JP3576634B2 - モーター駆動装置およびカメラ - Google Patents

モーター駆動装置およびカメラ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は1つのモーターにより複数の機構を駆動するモーター駆動装置および、このモーター駆動装置を用いたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、1つのモーターを駆動源として、フイルム給送や、シャッターのチャージ、可動ミラーの回動等を実行するモーター駆動式のカメラが各種提案されている。例えば、特開平1−202738号のカメラは、カメラ本体内に1つのモーターを内蔵し、背蓋を開けてフィルムカートリッジを装填し、背蓋を閉じると、フィルムカートリッジ内のフルムを全量巻上スプールに巻上して撮影待機状態とする予備巻上方式が採用され、以後の撮影に際して、このモーターによりフイルムの巻き戻し、シャッターのチャージ、可動ミラーの回動を遊星クラッチの切換により実行するようにしている。このモーター駆動装置は、モーターを例えば正転側に回転させると、遊星クラッチがフルムの巻上側の第1の伝達系に遊星クラッチが切り換わり、モーターの正転続行でフルムの巻上を行い、巻上終了後はモータを逆転させ、遊星クラッチを第2の伝達系に切換える。遊星クラッチが第2の伝達系に切り換わった状態で、モーターを逆回転させると、回転カム部材が1回転する間に、フルムの巻き戻し、シャッターチャージ、可動ミラーのアップ・ダウンという撮影のための一連の動作を行えるようにしている。
【0003】
また、特開平1−287648号のモーター駆動装置は、1つのモーターで複数の遊星クラッチ機構を駆動する方式で、モーターを正転させて第1の遊星クラッチを切換え動作させて、モーター逆転時の被伝達駆動系を選択し、この選択状態でモーターを逆転することによりその選択された被伝達系にモーターの動力を伝達する。
【0004】
また、特開平3−81750号のカメラのモーター電動装置は、1つのモーターの正逆転でシャッターチャージ、フルム巻き上げ・巻き戻しを行うようにしたもので、2つの遊星ギヤの一方の遊星ギヤの正逆の公転でシャッターチージ及びフイルム巻き戻しの切換えを行い、他方の遊星ギヤの逆公転でフイルム巻き上げを行い、さらに、それぞれの遊星ギヤの逆公転時の噛み合いを選択させるための機構を備えている。
【0005】
【発明が解決しようとる課題】
しかしながら、特開平1−202738号では、フルムの予備巻上方式のために、背蓋連動機構等を必要とし、方式やレイアウトの自由度が限定されてしまう。
【0006】
また、特開平1−287648号では、被伝達系の数だけ遊星クラッチを必要とするので、機構が大型化してしまう。また、モーターの正転→逆転がセットで1つの動作を完了するので、一連の動作を行うにはシーケンスが複雑になり、速度が遅くなってしまう。
【0007】
また、特開平−81750号では、3つの被伝達系に対して2つの遊星クラッチを必要とし、2つの遊星クラッチの逆公転の何れか一方の逆公転を選択的に阻止する機構が必要なため、高価で複雑なものになてしまう。
【0008】
本出願に係る第1の発明の目的は、低コスト化のために1つのモーターによって複数の機構を駆動するものにおいて、1つの遊星クラッチで、モーターの正・逆転により3つ以上の機構を駆動し、さらには被伝達される機構が遊星クラッチである遊星ギヤの公転域に進入、退避することで駆動される機構を選択することで簡易で信頼性の高いモーター駆動装置を提供することにある。
【0009】
本出願に係る第2の発明の目的は、低コスト化のために1つのモーターによて複数の機構を駆動するものにおいて、1つの遊星クラッチでモーターの正・逆によりつ以上の機構を駆動し、さらには被伝達される機構が遊星クラッチである遊星ギヤの公転域に進入、退避することで駆動される機構を選択することで簡易で信頼性の高いモーター駆動装置を提供することにある。
【0010】
本出願に係る第3の発明の目的は、上記したモータ駆動装置を用いたカメラを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】
本出願に係る第1の発明の目的を実現する第1の構成は、請求項1に記載のように、正逆回転可能なモーターと、該モーターの出力軸の回転に基づき公転する遊星ギヤと、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第1の被伝達系と、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第2の被伝達系と、前記モーターの第1の方向の回転により前記遊星ギヤが前記第1の被伝達系に噛み合うまでの該遊星ギヤの公転領域に、前記モーターの第2の方向の回転により前記第2の被伝達系の一部を進入または退避させる進退機構とを有し、前記第2の被伝達系の一部が進入したとき、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤは該第2の被伝達系に噛み合い伝達し、前記第2の被伝達系の一部が退避したとき、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤは前記第1の被伝達系に噛み合い伝達することを特徴とするモーター駆動装置にある。
【0012】
この構成では、モーターの第1の方向の回転で第1の被伝達系と第2の被伝達系に対する遊星ギヤのかみ合い伝達を切り換えることができる。
【0013】
本出願に係る第1の発明の目的を実現する第2の構成は、請求項2に記載のように、前記第2の被伝達系は少なくとも2個以上のギヤにより構成され、1個のギヤが他のギヤに対して公転することにより、前述の遊星ギヤの公転領域に進入または退避するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のモーター駆動装置にある。
【0014】
この構成では、第2の被伝達系のギの噛み合いを一定に保つことが可能となる。
【0015】
本出願に係る第2の発明の目的を実現する第1の構成は、請求項3に記載のように、前記モーターの第2の方向の回転による前述の遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第3の被伝達系を有することを特徴とする請求項1または2に記載のモーター駆動装置にある。
【0016】
この構成では、モーターの第2の方向の回転でも第3の被伝達系を駆動することができる。
【0017】
本出願に係る第2の発明の目的を実現する第2の構成は、請求項4に記載のように、前記第3の被伝達系は少なくとも1個以上のギヤと、少なくとも1個以上のカムにより構成されることを特徴とする請求項3に記載のモーター駆動装置にある。
【0018】
この構成では、第3の被伝達系に種々の動作を行わせることができる。
【0019】
本出願に係る第2の発明に係る目的を実現する第2の構成は請求項5に記載のように、前記進退機構は前述の第3の被伝達系に連動して、前述の第2の被伝達系の一部を進入または退避させることを特徴とする請求項4に記載のモーター駆動装置にある。
【0020】
この構成では、モーターの第2の方向への回転後、モーターを第1の方向に回転させることにより、第1の被伝達系と第2の被伝達系との駆動を切り換えることができる。
【0021】
本出願に係る第3の発明に係る目的を実現する構成は、請求項6に記載のように、請求項1ないし5のいずれかに記載のモーター駆動装置を備えたことを特徴とするカメラにある。
【0022】
この構成によれば、カメラを1つのモータで種々の動作を行わせることが可能であり、請求項7に記載のように、第1の被伝達系をフイルム巻き上げまたは巻き戻しのため、請求項8に記載のように、第2の被伝達系をフイルム巻き上げまたは巻き戻しまたはストロボ駆動のため、さらに請求項9に記載のように、第3の被伝達系をミラー駆動またはシャッターチャージを行うために用いることができる。
【0023】
すなわち、上記構成において、第2の被伝達系が、モーターの第2の方向回転で第の被伝達系により遊星ギヤの公転域に進入したとき、モーターの第1の方向回転は第2の被伝達系に伝達され、第2の被伝達系が、モーターの第2の方向回転で第の被伝達系により遊星ギヤの公転域から退避したとき、モーターの第1の方向回転は第1の被伝達系に伝達される。
【0024】
つまり、第2の被伝達系が遊星ギヤの公転域に存在するか否かで、モーターの第1の方向回転の伝達先を切り換えているため、比較的簡易で確実な駆動選択が行える。
【0025】
【実施例】
図1は本発明の一実施例を示し、一眼レフカメラに適用した場合を示す分解斜視図、図2はストロボ駆動機構を示す平面図、図3は部品詳細図であり、以下に構成を説明する。
【0026】
図1において、Bはカメラ本体、1は正・逆転可能なモーターであり、その出力軸にはプーリー2が固着される。3はタイミングベルト、4は一方にプーリーを有し、他方にギヤを有するギヤであり、タイミングベルトによってプーリー2の回転が伝達され、ギヤ5に伝達する。6はギヤ5に噛み合う太陽ギヤであり、2個の遊星クラッチを公転させる。
【0027】
7は一方の遊星クラッチを構成る遊星ギヤであり、遊星レバー8により太陽ギヤ6に噛み合い公転する。9は他方の遊星クラッチを構成する遊星ギヤであり、遊星レバー10により太陽ギヤ6に噛み合い公転する。11は図3に示すように端部に爪11aを有し、モーター1の逆転を遊星ギヤ7により噛み合い伝達され、フイルムの巻上系へ伝達するギヤである。
【0028】
12はフイルムを巻き取るためのスプールであり、ギヤ11に噛み合い伝達回転されるギヤ部12aを有する。13はモーター1の逆転を遊星ギヤ9により噛み合い伝達され、フイルムの巻き戻し系へ伝達するギヤであり、ギヤ14に噛み合い伝達する。15はギヤ14に噛み合うギヤであり、片側にはプーリーを有し、タイミングベルト16が噛み合い巻き戻し系へと伝達する。
【0029】
17は地板であり、モーター1を固着し、ギヤ4〜6、ギヤ11、スプール12及びギヤ13〜15を回転可能に軸支する。18はギヤ4〜6、ギヤ11、及びギヤ1〜15の抜け止めとなるカバーであり、地板17にビス固定される。19はカバー18に回転可能に軸支されるレバーであり、図3に示すように腕部19a及び19bを有し、腕部19aが遊星レバー10に連結され、遊星ギヤ9の公転に連動した回動をする。
【0030】
20はカバー18に回転可能に軸支されるレバーであり、図3に示すように、先端にギヤ11の爪11aに噛み合った時にギヤ11の回転を阻止する爪部20aを有し、他端には板バネ21が固着され、さらにトーションバネ22によてギヤ11から退避する方向にバネ付勢される。
【0031】
以上のモーター1〜トーションバネ22の各部材は一つのユニットとして構成され、2個の振れ防止のダンパーゴム23及び、それぞれ2個の段ビス24と、筒状のダンパーゴム25とで、カメラ本体Bの下面に浮遊留めされる。
【0032】
30はフルムパトローネ等のフィルムカートリッジ内にフイルムを巻き取るための巻き戻しフォークユニットであり、端部にタイミングベルト16に噛み合うためのプーリー30aを有する。31はタイミングベルト16に所定のテンションを与えるためのローラーであり、カメラ本体Bの下面の軸に回転可能に軸支される。2はカメラ本体Bの下面に固着されるカバーであり、巻き戻しフォークユニット30を回転可能に軸支する軸部32aを有する。
【0033】
35はフォトリフレクタで、周知のフイルムパーフォレーションの移動を光学的に検出するものであり、カメラ本体Bのアパーチャ面右側の所定の位置に固着されている。Mは一眼レフカメラにおいて周知のミラーボックスであり、ギヤ・レバー等を回転可能に支持する軸等を一体的に構成している。40はモーター1の正転時の遊星ギヤ7の公転により噛み合い伝達されるギヤであり、ギヤ41を介してカムギヤ42に回転伝達する。
【0034】
尚カムギヤ42は、図に示すようにギヤの片側にカム42aと反対側にカム42b及びカム42cの3つのカムを有し、最端部のカム42c上には、基板を摺動するためのブラシ43が固着される。44は位相基板であり、ブラシ43が摺動することによカムギヤ42の回転位置を検出する。45はミラーックスMに形成された支軸に回動可能に設けられたチャージレバーであり、図3に示すようにカムギヤ42のカム42aをトレースするピン45aと、後述するミラーレバーに伝達するピン45bと、回動の中心となる金属製の支軸をなすメタル45cとで構成される。
【0035】
46はチャージレバー45のメタル45cに回動可能に軸支される切換レバーであり、図3に示すように、カムギヤ42のカム42cをトレースする腕部46aと、所定の場合にレバー19の腕部19b回転を阻止するピン46bと、所定の場合にモーター1の逆転による遊星ギヤ7の公転を遊星レバー8に当接することにより阻止するための腕部46cとを有する。47は切換レバー46を下面から見て時計方向に、すなわち腕部46aをカム42cに当接するように付勢するトーションバネである。
【0036】
48は回動可能なレバーであり、図3に示すように端部にカム42bをトレースする腕部48aと、他瑞には所定の場合に、モーター1の逆転により遊星ギヤ7が公転したとき遊星レバー8の軸を受けとめるためのストッパー部48bと、略中央に回動中心となる金属製の支軸をなすメタル48cと、遊星ギヤ7に噛み合うギヤ49を回転可能に軸支した軸48dとを有し、ストッパー部48bは遊星ギヤ7とギヤ49とが一定の噛み合いを保つように軸48dから所定のの円弧形状となている。50はレバー48を下面から見て時計方向に、すなわち腕部48aをカム42bに当接するように付勢するトーションバネである。
【0037】
したがって、レバー48は、モーター1の正転により腕部48aがカムギヤ42のカム42bの最大リフトに達した時、トーションバネ50に抗して反時計方向に回転して遊星ギヤ7の公転域に進入し、モーター1の逆転により遊星ギヤ7の回転をギヤ49へ伝達し、ストロボ駆動系へと伝達するようになっている。51はギヤ49に噛み合い、メタル48cを軸に回転可能なギヤである。
【0038】
すなわち、ギヤ49はレバー48の回動によギヤ51に対して公転するため、ギヤ49とギヤ51の噛み合いは一定に保たれる。52はミラーボックスMに回転可能に支持され、下面側から上面側へ伝達するシャフトであり、53はシャフト52の下端に固着されギヤ51に噛み合うギヤである。
【0039】
54はカバーであり、カムギヤ42のブラシ43が相対する位置に位相基板44が接着され、ギヤ40〜カムギヤ42、チャージレバー45及び切り換えレバー46、レバー48及びギヤ51、さらにギヤ53を回転可能に押さえるようミラーボックスBに下面から固着される。
【0040】
55はミラーボックスBの上方でシャフト52の上端に固着されるウォームギヤであり、56はウォームギヤ55の回転を90度変換するように噛み合うハスバギヤを有する太陽ギヤであり、遊星クラッチを公転させる。57は遊星クラッチを構成する遊星ギヤであり、ミラーボックスBの側面の軸に回転可能な遊星レバー58により太陽ギヤ56に噛み合い、モーター1の逆転時の回転を図示のミラーボックスBの側面に対して反時計方向に公転するように構成されている。
【0041】
Sは周知のフォーカルプレ一ンシッターユニットであり、ミラーボックスBの背面に固着される。
【0042】
60はミラー駆動又はシッターチャージを行うためのミラーレバーであり、ミラーボックスBの側面の軸に回転可能であり、トーションバネ61により時計方向に付勢されるように軸支される。
【0043】
ミラーレバー60は、不図示のミラーユニットをアップ・ダウン駆動する伝達部60aと、不図示のフォーカルプレーンシャッターユニットSの駆動部をチャージする伝達部60bと、チャージレバー45のピン45bと係合する腕部60cとを有し、チージレバー45のピン45aがカムギヤ42のカム42aの最大リフトまでトレースしたとき、チャージレバー45のピン45bは、トーションバネ61をチャージしてミラーレバー60を反時計方向に回転保持することにより、不図示のミラーユニットをダウンさせ、不図示のフォーカルプレーンシャッターユニットSの駆動部をチャージするように構成されている。
【0044】
さらには、チージレバー45のピン45aがカムギヤ42のカム42aの最大リフトから最小リフトに転落したとき、チージされたトーションバネ61の負荷によミラーレバー60を時計方向に回転させ、ミラーアップするように構成されている。
【0045】
次に図2において、Cはカメラの外装部品の1つである上カバーであり、不図示のペンタダハプリズムを覆うようにカメラ本体Bの上部に固着される。70はギヤであり、遊星ギヤ57が反時計方向に公転したときに噛み合い伝達回転される。71はギヤ70に噛み合い時計方向に回転するカムギヤであり、ギヤの裏表にそれぞれカム71aとカム71bを有する。
【0046】
72はノーマルオープンタイプのリーフスイッチであり、カム71bによりオン・オフされる。73はギヤ70及びカムギヤ71を回転可能に軸支し、リーフスイッチ72を固着する地板であり、上カバーCの内側に固着される。74は発光位置と収納位置とでアッ・ダウン可能なストロボユニットのベースとなるストロボケースであり、上カバーCの上部に回転可能に軸支される。その一方の軸はレバー75で構成される。レバー75は図3に示すようにレバーの両端に軸部75aと、カムギヤ71のカム71aにより駆動されるピン75bを有する。軸部75aは上カーCの内側からストロボケース74に回転可能に貫通し、レバー76をビス77で固着される。したがって、上カバーCの内側のレバー75とストロボユニット内部のレバー76は一体に回動するように構成される。
【0047】
また他方のストロボケース74の軸は不図示ではあるが段ビス等で上カバーCに回転可能に支持される。78はトーションバネであり、一方の腕をレバー76に、他方の腕をストロボケース74の軸74aに掛けられ、ストロボケース74に対してレバー75及びレバー76を時計方向に回転するように付勢される。79はストッパーピンであり、上カーCの側面に固着される。74bはストロボケース74の軸であり、74cはストロボユニットが発光位置と収納位置とでアップ・ダウンするときに、上カーCの側面のストッパーピン79をストロボユニット内部に露出させるストロボケース74の扇状の穴であり、ストッパーピン79が扇状の穴74cの終端部に当接してストロボユニットの発光位置を決定する。
【0048】
80は一方の腕をストッパーピン79に他方の腕を軸74bに掛けられたトグルバネであり、ストロボユニットが発光位置にアップしているときにはアップ方向に、途中で反転し、収納位置にダウンしているときにはダウン方向に付勢する。81はキセノン管、反射笠、ネル等周知のストロボ発光部ユニットである。82はプラスチック製のカバー、83は外装をなすアルミ製のカバーであり、カバー83の内側にカバー82をはめ込みストロボケース74に固着する。ここでトーションバネ78はトグルバネ80より常に強い圧に設定されている。
【0049】
すなわち、モーター1の逆転がカムギヤ71まで伝達され、レバー75を駆動すると、トーションバネ78はトグルバネ80に打ち勝って、ストロボユニットを発光位置に向かて押し上げ、トグルバネ80の反転領域を越えるとトグルバネ80の抗力により、ストロボユニットをさらに発光位置へ押し上げる。
【0050】
ここでストロボユニットが発光位置に向かてアップ動作中に、撮影者の手などで動作を阻止した場合は、トーションバネ78が吸収し、レバー75の回転をストロボユニットに伝達しないために、レバー75及びレバー76のみが回動して、破損しないように構成されている。
【0051】
次に、以上で構成された機構の動作原理を説明する。
【0052】
図4〜図7において、1個のモーターの正・逆転により駆動の切換伝達する状態を表しており、各図の(A)は位相基板44におけるブラシ43の停止位置を示し、各図の(B)はモーター1が正転し(A)における位相基板44の位置にカムギヤ42が停止したときの機構の切り換わり状態を示し、図5〜図7の(C)は(B)における機構の切り換わり状態でモーター1を逆転させたときの駆動伝達の状態を示す。
【0053】
図4−(A)において、ブラシ43は位相基板44に対して斜線で示した部分に停止し、このときの信号は、CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP3:Highを出力する。
【0054】
図4−(B)において、モーター1が正転し、プーリー2の回転をベルト3を介してギヤ4、ギヤ5へと伝達し、太陽ギヤ6を時計方向に回転させる。このとき遊星ギヤ9も時計方向に公転し、いずれのギヤにも噛み合わない状態でフリーに回転する。そして遊星ギヤ9の遊星レバー10も同様に時計方向に回転しているためレバー19は反時計方向に回転し、レバー19の腕部19bは切換レバー46のピン46bから離れる。また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も同様に時計方向に公転しギヤ40に噛み合いギヤ41を介してカムギヤ42を時計方向に回転させる。
【0055】
そして、図4−(A)における位相基板44の位置において、チャージレバー45のピン45aは、カムギヤ42のカム42aの最大リフトから最小リフトに移動し、ミラーレバー60を介してミラーアップ動作を終了する。また、切換レバー46はカムギヤ42のカム42cの拘束がないために、トーションバネ47の付勢力により時計方向に回転して図示されている所定の位置に停止している。さらにレバー48の腕部48aはカムギヤ42のカム42bの最大リフトに拘束されているため、反時計方向に回動したままの状態にある。すなわち、ギヤ49は遊星ギヤ7の公転域に進入した状態ではあるが、遊星ギヤ7は正転しているため噛み合わない状態にある。このレバー48の状態でピン48dは板バネ21を押すことにより、レバー20を時計方向に回転させ、爪部20aをギヤ11の爪部11aに食いつかせる。したがて、ギヤ11の回転を阻止しているためスプール12は不用意に動かない状態にある。
【0056】
次に図5−(Aにおいて、位相基板44の斜線部にブラシ43が停止したときの信号は、CMSP1:High、CMSP2:High、CMSP:Lowを出力する。
【0057】
図5−(B)において、モーター1が正転し、プーリー2の回転をベルト3を介してギヤ4、ギヤ5へと伝達し、太陽ギヤ6を時計方向に回転させる。
【0058】
このとき遊星ギヤ9も時計方向に公転し、いずれのギヤにも噛み合わない状態でフリーに回転する。そして遊星ギヤ9の遊星レバー10も同様に時計方向に回転しているためレバー19は反時計方向に回転し、レバー19の腕部19bは切換レバー46のピン46bから離れる。また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も同様に時計方向に公転しギヤ40に噛み合い、ギヤ41を介してカムギヤ42を時計方向に回転させる。
【0059】
そして、図4−(A)の位置から矢印の方向に回転して、図5−(A)における位相基板44の位置において、チャージレバー45のピン45aは、カムギヤ42のカム42aの最小リフトから最大リフトに徐々に移動し、ミラーレバー60はトーションバネ61をチャージしながらミラーダウン動作及びシャッターチャージ動作を終了する。
【0060】
また、切換レバー46は、腕部46aがカムギヤ42のカム42cのカムトップに拘束されるために、トーションバネ47の付勢力に抗して反時計方向に回転して図示されている所定の位置に停止している。さらにレバー48の腕部48aはカムギヤ42のカム42bの最大リフトに拘束されていないため、トーションバネ50の付勢力により時計方向に回動し、図示された状態にある。すなわち、ギヤ49は遊星ギヤ7の公転域から退避した状態にある。
【0061】
またレバー48の状態でピン48dは板バネ21から退避しているため、レバー20はトーションバネ22の付勢力により反時計方向に回転され、爪部20aをギヤ11の爪部11aから退避させる。したがって、ギヤ11を介したスプール12はフリーの状態にある。
【0062】
図5−(C)において、図5−(B)の機構の状態でモーター1を逆転させると、プーリー2、ベルト3、ギヤ4、ギヤ5を介して太陽ギヤ6を反時計方向に回転させる。したがって、遊星ギヤ7及び遊星レバー8は、反時計方向に公転する。このとき、切換レバー46はカムギヤ42のカム42cのカムトッに拘束された状態にあるため、腕部46cによって遊星レバー8の公転は阻止され、遊星ギヤ7はいずれのギヤにも噛み合わない状態にある。
【0063】
また、遊星ギヤ9及び遊星レバー10も反時計方向に公転し、レバー19は、遊星レバー10に連動して時計方向に回転する。ここで、切換レバー46が図示の状態にあるため、ピン46bはレバー19の腕部19bの回動範囲から退避し、レバー19の回転は阻止されない。すなわち、遊星レバー10の公転も阻止されないため、遊星ギヤ9はギヤ13に噛み合い、ギヤ14、ギヤ15、タイミングベルト16を介して巻き戻しフォークユニット30を反時計方向に回転させ、フイルムを巻き戻す。
【0064】
次に図6−(A)において、位相基板44の斜線部にブラシ43が停止したときの信号は、CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP:Lowを出力する。
【0065】
図6−(B)において、モーター1が正転し、プーリー2の回転をベルト3を介してギヤ4、ギヤ5へと伝達し、太陽ギヤ6を時計方向に回転させる。このとき遊星ギヤ9も時計方向に公転し、いずれのギヤにも噛み合わない状態でフリーに回転する。そして遊星ギヤ9の遊星レバー10も同様に時計方向に回転しているため、レバー19は反時計方向に回転し、レバー19の腕部19bは切換レバー46のピン46bから離れる。
【0066】
また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も同様に時計方向に公転し、ギヤ40に噛み合いギヤ41を介してカムギヤ42を時計方向に回転させる。そして、図5−(A)の位置から矢印の方向に回転して、図6−(A)における位相基板44の位置において、チージレバー45のピン45aは、カムギヤ42のカム42aの最大リフトのままの状態であるため、ミラーはダウン状態のまま維持されることになる。
【0067】
また、切換レバー46は、腕部46aがカムギヤ42のカム42cのカムトッの拘束が解除されるために、トーションバネ47の付勢力により時計方向に回転して図示されている所定の位置に停止している。
【0068】
さらにレバー48は、図5−(B)の時と同じ状態に維持されたままで、ギヤ49は遊星ギヤ7の公転域から退避した状態にあり、ピン48dもレバー20の板バネ21から退避しているため、スプール12はフリーの状態にある。
【0069】
図6−(C)において、図6−(B)の機構の状態でモーター1を逆転させると、プーリー2、ベルト、ギヤ4、ギヤ5を介して太陽ギヤ6を反時計方向に回転させる。したがて、遊星ギヤ7及び遊星レバー8は、反時計方向に公転する。このとき、切換レバー46はカムギヤ42のカム42cのカムトップの拘束が解除された状態にあるため、ピン46cはレバー19の腕部19bの回動範囲に進入しており、レバー19の時計方向の回転が阻止されるため、遊星レバー10の反時計方向の公転は阻止され、遊星ギヤ9はギヤ13に噛み合わない状態にある。
【0070】
また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も反時計方向に公転するが、切換レバー46が図示の状態にあるため、ピン46cは遊星レバー8の公転領域から退避しているので、遊星ギヤ7はギヤ11に噛み合うまで反時計方向に公転し、モーター1の逆転をスプール12に伝達する。すなわち、フイルムを巻き上げる。
【0071】
図7−(A)において、位相基板44の斜線部にブラシ43が停止したときの信号は、CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highを出力する。
【0072】
図7−(B)において、モーター1が正転し、プーリー2の回転をベルト3を介してギヤ4、ギヤ5へと伝達し、太陽ギヤ6を時計方向に回転させる。このとき遊星ギヤ9も時計方向に公転し、いずれのギヤにも噛み合わない状態でフリーに回転する。そして遊星ギヤ9の遊星レバー10も同様に時計方向に回転しているため、レバー19は反時計方向に回転し、レバー19の腕部19bは切換レバー46のピン46bから離れる。また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も同様に時計方向に公転しギヤ40に噛み合い、ギヤ41を介してカムギヤ42を時計方向に回転させる。
【0073】
そして、図6−(A)の位置から矢印の方向に回転して、図7−(A)における位相基板44の位置において、チャージレバー45のピン45aは、カムギヤ42のカム42aの最大リフトのままの状態であるため、ミラーはダウン状態のまま維持される。また、切換レバー46はカムギヤ42のカム42cの拘束がないために、トーションバネ47の付勢力により時計方向に回転して図示されている所定の位置に停止している。さらにレバー48の腕部48aはカムギヤ42のカム42bの最大リフトに拘束されるため、反時計方向に回動し、ギヤ49は遊星ギヤ7の公転域に進入した状態となる。このレバー48の状態でピン48dは板バネ21を押すことにより、レバー20を時計方向に回転させ、爪部20aをギヤ11の爪部11aに食いつかせる。したがて、ギヤ11の回転が阻止されているためスプール12は不用意に動かない状態にある。そして、カメラは常にこの状態がレリーズ待機のスタンバイ状態となる。
【0074】
図7−(C)において、図7−(B)の機構の状態でモーター1を逆転させると、プーリー2、ベルト、ギヤ4、ギヤ5を介して太陽ギヤ6を反時計方向に回転させる。したがて、遊星ギヤ7及び遊星レバー8は、反時計方向に公転する。このとき、切換レバー46はカムギヤ42のカム42cのカムトップの拘束が解除された状態にあるため、ピン46cはレバー19の腕部19bの回動範囲に進入しており、レバー19の時計方向の回転が阻止されるため遊星レバー10の反時計方向の公転は阻止され、遊星ギヤ9はギヤ13に噛み合わない状態にある。また、遊星ギヤ7及び遊星レバー8も反時計方向に公転するが、切換レバー46が図示の状態にあるため、ピン46cは遊星レバー8の公転領域から退避しており、ギヤ49は遊星ギヤ7の公転域に進入した状態にあるため、遊星ギヤ7はギヤ49に噛み合う。そして、ギヤ51、ギヤ53、シャフト52、ウォームギヤ55、ギヤ56、ギヤ57、ギヤ70、カムギヤ71を介して、ストロボユニットのアップ動作のため、モーター1の逆転を伝達する。
【0075】
以上図4〜図7において、1個のモーターの正・逆転による駆動機構の切換動作原理を説明したが、モーター1の正転による図5〜図7の各(B)で示す状態はすべてミラーダウンおよびシッターチャージ完了の状態にある。よって、モーター1の逆転による図5−(C)のフイルム巻き戻し動作、図6−(C)のフイルム巻き上げ動作、図7−(C)のストロボアップ動作はすべてミラーダウンおよびシャッターチャージ完了の状態で行われるように設定されている。
【0076】
すなわち、カムギヤ42の1回転におけるカム位相レイアウトはミラーアップ動作→ミラーアップ完→ミラーダウン&シッターチャージ動作→ミラーダウン&シッターチャージ完(逆転時巻き戻し→逆転時巻き上げ→逆転時ストロボ駆動)となっている。
【0077】
また、2つの遊星ギヤのうち、遊星ギヤ7でミラーアップ・ダウン、シャッターチャージ、フイルム巻き上げ、ストロボアップ駆動を行い、遊星ギヤ8でフルム巻き戻しのみを行わせている。そして、カムギヤ42によモーター1の逆転時の2つの遊星ギヤの噛み合い状況は下記の表1のようになる。
【0078】
【表1】
Figure 0003576634
【0079】
次に、図8においてストロボポップアップ動作および手動によるダウン操作について説明する。
【0080】
先にも説明したように、図7−(B)のときストロボ駆動機構は図8−(A)の状態にあり、この状態でモーター1を逆転すると機構は図7−(C)状態となり、カムギヤ71は時計方向の回転をし、図8−(B)のようにカムギヤ71のカム71aはレバー75のピン75aを押し、トグルネ80の力に抗してストロボユニットを発光可能な位置に向かって押し上げる。このとき、先にも説明したようにトーションバネ78は、常にトグルバネ80より強い圧に設定されているため吸収されないまま、レバー75の変位角度分ストロボユニットも変位する。そして、カムギヤ71のカム71aがレバー75のピン75aを押す領域の途中にトグルバネ80の反転領域を設定しているため、反転領域を越えてからはトグルバネ80の抗力によって、ストロボユニットを発光可能な位置に向かって押し上げる。
【0081】
そして、途中からカムギヤ71はストロボユニットを押し上げる負荷がなくなるが、さらに時計方向に回転しつづけ、図8−(C)のようにカムギヤ71のカム71bはリーフスイッチ72をオンし、High→Lowの信号に切り換える。そして、カムギヤ71はさらに時計方向に回転しつづけ、図8−(D)のようにカムギヤ71のカム71bはリーフスイッチ72をオフし、Low→Highの信号に切り換え、不図示のストロボユニットのアッ状態を検知するスイッチを確認後、モーター1を停止させ、ストロボユニットの発光可能な位置へのアップ動作を完了る。
【0082】
ここで、図8−(D)のように発光可能な位置にアップしているストロボユニットを撮影者が手動で押すと、トグルバネ80の反転領域を越えたところから、トグルバネ80の抗力により、ストロボユニットを収納待機位置までダウンさせ、図8−(A)の状態に戻る。このときカムギヤ71のカム71aは、レバー75のピン75aの揺動範囲からすでに退避しているため、トーションバネ78が吸収するような抗力は発生しない。
【0083】
また、図8−(A)の状態において、ストロボユニットを撮影者が手動で引き上げると、トグルバネ80の反転領域を越えたところから、トグルバネ80の抗力によてストロボユニットを発光可能な位置にアッさせ、図8−(D)の状態になり、不図示のスイッチによりストロボユニットのアップ状態が検知されることになる。
【0084】
つまり、本実施例において説明したストロボ機構は、モーターの駆動による自動ストロボアップ動作と、撮影者が直接ストロボユニットを引き上げるといった手動操作とが両方可能になっている。
【0085】
次に、図9において、ストロボユニットを撮影者の指等で押さえたまま、モーター1の逆転でストロボアップ動作に入た場合の現象を説明する。
【0086】
まず図8の時と同様に、図9−(A)の状態で、モーター1を逆転すると、カムギヤ71は時計方向の回転をし、カムギヤ71のカム71aはレバー75のピン75aを押す。ところがストロボユニットは押さえられたままなので、図9−(B)のようにトーションバネ78はレバー75の変位角度分吸収する。カムギヤ71はさらに時計方向に回転しつづけ、図9−(C)のようにカムギヤ71のカム71bはリーフスイッチ72をオンし、High→Lowの信号に切り換える。そして、カムギヤ71はさらに時計方向に回転しつづけ、図9−(A)の状態に戻り、カムギヤ71のカム71bはリーフスイッチ72をオフし、Low→Highの信号に切り換える。
【0087】
しかし、ストロボユニットのアップ状態を検知する不図示のスイッチはアップ動作確認できないため、さらに2回同じ動作を繰り返し、モーター1を停止させ、ストロボユニットの発光可能な位置へのアップ動作のエラーを表示する。
【0088】
次に図10によカメラの制御回路について説明する。
【0089】
同図において、CPUはマイクロコンピータ、BATは電池である。SW1は不図示のレリーズ釦の第1ストローク押圧によりオンする電源スイッチであり、この電源スイッチSW1のオンにより、ダイオードDsw1および抵抗R2を介してトランジスタTRBATをオンし、各回路への電源供給が開始される。
【0090】
また、電源スイッチSW1の出力はマイクロコンピータCPUの入ポートSW1に供給されている。後述する背蓋スイッチSW BP のオン(閉成)に伴うワンシット回路OSの一定時間動作によてもダイオードDosおよび抵抗R2を介してトランジスタTRBATはオンする。この背蓋閉成に伴うトランジスタTRBATのオンは、カメラにフイルムを装填して不図示の背蓋を閉成した際に、フイルムローディングを行う為にマイクロコンピータCPUに電源供給を行うことを目的としている。なお、トランジスタTRBATは、マイクロコンピータCPUが、動作状態になって出ポートVONがHとなっていれば、インバータI1および抵抗R2を介してオン状態に保持される。
【0091】
図において、REGはレギレータであり、トランジスタTRBATのコレクタ出力と接続されていて、各回路に安定した一定電圧V CC を供給する。なお、図において一定電圧V CC はマイクロコンピータCPUの入ポートV CC および測光演算を行うアナログ回路METに供給している。
【0092】
METは測光演算を行うアナログ回路であり、測光センサSPCにより求めた被写体輝度情報(Bv)とプリセット絞り値情報(Av)に対応したRAvとをB一Avの演算を行い、出力BV1 UTとしてマイクロコンピータCPUのAD変換入力としての入ポートADIN1に情報入力するように構成されている。R ISO はフルム感度情報SVに対応した抵抗であり、マイクロコンピータCPUの入ポートADIN2に情報入力している。なお、V BAT は電池BATの電池電圧であり、マイクロコンピータCPUの入ポートADIN3および後述のトランジスタブリッジ回路MDに供給されている。
【0093】
SW PTIN はフイルム装填検出スイッチであり、例えばカメラのパトローネ室に配設されたリーフバネで構成され、フイルムのパトローネをパトローネ室に装填した際、該リーフバネが押されてスイッチがオンし、フルム装填を検出できるように構成され、このスイッチの出力はマイクロコンピータCPUの入力ポートPTINに供給されている。
【0094】
SW BP は背蓋スイッチであり、背蓋の閉成にてオン、開成にてオフとなり、マイクロコンピータCPUの入力ポートBPおよびワンシット回路OSに出力を供給している。
【0095】
SWCMSP1・SWCMSP2・SWCMSP3はそれぞれ位相基板44のCMSP1・CMSP2・CMSPの位相パターンに対応しており、ブラシ43と位相パターンとの摺動に伴うスイッチを意味している。そして、それぞれのスイッチの出力はマイクロコンピータCPUの入力ポートCMSP1・CMSP2・CMSP3に供給されている。なお、機構の状態と出力信号の関係を図4〜図7に示している。
【0096】
SW STUP はカメラに内蔵されたストロボユニットが発光位置にアップされた状態にあるか否かを判別するリーフスイッチで構成されたスイッチであり、発光位置にあるときはマイクロコンピータCPUの入力ポートSTUPに供給する。
【0097】
SWSTC はリーフスイッチ72であり、ストロボユニットを発光位置に駆動するカムギヤ71の回転位置を検出し、マイクロコンピータCPUの入力ポートSTCTLに供給する。
【0098】
FLMはフォトリフレクタ35であり、マイクロコンピータCPUの出力ポートPRから駆動信号が供給されると、投光部から赤外光を発光し、フルムに当たって反射した光を受光部で検知し、マイクロコンピータCPUの入力ポートPRADに供給する。このフォトリフレクタ5は図1に示すように、フイルムのパーフォレーションに対向する位置に配置され、パーフォレーション部において赤外光は透過し受光部へ光は戻らない。そして、パーフォレーションの数をカウントしてフイルムの移動量を検出する。
【0099】
DSPは撮影情報や警告表示などカメラの様々な表示を行うための表示駆動回路であり、マイクロコンピータCPUの出ポートCSDSPから駆動信号が供給される。
【0100】
SW2はレリーズ釦の第2ストローク押圧時にオンするレリーズスイッチであり、その出力をマイクロコンピータCPUの入力ポートSW2に供給している。
【0101】
MDは公知のトランジスタブリッジ回路であり、モーターM(モーター1)をマイクロコンピータCPUの指示通りに制御するものであって、出ポートPM0,PM1と接続されている。
【0102】
MG1はシャッター先羽根群用マグネットであり、通電をカットすることによりシャッター先羽根群の走行を開始させるように構成されており、具体的にはマイクロコンピータCPUの出ポートPS0をLowにすることにより、抵抗RMG1を介してトランジスタTRMG1をオフさせてマグネットMG1の通電がカットされる。
【0103】
また、MG2はシャッター後羽根群用マグネットであり、通電をカットすることによりシャッター後羽根群の走行を開させるように構成されており、具体的にはマイクロコンピータCPUの出ポートPS1をLowにすることにより抵抗RMG2を介してトランジスタTRMG2をオフさせてマグネットMG2の通電がカットされる。
【0104】
SWSTUPはストロボユニットのアップ状態を検知するスイッチであり、マイクロコンピータCPUの入力ポートSTUPに出力を供給している。
【0105】
また、SWSTCTLはストロボユニットのアップ動作を駆動するカムギヤ71のカム71bの位相を検出するためのリーフスイッチ72であり、マイクロコンピータCPUの入力ポートSTCTLに出力を供給する。
【0106】
FLSHはメインコンデンサ、キセノン管等を含むストロボ回路で、マイクロコンピータCPUの出ポートから発光信号FS、発行停止信号FO、充電開始信号SCが供給され、入力ポートに充電完了信号CFを供給する。
【0107】
XはシャッタユニットSの先幕が走行完了したときにオンするスイッチであり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートXに信号を供給する。CN2はシャッタユニットSの後幕が走行完了したときにオンするスイッチであり、マイクロコンピュータCPUの入力ポートCN2に信号を供給する。
【0108】
次にカメラの制御回路の動作を図11〜図15のフローチャートに基づき説明する。
【0109】
マイクロコンピータCPUが電源の供給を受けると、プログラムは実行され、出ポートVONをHighとして、トランジスタTRBATのオンを継続させて電源保持制御を行う。
【0110】
図11に示すフローチャートは、フルムのオートローディング(AL)処理からスタートする。
【0111】
(101):カメラの背蓋が閉じられることにより、背蓋スイッチSWBPがオンとなる。
【0112】
(102):カメラにフイルムパトローネが装填されているか否かをフイルム装填検出スイッチSWPTINの出力によって判断し、装填されていれば103へ、装填されていなければ[レリーズ]ルーチンヘ進む。
【0113】
(103):入力ポートADIN3(AD変換入力)のアナログ入力に基づき、電池BATの電圧VBATをチェックする。
【0114】
マイクロコンピータCPU内のAD変換器により、電圧VBATはAD変換され、所定の電圧以下であるとカメラが誤動作する可能性があるため(104)へ進み、所定の電圧を越えており能力に問題のない場合には(105)へ進む。
【0115】
(104):出ポートCSDSPより表示駆動回路DSPにシリアル信号を出力し電池電圧低下の警告表示を行い、(999)へ進む。
【0116】
(999):この[STP]ルーチンは、出力ポートVONをLwとし、それによりトランジスタTRBATをオフにし、さらにレギュレータREGも不作動として回路系電源をオフにする。また、時間待ちをする。通常ではマイクロコンピータCPUがこの時間待ちをしている間に電源VCCがオフされる。
【0117】
なお、この時間待ちが終了しても電源VCCが存在している場合がある。それはトランジスタTRBATが出力ポートVONの出力以外の要因でオンしているときであり、具体的には電源スイッチSW1のオンや、背蓋スイッチSWBPのオンによりワンシット回路Sが動作しているときである。
【0118】
(105):パトローネのDXコードのIS感度をR ISO で読みとり、入力ポートADIN2(AD変換入力)へ入力し、レジスタSVにストアする。
【0119】
(106):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。ここで、マイクロコンピータCPUのモーター制御は、正転では出力ポートPM0を「H」,出力ポートPM1を「L」、逆転では出力ポートPM0を「L」,出力ポートPM1を「H」、ブレーキでは出力ポートPM0を「H」,出力ポートPM1を「H」とする。
【0120】
(107):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP3:Lowを割り出す。すなわち、オートローディングに際し、モーター1の逆転時にフイルムの巻き上げを行うために、位相基板44が図6−(A)に示す状態にある場合、図6−(B)の機構の状態を割り出すことになる。
【0121】
(108):(107)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0122】
(109):フルムの巻き上げを行うために、モーター1を逆転させる。
【0123】
(110):フルムのパーフォレーションをフォトリフレクター35(FLM)でカウントし、マイクロコンピータCPU内のEEPRMにメモリーするため、パルスカウンターとフイルムの撮影フレーム数のフイルムカウンターをリセットする。
【0124】
(111):マイクロコンピータCPU内のタイマーをALタイマーとし1.5sec(以下、s)をセットする。
【0125】
(112):フォトリフレクター35(FLM)に出ポートPRオンからの信号で発光ダイオードを発光させ、フイルムのパーフォレーションの移動により信号を検出すると入力ポートPRADに供給される。ここで信号の変化がALタイマー1.5(s)以内にない場合は、(113)へ進み、ALタイマー1.5(s)以内に変化した場合には(115)へ進む。
【0126】
(113):モーター1にブレーキをかける。
【0127】
(114):出ポートCSDSPより表示駆動回路DSPにシリアル信号を出力し、AL不可能の警告表示を行い、[STP]ルーチン(999)へ進む。
(115):マイクロコンピータCPU内のEEPRMのパルスカウンターをカウントアップする。
【0128】
(116):マイクロコンピータCPU内のALタイマー1.5(s)をリセットする。
【0129】
(117):マイクロコンピータCPU内のタイマー(150ms)を新たにセットする。
【0130】
(118):(112)と同様に信号の変化がタイマー(150ms)以内にない場合は、(119)へ進み、タイマー(150ms)以内に変化した場合には(120)へ進む。
【0131】
(119):モーター1にブレーキをかけ、(114)へ進みAL不可能の表示を行う。
【0132】
(120):マイクロコンピータCPU内のEEPRMのパルスカウンターをカウントアップする。
【0133】
(121):マイクロコンピータCPU内のEEPRMのパルスカウンターが28に達したか否かを比較して、達していない場合は(117)に戻り、28に達した場合は(122)へ進む。
【0134】
(122):モーター1にブレーキをかける。
【0135】
(123):マイクロコンピータCPU内のタイマー(150ms)をリセットする。
【0136】
(124):マイクロコンピータCPU内のEEPRMのフイルムカウンターをカウントアップし、ここでは1を書き込む。
【0137】
(125):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0138】
(126):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Lw、CMSP2:Low、CMSP3:Highを割り出す。すなわち、カメラがレリーズ待ちの状態にする。このレリーズ待ちの状態はモーター1の逆転時にストロボアップ動作が行える状態で位相基板44の図7−(A)に示す状態での図7−(B)の機構の状態を割り出す。
【0139】
(127):(126)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかけ、[レリーズ〕ルーチンヘ進む。
【0140】
図12において、撮影のための[レリーズ]ルーチンを説明する。
【0141】
(21):カメラがレリーズ待ちの状態、すなわちモーター1逆転にてストロポアップ駆動を存えるよう、位相基板44の図7−(A)に示す状態での図7−(B)の機構の状態にあるか否かを判別する。位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highにある場合は(206)へ進み、ない場合は(202)へ進む。
【0142】
(202):(103)と同様に電圧チェックを行い、電圧が所定の電圧以下の場合は(104)へ、越えていると(303)へ進む。
【0143】
(203):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0144】
(204):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highを割り出す。すなわち、モーター1の逆転時にストロボアップ駆動を行うために位相基板44の図7−(A)の状態での図7−(B)の機構の状態を割り出す。
【0145】
(205):(204)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0146】
(206):不図示のレリーズ釦の第1ストロークの押圧により電源スイッチSW1がONされることによって、測光素子SPCにより測光演算を行う。測光演算回路METの出力としてのBV1OUTからのアナログ信号をマイクロコンピータCPUにてAD変換したデジタル値ADIN1を、レジスタBV1にストアする(BV1=ADIN1)。アッペックス値でいうところのBV―AVの値がレジスタBV1にストアされる。
【0147】
また、フイルムのISO感度は、(105)にてレジスタSV(SV=ADIN2)としてストアされている。
【0148】
また、レジスタBV1およびレジスタSVのストア情報に基づいて、シッタ秒時を得て(TV=BV1+SV)、レジスタTVにストアする。なお、レジスタTVの内容はアッペックス値のTVである。
【0149】
(207):(206)で得られたBV1が所定の値より低い場合、すなわち暗いと判断した場合にはストロボを必要とし、[ストロボUP]ルーチンに進み、所定の値より高い場合、すなわち明るい場合には(208)へ進む。
【0150】
(208):不図示のレリーズ釦の第2ストロークの押圧により、レリーズスイッチSW2がONすると(209)へ進み、されていない場合は[STOP]ルーチンヘ進む。
【0151】
(209):(103)と同様に電圧チェックを行い、所定の電圧より低い場合には(104)へ、越えている場合は(210)へ進む。
【0152】
(210):モーター1を正転させ、ミラーアップおよびシャッターチージ解除のためカムギヤ42を回転させる。
【0153】
(211):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP3:Highを割り出す。すなわち、位相基板44の図4−(A)に示す状態である図4−(B)の機構の状態のミラーアップおよびシャッターチャージ解除の完了を割り出す。
【0154】
(212):(211)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0155】
(213):(206)で得られたアッペックス値TVを、実際のシャッタ秒時に変換する(実時間伸長)。
【0156】
ポートPSをHとして、シャッタユニットSのシャッタ先羽根群を走行開始させるためのマグネットMG1に通電する。これによシャッタ先羽根群が走行してフイルムヘの露光が開始される。
【0157】
また、シャッタ秒時の実時間を計数し、この時間が露光時間となる。そして、実時間計数が終了した時点で出ポートPS1をHとして、シャッタ後羽根群を走行開始させるためのマグネットMG2に通電し、これによシャッタ後羽根群が走行してフイルムヘの露光を終了させる。
【0158】
そして、シャッタ後羽根群が走行完了によりスイッチCN2がオンする。そして、両出ポートPS0、PS1をLとして、両マグネットMG1、MG2の通電を停止する。
【0159】
また、このとき(207)でストロボが必要とされ、ストロボユニットが発光可能位置にアップされ、ポップアップ検出スイッチSWSTUPがONの状態にあるときはシャッタ秒時をシャッタ同調秒時にセットし、シャッタ先羽根群の走行が完了すると、スイッチXがオンすることによりマイクロコンピュータCPUの出力ポートFSからFLSH回路に発光開始信号を供給しストロボの発光を行う。そして、不図示の調光回路からの発光停止信号によりストロボの発光が停止する。
【0160】
(214):マイクロコンピータCPU内のフイルムカウンターが0のときは、[レリーズ]ルーチンヘ進み、フイルムカウンターが1〜35のときは、[フイルム巻上]ルーチンヘ進み、フイルムカウンターが36のときは、最終駒撮影終了として[フルム巻き戻し]ルーチンヘ進む。
【0161】
図13において、ストロボを発光可能な位置ヘアップ駆動する[ストロボUP]ルーチンを説明する。
【0162】
(301):本実施例においては、撮影者が直接ストロボユニットを手動で上げることも可能であるため、スイッチSWSTUPによストロボユニットが既に発光可能な位置に上がているか否かを判別し、上がっている場合には充電を開始して、ストロボUP終了として(203)へ戻る。上がっていない場合には、(302)へ進む。
【0163】
(302):(103)と同様に電圧チェックを行い、所定の電圧以下であると(104)へ、越えていると(30)へ進む。
【0164】
(303):モーター1逆転にてストロボアップ駆動を行うため、位相基板44の図7−(A)に示す状態である図7−(B)の機構の状態にあるか否かを判別する。位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highにある場合は(307)へ進む。ない場合は(304)へ進む。
【0165】
(304):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0166】
(305):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highを割り出す。すなわち、モーター1の逆転時にストロボアップ駆動を行うために位相基板44の図7−(A)に示す状態での図7−(B)の機構の状態を割り出す。
【0167】
(306):(305)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0168】
(307)ストロボを発光可能な位置ヘアップ駆動するために、モーター1を逆転させる。
【0169】
(308):モーター1の逆転でカムギヤ71は回転され、図8の(A)〜(D)の動作をし、スイッチSWSTCTL(リーフスイッチ72)の信号をマイクロコンピータCPUの入ポートSTCTLに供給し、信号がHigh→Lw→Highに切り換わるまでモーター1は回転し、切り換わると(309)へ進む。
【0170】
(309):モーター1にブレーキをかける。
【0171】
(310):ここで、スイッチSWSTUPによストロボユニットが実際に発光可能な位置に上がっているか否かを判別し、上がっている場合には充電を開始して、ストロボUP終了として(203)へ戻る。上がっていない場合には、(311)へ進む。
【0172】
(311):出ポートCSDSPより表示駆動回路DSPにシリアル信号を出力し、ストロボUPが行われていない警告表示を行い、[STOP]ルーチンヘ進む。
【0173】
次に図14において、[フイルム巻上]ルーチンを説明する。
【0174】
(401):モーター1の逆転にてフイルム巻き上げを行うため、位相基板44の図6−(A)に示す状態での図6−(B)の機構の状態にあるか否かを判別する。位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP3:Lowにある場合は(406)へ進む。ない場合は(402)へ進む。
【0175】
(402):(103)と同様に電圧チェックを行い、所定の電圧以下の場合は(104)へ、越えている場合は(403)へ進む。
【0176】
(403):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0177】
(404):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:High、CMSP3:Lowを割り出す。すなわち、モーター1の逆転時にフイルム巻き上げを行うために位相基板44の図6−(A)に示す状態での図6−(B)の機構の状態を割り出す。
【0178】
(405):(404)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0179】
(406):フルムを巻き上げるために、モーター1を逆転させる。
【0180】
(407):フルムパーフォレーションを検出するためにマイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターをリセットする。
【0181】
(408):マイクロコンピータCPU内にタイマー150msをセットする。
【0182】
(409):(118)と同様に信号の変化がタイマー150ms以内にない場合は、(410)へ進み、タイマー150ms以内で変化した場合には(411)へ進む。
【0183】
(410):モーター1にブレーキをかけ、[フルム巻き戻し]ルーチンヘ進む。
【0184】
(411):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターをカウントアップする。
【0185】
(412):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターが8に達したか否かを比較して、達していない場合は(408)に戻り、8に達した場合は(413)へ進む。すなわち、ここではフイルムの1駒送りに相当する8パーフォレーションを検出している。
【0186】
(413):モーター1にブレーキをかける。
【0187】
(414):マイクロコンピータCPU内のタイマー150msをリセットする。
【0188】
(415):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのフイルムカウンターをカウントアップする。
【0189】
(416):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0190】
(417):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:Low、CMSP2:Low、CMSP3:Highを割り出す。すなわち、カメラをレリーズ待ちの状態にする。このレリーズ待ちの状態はモーター1の逆転時にストロボアップ動作が行える状態で位相基板44の図7−(A)に示す状態での図7−(B)の機構の状態を割り出す。
【0191】
(418):(417)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかけ、[レリーズ]ルーチンヘ進む。
【0192】
次に図15において、[フルム巻き戻し]ルーチンを説明する。
【0193】
(501):モーター1の逆転にてフイルム巻き戻しを行うため、位相基板44の図5−(A)に示す状態での図5−(B)の機構の状態にあるか否かを判別する。位相基板44の位相CMSP1:High、CMSP2:High、CMSP:Lowにある場合は(506)へ進む。ない場合は(502)へ進む。
【0194】
(502):(103)と同様に電圧チェックを行い、所定の電圧以下の場合は(104)へ、越えている場合は(503)へ進む。
【0195】
(503):モーター1を正転させ、カムギヤ42を回転させる。
【0196】
(504):カムギヤ42の回転により、位相基板44の位相CMSP1:High、CMSP2:High、CMSP3:Lowを割り出す。すなわち、モーター1の逆転時にフイルム巻き戻しを行うために、位相基板44の図5−(A)に示す状態での図5−(B)の機構の状態を割り出す。
【0197】
(505):(503)で信号が成立するとモーター1にブレーキをかける。
【0198】
(506):フルムを巻き上げるために、モーター1を逆転させる。
【0199】
(507):フルムパーフォレーションを検出するためにマイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターをリセットする。
【0200】
(508):マイクロコンピータCPU内にタイマー150msをセットする。
【0201】
(509):(118)と同様に信号の変化がタイマー150mS以内にない場合は(510)へ進み、タイマー150ms以内で変化した場合には(512)へ進む。
【0202】
(510):モーター1にブレーキをかけ、[フイルム巻き戻し]ルーチンヘ進む。
【0203】
(511):フルムの巻き戻し途中にフイルムの突張り等のなんらかの異常があるため、出ポートCSDSPより表示駆動回路DSPにシリアル信号を出力し、巻き戻し異常の警告表示を行い、[STOP]ルーチン(999)へ進む。
【0204】
(512):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターをカウントアップする。
【0205】
(513):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのパルスカウンターが8に達したか否かを比較し、達していない場合は(508)に戻り、8に達した場合は(514)へ進む。すなわち、ここではフイルムの1駒分のフルム送りに相当する8パーフォレーションを検出している。
【0206】
(514):マイクロコンピータCPU内のタイマー150msをリセットする。
【0207】
(515):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのフイルムカウンターをカウントダウンする。
【0208】
(516):マイクロコンピータCPU内のEEPROMのフイルムカウンターが0に達したか否かを比較して、達していない場合は(508)に戻り、0に達した場合は(517)へ進む。すなわち、ここでは撮影駒分のフイルムを巻き戻したか否かを検出している。
【0209】
(517):(516)において、フイルムカウンターが0に達した時点より2sec経過後にモーター1にブレーキをかける。
【0210】
(518):出ポートCSDSPより表示駆動回路DSPにシリアル信号を出力し巻き戻し終了表示を行い、[STOP]ルーチン(999)へ進む。
【0211】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、モーターの第1の方向の回転で第1の被伝達系と第2の被伝達系に対する遊星ギヤのかみ合い伝達を切り換えることができる。
【0212】
請求項2に記載の発明によれば、第2の被伝達系のギの噛み合いを一定に保つことが可能となる。
【0213】
請求項3に記載の発明によれば、モーターの第2の方向の回転でも第3の被伝達系を駆動することができる。
【0214】
請求項4に記載の発明によれば、第3の被伝達系に種々の動作を行わせることができる。
【0215】
請求項5に記載の発明によれば、モーターの第2の方向への回転後、モーターを第1の方向に回転させることにより、第1の被伝達系と第2の被伝達系との駆動を切り換えることができる。
【0216】
すなわち、上記構成において、第2の被伝達系が、モーターの第2の方向回転で第の被伝達系により遊星ギヤの公転域に進入したとき、モーターの第1の方向回転は第2の被伝達系に伝達され、第2の被伝達系が、モーターの第2の方向回転で第の被伝達系により遊星ギヤの公転域から退避したとき、モーターの第1の方向回転は第1の被伝達系に伝達される。
【0217】
つまり、第2の被伝達系が遊星ギヤの公転域に存在するか否かで、モーターの第1の方向回転の伝達先を切り換えているため、比較的簡易で確実な駆動選択が行える。
【0218】
請求項6、7、8、9に記載の発明によれば、カメラを1つのモータで種々の動作を行わせることが可能であり、第1の被伝達系をフイルム巻き上げまたは巻き戻しのため、第2の被伝達系をフイルム巻き上げまたは巻き戻しまたはストロボ駆動のため、第3の被伝達系をミラー駆動またはシャッターチャージを行うために用いることができ、低コストで種々の機構を駆動させることができる、特に1つのモータで一連のカメラ動作を確実に行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すカメラの分解斜視図。
【図2】図1のカメラのストロボ駆動機構の断面図。
【図3】図1のカメラの主要部品を示す斜視図。
【図4】図1のカメラのモータ駆動装置における切換え伝達機構を示し、(A)は位相基板の割り出し状態、(B)はその状態での切換え状態を示す。
【図5】図1のカメラのモータ駆動装置における切換え伝達機構を示し、(A)は位相基板の割り出し状態、(B)はその状態での切換え状態、(C)は同図(B)における状態でモーター1を逆転させた状態を示す。
【図6】図1のカメラのモータ駆動装置における切換え伝達機構を示し、(A)は位相基板の割り出し状態、(B)はその状態での切換え状態、(C)は同図(B)における状態でモーター1を逆転させた状態を示す。
【図7】図1のカメラのモータ駆動装置における切換え伝達機構を示し、(A)は位相基板の割り出し状態、(B)はその状態での切換え状態、(C)は同図(B)における状態でモーター1を逆転させた状態を示す。
【図8】ストロボのポップアップ動作を示す断面図。
【図9】ストロボを押えた状態でのポップアップ動作を示す断面図。
【図10】図1のカメラの電気回路のブロック図。
【図11】図10に示す回路の動作を示すフローチャート。
【図12】図10に示す回路の動作を示すフローチャート。
【図13】図10に示す回路の動作を示すフローチャート。
【図14】図10に示す回路の動作を示すフローチャート。
【図15】図10に示す回路の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
B…カメラ本体
M…ミラーボックス
S…フォーカルプレーンシッターユニット
C…上カバー
1…モーター
2…プーリー
3,16…タイミングベルト
4,5,11,13,14’,15,40,41,49,51.53,70…ギヤ
6,56…太陽ギヤ
7,9,57…遊星ギヤ
8,10,58…遊星レバー
12…スプール
17,73…地板
18,32,54…カバー
19,20,48,75’76…レバー
21…板バネ
22,47,50,61,78…トーシンバネ
2З,25…ダンパーゴム
24…段ビス
30…巻き戻しフークユニ
31…ローラー
35…フォトリフレクタ
42,71…カムギヤ4
3…ブラシ
44…位相基板
45…チヤージレバー
46…切換レバー
52…シャフト
55…ウォームギヤ
60…ミラーレバー
72…リーフスイッチ
74…ストロボケース
77…ビス
79…ストッパーピン
80…トグルバネ
81…ストロボ発光部ユニット
82,83…カバー

Claims (9)

  1. 正逆回転可能なモーターと、該モーターの出力軸の回転に基づき公転する遊星ギヤと、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第1の被伝達系と、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第2の被伝達系と、前記モーターの第1の方向の回転により前記遊星ギヤが前記第1の被伝達系に噛み合うまでの該遊星ギヤの公転領域に、前記モーターの第2の方向の回転により前記第2の被伝達系の一部を進入または退避させる進退機構とを有し、前記第2の被伝達系の一部が進入したとき、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤは該第2の被伝達系に噛み合い伝達し、前記第2の被伝達系の一部が退避したとき、前記モーターの第1の方向の回転による前記遊星ギヤは前記第1の被伝達系に噛み合い伝達することを特徴とするモーター駆動装置。
  2. 前記第2の被伝達系は少なくとも2個以上のギヤにより構成され、1個のギヤが他のギヤに対して公転することにより、前述の遊星ギヤの公転領域に進入または退避するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のモーター駆動装置。
  3. 前記モーターの第2の方向の回転による前述の遊星ギヤの公転により、該遊星ギヤと噛み合う第3の被伝達系を有することを特徴とする請求項1または2に記載のモーター駆動装置。
  4. 前記第3の被伝達系は少なくとも1個以上のギヤと、少なくとも1個以上のカムにより構成されることを特徴とする請求項3に記載のモーター駆動装置。
  5. 前記進退機構は前述の第3の被伝達系に連動して、前述の第2の被伝達系の一部を進入または退避させることを特徴とする請求項4に記載のモーター駆動装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のモーター駆動装置を備えたことを特徴とするカメラ。
  7. 前記第1の被伝達系はフイルム巻き上げまたは巻き戻しを行うことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
  8. 前記第2の被伝達系はフイルム巻き上げまたは巻き戻しまたはストロボ駆動を行うことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
  9. 前記第3の被伝達系はミラー駆動またはシャッターチャージを行うことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
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