JP3579886B2 - 燃料電池用電極構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に用いられる燃料電池用電極構造体およびその製造方法に関する。より詳しく述べると、電極触媒層と電解膜とが一体成形された燃料電池用電極構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、水素を燃料ガスとして燃料電池の水素極側に供給するとともに、酸素を含有する酸化ガスを燃料電池の酸素極側に供給して発電を行う燃料電池を中核としたシステムである。この燃料電池システムの中核をなす燃料電池は、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するものであり、高い発電効率を有することや有害物質の排出量が極めて少ないこと等から最近注目されている。
【0003】
先ず、燃料電池を構成する燃料電池単セルについて図1を参照して説明を行う。
図1に示すように、燃料電池単セルCEは、電解膜Mの水素極側と酸素極側の両側に設けられた電極触媒層1(1H、1O)から構成された燃料電池用電極構造体MEAの両側に各々拡散層2H、2O、セパレータ3H、3Oを積層され、構成されている。なお、水素極側の部材には数字の後に添え字Hを附し、酸素極側の部材には数字の後に添え字Oを附し、水素極・酸素極の区別を行わない場合には数字の後に添え字を附さないものとする。
【0004】
電解膜Mとしては固体高分子膜、例えばプロトン(イオン)交換膜であるパーフロロカーボンスルホン酸膜が一般に使われている。この電解膜Mは、固体高分子中にプロトン交換基を多数持ち、飽和含水することにより常温で20Ω/cmプロトン以下の低い比抵抗を示し、プロトン導伝性電解質として機能する。このように燃料電池単セルCEに固体高分子膜を用いることから、該単セルCEを席層して構成される燃料電池は、固体高分子型燃料電池と呼ばれている。
【005】
電極触媒層1としては、各々白金等の酸化・還元触媒機能を有する触媒金属をカーボン等の担体に担持させた触媒粒子をイオン(プロトン)導電性樹脂に分散させて構成されている。
【0006】
また、拡散層2としては、セパレータ3の表面の流路4と接触して設けられ、電子を電極触媒層1とセパレータ2との間で伝達させる機能および各々燃料ガス(水素ガス)および酸化ガス(空気)を拡散して電極触媒層1に供給する機能を有しており、一般にカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等のカーボン系の材料から形成されている。
セパレータ3は、気密性及び熱伝導率の優れた材料から構成され、燃料ガス、酸化ガスおよび冷熱を分断する機能を有するとともに、流路4を持ち、そして電子伝達機能を有している。
【0007】
この燃料電池単セルCEは、セパレータ3Oの酸素極側ガス流路4Oに供給空気が通流され、セパレータ3Hの水素極側ガス流路4Hに供給水素H2が供給されると、水素極側で水素が電極触媒層1Hにおける触媒の触媒作用でイオン化してプロトンが生成し、生成したプロトンは、電解膜M中を移動して酸素極側に到達する。そして、酸素極側に到達したプロトンは、電極触媒層1O中の触媒の存在下、供給空気の酸素から生成した酸素イオンと直ちに反応して水を生成する。生成した水及び未使用の酸素を含む供給空気は、排出空気として燃料電池FCの酸素極側の出口から排出される(排出空気は多量の水分を含む)。また、水素極側では水素がイオン化する際に電子e−が生成するが、この生成した電子e−は、モータなどの外部負荷を経由して酸素極側に達する構成となっている(図1の矢印参照)。
このような燃料電池単セルCEは、数百枚積層して燃料電池として、例えば車両等に搭載されて使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来、このような構成の燃料電池単セルCEにおいて、電極触媒層1は、電解膜Mに電極触媒層1を貼付した後に、ホットプレス等により熱圧着して構成していた。しかしながら、このような方法で構成された電極触媒層1は、電極触媒層1と電解膜Mとの界面において電極触媒層C1の凹凸により食い込みは有するが、接着界面はほぼ平坦である。
従って、例えば車両等に搭載して燃料電池を使用する場合には、燃料電池は、外気温(冬季における氷点下の温度)から車両走行時における約85℃以上の温度サイクルを有しているが、高温下で運転する等の高温環境下においては接着強度が十分に得られず、剥離現象を起こす場合があり、また、このような温度サイクルにおいて電解膜と電極触媒層の界面が疲労し、耐久性の点で改善する余地があった。
【0009】
従って、本発明の課題は、電解膜Mと電極触媒層1との界面の剥離を防止して、かつ氷点下から約85℃以上の温度サイクルにおいても耐久性の高い燃料電池用電極構造体を提供することである。
本発明の別の課題は、かかる耐久性の高い燃料電池用電極構造体を効率よく製造する燃料電池用電極構造体の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記従来技術の実状に鑑み鋭意検討を重ねた結果、一対の電極触媒層とそれらの電極触媒層に挟まれる電解膜から構成され、少なくとも一方の面の前記電極触媒層の触媒が前記電解膜に侵入して前記電極触媒層と電解膜とが一体形成することによって前記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、一対の電極触媒層とそれらの電極触媒層に挟まれる電解膜から構成され、少なくとも一方の面の前記電極触媒層の触媒が前記電解膜に侵入深さ5μm〜20μmの範囲内で侵入して前記電極触媒層と前記電解膜とを一体形成した燃料電池用電極構造体であって、
前記電極触媒層を構成する前記触媒を前記電解膜を可溶な有機溶媒に分散させ粘度5,000〜25,000 mPa・Sの触媒分散有機溶媒スラリーを調製し、
このようにして調製したスラリーを前記電解膜の少なくとも一方の面に直接塗布した後、前記スラリー中に溶媒が残存した状態で、1.5〜2.5MPaの圧力条件、120〜180℃の温度条件及び30〜60秒の時間条件でホットプレスして、
前記触媒を前記電解膜へ侵入させることでこの電解膜に前記電極触媒層を一体形成したことを特徴とするものである(請求項1)。
このように構成することにより、電極触媒層が形成される際に、電極触媒層と電解膜とが両者の境界面で組成が連続的に変化して一体形成され、電解膜と電極触媒層との界面における剥離が発生せず、また所定の熱サイクルにおいても電極構造体の耐久性が増加することが可能となる。
【0012】
前記燃料電池用電極構造体において、前記電解膜のイオン交換容量をAとし、前記形成した電極触媒層のイオン交換容量をBとし、前記ホットプレスする前における前記電解膜の厚みをC(μm)とし、前記ホットプレスした後における前記電解膜の前記触媒が侵入していない部分の厚みをD(μm)として下記式(1):
(A−B)/(C−D)・・・(1)
で計算された前記電極触媒層と前記電解膜との界面におけるイオン交換密度傾斜係数が3.5×103meq/g/cm以下であることが好ましい(請求項2)。
このように電極触媒層と電解膜との一体部分を規定することによって、耐久性はより確実なものとなる。
【0014】
本発明の電極構造体の製造方法は、一対の電極触媒層とそれらの電極触媒層に挟まれる電解膜から構成され、少なくとも一方の面の前記電極触媒層の触媒が前記電解膜に侵入深さ5μm〜20μmの範囲内で侵入して前記電極触媒層と前記電解膜とを一体形成した燃料電池用電極構造体の製造方法であって、
前記電極触媒層を構成する前記触媒を前記電解膜に可溶な有機溶媒に分散させ粘度5,000〜25,000 mPa・Sの触媒分散有機溶媒スラリーを調製し、
このようにして調製したスラリーを前記電解膜の少なくとも一方の面に直接塗布し、前記スラリー中に溶媒が残存した状態で、1.5〜2.5MPaの圧力条件、120〜180℃の温度条件及び30〜60秒の時間条件でホットプレスして、
前記触媒を前記電解膜へ侵入させることでこの電解膜に前記電極触媒層を一体形成することを特徴とする(請求項3)。
このように構成することによって、耐久性の優れた電極構造体を容易・かつ確実に製造することが可能となる。
【0015】
また、前記電解膜に直接塗布した前記触媒粒子分散イオン導電性高分子の有機溶媒を20mg/cm2〜100 mg/cm2の量で残存した状態でホットプレスして、触媒粒子を電解膜へ侵入させることが好ましい(請求項5)。
このように構成することによって、さらに優れた耐久性を有する電極構造体を容易・かつ確実に製造することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明が適用される燃料電池単セルの概略を示す概略図であり、図2は、本発明の燃料電池用電極構造体(以下「電極構造体」という)の断面図であり、図3は、触媒粒子の構成を示す模式図であり、図4は、本発明の電極構造体の製造の様子を示す模式図である。
【0017】
[電極構造体(燃料電池単セル)の構成]
図1に示す通り、一実施形態の電極構造体MEAは、電解膜Mと電解膜Mの両側に積層された電極触媒層1とから主として構成され、このようにして構成された電極構造体MEAの両側に拡散層2およびセパレータ3が積層されて燃料電池単セルCEが構成されている。このような燃料電池単セルCEが多数積層されて燃料電池が形成される。
【0018】
電極構造体MEAの電解膜Mとして、例えばプロトン(イオン)交換膜であるパーフロロカーボンスルホン酸膜が一般に使われている。この電解膜Mは、前述の通り固体高分子中にプロトン交換基を多数持ち、飽和含水することにより常温で20Ω/cmプロトン以下の低い比抵抗を示し、プロトン導伝性電解質として機能するものである。なお、本発明において使用できる電解膜Mは、燃料電池単セルCEにおいて使用されているものであればこれに限定されるものではない。
【0019】
また、この一実施形態での電極構造体MEAにおける電極触媒層1は、イオン(プロトン)導電性樹脂に触媒金属を担持した担体から構成される触媒粒子(図3参照)を分散させて構成されている。
この際に、通常触媒金属として白金族金属、一般には白金が担体として、カーボンに担持されて形成されている。しかしながら、本発明においては、燃料電池の触媒として使用可能であればこれらに限定されるものではない。
また、撥水効果および貯水効果を高めるため、あるいは電極触媒層2が拡散層3に食い込むのを防止する目的で図示しない下地層を拡散層2とセパレータ3との間に設けてもよい。下地層は、カーボンブラック粉末とテフロン粉末からあるいはカーボンブラック粉末と電解質溶液から構成される。
【0020】
電極構造体MEAでは、図2に示す通り、電極触媒層1における触媒粒子の一部が所定の距離だけ電解膜Mの両側に侵入した構成を有していることを特徴とする。すなわち、従来の電極構造体のように電解膜と電極触媒層との間に明確な界面を有するのではなく、触媒(電極触媒層1を構成する材料)が電解膜Mの一部に所定の度合いで侵入し、電解膜Mと電極触媒層1とが一体形成されている。
この際の、触媒(触媒粒子)の電解膜Mへの侵入の度合いは、電解膜Mのイオン交換容量をAとし、電極触媒層1のイオン交換容量をBとし(該イオン交換容量は電解膜Mに触媒粒子が侵入していないとした場合におけるもの)、加圧下で加熱する前の電解膜の厚みをC(μm)とし、両側から侵透した触媒粒子間の距離をDw(μm)として下記式(1):
(A−B)/(C−Dw)/2・・・(1)
で計算された電極触媒層1と電解膜Mとの界面におけるイオン交換密度傾斜係数として表すことができる。なお、距離Dwは、電解膜Mにおける触媒粒子が侵入していない部分の厚みである。
【0021】
すなわち、電極触媒層1が電解膜Mに長さ(C−Dw)/2だけ侵入した際の、単位長さ当りのイオン交換容量の増分として示す。
本発明において、このようなイオン交換密度傾斜係数が3.5×103meq/g/cm以下であることが好ましいことが実験的に見出された。すなわち、イオン交換密度傾斜係数が3.5×103meq/g/cmを超えた場合には、電極触媒層1と電解膜Mの一体形成が不充分であり(つまり両者1,Mが渾然一体となって形成されている部分〔グラデェーション部分〕が少なく)、電極触媒層1と電解膜Mの剥離防止という観点から好ましくない。
【0022】
また、電極触媒層1が電解膜Mへの侵入の度合いを決定する別の尺度として、触媒粒子の電解膜への侵入深さ(すなわち、(C−Dw)/2そのもの)が挙げられる。このような電解膜Mへの侵入深さは、5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。触媒粒子の電解膜Mへの侵入が浅過ぎると、電極触媒層1と電解膜Mの剥離防止という観点から好ましくない。一方、侵入が深すぎると、電解膜Mの性能を低下する。
【0023】
本発明におにて、このような構造を達成するために、電極触媒層1を、触媒粒子を電解膜に可溶な有機溶媒に分散させた触媒粒子分散有機溶媒スラリーを電解膜Mに直接塗布した後、加圧下に加熱を行って前記触媒粒子を前記電解膜Mに侵入させて電解膜Mと一体形成を行っている。
すなわち、本発明は、有機溶媒が電解膜Mを溶かすことにより、触媒粒子を電解膜Mの表面から内部に侵入させ、電解膜Mの一部に電極触媒層1を形成して電極構造体MEAとなすものである。ちなみに、電極触媒層1を形成する前の電解膜Mの厚みと、電極触媒層1を形成した後の電解膜M(つまり電極構造体MEA)の厚みは、ほぼ同じか電極触媒層1を形成した後の電極項構造体MEAの方がやや厚みが増す。
【0024】
電極構造体MEAにおける触媒粒子の濃度部分布について、図2を参照して補足説明する。
図2に示すように、電極構造体MEAの表面から有る一定の深さまでは、触媒粒子の濃度が濃い部分が形成されている。これが、電極触媒層1が形成された部分である。その先、深さが増すと、触媒粒子の濃度が減少し始め、やがて触媒が侵入しない部分になる。後述する製造方法を実施するとこの図2のような電極構造体MEAが得られる。
【0025】
この際に使用する有機溶媒は、スラリー中の触媒粒子を電解膜Mに侵入するために使用されるものであり、電解膜Mに可溶な極性溶媒が使用される。本発明において使用できる有機溶媒は、電解膜と電極触媒層とが一体成形可能であれば特に制限されないが、例えばジメチルアセトアミド(沸点:165.5℃)、ジメチルホルムアミド(沸点:153℃)、ジメチルスルホキシド(沸点:189℃)、トリエチルホスフェート(沸点:115℃)、N−メチルピロリドン(沸点:202℃)等が挙げられ、これらを単独であるいは二種類以上の混合物として使用できる。
【0026】
本発明において、触媒分散有機溶媒スラリーを塗布する際に前記スラリーを片面に塗布して、加圧下に加熱して(ホットプレス)して片面づつ一体的に積層することも可能であるが、電極構造体MEAが熱歪等により湾曲する可能性があるので、電解膜の両面にスラリーを塗布して電解膜と電極触媒層を一体成形することが好ましい。
この際の加圧圧力、加熱温度、ホットプレス時間は、使用する溶媒、スラリー粘度等により適宜選択されるが、代表的には1.5〜2.5MPa(15〜25kgf/cm2)の圧力、及び120〜180℃の温度で30〜60秒間ホットプレスするのが好ましい。
この際に、前記溶媒は、20mg/cm2以上の量で残存させると、前記条件と相俟ってホットプレス時のスラリー中の残存溶媒による電解膜Mの表面の溶解を可能ならしめ、触媒の電解膜Mへの侵入を容易にし、該触媒をある程度の深さに押し込むことが可能となるので好ましい。
【0027】
なお、この際のスラリーの粘度は、電解膜に直接塗布する操作を行うことができ、本発明に規定する所定の電極触媒層を形成することができる範囲内であれば特に制限されないが、好ましくは5,000〜25,000mPa・秒の範囲内である。すなわち、スラリー粘度が5,000mPa・秒未満であるとホットプレスした際にスラリー漏れが起こる可能性があり、逆にスラリー粘度が25,000mPa・秒を超えるとスラリーの取扱いが困難になる場合がある。
【0028】
このようにして、本発明において電極構造体MEAにおける電解層Mと一体成形することによって電解膜Mと電極触媒層1の界面の圧着強度を高め、高温時の熱応力により発生するこれらの界面の剥離や温度サイクルによる冷熱剥離を防止することが可能となる。
【0029】
(電極構造体の製造)
以下、図4に基づいて本発明の電解膜と電極触媒層が一体成形された電極構造体の製造方法について述べる。
本発明の電極構造体を製造するに当たって、まず触媒粒子を、電解膜Mを可溶な極性溶媒に溶解し、粘度が5,000〜25,000mPa・秒となるように触媒分散有機溶媒スラリーを形成する。
次いで、このようにして調製された触媒分散有機溶媒スラリーを図4(a)に示す通り、所定量、電解膜Mに直接塗布を行う。
なお、所望に応じてカーボンブラック粉末とテフロン粉末からあるいはカーボンブラック粉末と電解質溶液(イオン導伝性高分子溶液)から構成される下地層形成用スラリーを触媒分散有機溶媒スラリーの上に重ねて塗布して下地層を形成することも可能である。
【0030】
図4(b)〜図4(e)は、図4(a)の一部を拡大した断面図であり、本発明により触媒層1が電解膜Mと一体成形される様子を示すものである。
図4(b)に示す通り、まず塗布した電極触媒形成用のスラリー中の電解膜Mを可溶な極性溶媒が電解膜Mを溶かしはじめる。
次いで、図4(c)に示す通り、極性溶媒が電解膜の一部を溶解する。
次いで、図4(d)に示す通り、電極触媒形成用スラリーの上からホットプレスを行うと、電解膜を極性溶媒が溶解した部分に触媒粒子Catが侵入する。この際に極性溶媒(有機溶媒)を20mg/cm2以上の量で残存させた状態からホットプレスを行うことが好ましい。
このようにしてホットプレスを行った後、温度・圧力を開放すると、図4(e)に示す通りに、電解膜Mと電極触媒層1とを一体成形した電極構造体MEAが形成される。
このように、簡単な工程で所望とする耐久性の高い電極構造体MEAを製造することが可能となる。なお、本発明では、本来の電解膜Mの表面から所定深さに亘って電極触媒層1が形成されるが、両者(電解膜M,電極触媒層1)の境界部分は渾然一体になっている。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
極性溶媒(N−メチルピロリドン)に触媒(Cat)を粘度が5,000mPa・秒となるように添加して触媒分散有機溶媒スラリーを調製した。このようにして調製された触媒分散有機溶媒スラリーを極性溶媒の残量(残存溶媒量)が100mg/cm2となるまで乾燥し、次いでホットプレスを行って、拡散層と接合して電極触媒層1と電解膜Mとを一体形成した。得られた電極構造体MEAの物性を表1、図5および図6に示す。
なお、表1において、触媒の侵入深さは、走査型電子顕微鏡(SEM)により実測して求め、そして傾斜密度は、同様に両側から侵入した触媒(触媒粒子)間の平均距離を求め、前記(1)式により算出したものである。
また、冷熱剥離率は、−40℃で30分間、90℃で30分間の冷間環境と熱間環境を100サイクル繰り返し行い、表面の剥離状態を画像処理した。数値は、単位観察面積中の剥離面積を換算し求め、クロスリーク量(ガス透過性cc/cm2・分)は燃料電池単セルに試料を組み付けた後に、これを水没させ、試料ガスをガス供給口より供給し、膜試料を通して、ガス排出口から排出してきた試料ガス量を測定し、求めた。
【0032】
[実施例2〜実施例9および比較例1]
触媒分散有機溶媒スラリーの粘度および残存溶媒量を表1に示す通りに変更した以外は実施例1を繰り返した。結果を表1、図5および図6に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1および図5に示す通り、電極触媒層1と電解膜Mとを一体成形した電極構造体MEAは、良好な冷熱剥離率およびクロスリーク量(ガス透過性cc/cm2・分)を示し、特に触媒粒子の侵入深さ5〜20μmの範囲のものが特に好ましいことが分かる。一方、電極触媒層と電解膜が一体成形されていない比較例1では冷熱剥離率が著しく劣っているのが分かる。
ちなみに、侵入深さが浅いと、密度傾斜係数が大きくなり、冷熱剥離率も大きくなる傾向にあることが分かる。逆に侵入深さが深いと、密度傾斜係数が小さくなり冷熱剥離率も小さくなる傾向にあることが分かる。また、触媒の侵入深さを深くするには、スラリーの粘度が小さい方がよいことが分かる。同時に、触媒の侵入深さを深くするには、残存溶媒が多い方がよいことが分かる。
また、図6に示す通り、本発明の電極構造体MEAは比較例1の電極構造体と比較して測定した全ての電流密度範囲で端子電圧が高いことが分かる。従って、本発明の電極構造体MEAは、従来の電極構造体と比較して耐久性が優れているだけでなく、より高い電力を供給することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の電極構造体は、電極触媒層が形成される際に、触媒粒子の電解膜への侵入深さが5μm〜20μmの範囲内とすることができ、電極触媒層と電解膜とが両者の境界面で組成が連続的に変化して一体形成される。したがって、電解膜と電極触媒層との界面における剥離が発生せず、また所定の温度サイクルにおいても電極構造体の耐久性が増加することが可能となる(請求項1)。なお、本発明の電解膜と電極触媒層を一体形成した電極構造体を含む燃料電池のセルは、燃料電池の電極構造体において電解膜と電極触媒層の界面における剥離が発生せず、燃料電池全体の耐久性を向上させることが可能となる。しかも、この燃料電池は、従来技術のものと比較して高い出力を得ることができる。
また、電極触媒層と電解膜との界面におけるイオン交換密度傾斜係数が3.5×103meq/g/cm以下とすると、より高い耐久性が得られる(請求項2)。
このように優れた燃料電池用電極構造体は、電極触媒層を構成する触媒粒子を極性溶媒に溶解した粘度5,000〜25,000mPa・秒の触媒分散有機溶媒スラリーを調製し、このようにして調製したスラリーを電解膜に直接塗布し、1.5〜2.5MPaの圧力条件、120〜180℃の温度条件及び30〜60秒の時間条件でホットプレスして触媒を電解膜へ侵入させて電極触媒層を電解膜と一体形成することにより容易に製造することができる(請求項3)。
また、電解膜に直接塗布した触媒粒子分散イオン導伝性高分子の有機溶媒を20mg/cm2〜100mg/cm2の量で残存した状態でホットプレスして触媒粒子を電解膜へ侵入させるとさらに優れた耐久性を有する電極構造体を容易・かつ確実に製造することが可能となる(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される燃料電池単セルの概略を示す概略図である。
【図2】本発明の電極構造体(燃料電池用電極構造体)の断面図である
【図3】触媒粒子の構成を示す模式図である。
【図4】本発明の電極構造体の製造の様子を示す模式図である。
【図5】本発明および比較例における電極触媒層の侵入深さとガス透過性および冷熱剥離率の関係を示すグラフである。
【図6】本発明および比較例における電流密度と端子電圧の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
FC 燃料電池
MEA 電極構造体(燃料電池用電極構造体)
M 電解膜
1 電極触媒層
2 拡散層
3 セパレータ
4 流路
Claims (4)
- 一対の電極触媒層とそれらの電極触媒層に挟まれる電解膜から構成され、少なくとも一方の面の前記電極触媒層の触媒が前記電解膜に侵入深さ5μm〜20μmの範囲内で侵入して前記電極触媒層と前記電解膜とを一体形成した燃料電池用電極構造体であって、
前記電極触媒層を構成する前記触媒を前記電解膜を可溶な有機溶媒に分散させ粘度5,000〜25,000 mPa・Sの触媒分散有機溶媒スラリーを調製し、
このようにして調製したスラリーを前記電解膜の少なくとも一方の面に直接塗布した後、前記スラリー中に溶媒が残存した状態で、1.5〜2.5MPaの圧力条件、120〜180℃の温度条件及び30〜60秒の時間条件でホットプレスして、
前記触媒を前記電解膜へ侵入させることでこの電解膜に前記電極触媒層を一体形成したことを特徴とする燃料電池用電極構造体。 - 前記電解膜のイオン交換容量をAとし、前記形成した電極触媒層のイオン交換容量をBとし、前記ホットプレスする前における前記電解膜の厚みをC(μm)とし、前記ホットプレスした後における前記電解膜の前記触媒が侵入していない部分の厚みをD(μm)として下記式(1):
(A−B)/(C−D)・・・(1)
で計算された前記電極触媒層と前記電解膜との界面におけるイオン交換密度傾斜係数が3.5×103meq/g/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用電極構造体。 - 一対の電極触媒層とそれらの電極触媒層に挟まれる電解膜から構成され、少なくとも一方の面の前記電極触媒層の触媒が前記電解膜に侵入深さ5μm〜20μmの範囲内で侵入して前記電極触媒層と前記電解膜とを一体形成した燃料電池用電極構造体の製造方法であって、
前記電極触媒層を構成する前記触媒を前記電解膜に可溶な有機溶媒に分散させ粘度5,000〜25,000 mPa・Sの触媒分散有機溶媒スラリーを調製し、
このようにして調製したスラリーを前記電解膜の少なくとも一方の面に直接塗布し、前記スラリー中に溶媒が残存した状態で、1.5〜2.5MPaの圧力条件、120〜180℃の温度条件及び30〜60秒の時間条件でホットプレスして、
前記触媒を前記電解膜へ侵入させることでこの電解膜に前記電極触媒層を一体形成する
ことを特徴とする燃料電池用電極構造体の製造方法。 - 前記電解膜に直接塗布した前記触媒粒子分散イオン導電性高分子の有機溶媒を20mg/cm2〜100 mg/cm2の量で残存した状態でホットプレスして、触媒粒子を電解膜へ侵入させることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池用電極構造体の製造方法。
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