JP3567618B2 - 2次電池電極用導電性結着組成物とその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はサイクル性、保存特性、安全性に優れた2次電池電極用導電性結着組成物に関するものである。
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化軽量化は目ざましく、それに伴ない電源となる電池に対しても小型軽量化の要望が非常に大きい。かかる要求を満足するために種々の2次電池が開発され、ニッケル水素2次電池やリチウムイオン2次電池が実用化されている。
しかしながら、かかる2次電池は高エネルギー密度、小型軽量といった性能面では優れているものの、鉛電池に代表される従来の2次電池に比べ充放電のリサイクル特性に難点があり、本来持っている性能を充分に引き出せていない。従来電極成形方法としては、電極活物質と結着材である有機重合体を混合し、圧縮形成する方法及び、有機重合体の溶剤溶液に電極活物質を分散した後、塗工乾燥することにより電極を成形する方法などが知られている。両者の方法において、絶縁性物質である有機重合体が電極活物質および集電材との導電性を妨げ、かつ充放電サイクルでその結着状態が変化してその寿命を短くする問題があった。
また、水系の結着材を用いて分散性を改良して、これを改良する試みもあった(特開平5−74461)が充分な性能が得られない問題があった。
【発明が解決しようとする課題】
上記の状況をもとに、本発明では二次電池において、電池使用中あるいは保存中において特性変化の少ない性能を示す電極を形成するため導電性結着組成物を提供する。
【0002】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ブタジエン含量が30〜98重量%、かつゲル含量が20〜95重量%であるスチレンブタジエン共重合体ラテックス 100重量部、1次粒子径が0.1μm以下のオイルファーネスブラック又はアセチレンブラックである導電性カーボン10〜200重量部、水性分散剤 0.1〜100重量部を含有することを特徴とする2次電池負極用導電性結着組成物を提供する。また、本発明では全水性分散剤の50重量%(固形分)以上と1次粒子径が0.1μm以下のオイルファーネスブラック又はアセチレンブラックである全導電性カーボンの50重量%以上を添加して高剪断力の混合装置により微分散した後に、残余の水性分散剤と残余の導電性カーボンとカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスを混合することを特徴とする2次電池負極用導電性結着組成物の製造方法を提供する。
【0003】
以下に本発明を詳細に説明する。本発明のカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスは通常の乳化重合法で合成されるものであり、ブタジエン含量が30〜98重量%、好ましくは30〜70重量%、特に好ましくは30〜40重量%、スチレン2〜60重量%、好ましくは10〜60重量%、スチレンおよびブタジエンと共重合可能なその他のモノマー0.1〜50重量%である。ブタジエン含量が30重量%未満の場合は電極の接着強度および柔軟性に欠ける。また98重量%を超えると接着強度に欠ける。カルボキシ変性するためのエチレン性不飽和カルボン酸は全モノマーの0.1〜8重量%、好ましくは0.5〜6重量%、さらに好ましくは1〜4重量%使用する。エチレン性不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などが挙げられ、電極の接着強度の面でイタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸を使用することが好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸量が0.1重量%未満の場合は電極の接着強度が低く、また8重量%を超える場合は導電性カーボンの表面を過度に被覆し過電圧が上昇し使用できなくなる。スチレン、ブタジエン、不飽和カルボン酸以外の共重合可能なモノマーを使用することができ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸エステルを使用することができる。さらに該ポリマーのゲル含量が20〜95重量%、好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは65〜95重量%である。ここでゲル含量とは、トルエンに対するポリマーの溶解度である。カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスのポリマーのゲル含量が95重量%を超えると本用途でのポリマーのバインダー性能が不足して接着強度が劣り、これに対応するためにバインダー量を増やすと過電圧が上昇するとの問題があり、高い特性の電池を得ることができない。一方、ゲル含量が20重量%未満では、電極を形成し加熱乾燥するときにポリマーフローが生じて活物質や導電性カーボンを過度に覆い、やはり過電圧が上昇し使用できなくなる。ゲル含量がなぜこのように大きな影響を電池特性に与えるかは定かではないが、バインダーが電池電極活物質の結着のために不可欠の材料であるとともに、活物質粒子の表面を覆うことで活物質の活性を落とす作用をすることによると考えられる。ゲル含量の調整には、重合温度の調整、重合開始剤量の調整、重合転化率の調整、連鎖移動剤量の調整などの一般的な方法が用いられる。特に限定するものではないが、好ましくは該カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスの粒子径は0.01〜0.5μm、より好ましくは0.01〜0.3μmである。カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスの粒子径分布は重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子径(Dn)の比(Dw/Dn)が1.2以下、好ましくは1.1以下である。Dw/Dnが1.2を超えるとバインダー性能が不足して接着強度が劣る。
【0004】
本発明で用いる導電性カーボンとしては、オイルファーネスブラック(ケッチェンブラック)やアセチレンブラックが好適に用いられる。これらを単独あるいは必要に応じて複数を用いることができる。本発明で用いる導電性カーボンは多孔質であることが好ましい。さらに導電性カーボンは高結晶性で、不純物が少ないことが好ましい。導電性カーボンの1次粒子径は0.1μm以下、好ましくは0.07μm以下である。導電性カーボンの1次粒子径が0.1μmを超えると導電性カーボンは導電性結着組成物中で連鎖構造をとりにくくなり導電性が著しく低下する。導電性カーボンはカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス 100重量部あたり、10〜200重量部、好ましくは15〜100重量部使用する。10重量部未満では導電性が低く、200重量部を超えると結着性能が低くなり好ましくない。本発明で用いる水性分散剤は、ポリイソプレンスルホン酸、スチレンイソプレン共重合体のスルホン化物、ポリカルボン酸、ヘキサメタリン酸、トリポリリン酸、ピロリン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などを用いることができる。このうちスチレンイソプレン共重合体のスルホン化物、ポリカルボン酸のアンモニウム塩が好適に用いられる。また、これらを単独あるいは必要に応じて複数用いることができる。水性分散剤の使用量は、導電性カーボン10重量部あたり、好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは1〜3重量部である。0.1重量部未満では導電性カーボンの分散が悪くなり、5重量部を超えると電極に使用した場合に内部抵抗が高くなり好ましくない。
【0005】
本発明の導電性結着組成物は、あらかじめ水性分散剤と導電性カーボンと必要に応じて水を加えた水性分散体に、スチレンブタジエン共重合体ラテックスを加えて混合し、更に高剪断力を有する分散装置により混合して調製する。高剪断力を有する分散装置としては、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザーなどを挙げることが出来る。高剪断力を有する装置を用いることにより、導電性カーボンとラテックスはサブミクロンのレベルで混合することが出来る。さらに分散効率と生産効率の観点から全水性分散剤量の50%以上と全導電性カーボン量の50%以上をあらかじめ混合し、上記高剪断力を有する装置で微分散した後に、残余の水性分散剤と残余の導電性カーボン及びスチレンブタジエン共重合体ラテックスを混合することが好ましい。分散の度合いは、つぶゲージを用いて調べることができ、好ましくは10μm以下、更に好ましくは3μm以下、特に好ましくは1μm以下である。
【0006】
本発明の導電性結着組成物は、負極活物質のバインダーとして各種添加剤とともに混合して集電材に塗布して電極とすることもできるし、プライマーとして集電材に塗布して使用することもできる。バインダーとして電池電極に使用する量は特に限定するものではないが、通常負極活物質100重量部に対して組成物の固形分として0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
0.1重量部未満では良好な接着力が得られず、30重量部を超えると過電圧が著しく上昇し電池特性に悪影響をおよぼす。また、プライマーとして電池電極に使用する場合は、乾燥後の塗布厚として0.5μm〜100μm、好ましくは1〜30μm、更に好ましくは2〜10μmである。0.5μm未満では活物質塗布層との密着向上の効果が得られず、また100μmを超えると電池として組み立てた場合に厚みが大きくなり好ましくない。
本発明の導電性結着組成物の固形分濃度は特に限定するものではないが、通常10〜65重量%、好ましくは20〜65重量%である。
さらに本発明の導電性結着組成物には、添加剤として水溶性増粘剤を本発明のカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス固形分100重量部に対して2〜60重量部用いてもよい。
水溶性増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼインなどが含まれる。本発明で用いる2次電池電極活物質の平均粒径は電流効率の低下、スラリーの安定性の低下、また得られる電極の塗膜内での粒子間抵抗の増大などの問題より、0.1〜200μm、好ましくは3〜100μm、さらに好ましくは5〜50μmの範囲であることが好適である。
スラリーは塗工液として基材上に塗布し、前記の条件での加熱、乾燥され、電池負極が成形される。この時要すれば集電体材料と共に成形してもよいし、また別法としてアルミ箔、銅箔などの集電体を基材として用いることもできる。
また、かかる塗布方法としてリバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることができる。
乾燥方法には特に制限はないが、放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。
【0007】
本発明の導電性結着組成物は水系電池、非水系電池のいずれにも使用し得る。水系電池としてはニッケル水素電池負極、非水系電池としてはアルカリ2次電池負極、リチウムイオン電池負極などで優れた性能を得ることができる。本発明で用いられる電池電極活物質はリチウムイオン電池負極ではコークス、黒鉛が例示できる。本発明の導電性結着組成物を使用した電池電極を用いて、非水系電池を組み立てる場合、非水系電解液の電解質としては特に限定されないが、アルカリ2次電池の例を示せば、LiClO 4 、LiBF 4 、LiAsF 6 、CF 3 SO 3 Li、LiPF 6 、LiI、LiAlCl 4 、NaClO 4 、NaBF 4 、NaI、(n−Bu) 4 NClO 4 、(n−Bu) 4 NBF 4 、KPF 6 などが挙げられる。また用いられる電解液の有機溶媒としては、例えばエーテル類、ケトン類、ラクトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、硫黄化合物、塩素化炭化水素類、エステル類、カーボネート類、ニトロ化合物、リン酸エステル系化合物、スルホラン系化合物などを用いることができるが、これらのうちでもエーテル類、ケトン類、ニトリル類、塩素化炭化水素類、カーボネート類、スルホラン系化合物が好ましい。これらの代表例としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アニソール、モノグライム、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチル−2−ペンタノン、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、1,2−ジクロロエタン、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、メチルフオルメイト、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルチオホルムアミド、スルホラン、3−メチル−スルホラン、リン酸トリメチル、リン酸トリエチルおよびこれらの混合溶媒などを挙げることができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、用いる正極材料としては特に限定されるものではないが、例示すれば、MnO 2 、MoO 3 、V 2 O 5 、V 6 O 13 、Fe 2 O 3 、Fe 3 O 4 、Li (1-x) CoO 2 、Li (1-x) ・NiO 2 、Lix Coy Snz O 2 、TiS 2 、TiS 3 、MoS 3 、FeS 2 、CuF 2 、NiF 2 などの無機化合物、フッ化カーボン、グラファイト、気相成長炭素繊維および/またはその粉砕物、PAN系炭素繊維および/またはその粉砕物、ピッチ系炭素繊維および/またはその粉砕物などの炭素材料、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子などが挙げられる。特にLi (1-x) CoO 2 、Li (1-x) ・NiO 2 、Lix Coy Snz O 2 、Li (1-X) Co (1-x) Niy O 2 などのリチウムイオン含有複合酸化物を用いた場合、正負極共に放電状態で組み立てることが可能となり好ましい組み合わせとなる。さらに、要すればセパレーター、集電体、端子、絶縁板などの部品を用いて電池が構成される。また、電池の構造としては、特に限定されるものではないが、正極、負極、さらに要すればセパレーターを単層または複層としたペーパー型電池、または正極、負極、さらに要すればセパレーターをロール状に巻いた円筒状電池などの形態が一例として挙げられる。
【0008】
【実施例】
以下に実施例にて本発明をさらに詳しく説明する。但し、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。以下の記載において、「部」は重量部、「%」は重量%を表わす。実施例および比較例中の各種評価は、次のようにして行なった。
ゲル含量の測定法: 0.5Nアンモニア水または0.5N塩酸でpH8に調整したラテックスを120℃で1時間乾燥させて成膜させた後、ポリマー重量の100重量部のトルエンに浸せきし、3時間振とう後200メッシュのフィルターで濾過して不溶分を採取し、120℃で1時間乾燥させて不溶分の重量を測定し、次式でゲル含量を求めた。
ゲル含量=(トルエン不溶分重量/浸せき前重量)×100(%)
分散度合い: JIS K5400のつぶゲージA法により測定した。
導電性の測定法: 100μmのPETフィルムに導電性組成物を塗布して120℃×10分乾燥し、膜厚20μmの塗布膜を得た。その膜をJIS K6911の方法で導電率を測定した。
金属箔との密着性: 50μmの(1)銅箔と(2)ニッケル箔に導電性組成物を塗布して120℃×10分乾燥し、膜厚15μmの塗布膜を得た。密着性を碁盤目試験法JIS K5400に準じて塗布膜に碁盤目状の傷をつけて、その上にセロハン粘着テープを貼り付け、剥がした後に残ったマス目の数より評価した。例えば密着性が良好であればマス目がすべて塗布膜上に残り、100/100と示す。
<実施例1>高速攪拌混合容器に蒸留水200部、水性分散剤としてスチレンイソプレン共重合体のスルホン化物のアンモニウム塩(重量平均分子量=4万、スルホン化率=80%、固形分=15%)67部を添加して攪拌した。続いて導電性カーボンとしてケッチェンブラックEC(日本イーシー製、1次粒子径=0.03μm)30部を徐々に添加した。次に表1に示す組成のスチレンブタジエン共重合体ラテックス(固形分=50%)200部を加え、水性分散体1を得た。次にサンドグラインダー(カンぺ製卓上サンドミル、メジア=1mmソーダガラスビーズ、ミルベース/メジア容積比=1.5、ディスク回転周速=8m/s)により1時間攪拌した。得られた導電性結着組成物(1)の物性を表1に示す。
<実施例2〜7>表1に示す材料、条件を変える以外実施例1と同様にして導電性結着組成物(2)〜(7)を得た。物性を表1に示す。
<比較例1>実施例1で水性分散剤を用いない以外全く同様にして、比較例1の結着組成物Aを得た。物性を表1に示す。
<比較例2〜3>表1に示す材料、条件を変える以外実施例1と同様にして、比較例の結着組成物B〜Cを得た。物性を表1に示す。
<試験例1〜6、試験比較例1〜3>ニードルコークス粉砕品(平均粒径12μm)100部と表1に示す導電性結着組成物を固形分で8部を用いて、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース水溶液を固形分で1重量部、0.5Nアンモニア水0.5重量部を加え、よく混合分解して塗工液を得た。厚さ10μmのニッケル金属箔を基材としてロールコーターでこの塗工液を120g/m 2 の厚さで塗工し乾燥した。これにより厚さ130μmのシート状の負電極を得た。一方平均粒径2μmのLi 1.03 Co 0.95 Sn 0.042 O 2 100重量部とグラファイト粉7.5重量部、アセチレンブラック2.5重量部を混合し、フッ素ゴムのメチルイソブチルケトン溶液(濃度4重量%)を50重量部加え混合攪拌し塗工液とした。市販Al箔(厚さ15μm)を基材としてこの塗工液を290g/m 2 で塗布乾燥し、厚さ110μの正極電極を得た。この負極、正極電極を0.9cm×5.5cmに切り出してリチウム二次電池を組み立てた。これを試験例1〜3、試験比較例1〜2とする。この電池を4.2Vまで充電し、10mAで2.5Vまで放電するサイクルを繰り返した。これらの電池の充放電サイクルにおける過電圧、充放電サイクルでの容量保持率、促進保存条件下での容量変化を表2に示す。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【発明の効果】
本発明の導電性結着組成物は高性能の2次電池、特に充放電回数が大きく、長期の使用と保存に耐える二次電池を得るために好適である。
Claims (2)
- ブタジエン含量が30〜98重量%、かつゲル含量が20〜95重量%であるカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックス100重量部、1次粒子径が0.1μm以下のオイルファーネスブラック又はアセチレンブラックである導電性カーボン10〜200重量部、水性分散剤0.1〜100重量部を含有することを特徴とする2次電池負極用導電性結着組成物。
- 全水性分散剤量の50重量%(固形分)以上と1次粒子径が0.1μm以下のオイルファーネスブラック又はアセチレンブラックである全導電性カーボン量の50重量%以上を添加して高剪断力の混合装置により微分散した後に、残余の水性分散剤と残余の導電性カーボンとカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスを混合することを特徴とする請求項1記載の2次電池負極用導電性結着組成物の製造方法。
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