JP3579140B2 - ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 - Google Patents

ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニル系化合物なかんずく塩化ビニルの懸濁重合用分散安定剤に関し、更に詳しくは、水溶液中での安定性に優れたアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂を用いた懸濁重合用分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
工業的にビニル系樹脂を製造する場合、水溶性媒体中で懸濁分散安定剤の存在下にビニル系モノマーを分散させ、油溶性触媒を用いて、重合を行う懸濁重合法が広く実施されている。一般に該ビニル系樹脂の品質を支配する要因としては、重合率、水−モノマー比、重合温度、触媒量、重合槽の形式、撹拌速度あるいは分散安定剤の種類、量等が挙げられるが、この中でも分散安定剤の影響が大きいと言われている。
【0003】
該ビニル系樹脂の代表である塩化ビニル樹脂においても分散安定剤は重要な要因である。塩化ビニル重合用の分散安定剤に要求される性能としては、▲1▼少量の使用で充分な分散力を示し、得られる塩化ビニル系重合体粒子の粒度分布をシャープにする働きのあること、▲2▼重合体粒子の可塑剤の吸収速度を大きくして成形加工性を容易にするために、粒子の空隙率が大きい、多孔性にする働きのあること、▲3▼多孔性粒子中に残存する塩化ビニルモノマーの除去あるいは成形品中のフィッシュアイ等の生成を防止するために各重合体粒子の空隙率をほぼ一定の範囲内に収斂させる働きのあること、▲4▼塩化ビニル樹脂の加工効率を向上させるため、塩化ビニル重合体粒子のかさ密度を上げる働きのあること等が挙げられる。更に塩化ビニル樹脂の製造面から、▲5▼重合時の撹拌力が弱くても良好な重合分散安定性が得られること、▲6▼重合槽等にスケールの付着がないこと等の性能も要求されている。
【0004】
上記要求を満足させるべく分散安定剤として、本出願人は先にアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール(以下、AA化PVAと略記する)系樹脂を用いることを提案した(特願平7−145378号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特願平7−145378号の技術を本発明者等が更に詳細に検討した結果、該AA化PVA系樹脂を長期保存することなく使用するときは特に問題は生じないが、該AA化PVA系樹脂を水溶液あるいは粉末のまま、特に水溶液のまま長期保存した後に本発明の用途に供した場合には、昨今要求されているような高品質のビニル系樹脂を得るのに問題が残る可能性があることが判明した。即ち、該AA化PVA系樹脂を水溶液あるいは粉末のままで長期保存しておくと、保存前と保存後で水溶液の粘度がかなり大きく異なり、アセト酢酸エステル基の安定性という点でまだまだ改良の余地がある。
従って、技術の高度化に伴い高品質のビニル系樹脂が求められるようになった現在では、更なる分散安定剤の性能の改善が必要とされる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、かかる課題を解決するために鋭意研究した結果、(1)式で示される値が−2.27〜1.75、好ましくは−1.17〜0.85となるアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸を含むAA化PVA系樹脂、更に好ましくはアルカリ金属の酢酸塩の含有量が0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であるAA化PVA系樹脂が水溶液中での安定性に優れ、かつ、長期保存後の該AA化PVA系樹脂をビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤として用いたとしても、保存前と同様、得られる塩化ビニル樹脂粒子は分散安定剤の少量使用にもかかわらず、かさ密度が顕著に大きくなるという驚くべき効果が現れ、しかも粒度分布がシャープで、均一性もあり、各粒子が多孔性で、残存する塩化ビニルモノマーが除去され、フィッシュアイが少なく、更に該樹脂の重合時において、低撹拌下でも良好な重合分散安定性が得られ、又重合槽等にスケールの付着がないという上記の▲1▼〜▲6▼の要求性能すべてを満足させることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
log〔([酢酸塩]×酢酸の分子量)/([酢酸]×酢酸塩の分子量)〕・・・(1)
[酢酸塩]:酢酸塩の含有量(重量%)
[酢酸] :酢酸の含有量(重量%)
【0008】
又、本発明のAA化PVA系樹脂と共に、AA基を有しないPVA系樹脂を併用するとそのケン化度に応じて特異な効果も発揮され、ケン化度80モル%程度以上のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用すると、▲1▼、▲4▼、▲6▼の性能を一層上げることが可能となり、またケン化度60〜80モル%程度のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用すると、かさ密度が低下せず、▲2▼、▲3▼、▲5▼の性能を上げることができる。更に驚くべきことに、ケン化度0〜60モル%程度のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用すると、▲4▼の性能を低下させることなく、▲2▼、▲3▼の性能を大幅に上げることが可能となることを見いだした。又、セルロース誘導体を併用しても▲2▼、▲3▼の性能を高めることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明において用いられるAA化PVA系樹脂は、PVAとジケテンを反応させる方法、PVAをアセト酢酸エステルと反応させエステル交換する方法や酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルを共重合させる方法等いずれの方法で製造しても良いが、AA化度(アセト酢酸エステル化度)をコントロールする上での製造工程の簡略性等の理由で、PVAとジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。PVA粉末とジケテンを反応させる方法としては、PVAとガス状あるいは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をPVAに予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下で液状又はガス状のジケテンを噴霧、反応するか、またはPVAに有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
【0010】
本発明の出発原料であるPVA系樹脂としてはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリ等のケン化触媒によってケン化して得られたPVAやその誘導体、さらに酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物が挙げられる。
【0011】
該単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミドー1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等との共重合ケン化物が挙げられる。
【0012】
AA(アセト酢酸エステル)化を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば十分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置が挙げられる。
【0013】
本発明のAA化PVA系樹脂においては、酢酸及びアルカリ金属の酢酸塩(酢酸ナトリウムや酢酸カリウム等)を、本発明に規定した範囲に調整することが、最大の特徴である。
【0014】
アルカリ金属の酢酸塩及び酢酸の含有量のコントロールとして要は、最終製品が本発明の範囲内に入る様にすれば良く、そのコントロールの時期は任意である。例えば、原末のPVAを製造する時のケン化で用いる時のアルカリ触媒の量及び/又は含水率を調節したり、PVA製造後アルカリ金属の酢酸塩を追加したり、除去したりいずれも任意である。酢酸量もPVA製造後に酢酸を添加したり、又、多量に酢酸が含まれるPVAを洗浄、乾燥したりしても良い。
又、原末処理にとどまらず、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後で、アルカリ金属の酢酸塩を添加したり除去したり、酢酸を除去したり添加して、コントロールを行っても良い。工業的にはAA化PVA系樹脂製造後、アルカリ金属の酢酸塩及び酢酸の除去を行う方法が実用的である。
【0015】
アルカリ金属の酢酸塩を取り除くには、アルコール洗浄等の方法でAA化PVA系樹脂を処理する。処理法として好ましくは、アルコール洗浄を用いる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が用いられるが、好ましくはメタノールを用いる。この場合、メタノール洗浄は、PVAの1〜15倍重量を使用し、5〜60℃、0.5〜2時間で1〜3回程度洗浄すれば良い。
【0016】
酢酸を取り除くには、減圧留去や、メタノール洗浄、乾燥処理、濾過、遠心分離等の方法でAA化PVA系樹脂を処理する。これらの処理は同時又は別々のいずれでも良い。処理法として好ましくは、乾燥処理を用いる。乾燥処理条件は装置により異なるが、30〜80℃、10時間程度行えば良く、好ましくは、40〜70℃、3〜6時間程度行う。
【0017】
即ち、本発明ではアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸の含有量について、前述のコントロール方法に従い調製を行い、上記の(1)式で示される値が−2.27〜1.75となることが必要で、好ましくは−1.17〜0.85である。該値がこの範囲を外れると、AA化PVA系樹脂の保存後の水溶液粘度が大きくなり、著しい場合では水不溶化又はゲル化を引き起こし、該AA化PVA系樹脂を長期保存後そのまま使用するとビニル系化合物の懸濁重合時の重合安定性を欠く結果となり好ましくない。
【0018】
更に、本発明ではアルカリ金属の酢酸塩の含有量が0.5重量%以下、好ましくは、0.1重量%以下であることが好ましく、アルカリ金属の酢酸塩の含有量が0.5重量%を越えると、得られるビニル系樹脂の体積抵抗値が低下したり、ビニル系樹脂の着色の原因となり好ましくない。
【0019】
尚、本発明で用いるアルカリ金属の酢酸塩の定量法としては、PVAを灰化した後、灰分を塩酸水溶液に加温下に溶解した溶液について原子吸光法により行われる。又、本発明で用いる酢酸の定量法としては、ガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS法)によって求める。
【0020】
更に、必要に応じ塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸又は、プロピオン酸、マレイン酸等の有機酸又は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、第一アミン、第二アミン、第三アミン、第四級アンモニウム塩等の添加によりpHの微調整を行なうことで、最終的に、本発明のAA化PVA系樹脂水溶液(4重量%)のpHを3〜6.5、好ましくは4〜5に調節することもでき、このことは水溶液中での安定性の点でより好ましい。
本発明のpH調整時期については、AA化PVA系樹脂の製造中又は製造後等の任意の工程で、上記のようなpH調整を行っても良い。
【0021】
かくして上記方法で得られたAA化PVA系樹脂は懸濁分散安定剤として用いられるわけであるが、AA化PVA系樹脂を得る際に用いられるPVAは、特に限定されないが、懸濁重合用分散安定剤としての作用効果の点から、平均重合度100〜4000、好ましくは400〜3000、更に好ましくは400〜2700、ケン化度69〜100モル%、好ましくは70〜94モル%であることが望まれる。
【0022】
平均重合度が100未満では塩化ビニルの懸濁重合時に重合体スラリーが飛散し、スケール付着が起こるので好ましくなく、一方平均重合度が4000を越えるとAA化度分布が不均一となり好ましくない。ケン化度が69モル%未満では塩化ビニルの懸濁重合時の安定性が低下し、粗粒を生成しやすくなり好ましくない。
【0023】
懸濁重合に用いられるAA化PVA系樹脂のAA化度はAA化前のPVAのケン化度に応じて水溶性又は、水分散性を維持できる範囲で任意に選ばれるが、好ましくは0.05〜30モル%、更に好ましくは0.05〜20モル%、特に好ましくは0.1〜15モル%であることが望まれ、AA化度が0.05モル%未満のAA化PVA系樹脂では塩化ビニルモノマーへの吸着能及び塩化ビニルモノマーの分散力が不足するため好ましくなく、一方AA化度が30モル%を越えるAA化PVA系樹脂では水不溶化しやすくなり塩化ビニルモノマーの分散力が低下するため好ましくない。
【0024】
かくして得られたAA化PVA系樹脂は、水溶液にして長期に放置してもゲル化を起こさない、あるいは粉末のまま長期に放置した後水溶液にしても放置前の水溶液と粘度に差がない等の水溶液の安定性に優れた効果を示すものである。
次に該AA化PVA系樹脂を分散安定剤として用いるビニル系化合物の懸濁重合について説明する。
該重合を実施するに当たっての各成分の仕込み割合、重合温度等は従来塩化ビニルの懸濁重合で採用されている条件に準じて定めればよく、特に限定する理由は存在しないが、本発明の方法で得られる分散安定剤を用いて、塩化ビニルを懸濁重合する際には通常、水媒体に分散安定剤を添加し、ビニルモノマーを分散させて油溶性触媒の存在下で重合が行われる。
【0025】
かかる方法において、分散安定剤は、粉末のまま或いは溶液状にして加えられる。特に本発明では、溶液状で加える場合が本発明のAA化PVA系樹脂の特性を生かすことができ、溶液状で加える場合は水溶液にして又、アルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒あるいは水との混合溶媒に溶かした溶液として加えられる。該分散安定剤は塩化ビニル系単量体に対して0.01〜0.15重量%、好ましくは0.01〜0.06重量%使用される。又、必要に応じ塩化ビニル樹脂の物性及び重合の安定性のために、アクリル酸系重合物、ゼラチン、ソルビタンエステル系、ポリエーテル系混合物等の周知の重合用助剤のうちから1種又は2種以上を併用しても差し支えない。
【0026】
一方、重合開始剤としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物、t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート等のパーエステル化合物、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等の過酸化物、アゾビス−2,4−ジメチルパレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルパレロニトリル)等のアゾ化合物、更には過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等を単独又は組合わせて使用することができる。
【0027】
更に、塩化ビニルの重合に適宜使用される重合調整剤、連鎖移動剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、pH調整剤等を添加することも任意である。
かかる方法で重合される塩化ビニル系単量体としては塩化ビニル単独のほか、塩化ビニルを主体とする単量体混合物(塩化ビニル50重量%以上)が包含され、この塩化ビニルと共重合されるコモノマーとしては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル、エチレン、プロピレン等のオレフィン、無水マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデンその他塩化ビニルと共重合可能な単量体が例示される。
【0028】
本発明においては、上記のAA化PVA系樹脂と他の分散安定剤を併用することも大変有用で、該分散安定剤としては、AA基を含有しない一般のPVA系樹脂やセルロース誘導体が挙げられる。
該PVA系樹脂としては、特に限定されないが、分散安定剤としての作用効果の点から、重合度100〜4000、ケン化度0〜100モル%のPVA系樹脂が好ましい。
【0029】
AA基を含有しないPVA系樹脂を併用する場合は、その要求性能に応じて、用いられる該PVA系樹脂の重合度、ケン化度は任意である。
例えば、特に前述の▲1▼、▲4▼、▲6▼の性能の一層の向上が要求される場合、重合度500〜4000、好ましくは600〜2700、ケン化度80モル%以上、好ましくはケン化度80〜98.5モル%のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用することが好ましい。
▲2▼、▲3▼、▲5▼の性能を上げるためには、重合度500〜4000、好ましくは600〜1500、ケン化度60〜80モル%、好ましくは70〜80モル%、特に好ましくは72〜76モル%のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用しても、かさ密度が低下するという弊害をもたらすことなく▲2▼、▲3▼、▲5▼の性能を上げることができる。
【0030】
又、▲2▼、▲3▼の性能の大幅な向上が要求される軟質塩化ビニル用途の場合、従来公知の重合度100〜1000、好ましくは150〜700、ケン化度0〜60モル%、好ましくは33〜58モル%のAA基を含有しないPVA系樹脂を併用してもかさ密度の低下をもたらすことなく目的が達成される。該低ケン化PVA系樹脂はアリルスルホン酸、カルボン酸等のイオン性基を側鎖又は分子鎖末端に含んだ自己乳化型の低ケン化PVA系樹脂であっても良い。
【0031】
重合度100〜1000、ケン化度0〜60モル%のAA基を含有しない低ケン化PVA系樹脂を分散安定剤として添加する場合は、粉状で添加する方法、水/アルコール系混合溶媒に溶解して溶液状で添加する方法、ケン化度70〜98モル%程度のPVA系樹脂で低ケン化度PVA系樹脂を乳化分散させて添加する方法等で実施し、スルホン酸やカルボン酸等のイオン性基を側鎖又は分子鎖末端に含む自己乳化型の低ケン化PVA系樹脂の場合は、そのまま粉状で添加するかあるいは水溶液として添加する方法で実施する。
【0032】
又、▲2▼、▲3▼の性能を上げたい場合には、本発明のAA化PVA系樹脂とセルロース誘導体を併用することも有用であり、セルロース誘導体としてはメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が用いられる。
本発明のAA化PVA系樹脂とPVA系樹脂やセルロース誘導体を併用する場合は、その混合比率として、特に制限はなく1/99〜99/1の範囲で用いられ、好ましくは、1/9〜9/1の範囲で用いられる。
【0033】
以上、本発明の分散安定剤を用いた懸濁重合について述べてきたが、本発明では、それ以外に顔料、染料等の無機物の粉末や粒子等の懸濁液に供することも可能であり、この場合、該分散安定剤を水に溶解して、これに溶液状あるいは粉末や粒子を添加し撹拌すればよい。
【0034】
かくして、本発明の特定のAA化PVA系樹脂は、保存安定性に優れ、該AA化PVA系樹脂を長期間保存後、特に水溶液として保存した後にビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤として供した場合においても、何ら特性の低下は認められず、少量の使用で、かさ密度が顕著に大きくなるという驚くべき効果が現れ、しかも再現性良く、ほぼ均一な粒径分布をもち、粒径分布がシャープで、各粒子が多孔性で、空隙率の均一性もあり、更に低撹拌下、例えばファドラータイプ撹拌翼のような低撹拌力の装置でも、良好な重合安定性が得られ、重合槽等にスケールの付着もなく、重合時の撹拌の影響が少ない。又、AA基を含有しない低ケン化度(ケン化度80モル%未満)PVA系樹脂を本発明のAA化PVA系樹脂と併用して用いると更に多孔性が向上し、該PVA系樹脂としてケン化度0〜60モル%のPVA系樹脂を用いても、かさ密度の低下が極めて少なく、多孔性が大幅に向上する。又、セルロース誘導体を併用すると多孔性が向上する。
【0035】
【実施例】
以下、本発明について実施例を挙げて更に詳しく説明する。
尚、実施例中「%」、「部」とあるのは、断りのない限り重量基準である。
(AA化PVA系樹脂の製造)
下記の方法によりAA化PVA(I)〜(VII)を製造した。
[AA化PVA(I)]
酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化度85モル%、重合度1200、平均粒径100メッシュ)をニーダーに100部仕込み、これに酢酸20部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで撹拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン25部と酢酸2部の混合液を4時間かけて滴下し、更に30分間反応させた。反応終了後メタノール500部で洗浄した後70℃で、6時間乾燥し、酢酸ナトリウム0.05%、酢酸0.1%を含む((1)式の値=−0.43)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは4.5であった。
【0036】
又、水溶液の粘度の安定性については下記の如く評価した。
(1)水溶液の安定性
該AA化PVA系樹脂の4%水溶液の25℃における粘度(a)をブルックフィールド型粘度計((ロータ(No.1)の回転数5rpm))で測定した後、該水溶液を60℃の恒温槽に1カ月放置した、放置後の水溶液の粘度(b)を測定し、(b)/(a)の粘度比で示した。
(2)粉末の安定性
該AA化PVA系樹脂の粉末を60℃、65%RHの恒温室に3カ月放置した後、4%水溶液を調製し、上記と同様に粘度(c)を測定し、(c)/(a)の粘度比で示した。
【0038】
[AA化PVA(II)]
酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化度86モル%、重合度1300、平均粒径100メッシュ)をニーダーに100部仕込み、回転数20rpmで撹拌下に、1時間にわたって90℃に昇温しながら、蒸発器で発生させたジケテンガス8部を反応器内に流入させた。90℃に昇温後、更に30分間撹拌後、水5部と酢酸10部を噴霧して混合し、減圧下(100mmHg)60℃で8時間乾燥させ、酢酸ナトリウムを0.1%、酢酸を2%含む((1)式の値=−1.43)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは3.5であった。
又、水溶液の粘度の安定性については上記と同様に評価した。
【0039】
[AA化PVA(III)]
上記のAA化PVA()の製造において、メタノール50部での洗浄を更に1回追加し、乾燥条件を減圧下(10mmHg)70℃で6時間に変更した他は同様に製造し、酢酸ナトリウムを0.0075%、酢酸を0.001%含む((1)式の値=0.74)、AA化度3.1モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは5.6であった。
又、水溶液の粘度の安定性については上記と同様に評価した。
【0040】
[AA化PVA(IV)]
上記に準じて酢酸ナトリウムを0.3%含有するPVA粉末(ケン化度80.2モル%、重合度1200、平均粒子径100メッシュ)を用いて、酢酸ナトリウムを0.05%、酢酸を0.01%含む((1)式の値=0.56)、AA化度0.1モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは5.4であった。
【0041】
[AA化PVA()]
上記のAA化PVA(I)の製造において、メタノール量を1000部に変更し、乾燥条件を40℃で6時間に変更した以外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.0006%、酢酸0.1%を含む((1)式の値=−2.36)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは2.5であった。
又、水溶液の粘度の安定性については上記と同様に評価した。
【0042】
[AA化PVA(VI)]
上記のAA化PVA(I)の製造において、乾燥条件を減圧下(100mmHg)70℃で6時間に変更した以外は同様に行って、酢酸ナトリウム0.2%、酢酸0.001%を含む((1)式の値=2.17)、AA化度6.0モル%のAA化PVA系樹脂を得た。このAA化PVA系樹脂の4%水溶液のpHは5.8であった。
又、水溶液の粘度の安定性については上記と同様に評価した。
【0043】
AA化PVA(I)〜(VI)の評価結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003579140
【0044】
実施例1
(塩化ビニルの懸濁重合)
ファドラータイプの撹拌翼を備えた容量100lのステンレス製オートクレープ中に撹拌下30℃の冷水28.6部、塩化ビニルモノマー100部、AA化PVA(I)の4%水溶液1.38部(固形分0.055部)、重合触媒としてジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートを0.2部の割合で同時に仕込み、続いて水120部を添加して、撹拌しながら重合温度を58℃に調整し、7時間懸濁重合を行った。
得られた塩化ビニル樹脂の物性を下記の方法に従い測定した。
【0045】
1.かさ密度
JISK−6721により測定した。
【0046】
2.粒度分布
JIS標準ふるい42メッシュオン及び250メッシュパスの粒子の含有量を%で表示した。
【0047】
3.可塑剤吸収性
プラストグラフに接続されたプラネタリー型ミキサーに、得られたポリ塩化ビニル粒子100部とジオクチルフタレート50部の混合物を投入し、80℃、70rpmで混合撹拌しながら、混練トルクを測定し、混練トルクが急激に低下するまでの経過時間を測定した。尚、評価基準は下記の通りである。
A・・・3分未満
B・・・3〜5分未満
C・・・5分以上
【0048】
4.フィッシュアイ
ロイヒス試験に基づき20cmあたりの斑点数を測定した。尚、評価基準は下記の通りである。
A・・・0〜4個
B・・・5〜10個
C・・・11個以上
【0049】
5.残留モノマー量
得られたポリ塩化ビニル粒子の一定量をテトラヒドロフランに溶解させて、ガスクロマトグラフにより、残存する塩化ビニルモノマー量(ppm)を定量した。
【0050】
6.スケール付着
重合体スラリーを重合缶外にとり出した後、缶内におけるスケール付着の状態を目視評価した。評価基準は以下の通りである。
A・・・スケール付着がなく重合缶内の金属光沢が見える。
B・・・重合缶内の金属光沢が、明瞭でない。
C・・・重合缶全面にフィルム状のスケールが確認できる。
又、該AA化PVA(I)の4%水溶液を25℃の条件下で2カ月放置した後のAA化PVA水溶液を用いて、上記と同様に懸濁重合を行い、塩化ビニル樹脂の物性を評価した。
【0051】
実施例2〜、比較例1〜2
表2に示すAA化PVA系樹脂を用いて、実施例1に準じて、表2に示される使用量で(実施例5〜8については他の分散剤を併用)、実施例1と同様に塩化ビニルの懸濁重合を行った。
得られた塩化ビニル樹脂の物性を実施例1と同様に測定した。
実施例、比較例のそれぞれの結果を表3に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0003579140
注)AA化PVA及び併用する分散剤の使用量は 塩化ビニル100重量部に対する重量部である。
【0053】
【表3】
Figure 0003579140
注)上段の評価は製造直後AA化PVA系樹脂水溶液を用いたもので、下段の評価は製造後25℃で2ヶ月放置した後のAA化PVA系樹脂水溶液を用いたものである。
【0054】
【発明の効果】
本発明の特定のAA化PVA系樹脂は、保存安定性に優れ、該AA化PVA系樹脂を長期間保存後、特に水溶液として保存した後にビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤として供した場合においても、何ら特性の低下は認められず、少量の使用で、かさ密度が顕著に大きくなり、しかも再現性良く、ほぼ均一な粒径分布をもち、粒径分布がシャープで、各粒子が多孔性で、空隙率の均一性もあり、更に低撹拌力でも、良好な重合安定性が得られ、重合槽等にスケールの付着もなく、重合時の撹拌の影響が少ない。又、AA基を含有しないケン化度60〜80モル%程度のPVA系樹脂を併用して用いると更に多孔性が向上し、該PVA系樹脂としてケン化度0〜60モル%のPVA系樹脂を用いても、かさ密度の低下が極めて少なく、多孔性が大幅に向上する。又、セルロース誘導体を併用すると多孔性が向上する。

Claims (6)

  1. (1)式で示される値が−2.27〜1.75となるアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂からなることを特徴とするビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
    log〔([酢酸塩]×酢酸の分子量)/([酢酸]×酢酸塩の分子量)〕・・・(1) [酢酸塩]:酢酸塩の含有量(重量%)
    [酢酸] :酢酸の含有量(重量%)
  2. (1)式で示される値が−1.17〜0.85となるアルカリ金属の酢酸塩及び酢酸を含むアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂からなることを特徴とするビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
  3. アルカリ金属の酢酸塩の含有量が0.5重量%以下であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
  4. アルカリ金属の酢酸塩の含有量が0.1重量%以下であるアセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
  5. アセト酢酸エステル基を含有しないポリビニルアルコール系樹脂を併用したことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
  6. セルロース誘導体を併用したことを特徴とする請求項1〜5記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤。
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