JP3577936B2 - 温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造として、本体ケースを便器の後部上面に取付けられる下ケースと、下ケースに装着される上ケースとに分割し、この本体ケース内に、洗浄水を吐出させる洗浄ノズルを備えた洗浄装置と、洗浄装置を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等のような電気部品とを収納し、電気部品のアース線を下ケースにねじ止めされたアース金具に接続し、アース金具に取付けられたアースねじに外部アース線を接続するようにしたものが知られている。従来のアース金具2と下ケース9との固定は、取付けねじ30のみで行っており、その一例を図8に示す。下ケース9の側壁11には、アース金具2の垂直端子片4が嵌まり込むことができる大きさの凹状の切り欠き50が形成されており、この切り欠き50内に垂直端子片4を配置して、垂直端子片4に螺合するアースねじ5の先部を下ケース9の内側に逃がすようにしている。尚図中の8はアース線である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のアース金具2の取り付け構造にあっては、アース金具2は取付けねじ30で固定される部分以外の他の箇所では、下ケース9では位置決め支持されておらず、またアース金具2の動きも下ケース9では規制されていないために、取付けねじ30を取付ける前に、下ケース9の取付けボス7に対してアース金具2のねじ部6を位置決めする作業が難しく、しかも、アース金具2は図8の矢印イ方向に動き易く、ねじ止め作業に手間がかかっていた。そのうえ下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合には、その外力を取付けねじ30の部分のみで受ける構造となるために、合成樹脂製の取付けボス7が折れる恐れがあり、アース金具2の取付け強度に不安があった。
【0004】
本発明は、上記従来例に鑑みてなされたもので、下ケースに対するアース金具のねじ止め作業を容易に行うことができると共に、アース金具を下ケースの複数箇所で支持することができ、組立て性の向上及び取付け強度の向上を図ることができる温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、便器の後部上面に取付けられる下ケース9と、下ケース9に装着される上ケースとから成る本体ケース内に、本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズル12を備えた洗浄装置13と、洗浄装置13を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等のような電気部品とが収納され、電気部品のアース線8を下ケース9にねじ止めされたアース金具2に接続し、アース金具2に取付けられるアースねじ5に外部アース線を接続するようにした温水洗浄装置13のアース金具の取り付け構造において、アース金具2は、下ケース9内に突設された取付けボス7にねじ止めされると共にアース線8が接続される水平端子片3と、アースねじ5が取付けられる垂直端子片4とで構成され、下ケース9の側壁11には上方に開口し、アースねじ5が嵌挿自在となったU字溝15が形成され、上記アース金具2の水平端子片3を側壁11の上面11aに載置し且つアース金具2の垂直端子片4に取付けたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿して垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させた状態で、水平端子片3のねじ部6が下ケース9の取付けボス7に位置決めされるように構成されていることを特徴としている。このように構成することで、アース金具2に取付けられたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿させながら、アース金具2の水平端子片3を側壁11の上面11aに載置し且つ垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させるだけで、水平端子片3のねじ部6と下ケース9の取付けボス7とが位置決めされる。しかも、U字溝15がアースねじ5のガイドとなるので、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると共に、配置後にはアース金具2は側壁11の上面11aと外面11bとU字溝15とによって支持され且つその動きが規制されるので、アース金具2が動き難くなり、アース金具2のねじ止め作業がきわめて容易となる。さらに、アース金具2はねじ部以外の箇所では上記下ケース9の複数箇所で支持されるので、下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、取付けボス7の折損などを防止できるようになる。
【0006】
また上記水平端子片3に側壁11の内面11cに当接可能な当接部16を設けて成るのが好ましく、この場合、側壁11の内面11cを利用してアース金具2が側壁11の外側方に抜けてしまうのを防止でき、アース金具2の横方向の位置決め支持がより確実となると共に、アース金具2を支持する箇所を更に増やすことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を説明する。
温水洗浄装置1の本体ケースは、例えばP.P等の樹脂成形品から成り、便器の後部上面に取付けられる下ケース9と、この下ケース9に装着される上ケース(図示せず)とに分割されている。
【0008】
下ケース9の上面には、図4及び図5に示すように、洗浄装置取付け部14と、温水タンク取付け部21と、回路基板24及び電源トランス25の取付け部22と、脱臭ダクト取付け部とがそれぞれ形成されており、洗浄装置取付け部14には本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズル12を備えた洗浄装置13が取付けられ、温水タンク取付け部21には電気ヒータを内蔵した温水タンク20が取付けられ、脱臭ダクト取付け部には便器ボウル内の臭気を外部に排出させるための脱臭ダクト27が取付けられ、回路基板24及び電源トランス25の取付け部22には、回路基板24及び電源トランス25を搭載したベース体23が取付けられている。
【0009】
ベース体23上の回路基板24には、洗浄装置13や温水タンク20内の電気ヒータ等を制御する電気回路が実装されている。そして、これら電気回路及び温水タンク20内の電気ヒータ、電源トランス25等のような各電気部品のアース線8が、図1に示すように、下ケース9にねじ止めされるアース金具2を介して外部にアースされている。なお、電気部品として、図4、図5の実施形態に限定されるものではなく、例えば便器ボウル内に温風を供給する乾燥装置内に内蔵される電気ヒータ等も広く含まれるものである。尚、図4中の26は脱臭ダクト、60は電源コード、61は配線コネクタである。
【0010】
ここで、下ケース9の温水タンク取付け部21の側方には、下ケース9の側壁11に近接して一対のねじ孔付き取付けボス7が突設されており、この取付けボス7にアース金具2が取付けられている。
アース金具2は、図2、図3に示すように、下ケース9内に突設された取付けボス7にねじ止めされると共にアース線8が接続される水平端子片3と、アースねじ5が取付けられる垂直端子片4とで構成されている。水平端子片3の根元部の両面3a,3a間の幅寸法は垂直端子片4の幅寸法と略等しく形成されていると共に、根元部の後端面は側壁11の内面11cに当接可能な当接部16となっている。なお、当接部16は側壁11の内面11cに必ずしも当接させる必要はなく、図1(a)のように僅かな隙間をもって対面配置されてもよいものである。また、水平端子片3には、取付けボス7にねじ止めされるねじ部6が設けられている。本実施形態では、ねじ部6は、水平端子片3の先端側の一辺の2箇所に形成された半円状の切欠孔6aで構成されており、取付けねじ30の頭部を切欠孔6aに引っ掛けた状態で取付けねじ30の先部を取付けボス7にねじ込むことで、水平端子片3を取付けボス7に固定できるようになっている。もちろん、ねじ部6は切欠孔に限られるものではなく、円形孔であってもよいものである。一方、アース金具2の垂直端子片4には、アースねじ5が取付けられるアースねじ取付け孔31が穿孔されている。そして、アースねじ5をU字溝15内に嵌挿して垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させることによって、上記水平端子片3のねじ部6を下ケース9の取付けボス7に位置決めできるように構成されている。また、アースねじ5には外部アース線が接続されるものである。図2中の32は、外部アース線の端部をアースねじ5に締め付ける際の滑り止め用溝である。
【0011】
一方、下ケース9の側壁11には、図1、図2に示すように、上方に開口したU字溝15が形成されている。U字溝15は、アースねじ5を逃がすためのものであり、アースねじ5の先部をU字溝15から下ケース9内に逃がすことでアース金具2の垂直端子片4が側壁11の外面11bに当接可能となっている。また、U字溝15の溝幅はアースねじ5の外径より若干大きく形成されており、これによりU字溝15の両側面15aがアースねじ5のガイドとなり、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できるようになっている。また、U字溝15の深さは、アース金具2を下ケース9の正規の位置に配置した状態でアースねじ5がU字溝15の底面15bに当たるような深さに設定されている。従って、U字溝15の底面15bは、アース金具2に上方から荷重がかかったときにその荷重をアースねじ5を介して受け止める働きをする。さらに、U字溝15の上部には側壁11の上端部よりも段落ちした段落ち部34が形成されている。段落ち部34の両側面は図2に示すように、水平端子片3の根元部の両面3a,3aと対向する両側面が上方になる程外方に傾斜したテーパー面11dでそれぞれ構成されており、テーパー面11d,11d間に水平端子片3の根元部を横方向に位置決め支持した状態で保持できるようになっている。
【0012】
しかして、アース金具2を下ケース9にねじ止めするにあたっては、図7に示すように、上方からアース金具2を側壁11に嵌め込んで、アース金具2に取付けられたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿させながら、アース金具2の水平端子片3の幅狭の根元部を段落ち部34内に嵌め込む。このとき、U字溝15内の両側面15aがアースねじ5のガイドとなるので、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると同時に、水平端子片3のねじ部6と下ケース9の取付けボス7とが位置決めされた状態となる。またこのとき、段落ち部34の両側面は上方になる程外方に傾斜したテーパー面11dでそれぞれ形成されているので、水平端子片3の根元部が嵌め込み易くなると共に、水平端子片3が横方向に位置決め支持されるようになる。
【0013】
従って、アース金具2は側壁11の外面11bと内面11cとで前後方向(側壁11の厚み方向)の動きが規制される。つまり、図6のように水平端子片3の当接部16が側壁11の内面11cに当接し、且つ垂直端子片4が側壁11の外面11bに当接することにより、側壁11の外面11bと内面11cとを利用してアース金具2が側壁11の外側方に抜け出たり、或いはアース金具2が側壁11の内側に入り込んだりすることがなくなる。さらに、アース金具2は、側壁11の段落ち部34の両側のテーパー面11d,11dとU字溝15の両側面15aとで左右方向(側壁11の長さ方向)の動きも規制されるので、アース金具2を横方向に確実に位置決めでき、従って、取付けねじ30をボスにねじ込む際にアース金具2がずれる心配もなく、アース金具2のねじ止め作業がきわめて容易となり、組立て性が向上する。
【0014】
また、アース金具2は、下ケース9の取付けボス7以外に、上記のように側壁11の複数箇所で支持されているので、下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、強度が増す。つまり、横方向の引張りに対して、アース金具2は、取付けねじ30と、側壁11の内外面11b,11cと、段落ち部34の両側のテーパー面11dと、U字溝15の両側面15aとでそれぞれ支持されるようになり、また、上方からの圧力に対して、アース金具2は取付けボス7と、側壁11の段落ち部34内の上面11aと、U字溝15の底面15bの3点で支持されるので、取付けボス7に外力が集中するのを防止でき、合成樹脂製の取付けボス7の折れ防止を図ることができる結果、アース金具2の取付け強度を向上させることができる。
【0015】
また、下ケース9の側壁11を利用してアース金具2を支持し且つその動きを規制できる構造となっているので、下ケース9に位置決め用リブや支持用リブ等を別に設けたりする必要もなく、下ケース9の構造の簡素化を図ることができるという利点もある。
なお、前記実施形態では、U字溝15の上部に段落ち部34を設けるようにしたが、段落ち部34は必ずしも必要でなく、省略可能である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、便器の後部上面に取付けられる下ケースと、下ケースに装着される上ケースとから成る本体ケース内に、本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズルを備えた洗浄装置と、洗浄装置を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等の電気部品とが収納され、電気部品のアース線を下ケースにねじ止めされたアース金具に接続し、アース金具に取付けられたアースねじに外部アース線を接続するようにした温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造において、アース金具は、下ケース内に突設された取付けボスにねじ止めされると共にアース線が接続される水平端子片と、アースねじが取付けられる垂直端子片とで構成され、下ケースの側壁には上方に開口し、アースねじが嵌挿自在となったU字溝が形成され、上記アース金具の水平端子片を側壁の上面に載置し且つアース金具の垂直端子片に取付けたアースねじをU字溝内に嵌挿して垂直端子片を側壁の外面に当接させた状態で、水平端子片のねじ部が下ケースの取付けボスに位置決めされるように構成されているから、アース金具に取付けられたアースねじをU字溝内に嵌挿させながら、アース金具の水平端子片を側壁の上面に載置し且つ垂直端子片を側壁の外面bに当接させるだけで、水平端子片のねじ部と下ケースの取付けボスとが位置決めされる。しかも、U字溝がアースねじのガイドとなるので、アース金具を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると共に、配置後にはアース金具は側壁の上面と外面とU字溝とによって支持され且つその動きが規制されるので、アース金具が動き難くなり、アース金具のねじ止め作業がきわめて容易となる。さらに、アース金具はねじ部以外の箇所では上記下ケースの複数箇所で支持されるので、下ケースにねじ止めされたアース金具に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、取付けボスの折損などを防止でき、アース金具の取付け強度を向上させることができる。さらに、下ケースを利用してアース金具を支持し且つその動きを規制できる構造となっているので、下ケースに位置決め用リブや支持用リブ等を別に設けたりする必要もなく、下ケースの構造の簡素化を図ることができる。
【0017】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、水平端子片に側壁の内面に当接可能な当接部を設けて成るから、側壁の内面を利用して、アース金具が側壁の外側方に抜けてしまうのを防止でき、アース金具の横方向の位置決め支持がより確実となる。また、アース金具を支持する箇所が更に増えることによって、取付けボスの破損防止に一層効果的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)はアース金具の取付け状態を説明する平面図、(b)は側面図である。
【図2】同上の下ケースとアース金具の分解斜視図である。
【図3】同上のアース金具を示し、(a)は平面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は正面図である。
【図4】同上の温水洗浄装置の内部構成を説明する平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】同上のアース金具と側壁の内面との当接状態の説明図である。
【図7】(a)(b)は同上のアース金具の取付け状態の説明図である。
【図8】(a)(b)は従来のアース金具の取付け状態を説明する平面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 温水洗浄装置
2 アース金具
3 水平端子片
4 垂直端子片
5 アースねじ
7 取付けボス
8 アース線
9 下ケース
11 側壁
15 U字溝
16 当接部
【発明の属する技術分野】
この発明は、温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造として、本体ケースを便器の後部上面に取付けられる下ケースと、下ケースに装着される上ケースとに分割し、この本体ケース内に、洗浄水を吐出させる洗浄ノズルを備えた洗浄装置と、洗浄装置を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等のような電気部品とを収納し、電気部品のアース線を下ケースにねじ止めされたアース金具に接続し、アース金具に取付けられたアースねじに外部アース線を接続するようにしたものが知られている。従来のアース金具2と下ケース9との固定は、取付けねじ30のみで行っており、その一例を図8に示す。下ケース9の側壁11には、アース金具2の垂直端子片4が嵌まり込むことができる大きさの凹状の切り欠き50が形成されており、この切り欠き50内に垂直端子片4を配置して、垂直端子片4に螺合するアースねじ5の先部を下ケース9の内側に逃がすようにしている。尚図中の8はアース線である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のアース金具2の取り付け構造にあっては、アース金具2は取付けねじ30で固定される部分以外の他の箇所では、下ケース9では位置決め支持されておらず、またアース金具2の動きも下ケース9では規制されていないために、取付けねじ30を取付ける前に、下ケース9の取付けボス7に対してアース金具2のねじ部6を位置決めする作業が難しく、しかも、アース金具2は図8の矢印イ方向に動き易く、ねじ止め作業に手間がかかっていた。そのうえ下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合には、その外力を取付けねじ30の部分のみで受ける構造となるために、合成樹脂製の取付けボス7が折れる恐れがあり、アース金具2の取付け強度に不安があった。
【0004】
本発明は、上記従来例に鑑みてなされたもので、下ケースに対するアース金具のねじ止め作業を容易に行うことができると共に、アース金具を下ケースの複数箇所で支持することができ、組立て性の向上及び取付け強度の向上を図ることができる温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、便器の後部上面に取付けられる下ケース9と、下ケース9に装着される上ケースとから成る本体ケース内に、本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズル12を備えた洗浄装置13と、洗浄装置13を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等のような電気部品とが収納され、電気部品のアース線8を下ケース9にねじ止めされたアース金具2に接続し、アース金具2に取付けられるアースねじ5に外部アース線を接続するようにした温水洗浄装置13のアース金具の取り付け構造において、アース金具2は、下ケース9内に突設された取付けボス7にねじ止めされると共にアース線8が接続される水平端子片3と、アースねじ5が取付けられる垂直端子片4とで構成され、下ケース9の側壁11には上方に開口し、アースねじ5が嵌挿自在となったU字溝15が形成され、上記アース金具2の水平端子片3を側壁11の上面11aに載置し且つアース金具2の垂直端子片4に取付けたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿して垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させた状態で、水平端子片3のねじ部6が下ケース9の取付けボス7に位置決めされるように構成されていることを特徴としている。このように構成することで、アース金具2に取付けられたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿させながら、アース金具2の水平端子片3を側壁11の上面11aに載置し且つ垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させるだけで、水平端子片3のねじ部6と下ケース9の取付けボス7とが位置決めされる。しかも、U字溝15がアースねじ5のガイドとなるので、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると共に、配置後にはアース金具2は側壁11の上面11aと外面11bとU字溝15とによって支持され且つその動きが規制されるので、アース金具2が動き難くなり、アース金具2のねじ止め作業がきわめて容易となる。さらに、アース金具2はねじ部以外の箇所では上記下ケース9の複数箇所で支持されるので、下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、取付けボス7の折損などを防止できるようになる。
【0006】
また上記水平端子片3に側壁11の内面11cに当接可能な当接部16を設けて成るのが好ましく、この場合、側壁11の内面11cを利用してアース金具2が側壁11の外側方に抜けてしまうのを防止でき、アース金具2の横方向の位置決め支持がより確実となると共に、アース金具2を支持する箇所を更に増やすことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を説明する。
温水洗浄装置1の本体ケースは、例えばP.P等の樹脂成形品から成り、便器の後部上面に取付けられる下ケース9と、この下ケース9に装着される上ケース(図示せず)とに分割されている。
【0008】
下ケース9の上面には、図4及び図5に示すように、洗浄装置取付け部14と、温水タンク取付け部21と、回路基板24及び電源トランス25の取付け部22と、脱臭ダクト取付け部とがそれぞれ形成されており、洗浄装置取付け部14には本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズル12を備えた洗浄装置13が取付けられ、温水タンク取付け部21には電気ヒータを内蔵した温水タンク20が取付けられ、脱臭ダクト取付け部には便器ボウル内の臭気を外部に排出させるための脱臭ダクト27が取付けられ、回路基板24及び電源トランス25の取付け部22には、回路基板24及び電源トランス25を搭載したベース体23が取付けられている。
【0009】
ベース体23上の回路基板24には、洗浄装置13や温水タンク20内の電気ヒータ等を制御する電気回路が実装されている。そして、これら電気回路及び温水タンク20内の電気ヒータ、電源トランス25等のような各電気部品のアース線8が、図1に示すように、下ケース9にねじ止めされるアース金具2を介して外部にアースされている。なお、電気部品として、図4、図5の実施形態に限定されるものではなく、例えば便器ボウル内に温風を供給する乾燥装置内に内蔵される電気ヒータ等も広く含まれるものである。尚、図4中の26は脱臭ダクト、60は電源コード、61は配線コネクタである。
【0010】
ここで、下ケース9の温水タンク取付け部21の側方には、下ケース9の側壁11に近接して一対のねじ孔付き取付けボス7が突設されており、この取付けボス7にアース金具2が取付けられている。
アース金具2は、図2、図3に示すように、下ケース9内に突設された取付けボス7にねじ止めされると共にアース線8が接続される水平端子片3と、アースねじ5が取付けられる垂直端子片4とで構成されている。水平端子片3の根元部の両面3a,3a間の幅寸法は垂直端子片4の幅寸法と略等しく形成されていると共に、根元部の後端面は側壁11の内面11cに当接可能な当接部16となっている。なお、当接部16は側壁11の内面11cに必ずしも当接させる必要はなく、図1(a)のように僅かな隙間をもって対面配置されてもよいものである。また、水平端子片3には、取付けボス7にねじ止めされるねじ部6が設けられている。本実施形態では、ねじ部6は、水平端子片3の先端側の一辺の2箇所に形成された半円状の切欠孔6aで構成されており、取付けねじ30の頭部を切欠孔6aに引っ掛けた状態で取付けねじ30の先部を取付けボス7にねじ込むことで、水平端子片3を取付けボス7に固定できるようになっている。もちろん、ねじ部6は切欠孔に限られるものではなく、円形孔であってもよいものである。一方、アース金具2の垂直端子片4には、アースねじ5が取付けられるアースねじ取付け孔31が穿孔されている。そして、アースねじ5をU字溝15内に嵌挿して垂直端子片4を側壁11の外面11bに当接させることによって、上記水平端子片3のねじ部6を下ケース9の取付けボス7に位置決めできるように構成されている。また、アースねじ5には外部アース線が接続されるものである。図2中の32は、外部アース線の端部をアースねじ5に締め付ける際の滑り止め用溝である。
【0011】
一方、下ケース9の側壁11には、図1、図2に示すように、上方に開口したU字溝15が形成されている。U字溝15は、アースねじ5を逃がすためのものであり、アースねじ5の先部をU字溝15から下ケース9内に逃がすことでアース金具2の垂直端子片4が側壁11の外面11bに当接可能となっている。また、U字溝15の溝幅はアースねじ5の外径より若干大きく形成されており、これによりU字溝15の両側面15aがアースねじ5のガイドとなり、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できるようになっている。また、U字溝15の深さは、アース金具2を下ケース9の正規の位置に配置した状態でアースねじ5がU字溝15の底面15bに当たるような深さに設定されている。従って、U字溝15の底面15bは、アース金具2に上方から荷重がかかったときにその荷重をアースねじ5を介して受け止める働きをする。さらに、U字溝15の上部には側壁11の上端部よりも段落ちした段落ち部34が形成されている。段落ち部34の両側面は図2に示すように、水平端子片3の根元部の両面3a,3aと対向する両側面が上方になる程外方に傾斜したテーパー面11dでそれぞれ構成されており、テーパー面11d,11d間に水平端子片3の根元部を横方向に位置決め支持した状態で保持できるようになっている。
【0012】
しかして、アース金具2を下ケース9にねじ止めするにあたっては、図7に示すように、上方からアース金具2を側壁11に嵌め込んで、アース金具2に取付けられたアースねじ5をU字溝15内に嵌挿させながら、アース金具2の水平端子片3の幅狭の根元部を段落ち部34内に嵌め込む。このとき、U字溝15内の両側面15aがアースねじ5のガイドとなるので、アース金具2を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると同時に、水平端子片3のねじ部6と下ケース9の取付けボス7とが位置決めされた状態となる。またこのとき、段落ち部34の両側面は上方になる程外方に傾斜したテーパー面11dでそれぞれ形成されているので、水平端子片3の根元部が嵌め込み易くなると共に、水平端子片3が横方向に位置決め支持されるようになる。
【0013】
従って、アース金具2は側壁11の外面11bと内面11cとで前後方向(側壁11の厚み方向)の動きが規制される。つまり、図6のように水平端子片3の当接部16が側壁11の内面11cに当接し、且つ垂直端子片4が側壁11の外面11bに当接することにより、側壁11の外面11bと内面11cとを利用してアース金具2が側壁11の外側方に抜け出たり、或いはアース金具2が側壁11の内側に入り込んだりすることがなくなる。さらに、アース金具2は、側壁11の段落ち部34の両側のテーパー面11d,11dとU字溝15の両側面15aとで左右方向(側壁11の長さ方向)の動きも規制されるので、アース金具2を横方向に確実に位置決めでき、従って、取付けねじ30をボスにねじ込む際にアース金具2がずれる心配もなく、アース金具2のねじ止め作業がきわめて容易となり、組立て性が向上する。
【0014】
また、アース金具2は、下ケース9の取付けボス7以外に、上記のように側壁11の複数箇所で支持されているので、下ケース9にねじ止めされたアース金具2に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、強度が増す。つまり、横方向の引張りに対して、アース金具2は、取付けねじ30と、側壁11の内外面11b,11cと、段落ち部34の両側のテーパー面11dと、U字溝15の両側面15aとでそれぞれ支持されるようになり、また、上方からの圧力に対して、アース金具2は取付けボス7と、側壁11の段落ち部34内の上面11aと、U字溝15の底面15bの3点で支持されるので、取付けボス7に外力が集中するのを防止でき、合成樹脂製の取付けボス7の折れ防止を図ることができる結果、アース金具2の取付け強度を向上させることができる。
【0015】
また、下ケース9の側壁11を利用してアース金具2を支持し且つその動きを規制できる構造となっているので、下ケース9に位置決め用リブや支持用リブ等を別に設けたりする必要もなく、下ケース9の構造の簡素化を図ることができるという利点もある。
なお、前記実施形態では、U字溝15の上部に段落ち部34を設けるようにしたが、段落ち部34は必ずしも必要でなく、省略可能である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、便器の後部上面に取付けられる下ケースと、下ケースに装着される上ケースとから成る本体ケース内に、本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズルを備えた洗浄装置と、洗浄装置を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等の電気部品とが収納され、電気部品のアース線を下ケースにねじ止めされたアース金具に接続し、アース金具に取付けられたアースねじに外部アース線を接続するようにした温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造において、アース金具は、下ケース内に突設された取付けボスにねじ止めされると共にアース線が接続される水平端子片と、アースねじが取付けられる垂直端子片とで構成され、下ケースの側壁には上方に開口し、アースねじが嵌挿自在となったU字溝が形成され、上記アース金具の水平端子片を側壁の上面に載置し且つアース金具の垂直端子片に取付けたアースねじをU字溝内に嵌挿して垂直端子片を側壁の外面に当接させた状態で、水平端子片のねじ部が下ケースの取付けボスに位置決めされるように構成されているから、アース金具に取付けられたアースねじをU字溝内に嵌挿させながら、アース金具の水平端子片を側壁の上面に載置し且つ垂直端子片を側壁の外面bに当接させるだけで、水平端子片のねじ部と下ケースの取付けボスとが位置決めされる。しかも、U字溝がアースねじのガイドとなるので、アース金具を下ケース9の正規の位置にスムーズに配置できると共に、配置後にはアース金具は側壁の上面と外面とU字溝とによって支持され且つその動きが規制されるので、アース金具が動き難くなり、アース金具のねじ止め作業がきわめて容易となる。さらに、アース金具はねじ部以外の箇所では上記下ケースの複数箇所で支持されるので、下ケースにねじ止めされたアース金具に外力が加わった場合に、外力を受ける箇所が多くなり、取付けボスの折損などを防止でき、アース金具の取付け強度を向上させることができる。さらに、下ケースを利用してアース金具を支持し且つその動きを規制できる構造となっているので、下ケースに位置決め用リブや支持用リブ等を別に設けたりする必要もなく、下ケースの構造の簡素化を図ることができる。
【0017】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、水平端子片に側壁の内面に当接可能な当接部を設けて成るから、側壁の内面を利用して、アース金具が側壁の外側方に抜けてしまうのを防止でき、アース金具の横方向の位置決め支持がより確実となる。また、アース金具を支持する箇所が更に増えることによって、取付けボスの破損防止に一層効果的となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)はアース金具の取付け状態を説明する平面図、(b)は側面図である。
【図2】同上の下ケースとアース金具の分解斜視図である。
【図3】同上のアース金具を示し、(a)は平面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は正面図である。
【図4】同上の温水洗浄装置の内部構成を説明する平面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】同上のアース金具と側壁の内面との当接状態の説明図である。
【図7】(a)(b)は同上のアース金具の取付け状態の説明図である。
【図8】(a)(b)は従来のアース金具の取付け状態を説明する平面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 温水洗浄装置
2 アース金具
3 水平端子片
4 垂直端子片
5 アースねじ
7 取付けボス
8 アース線
9 下ケース
11 側壁
15 U字溝
16 当接部
Claims (2)
- 便器の後部上面に取付けられる下ケースと、下ケースに装着される上ケースとから成る本体ケース内に、本体ケースから出し入れ自在とされる洗浄ノズルを備えた洗浄装置と、洗浄装置を制御する電気回路や洗浄水を加熱する電気ヒータ等のような電気部品とが収納され、電気部品のアース線を下ケースにねじ止めされたアース金具に接続し、アース金具に取付けられたアースねじに外部アース線を接続するようにした温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造において、アース金具は、下ケース内に突設された取付けボスにねじ止めされると共にアース線が接続される水平端子片と、アースねじが取付けられる垂直端子片とで構成され、下ケースの側壁には上方に開口し、アースねじが嵌挿自在となったU字溝が形成され、上記アース金具の水平端子片を側壁の上面に載置し且つアース金具の垂直端子片に取付けたアースねじをU字溝内に嵌挿して垂直端子片を側壁の外面に当接させた状態で、水平端子片のねじ部が下ケースの取付けボスに位置決めされるように構成されていることを特徴とする温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造。
- 水平端子片に側壁の内面に当接可能な当接部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の温水洗浄装置のアース金具の取り付け構造。
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- 1998-03-12 JP JP06171398A patent/JP3577936B2/ja not_active Expired - Fee Related
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