JP2001329237A - 溶剤含有物除去用シート - Google Patents

溶剤含有物除去用シート

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JP2001329237A JP2000153867A JP2000153867A JP2001329237A JP 2001329237 A JP2001329237 A JP 2001329237A JP 2000153867 A JP2000153867 A JP 2000153867A JP 2000153867 A JP2000153867 A JP 2000153867A JP 2001329237 A JP2001329237 A JP 2001329237A
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Takeshi Hiramatsu
平松  剛
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペース
ト等の溶剤含有物を、静電気の発生を抑制しつつ効率的
に除去できる溶剤含有物除去用シートを得る。 【解決手段】 本発明の溶剤含有物除去用シートは、基
材と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤
層とで構成されている溶剤含有物除去用シートであっ
て、該シートに帯電防止処理が施されている。また、本
発明の他の溶剤含有物除去用シートは、基材と、該基材
の少なくとも片方の面に形成された発泡体層とで構成さ
れている溶剤含有物除去用シートであって、該シートに
帯電防止処理が施されている。これらの溶剤含有物除去
用シートにおいて、シート表裏面のうち少なくとも一方
の表面抵抗率は1013Ω以下であってもよい。これらの
溶剤含有物除去用シートは、例えばスクリーン印刷版の
清浄用として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、スクリー
ン印刷の際にスクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペー
スト(インキ)や、オフセット印刷、グラビア印刷、フ
レキソ印刷などの印刷機のロール類に付着したインキ、
インクジェットプリンターのインキ、ペンキ、その他溶
剤含有物を除去するための溶剤含有物除去用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】溶剤含有物、例えば、ペースト、インキ
等の溶剤を含有して湿った状態にある半固形物は、印
刷、塗料、接着剤等の分野で広く使用されている。しか
し、このような溶剤含有物が、所定の部位に過剰に存在
したり、不要な部位に存在する場合には、機械や機器
類、手などを汚染したり、製品の品質を損なうなど種々
の不具合が発生しやすい。
【0003】例えば、スクリーン印刷においては、一定
の印刷回数を経ると、スクリーン印刷版にペースト(イ
ンキ)が裏回りして被印刷物を汚染したり、印刷画像に
滲みが生じて、正確で美麗な印刷ができない状態とな
る。従来、このようなスクリーン印刷時の滲み等を防止
するために、版の裏側に裏回りしたペーストを粘着シー
トを用いて除去する方法が知られている。
【0004】例えば、特開平3−74893号公報に
は、プリント配線板のスクリーン印刷方法として、粘着
シートの粘着面にスクリーン印刷することにより版の裏
に回ったペーストを除去する方法が開示されている。ま
た、特開平6−297681号公報にも、粘着シートを
版に付着させるとともに、これを剥がすことにより、裏
回りしたペーストを除去する方法が記載されている。こ
の方法は溶剤を用いてウエスや紙で拭き取る方法に比
べ、ウエスや紙から発生するゴミやほこりなどの影響が
なく、ゴミやほこりによる印刷不良を防止できるとして
いる。また、溶剤を使用しないため、大気中に気化した
溶剤を排出する必要もなく、安全衛生上及び環境上好ま
しい方法である。
【0005】しかし、このような方法でペースト等の溶
剤含有物を除去する際、静電気の発生が問題になってい
た。静電気が発生すると、パスラインで粘着シート同士
が接近した時に、静電気の影響で粘着シート同士が引き
寄せられたり、逆に反発し合うという不具合が生じるこ
とがある。また、粘着シートをペースト(インキ)の付
着したスクリーン印刷版に接近させた際に、静電気の影
響でペースト(インキ)が飛び散ることがあった。さら
に、作業者が作業中粘着シートに触れた際に、静電気の
ショックにより不快感を感じることもあった。また、静
電気の影響で回りのゴミや埃が粘着シートに付着し、ペ
ースト(インキ)の除去性に問題が生じることもあっ
た。
【0006】このような問題の解決策としてスクリーン
印刷機のクリーニングユニット中に静電気除去装置を設
置することが行われているが、あらゆる部位での静電気
発生を抑えようとすると、いくつもの静電気除去装置を
設置することになり、コスト的なデメリットが大きいと
いう問題があった。また、ペースト等を除去するための
粘着シート等の種類を変えると、静電気の発生部位が変
化し、静電気除去装置を後で追加して設置しなければな
らないケースも出てくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペースト等の
溶剤含有物を、静電気の発生を抑制しつつ効率的に除去
できる溶剤含有物除去用シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するために鋭意検討した結果、溶剤含有物除去用シー
トとして帯電防止処理を施したものを用いることによ
り、スクリーン印刷版に裏回りしたペースト(インキ)
等の溶剤含有物を除去する工程で静電気の発生を防ぐこ
とができ、且つ上記不具合の発生を抑制できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、第一に、基材と、該
基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構
成されている溶剤含有物除去用シートであって、該シー
トに帯電防止処理が施されている溶剤含有物除去用シー
トを提供する。また、本発明は、第二に、基材と、該基
材の少なくとも片方の面に形成された発泡体層とで構成
されている溶剤含有物除去用シートであって、該シート
に帯電防止処理が施されている溶剤含有物除去用シート
を提供する。これらの溶剤含有物除去用シートにおい
て、シート表裏面のうち少なくとも一方の表面抵抗率は
1013Ω以下であってもよい。これらの溶剤含有物除去
用シートは、例えばスクリーン印刷版の清浄用として使
用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の溶剤含有物除去用シート
の基材としては特に制限はないが、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系フィ
ルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエ
ステルフィルムなどのプラスチックフィルムが紙粉の発
生のおそれがなく好適に使用される。単にロールの清掃
に使用する場合などは、基材として紙なども使用でき
る。また、凹凸面上のペーストやインキを除去する用途
には、ポリウレタン、ポリエチレン、EPDM(エチレ
ン−プロピレン−ジエンゴム)などの発泡体も基材とし
て好適に使用される。さらに、用途によっては、基材と
して、不織布、布、金属箔などを用いることもできる。
基材は単層であってもよく複数の層からなる積層体であ
ってもよい。
【0011】基材の厚みも特に制限されず、強度や作業
性などを考慮して適宜設定できるが、一般には10〜5
00μm、好ましくは12〜200μm、更に好ましく
は15〜100μm程度である。基材が発泡体の場合に
は、数mmから数十mmの厚さが一般的である。
【0012】本発明の第一の溶剤含有物除去用シートに
おいて、粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限
はなく、例えば、ゴム系粘着剤(例えば、天然ゴム系、
スチレン−ブタジエン共重合体系、ポリイソブチレン
系、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体系な
ど)、アクリル系粘着剤など、任意の粘着剤が使用でき
る。これらの粘着剤の中でも、アクリル系粘着剤が好ま
しい。
【0013】アクリル系粘着剤は、一般に、粘着性を与
える主モノマー、凝集性を与えるコモノマー、及び粘着
性を向上させたり架橋点を形成するための官能基含有モ
ノマーより形成される。前記主モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アク
リル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル
などのアクリル酸C2-10アルキルエステルなどが挙げら
れる。
【0014】前記凝集性を与えるコモノマーとしては、
例えば、アクリル酸メチル;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピルなどのメタ
クリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル等のビニルエス
テル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ンなどのスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどが
挙げられる。これらの中でも、ビニルエステル類、アク
リロニトリルなどが好ましい。
【0015】前記官能基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマ
ー;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル
などのヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モ
ノマー;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸t−ブチ
ルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマーなどが挙げ
られる。これらの中でも、官能基含有モノマーとして、
アクリル酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モ
ノマーなどが好ましい。
【0016】アクリル系粘着剤を形成する前記主モノマ
ー、コモノマー及び官能基含有モノマーの割合は、除去
対象となる溶剤含有物の種類(固形分の種類及び溶剤の
種類)等により適宜選択できるが、例えば、全モノマー
成分に対する割合として、前記主モノマーは、40〜9
8重量%程度であり、前記コモノマーは、0〜50重量
%程度であり、前記官能基含有モノマーは0.5〜15
重量%程度である。
【0017】粘着剤層には、粘着剤ポリマー(ベースポ
リマー)に加えて、種々の添加剤、例えば、架橋剤(例
えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、ウ
レア系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボン酸又は酸無
水物系架橋剤、金属化合物系架橋剤など)、粘着付与剤
[例えば、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、テルペンフ
ェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン
樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、脂環式
系)、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステルな
ど)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂等]、
界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、充填剤、発
泡剤などが含まれていてもよい。好ましい架橋剤には、
イソシアネート系架橋剤などが含まれる。
【0018】これらの添加剤の使用量は、粘着性や溶剤
吸収性を損なわない範囲で適宜選択できる。例えば、架
橋剤の使用量は、粘着剤ポリマー(ベースポリマー)1
00重量部に対して、例えば1〜30重量部程度であ
る。
【0019】粘着剤層の厚みは、本発明の上記特性が得
られる範囲で任意に設定でき、例えば5〜5000μm
程度、好ましくは10〜2000μm程度である。な
お、基材と粘着剤層との間に下塗り剤層などが設けられ
ていてもよい。また、基材の両面に粘着剤層が形成され
ていてもよい。
【0020】本発明の第一の溶剤含有物除去用シートに
おいて、粘着剤層の粘着力は、溶剤含有物の除去性と被
処理体からの剥離性とを考慮して適宜設定でき、用途に
よっても異なるが、一般には、JIS Z 0237に
準拠した測定法(試験板としてSUS430BAを用
い、シートを試験板に圧着して1分後に測定したときの
値)で、0.1〜4N/25mm程度、好ましくは0.
2〜3.5N/25mm程度である。この粘着力は、粘
着剤層を構成する粘着剤ポリマーの構成モノマーの種類
や割合、架橋剤の種類や割合、ガラス転移温度、平均分
子量、粘着剤層の厚み、粘着剤層中に配合した添加剤の
種類や量、大きさなどを適宜選択することにより調整で
きる。
【0021】本発明の第一の溶剤含有物除去用シート
は、コーティング法などの慣用の方法を用いて、基材上
に粘着剤層を形成することにより製造できる。
【0022】本発明の第二の溶剤含有物除去用シートに
おいて、発泡体層を構成する樹脂としては、発泡可能な
樹脂であれば特に限定されず、例えば、ゴム、アクリル
系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、シリコー
ン系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、スチレン系樹脂、塩
化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ
樹脂などが例示される。上記の樹脂のなかでも、粘着性
を有する樹脂、例えば、ゴム(例えば、天然ゴム、スチ
レン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイソブチレン、ブチ
ルゴム、再生ゴム、ゴムラテックス、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエン、ク
ロロプレンゴム、アクリルゴムなど)、アクリル系樹脂
(例えば、アクリル酸C2-10アルキルエステルを主構成
モノマーとする、Tgが−20〜−70℃程度のアクリ
ル系樹脂;スチレン−アクリル酸エステル共重合体な
ど)、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂(例えば、ポ
リエチレン;ポリプロピレン;エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体などのエチレン系共重合体な
ど)、シリコーン系樹脂などが好ましい。前記樹脂は架
橋していてもよい。樹脂は、単独で又は2種以上を混合
して使用できる。
【0023】発泡体層における発泡倍率は、樹脂の種類
や発泡方法などにより異なるが、例えば1.2〜100
倍程度である。発泡体層には、種々の添加剤、例えば、
可塑剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤、
充填剤、粘着剤、粘着付与剤、架橋剤などが含まれてい
てもよい。
【0024】発泡体層の厚みは、強度及び作業性を損な
わない範囲であればよく、例えば0.05〜5mm、好
ましくは0.1〜2mm程度である。なお、基材と発泡
体層との間に下塗り剤層などが設けられていてもよい。
また、基材の両面に発泡体層が形成されていてもよい。
【0025】発泡体層の表面は、適度の粘着性、例え
ば、スクリーン印刷版等の被処理体に貼着可能であり、
且つ引き剥がす際には大きな抵抗を感じることなく容易
に剥離できる程度の粘着性を有しているのが好ましい。
好ましい態様では、発泡体層表面における粘着力が、J
IS Z 0237に準じた測定法(試験板としてSU
S430BAを用い、シートを試験板に圧着して1分後
に測定したときの値)で、例えば0.01〜2N/25
mm程度である。上記粘着力は、発泡体層を構成する樹
脂の種類や、配合した添加剤の種類及び量などを適宜選
択することにより調整できる。
【0026】本発明の第二の溶剤含有物除去用シート
は、慣用の発泡成形法、例えば、押出発泡成形法、射出
発泡成形法などを利用することにより製造できる。ま
た、基材上に、発泡体層を構成する樹脂と適当な発泡剤
とを含む混合液を塗布した後、加熱発泡させることによ
って製造することもできる。発泡法としては、樹脂の種
類などに応じて適宜選択でき、機械的攪拌により起泡さ
せる方法(機械発泡法)、反応生成ガスを利用する方
法、発泡剤(揮発性発泡剤又は分解性発泡剤)を使用す
る方法、可溶性物質を除去する方法、スプレーにより発
泡させる方法、シンタクチックフォームを形成する方
法、焼結法など何れの方法を用いてもよい。
【0027】本発明の重要な特徴は、上記のような溶剤
含有物除去シートに帯電防止処理が施されていることで
ある。該シートに帯電防止処理を施す方法としては特に
限定されず、例えば、(i)基材側の表面、粘着剤層若
しくは発泡体層側の表面、及び基材と粘着剤層若しくは
発泡体層との間から選択された少なくとも1つの部位に
導電性層を設ける方法、(ii)基材を構成する素材に導
電性付与剤(帯電防止剤や導電性物質)を含有させる方
法、(iii)基材を構成する素材そのものを導電性物質
とする方法、(iv)粘着剤層若しくは発泡体層に導電性
付与剤(帯電防止剤や導電性物質)を含有させる方法な
どが挙げられる。
【0028】前記(i)の方法には、例えば、電気メッ
キ、無電解メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオン
プレーティングなどの方法により、基材等の表面に金属
や金属酸化物などの導電性物質の薄膜層を形成する方
法、金属箔を基材等にラミネートして金属薄膜層を形成
する方法、導電性付与剤を含む組成物を基材等の表面に
コーティングする方法などが含まれる。導電性層の厚み
は導電性層の形成方法等により適宜設定できる。
【0029】前記(ii)の方法には、例えば、基材を構
成する素材に導電性付与剤を練り込む方法、基材を構成
する素材に導電性付与剤を含む溶液又は分散液を含浸さ
せる方法などがある。前記(iii)の方法としては、基
材を金属箔(例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、
鉄、鉛、銀等)で構成する方法などが挙げられる。前記
(iv)の方法には、例えば、粘着剤層又は発泡体層を構
成する樹脂と導電性付与剤とを含む樹脂組成物を慣用の
成形法に付して粘着剤層や発泡体層を形成する方法、粘
着剤層又は発泡体層を構成する樹脂として導電性高分子
を用いる方法などが含まれる。
【0030】前記導電性付与剤としては、例えば、銅、
ニッケル、アルミニウム、鉄、クロム、コバルト、アン
チモン、モリブデン、銀、白金、金などの金属又はこれ
らの合金(微粉末、繊維など);カーボンブラックなど
のカーボン(粉末、繊維など);導電性酸化スズ、シリ
カ、酸化亜鉛などの無機酸化物(金属酸化物等);アニ
オン系帯電防止剤(アルキルサルフェート系、アルキル
アリールサルフェート系、アルキルホスフェート系、ア
ルキルアミンサルフェート系など)、カチオン系帯電防
止剤(第4級アンモニウム塩系、第4級アンモニウム樹
脂系、イミダゾリン系など)、非イオン系帯電防止剤
(ソルビタン系、エーテル系、アミン及びアミド系、エ
タノールアミド系、ポリエチレングリコール系など)、
両性系帯電防止剤(ベタイン系など)などの界面活性剤
系の帯電防止剤;TCNQ、ポリエン系ポリマー(ポリ
アセチレンなど)、芳香族ポリマー[ポリ(p−フェニ
レン)、ポリ(2,6−ナフタレン)など]、複素環ポ
リマー[ポリピロール、ポリ(2,5−チエニレン)、
ポリ(ピリジン−2,5−ジイル)など]、複素鎖状ポ
リマー(ポリフェニレンスルフィド、ポリアニリンな
ど)、共重合型ポリマー(ポリフェニレンビニレン、ポ
リジチエニルポリエンなど)、ラダーポリマー(ポリア
センなど)などの導電性高分子(有機半導体高分子)な
どが挙げられる。導電性付与剤は単独で又は2種以上組
み合わせて使用できる。導電性付与剤の使用量は、成膜
性等を損なわない範囲で、溶剤含有物除去シートに施す
帯電防止処理の方法に応じて適宜選択できる。
【0031】本発明の溶剤含有物除去用シートにおいて
は、シート表裏面のうち少なくとも一方(好ましくは両
面)の表面抵抗率が1013Ω以下(例えば100Ω〜1
13Ω程度)、特に1011Ω以下(例えば100Ω〜1
11Ω程度)であるのが好ましい。この表面抵抗率は、
例えば前記導電性付与剤の種類や量を適宜選択すること
により調整できる。
【0032】本発明の溶剤含有物除去用シートの除去対
象となる溶剤含有物としては、特に限定されず、溶剤を
含有して湿った状態にある半固形物、例えば、ペース
ト、インキ、糊、接着剤、塗料などが挙げられる。前記
溶剤含有物に含まれる溶剤としては、例えば、ヘキサ
ン、ヘプタン、ミネラルスピリットなどの脂肪族炭化水
素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;トルエン、
キシレン、ソルベントナフサ、テトラリン、ジペンテン
などの芳香族炭化水素;メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、シクロ
ヘキシルアルコール、2−メチルシクロヘキシルアルコ
ール、トリデシルアルコールなどのアルコール;酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルなど
のエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキ
サノン、ジアセトンアルコール、イソホロンなどのケト
ン;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコールなどのグリコール;ブチルセロソルブ、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテルなどのグリコールエーテル;ブチルセロソルブ
アセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
アセテートなどのグリコールエーテルエステル;水など
が挙げられる。
【0033】本発明の溶剤含有物除去用シートによれ
ば、基材の少なくとも片面に粘着剤層又は発泡体層が形
成されているので、例えばスクリーン印刷に使用するペ
ースト(インキ)やオフセット印刷機などの印刷機のロ
ール類に付着したインキ等の溶剤含有物を、貼り付けて
(又は押圧して)剥がすという簡単な操作で効率よく除
去できる。また、シートに帯電防止処理が施されている
ので、静電気の発生が抑制される。このため、静電気除
去装置を設置する必要がなく、静電気による不具合の発
生がなくなり、歩留まりや設備の稼働率が向上する。
【0034】本発明の溶剤含有物除去用粘着シートは、
特に、スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペースト
(インキ)などを除去するための清浄用シートとして適
している。
【0035】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0036】実施例1 厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片
面に非イオン系界面活性剤系の帯電防止剤を塗布して帯
電防止処理を施した後、反対面側にアクリル系粘着剤
[ブチルアクリレート/アクリル酸(重量比:95/
5)の共重合体100重量部+イソシアネート系架橋剤
15重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように
塗布し、乾燥して、清浄用粘着シートを作成した。この
清浄用粘着シートの使用前の粘着力を、JIS Z 0
237に準拠した測定法(但し、試験板としてSUS4
30BAを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後
に測定)により測定したところ、1.4N/25mmで
あった。また、この粘着シートの帯電防止処理面の表面
抵抗率(ASTM D−257)は6×109Ωであっ
た。
【0037】実施例2 厚さ0.05mmのポリエステルフィルム(基材)の片
面に導電性物質としてのアルミニウムを1000オング
ストロームの厚みで蒸着した後、反対面側にアクリル系
粘着剤[ブチルアクリレート/アクリル酸(重量比:9
5/5)の共重合体100重量部+イソシアネート系架
橋剤15重量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるよ
うに塗布し、乾燥して、清浄用粘着シートを作成した。
この粘着シートの粘着力を実施例1と同様にして測定し
たところ、1.0N/25mmであった。また、帯電防
止処理面(アルミニウム蒸着面)の表面抵抗率(AST
MD−257)は1×102Ωであった。
【0038】実施例3 厚さ0.05mmのポリエステルフィルム(基材)の片
面に導電性物質としてのアルミニウムを1000オング
ストロームの厚みで蒸着し、反対面に機械発泡法により
ゴムラテックスで構成された厚さ0.8mmの発泡体層
を形成し、清浄用シートを得た。この清浄用シートの帯
電防止処理面(アルミニウム蒸着面)の表面抵抗率(A
STM D−257)は1×102Ωであった。
【0039】比較例1 帯電防止処理を施さなかった点以外は実施例1と同様に
して清浄用粘着シートを作製した。この清浄用粘着シー
トの粘着力を実施例1と同様にして測定したところ、
1.4N/25mmであり、粘着剤を塗布していない面
の表面抵抗率(ASTM D−257)は6×1016Ω
であった。
【0040】比較例2 帯電防止処理(アルミニウム蒸着)を施さなかった点以
外は実施例2と同様にして清浄用粘着シートを作製し
た。この清浄用粘着シートの粘着力を実施例1と同様に
して測定したところ、1.0N/25mmであり、粘着
剤を塗布していない面の表面抵抗率は3×1015Ωであ
った。
【0041】比較例3 帯電防止処理(アルミニウム蒸着)を施さなかった点以
外は実施例3と同様にして清浄用粘着シートを作成し
た。この清浄用シートの発泡体層を形成していない面の
表面抵抗率は3×1015Ωであった。
【0042】評価試験 一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイパネ
ル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスク
リーン印刷版の裏側に、実施例1〜3、比較例1〜3の
各清浄用シートを均一に貼り付けて剥がすという操作を
行い、スクリーン印刷版のクリーニングを行った。その
結果、実施例1〜3の清浄用シートを用いた場合には、
クリーニング後新たに印刷した印刷物ににじみは発生せ
ず、しかも静電気による不具合は生じなかった。これに
対し、比較例1〜3の清浄用シートを用いた場合には、
クリーニング後新たに印刷した印刷物ににじみは発生し
なかったものの、クリーニング作業時において、スクリ
ーン印刷版上のペーストの飛沫が飛ぶとともに、シート
に触れたとき電気ショックを感じた。
【0043】
【発明の効果】本発明の溶剤含有物除去用シートによれ
ば、スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペースト等の
溶剤含有物を、静電気の発生を抑制しつつ効率的に除去
できる。そのため、静電気除去放置を設置する必要がな
い。また、静電気による不具合の発生がなくなり歩留ま
りや設備の稼働率が向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41F 35/00 B41F 35/00 C D 35/04 35/04 Fターム(参考) 2C035 AA06 FD29 2C250 FA01 FA05 FA11 FA13 FA15 FB11 FB12 FB14 FB16 4F100 AB10 AK04 AK25G AK42 AK51G AL01G AN00 AR00B AT00A BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C CA18 CA18H DJ01C EH66 GB90 JG03 JG03B JG03C JG04B JG04C JL13B YY00B YY00C 4J004 AA04 AA05 AA10 AB01 CA04 CA06 CA08 CB01 CB04 CC02 CC03 CD10 EA05 FA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材の少なくとも片方の面に
    形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物除去
    用シートであって、該シートに帯電防止処理が施されて
    いる溶剤含有物除去用シート。
  2. 【請求項2】 基材と、該基材の少なくとも片方の面に
    形成された発泡体層とで構成されている溶剤含有物除去
    用シートであって、該シートに帯電防止処理が施されて
    いる溶剤含有物除去用シート。
  3. 【請求項3】 シート表裏面のうち少なくとも一方の表
    面抵抗率が1013Ω以下である請求項1又は2記載の溶
    剤含有物除去用シート。
  4. 【請求項4】 スクリーン印刷版の清浄用として用いら
    れる請求項1〜3の何れかの項に記載の溶剤含有物除去
    用シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100831522B1 (ko) 2004-11-12 2008-05-22 닛토덴코 가부시키가이샤 용제-함유물 제거용 점착 시트
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JP2011134527A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Panasonic Corp 面状発熱体

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