JP3575263B2 - 自動販売機の施錠装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動販売機に関し、特に、ドアを施錠する鍵の破壊などによる盗難の発生を防止した施錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種自動販売機は路端や屋外等に設置されており、その内部には商品と共に売上代金が収納されているため、特に人気の少ない夜間等にドアの施錠装置をドリルなどの工具で強引に破壊し、内部に収納された金銭が窃盗される盗難事件が発生することが多々ある。
【0003】
そこで、例えば本体のドアを開閉する施錠装置の鍵穴をドアの側面、或いは、保護カバーや凹部等の内部に配設して人目に触れ難くし、それによって、正面から鍵を挿入できないようにして、工具などの異物が鍵穴へ挿入されてしまうのを困難にし、施錠装置が容易に破壊されることを防止するものもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、何れにしても自動販売機のドアは一箇所しか施錠されていないため、施錠装置が破壊されてしまうとドアは開放してしまい、内部に収納された売上代金は容易に取り出されてしまう。そのため、近年では自動販売機のドアと本体をチェーンで連結してドアの施錠が破壊された場合でもドアが開かないようにしたものもあるが、自動販売機の本体にチェーンなどを取り付けると、それらが本体より外側に大きく張り出してしまうため、設置スペースが拡大されてしまう問題や自動販売機の外観が損なわれてしまう問題が生じる。
【0005】
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、ドアの施錠をより確実にし、然も、外観を損なわない自動販売機の施錠装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の施錠装置は、本体を開閉するドアの前面に配設された主鍵装置と、本体に固定されたロックプレートと、ドアに設けられ、主鍵装置の操作によって移動することにより、ロックプレートに係脱自在に係合するロックアングルとを備えた自動販売機に適用され、ドアの前面に配設された補助鍵装置と、ドアに設けられたロック棒とを備え、このロック棒は、補助鍵装置の操作によって移動し、施錠状態ではロックプレートにロックアングルが係合している状態でロックプレート及びロックアングルを貫通すると共に、解錠状態ではロックプレートから抜けるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用した自動販売機1の正面図、図2は自動販売機1の補助鍵装置11の鍵機構部16の正面図、図3は図2の補助鍵装置11の鍵機構部16の側面図をそれぞれ示している。
【0008】
実施例の自動販売機1は、商品が収納された本体2と、この本体2の一側(この場合左側)に設けられた図示しないヒンジによって回動自在に枢支され、本体2の前面を開閉自在に閉塞するドア4とから構成されており、売上代金はこのドア4の内側の図示しないコインメカに収納される。
【0009】
このドア4の前面には商品展示部及び商品選択部が設けられており、この商品展示部及び商品選択部には、商品見本5と商品選択ボタン6が横方向に複数設けられ、これが上下に三段配置されている。
【0010】
また、この商品展示部及び商品選択部と所定の間隔を存して下方には、金銭投入口7が設けられると共に、ドア4の下方には、商品取出口8が設けられている。尚、7Aは金銭返却口である。
【0011】
そして、ヒンジの反対側となるドア4の右側端部近傍には、防犯装置としてドア4の施錠及び解錠を行なうための主鍵装置10が設けられている。この主鍵装置10は主鍵孔10Aと、ロックプレート12とロックアングル15とから構成されており、主鍵孔10Aに鍵(図示せず)を差し込んで操作することにより、ドア4の施錠と解錠ができるように構成されている。尚、9はドア4を開けるときに使用する把手であり、主鍵装置10が解錠された場合にドア4から突出するものである。
【0012】
前記ロックプレート12は所定の厚さの鉄材或いはステンレス材などの容易に変形破損しない金属板で構成されており、本体2内の上下二箇所に固定されている。また、ロックアングル15も同様の金属材料にて構成されており、両ロックプレート12、12に対応する位置のドア4の内側に上下に延在し、且つ、上下移動自在に設けられている。
【0013】
両ロックプレート12、12の先端部には上方を開口した係合溝13、13が形成されており、この係合溝13、13にはドア4に設けられたロックアングル
15が係脱可能に係合する。また、下方のロックプレート12には所定の大きさ
の挿通穴14が設けられており、この挿通穴14には後述するロック棒17が貫
通する。
【0014】
また、ロックアングル15は把手9と連動して上下移動するように構成されている。更に、ロックアングル15には係合部15A、15Aが上下に設けられており、この係合部15A、15Aにロックプレート12、12が進入し、係合溝13、13が係合部15A、15Aに係合する。そして、ドア4が閉じられた状態で把手9を操作(この場合、時計方向に回動する)し、ロックアングル15を下方に移動させると、ロックアングル15の両係合部15A、15Aは、ロックプレート12、12に設けられた両係合溝13、13に挿入係合されるように構成されている。
【0015】
係るロックアングル15とロックプレート12、12との係合によってドア4は開けられなくなる。そして、主鍵装置10の主鍵孔10Aに鍵を差し込んで操作を行なうことにより把手9は操作不能となり、ロックアングル15の上下移動も禁止されてドア4は施錠される。
【0016】
更に、自動販売機1のドア4には係る主鍵装置10とは別にその下方に補助鍵装置11が設けられている。この補助鍵装置11は主鍵装置10(主鍵孔10A)が操作、或いは、破壊された場合でもドア4の開閉を阻止するもので、鍵機構部16と補助鍵孔16Aとから構成されている。
【0017】
鍵機構部16はロック棒17と前記ロックアングル15とから構成され、ロック棒17は鉄材或いはステンレス材などの容易に変形破損しない所定の径、所定の長さの金属棒で構成されている。ロック棒17の一方は連結部材18に回動自在に接続されており、この連結部材18は補助鍵孔16Aに図示しない鍵を挿入して操作することにより左右方向に移動するように構成されている。
【0018】
即ち、ロック棒17は補助鍵孔16Aに鍵を挿入して操作することにより、連結部材18を介してロック棒17をその長手方向(左右方向)に移動させるように構成されている。
【0019】
一方、係合部15Aに対応する位置のロックアングル15の側面にはロック穴15Bが穿設されており、このロック穴15Bにロック棒17が挿通されるように構成されている。即ち、ロック棒17はロックプレート12、12に設けられた係合溝13、13にロックアングル15が係合された状態で、下側のロックプレート12のロック穴15Bとロックアングル15の挿通穴14を貫通する。これによって、ロックアングル15がロックプレート12の係合溝13に係合された状態を保持するように構成されている。
【0020】
また、連結部材18にはロック棒17を一方から他方に常時付勢するコイルバネ19が設けられている。このコイルバネ19の一側は連結部材18のロック棒17側に取り付けられると共に、他側はドア4内(図示せず)に取り付けられている。そして、補助鍵孔16Aに鍵を挿入して半時計方向に回動し、施錠することにより、ロック棒17の先端は前記挿通穴14に貫通されると共に、時計方向に回動し、解錠することによりコイルバネ19の付勢力によりロック棒17は挿通穴14より脱出するように構成されている。
【0021】
係る構成により、補助鍵孔16Aに鍵を挿入して操作することにより、連結部材18を介してロック棒17がロックプレート12の挿通穴14に貫通されると共に、ロックアングル15のロック穴15Bにも挿通されるので、ロックアングル15は移動不能となり、主鍵装置10の施錠に加えて補助鍵装置11が施錠され、自動販売機1のドア4は二重ロックされるようになる。
【0022】
即ち、主鍵装置10(主鍵孔10A)が操作、或いは、破壊され、把手9が操作されてもロック棒17によってロックプレート12の係合溝13からロックアングル15が外されてしまうのが阻止される。従って、主鍵装置10が操作、或いは、破壊された場合でも、補助鍵装置11によってロックアングル15の上下移動が阻止されるので、ドア4の開閉を阻止することが可能となる。
【0023】
このように、本発明では自動販売機1のドア4の前面に設けられた主鍵装置10に補助鍵装置11を設けて二重ロックを行なっており、補助鍵装置11は補助鍵孔16Aに鍵を挿入して操作するだけで、ロック棒17をロックプレート12の挿通穴14とロックアングル15のロック穴15Bに貫通させることができる。これにより、主鍵装置10が操作、或いは、破壊された場合でも、更に補助鍵装置11が操作され、ロック棒17がロックプレート12から抜かれない限りドア4の開放を阻止することが可能となる。
【0024】
また、補助鍵装置11は補助鍵孔16Aをドア4前面に設けると共に、鍵機構部16をドア4内に設けているので、従来のようにアームロックを自動販売機の外側に設けた施錠装置の如く外観を損ねてしまう問題や設置スペースが広くなってしまう問題も解消される。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述した如く請求項1の発明によれば、本体を開閉するドアの前面に配設された主鍵装置と、本体に固定されたロックプレートと、ドアに設けられ、主鍵装置の操作によって移動することにより、ロックプレートに係脱自在に係合するロックアングルとを備えた自動販売機において、ドアの前面に補助鍵装置を配設し、更にドアにはロック棒を設け、このロック棒が、補助鍵装置の操作によって移動し、施錠状態ではロックプレートにロックアングルが係合している状態でロックプレート及びロックアングルを貫通すると共に、解錠状態ではロックプレートから抜けるようにしたので、施錠状態では主鍵装置が操作されても、補助鍵装置が操作されてロック棒がロックプレートから抜かれない限り、ロックアングルとロックプレートの係合は解除できなくなり、ドアの開放は禁止されることになる。これにより、ドアは二重にロックされるので、主鍵装置の破壊による盗難事件を効果的に防止することができるようになる。
【0026】
特に、補助鍵装置は従来のアームロックの如くドアから大きく張り出すものではないので、外観や設置スペース上の問題を生起する危険性も少ない。また、既存のロックアングルやロックプレートを使用して二重ロックを行うので、コストの高騰も最小限に抑えられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動販売機の正面図である。
【図2】本発明の自動販売機の施錠装置の補助鍵装置の鍵機構部の正面図である。
【図3】図2の補助鍵装置の鍵機構部の側面図である。
【符号の説明】
1 自動販売機
2 本体
3 側面
4 ドア
9 把手
10 主鍵装置
10A 主鍵孔
11 補助鍵装置
12 ロックプレート
13 係合溝
14 挿通穴
15 ロックアングル
15A 係合部
15B ロック穴
16 鍵機構部
16A 補助鍵孔
17 ロック棒
18 連結部材
19 コイルバネ
Claims (1)
- 本体を開閉するドアの前面に配設された主鍵装置と、前記本体に固定されたロックプレートと、前記ドアに設けられ、前記主鍵装置の操作によって移動することにより、前記ロックプレートに係脱自在に係合するロックアングルとを備えた自動販売機において、
前記ドアの前面に配設された補助鍵装置と、前記ドアに設けられたロック棒とを備え、このロック棒は、前記補助鍵装置の操作によって移動し、施錠状態では前記ロックプレートに前記ロックアングルが係合している状態で前記ロックプレート及びロックアングルを貫通すると共に、解錠状態では前記ロックプレートから抜けることを特徴とする自動販売機の施錠装置。
Priority Applications (1)
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JP01131898A JP3575263B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 自動販売機の施錠装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP01131898A JP3575263B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 自動販売機の施錠装置 |
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JPH11213233A JPH11213233A (ja) | 1999-08-06 |
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ID=11774684
Family Applications (1)
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JP01131898A Expired - Fee Related JP3575263B2 (ja) | 1998-01-23 | 1998-01-23 | 自動販売機の施錠装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3575263B2 (ja) |
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1998
- 1998-01-23 JP JP01131898A patent/JP3575263B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11213233A (ja) | 1999-08-06 |
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