JP3578178B2 - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は透明性に優れたポリエステル樹脂組成物に関する。さらに詳しくは透明性を損なうことなくガスバリヤー性、耐熱性などを向上させたフィルム、容器等を形成しうるポリエステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートは、その優れた特性の故に繊維、フィルム、ボトルなどの原料として広く用いられている。とりわけ、食品、薬品、化粧品等の包装用フィルムやボトルの分野においては、比較的良好なガスバリヤー性を有しているうえに、溶融成形性、透明性、機械的強度等の諸性能に優れているため急速に需要が伸びている。
【0003】
しかしながら、ビール、ワイン、炭酸飲料などのような、酸素により香気が悪化するおそれのある場合や、充填ガスの漏洩を防止する必要がある用途では、透明性などの特性の他に、高いガスバリヤー性が必要とされる。このような用途にポリエチレンテレフタレートからなる容器を用いるには、容器の肉厚を厚くしてガスバリヤー性をもたせる必要があるが、経済的に不利になるだけではなく、容器の肉厚が厚くなると結晶化しやすくなり、その結果、透明性が低下し好ましくない。
【0004】
従来、ポリエチレンテレフタレートを用いた容器やフィルムに高いガスバリヤー性を付与するために、様々な改良がなされてきている。例えば、高いガスバリヤー性を有するポリエステルやポリアミド等と組み合わせた多層容器や多層フィルム、あるいは共重合によるガスバリヤー性の向上などが試みられている。しかし、これらの方法では容器の肉厚やガスバリヤー性の問題を完全に解決しているとは言い難い。
【0005】
これらの方法とは別に、ポリエチレンテレフタレートと高いガスバリヤー性を示すポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとを溶融混合することにより、ガスバリヤー性を向上させるとともに耐熱性などの諸特性を向上させることが試みられている。
しかしながら、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを溶融混合することにより、ガスバリヤー性を向上させることはできるが、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、相溶性が良くないために、透明性に優れた組成物を得ることは困難であった。
従来、この問題を解決するために、相溶化剤等を使用して透明性を向上させたり、また、エステル交換反応を起こさせることにより透明性を向上させるといった試みがなされている。
【0006】
例えば、特開平2−274757号では、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレートからなる組成物に、両者の予備混練物を添加することにより透明性、耐熱性等に優れた延伸ボトル等を形成し得るようなポリエステル樹脂組成物が得られることが開示されている。
また、特開平4−168148号では、特定の極限粘度を有するポリエチレンテレフタレートと特定の屈折率を有する共重合ポリエチレンナフタレートからなる、透明性を損なうことなくガスバリヤー性を向上させたポリエステル樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、溶融混合の際に重要な因子である、ポリエチレンテレフタレートの溶融粘度およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの溶融粘度と、溶融混合物の透明性の相関については注目されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の従来技術の問題点に鑑み、透明性を損なうことなくガスバリヤー性、耐熱性を向上させたポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述の目的を達成するために鋭意検討の結果、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートからなるポリエステル樹脂組成物において、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの溶融粘度の比を特定の割合にすることにより、透明性の優れたポリエステル樹脂組成物が得られることを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明は、ポリエチレンテレフタレート20〜95重量部とポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート80〜5重量部とからなる樹脂組成物であって、両者を溶融混合する際の温度における、溶融粘度の比(ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの溶融粘度/ポリエチレンテレフタレートの溶融粘度)が、0.0001以上であり、かつ1以下であることを特徴とするポリエステル樹脂組成物に関する発明である。
【0010】
本発明でいう溶融粘度とは、上記ポリエステル樹脂組成物を製造する際の混合に使用するポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとを、溶融混合する温度において、フローテスター((株)島津製作所製、型式:CFT−500)により直径1mm、長さ10mmのダイを用いて測定した、剪断速度100s−1における溶融粘度である。
【0011】
本発明で使用されるポリエチレンテレフタレートは、その性質を本質的に変化させない範囲で、少量の他のエステル形成単位を含んでいてもよい。すなわち、本発明で使用されるポリエチレンテレフタレートは、エチレンテレフタレート単位の他に、他のエステル形成単位を20モル%以下、好ましくは10モル%以下で含有していてもよい。
【0012】
他のエステル形成単位を構成するジカルボン酸およびジオールとしては、フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、3,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等の如き芳香族ジカルボン酸、またはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸類、テトラリンジカルボン酸類等の如き脂環族ジカルボン酸、およびプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の如き脂肪族グリコール、または1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,6−シクロヘキサンジオール等の如き脂環族グリコール、またはビスフェノールA等の如き芳香族グリコールを好適なものとして挙げることができる。
【0013】
また、上記のようなポリエチレンテレフタレートは、例えば少量の安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベンジルオキシ安息香酸、メトキシポリエチレングリコール等の如き単官能化合物によって分子末端を封止されていてもよい。また、グリセリン、トリメシン酸、ペンタエリスリトール等の如き多官能化合物を極く少量含んでいてもよい。
【0014】
本発明に用いるポリエチレンテレフタレートは、ポリマー中の水分率を300ppm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下に乾燥することが望ましく、また溶融粘度は、285℃において20〜5000Pa・s、好ましくは100〜3000Pa・sの範囲であることが望ましい。
上記溶融粘度が、20Pa・s未満のポリエチレンテレフタレートを使用したポリエステル樹脂組成物では、その成形品において十分な機械的性能を示さないおそれがある。
【0015】
上記溶融粘度が、5000Pa・sを超えるポリエチレンテレフタレートを使用した場合には、溶融粘度が高すぎるために、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとの溶融混合時に機械的な混合が進み難く、本発明の材料として好ましくない。
【0016】
本発明で使用されるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、その性質を本質的に変化させない範囲で、少量の他のエステル形成単位を含んでいてもよい。すなわち、本発明で使用されるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート単位の他に、他のエステル形成単位を20モル%以下、好ましくは10モル%以下で含有していてもよい。
【0017】
他のエステル形成単位を構成するジカルボン酸およびジオールとしては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、3,4’−ジフェニルジカルボン酸等の如き芳香族ジカルボン酸、またはコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸類、テトラリンジカルボン酸類等の如き脂環族ジカルボン酸、およびプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の如き脂肪族グリコール、または1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−シクロヘキサンジオール等の如き脂環族グリコール、またはビスフェノールA等の如き芳香族グリコールを好適なものとして挙げることができる。
【0018】
また、上記のようなポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、例えば少量の安息香酸、ベンゾイル安息香酸、ベンジルオキシ安息香酸、メトキシポリエチレングリコール等の如き単官能化合物によって分子末端を封止されていてもよい。またグリセリン、トリメシン酸、ペンタエリスリトール等の如き多官能化合物を極く少量含んでいてもよい。
【0019】
本発明に用いるポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、ポリマー中の水分率を300ppm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下に乾燥したものが望ましく、また溶融粘度は、285℃において0.1〜5000Pa・s、好ましくは1〜3000Pa・sの範囲であることが望ましい。
【0020】
本発明におけるポリエステル樹脂組成物には、上記のようなポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの他に、艶消剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤等の添加剤を含んでもよい。
【0021】
上記のようなポリエチレンテレフタレートとポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとからなるポリエステル樹脂組成物において、ポリエチレンテレフタレート、20〜95重量部、好ましくは30〜90重量部に対して、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートは、80〜5重量部、好ましくは70〜10重量部が用いられる。
【0022】
本発明において、両樹脂を溶融混合する際の上記ポリエステル樹脂組成物の溶融粘度の比(ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの溶融粘度/ポリエチレンテレフタレートの溶融粘度)が、0.0001以上であり、かつ1以下であることが必要である。
溶融粘度の比が上記1より大きい場合、本発明の目的である優れた透明性を有するポリエステル樹脂組成物が得られない。
溶融粘度の比が上記0.0001より小さい場合、ポリエステル樹脂組成物より得られるフィルム、ボトル等の性能が劣り、実用に供しえない。
上記溶融粘度比で溶融混合として得られた樹脂組成物をTダイ法等によりフィルムに成形した場合、ヘーズ(JIS K7105による測定値)が15%以下、更には10%以下のフィルムを容易に得ることができる。
【0023】
本発明のポリエステル樹脂組成物を製造する方法は、上記ポリエチレンテレフタレートと上記ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとを固体状態で混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー等で溶融混合するという従来公知の方法を適用することができる。実際の成形品とするには、いったん押出機などで溶融混合したポリエステル樹脂組成物をペレットとしてから押出機、射出成形機等の機器を用いて目的の成形品とする方法をとることもできるが、本発明の効果は、上記ポリエチレンテレフタレートと上記ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートとを固体状態で混合後、溶融加工を施して直接目的とする成形物とする方法をとる際に最も発現される。
【0024】
本発明のポリエステル樹脂組成物は、Tダイ法、共押出法等で得られる無延伸あるいは低倍率の延伸単層フィルムおよび多層フィルムおよびそれらを延伸したフィルム、成形後も無延伸の状態であるダイレクトブロー成形容器、低延伸倍率の深絞り成形、延伸ブロー成形により得られる容器に使用しても優れた透明状態に保持されることから、フィルム、シート、容器、繊維等のような成形体の材料として使用できる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例、比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
尚、本実施例及び比較例で採用した評価法は以下の通りである。
【0026】
(1)水分率
測定装置:三菱化成工業(株)製、微量水分測定装置 型式:CA−05
(2)溶融粘度
測定装置:(株)島津製作所製、フローテスター 型式:CFT−500
ダイ:直径1mm、長さ10mm、剪断速度:100s−1
(3)ヘーズ
JIS K7105に準じた。
測定装置:日本電色工業(株)製、色差計 型式:Z−Σ80
【0027】
実施例1
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETということがある)のペレット(溶融粘度2400Pa・s、測定温度285℃、水分率20ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下、PENということがある)のペレット(溶融粘度480Pa・s、測定温度285℃、水分率35ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、80/20の混合ペレット(溶融粘度比:0.20)を準備した。
【0028】
この混合ペレットを混合後直ちに、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ31μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0029】
実施例2
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度720Pa・s、測定温度285℃、水分率27ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度400Pa・s、測定温度285℃、水分率38ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、80/20の混合ペレット(溶融粘度比:0.56)を準備した。
この混合ペレットを混合後直ちに、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ29μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0030】
実施例3
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度1570Pa・s、測定温度285℃、水分率30ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度1150Pa・s、測定温度285℃、水分率32ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、80/20の混合ペレット(溶融粘度比:0.73)を準備した。
【0031】
この混合ペレットを混合後直ちに、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ30μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0032】
実施例4
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度2400Pa・s、測定温度285℃、水分率20ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度480Pa・s、測定温度285℃、水分率35ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、60/40の混合ペレット(溶融粘度比:0.20)を準備した。
【0033】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm,厚さ30μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0034】
実施例5
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度1570Pa・s、測定温度285℃、水分率30ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度1150Pa・s、測定温度285℃、水分率32ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、60/40の混合ペレット(溶融粘度比:0.73)を準備した。
【0035】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ32μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0036】
実施例6
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度2400Pa・s、測定温度285℃、水分率20ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度480Pa・s、測定温度285℃、水分率35ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、30/70の混合ペレット(溶融粘度比:0.20)を準備した。
【0037】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm,厚さ29μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0038】
実施例7
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度1570Pa・s、測定温度285℃、水分率30ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度1150Pa・s、測定温度285℃、水分率32ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、30/70の混合ペレット(溶融粘度比:0.73)を準備した。
【0039】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ30μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度310Pa・s、測定温度285℃、水分率25ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度400Pa・s、測定温度285℃、水分率38ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、80/20の混合ペレット(溶融粘度比:1.29)を準備した。
【0041】
この混合ペレットを混合後直ちに、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm,厚さ30μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表2に示す。
【0042】
比較例2
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度110Pa・s、測定温度285℃、水分率29ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度450Pa・s、測定温度285℃、水分率25ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、80/20の混合ペレット(溶融粘度比:4.09)を準備した。
【0043】
この混合ペレットを混合後直ちに、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm,厚さ31μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表2に示す。
【0044】
比較例3
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度310Pa・s、測定温度285℃、水分率25ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度400Pa・s、測定温度285℃、水分率38ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、60/40の混合ペレット(溶融粘度比:1.29)を準備した。
【0045】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ31μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表2に示す。
【0046】
比較例4
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度310Pa・s、測定温度285℃、水分率25ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度950Pa・s、測定温度285℃、水分率31ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、60/40の混合ペレット(溶融粘度比:3.06)を準備した。
【0047】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ30μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表2に示す。
【0048】
比較例5
ポリエチレンテレフタレートのペレット(溶融粘度310Pa・s、測定温度285℃、水分率25ppm)およびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートのペレット(溶融粘度400Pa・s、測定温度285℃、水分率38ppm)をタンブラーにより混合し、ブレンド比(PET/PEN、重量比)が、30/70の混合ペレット(溶融粘度比:1.29)を準備した。
【0049】
この混合ペレットを吸湿しない状態で保存したものから、一軸押出機(スクリュー直径:20mm、L/D:25、スクリュー形式:フルフライト)を用い、Tダイ法によりシリンダー温度275〜285℃、Tダイ温度285℃、スクリュー回転数72rpm、冷却ロール温度90℃の条件下で溶融混合し、幅120mm、厚さ32μmのフィルムを得た。
原料組成及び得られたフィルムのヘーズ測定結果を表2に示す。
【0050】
【発明の効果】
本発明のポリエステル樹脂組成物は透明性に優れ、フィルム、シート、容器、繊維等の材料として有用である。
【0051】
【0052】
Claims (2)
- ポリエチレンテレフタレート20〜95重量部とポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート80〜5重量部とからなる樹脂組成物であって、両者を溶融混合する際の温度における、溶融粘度の比(ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの溶融粘度/ポリエチレンテレフタレートの溶融粘度)が、0.0001以上であり、かつ1以下であることを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
- 厚み30μmのフィルムに成形した際のヘーズが15%以下である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
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