JP2001106985A - 粘着ラベル - Google Patents

粘着ラベル

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JP2001106985A
JP2001106985A JP28134399A JP28134399A JP2001106985A JP 2001106985 A JP2001106985 A JP 2001106985A JP 28134399 A JP28134399 A JP 28134399A JP 28134399 A JP28134399 A JP 28134399A JP 2001106985 A JP2001106985 A JP 2001106985A
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pressure
sensitive adhesive
adhesive label
parts
adhesive
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JP28134399A
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Shinji Minami
真二 南
Takeshi Kamimura
武 上村
Kazuyoshi Wakata
員義 若田
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、リターナブルボトル、PETボトル
に貼付する粘着ラベルに関し、容器を回収するための洗
浄工程でラベルの脱落が起こりやすく、糊残りも少ない
粘着ラベルを提供する。 【解決手段】非収縮性のプラスチックフィルムからなる
表面基材および粘着剤層を有する粘着ラベルにおいて、
粘着剤中に含まれるカルボキシル基含有ビニル系単量体
が全ビニル系単量体中20〜100重量%、かつ該カル
ボキシル基含有ビニル系単量体の中和率が20〜100
%であり、該粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液および水に対する10秒後の接触角が90度
以下である粘着ラベル。粘着剤が溶剤系でありノニオン
系界面活性剤または/およびアニオン系界面活性剤を
0.1〜50重量%含んでなる粘着ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リターナブルボト
ル、PETボトルに貼付する粘着ラベルに関するもので
ある。特に、容器を回収するための洗浄工程で剥離可能
な粘着ラベルを提供する。
【0002】
【従来の技術】ビール、焼酎などの酒類、醤油や酢、味
醂などの調味料、清涼飲料水、洗剤、化粧品、医薬品な
どの容器として使用されるガラス瓶やプラスチックボト
ルは、使用後に排出される容器を回収し、温水やアルカ
リ水で洗浄した後、そのまま瓶として使用したり、細粉
砕(カレット化、フレーク化、ペレット化)後に再生原
料(再生ガラス、再生PET)として再商品化される。
再生原料の利用価値を高めるためボトルは透明なものが
多く使用されボトルに直接印刷できないものについて
は、直接印刷した風合いを持たせるためにボトルに貼付
される透明なプラスチックフイルムからなる基材に透明
性が高く水に浸漬されても白濁しない粘着剤を用いた粘
着ラベルを使用するようになった。
【0003】一般的に粘着ラベルに使用されるゴム系粘
着剤やアクリル系粘着剤は、温水やアルカリ水で粘着剤
が溶解したり、膨潤して粘着性が消失しないために粘着
剤を除去できず、再生原料中に粘着ラベルの基材や粘着
剤が不純物として混入し、再生原料の品質低下(強度低
下、材料の変色など)となる問題があった。このため、
温水やアルカリ水で洗浄可能な粘着剤(接着剤)を適用
し、ボトルを洗浄液(温水、アルカリ水)で洗浄する工
程において粘着ラベルの粘着剤が溶解/膨潤し、粘着ラ
ベルとボトルを分別することが可能となった。
【0004】このような粘着剤としては、澱粉糊などに
例示されるグルー糊、特開平8−30201号公報、特
開平8−106253号公報、特開平7−70532号
公報や特開平7−53608号公報、特開平7−102
230号公報、特開平6−17023号公報などに例示
されるアルカリ可溶型粘着剤や特公昭49−23294
号公報、特公昭55−18272号公報、特開平7−2
19439号公報などに例示される水可溶型粘着剤を用
いることで、粘着剤に洗浄液が浸透し溶解するかまたは
膨潤することで粘着ラベルの粘着性が消失し、ボトルか
ら粘着ラベルを脱落/分離できる。このような粘着剤
は、紙や液透過性の高い基材や熱収縮性のあるプラスチ
ックフイルムには効果的だが、熱収縮性が低く、液透過
性の低いプラスチックフイルムを基材とする粘着ラベル
に上記粘着剤を適用すると、洗浄液がラベルとボトル間
の粘着剤まで浸透しにくいために、ボトル回収時の洗浄
工程で粘着ラベルを完全に除去できなくなるなどの不具
合が発生する。また、グルー糊や水性媒体中でエマルジ
ョン重合した粘着剤は冷水に浸せきした際に粘着剤が白
濁し、外観を損ねるなどの問題から透明なプラスチック
フイルムに適用できないなどの不具合があり、必ずしも
上記課題をすべて満足する粘着剤は得られていなかっ
た。
【0005】ラベルを温水やアルカリ水洗浄液中で剥が
しやすくする方法としては、粘着ラベルの基材を熱収縮
させる方法があるが、この方法ではボトルを殺菌する工
程や内容物を充填する工程や流通過程の保管時の熱でラ
ベルが収縮による変形により、ラベルデザインのゆがみ
による外観不良やバーコード印字部などのゆがみによる
バーコード読みとり機のエラーなどの不具合が発生す
る。フイルムに細孔を設ける方法では、一般消費者や回
収業者がボトル回収時に粘着ラベルを剥がす工程で粘着
ラベルが細孔部に発生したクラックから破れやすくなる
問題や外観が悪くなるなどの問題があるなどの不具合が
生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リターナブ
ルボトル、PETボトルに貼付する粘着ラベルに関し、
容器を回収するための洗浄工程でラベルの脱落が起こり
やすく、糊残りも少ない粘着ラベルを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ガラス瓶
やPETボトルなどに付着した粘着ラベルを洗浄液で脱
落洗浄できるメカニズムについて鋭意研究を行った結
果、洗浄液の浸透性を決定する1.5重量%水酸化ナト
リウム水溶液および水に対する10秒後の接触角を規定
することにより、前記課題が解決でき、また、粘着剤中
のカルボキシル基の中和率を特定することで、所望の特
性値を好適に得ることを見いだしたのである。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)非収縮性のプラスチックフィルムからなる表面基
材および粘着剤層を有する粘着ラベルにおいて、粘着剤
中に含まれるカルボキシル基含有ビニル系単量体が全ビ
ニル系単量体中20〜100重量%、かつ該カルボキシ
ル基含有ビニル系単量体の中和率が20〜100%であ
り、該粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナトリウム水
溶液および水に対する10秒後の接触角が90度以下で
あることを特徴とする粘着ラベルである。 (2)粘着剤が溶剤系でありアニオン系界面活性剤また
は/およびノニオン系界面活性剤を0.1〜50重量%
含んでなる(1)記載の粘着ラベルである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、該粘着剤層表面
の1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液および水に対す
る10秒後の接触角が90度以下であることがより望ま
しい。ここでいう1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液
および水に対する10秒後の接触角とは、接触角計CA
−X型(協和界面化学社製)で測定される粘着剤表面に
洗浄液である1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液およ
び水を1.8μl滴下し、滴下より10秒経過後の接液
部分の角度をそれぞれ算出し表したものである。一般的
に接触角は液体の表面張力(表面自由エネルギー)と固
体の表面張力(表面自由エネルギー)の力学的な平衡状
態を表し、液体と固体の親和性が高いほど接触角が低く
なる。
【0010】粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液および水に対する10秒後の接触角が限りな
く0度に近づくほど液体と固体の親和性が高く、ボトル
洗浄時にボトルに付着した粘着ラベルの粘着剤層中に洗
浄液である水酸化ナトリウム水溶液や水が内部まで浸透
しやすくなりボトルから粘着ラベルを除去(剥離)しや
すくなる。逆に1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液お
よび水に対する10秒後の接触角が90度を超えると液
体と固体の親和性が低く、ボトルの洗浄時にボトルに付
着した粘着ラベルの粘着剤層中に洗浄液が内部まで浸透
せず、ボトルから粘着ラベルを除去(剥離)できなくな
る。
【0011】本発明に使用される粘着剤組成物として
は、冷水に耐性があり、洗浄液である温水とアルカリ水
に溶ける粘着剤組成物である。具体的には、 (a−1)カルボキシル基含有ビニル系単量体:20〜
100重量%、 (a−2)一般式 CH2=CR2COOR3(但し、R2
はHまたはCH3、R3は炭素数1〜12の直鎖または分
岐アルキル基を表す)で示される(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体:0〜50重量%、 (a−3)官能基を有する不飽和単量体:0〜5重量
%、 (a−4)(a−2)以外で上記一般式のR2またはR3
がグリコールである(メタ)アクリル酸エステル系単量
体:0〜20重量%、 の上記(a−1)〜(a−4)からなる単量体を有機性
媒体中で共重合して得られる重合体溶液100重量部に
対して、 (b−1)界面活性剤:0.1〜50重量部、 (b−2)(a−1)に中和(ケン化)可能な1価の陽
イオンを含む水酸化物:1〜100重量部、 (b−3)架橋剤もしくは硬化剤:0.1〜30重量
部、 (b−4)タッキファイヤーおよび可塑剤:0〜50重
量部、 の上記(b−1)〜(b−4)からなる添加剤を混合し
て得られる粘着剤組成物である。
【0012】上記(a−1)のカルボキシル基含有重合
性ビニル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、、無水フ
マル酸、イタコン酸、クロトン酸などが挙げられる。こ
れらの中でアクリル酸、メタクリル酸が好適である。特
に、アクリル酸の単独重合体かアクリル酸とメタクリル
酸との共重合体が温水やアルカリ水の洗浄性に対して優
れた性能を発揮する。
【0013】前記単量体(a−1)の使用量は、(a−
1)〜(a−4)の合計100重量%中、例えば、20
〜100重量%、好ましくは25〜99重量%、特に好
ましくは30〜95重量%である。前記範囲量において
適当に選択利用するのがよい。
【0014】前記(a−2)の単量体は、一般式 CH
2=CR2COOR3で表される(メタ)アクリル酸エス
テルであり、そのR2は水素またはメチル基であり、そ
のR3は炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐アルキル基
を示し、そのような基R3の例としては、メチル基、エ
チル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オク
チル基、i−オクチル基、n−ノニル基、i−ノニル
基、n−デシル基、n−ドデシル基などを挙げることが
できる。このような(メタ)アクリル酸エステルの具体
例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オク
チル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリ
レート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル
(メタ)アクリレートなどを例示できる。
【0015】前記単量体(a−2)は(a−1)の単量
体のみでは不足する粘着性を補う目的で使用され、(a
−2)の配合量が多くなりすぎると洗浄液に対する浸透
性が低下するおそれがある。このため使用量は、(a−
1)〜(a−4)の合計100重量%中、例えば、0〜
50重量%、好ましくは5〜50重量%、特に好ましく
は10〜50重量%である。前記範囲量において適当に
選択利用するのがよい。
【0016】一方、前記(a−3)の官能基を含有する
単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピ
ルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜3のアク
リル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル類、ジメチルマ
レート、ジ−n−ブチルマレート、ジ−2−エチルヘキ
シルマレート、ジ−n−オクチルマレート、ジメチルフ
マレート、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−2−エチル
ヘキシルフマレート、ジ−n−オクチルフマレート等の
マレイン酸エステルもしくはフマル酸エステル類、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等
の飽和脂肪酸ビニルエステル類、スチレン、ビニルトル
エン、アクリロニトリルより選ばれた単量体もしくは、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチル
メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、アミノエチルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチルアクリレート、アミノエチルメタ
クリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
ビニルメルカプタン、アリルメルカプタン、(ポリ)エ
チレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
アリルアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニル
ベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジメタクリレート、アリルメタク
リレート等のアミド基もしくは置換アミド基、アミノ基
もしくは置換アミノ基、水酸基、エポキシ基、メルカプ
ト基、ラジカル重合性不飽和基などの官能性基を1分子
中に少なくとも1個含有する不飽和単量体(以下、官能
性単量体と称すことがある)で前記単量体(a−1)や
(a−2)以外の官能性単量体も必要に応じて使用でき
る。この他、単量体(a−3)としては、特に制限され
たものではなく、種々の不飽和単量体を、本発明の効果
が損なわれない範囲において適宜使用できる。
【0017】前記単量体(a−3)の使用量は、(a−
1)〜(a−4)の合計100重量%中、例えば、0〜
5重量%、好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましく
は0.5〜5重量%である。前記範囲量において適当に
選択利用するのがよい。
【0018】さらに、(a−2)以外で上記一般式のR
2またはR3がグリコールである(メタ)アクリル酸エス
テル系単量体としては、例えば、ポリエチレングリコー
ルモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
メタクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3ブチレングリコールジメタクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジメタクリレート(NPGDM
A)、ジエチレングリコールジメタクリレート(DEG
DMA)、トリエチレングリコールジメタクリレート
(TEGDMA)等のグリコールを含有する(メタ)ア
クリル酸エステル系単量体で前記以外の単量体も必要に
応じて使用できる。
【0019】前記単量体(a−4)の使用量は、(a−
1)〜(a−4)の合計100重量%中、例えば、0〜
20重量%、好ましくは0〜18重量%、特に好ましく
は0〜15重量%である。
【0020】上記(b−1)の界面活性剤としては、ノ
ニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤をそれぞれ
単独あるいは併用して使用でき、ことに得られた粘着ラ
ベルの耐水性がありかつ高温の洗浄液では溶解しやすい
という相反する性質や粘着物性(粘着力、タック、保持
力)低下の観点から、ノニオン系界面活性剤を多く用い
る方が好ましい。
【0021】ノニオン系界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル類;例えば、ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル等の、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル類;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノステアレート、ソルビタントリオレート等のソル
ビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレン
ソルビタン高級脂肪酸エステル類;例えば、オレイン酸
モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライド等の
グリセリン高級脂肪酸エステル類;例えば、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマ
ー;等を例示できるが、なかでも曇点が高目の界面活性
剤が洗浄液の使用温度から溶解しやすく冷水耐水性に優
れる。
【0022】アニオン系界面活性剤としては、例えば、
オレイン酸ソーダ等の高級脂肪酸塩類;例えば、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ等のアルキルアリールスル
ホン酸塩類;例えば、ラウリル硫酸ソーダ等のアルキル
硫酸エステル塩類;例えば、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル硫酸ソーダ等のポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル塩類;例えば、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル硫酸ソーダ等のポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;モ
ノオクチルスルホコハク酸ソーダ、ジオクチルスルホコ
ハク酸ソーダ、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハ
ク酸ソーダ等のアルキルスルホコハク酸エステル塩およ
びその誘導体類;等を例示できる。
【0023】前記(b−1)の使用量は、(a−1)〜
(a−4)の合計100重量部に対して、例えば、0.
1〜20重量部、好ましくは0.1〜18重量部、特に
好ましくは0.1〜15重量部である。
【0024】前記(b−2)の(a−1)に中和(ケン
化)可能な1価の陽イオンを含む水酸化物としては、1
価の陽イオン(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属イオンやアンモニウムイオン)を含む水酸化物(例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムやアンモニアな
ど)を例示できる。
【0025】前記(b−2)の使用量は、(a−1)と
中和(ケン化)する際に得られたカルボキシル基塩の中
和率に基づいて配合されるべきであり、20〜100%
の中和率を得るための配合量として(a−1)〜(a−
4)の合計100重量部に対して、1〜100重量部で
ある。
【0026】粘着剤中に含まれるカルボキシル基を1価
の陽イオン(ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属
イオンやアンモニウムイオン)を含む水酸化物で中和す
ることにより、粘着剤中に含まれる疎水性のカルボキシ
ル基含有ポリマーがケン化し親水性も発現する。また、
粘着剤中のカルボキシル基を一部残存させることによ
り、残存するカルボキシル基が洗浄時のアルカリ水(水
酸化ナトリウム水溶液など)とケン化反応し、洗浄液に
なじみやすくなる。
【0027】粘着剤中に含まれるカルボキシル基塩の中
和率は、20〜100%、好適には40〜100%、さ
らに好適には50〜100%である。上記中和率の範囲
で、粘着剤層が洗浄液である温水やアルカリ温水に対し
て容易に浸透かつ、溶解または膨潤して粘着性を消失し
粘着ラベルの脱落が可能となる。カルボキシル基塩の中
和率が20%よりも低いと粘着剤中の親水性が低くなり
すぎるために、アルカリ温水では効果があるものの、温
水での洗浄性が低下し好ましくない。
【0028】前記(b−3)架橋剤もしくは硬化剤とし
ては、例えばイソシアネート系架橋剤、キレート系架橋
剤、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ基を有するポリグ
リシジル化合物または多価アルコールのグリシジルエー
テルやヒドラジド系架橋剤やポリカルボジイミド系架橋
剤、金属キレート化合物などを含むイオン性架橋剤など
が挙げられる。架橋剤は前記粘着剤の分子量調整の他、
該粘着剤層と基材への密着性を向上せしめる目的つまり
粘着剤の凝集力、粘着剤と基材の投錨力を高めるなどの
目的で使用される。
【0029】前記架橋剤は前記粘着剤中に含まれる官能
性基と反応する基を一分子中に二個以上有するものであ
れば特に限定されるものではないが、粘着剤組成物中に
硬化剤を添加してしばらくすると粘着剤と反応してゲル
化、増粘したり、凝集物が発生するものは好ましくな
い。すなわち、架橋剤は、粘着剤層を形成する前(塗工
前)に化学的に安定であり、粘着剤塗工時に分散媒が揮
発、もしくは粘着剤組成物を乾燥したのちに不可逆的に
架橋反応が進行することが望ましい。このような架橋剤
と官能基の組み合わせは、前述の公知のものでかまわな
【0030】前記(b−3)の使用量は、(a−1)〜
(a−4)の合計100重量部に対して、例えば、0.
1〜30重量部、好ましくは0.1〜25重量部、特に
好ましくは0.1〜20重量部である。前記(b−4)
タッキファイヤーおよび可塑剤としては、Tgが−70
℃〜10℃である可塑剤またはタッキファイヤー。例え
ば、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系オイル等
のオイル、ジオクチルフタル酸などの可塑剤、安定化ロ
ジングリセリンエステル、β−ピネン樹脂、α−ピネン
樹脂を重合したテルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系
石油樹脂なども含まれる。その使用量は(a−1)〜
(a−4)の合計100重量部に対して0〜50重量部
の範囲で求める特性に合せて選ばれる。
【0031】前記アクリル系樹脂の重合に使用する重合
開始剤として、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパ
ーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニト
リル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニト
リル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル、2,2’−アゾビスメチルイソ
ブチレート等の油溶性重合開始剤、または、過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過
硫酸塩類、前述の如き有機過酸化物類、過酸化水素など
の水溶性重合開始剤、還元剤、例えば、n−ドデシルメ
ルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメ
ルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−エチルヘ
キシルチオグリコレート、トリクロロブロモメタン等の
連鎖移動剤などを挙げることができる。
【0032】前記アクリル系樹脂は、例えば以上に詳し
く述べた如き単量体混合物を塊状重合法、溶液重合法な
どの任意の方法で得られるが、本発明において、得られ
た粘着ラベルを水中に浸せきした際に粘着剤層が白濁し
ないために、前記アクリル系単量体混合物は、溶剤重合
することがより好ましい。
【0033】具体的には、アクリル酸などの単量体混合
物をメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、t−ブタノール、アセトン、トルエン、
酢酸エチルなどに代表される有機溶剤から選択される1
種または複数種の溶媒中で重合反応を行いベースポリマ
ーを得ることができる。
【0034】分子量のコントロールは、触媒量や重合調
整剤の使用、重合時の昇温速度、反応温度の調節などの
公知の方法により行い、粘着ラベルのタックや保持力な
どの諸物性のバランスから、得られた粘着剤組成物の分
子量はポリスチレン換算で20万〜150万となること
が好ましい。
【0035】次に、本発明の粘着ラベルの表面基材に
は、PETフィルム、PEフィルム、PPフィルムや合
成紙等のフィルム基材で性能を発揮することができる。
しかしながら本発明では、粘着剤層への洗浄液の浸透性
かつ、溶解または膨潤する性能に優れているため熱収縮
性のないPPフィルムやPETフイルムなどでも十分に
性能を発揮し、好適には熱収縮性のないPPフイルム
が、PETボトルの回収工程においてPETと比重分離
可能なため優れている。前述の熱収縮性のないフイルム
とは、80℃における伸縮率が10%以下のものであ
り、耐熱性に優れ、ボトルを殺菌する工程や内容物を充
填する工程や流通過程の保管時の熱、洗浄工程の洗浄液
の熱でラベルが意図しない収縮による変形がないことを
特徴とするものである。
【0036】これらの基材は、粘着剤との密着性を向上
させる目的でアンカー層を積層した基材を使用できる。
なお、前記のアンカー層や目止め層は特に限定はなく、
例えば、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エス
テル共重合体等の天然または合成樹脂および/または顔
料を主成分とした材料を、乾燥重量で0.1〜10g/
2程度設けることができるが、粘着ラベルの透明性な
どの観点から材料の選定や塗工量の設定を行うべきであ
る。また、前記顔料としては、カオリン、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、
二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイト
カーボン等の無機顔料、或いはポリスチレン樹脂微粒
子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有
機合成顔料等を用いることができる。
【0037】次に、本発明の粘着ラベルの剥離シートに
は、一般慣用のものが使用できる。剥離紙基材として
は、例えば、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂のラミネ
ート紙、グラシン紙、クレーコート紙、または、上質紙
等の目止め層として、例えばカゼイン、デキストリン、
澱粉およびその誘導体、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共
重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天
然または合成樹脂および/または顔料とを主成分とした
目止め層を、乾燥重量で0.1〜10g/m2程度設け
た基紙や、PETフィルム、PEフィルム、PPフィル
ムや合成紙、不織布等のフィルム基材が挙げられる。前
記顔料としては、カオリン、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボン等
の無機顔料、或いはポリスチレン樹脂微粒子、尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機合成
顔料等を用いることができる。剥離剤としては一般のも
のが使用でき、例えば、水分散型、溶剤型あるいは無溶
剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等が使用でき、前記
剥離基材に乾燥重量で0.05〜3g/m2程度塗被
後、熱硬化、紫外線硬化、電離放射線硬化等によって剥
離層を形成し、剥離シートを得られる。
【0038】本発明の粘着ラベルの製造方法は、転写
法、すなわち剥離シート剥離剤塗工層に粘着剤組成物を
塗被、乾燥して粘着剤層を設け、次いで表面基材と貼合
する方法や直接法、すなわち基材に粘着剤を塗被、乾燥
して粘着剤層を設け、次いで剥離シート剥離剤塗工層と
貼合する方法で仕上げられる。
【0039】次に、本発明の粘着剤組成物を表面基材、
または剥離シートへ塗被する装置としては、例えばロー
ルコーター、リバースロールコーター、ナイフコータ
ー、エアーナイフコーター、バーコーター、スロットダ
イコーター、リップコーター、グラビアコーター、リバ
ースグラビアコーター、スプレー噴霧器等の一般の塗被
装置が挙げられ、また、スクリーン印刷、グラビア印刷
等の印刷機でも製造することができる。
【0040】粘着剤組成物の塗工量は、乾燥重量で3〜
30g/m2程度の範囲で調節される。因みに、3g/
2未満では、得られる粘着ラベルのボトルに対する粘
着性能が不十分となり、一方30g/m2を越えると品
質的に飽和し、経済上の点から好ましくない。
【0041】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。また例中の部、割合、塗工量等は特に断わらない
限り、全て固形分または有効成分の重量基準で示すもの
である。
【0042】実施例1 <剥離紙の製造>基材として、ダイレクト剥離原紙9
1.4g/m2(王子製紙社製)に剥離剤として、SD
7220(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を乾
燥後の塗工量が0.5g/m2となるように塗布したも
のを使用した。
【0043】<粘着剤組成物の製造>温度計、攪拌機、
窒素導入管および還流冷却器を備えた反応器に酢酸エチ
ル300部、トルエン200部添加し、撹拌を行いなが
ら昇温し、内温が約70℃となったら窒素パージによる
置換を行う。次にアクリル酸(以下AAと略称すること
がある)192部、ブチルアクリレート(以下BAと略
称することがある)106部、β−ヒドロキシエチルア
クリレートメタクリル酸6部、ジエチレングリコールジ
メタクリレート(以下DEGDMAと略称することがあ
る)16部、過酸化ベンゾイル(以下BPOと略称する
ことがある)1.2部を溶解した溶液を3時間にわたっ
て滴下する。重合反応は、80℃を保持し、モノマー滴
下後15時間で終了する。固形分濃度が40.0%であ
る粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物100部
に対し、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリル
エーテルを30部、中和剤として水酸化カリウムを2
7.7部、架橋剤としてアルミニウムトリスアセチルア
セトネートを10部、タッキファイヤーとして軟化点8
5℃である水添ロジン樹脂のKR−610(荒川化学
製)を10部配合し、中和率が60%となる粘着剤塗工
液を得た。
【0044】<粘着ラベルの作製>基材は、80℃にお
ける伸縮率が3%である二軸延伸ポリオレフィンフィル
ム(以下OPPと略称することがある)としてアルファ
ンS SY−101#50(王子製紙社製)を用い、コ
ンマコーターにて乾燥後の粘着剤塗工量が20g/m 2
となるように、粘着剤を剥離紙に転写塗工、乾燥したの
ち粘着剤塗布面と基材を貼り合わせて粘着ラベルを得
た。得られた粘着ラベルのポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略称することがある)に対する粘着力が
200N/m、1.5%水酸化ナトリウム水溶液に対す
る10秒後の接触角は47度、水に対する10秒後の接
触角は53度であった。
【0045】実施例2 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にて剥離紙を得
た。
【0046】<粘着剤組成物の製造>実施例1におい
て、中和剤として水酸化カリウムを9.2部配合し、中
和率が20%となる以外は同様の方法にて粘着剤組成物
を得た。
【0047】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が220N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は38度、水に対
する10秒後の接触角は85度であった。
【0048】実施例3 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にして剥離紙を
得た。
【0049】<粘着剤組成物の製造>温度計、攪拌機、
窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器に酢酸エチル
300部、トルエン200部添加し、撹拌を行いながら
昇温し、内温が約70℃となったら窒素パージによる置
換を行う。次にアクリル酸AA298部、β−ヒドロキ
シエチルアクリレートメタクリル酸6部、DEGDMA
16部、BPO1.2部を溶解した溶液を3時間にわた
って滴下する。重合反応は、80℃を保持し、モノマー
滴下後15時間で終了する。固形分濃度が40.5%で
ある粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物100
部に対し、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリ
ルエーテルを0.1部、中和剤として水酸化カリウムを
46.1部、架橋剤としてアルミニウムトリスアセチル
アセトネートを10部、タッキファイヤーとして軟化点
85℃である水添ロジン樹脂のKR−610(荒川化学
社製)を10部配合し、中和率が60%となる粘着剤塗
工液を得た。
【0050】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が120N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は68度、水に対
する10秒後の接触角は70度であった。
【0051】実施例4 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にして剥離紙を
得た。
【0052】<粘着剤組成物の製造>温度計、攪拌機、
窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器に酢酸エチル
300部、トルエン200部添加し、撹拌を行いながら
昇温し、内温が約70℃となったら窒素パージによる置
換を行う。次にAA64部、BA224部、β−ヒドロ
キシエチルアクリレートメタクリル酸6部、DEGDM
A16部、BPO1.2部を溶解した溶液を3時間にわ
たって滴下する。重合反応は、80℃を保持し、モノマ
ー滴下後15時間で終了する。固形分濃度が40.2%
である粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物10
0部に対し、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウ
リルエーテルを50部、中和剤として水酸化カリウムを
9.2部、架橋剤としてアルミニウムトリスアセチルア
セトネートを10部、タッキファイヤーとして軟化点8
5℃である水添ロジン樹脂のKR−610(荒川化学社
製)を10部配合し、中和率が60%となる粘着剤塗工
液を得た。
【0053】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が118N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は86度、水に対
する10秒後の接触角は87度であった。
【0054】比較例1 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にして剥離紙を
得た。
【0055】<粘着剤組成物の製造>実施例1におい
て、中和剤として水酸化カリウムを8.3部配合し、中
和率が18%となる以外は同様の方法にて粘着剤組成物
を得た。
【0056】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が118N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は35度、水に対
する10秒後の接触角は93度であった。
【0057】比較例2 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にして剥離紙を
得た。
【0058】<粘着剤組成物の製造>温度計、攪拌機、
窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器に酢酸エチル
300部、トルエン200部添加し、撹拌を行いながら
昇温し、内温が約70℃となったら窒素パージによる置
換を行う。次にAA58部、BA240部、β−ヒドロ
キシエチルアクリレートメタクリル酸6部、DEGDM
A16部、BPO1.2部を溶解した溶液を3時間にわ
たって滴下する。重合反応は、80℃を保持し、モノマ
ー滴下後15時間で終了する。固形分濃度が40.1%
である粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物10
0部に対し、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウ
リルエーテルを0.1部、中和剤として水酸化カリウム
を8.3部、架橋剤としてアルミニウムトリスアセチル
アセトネートを10部、タッキファイヤーとして軟化点
85℃である水添ロジン樹脂のKR−610(荒川化学
社製)を10部配合し、中和率が60%となる粘着剤塗
工液を得た。
【0059】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が250N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は105度、水に
対する10秒後の接触角は103度であった。
【0060】比較例3 <剥離紙の製造>実施例1と同様の方法にて剥離紙を得
た。
【0061】<粘着剤組成物の製造>比較例2におい
て、界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリルエー
テルを50部配合する以外は同様の方法にして粘着剤塗
工液を得た。
【0062】<粘着ラベルの作製>実施例1と同様の方
法にて粘着ラベルを得た。得られた粘着ラベルのPET
に対する粘着力が150N/m、1.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液に対する10秒後の接触角は98度、水に対
する10秒後の接触角は88度であった。
【0063】<試験方法>以下試験方法(1)〜(2)
に従って粘着ラベルの物性測定を行った。
【0064】(1)PETボトル洗浄適性 PETボトル外面に粘着ラベルを貼り1日経過したも
のを接着面積が約10mm角となるようフレーク状に切
断し、これを20枚作成する。 容量が2リットルビーカー中に80℃の洗浄液(1リ
ットル)を入れ、攪拌機(攪拌翼約9cm十字型)で攪
拌(回転速度200rpm)する。 で作成したサンプルを投入し、30分間攪拌する。 30分間攪拌後、すぐにメッシュで濾別し、PETと
粘着ラベルの剥がれ具合、糊のこりを観察する。(洗浄
液が1.5%水酸化ナトリウム水溶液の場合、1リット
ルの水道水をメッシュ上に3回注ぎ洗浄後直ちに評価す
る。) サンプル20枚中粘着ラベルが剥がれたサンプルの比
率、乾燥後のPETボトルフレーク側、粘着ラベル基材
側の粘着性は、下記評価基準により評価し、得られた結
果より総合判定をおこなった。 <粘着ラベル脱落率>評価基準; ○:粘着ラベル脱落率が100%である。 △:粘着ラベル脱落率が80〜99%である。 ×:粘着ラベル脱落率が80%未満である。 <糊のこり>評価基準; ○:乾燥後にPETボトルフレークまたは粘着ラベル基
材の粘着性がない。 △:乾燥後にPETボトルフレークまたは粘着ラベル基
材の粘着性がわずかにあるが、洗浄後他のPETフレー
ク、粘着ラベルの基材に付着しない。 ×:乾燥後にPETボトルフレークまたは粘着ラベル基
材に粘着性があり、洗浄後他のPETフレーク、粘着ラ
ベルの基材に付着している。 <総合評価>判定基準; 粘着ラベル脱落率、糊のこりの評価結果の最低値を評価
結果とし、実用適性を判定した。 ○:粘着ラベル脱落率、糊のこりがともに○レベルで実
用適性あり。 △:粘着ラベル脱落率および/または糊のこりが△レベ
ルだが実用適性はある。 ×:粘着ラベル脱落率および/または糊のこりが×レベ
ルで実用適性がない。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】表2から明らかなように実施例1〜4は、
1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液および水に対する
10秒後の接触角が90度以下であり、洗浄液が温水お
よび1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液であるときと
きのPETボトル洗浄適性に優れた品質の粘着ラベルと
なる。
【0068】比較例1では、粘着剤の中和率が20%よ
りも低いために粘着剤層表面の水に対する10秒後の接
触角が90度を越え、洗浄液が温水時のPETボトル洗
浄適性が不十分となり不適である。比較例2では、粘着
剤中に含まれるカルボキシル基含有重合性ビニル系単量
体が18重量%と少なく、また粘着剤の中和率が20%
よりも低いために粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナ
トリウム水溶液および水に対する10秒後の接触角がと
もに90度を越え、洗浄液が温水および1.5重量%水
酸化ナトリウム水溶液であるときときのPETボトル洗
浄適性がなく不適である。比較例3では、比較例2と同
様に粘着剤中に含まれるカルボキシル基含有重合性ビニ
ル系単量体が18重量%と少なく、界面活性剤を50重
量部配合しても、粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナ
トリウム水溶液に対する10秒後の接触角が90度を越
え、洗浄液が1.5重量%水酸化ナトリウム水溶液であ
るときのPETボトル洗浄適性がなく不適である。
【0069】
【発明の効果】本発明の粘着ラベルは、粘着剤のカルボ
キシル基の中和率、および該粘着剤層表面の1.5重量
%水酸化ナトリウム水溶液および水に対する10秒後の
接触角を制御することで、粘着ラベルを貼付したPET
ボトルなどの容器を回収するための洗浄工程において、
粘着ラベルが脱落しやすく、糊残りの少ない優れた特性
を有するものが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA10 AA17 AB01 CA04 CA06 CB02 CC02 DA02 DA04 DB02 FA01 FA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非収縮性のプラスチックフィルムからなる
    表面基材および粘着剤層を有する粘着ラベルにおいて、
    粘着剤中に含まれるカルボキシル基含有ビニル系単量体
    が全ビニル系単量体中20〜100重量%、かつ該カル
    ボキシル基含有ビニル系単量体の中和率が20〜100
    %であり、該粘着剤層表面の1.5重量%水酸化ナトリ
    ウム水溶液および水に対する10秒後の接触角が90度
    以下であることを特徴とする粘着ラベル。
  2. 【請求項2】粘着剤が溶剤系でありノニオン系界面活性
    剤または/およびアニオン系界面活性剤を0.1〜50
    重量%含んでなる請求項1記載の粘着ラベル。
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