JP2001172578A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JP2001172578A
JP2001172578A JP36276699A JP36276699A JP2001172578A JP 2001172578 A JP2001172578 A JP 2001172578A JP 36276699 A JP36276699 A JP 36276699A JP 36276699 A JP36276699 A JP 36276699A JP 2001172578 A JP2001172578 A JP 2001172578A
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adhesive sheet
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Yutaka Kawamura
豊 川村
Haruo Konishi
張夫 小西
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示ラベル等として使用される粘着シートに関
し、特に、洗剤による剥がれ、変色が無く、かつラベル
としての打ち抜き時に糊のはみ出し、身上がり等のな
い、耐洗剤性および作業適性の良好な粘着シートを提供
する。 【解決手段】表面基材、粘着剤、剥離シートからなる粘
着シートにおいて、粘着剤が、アクリル酸およびメタク
リル酸の炭素数4〜18のアルキルエステルモノマー7
0〜99重量部及び酢酸ビニルモノマー1〜30重量部
を主モノマーとして含む共重合体に、架橋剤としてイソ
シアネート系架橋剤およびアルミキレート系架橋剤を配
合してなることを特徴とする粘着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示ラベル等とし
て使用される粘着シートに関し、特に、洗剤による剥が
れ、変色が無く、かつラベルとしての打ち抜き時に糊の
はみ出し、身上がり等のない、耐洗剤性および作業適性
の良好な粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは、商業用、事務用、工程管
理用、物流管理用、家庭用として、広範囲に渡ってラベ
ル、ステッカー、ワッペン、配送伝票等の形で使用され
ている。この粘着シートの一般的構成を説明すると、表
面基材と剥離シートとの間に粘着剤をサンドイッチにし
た状態のものであり、表面基材としては紙、フォイル、
或いはフィルム等が使用される。
【0003】剥離シートとしては、グラシン紙のような
高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙や上質紙等に
ポリエチレン等の樹脂フィルムをラミネートしたポリラ
ミ原紙あるいはクラフト紙や上質紙等にポリビニルアル
コール、澱粉等の水溶性高分子等の顔料を主成分とする
バリヤー層を設けた樹脂コーティング原紙、およびプラ
スチックフィルム等にシリコーン化合物やフッ素化合物
のごとき剥離剤を塗布したものが用いられる。そして、
粘着剤としてはゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系
等のエマルジョン型、溶剤型ないしは無溶剤型の各種粘
着剤が用いられる。
【0004】粘着シートの用途の一つとして、洗剤、シ
ャンプー、化粧品、清涼飲料水などの透明や不透明に着
色した容器に貼着使用する容器用表示ラベルがある。表
示ラベルとして使用される場合、要求される品質として
は、容器から剥がれないで内容物を表示し続けることで
あり、使用される環境や場所によっては容器に内容物が
付着したり浸漬したりする可能性もあり、その場合にお
いてもラベルの縁が浮いたり、剥がれたりせず、ラベル
の変色が発生せず、外観を損なわないようにする必要が
ある。特に、容器の内容物としては洗剤、界面活性剤等
もあり、ラベルの耐洗剤性、耐水性等が要求される。こ
のような品質が要求される場合には、表面基材としてプ
ラスチックフィルムが使用され、不透明なもので良い場
合にはポリ塩化ビニルフィルム、合成紙、蒸着PETな
どが用いられ、透明なものの場合には、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどが用いられる。
【0005】また、ラベル状に加工される工程において
は基本的な粘着物性以外に、作業適性が要求される。そ
の作業適性としてはシール印刷機での印刷、打ち抜き、
カス上げ、裁断もしくは巻き取りといった一連の工程を
安定して行うことができることが要求される。特にプラ
スチックフィルムを表面基材に用いた粘着シートにおい
ては、打ち抜き加工の際に、粘着剤の切れが悪く、打ち
抜いたラベルがカス上げの際にカスと一緒に持っていか
れるといった問題(以下、身上がりともいう)、表面基
材と粘着剤の密着性が悪く打ち抜いた際にラベル表面に
粘着剤が付着し巻き取る際に剥離シートの裏面に粘着剤
が付着するといったトラブル(以下、糊はみ出しともい
う)が発生しないことが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまで、表示ラベル
が透明なものの場合、外観を損ねないように粘着剤自身
にも透明性および被着体に対するなじみが要求される。
透明性やなじみを良くするために柔らかい粘着剤を使用
するとラベルの打ち抜き加工時に身上がり、糊はみ出し
が悪くなっていた。一方、打ち抜き加工適性をよくする
ために硬い粘着剤を使用すると被着体に対する粘着力が
低くなり浮きが発生したり、被着体に対するなじみが悪
くなり、外観が損なわれる場合があった。さらにこれら
の品質に加えて耐洗剤性の良好な品質を有する粘着シー
トを提供するのは困難であった。
【0007】本発明は、表示用ラベルとして使用される
粘着シートに関し、容器に貼付した際に洗剤や界面活性
剤による浮きや剥がれがなく耐洗剤性に優れ、表面基材
に対する密着性向上によりラベル加工時の作業適性の良
好な粘着シートを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、粘着剤とし
て酢酸ビニルモノマーを特定量含む共重合体に、架橋剤
としてイソシアネート系架橋剤およびアルミキレート系
架橋剤を併用することにより解決できることを見出し
た。
【0009】即ち、本発明は、表面基材、粘着剤、剥離
シートからなる粘着シートにおいて、粘着剤が、アクリ
ル酸およびメタクリル酸の炭素数4〜18のアルキルエ
ステルモノマー70〜99重量部及び酢酸ビニルモノマ
ー1〜30重量部を主モノマーとして含む共重合体に、
架橋剤としてイソシアネート系架橋剤およびアルミキレ
ート系架橋剤を配合してなることを特徴とする粘着シー
トである。
【0010】さらに、本発明は、上記共重合体が、主モ
ノマー100重量部に対して副モノマーとして1種また
は2種以上のエチレン性不飽和カルボン酸を0.1〜1
0重量部含む粘着シートである。イソシアネート系架橋
剤とアルミキレート系架橋剤の添加量の総量は、共重合
体100重量部に対して0.5〜4重量部であることが
好ましい。イソシアネート系架橋剤に対するアルミキレ
ート系化合物の配合比率が0.5〜2であることが好ま
しい。
【0011】また、本発明は、上記の粘着剤層を形成す
る際に調整される粘着剤溶液中に溶媒としてアセトンを
含有することが好ましく、全溶媒に対してアセトンが5
〜30重量%含有することがより好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】粘着剤を構成する共重合体は、
(a).(メタ)アクリル酸の炭素数4〜18のアルキ
ルエステルモノマー70〜99重量部および(b).酢
酸ビニルモノマー1〜30重量部を主モノマーとして含
むものである。因みに、(a).(メタ)アクリル酸の
炭素数4〜18のアルキルエステルモノマーが70重量
部に満たないと初期の接着力が低下してしまい、また9
9重量部を越える過剰な配合は、ラベルを貼り付けた際
に、粘着剤がはみ出したり、凝集破壊の原因となる。一
方、(b).酢酸ビニルモノマー1重量部に満たない場
合は、粘着シートのラベル加工の打ち抜きの際に粘着剤
のはみ出しやラベルの身上がりが起こり加工適性が悪く
なる。また、30重量部を越える場合には初期の粘着力
やタックが著しく低下してしまう。なお、好ましくは
(b).酢酸ビニルモノマーは5〜20重量部含まれる
と良い。また、(a).(メタ)アクリル酸の炭素数4
〜18のアルキルエステルモノマーとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル
等が挙げらる。
【0013】更に、共重合体は、これら主モノマー10
0重量部に対して副モノマーとして(c).1種または
2種以上のエチレン性不飽和カルボン酸が0.1〜10
重量部有することができる。(c).エチレン性不飽和
カルボン酸モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、モノア
ルキルマレイン酸、モノアルキルイタコン酸、モノアル
キルフマル酸等が挙げられ、共重合体に主モノマー10
0重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは4〜
7重量部含まれると良い。因みに0.1重量%に満たな
い場合には、被着体への糊残りが生じ易く、また10重
量%を越える過剰な場合には経時的に剥離が重くなるな
どの問題がある。この成分は官能基部分を架橋すること
により凝集力を向上させる。
【0014】上記の共重合体の製造方法は、塊状重合
法、溶液重合法、懸濁重合法など任意の方法で重合され
る。なお、重合時のモノマー濃度は、通常30〜70重
量%、好ましくは40〜60重量%程度が適当である。
また、重合の際に使用される重合開始剤としては、例え
ば過硫酸カリウム、過酸化アンモニウム等の過硫酸塩、
2,2'−アゾビスブチロニトリル、2,2'−アゾビス
(2,4'−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合
物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリル
パーオキサイド等の過酸化物、過硫酸アンモニウムと亜
硫酸ソーダ等との組み合わせからなる、レドックス系の
重合開始剤等が挙げられる。上記重合開始剤の使用量
は、通常重合に供するモノマー全量に対して、0.2〜
2重量%、より好ましくは0.3〜1重量%の範囲で調
節される。
【0015】さらに、共重合に際して添加する連鎖移動
剤としてはオクチルメルカプタン、ノニルメルカプタ
ン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン
類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸酸ノ
ニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、β−メ
ルカプトプロピオン酸−2−エチルヘキシル等のチオグ
リコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチ
ル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン
−1−シクロヘキセン等を挙げることができる。特にチ
オグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリ
デン−1−シクロヘキセンを使用した場合には、得られ
る共重合体が低臭気となり好ましい。なお連鎖移動剤の
使用量は、重合させる全モノマーの0.001〜3重量
%程度の範囲で調製される。なお、重合反応は、通常4
0〜100℃の温度条件下、2〜8時間かけて行われ
る。さらに、増粘剤、濡れ剤、レベリング剤、消泡剤等
を適宜添加することができる。
【0016】本発明で使用する粘着剤は、上記のように
して得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体10
0重量部に対し、架橋剤としてイソシアネート化合物お
よびアルミキレート化合物を総量で0.5〜4重量部併
用するものである。中でもイソシアネート系架橋剤に対
するアルミキレート系架橋剤の配合比率が0.5〜2で
あることが好ましい。因みにイソシアネート系架橋剤と
アルミキレート系架橋剤の総量が0.5重量部に満たな
いと凝集力が弱く糊残りが発生しやすく、4重量部を越
えると粘着力が低下する。またイソシアネート系架橋剤
に対するアルミキレート系架橋剤の配合比率が0.5以
下であると耐洗剤性の性能が低下し、配合比率が2以上
であると基材に対する密着性が悪くなる傾向にある。
【0017】イソシアネート系架橋剤としては、化合物
中の官能基にイソシアネート基を2個有するジイソシア
ネートで芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネ
ートおよび脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としてはヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
プロピルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフチレ
ンジイソシアネート等が挙げられる。アルミキレート系
架橋剤としては、アルミニウムエチルアセトアセテート
ジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルア
セトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセ
テート)、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモ
ノアセチルアセトネート等が挙げられる。
【0018】本発明の粘着剤には、さらに粘着物性向上
のため、粘着付与剤を配合することができる。粘着付与
剤を配合することにより、例えばポリオレフィン等被着
体に対する接着性も改善される。粘着付与剤としては、
例えばロジン等の天然樹脂、変成ロジン、ロジンおよび
変成ロジンの誘導体ポリテルペン系樹脂、テルペン変成
体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹
脂、芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキル−
フェノール−アセチレン系樹脂、クマロン−インデン系
樹脂、ビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体等
が挙げられるが、表面基材が透明な場合、粘着剤の透明
性の観点から脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエ
ン系樹脂、芳香族系石油樹脂、アルキル−フェノール−
アセチレン系樹脂が好ましい。また、粘着付与剤の配合
割合は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体100重
量部に対して1〜50重量部である。ちなみに1重量部
未満では、粘着力や接着力を向上させるのに乏しく、5
0重量部を越えると、逆に粘着力や接着力が低下する傾
向にある。
【0019】また粘着剤には、耐光性の向上のために紫
外線吸収剤を配合することが好ましい。紫外線吸収剤と
しては、シアノアクリレート系、ベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系またはハイドロキ
ノン系等の紫外線吸収剤、および反応型紫外線吸収剤と
ポリマーとを反応させるか、または反応型紫外線吸収剤
とモノマーを重合させて得られる紫外線吸収性ポリマー
等の各種公知のものが使用可能である。中でも、ベンゾ
トリアゾール系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤が紫
外線、太陽光等の対する耐光性能が優れているために、
好ましく用いられる。勿論、使用する紫外線吸収剤はこ
れらに限定されるものではなく、一種を単独で、または
必要に応じて二種以上を併用することがてきる。また、
上記に例示した紫外線吸収剤の有効成分配合量はアクリ
ル酸エステル共重合体100重量部に対して0.3〜1
0重量部の範囲で調節される。因みに0.3部に満たな
いと紫外線等の暴露により粘着剤の変色を防ぐことがで
きず、10重量部を越える場合には、初期の接着性能の
低下、粘着組成物が着色してしまうなどの問題があるの
で好ましくなく、0.5〜8重量部程度の配合が特に好
ましい。
【0020】本発明の粘着シートの形成方法は、常法に
従って剥離シートの剥離剤表面に、上記のようにして得
られた粘着組成物を塗被、乾燥して粘着剤層を設け、次
いで上記表面基材と貼合わせる方法、あるいは、上記表
面基材上に粘着組成物を塗被、乾燥して粘着剤層を設
け、次いで剥離シートを貼合わせる方法にて仕上げられ
る。
【0021】本発明の粘着シートを構成する表面基材と
しては、例えば、塩ビフィルム、合成紙、蒸着フィルム
(PET、ポリオレフィン等にアルミニウムなどを金属
蒸着したもの)などの不透明なフィルムシート、セルロ
ーストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ナイ
ロン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリエチレンテレフタレート等の透明フィルム
などの透明シートが適宜使用できる。特に、透明シート
の場合、粘着剤の基材に対する密着性が良く、耐洗剤性
もすぐれ、かつ透明性が良好であるため本発明の効果が
大である。
【0022】本発明の粘着シートを構成する剥離シート
の基材としては、グラシン紙の如き高密度原紙、クレー
コート紙、クラフト紙、または上質紙等に、例えばカゼ
イン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−
ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等
の天然、または合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め
層を設けた剥離基材、またはクラフト紙、上質紙等にポ
リエチレン等をラミネートポリラミ紙またはポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレートのフィルム等に水
系、溶剤型、あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂やフッ
素樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2程度塗被
後、熱硬化あるいは電離放電線硬化等によって剥離層を
形成したものが使用される。なお、離型剤を塗被する装
置としては、特に限定されるものではないが、例えば、
バーコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセッ
トグラビアコーター、エアーナイフコーター、多段ロー
ルコーター等が適宜使用される。
【0023】粘着剤層を塗被する装置としては、例えば
ロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイ
コーター、コンマコーター、リップコーター、リバース
グラビアコーター、バリオグラビアコーター等が適宜使
用される。そして粘着剤の塗被量は、乾燥重量で5〜5
0g/m2程度の範囲、好ましくは10〜40g/m2
度で調節される。因みに5g/m2未満では得られる粘
着シートの接着性能が不十分となり、一方50g/m2
を越えると粘着シートの貼合わせ時に粘着剤がはみ出し
たり、剥離時に凝集破壊の原因となる恐れがある。粘着
剤を塗布する際、有機溶媒としてアセトンを含むと、架
橋剤添加後に粘着剤が白濁することを遅延させる効果が
あるので好ましい。例えばトルエンとアセトンの混合液
の場合95:5〜70:30の割合が好ましい。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、勿論本発明はそれらに限定されるものではな
い。なお、例中の部、重量、割合、塗被量等は特に断ら
ない限り、全て固形分重量で示すものとする。
【0025】実施例1 [粘着組成物の製造]主モノマーとして2−エチルヘキ
シルアクリレート90重量部、酢酸ビニル10重量部お
よびこれらの主モノマー100重量部に対してアクリル
酸5重量部、無水マレイン酸1.5重量部からなる配合
組成物をトルエン/アセトン=90/10混合溶液中で
60℃にて4時間共重合させ、固形分濃度が45wt%
のアクリル酸共重合体を得た。得られたアクリル酸エス
テル共重合体100重量部に対し粘着付与剤として芳香
族系石油樹脂20重量部を添加混合し、粘着組成物とし
た。
【0026】[粘着剤層溶液の調製]得られたアクリル
酸エステル共重合体(45wt%)100重量部に対
し、架橋剤として2,4−トリレンジイソシアネート1
重量部とアルミニウムトリスアセチルアセトネート1重
量部を添加混合し、アジテーターで攪拌し、粘着剤層溶
液を得た。
【0027】[粘着シートの製造]ポリエチレンテレフ
タレートフィルム製の剥離シート(商品名「セパレート
38RL−07」 38μm 王子製紙株式会社製)に粘
着剤層用塗液を、乾燥重量で20g/m2 となるよう
に塗布し、この粘着剤層と市販のポリプロピレンフィル
ム50μmを貼り合わせることで粘着シートを作成し
た。
【0028】実施例2 粘着組成物の製造において主モノマーの配合量を2−エ
チルヘキシルアクリレート80重量部、酢酸ビニル20
重量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着シー
トを得た。
【0029】実施例3 粘着組成物の製造において主モノマーの配合量を2−エ
チルヘキシルアクリレート70重量部、酢酸ビニル30
重量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着シー
トを得た。
【0030】実施例4 粘着剤層溶液の調製において配合量を2,4−トリレン
ジイソシアネート1.0重量部、アルミニウムトリスア
セチルアセトネートを0.5重量部に変更した以外は実
施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0031】実施例5 粘着剤層溶液の調製において2,4−トリレンジイソシ
アネートをヘキサメチレンジイソシアネートに変更した
以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0032】実施例6 粘着剤層溶液の調製においてアルミニウムトリスアセチ
ルアセトネートをアルミニウムトリスエチルアセトアセ
テートに変更した以外は実施例1と同様にして粘着シー
トを得た。
【0033】実施例7 粘着剤層溶液の調製において配合量を2,4−トリレン
ジイソシアネート0.2重量部とアルミニウムトリスア
セチルアセトネート0.2重量部に変更した以外は実施
例1と同様にして粘着シートを得た
【0034】実施例8 粘着剤層溶液の調製において配合量を2,4−トリレン
ジイソシアネート2.5重量部とアルミニウムトリスア
セチルアセトネート2.5重量部に変更した以外は実施
例1と同様にして粘着シートを得た
【0035】実施例9 粘着剤層溶液の調製において配合量を2,4−トリレン
ジイソシアネート0.5重量部とアルミニウムトリスア
セチルアセトネート1.5重量部に変更した以外は実施
例1と同様にして粘着シートを得た。
【0036】比較例1 粘着組成物の製造において主モノマーの酢酸ビニル30
重量部をブチルアクリレート30重量部に変更した以外
は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0037】比較例2 粘着剤層溶液の調製においてアルミニウムトリスアセチ
ルアセトネートの配合量を2.0重量部に変更し、2,
4−トリレンジイソシアネートを除いた以外は実施例1
と同様にして粘着シートを得た。
【0038】比較例3 粘着剤層溶液の調製において2,4−トリレンジイソシ
アネートの配合量を2.0重量部に変更し、アルミニウ
ムトリスアセチルアセトネートを除いた以外は実施例1
と同様にして粘着シートを得た。
【0039】比較例4 粘着剤層溶液の調製において2,4−トリレンジイソシ
アネートおよびアルミニウムトリスアセチルアセトネー
トを除いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得
た。
【0040】比較例5 粘着剤層溶液の調製において2,4−トリレンジイソシ
アネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネートを
除き、1,3ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチ
ル)シクロヘキサン1.0重量部に変更した以外は実施
例1と同様にして粘着シートを得た。
【0041】得られた粘着シートについて下記の評価を
行い、その結果を表1に示す。
【0042】<評価項目> 「耐洗剤性」粘着シートの剥離シートを剥がし取り家庭
用洗剤(商品名「洗浄力ファミリー」花王製)の容器に
貼付して、内容物(洗浄力ファミリーの原液)中に40
℃48時間浸漬した後、ラベルの浮き、剥がれを評価し
た。 ○:ラベルに浮き、剥がれが無く、非常に優れている。 △:若干浮き、剥がれがあるが実用可能なレベルであ
る。 ×:ラベルに浮き、剥がれが大きく実用できないレベル
である。
【0043】「打ち抜き加工適性」得られた粘着シート
に恩田製作所シール印刷機OPM−W150−3Sを用
いて打ち抜きラベル加工をおこない身上がり、糊はみだ
し状況を調べた。 ○:身上がり、糊はみだしがなく優れている。 △:多少身上がり、糊はみだしが発生する。 ×:身上がり、糊はみだしが多く実用上問題にあるレベ
ルである。
【0044】「基材密着性」得られた粘着シートの剥離
紙を剥がし取り、カッター等で粘着シートに切れ目を入
れ引き裂いた時の基材に対する糊の基材密着性、糸引き
を目視により評価 ○:表面基材と糊の密着性がよく糊の糸引き等もなく非
常に優れている。 △:若干表面基材と糊の密着性が悪く糊の糸引きも若干
あるが実用可能なレベルである。 ×:表面基材と糊の密着性が悪く糊の糸引き等も大きく
実用できないレベルである。
【0045】「透明性」得られた粘着シートの剥離シー
トを剥がし取り厚さ2mmのガラス板に貼付し、目視に
より透明性を評価した。 ○:透明性が良好である △:若干透明性が悪くなる。 ×:透明性が悪く実用上問題となるレベルである。
【0046】「なじみ」得られた粘着シートの剥離シー
トを剥がし取りSUS板に貼付し、目視により評価し
た。 ○:なじみが良好である △:若干なじみが悪くなる。 ×:なじみが悪く実用上問題となるレベルである。
【0047】「総合評価」上記の試験結果を踏まえて、
粘着シートとしての実用評価を総合的に評価した。 ○:耐洗剤性を有する粘着シートとして非常に優れてい
る。 △:耐洗剤性が若干劣る、または粘着シートとして若干
問題はあるが実用可能なレベルである。 ×:耐洗剤性が劣り、実用できないレベルである。
【0048】
【表1】
【0049】実施例1〜6のように請求項の範囲で酢酸
ビニルモノマーを使用し、架橋剤をイソシアネート系架
橋剤、アルミキレート架橋剤を併用することで耐洗剤
性、打ち抜き作業適性の良好な粘着シートを得ることが
できる。酢酸ビニルモノマーの量が多くなると実施例3
のように若干透明性が悪くなってくるが使用できる範囲
である。実施例7〜9のように併用する架橋剤の使用量
が請求項3、4の配合量の範囲に無い場合は、若干粘着
シートとして問題はあるが実用可能なレベルである。
【0050】比較例1のように酢酸ビニルモノマーを使
用しない場合および比較例2のようにイソシアネート系
架橋剤を併用しない場合は、いずれも耐洗剤性は良好で
あるが打ち抜き作業適性が悪くなってしまい、ラベルと
しての製造が困難になってしまう。また、比較例3のよ
うにアルミニウム系架橋剤を使用しないと耐洗剤性が悪
くなってしまう。そして、比較例5のように架橋剤をエ
ポキシ系のものに変更すると耐洗剤性を発現することが
できない。
【0051】
【発明の効果】以上の結果から本発明は、表示ラベルと
して使用される粘着シートに関し、特に、洗剤による剥
がれ、変色が無く、かつラベルとしての打ち抜き時に糊
のはみ出し、身上がり等のない耐洗剤性および作業適性
の良好な粘着シートであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、粘着剤、剥離シートからなる粘
    着シートにおいて、粘着剤が、アクリル酸およびメタク
    リル酸の炭素数4〜18のアルキルエステルモノマー7
    0〜99重量部及び酢酸ビニルモノマー1〜30重量部
    を主モノマーとして含む共重合体に、架橋剤としてイソ
    シアネート系架橋剤およびアルミキレート系架橋剤を配
    合してなることを特徴とする粘着シート。
  2. 【請求項2】共重合体が、主モノマー100重量部に対
    して副モノマーとして1種または2種以上のエチレン性
    不飽和カルボン酸を0.1〜10重量部含む請求項1記
    載の粘着シート。
  3. 【請求項3】イソシアネート系架橋剤とアルミキレート
    系架橋剤の添加量の総量が、共重合体100重量部に対
    して0.5〜4重量部である請求項1または2記載の粘
    着シート。
  4. 【請求項4】イソシアネート系架橋剤に対するアルミキ
    レート系化合物の配合比率が0.5〜2である請求項1
    〜3記載の粘着シート。
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