JP3563819B2 - 窒化チタン薄膜の作製方法及びその方法に使用される薄膜作製装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願の発明は、半導体デバイス等の製作の際に行われる窒化チタンを主成分とする薄膜の作製に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、超伝導デバイス、各種電子部品、各種センサ−等のデバイスを製作する際に行われる拡散防止膜、密着層膜、配線膜、絶縁膜、誘電体膜等の薄膜の作製には、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長(CVD)法、プラズマアシスト法、スピンコ−ト等の種々の方法が採用されている。近年デバイスの集積化が進むにつれて、高アスペクト比の穴や溝への被覆性の良い成膜が求められている。
【0003】
例えば、半導体集積回路のコンタクト部の作製技術として、配線用タングステン(W)と基体であるシリコン(Si)との相互拡散を防止して安定した電気的特性を得るためや、ロジック系集積回路用配線の銅(Cu)が基体(Si)や絶縁層(SiO 2 )中へ拡散してしまうことを防止するため、窒化チタンを主成分とする拡散防止層用の薄膜を作製する必要性が生じている。また更に、半導体集積回路の層間配線技術として、下層のアルミ膜層と上層のアルミ膜層とをつなぐように設けられたスルーホール中に導通用の薄膜を作製することが必要である。この導通用の薄膜としては、やはり窒化チタンを主成分とする薄膜(以下、窒化チタン薄膜)が用いられ、高アスペクト比の穴(コンタクトホール,スルーホール等)に良好な被覆性で窒化チタン薄膜を作製することも求められている。
【0004】
一方、上記窒化チタン薄膜を比較的良好な被覆性で作製する方法として注目されている方法の一つに、有機金属化合物や有機金属錯体を原料として用いたCVD技術がある。
例えば、M.Eizenberg等のAppl.Phys.Lett.65(19),7 November 1994P.2416−P.2418の中にその方法に関する記事がある。
M.Eizenberg等は、テトラキスジメチルアミノチタン(TDMAT)のみを原料とし、雰囲気圧力0.45Torr(60Pa)で窒化チタン薄膜を作製している。窒化チタン薄膜による拡散防止層は、256メガビットDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出し型記憶素子)の場合、穴径0.25μm、アスペクト比4.0のコンタクトホール等の穴を被覆率90%で成膜することが望まれている。しかし、ここで得られた薄膜の底部被覆率は穴径0.6μmアスペクト比1.5のコンタクトホールに対して85%であって、前記要求を達成することは不可能である。
【0005】
また、Ivo J. Raaijmakers等のThin Solid Films. Vol.247(1994)P85−P93では、TDMATやテトラキスジエチルアミノチタン(TDEAT)にアンモニア(NH3 )を添加した原料ガス(以下、TDMAT−NH3 ,TDEAT−NH3 )を使用して、雰囲気圧力10Torrで窒化チタン薄膜を作製している。しかし、このとき得られた薄膜においても、穴径0.8μmアスペクト比1.0のコンタクトホールに対して、TDMAT−NH3 で20%、TDEAT−NH3 で85%であり、この場合も前記要求を達成することは不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の方法では、テトラキスジアルキルアミノチタンのみの原料ガス、または、テトラキスジアルキルアミノチタンにアンモニアを添加した原料ガスを使用して窒化チタン薄膜を作製する場合、256MbDRAMの拡散防止層として要求されている、穴径0.25μm、アスペクト比4.0のコンタクトホールを被覆率90%で成膜することが不可能であるという欠点がある。
本願の発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、テトラキスジアルキルアミノチタンを使用した窒化チタン薄膜の作製において、アスペクト比の高い穴に対しても被覆性良く成膜できるようにすることを目的にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願の請求項1記載の発明は、気化したテトラキスジアルキルアミノチタンよりなる原料ガスを熱的に化学反応させ、所定の基体の目的とする表面上に窒化チタンを主成分とする薄膜を堆積する薄膜作製方法において、基体が配置された雰囲気の圧力が0.1から15パスカルの範囲内の所定の値になるような条件とするという構成を有する。
同様に上記目的を達成するため、請求項2記載の発明は、上記請求項1の構成において、作製される薄膜の導電性を高めるための所定の添加ガスを原料ガスに添加するという構成を有する。
同様に上記目的を達成するため、請求項3記載の発明は、上記請求項2の構成において、テトラキスジアルキルアミノチタンがテトラキスジエチルアミノチタンであり、添加ガスがアンモニアであるという構成を有する。
また、同様に上記目的を達成するため、請求項4記載の発明は、上記請求項1,2又は3の薄膜作製方法に使用される薄膜作製装置であって、排気系及び真空計を備えた反応容器と、窒化チタン薄膜を表面に作製する基体を反応容器内の所定の位置に配置するための基体ホルダと、反応容器内にテトラキスジアルキルアミノチタンよりなる原料ガスを導入するガス導入系と、導入された原料ガスを加熱して原料ガスを熱的に化学反応させて窒化チタンを主成分とする薄膜を作製する加熱手段とを有し、前記排気系は、0.1から15パスカルの範囲内の所定の圧力に反応容器の雰囲気を維持することが可能であり、前記真空計は少なくとも0.1から15パスカルの範囲内において反応容器内の圧力を測定できるものであるという構成を有する。
同様に上記目的を達成するため、請求項5記載の発明は、上記請求項4の構成において、真空計は、ダイヤフラム真空計であるという構成を有する。
【0008】
【実施例】
以下、本願発明の実施例を説明する。
図1は、本願発明の実施例の窒化チタン薄膜の作製方法の実施に使用される薄膜作製装置の概略図である。
図1に示す薄膜作製装置は、排気系11及び真空計12,13を備えた反応容器1と、窒化チタン薄膜を表面に作製する基体2を反応容器1内の所定の位置に配置するための基体ホルダ3と、反応容器1内にテトラキスジアルキルアミノチタンよりなる原料ガスを導入する原料ガス導入系4と、導入された原料ガスを加熱して原料ガスを熱的に化学反応させて窒化チタン薄膜を作製する加熱手段とから主に構成されている。
【0009】
まず、反応容器1は、ステンレス製の気密な容器であり、排気系11によって内部が真空排気されるようになっている。排気系11としては、回転ポンプやターボ分子ポンプ等を組み合わせたシステムが採用され、10−4パスカル程度まで排気可能に構成されている。
反応容器1内の圧力を測定する真空計12,13としては、ダイヤフラム真空計12と電離真空計13の二つが用いられている。ダイヤフラム真空計12は、0.1〜133パスカル程度の範囲で測定可能な真空計であり、例えばMKS社製バラトロンTYPE128A等の高精度のものが好適に採用できる。また、電離真空計13は、10−2〜10−6パスカル程度の範囲で測定可能な真空計であり、例えば日電アネルバ社製BAゲージUGD−1S等が採用可能である。
【0010】
反応容器1の外壁面には、容器温度調節機構14が配設されている。この容器温度調節機構14は、反応容器1の外壁面に沿って配設されたヒータ141と、反応容器1の温度を測定するために取り付けられた熱電対よりなる温度計142と、ヒータ141を通電して昇温させる電源143と、温度計142によって測定された反応容器1の温度に基づきサイリスタユニット等の制御素子を使用しながらPID制御、PI制御、ON−OFF制御、ファジー制御等の制御を行う制御器144とから主に構成されている。このような容器温度調節機構14によって、反応容器1は70℃程度までの所定の温度に加熱される。
また、反応容器1は、基体2の出し入れを行うための不図示のゲートバルブを備えている。窒化チタン薄膜の作製が行われる基体2は、このゲートバルブを通って反応容器1内に進入し、基体ホルダ3に保持されるようになっている。
【0011】
基体ホルダ3は、内部にホルダ温度調整機構31を備えている。ホルダ温度調整機構31は、基体ホルダ3の内部に埋め込まれたヒータ311と、基体ホルダ3の温度を測定する熱電対からなる温度計312と、ヒータ311を通電して昇温させる電源313と、温度計312によって測定された基体ホルダ3の温度に基づきサイリスタユニット等の制御素子を使用しながらPID制御、PI制御、ON−OFF制御、ファジー制御等の制御を行う制御器314などから主に構成されている。このようなホルダ温度調節機構31によって、基体ホルダ3は350℃程度までの所定の温度に加熱されるようになっている。
【0012】
次に、上記反応容器1には、原料ガス導入系4と、添加ガス導入系5と、キャリアガス導入系6とがそれぞれ設けられている。まず、原料ガス導入系4は、原料であるテトラキスジアルキルアミノチタン(以下、TDAAT)のガスを導入する溜めた原料容器41と、TDAATを気化させる不図示の気化手段と、TDATガスの流量を制御する流量制御器42とから主に構成されている。
原料となるTDAATは、テトラキスジエチルアミノチタン(TDEAT)であれ、テトラキスジメチルアミノチタン(TDMEAT)であれ、常温常圧で液体の材料であり、液体の状態で原料容器41内に溜められている。原料容器41は、ステンレスで形成されたものであり、その内壁は電解研磨処理が施されている。不図示の気化手段は、原料容器41内のTDAATを加熱して気化させたり、別のガスを原料容器41内に導入して原料の泡を生じさせて気化させたりする構成が採用される。
【0013】
また、添加ガス導入系5は、アンモニア等の添加ガスを溜めた添加ガスタンク51と、添加ガスの流量を制御する流量制御器52とから主に構成され、キャリアガス導入系6は、所定のキャリアガスを溜めたタンク61と、キャリアガスの流量を制御する流量制御器62とから主に構成されている。
尚、TDEATの原料ガス及びキャリアガスとが混合させて得たガスは、配管40によって導かれ、反応容器1内に導入されるようになっている。この配管40には、必要に応じて温度調節機構が設けられ、気化したTDAATが液化しないように構成される。
【0014】
次に、上記構成に係る薄膜作製装置の動作を説明しながら、本願発明の窒化チタン薄膜の作製方法の実施例について説明する。
まず、基体2は、不図示のゲートバルブを通って反応容器1内に進入し、基体ホルダ3に保持される。反応容器1の内部は、排気系11によって例えば10 −4 パスカル程度まで排気される。尚、この際の圧力は、電離真空計12,13よりなる真空計12,13によって測定される。また、基体ホルダ3は、ホルダ温度調節機構31によって予め350℃程度の温度に加熱され、従って基体2もこの程度の温度に加熱された状態となる。
次に、原料ガス及びキャリアガスを導入する配管40に設けられたバルブ43を開け、TDAATの原料ガス及びキャリアガスの混合ガスを反応容器1内に導入する。同時に、添加ガス導入系5に設けられたバルブ53も開け、添加ガスも反応容器1内に導入する。
【0015】
導入されたTDAATガスは、反応容器1に設けた容器温度調節機構14によって加熱された後、基体ホルダ3に設けたホルダ温度調節機構31の熱によってさらに加熱され、所定の熱化学反応が生じる。この結果、基体2の表面には窒化チタン薄膜が形成される。薄膜の厚さが所定の値に達すると、各バルブ43,53を閉めて原料ガスや添加ガスの供給を停止した後、排気系11によって反応容器1内を再び排気し、必要に応じて大気圧に戻し、その後基体2を反応容器1から取り出す。
【0016】
このような窒化チタン薄膜の作製において、TDAATの原料ガス、キャリアガス及び添加ガスの流量は、反応容器1内の圧力が薄膜作製時に0.1〜15パスカルの範囲内の所定の値になるように各流量調整器42,52,62によって調整される。この調整は、予め上記圧力が得られるときの流量条件を実験的に求めておき、その流量を流量調整器42,52,53によって再現することで達成される。尚、この予備的な実験の時や上記窒化チタン薄膜の作製の時には、反応容器1内の圧力はダイヤフラム真空計からなる真空計12によって測定される。従って、例えば、窒化チタン薄膜の作製時にダイヤフラム真空計からなる真空計12によって反応容器1内の圧力をモニタし、圧力条件が最適であるかどうか常時監視するようにすると好適である。
【0017】
次に、本願発明の有効性について確認した実験の結果について説明する。
図2は、本願発明の有効性について確認した実験の結果について説明する図である。図2に示す実験は、図1の装置を使用して実際に窒化チタン薄膜を作製することで行われた。
この実験では、コンタクトホールとして直径0.25μmアスペクト比4.0の穴が表面に形成されたウエハが基体2として採用とされた。また作製条件は、基体2の温度が300℃、TDAATとしてTDEATの流量が0.02〜0.20g/分の範囲内で適宜設定され、キャリアとして使用された窒素ガスの流量は150sccm、添加ガスとしてのアンモニアガスの流量は15sccmとされた。
【0018】
図2の横軸には、パラメータとして反応容器1内の圧力がとってあり、縦軸には、底部被覆率(%)及び成膜速度(μm/分)がとってある。
図2に示すように、圧力が0.1パスカルより低い圧力では、成膜速度が著しく低くなり、実用上採用が困難である。また、15パスカルを越える圧力では、底部被覆率が極端に低下し、コンタクトホールのようなアスペクト比の高い穴への成膜については不適なものである。また、TDAATとしてTDMATを用いた場合にも、同様な結果が得られた。さらに、テトラキスジプロピルアミノチタン、テトラキスジイソブチルアミノチタン、テトラキスジターシャリブチルアミノチタン等のTDAATを使用した場合も同様な結果が得られた。これらのTDAATは常温常圧で固体であるが、ヘキサン等の溶媒に溶解させて液体原料としてから上述と同様に用いると良い。
これらの実験結果から、TDAATを用いて窒化チタン薄膜の作製を行う場合には、0.1から15パスカルの圧力範囲において成膜を行うことが、窒化チタン薄膜の作製を高い被覆率で且つ高い成膜速度で行うために必要であることが分かる。この結果は、原料ガスの流量を変えて行った実験でも同様であり、0.02〜0.20g/分の範囲の原料ガスの流量において上記圧力条件の有効性が確認された。
【0019】
このような圧力条件において、窒化チタン薄膜の高被覆率且つ高速の作製が行える理由については、完全に明かではないが、次の通りであると考えられる。つまり、圧力が低い場合には基体2に充分原料ガスが供給されず、従って成膜速度が遅くなってしまう。また、15パスカルを越える高い圧力の場合、基体の前方の空間において、基体の表面に対する付着確率の高い活性な中間体が生じてしまうと考えられる。この中間体が盛んに生成されると、材料が穴の底部まで達する確率が低くなり、結果的に被覆率が悪化してしまう。圧力を15パスカル以下に下げると、このような付着確率の高い中間体の生成が抑制され、付着確率の高い物質が多く生成されるようになる。これらの物質は穴の底部に達する確率が高いので、結果的に穴の被覆率が高くなるものと考えられる。
【0020】
尚、上記実施例において添加ガスとして用いられたアンモニアは、作製される窒化チタン薄膜の導電性を向上させるためのものである。アンモニアガスを添加して成膜を行った場合、従来の圧力条件においては被覆性が低下するが、本実施例の圧力範囲ではアンモニア等の添加ガスを添加しても被覆性が低下しないことが確認されている。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本願の請求項1記載の窒化チタンの作製方法によれば、アスペクト比の高い穴に対しても被覆性良く且つ高い成膜速度で成膜を行うことが可能となる。
また、請求項2又は3記載の窒化チタン薄膜の作製方法によれば、上記請求項1の効果に加え、導電性の点で良好な窒化チタン薄膜を作製することができるという効果が得られる。
また、請求項4の薄膜作製装置によれば、上記請求項1,2又は3の効果を得るに際し、0.1から15パスカルの範囲内で圧力測定することが可能な真空計を装置が備えているので、圧力条件が維持されているか常時監視することができる。従って、上記高被覆率且つ高速の成膜を安定して行うことができる。
さらに、請求項5の薄膜作製装置によれば、上記請求項4の効果に加え、0.1から15パスカルの範囲内で圧力測定する真空計としてダイヤフラム真空計が使用されているので、高信頼性の測定によってさらに安定した成膜を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例の窒化チタン薄膜の作製方法の実施に使用される薄膜作製装置の概略図である。
【図2】本願発明の有効性について確認した実験の結果について説明する図である。
【符号の説明】
1 反応容器
11 排気系
12 電離真空計よりなる真空計
13 ダイヤフラム真空計よりなる真空計
14 容器温度調節機構
2 基体
3 基体ホルダ
31 加熱手段としてのホルダ温度調節機構
4 原料ガス導入系
5 添加ガス導入系
Claims (5)
- 気化したテトラキスジアルキルアミノチタンよりなる原料ガスを熱的に化学反応させ、所定の基体の目的とする表面上に窒化チタンを主成分とする薄膜を堆積する薄膜作製方法において、基体が配置された雰囲気の圧力が0.1から15パスカルの範囲内の所定の値になるような条件とすることを特徴とする窒化チタン薄膜の作製方法。
- 作製される薄膜の導電性を高めるための所定の添加ガスを前記原料ガスに添加することを特徴とする請求項1記載の窒化チタン薄膜の作製方法。
- 前記テトラキスジアルキルアミノチタンがテトラキスジエチルアミノチタンであり、前記添加ガスがアンモニアであることを特徴とする請求項2記載の窒化チタン薄膜の作製方法。
- 請求項1,2又は3の薄膜作製方法に使用される薄膜作製装置であって、排気系及び真空計を備えた反応容器と、窒化チタン薄膜を表面に作製する基体を反応容器内の所定の位置に配置するための基体ホルダと、反応容器内にテトラキスジアルキルアミノチタンよりなる原料ガスを導入するガス導入系と、導入された原料ガスを加熱して原料ガスを熱的に化学反応させて窒化チタンを主成分とする薄膜を作製する加熱手段とを有し、前記排気系は、0.1から15パスカルの範囲内の所定の圧力に反応容器の雰囲気を維持することが可能であり、前記真空計は少なくとも0.1から15パスカルの範囲内において反応容器内の圧力を測定できるものであることを特徴とする薄膜作製装置。
- 前記真空計は、ダイヤフラム真空計であることを特徴とする請求項4記載の薄膜作製装置。
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