JP2003105293A - 溶剤含有物除去用粘着シート - Google Patents

溶剤含有物除去用粘着シート

Info

Publication number
JP2003105293A
JP2003105293A JP2002206834A JP2002206834A JP2003105293A JP 2003105293 A JP2003105293 A JP 2003105293A JP 2002206834 A JP2002206834 A JP 2002206834A JP 2002206834 A JP2002206834 A JP 2002206834A JP 2003105293 A JP2003105293 A JP 2003105293A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
pressure
sensitive adhesive
monomer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002206834A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Hiramatsu
平松  剛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2002206834A priority Critical patent/JP2003105293A/ja
Publication of JP2003105293A publication Critical patent/JP2003105293A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット印刷機の転写胴に残存するインキ
などの溶剤含有物を確実に付着させて除去できる溶剤含
有物除去効果の高い溶剤含有物除去用シートを得る。 【解決手段】 溶剤含有物除去用粘着シートは、基材
と、該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層
とで構成されている溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏
側に裏回りしたペーストを除く)を除去するための粘着
シートであって、前記粘着剤層が、主モノマーとしての
アクリル酸C2-10アルキルエステル、特定の凝集性付与
モノマー、特定の官能基含有モノマーを特定の割合で含
むモノマー混合物の共重合体100重量部と、架橋剤1
〜30重量部とで構成されており、除去対象物に含まれ
る溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が
5g/m2以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した
後の粘着力が、JIS Z 0237に準拠した測定法
で、1cN/25mm以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、オフセッ
ト印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷機のロ
ール類に付着したインキ、インクジェットプリンターの
インキ、ペンキ、その他溶剤含有物を除去するための粘
着シート、及び該溶剤含有物の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶剤含有物、例えば、ペースト、インキ
等の溶剤を含有して湿った状態にある半固形物は、印
刷、塗料、接着剤等の分野で広く使用されている。しか
し、このような溶剤含有物が、所定の部位に過剰に存在
したり、不要な部位に存在する場合には、機械や機器
類、手などを汚染したり、製品の品質を損なうなど種々
の不具合が発生しやすい。
【0003】例えば、スクリーン印刷においては、一定
の印刷回数を経ると、スクリーン印刷版にペースト(イ
ンキ)が裏回りして被印刷物を汚染したり、印刷画像に
滲みが生じて、正確で美麗な印刷ができない状態とな
る。従来、このようなスクリーン印刷時の滲み等を防止
するために、版の裏側に裏回りしたペーストを粘着シー
トを用いて除去する方法が知られている。
【0004】例えば、特開平3−74893号公報に
は、プリント配線板のスクリーン印刷方法として、粘着
シートの粘着面にスクリーン印刷することにより版の裏
に回ったペーストを除去する方法が開示されている。ま
た、特開平6−297681号公報にも、粘着シートを
版に付着させるとともに、これを剥がすことにより、裏
回りしたペーストを除去する方法が記載されている。こ
の方法は溶剤を用いてウエスや紙で拭き取る方法に比
べ、ウエスや紙から発生するゴミやほこりなどの影響が
なく、ゴミやほこりによる印刷不良を防止できるとして
いる。しかし、前記文献には、裏回りしたペーストの除
去に用いる粘着シートに関する記述はほとんどなく、わ
ずかに特開平3−74893号公報に、適切なフィルム
の厚みと粘着力の記述があるのみである。
【0005】また、特開昭59−114055号公報に
は、オフセット式印刷機の転写胴に残留するインキの除
去法として粘着テープを使用する方法が開示されている
が、粘着テープに必要な特性については何ら言及されて
いない。
【0006】そこで、本発明者らは、実際に粘着シート
を使用してペーストやインキの除去を試みたが、一般に
使用されている粘着テープや粘着シートでは、いずれも
期待した効果が得られなかった。例えば、ある粘着シー
トでは、粘着面にペーストが付着するものの、スクリー
ン版の裏側にペーストが残っており、スクリーン版と粘
着シートの間でペーストが凝集破壊したような状況を呈
していた。また、別の粘着シートでは、粘着層がペース
ト中の溶剤を吸収して粘着力が消失し、溶剤を吸い取ら
れた後のペーストのカス(かたまり)がスクリーン版の
裏に固着していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、オフセット印刷機の転写胴に残存するインキなどの
溶剤含有物を確実に付着させて除去できる溶剤含有物除
去効果の高い溶剤含有物除去用シート、及び溶剤含有物
の除去方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成するために鋭意検討した結果、除去対象である溶剤含
有物に含まれる溶剤の吸収量が一定値以上であり、且つ
前記溶剤の吸収後の粘着力が特定の範囲となるような粘
着剤層を有する粘着シートを用いると、除去したい溶剤
含有物を確実に付着させて除去できることを見いだし、
本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、基材と、該基材の少
なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで構成されて
いる溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りした
ペーストを除く)を除去するための粘着シートであっ
て、前記粘着剤層が、主モノマーとしてのアクリル酸C
2-10アルキルエステル40〜97重量%、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエステル
類、スチレン系モノマー及びアクリロニトリルから選択
された凝集性付与モノマー0〜50重量%、並びにカル
ボキシル基又は酸無水物基含有モノマー、ヒドロキシル
基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アミド基含
有モノマー及びアミノ基含有モノマーから選択された官
能基含有モノマー0.5〜15重量%からなるモノマー
混合物の共重合体100重量部と、架橋剤1〜30重量
部とで構成されており、除去対象物に含まれる溶剤に1
秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2
以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着
力が、JIS Z 0237に準拠した測定法で、1c
N/25mm以上であることを特徴とする溶剤含有物除
去用粘着シートを提供する。本発明は、また、基材と、
該基材の少なくとも片方の面に形成された粘着剤層とで
構成されている溶剤含有物除去用粘着シートにより溶剤
含有物(スクリーン印刷版の裏側に裏回りしたペースト
を除く)を除去する方法であって、前記粘着剤層が、主
モノマーとしてのアクリル酸C2-10アルキルエステル4
0〜97重量%、アクリル酸メチル、メタクリル酸アル
キルエステル、ビニルエステル類、スチレン系モノマー
及びアクリロニトリルから選択された凝集性付与モノマ
ー0〜50重量%、並びにカルボキシル基又は酸無水物
基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、エポキ
シ基含有モノマー、アミド基含有モノマー及びアミノ基
含有モノマーから選択された官能基含有モノマー0.5
〜15重量%からなるモノマー混合物の共重合体100
重量部と、架橋剤1〜30重量部とで構成されており、
除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘着剤
層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該溶剤
を5g/m2吸収した後の粘着力が、JISZ 023
7に準拠した測定法で、1cN/25mm以上である粘
着シートを用いて溶剤含有物を除去する溶剤含有物の除
去方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の粘着シートの基材として
は特に制限はないが、ゴミや異物の混入を避けたい場合
は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等
のポリオレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム等のポリエステルフィルムなどのプラスチ
ックフィルムが紙粉の発生のおそれがなく好適に使用さ
れる。単にロールの清掃に使用する場合などは、基材と
して紙なども使用できる。また、凹凸面上のペーストや
インキを除去する用途には、ポリウレタン、ポリエチレ
ン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)な
どの発泡体も基材として好適に使用される。さらに、用
途によっては、基材として、不織布、布、金属箔などを
用いることもできる。
【0011】基材の厚みも特に制限されず、強度や作業
性などを考慮して適宜設定できるが、一般には10〜5
00μm、好ましくは12〜200μm、更に好ましく
は15〜100μm程度である。基材が発泡体の場合に
は、数mmから数十mmの厚さが一般的である。
【0012】本発明の粘着シートの粘着剤層を構成する
粘着剤としては、アクリル系粘着剤が用いられる。
【0013】アクリル系粘着剤は、一般に、粘着性を与
える主モノマー、凝集性を与えるコモノマー、及び粘着
性を向上させたり架橋点を形成するための官能基含有モ
ノマーより形成される。前記主モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アク
リル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル
などのアクリル酸C2-10アルキルエステルなどが挙げら
れる。
【0014】前記凝集性を与えるコモノマーとしては、
例えば、アクリル酸メチル;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピルなどのメタ
クリル酸アルキルエステル;酢酸ビニル等のビニルエス
テル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ンなどのスチレン系モノマー;アクリロニトリルなどが
挙げられる。これらの中でも、ビニルエステル類、アク
リロニトリルなどが好ましい。
【0015】前記官能基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モノマ
ー;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル
などのヒドロキシル基含有モノマー;アクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モ
ノマー;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸t−ブチ
ルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマーなどが挙げ
られる。これらの中でも、官能基含有モノマーとして、
アクリル酸などのカルボキシル基又は酸無水物基含有モ
ノマーなどが好ましい。
【0016】アクリル系粘着剤を形成する前記主モノマ
ー、コモノマー及び官能基含有モノマーの割合は、全モ
ノマー成分に対する割合として、前記主モノマーは、4
0〜97重量%、好ましくは50〜95重量%程度であ
り、前記コモノマーは、0〜50重量%、好ましくは2
〜40重量%程度であり、前記官能基含有モノマーは
0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%程度で
ある。これらの割合は、除去対象となる溶剤含有物の種
類(固形分の種類及び溶剤の種類)等により上記範囲内
で適宜選択できる。
【0017】粘着剤層には、種々の添加剤、例えば、架
橋剤(例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架
橋剤、ウレア系架橋剤、メラミン系架橋剤、カルボン酸
又は酸無水物系架橋剤、金属化合物系架橋剤など)、粘
着付与剤[例えば、テルペン系樹脂(テルペン樹脂、テ
ルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添
テルペン樹脂など)、石油樹脂(脂肪族系、芳香族系、
脂環式系)、ロジン系樹脂(ロジン、水添ロジンエステ
ルなど)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂
等]、界面活性剤(リン酸エステル系、硫酸エステル
系、スルホン酸系、カルボン酸系などのアニオン系界面
活性剤;アミン塩系、第4級アンモニウム塩系などのカ
チオン系界面活性剤;エステル系、エーテル系、エステ
ルエーテル系、アルカノールアミド系などのノニオン系
界面活性剤;カルボキシベタイン系、グリシン系などの
両性界面活性剤)、可塑剤、酸化防止剤、着色剤、帯電
防止剤、充填剤、発泡剤などが含まれていてもよい。好
ましい架橋剤には、イソシアネート系架橋剤などが含ま
れ、好ましい粘着付与剤には、テルペンフェノール樹脂
などのテルペン系樹脂等が含まれる。また、好ましい界
面活性剤には、リン酸エステル系などのアニオン系界面
活性剤などが含まれる。
【0018】これらの添加剤の使用量は、粘着性や溶剤
吸収性を損なわない範囲で適宜選択できる。例えば、架
橋剤の使用量は、粘着剤(ベースポリマー)100重量
部に対して、1〜30重量部、好ましくは2〜15重量
部程度である。また、界面活性剤の添加量は、粘着剤
(ベースポリマー)100重量部に対して、0〜10重
量部(例えば、0.1〜10重量部)程度、好ましくは
0〜5重量部(例えば、0.2〜5重量部)程度であ
る。
【0019】粘着剤層の厚みは、本発明の上記特性が得
られる範囲で任意に設定でき、例えば5〜5000μm
程度、好ましくは10〜2000μm程度である。
【0020】本発明の重要な特徴は、粘着シートが以下
の特性を有している点にある。すなわち、(i)除去対
象である溶剤含有物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時
の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且
つ(ii)該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、J
IS Z 0237に準拠した測定法で、1cN/25
mm(1gf/25mm)以上である。
【0021】なお、上記溶剤吸収量は、30〜50mm
四方に切り取って予め重さを測定した粘着シートサンプ
ルを、除去対象の溶剤含有物に含まれている溶剤に1秒
間浸漬して取り出し、即座にシート表面に付着している
溶剤をウエスで拭き取り、再度重さを測定し、単位面積
当たりの重さの増加量を算出することにより求められ
る。また、上記粘着力は、試験板としてSUS430B
Aを用い、粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定
したときの値である。
【0022】除去対象となる溶剤含有物としては、特に
限定されず、溶剤を含有して湿った状態にある半固形
物、例えば、ペースト、インキ、糊、接着剤、塗料など
が挙げられる。
【0023】前記溶剤含有物に含まれる溶剤としては、
例えば、ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリットなど
の脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水
素;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、テトラリ
ン、ジペンテンなどの芳香族炭化水素;メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアル
コール、シクロヘキシルアルコール、2−メチルシクロ
ヘキシルアルコール、トリデシルアルコールなどのアル
コール;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、
酢酸ブチルなどのエステル;アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メ
チルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホ
ロンなどのケトン;エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコールなどのグリコール;ブチ
ルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル;ブ
チルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエ
ステル;水などが挙げられる。スクリーン印刷インキの
場合には、中沸点溶剤(沸点:約120〜230℃)や
高沸点溶剤(沸点:約230〜320℃)が多く用いら
れ、前記溶剤吸収量を測定する際に用いる代表的な溶剤
は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど(例
えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテ
ート/ジエチレングリコールモノブチルエーテル[9/
1(重量比)])である。
【0024】前記溶剤吸収量は、5g/m2以上あれば
十分な効果が得られるが、6g/m2以上あるのがより
好ましく、さらに好ましくは7g/m2以上である。溶
剤吸収量の上限は特にないが、一般には50g/m2
度である。
【0025】溶剤を5g/m2吸収させた後の粘着力
は、前記測定法で、1cN/25mm(1gf/25m
m)以上あれば良いが(例えば、1〜200cN/25
mm程度)、より好ましくは3cN/25mm(3gf
/25mm)以上(例えば、3〜100cN/25mm
程度)である。
【0026】粘着シートの前記溶剤吸収量、及び溶剤を
5g/m2吸収させた後における粘着力は、粘着剤層を
構成する粘着剤(ベースポリマー)の構成モノマーの種
類や割合、架橋剤の種類や割合、ガラス転移温度、平均
分子量、粘着剤層の厚み、粘着剤層に添加する添加剤の
種類や量などを適宜選択することにより調整できる。本
発明の粘着シートは、コーティング法などの慣用の方法
を用いて、基材上に粘着剤層を形成することにより製造
できる。
【0027】本発明の粘着シートでは、例えば、オフセ
ット印刷機などの印刷機のロール類に付着したインキ等
の溶剤含有物中に含まれる溶剤を5g/m2以上吸収で
きるため、粘着シートをロール類等に貼り付けることに
より、ロール類に付着したインキなどに含まれている溶
剤をほとんど吸収でき、該ペースト等を固形物化でき
る。さらに、本粘着シートによれば、溶剤を所定量吸収
した後も1cN/25mm(1gf/25mm)以上の
粘着力があるため、粘着シートを剥がした時に、溶剤を
吸収された後の固形物が粘着シート側に付着してとれて
くるため溶剤含有物除去効果が高い。
【0028】
【発明の効果】本発明の溶剤含有物除去用粘着シートに
よれば、粘着剤層の溶剤吸収量が一定値以上であり、し
かも溶剤吸収後の粘着力が特定の範囲にあるので、印刷
機のロール類に付いたインキ等の溶剤含有物を確実に付
着させて除去できる。そのため、例えば、オフセット印
刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等の場合は各ロール類
の清掃時間が短縮でき、生産性を向上できる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0030】参考例1 厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片
面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリ
ロニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の
共重合体100重量部+イソシアネート系架橋剤15重
量部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布
し、乾燥して、粘着シートを作製した。この粘着シート
の使用前の粘着力を、JIS Z 0237に準拠した
測定法(但し、試験板としてSUS430BAを用い、
粘着シートを試験板に圧着して1分後に測定)により測
定したところ、140cN/25mm(140gf/2
5mm)であった。また、この粘着シートを30mm×
30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテルアセテート/ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル[9/1(重量
比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、即座にシー
ト表面に付着している溶剤をウエスで拭き取り、再度重
さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を算出したと
ころ、10g/m2であった。さらに、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤーバーで5g
/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘着シートを
貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶剤を5g/
2吸収させた後、上記と同様にして粘着力を測定した
ところ、5cN/25mm(5gf/25mm)であっ
た。一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイ
パネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りした
スクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付
けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン
版からの剥離性に優れるとともに、裏回りしたペースト
を余すところなくきれいに除去することができた。
【0031】参考例2 厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重
量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面
に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリロ
ニトリル/アクリル酸(重量比:90/10/2)の共
重合体100重量部+テルペンフェノール系粘着付与剤
7重量部+イソシアネート系架橋剤3重量部+リン酸エ
ステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の厚みが5μ
mとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作製し
た。この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量及び
溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定したと
ころ、それぞれ、150cN/25mm(150gf/
25mm)、17g/m2、3cN/25mm(3gf
/25mm)であった。一定回数使用してペースト(プ
ラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体ペー
スト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上記の
粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。そ
の結果、スクリーン版からの剥離性に優れるとともに、
裏回りしたペーストを余すところなくきれいに除去する
ことができた。
【0032】参考例3 厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片
面に、アクリル系粘着剤[2−エチルヘキシルアクリレ
ート/酢酸ビニル/アクリル酸(重量比:60/30/
5)の共重合体100重量部+テルペンフェノール系粘
着付与剤30重量部+イソシアネート系架橋剤7重量部
+リン酸エステル系界面活性剤1重量部]を、乾燥後の
厚みが15μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シ
ートを作製した。この粘着シートの使用前の粘着力、溶
剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にし
て測定したところ、それぞれ、130cN/25mm
(130gf/25mm)、19g/m2、31cN/
25mm(32gf/25mm)であった。一定回数使
用してペースト(プラズマディスプレイパネル製造時に
使用する蛍光体ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷
版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすとい
う操作を行った。その結果、スクリーン版からの剥離性
に優れるとともに、裏回りしたペーストを余すところな
くきれいに除去することができた。
【0033】比較例1 厚さ0.06mmのポリエチレンフィルム(基材)の片
面に、アクリル系粘着剤[ブチルアクリレート/アクリ
ル酸(重量比:96/4)の共重合体100重量部+ロ
ジン系粘着付与剤8重量部+エポキシ系架橋剤5重量
部]を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、
乾燥して、粘着シートを作製した。この粘着シートの使
用前の粘着力、溶剤吸収量及び溶剤吸収後の粘着力を参
考例1と同様にして測定したところ、それぞれ、110
cN/25mm(110gf/25mm)、9g/
2、0cN/25mm(0gf/25mm)であっ
た。一定回数使用してペースト(プラズマディスプレイ
パネル製造時に使用する蛍光体ペースト)が裏回りした
スクリーン印刷版の裏側に、上記の粘着シートを貼り付
けて剥がすという操作を行った。その結果、スクリーン
版からの剥離性については問題がなかったものの、スク
リーン版の裏側にペーストが残っていた。
【0034】比較例2 厚さ0.04mmのポリプロピレン/ポリエチレン(重
量比:90/10)ブレンドフィルム(基材)の片面
に、粘着剤としてポリイソブチレンを、乾燥後の厚みが
7μmとなるように塗布し、乾燥して、粘着シートを作
製した。この粘着シートの使用前の粘着力、溶剤吸収量
及び溶剤吸収後の粘着力を参考例1と同様にして測定し
たところ、それぞれ、490cN/25mm(500g
f/25mm)、1g/m2、0cN/25mm(0g
f/25mm)であった。一定回数使用してペースト
(プラズマディスプレイパネル製造時に使用する蛍光体
ペースト)が裏回りしたスクリーン印刷版の裏側に、上
記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行っ
た。その結果、スクリーン版からの剥離性及び裏回りし
たペーストの除去性の何れの点でも劣っていた。
【0035】実施例1 参考例1と同様にして作製した粘着シートを30mm×
30mmの大きさにカットし、重さを測定した後、トル
エン/酢酸エチル/メチルエチルケトン[20/40/
40(重量比)](溶剤)に1秒間浸漬して取り出し、
即座にシート表面に付着している溶剤をウエスで拭き取
り、再度重さを測定し、単位面積当たりの溶剤吸収量を
算出したところ、15g/m2であった。さらに、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムに前記溶剤をワイヤー
バーで5g/m2塗布し、これに上記と同じ大きさの粘
着シートを貼り合わせて、該粘着シートの粘着剤層に溶
剤を5g/m2吸収させた後、前記と同様にして粘着力
を測定したところ、20cN/25mmであった。上記
溶剤を含有するインキが残留しているグラビア印刷機の
版胴に、上記の粘着シートを貼り付けて剥がすという操
作を行った。その結果、版胴からの剥離性に優れるとと
もに、インキを余すところなくきれいに除去することが
できた。
【0036】実施例2 参考例2と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量
及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定し
たところ、それぞれ、20g/m2、5cN/25mm
であった。実施例1と同様にして、前記溶剤を含有する
インキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の
粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。そ
の結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキを
余すところなくきれいに除去することができた。
【0037】実施例3 参考例3と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量
及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定し
たところ、それぞれ、30g/m2、43cN/25m
mであった。実施例1と同様にして、前記溶剤を含有す
るインキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記
の粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。
その結果、版胴からの剥離性に優れるとともに、インキ
を余すところなくきれいに除去することができた。
【0038】比較例3 比較例1と同様にして作製した粘着シートの溶剤吸収量
及び溶剤吸収後の粘着力を実施例1と同様にして測定し
たところ、それぞれ、15g/m2、0cN/25mm
であった。実施例1と同様にして、前記溶剤を含有する
インキが残留しているグラビア印刷機の版胴に、上記の
粘着シートを貼り付けて剥がすという操作を行った。そ
の結果、版胴からの剥離性については問題がなかったも
のの、版胴にインキが残っていた。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C250 FB03 4J004 AA06 AA08 AA09 AA10 CB03 CC02 FA10 4J040 DB021 DE001 DF041 DF051 DF081 GA05 GA11 GA12 GA13 GA22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、該基材の少なくとも片方の面に
    形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物(ス
    クリーン印刷版の裏側に裏回りしたペーストを除く)を
    除去するための粘着シートであって、前記粘着剤層が、
    主モノマーとしてのアクリル酸C2-10アルキルエステル
    40〜97重量%、アクリル酸メチル、メタクリル酸ア
    ルキルエステル、ビニルエステル類、スチレン系モノマ
    ー及びアクリロニトリルから選択された凝集性付与モノ
    マー0〜50重量%、並びにカルボキシル基又は酸無水
    物基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、エポ
    キシ基含有モノマー、アミド基含有モノマー及びアミノ
    基含有モノマーから選択された官能基含有モノマー0.
    5〜15重量%からなるモノマー混合物の共重合体10
    0重量部と、架橋剤1〜30重量部とで構成されてお
    り、除去対象物に含まれる溶剤に1秒間浸漬した時の粘
    着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2以上であり、且つ該
    溶剤を5g/m2吸収した後の粘着力が、JIS Z
    0237に準拠した測定法で、1cN/25mm以上で
    あることを特徴とする溶剤含有物除去用粘着シート。
  2. 【請求項2】 基材と、該基材の少なくとも片方の面に
    形成された粘着剤層とで構成されている溶剤含有物除去
    用粘着シートにより溶剤含有物(スクリーン印刷版の裏
    側に裏回りしたペーストを除く)を除去する方法であっ
    て、前記粘着剤層が、主モノマーとしてのアクリル酸C
    2-10アルキルエステル40〜97重量%、アクリル酸メ
    チル、メタクリル酸アルキルエステル、ビニルエステル
    類、スチレン系モノマー及びアクリロニトリルから選択
    された凝集性付与モノマー0〜50重量%、並びにカル
    ボキシル基又は酸無水物基含有モノマー、ヒドロキシル
    基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アミド基含
    有モノマー及びアミノ基含有モノマーから選択された官
    能基含有モノマー0.5〜15重量%からなるモノマー
    混合物の共重合体100重量部と、架橋剤1〜30重量
    部とで構成されており、除去対象物に含まれる溶剤に1
    秒間浸漬した時の粘着剤層の該溶剤吸収量が5g/m2
    以上であり、且つ該溶剤を5g/m2吸収した後の粘着
    力が、JISZ 0237に準拠した測定法で、1cN
    /25mm以上である粘着シートを用いて溶剤含有物を
    除去する溶剤含有物の除去方法。
JP2002206834A 2002-07-16 2002-07-16 溶剤含有物除去用粘着シート Pending JP2003105293A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002206834A JP2003105293A (ja) 2002-07-16 2002-07-16 溶剤含有物除去用粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002206834A JP2003105293A (ja) 2002-07-16 2002-07-16 溶剤含有物除去用粘着シート

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000169677A Division JP3573065B2 (ja) 2000-06-06 2000-06-06 溶剤含有物除去用粘着シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003105293A true JP2003105293A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19195800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002206834A Pending JP2003105293A (ja) 2002-07-16 2002-07-16 溶剤含有物除去用粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003105293A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101056767B1 (ko) 2003-12-15 2011-08-16 코오롱인더스트리 주식회사 스크린 인쇄 조성물 제거용 점착필름 및 그의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101056767B1 (ko) 2003-12-15 2011-08-16 코오롱인더스트리 주식회사 스크린 인쇄 조성물 제거용 점착필름 및 그의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6559178B2 (ja) 可撓性の印刷プレートを接着するための感圧接着剤
KR100694958B1 (ko) 용제-함유 물질 제거용 점착 시이트
JPH04209684A (ja) スクリーン印刷可能なアクリレート感圧接着剤組成物
US20040221939A1 (en) Pressure sensitive adhesive sheets for removal of solvent-containing substances
JP3573065B2 (ja) 溶剤含有物除去用粘着シート
JP2005532427A (ja) 発泡感圧感圧接着剤
JP3729707B2 (ja) 溶剤含有物除去用粘着シート
JP3871528B2 (ja) 溶剤含有物除去用粘着シート
JP3280367B2 (ja) 溶剤含有物除去用クリーニングシート、及び溶剤含有物の除去方法
JP2007051222A (ja) 溶剤含有物除去用粘着シート
JP2003105293A (ja) 溶剤含有物除去用粘着シート
JP3281323B2 (ja) スクリーン印刷版清浄用粘着シート
US20180022974A1 (en) Pressure-sensitive adhesives for bonding flexible printing plates
JP4074904B2 (ja) 再剥離性粘着フィルム
JP2001329237A (ja) 溶剤含有物除去用シート
JPH06346031A (ja) 粘着シート
JP2002012838A (ja) シャドウマスク保持用粘着フィルム
KR100886680B1 (ko) 아크릴계 점착제 조성물 및 이를 포함하는 점착제 물품
KR100387545B1 (ko) 용제-함유물 제거용 점착 시이트
JP4033702B2 (ja) スクリーン印刷版清浄用粘着シート
JP3494943B2 (ja) スクリーン印刷版清浄用粘着シート
US20060105165A1 (en) Pressure-sensitive adhesive sheet for removing solvent-containing substance
US20180022140A1 (en) Pressure-sensitive adhesives for bonding flexible printing plates
JP2001106985A (ja) 粘着ラベル
JP2003311934A (ja) ロール状に巻回されたスクリーン印刷版清浄用粘着シート