変形が起こらず転写は極めて良い。さらに、スタンパが剥離された後、加熱部18によりシートは加熱され、完全に硬化する。
(9)光照射後加熱し、その後再度光照射する場合
第1の記録積層膜の上に第2の記録積層膜を順次形成する装置について図4、工程について図10を用いて説明する。まず熱による反応が起こりやすくするための光照射部19があり、次にシートにパターンを転写するための加熱及び加圧する部21、さらに次にスタンパの剥離部17、最後にシートを硬化させる光照射部20がある装置とした。始めの光照射によって、熱による反応が起こりやすいようにしておき、加熱部により温度が上がることによって徐々に反応が進んでいき、柔らかくなった熱軟硬化性樹脂は、加圧部によってスタンパパターンの細部に渡って充填される。さらに高温にすることにより硬くなったシートを、完全に硬化する前に剥離し、その後光照射によりさらに完全に硬化する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を説明する。
実施例1
本発明の2層記録媒体の基本的な記録媒体の構成を図1に示す。インジェクション法により作製された第1のパターンを持つ基板1、第1記録積層膜2、第2のパターンを持つスペーサ層3、第2の記録積層膜4、カバー層5から構成される。一例として第1の記録積層膜の上に第2の記録積層膜を順次形成していく多層構造書き換え可能記録媒体製造方法について説明する。図2に示すように、基板1のピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されている面にあらかじめ第1記録積層膜2をスパッタリングにより積層し、基板1上のこの記録積層膜2と第2層用のピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されているNiスタンパ6の間に、あらかじめゴミや傷防止用に少なくとも片側についている保護シートを剥がしながらスペーサ層用シート7を挟み、2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を0.2m/分の速さで通した後、Niスタンパ6とスペーサ層用シート7の間で剥離した。また、これらの工程を2回に分けて行っても良い。例えば第1の記録積層膜上にスペーサ層用シート7を重ねてゆき、2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を0.2m/分の速さで通した後、ゴミや傷防止用に少なくとも片側についている保護シートを剥がす。次に、第2の記録積層膜用のピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されているNiスタンパ6と前記スペーサ層が接着された基板1とを重ねて2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を0.2m/分の速さで通せば良い。温度が120℃〜170℃の加熱機能を持ったホルダーに、Niスタンパはあらかじめセットされており、Niスタンパの温度は90℃〜130℃である。スペーサ用シートが暖かいNiスタンパと接することで柔らかくなり、樹脂がパターンの凹部に充填され易くなることで転写性が向上する。また、剥離の際もある程度柔軟性のある状態で行うとスタンパからの剥離がスムーズになるため、Niスタンパの温度が下がらないうちに押付けおよび剥離をするか、ホルダーで温度調整をしながら押付けおよび剥離を行う。また、このホルダーはNiスタンパの外縁からスタンパをたわませながら持ち上げる機能も持っており、剥離のためのマグネットチャック9を備えている。大気中で行うプロセスであるためスペーサ層用シートを貼り合せる際に泡が入りやすい。このためディスク面全体がNiスタンパに一度に接するのを防ぐためにスタンパの一端を可とう性(フレキシブル)の枠で持ち上げ、ローラーの力が掛かることにより徐々に押付け面積を増していくようにした。加熱ローラーと加圧ローラーの温度調節機構はローラー毎に独立している。上下の加熱ローラーは同じ温度でも良いし、第1の記録積層膜が形成された基板側とNiスタンパ側で温度を変えても良い。スピードも任意に調整可能であり、加熱ローラー、加圧ローラーをそれぞれ独立して設けても良い。つまり1本が加熱ローラーで1本が加圧ローラーの場合である。ローラー表面の材質はポリカーボネートなどのプラスチック基板が傷つかないようにゴムなどの柔らかい材質が望ましい。加熱ローラーの表面温度は、シート材として室温では柔らかくならない樹脂を使用するため室温より高い35℃からゴムなどの柔らかい材質が変質しない175℃の範囲が望ましい。加熱ローラーの表面温度は熱電対で測定している。
また、ローラーの回転数によりディスクの通過速度が変わる。ディスクの通過速度は0.1m/分から3m/分の範囲が望ましい。シート材の熱伝導率や厚さにより加熱ローラーからの熱の伝達速度が異なるため最適な通過速度がある。プラスチック基板を用いた場合熱伝導率が低く、熱に弱いために加熱ローラーの温度を高くできない。このため変形しない低い温度70℃で通過速度を0.2m/分と遅くした。好ましい温度範囲は60℃から95℃までの範囲であった。Niなどの金属スタンパを用いる場合あらかじめ加熱機能を持つホルダーで暖めておくので加熱ローラーの回転速度は0.2m/分より速くできる。Niスタンパからの剥離を行った後に転写されたパターン面にUV光を照射した。加熱ローラーによって熱可塑性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによって圧着される。樹脂の温度が下がると硬くなってくるため剥離によるパターン変形は起こらない。剥離も容易であった。スペーサ層がまだ完全には硬化していないうちに剥がすため、応力がかかることによるクラックや転写の劣化を防ぐことができる。しかしながらこのままでは耐熱性が低いのでUV光照射をすることで硬化が完全になる。完全に硬化した後は記録積層膜に多数回書換えしてもポリカーボネート基板と同等の安定性が得られた。UV光照射にはメタルハライドランプを用いた。低圧水銀灯、高圧水銀灯でも良い。第1の記録積層膜2とNiスタンパ6はともに紫外線透過率が低いため、上記のようにNiスタンパを剥離した後のUV光照射となる。
使用したスペーサ用シートは光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料が1:1の重量比で混合したものである。光硬化性有機材料は光重合開始剤を含むアクリル樹脂(日本化薬社製:DVD003N)使用し、熱可塑性樹脂にはフェノキシ樹脂(Aldrich社製:試薬)を用いた。この他の材料としては例えば熱可塑性樹脂にはポリ酢酸ビニル樹脂、ビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合系、ポリビニルアルコール、シアノアクリル酸エステル系、ニトロセルロース系、ポリインブチレン、ポリビニルエーテル、アクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリテトラフロロエチレン等が挙げられる。他の光硬化性有機材料は例えば樹脂とカチオン重合開始剤からなり、樹脂の例として脂環式エポキシ樹脂やビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビニルエーテル化合物などが挙げられ、カチオン重合開始剤として芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物などが挙げられる。カチオン重合開始剤は、樹脂に対して0.01〜10%混合したものである。また、光硬化性有機材料として光重合開始剤を混合させる場合は例えばベンゾイン、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンツアルデヒド、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、キサントン、チオキサントン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾフェノン/アミン系、その他一般に知られている光重合開始剤(光化学増感剤)が挙げられる。光重合開始剤は、樹脂に対して0.1〜5%混合したものである。熱可塑性有機材料を、パターン転写後光や熱で重合して分子量が増大する分子形とすればさらに硬度が増し好ましい。光硬化性有機材料にはUV光を照射後徐々に硬化反応していくカチオン重合型や光照射中または直後に硬化する型がある。反応速度が遅い場合は2層目のパターン転写前に光照射し、反応速度が早い場合はパターン転写後に光照射する。
また、熱可塑性有機材料が光硬化性有機材料よりも軟化性がある場合は、基板に近い側より遠い側すなわちNiスタンパ側の熱可塑性有機材料含有量が多くなるようにシート形成をしておく。つまり、Niスタンパ側に熱可塑性有機材料含有量を多くすることで軟化した部分をスタンパパターンの細部にわたって充填することで忠実な転写ができてなお良い。反対に光硬化性有機材料が熱可塑性有機材料よりも軟化性がある場合は、基板に近い側の熱可塑性有機材料含有量が多くなるようにしておく。つまり、Niスタンパ側の光硬化性有機材料が軟化し、スタンパパターンの細部にわたって充填することで忠実な転写ができてなお良い。
【0009】
光硬化性有機材料と熱で軟化する熱可塑性有機材料を混合すると、加熱した時、光硬化性有機材料によって樹脂層の基本的な形状、すなわち厚さは保たれ、内部に微細な粒状あるいは網目状に分散した熱可塑性有機材料が軟化するためスタンパパターンの細部にまで充填され凹凸パターンの転写は忠実になる。熱可塑性樹脂は内部応力が小さいため硬化収縮が小さく、スパッタ膜への影響が少ない上にパターン転写直後からの形状変化がない。光硬化で完全に硬化させると再溶解することなく熱的に安定し、レーザ光による熱への耐性に優れている。
【0010】
また、上記シートは光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料が混合されている樹脂のみによる構成ではなく、樹脂がシート状透明基材上に薄く形成されていても良い。あらかじめシート状透明基材に数μmから数十μmまでの所望の厚さに樹脂を均一に塗ると精度良くシートが形成される。多層構造記録媒体の透過層に用いるためには透明基材はレーザ光の波長(例えば405nm)での透過率が高いことが望ましくポリカーボネイトやポリオレフィンが良い。多層構造記録媒体の透過層に用いるため、レーザ光はカバー層を通過し第1の記録積層膜と第2の記録積層膜を行き来する。したがって前記樹脂と前記シート状透明基材の屈折率はほぼ同じであることが望ましい。屈折率差による反射が悪影響を及ぼすからである。
【0011】
記録密度はおおむねディスク上の光ビームスポットサイズで決まり、スポットサイズは波長/NAに比例するため、高密度化には短波長化と高NA化が必須である。しかし、ディスク傾きにより発生するコマ収差はNAの3乗に比例して大きくなるため、高NA化によってディスク傾きに対するマージンが極めて小さくなり、わずかな傾きでビームがぼやけてしまうことになる。これを解決するため、光が入射する基板又はカバー層の厚さを薄くして傾き角に対する収差の発生をなるべく小さくする役割がある。
パターンが転写されたスペーサ層を完全に硬化させた後に、第2の記録積層膜をスパッタリングにより積層した。その後、図5に示すように、第2の記録積層膜の上に90μm厚のカバー層を形成した。カバー層はレーザー光が通過するため、波長400付近の高透過率が必要であり、主な材料はポリカーボネートが使われる。さらに信号効率を上げるためには、ポリオレフィンが好ましい。カバー層の構成は2種類あり、ポリカーボネートなどのシートに(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が形成されているものと、スペーサ層の材料である(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料で形成されているものである。第2の記録積層膜4まで形成された基板1と接着層付きのカバー層用シート22を重ね合わせ、前述の2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を通し、その後光硬化性有機材料を含んだカバー層には図6に示すように光照射をし、熱硬化性有機材料を含んだカバー層には図7に示すように加熱処理をした。
【0012】
スペーサ層用シートおよびカバー層用シートにはゴミや傷などから防ぐための保護シートが少なくとも片側に付いていることが望ましい。
【0013】
この様にして得た記録媒体をNA0.85、レーザ波長405nm、トラックピッチ0.32μm、グルーブ幅0.18μm、マーク長0.18μmの条件で第1記録積層膜に記録した。スペーサ層が均一であるため光スポット変形が少なく、Jitter値は8.8%だった。また、転写性も良好であることからノイズ、トラッキングエラー信号とも必要充分な値が得られた。トラックピッチ0.4μm以下、グルーブ幅0.25μm以下、マーク長0.25μm以下の条件では有効な手段である。
【0014】
光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比を変えた場合のスペーサ層厚みと転写性について以下に示す。スペーサ層厚みはφ120mm基板の半径20mmから58mm範囲内のバラツキを示し、転写性は転写したプリフォーマット部のジッターを示した。
表1に、光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比と厚み分布又はJitterとの関係を示す。表1の結果から分かるように光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比は2:8から8:2が好ましい。
【0015】
【表1】
Figure 0003580280
実施例2
スペーサ層に熱硬化性有機材料と、熱可塑性有機材料を1:1の重量比で混合したシートを用いた多層構造書き換え可能記録媒体の製造方法について説明する。スペーサ層に熱硬化性有機材料としてエポキシ樹脂(ナガセ化成工業社製:デコナール EX411)を、熱可塑性有機材料としてフェノール樹脂(Aldrich社製:試薬)を使用した。この場合はUV光照射は不要である。図3に示すように、前記シートを、記録積層膜を付けた基板1および/またはNiスタンパに密着した状態で加熱および加圧ローラーの間を通過させる。この時のシートを柔らかくするためのローラーの温度は70℃〜110℃、シートの温度は50℃〜90℃であり、シートを硬化させるためのローラーの温度は80℃〜160℃、シートの温度は60℃〜140℃である。加熱ローラーによって熱可塑性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによってスタンパパターンの細部にわたって充填され、温度の下がりと共に硬くなっていくと同時に熱による硬化反応も起こるため、完全硬化した後には熱変形は生じない。温度の下がりと共に硬化するのでスタンパ剥離は容易であり、スタンパ剥離時のパターン変形がおこらず転写は極めて良好であった。この場合は光硬化が不要であるため装置設備が簡略化できる。共に熱に反応する材料の混合であるから攪拌が充分であれば密度の高い耐衝撃性に優れた硬質のスペーサ層が得られる。反応が充分であればスペーサ層の経時変化は少なく透過率、接着性などへの影響なく安定な状態に保つことができる。
【0016】
熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料は、例えば熱可塑性有機材料は実施例1記載のものと同様のものが使用でき、熱硬化性有機材料は例えばフェノール、レゾルシノール、フェノール―レゾルシノール、ユリア、ポリエステル、ポリイソシアネート、シリコーン樹脂、アクリル、アクリル酸ジエステル、メラミンなど挙げられる。また、フェノーリック樹脂にポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ナイロン、ネオプレンなどを混合したものやこれら樹脂にカチオン重合開始剤を添付したものが挙げられる。カチオン重合開始剤は、樹脂に対して0.01〜10重量%混合したものである。熱可塑性有機材料をパターン転写後光や熱で重合して分子量が増大する分子形とすればさらに硬度が増し好ましい。
【0017】
パターンが転写されたスペーサ層を完全に硬化させた後に、第2の記録積層膜をスパッタリングにより積層した。その後、図5に示すように、第2の記録積層膜の上に90μm厚のカバー層を形成した。カバー層はレーザー光が通過するため、波長400付近の高透過率が必要であり、主な材料はポリカーボネートが使われる。さらに信号効率を上げるためには、ポリオレフィンが好ましい。カバー層の構成は2種類あり、ポリカーボネートなどのシートに(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が形成されているものと、スペーサ層の材料である(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料で形成されているものである。第2の記録積層膜4まで形成された基板1と接着層付きのカバー層用シート22を重ね合わせ、前述の2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を通し、その後光硬化性有機材料を含んだカバー層には図6に示すように光照射をし、熱硬化性有機材料を含んだカバー層には図7に示すように加熱処理をした。
【0018】
スペーサ層用シートおよびカバー層用シートにはゴミや傷などから防ぐための保護シートが少なくとも片側に付いていることが望ましい。
【0019】
この様にして得た記録媒体をNA0.85、レーザ波長405nm、トラックピッチ0.32μm、グルーブ幅0.18μm、マーク長0.18μmの条件で第1記録積層膜に記録した。スペーサ層が均一であるため光スポット変形が少なく、Jitter値は8.8%だった。また、転写性も良好であることからノイズ、トラッキングエラー信号とも必要充分な値が得られた。トラックピッチ0.4μm以下、グルーブ幅0.25μm以下、マーク長0.25μm以下の条件では有効な手段である。
熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比を変えた場合のスペーサ層厚みと転写性について以下に示す。スペーサ層厚みはφ120mm基板の半径20mmから58mm範囲内のバラツキを示し、転写性は転写したプリフォーマット部のジッターを示した。
表2に、熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比と厚み分布又はJitterとの関係を示す。表2の結果からわかるように熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料の混合比は2:8から8:2が好ましい。
【0020】
【表2】
Figure 0003580280
実施例3
スペーサ層に光硬化性有機材料と、光硬化性有機材料とは分子量が50倍以上100倍以下の範囲で異なる熱軟硬化性有機材料を1:1の重量比で混合したシートを用いた多層構造書き換え可能記録媒体製造方法について説明する。光硬化性有機材料としてアクリル樹脂に光重合開始剤を、樹脂に対して0.1〜5重量%混ぜたもの(日本化薬社製:DVD003N)を使用し、熱軟硬化性有機材料としてはエポキシ樹脂(ナガセ化成工業社製:デコナール EX411)を使用した。この場合も実施例1と同様にUV光照射で硬化反応が起こる。熱軟硬化性樹脂は硬化後の熱的安定性に優れているが、反応温度の高いことがプロセス上問題となるため、光硬化成分を混合することにより反応効率を高める。図4に示すように、前記シートを第1の記録積層膜を付けた基板1および/またはNiスタンパに密着させる前にあらかじめ500mJ/cmのUV光照射を施した後、約5秒後に加熱および/または加圧ローラー8の間を0.2m/分の通過速度で通過させた。ここで、熱軟硬化性樹脂を軟化させる第1の温度は、ローラーが50℃〜80℃、シートが40℃〜60℃であり、硬化させる第2の温度は、ローラーが80℃〜160℃、シートが60℃〜140℃である。熱軟硬化性樹脂は反応温度が高いため、光硬化性をもっている樹脂を混合し、UV光照射により熱による反応が起り易いように促しておく。加熱ローラーによって温度が上がることにより徐々に反応が進んでいき、同時に柔らかくなった熱軟硬化性樹脂は加圧ローラーによってスタンパパターンの細部にわたって充填される。約5分後にNiスタンパから剥離した。硬化した後Niスタンパを剥離するので剥離は容易であり、パターン変形もおこらず転写は良好であった。硬化するまでの時間は光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料の混合比により異なるので、Niスタンパを剥離する時間を調整すれば忠実な転写が行われる。UV光照射後は時間の経過とともに硬度が高まるので直後から3分以内に加熱および/または加圧ローラー8の間を通過させると良い。3分を過ぎると硬化が進みすぎるため転写性が悪くなる。Niスタンパから剥離した後のパターン表面に再度UV光照射を行えばさらに完全な硬化が得られる。
【0021】
使用した光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が混合されたシートは、熱軟硬化性有機材料としては実施例2記載の熱硬化性有機材料と同様のものが使用でき、光硬化性有機材料としては実施例1記載のものと同様のものが使用できる。光硬化成分を混合することにより熱反応途中成分と架橋しながら硬化していくので収縮応力を分散させたものとなり、スパッタ膜への影響はほとんどない。また、熱軟硬化成分が持つ反応基に架橋するためTgが向上し吸水性を低くすることができる。Tgが高いと熱に強く、吸水性が低いことはスパッタ膜の寿命向上につながる効果である。
【0022】
パターンが転写されたスペーサ層を完全に硬化させた後に、第2の記録積層膜をスパッタリングにより積層した。その後、図5に示すように、第2の記録積層膜の上に90μm厚のカバー層を形成した。カバー層はレーザー光が通過するため、波長400付近の高透過率が必要であり、主な材料はポリカーボネートが使われる。さらに信号効率を上げるためには、ポリオレフィンが好ましい。カバー層の構成は2種類あり、ポリカーボネートなどのシートに(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が形成されているものと、スペーサ層の材料である(1)光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(2)熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料又は(3)光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料で形成されているものである。第2の記録積層膜4まで形成された基板1と接着層付きのカバー層用シート22を重ね合わせ、前述の2本の加熱および/または加圧ローラー8の間を通し、その後光硬化性有機材料を含んだカバー層には図6に示すように光照射をし、熱硬化性有機材料を含んだカバー層には図7に示すように加熱処理をした。
【0023】
スペーサ層用シートおよびカバー層用シートにはゴミや傷などから防ぐための保護シートが少なくとも片側に付いていることが望ましい
この様にして得た記録媒体をNA0.85、レーザ波長405nm、トラックピッチ0.32μm、グルーブ幅0.18μm、マーク長0.18μmの条件で第1記録積層膜に記録した。スペーサ層が均一であるため光スポット変形が少なく、Jitter値は8.8%だった。また、転写性も良好であることからノイズ、トラッキングエラー信号とも必要充分な値が得られた。トラックピッチ0.4μm以下、グルーブ幅0.25μm以下、マーク長0.25μm以下の条件では有効な手段である。
光硬化性有機材料と、光硬化性有機材料とは分子量が異なる熱軟硬化性有機材料の混合比を変えた場合のスペーサ層厚みと転写性について以下に示す。スペーサ層厚みはφ120mm基板の半径20mmから58mm範囲内のバラツキを示し、転写性は転写したプリフォーマット部のジッターを示した。
表3に、光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料の混合比と厚み分布又はJitterとの関係を示す。表3の結果からわかるように光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料の混合比は2:8から8:2が好ましい。
【0024】
【表3】
Figure 0003580280
実施例1、2、3で使用した第1の記録積層膜はスパッタ順にAgPdCu(80nm)、(ZnS)80(SiO20(120nm)、GeSbTe(10nm)、(ZnS)80(SiO20(110nm)であり、第2の記録積層膜はスパッタ順に(ZnS)80(SiO20(120nm)、GeSbTe(6nm)、(ZnS)80(SiO20(110nm)である。
実施例1、2、3で使用したシートを用いれば第1の記録積層膜の光透過率によらず、パターン転写が良好であり、しかも生産性良く多層構造記録媒体を得ることができた。実施例1、2、3のスペーサ層の厚みを測定した結果、半径20mmから58mmの範囲においてスペーサ層が22±1μm以内に均一に形成できた。図11に、従来例である特開平8−297861のシートと本発明シートのスペーサ層厚み分布図を示す。
【0025】
これらにより40GB以上の容量の超大容量光ディスクデジタルビデオレコーダ用記録媒体を試作することができた。
実施例4
実施例1と同様の工程で多層構造読み出し専用記録媒体を作製した。構成の一例を図5に示す。スペーサ層には光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料を1:1の重量比で混合したシートを用いた。光硬化性有機材料にはUV光を照射すると徐々に硬化反応していくカチオン重合型や光照射直後に硬化する型がある。反応速度が遅い場合は2層目のパターン転写前にUV光照射し、反応速度が早い場合はパターン転写後にUV光照射する。先に述べたように加熱ローラーによって熱可塑性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによってスタンパパターンの細部にわたって充填され、温度の下がりと共に硬くなっていくのでスタンパ剥離時のパターン変形は起らない。だが、このままでは再度熱をかけた場合に軟化してしまうのでUV光を照射して完全に硬化させると、転写性、耐熱性に優れた多層構造媒体が得られる。具体的な樹脂は実施例1に記載したものと同様である。
【0026】
第1の反射膜はAl(80nm)、であり、第2の反射膜はSi―N(50nm)である。
実施例5
実施例2と同様の工程で多層構造読み出し専用記録媒体を作製した。スペーサ層には熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料を1:1の重量比で混合したシートを用いた。この場合はUV光照射は不要である。Niスタンパと基板1とが密着した状態で加熱および加圧ローラーの間を通過させる。先に述べたように加熱ローラーによって熱可塑性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによってスタンパパターンの細部にわたって充填され、温度の下がりと共に硬くなっていくと同時に熱による硬化反応も起こるため、完全硬化した後には熱変形は生じない。温度の下がりと共に硬化するのでスタンパ剥離時のパターン変形もおこらず転写は良好である。具体的な樹脂は実施例2に記載したものと同様である。
【0027】
第1の反射膜はAl(80nm)、であり、第2の反射膜はSi―N(50nm)である。
実施例6
実施例3と同様の工程で多層構造読み出し専用記録媒体を作製した。スペーサ層に光硬化性有機材料と、光硬化性有機材料とは分子量が50倍以上100倍以下の範囲で異なる熱軟硬化性有機材料を1:1の重量比で混合したシートを用いた。熱軟硬化性樹脂は硬化後の熱的安定性に優れているが、反応温度の高いことがプロセス上問題となるため、光硬化成分を混合することにより反応効率を高める。前記シートを記録積層膜を付けた基板1および/またはNiスタンパに密着させる前にあらかじめUV光照射を施した後、加熱および/または加圧ローラーの間を通過させた。熱硬化性樹脂は反応温度が高いため、光硬化性をもっている樹脂を混合し、UV光照射により熱による反応が起り易いように促しておく。加熱ローラーによって温度が上がることにより徐々に反応が進んでいく。硬化するまでの時間とNiスタンパを剥離する時間を調整すれば忠実な転写が行われる。Niスタンパと基板1を前記シートを挟んだ状態で加熱および加圧ローラーの間を通過させる。加熱ローラーによって熱軟硬化性樹脂は柔らかくなり同時に加圧ローラーによってスタンパパターンの細部にわたって充填され、温度により硬化反応が起こる。硬化した後Niスタンパを剥離するので剥離は容易であり、パターン変形もおこらず転写は良好であった。Niスタンパと剥離した後のパターン表面に再度UV光照射を行えばさらに完全な硬化が得られる。
【0028】
使用した光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が混合されたシートは、熱軟硬化性有機材料としては実施例2記載の熱硬化性有機材料と同様のものが使用でき、光硬化性有機材料としては実施例1記載のものと同様のものが使用できる。
【0029】
第1の反射膜はAl(80nm)、であり、第2の反射膜はSi―N(50nm)である。
実施例4、5、6で使用したシートを用いれば2層目のパターン転写が良好で、生産性の良い多層構造読み取り専用記録媒体を得ることができた。実施例4、5、6のスペーサ層の厚みを測定した結果、半径20mmから58mmの範囲においてスペーサ層が22±1μm以内に均一に形成できた。
【0030】
ここで、本願と従来例について、ROMおよびRAMの最短マーク長、トラックピッチから求めた密度と欠陥不良率の関係を表5、図18に示した。従来方法である、特開平8−297861では密度が低い場合には欠陥がほとんど見られないが、多層化が求められてくる高密度では対応することが困難になり、欠陥不良率も上昇してくる。本発明方法では密度が低い場合には従来方法と同等レベルであるが密度が高くなっても欠陥不良率の上昇は僅かで安定に作製できる。
【0031】
【表5】
Figure 0003580280
また、これまで述べてきたパターン転写の母型となるNiスタンパの代わりに透明スタンパを用いることも可能である。その場合はUV光照射を透明スタンパ側から行うとUV透過率は高い。Niスタンパと使用した場合と同じようにスタンパを剥離する前にUV光照射を行っても良いし、スタンパ剥離後にUV光照射を行っても良い。
【0032】
透明スタンパの作製方法の一例を説明する。ピット、グルーブ等の凹凸パターンが形成されたレジスト原盤からNi蒸着、Niメッキの工程によりNiスタンパが作製される。このNiスタンパを設置した金型内に高温融解させた透明スタンパ材料(例えば日本ゼオン製ZEONOR1420など)を高圧で注入した後に冷却して取り出すと、表面に凹凸パターンが複製された透明スタンパが完成する。この方法は材料が異なるだけで基本的には従来のポリカーボネート基板作製方法とほぼ同様である。この透明スタンパは本発明のシート材との剥離性に優れ、転写性においてもNiスタンパと同等である。ただし、この場合はピット、グルーブ等の凹凸パターンが通常のNiスタンパと反転するので用途によってはあらかじめ原盤の段階で逆スパイラルにしておくか、原盤からNiスタンパを作製する際にさらに反転したマザースタンパ(マスタースタンパ)を作製しておくことになる。加熱ローラーからの熱の伝わりを充分にするためと、剥離のし易さから透明スタンパの厚さは薄い方が良く、0.1mmから0.6mm厚の範囲が好ましい。基板として使用するのではないため、基板厚を薄くすることによるリタデーションなどの影響はない。この場合の作製手順を図14、図15に示す。
【0033】
上述したシート用樹脂が透明基材上に形成された場合の、シート用樹脂と透明基材の屈折率の違いによる光学特性への影響について一例を挙げる。本実施例の多層構造記録媒体において、nの異なるシート用樹脂を用いて第2記録積層膜7の結晶状態の反射率のムラΔRを測定した。反射率ムラΔRは、ΔR=Rmax−Rminで定義される。Rmaxはディスク面内における反射率の最大値、Rminはディスク面内における反射率の最小値である。透明基材の屈折率は1.53であった。
【0034】
表4に、シート用樹脂の屈折率とΔn又はΔRの関係を示す。表4のように、透明基材の屈折率とシート用樹脂の屈折率の差Δnが大きくなると、両者の間で光学干渉が生じるため反射率ムラが生じ、再生時のエラーレートが大きくなる。したがって、記録・再生時に、エラーせずに信号を再生するためには透明基材の屈折率とシート用樹脂の屈折率の差Δnの2乗は1/150以下が好ましいことが分かった。さらに10m/sを超える高速記録再生もできることから、透明基材の屈折率とシート用樹脂の屈折率の差Δnの2乗は1/1000以下であることがより好ましい。
【0035】
【表4】
Figure 0003580280
実施例には2層構造記録媒体の例を示したが、図13の3層構造以上の多層構造読み出し専用記録媒体においてもプロセスは同様である。例えば実施例1と同様に第1の記録積層膜がついた基板の上に2層目のパターン形成を行い、その上に第2の記録積層膜をスパッタリングにより積層する。その後2層目のパターン形成と同様にして3層目のパターン形成を行い、その上に第3の記録積層膜をスパッタリングにより積層する。さらにその上に先の基板よりも薄いカバー層用シートを形成して3層構造記録媒体が完成した。この場合は第1記録積層膜と第2記録積層膜間、第2記録積層膜と第3記録積層膜間のスペーサ層厚を15±1μm、カバー層の厚みを85±1μmとした。スパッタ膜は第1記録積層膜はAl(80nm)、第2記録積層膜はSi−N(50nm)、第3記録積層膜はSi−N(30nm)である。
【0036】
作成した多層構造読み出し専用記録媒体の第1記録積層膜をNA0.85、レーザ波長405nm、トラックピッチ0.35μm、グルーブ幅0.20μm、マーク長0.20μmの条件で読み出した。この場合でもスペーサ層が均一であるため光スポット変形が少なく、Jitter値は8.8%と良好だった。また、転写性も良好であることからノイズ、トラッキングエラー信号とも必要充分な値が得られた。
【0037】
【発明の効果】
本発明の記録媒体製造装置では、記録媒体のスペーサ層となるシートを完全に硬化する前にスタンパから剥がすため、応力がかかることによるクラックを防ぎ、転写性の良い記録媒体を提供することができる。また、スペーサ層となるシートに、光硬化性有機材料と熱可塑性有機材料、熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料、光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料を混合し、それぞれの製造方法で量産性、転写性、耐熱性などの特性を有効にできる多層構造書き換え可能記録媒体製造装置及び多層構造読み出し専用記録媒体製造装置が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の2層記録媒体構成図である。
【図2】本発明の一実施例の2層構造記録媒体スペーサ層作製方法である。
【図3】本発明の一実施例の2層構造記録媒体スペーサ層作製方法である。
【図4】本発明の一実施例の2層構造記録媒体スペーサ層作製方法である。
【図5】本発明の一実施例の2層読み出し専用記録媒体構成図である。
【図6】本発明の一実施例の多層構造記録媒体カバー層作製方法である。
【図7】本発明の一実施例の多層構造記録媒体カバー層作製方法である。
【図8】本発明の一実施例の手順フローである。
【図9】本発明の一実施例の手順フローである。
【図10】本発明の一実施例の手順フローである。
【図11】スペーサ層厚み分布比較図である。
【図12】本発明の一実施例のシート剤分子量の模式図である。
【図13】本発明の一実施例の3層読み出し専用記録媒体構成図である。
【図14】本発明の一実施例の手順フローである。
【図15】本発明の一実施例の2層構造記録媒体スペーサ層作製方法である。
【図16】(a)転写が良好なROMの一例図である。(b)転写が不良なROMの一例図である。
【図17】(a)転写が良好なRAMの一例図である。(b)転写が不良なRAMの一例図である。
【図18】密度と欠陥不良率の関係を示す図である。
【符号の説明】
1.基板1
2.第1記録積層膜
3.スペーサ層
4.第2記録積層膜
5.カバー層
6.Niスタンパ
7.スペーサ層用シート
8.加熱および/または加圧ローラー
9.マグネットチャック
10.ホルダー
11.カバー層用シート
12.第1反射膜Al
13.第2反射膜Si―N
14.第3反射膜Si―N
15.透明スタンパ
16.光照射部
17.スタンパ剥離部
18.加熱部
19.光照射部
20.光照射部
21.加熱及び加圧する部
22.カバー層用シート。

Claims (7)

  1. 記録膜が形成された基板上に、スペーサ層を形成する記録媒体製造装置であって、
    スペーサ層となるシートにパターンを転写するためのスタンパと、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加熱する第1の加熱部と、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加圧する加圧部と、
    前記スタンパを前記シートから剥離する剥離部と、
    前記パターンが転写されたシートを加熱するための第2の加熱部とを有し、
    前記剥離部が前記加圧部と前記第2の加熱部との間にあることを特徴とする記録媒体製造装置。
  2. 記録膜が形成された基板上に、スペーサ層を形成する記録媒体製造装置であって、
    スペーサ層となるシートにパターンを転写するためのスタンパと、
    前記シートに光を照射するための第1の光照射部と、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加熱する第1の加熱部と、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加圧する加圧部と、
    前記スタンパを前記シートから剥離する剥離部と、
    前記パターンが転写されたシートに光を照射するための第2の光照射部とを有し、
    前記剥離部が前記加圧部と前記第2の光照射部との間にあることを特徴とする記録媒体製造装置。
  3. 記録膜が形成された基板上に、スペーサ層となる熱硬化性有機材料と熱可塑性有機材料が混合されたシートを載せ、
    第1の温度で前記シートを加熱する工程と、
    前記第1の温度で加熱後、前記シートを加圧しながらパターン転写用スタンパによりパターンを前記シートに転写する工程と、
    前記第1の温度で加熱後、前記第1の温度よりも高い第2の温度で前記シートを加熱する工程と、
    前記加熱後前記スタンパを剥離する工程と、
    前記剥離後、前記シートを加熱する工程を有することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  4. 記録膜が形成された基板上に、スペーサ層となる光硬化性有機材料と熱軟硬化性有機材料が混合されたシートを載せ、
    前記シートに光を照射する工程と、
    前記光照射後、第1の温度で前記シートを加熱する工程と、
    前記第1の温度で加熱後、前記シートを加圧しながらパターン転写用スタンパによりパターンと転写する工程と、
    前記第1の温度で加熱後、前記第1の温度よりも高い第2の温度で前記シートを加熱する工程と、
    前記加圧後前記スタンパを剥離する工程と、
    前記剥離後、前記シートに光を照射する工程を有することを特徴とする記録媒体の製造方法。
  5. 請求項3記載の記録媒体の製造方法において、前記第1の加熱部の温度が70℃以上110℃以下、前記第2の加熱部の温度が80℃以上160℃以下であるように設定されることを特徴とする記録媒体の製造方法。
  6. 請求項4記載の記録媒体さの製造方法において、前記第1の加熱部の温度が50℃以上80℃以下、前記第2の加熱部の温度が80℃以上160℃以下であるように設定されることを特徴とする記録媒体の製造方法。
  7. 記録膜が形成された基板上に、スペーサ層を形成する記録媒体製造装置であって、
    スペーサ層となるシートに光を照射するための光照射部と、
    前記光照射されたシートにパターンを転写するためのスタンパと、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加熱する加熱部と、
    前記スタンパにより前記パターンを転写するための、前記シートを加圧する加圧部と、
    前記加圧部で加圧されたシートから、前記スタンパを剥離する剥離部とを有することを特徴とする記録媒体製造装置。
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