JP3573065B2 - 溶剤含有物除去用粘着シート - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷機のロール類に付着したインキ、インクジェットプリンターのインキ、ペンキ、その他溶剤含有物を除去するための粘着シート、及び該溶剤含有物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶剤含有物、例えば、ペースト、インキ等の溶剤を含有して湿った状態にある半固形物は、印刷、塗料、接着剤等の分野で広く使用されている。しかし、このような溶剤含有物が、所定の部位に過剰に存在したり、不要な部位に存在する場合には、機械や機器類、手などを汚染したり、製品の品質を損なうなど種々の不具合が発生しやすい。
【0003】
例えば、スクリーン印刷においては、一定の印刷回数を経ると、スクリーン印刷版にペースト(インキ)が裏回りして被印刷物を汚染したり、印刷画像に滲みが生じて、正確で美麗な印刷ができない状態となる。従来、このようなスクリーン印刷時の滲み等を防止するために、版の裏側に裏回りしたペーストを粘着シートを用いて除去する方法が知られている。
【0004】
例えば、特開平3−74893号公報には、プリント配線板のスクリーン印刷方法として、粘着シートの粘着面にスクリーン印刷することにより版の裏に回ったペーストを除去する方法が開示されている。また、特開平6−297681号公報にも、粘着シートを版に付着させるとともに、これを剥がすことにより、裏回りしたペーストを除去する方法が記載されている。この方法は溶剤を用いてウエスや紙で拭き取る方法に比べ、ウエスや紙から発生するゴミやほこりなどの影響がなく、ゴミやほこりによる印刷不良を防止できるとしている。しかし、前記文献には、裏回りしたペーストの除去に用いる粘着シートに関する記述はほとんどなく、わずかに特開平3−74893号公報に、適切なフィルムの厚みと粘着力の記述があるのみである。
【0005】
また、特開昭59−114055号公報には、オフセット式印刷機の転写胴に残留するインキの除去法として粘着テープを使用する方法が開示されているが、粘着テープに必要な特性については何ら言及されていない。
【0006】
そこで、本発明者らは、実際に粘着シートを使用してペーストやインキの除去を試みたが、一般に使用されている粘着テープや粘着シートでは、いずれも期待した効果が得られなかった。例えば、ある粘着シートでは、粘着面にペーストが付着するものの、スクリーン版の裏側にペーストが残っており、スクリーン版と粘着シートの間でペーストが凝集破壊したような状況を呈していた。また、別の粘着シートでは、粘着層がペースト中の溶剤を吸収して粘着力が消失し、溶剤を吸い取られた後のペーストのカス(かたまり)がスクリーン版の裏に固着していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、オフセット印刷機の転写胴に残存するインキなどの溶剤含有物を確実に付着させて除去できる溶剤含有物除去効果の高い溶剤含有物除去用シート、及び溶剤含有物の除去方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記目的を達成するために鋭意検討した結果、除去対象である溶剤含有物に含まれる溶剤の吸収量が一定値以上であり、且つ前記溶剤の吸収後の粘着力が特定の範囲となるような粘着剤層を有する粘着シートを用いると、除去したい溶剤含有物を確実に付着させて除去できることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去するための粘着シートであって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上であることを特徴とする溶剤含有物除去用粘着シートを提供する。
本発明は、また、基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物除去用粘着シートにより溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去する方法であって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上である粘着シートを用いて溶剤含有物を除去する溶剤含有物の除去方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着シートの基材としては特に制限はないが、ゴミや異物の混入を避けたい場合は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムが紙粉の発生のおそれがなく好適に使用される。単にロールの清掃に使用する場合などは、基材として紙なども使用できる。また、凹凸面上のペーストやインキを除去する用途には、ポリウレタン、ポリエチレン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などの発泡体も基材として好適に使用される。さらに、用途によっては、基材として、不織布、布、金属箔などを用いることもできる。
【0011】
基材の厚みも特に制限されず、強度や作業性などを考慮して適宜設定できるが、一般には10〜500μm、好ましくは12〜200μm、更に好ましくは15〜100μm程度である。基材が発泡体の場合には、数mmから数十mmの厚さが一般的である。
【0012】
本発明の粘着シートの粘着剤層を構成する粘着剤としては、本発明の上記特性が得られるものであれば特に制限はなく、例えば、ゴム系粘着剤(例えば、天然ゴム系、スチレン−ブタジエン共重合体系、ポリイソブチレン系、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系など)、アクリル系粘着剤など、任意の粘着剤が使用できる。これらの粘着剤の中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
【0013】
アクリル系粘着剤は、一般に、粘着性を与える主モノマー、凝集性を与えるコモノマー、及び粘着性を向上させたり架橋点を形成するための官能基含有モノマーより形成される。前記主モノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシルなどのアクリル酸C2−10アルキルエステルなどが挙げられる。
【0014】
前記凝集性を与えるコモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピルなどのメタクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも、ビニルエステル類、アクリロニトリルなどが好ましい。
【0015】
前記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマー;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマーなどが挙げられる。これらの中でも、官能基含有モノマーとして、アクリル酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマーなどが好ましい。
【0016】
アクリル系粘着剤を形成する前記主モノマー、コモノマー及び官能基含有モノマーの割合は、除去対象となる溶剤含有物の種類(固形分の種類及び溶剤の種類)等により適宜選択できるが、例えば、全モノマー成分に対する割合として、前記主モノマーは、40〜97重量%程度、好ましくは50〜95重量%程度であり、前記コモノマーは、0〜50重量%程度、好ましくは2〜40重量%程度であり、前記官能基含有モノマーは0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%程度である。
【0017】
粘着剤層には、種々の添加剤、例えば、架橋剤(例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ウレア系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボン酸又は酸無水物系架橋剤、金属化合物系架橋剤など)、粘着付与剤[例えば、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、脂環式系)、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステルなど)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂等]、界面活性剤(リン酸エステル系、硫酸エステル系、スルホン酸系、カルボン酸系などのアニオン系界面活性剤;アミン塩系、第4級アンモニウム塩系などのカチオン系界面活性剤;エステル系、エーテル系、エステルエーテル系、アルカノールアミド系などのノニオン系界面活性剤;カルボキシベタイン系、グリシン系などの両性界面活性剤)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、充填剤、発泡剤などが含まれていてもよい。好ましい架橋剤には、イソシアネート系架橋剤などが含まれ、好ましい粘着付与剤には、テルペンフェノール樹脂などのテルペン系樹脂等が含まれる。また、好ましい界面活性剤には、リン酸エステル系などのアニオン系界面活性剤などが含まれる。
【0018】
これらの添加剤の使用量は、粘着性や溶剤吸収性を損なわない範囲で適宜選択できる。例えば、架橋剤の使用量は、粘着剤(ベースポリマー)100重量部に対して、1〜30重量部程度、好ましくは2〜15重量部程度である。また、界面活性剤の添加量は、粘着剤(ベースポリマー)100重量部に対して、0〜10重量部(例えば、0.1〜10重量部)程度、好ましくは0〜5重量部(例えば、0.2〜5重量部)程度である。
【0019】
粘着剤層の厚みは、本発明の上記特性が得られる範囲で任意に設定でき、例えば5〜5000μm程度、好ましくは10〜2000μm程度である。
【0020】
本発明の重要な特徴は、粘着シートが以下の特性を有している点にある。すなわち、(i)除去対象である溶剤含有物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ(ii)該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm(1gf/25mm)以上である。
【0021】
なお、上記溶剤吸収量は、30〜50mm四方に切り取って予め重さを測定した粘着シートサンプルを、除去対象の溶剤含有物に含まれている溶剤に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの重さの増加量を算出することにより求められる。また、上記粘着力は、試験板としてSUS430BAを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定したときの値である。
【0022】
除去対象となる溶剤含有物としては、特に限定されず、溶剤を含有して湿った状態にある半固形物、例えば、ペースト、インキ、糊、接着剤、塗料などが挙げられる。
【0023】
前記溶剤含有物に含まれる溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、テトラリン、ジペンテンなどの芳香族炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール、トリデシルアルコールなどのアルコール;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホロンなどのケトン;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール;ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル;ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル;水などが挙げられる。スクリーン印刷インキの場合には、中沸点溶剤(沸点:約120〜230℃)や高沸点溶剤(沸点:約230〜320℃)が多く用いられ、前記溶剤吸収量を測定する際に用いる代表的な溶剤は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど(例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノブチルエーテル[9/1(重量比)])である。
【0024】
前記溶剤吸収量は、5g/m2以上あれば十分な効果が得られるが、6g/m2以上あるのがより好ましく、さらに好ましくは7g/m2以上である。溶剤吸収量の上限は特にないが、一般には50g/m2程度である。
【0025】
溶剤を5g/m2吸収させた後の粘着力は、前記測定法で、1cN/25mm(1gf/25mm)以上あれば良いが(例えば、1〜200cN/25mm程度)、より好ましくは3cN/25mm(3gf/25mm)以上(例えば、3〜100cN/25mm程度)である。
【0026】
粘着シートの前記溶剤吸収量、及び溶剤を5g/m2吸収させた後における粘着力は、粘着剤層を構成する粘着剤(ベースポリマー)の構成モノマーの種類や割合、架橋剤の種類や割合、ガラス転移温度、平均分子量、粘着剤層の厚み、粘着剤層に添加する添加剤の種類や量などを適宜選択することにより調整できる。本発明の粘着シートは、コーティング法などの慣用の方法を用いて、基材上に粘着剤層を形成することにより製造できる。
【0027】
本発明の粘着シートでは、例えば、オフセット印刷機などの印刷機のロール類に付着したインキ等の溶剤含有物中に含まれる溶剤を5g/m2以上吸収できるため、粘着シートをロール類等に貼り付けることにより、ロール類に付着したインキなどに含まれている溶剤をほとんど吸収でき、該ペースト等を固形物化できる。さらに、本粘着シートによれば、溶剤を所定量吸収した後も1cN/25mm(1gf/25mm)以上の粘着力があるため、粘着シートを剥がした時に、溶剤を吸収された後の固形物が粘着シート側に付着してとれてくるため溶剤含有物除去効果が高い。
【0028】
【発明の効果】
本発明の溶剤含有物除去用粘着シートによれば、粘着剤層の溶剤吸収量が一定値以上であり、しかも溶剤吸収後の粘着力が特定の範囲にあるので、印刷機のロール類に付いたインキ等の溶剤含有物を確実に付着させて除去できる。そのため、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の場合は各ロール類の清掃時間が短縮でき、生産性を向上できる。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0030】
参考例1
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の共重合体100重量部+イソシアネート系架橋剤15重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力を、JIS Z 0237に準拠した測定法(但し、試験板としてSUS430BAを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定)により測定したところ、140cN/25mm(140gf/25mm)であった。また、この粘着シートを30mm×30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノブチルエーテル[9/1(重量比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を算出したところ、10g/m2であった。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤーバーで5g/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘着シートを貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶剤を5g/m2吸収させた後、上記と同様にして粘着力を測定したところ、5cN/25mm(5gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0031】
参考例2
厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の共重合体100重量部+テルペンフェノール系粘着付与剤7重量部+イソシアネート系架橋剤3重量部+リン酸エステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、150cN/25mm(150gf/25mm)、17g/m2、3cN/25mm(3gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0032】
参考例3
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[2−エチルヘキシルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸(重量比:60/30/5)の共重合体100重量部+テルペンフェノール系粘着付与剤30重量部+イソシアネート系架橋剤7重量部+リン酸エステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の厚みが15μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、130cN/25mm(130gf/25mm)、19g/m2、31cN/25mm(32gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0033】
比較例1
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリル酸(重量比:96/4)の共重合体100重量部+ロジン系粘着付与剤8重量部+エポキシ系架橋剤5重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、110cN/25mm(110gf/25mm)、9g/m2、0cN/25mm(0gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性については問題がなかったものの、スクリーン版の裏側にペーストが残っていた。
【0034】
比較例2
厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面に、粘着剤としてポリイソブチレンを、乾燥後の厚みが7μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、490cN/25mm(500gf/25mm)、1g/m2、0cN/25mm(0gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性及び裏回りしたペーストの除去性の何れの点でも劣っていた。
【0035】
実施例1
参考例1と同様にして作製した粘着シートを30mm×30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、トルエン/酢酸エチル/メチルエチルケトン[20/40/40(重量比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を算出したところ、15g/m2であった。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤーバーで5g/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘着シートを貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶剤を5g/m2吸収させた後、前記と同様にして粘着力を測定したところ、20cN/25mmであった。
上記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0036】
実施例2
参考例2と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、20g/m2、5cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0037】
実施例3
参考例3と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、30g/m2、43cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0038】
比較例3
比較例1と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、15g/m2、0cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性については問題がなかったものの、版胴にインキが残っていた。
【0039】
実施例4
比較例2と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、7g/m2、5cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷機のロール類に付着したインキ、インクジェットプリンターのインキ、ペンキ、その他溶剤含有物を除去するための粘着シート、及び該溶剤含有物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶剤含有物、例えば、ペースト、インキ等の溶剤を含有して湿った状態にある半固形物は、印刷、塗料、接着剤等の分野で広く使用されている。しかし、このような溶剤含有物が、所定の部位に過剰に存在したり、不要な部位に存在する場合には、機械や機器類、手などを汚染したり、製品の品質を損なうなど種々の不具合が発生しやすい。
【0003】
例えば、スクリーン印刷においては、一定の印刷回数を経ると、スクリーン印刷版にペースト(インキ)が裏回りして被印刷物を汚染したり、印刷画像に滲みが生じて、正確で美麗な印刷ができない状態となる。従来、このようなスクリーン印刷時の滲み等を防止するために、版の裏側に裏回りしたペーストを粘着シートを用いて除去する方法が知られている。
【0004】
例えば、特開平3−74893号公報には、プリント配線板のスクリーン印刷方法として、粘着シートの粘着面にスクリーン印刷することにより版の裏に回ったペーストを除去する方法が開示されている。また、特開平6−297681号公報にも、粘着シートを版に付着させるとともに、これを剥がすことにより、裏回りしたペーストを除去する方法が記載されている。この方法は溶剤を用いてウエスや紙で拭き取る方法に比べ、ウエスや紙から発生するゴミやほこりなどの影響がなく、ゴミやほこりによる印刷不良を防止できるとしている。しかし、前記文献には、裏回りしたペーストの除去に用いる粘着シートに関する記述はほとんどなく、わずかに特開平3−74893号公報に、適切なフィルムの厚みと粘着力の記述があるのみである。
【0005】
また、特開昭59−114055号公報には、オフセット式印刷機の転写胴に残留するインキの除去法として粘着テープを使用する方法が開示されているが、粘着テープに必要な特性については何ら言及されていない。
【0006】
そこで、本発明者らは、実際に粘着シートを使用してペーストやインキの除去を試みたが、一般に使用されている粘着テープや粘着シートでは、いずれも期待した効果が得られなかった。例えば、ある粘着シートでは、粘着面にペーストが付着するものの、スクリーン版の裏側にペーストが残っており、スクリーン版と粘着シートの間でペーストが凝集破壊したような状況を呈していた。また、別の粘着シートでは、粘着層がペースト中の溶剤を吸収して粘着力が消失し、溶剤を吸い取られた後のペーストのカス(かたまり)がスクリーン版の裏に固着していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、オフセット印刷機の転写胴に残存するインキなどの溶剤含有物を確実に付着させて除去できる溶剤含有物除去効果の高い溶剤含有物除去用シート、及び溶剤含有物の除去方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記目的を達成するために鋭意検討した結果、除去対象である溶剤含有物に含まれる溶剤の吸収量が一定値以上であり、且つ前記溶剤の吸収後の粘着力が特定の範囲となるような粘着剤層を有する粘着シートを用いると、除去したい溶剤含有物を確実に付着させて除去できることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去するための粘着シートであって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上であることを特徴とする溶剤含有物除去用粘着シートを提供する。
本発明は、また、基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物除去用粘着シートにより溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去する方法であって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上である粘着シートを用いて溶剤含有物を除去する溶剤含有物の除去方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着シートの基材としては特に制限はないが、ゴミや異物の混入を避けたい場合は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルムが紙粉の発生のおそれがなく好適に使用される。単にロールの清掃に使用する場合などは、基材として紙なども使用できる。また、凹凸面上のペーストやインキを除去する用途には、ポリウレタン、ポリエチレン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)などの発泡体も基材として好適に使用される。さらに、用途によっては、基材として、不織布、布、金属箔などを用いることもできる。
【0011】
基材の厚みも特に制限されず、強度や作業性などを考慮して適宜設定できるが、一般には10〜500μm、好ましくは12〜200μm、更に好ましくは15〜100μm程度である。基材が発泡体の場合には、数mmから数十mmの厚さが一般的である。
【0012】
本発明の粘着シートの粘着剤層を構成する粘着剤としては、本発明の上記特性が得られるものであれば特に制限はなく、例えば、ゴム系粘着剤(例えば、天然ゴム系、スチレン−ブタジエン共重合体系、ポリイソブチレン系、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系など)、アクリル系粘着剤など、任意の粘着剤が使用できる。これらの粘着剤の中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
【0013】
アクリル系粘着剤は、一般に、粘着性を与える主モノマー、凝集性を与えるコモノマー、及び粘着性を向上させたり架橋点を形成するための官能基含有モノマーより形成される。前記主モノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシルなどのアクリル酸C2−10アルキルエステルなどが挙げられる。
【0014】
前記凝集性を与えるコモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピルなどのメタクリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル等のビニルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどが挙げられる。これらの中でも、ビニルエステル類、アクリロニトリルなどが好ましい。
【0015】
前記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマー;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマーなどが挙げられる。これらの中でも、官能基含有モノマーとして、アクリル酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマーなどが好ましい。
【0016】
アクリル系粘着剤を形成する前記主モノマー、コモノマー及び官能基含有モノマーの割合は、除去対象となる溶剤含有物の種類(固形分の種類及び溶剤の種類)等により適宜選択できるが、例えば、全モノマー成分に対する割合として、前記主モノマーは、40〜97重量%程度、好ましくは50〜95重量%程度であり、前記コモノマーは、0〜50重量%程度、好ましくは2〜40重量%程度であり、前記官能基含有モノマーは0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%程度である。
【0017】
粘着剤層には、種々の添加剤、例えば、架橋剤(例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ウレア系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボン酸又は酸無水物系架橋剤、金属化合物系架橋剤など)、粘着付与剤[例えば、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、脂環式系)、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステルなど)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂等]、界面活性剤(リン酸エステル系、硫酸エステル系、スルホン酸系、カルボン酸系などのアニオン系界面活性剤;アミン塩系、第4級アンモニウム塩系などのカチオン系界面活性剤;エステル系、エーテル系、エステルエーテル系、アルカノールアミド系などのノニオン系界面活性剤;カルボキシベタイン系、グリシン系などの両性界面活性剤)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤、充填剤、発泡剤などが含まれていてもよい。好ましい架橋剤には、イソシアネート系架橋剤などが含まれ、好ましい粘着付与剤には、テルペンフェノール樹脂などのテルペン系樹脂等が含まれる。また、好ましい界面活性剤には、リン酸エステル系などのアニオン系界面活性剤などが含まれる。
【0018】
これらの添加剤の使用量は、粘着性や溶剤吸収性を損なわない範囲で適宜選択できる。例えば、架橋剤の使用量は、粘着剤(ベースポリマー)100重量部に対して、1〜30重量部程度、好ましくは2〜15重量部程度である。また、界面活性剤の添加量は、粘着剤(ベースポリマー)100重量部に対して、0〜10重量部(例えば、0.1〜10重量部)程度、好ましくは0〜5重量部(例えば、0.2〜5重量部)程度である。
【0019】
粘着剤層の厚みは、本発明の上記特性が得られる範囲で任意に設定でき、例えば5〜5000μm程度、好ましくは10〜2000μm程度である。
【0020】
本発明の重要な特徴は、粘着シートが以下の特性を有している点にある。すなわち、(i)除去対象である溶剤含有物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ(ii)該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm(1gf/25mm)以上である。
【0021】
なお、上記溶剤吸収量は、30〜50mm四方に切り取って予め重さを測定した粘着シートサンプルを、除去対象の溶剤含有物に含まれている溶剤に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの重さの増加量を算出することにより求められる。また、上記粘着力は、試験板としてSUS430BAを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定したときの値である。
【0022】
除去対象となる溶剤含有物としては、特に限定されず、溶剤を含有して湿った状態にある半固形物、例えば、ペースト、インキ、糊、接着剤、塗料などが挙げられる。
【0023】
前記溶剤含有物に含まれる溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、テトラリン、ジペンテンなどの芳香族炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコール、トリデシルアルコールなどのアルコール;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなどのエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホロンなどのケトン;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール;ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル;ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル;水などが挙げられる。スクリーン印刷インキの場合には、中沸点溶剤(沸点:約120〜230℃)や高沸点溶剤(沸点:約230〜320℃)が多く用いられ、前記溶剤吸収量を測定する際に用いる代表的な溶剤は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど(例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノブチルエーテル[9/1(重量比)])である。
【0024】
前記溶剤吸収量は、5g/m2以上あれば十分な効果が得られるが、6g/m2以上あるのがより好ましく、さらに好ましくは7g/m2以上である。溶剤吸収量の上限は特にないが、一般には50g/m2程度である。
【0025】
溶剤を5g/m2吸収させた後の粘着力は、前記測定法で、1cN/25mm(1gf/25mm)以上あれば良いが(例えば、1〜200cN/25mm程度)、より好ましくは3cN/25mm(3gf/25mm)以上(例えば、3〜100cN/25mm程度)である。
【0026】
粘着シートの前記溶剤吸収量、及び溶剤を5g/m2吸収させた後における粘着力は、粘着剤層を構成する粘着剤(ベースポリマー)の構成モノマーの種類や割合、架橋剤の種類や割合、ガラス転移温度、平均分子量、粘着剤層の厚み、粘着剤層に添加する添加剤の種類や量などを適宜選択することにより調整できる。本発明の粘着シートは、コーティング法などの慣用の方法を用いて、基材上に粘着剤層を形成することにより製造できる。
【0027】
本発明の粘着シートでは、例えば、オフセット印刷機などの印刷機のロール類に付着したインキ等の溶剤含有物中に含まれる溶剤を5g/m2以上吸収できるため、粘着シートをロール類等に貼り付けることにより、ロール類に付着したインキなどに含まれている溶剤をほとんど吸収でき、該ペースト等を固形物化できる。さらに、本粘着シートによれば、溶剤を所定量吸収した後も1cN/25mm(1gf/25mm)以上の粘着力があるため、粘着シートを剥がした時に、溶剤を吸収された後の固形物が粘着シート側に付着してとれてくるため溶剤含有物除去効果が高い。
【0028】
【発明の効果】
本発明の溶剤含有物除去用粘着シートによれば、粘着剤層の溶剤吸収量が一定値以上であり、しかも溶剤吸収後の粘着力が特定の範囲にあるので、印刷機のロール類に付いたインキ等の溶剤含有物を確実に付着させて除去できる。そのため、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の場合は各ロール類の清掃時間が短縮でき、生産性を向上できる。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0030】
参考例1
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の共重合体100重量部+イソシアネート系架橋剤15重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力を、JIS Z 0237に準拠した測定法(但し、試験板としてSUS430BAを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定)により測定したところ、140cN/25mm(140gf/25mm)であった。また、この粘着シートを30mm×30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート/ジエチレングリコールモノブチルエーテル[9/1(重量比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を算出したところ、10g/m2であった。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤーバーで5g/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘着シートを貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶剤を5g/m2吸収させた後、上記と同様にして粘着力を測定したところ、5cN/25mm(5gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0031】
参考例2
厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリロニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の共重合体100重量部+テルペンフェノール系粘着付与剤7重量部+イソシアネート系架橋剤3重量部+リン酸エステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、150cN/25mm(150gf/25mm)、17g/m2、3cN/25mm(3gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0032】
参考例3
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[2−エチルヘキシルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸(重量比:60/30/5)の共重合体100重量部+テルペンフェノール系粘着付与剤30重量部+イソシアネート系架橋剤7重量部+リン酸エステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の厚みが15μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、130cN/25mm(130gf/25mm)、19g/m2、31cN/25mm(32gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去することができた。
【0033】
比較例1
厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリル酸(重量比:96/4)の共重合体100重量部+ロジン系粘着付与剤8重量部+エポキシ系架橋剤5重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、110cN/25mm(110gf/25mm)、9g/m2、0cN/25mm(0gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性については問題がなかったものの、スクリーン版の裏側にペーストが残っていた。
【0034】
比較例2
厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面に、粘着剤としてポリイソブチレンを、乾燥後の厚みが7μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製した。
この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、490cN/25mm(500gf/25mm)、1g/m2、0cN/25mm(0gf/25mm)であった。
一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性及び裏回りしたペーストの除去性の何れの点でも劣っていた。
【0035】
実施例1
参考例1と同様にして作製した粘着シートを30mm×30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、トルエン/酢酸エチル/メチルエチルケトン[20/40/40(重量比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を算出したところ、15g/m2であった。さらに、ポリエチレンテレフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤーバーで5g/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘着シートを貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶剤を5g/m2吸収させた後、前記と同様にして粘着力を測定したところ、20cN/25mmであった。
上記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0036】
実施例2
参考例2と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、20g/m2、5cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0037】
実施例3
参考例3と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、30g/m2、43cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
【0038】
比較例3
比較例1と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、15g/m2、0cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性については問題がなかったものの、版胴にインキが残っていた。
【0039】
実施例4
比較例2と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ、7g/m2、5cN/25mmであった。
実施例1と同様にして、前記溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを余すところなくきれいに除去することができた。
Claims (2)
- 基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去するための粘着シートであって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上であることを特徴とする溶剤含有物除去用粘着シート。
- 基材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物除去用粘着シートにより溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を除去する方法であって、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m 2 以上であり、且つ該溶剤を5g/m 2 吸収した後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上である粘着シートを用いて溶剤含有物を除去する溶剤含有物の除去方法。
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