JP2000328246A - 窒化チタン薄膜の作製方法及び作製装置 - Google Patents

窒化チタン薄膜の作製方法及び作製装置

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JP2000328246A
JP2000328246A JP2000074737A JP2000074737A JP2000328246A JP 2000328246 A JP2000328246 A JP 2000328246A JP 2000074737 A JP2000074737 A JP 2000074737A JP 2000074737 A JP2000074737 A JP 2000074737A JP 2000328246 A JP2000328246 A JP 2000328246A
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reaction vessel
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nitride thin
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Noriki Tobe
了己 戸部
Hiroshi Doi
浩志 土井
Atsushi Sekiguchi
敦 関口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機チタン化合物を原料に用い、CVD法で
窒化チタン薄膜を作製する際に、開口径φ0.25μm
以下でアスペクト比6以上を有するコンタクトホールの
ステップカバレッジを良好にできるTiN薄膜の作製方
法及び作製装置を提供する。 【解決手段】 有機チタン化合物を気化させたガスと、
これに反応する添加ガスとを反応容器内に供給し、全圧
100Pa以下において、加熱した基体の表面上に窒化
チタン薄膜をCVD法により作製する方法において、反
応容器内における添加ガスの分圧Padded gasと有機チ
タン化合物を気化させたガスの分圧Porgan
ometallic gasとの関係を0<Padded gas/P
organometallic gas<10に設定することによって、ま
た、前記加熱した基体の温度を適切な範囲に設定するこ
とによって課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、有機チタン化合
物のガスとアンモニアガスとを反応容器内に供給し、化
学的気相蒸着法(以下、本明細書において「CVD法」
と表す)により、開口径φ0.25μm以下で、アスペ
クト比6以上のコンタクトホールに対し、良好なステッ
プカバレッジを得ることを目的とした窒化チタン薄膜の
作製方法及び作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来半導体デバイスや、各種電子部品、
各種センサーなどの基板上に窒化チタン薄膜を成長させ
る方法としては、金属チタンターゲットと窒素ガスとを
利用した反応性スパッタリング法が主に使われている。
近年、シリコン大規模集積回路の極微細化により、64
メガビット以上のDRAMの設計ルールは、ほぼ0.3
5μm以下になり、さらにデバイスのコンタクトホール
のアスペクト比は増加してきている。このコンタクトホ
ールのバリアメタルとして窒化チタン薄膜を使う場合
に、従来の反応性スパッタリング法で窒化チタン薄膜を
形成すると、そのステップカバレッジが良好でなく、特
に側壁にコンフォーマルな成膜ができないという問題点
がある。ステップカバレッジが劣っていると、半導体デ
バイスとしての電気特性が劣化し、次世代デバイスを製
造する上での深刻な問題となることが予想される。した
がって、コンタクトホールの埋込み特性やカバレッジ特
性に優れたCVD法を用いてコンフォーマルなバリヤメ
タルを形成することが期待されている。
【0003】このような背景から、CVD法による窒化
チタン薄膜の作製技術が近年注目されている。窒化チタ
ン薄膜の作製のために、現在、様々なCVD法や原料ガ
スが提案されているが、その一つに、有機チタン化合物
の一種であるテトラキスジアルキルアミノチタン(以
下、本明細書及び図面において「TDAAT」と表
す。)を用いた技術がある。このTDAATの化学構造
式を図5に示す。この化学構造式において、Rはアルキ
ル基である。このRをメチル基にしたものが、テトラキ
スジメチルアミノチタン(以下、本明細書において「T
DMAT」と表す。)、エチル基にしたものが、テトラ
キスジエチルアミノチタン(以下、本明細書において
「TDEAT」と表す。)である。また、図6図示のよ
うに、図5の化学構造式のR(アルキル基)を、メチル
基とアルキル基とにしたものが、テトラキスエチルメチ
ルアミノチタン(以下、本明細書において「TEMA
T」と表す。)である。
【0004】これらの有機チタン化合物は、室温・大気
圧の条件で液体であるが、CVD法によって窒化チタン
薄膜を作製する場合には、これらの有機チタン化合物を
気化させてから、H2、Ar、N2のようなキャリアガス
と共に、シャワーヘッドを通して反応容器内に供給す
る。また、前記有機チタン化合物と化学反応する添加ガ
ス(例えば、アンモニアガス)も反応容器内に供給す
る。反応容器内には基板があり、この基板は所定の反応
温度に保たれている。反応容器内に導入された有機チタ
ン化合物のガスと添加ガスとは、反応容器内で、窒化チ
タンを生成する反応を生じ、基板上に窒化チタン(Ti
N)の薄膜が付着する。
【0005】付着した窒化チタン薄膜の電気的な特性や
ステップカバレッジは、反応容器内で反応する有機チタ
ン化合物と添加ガスの流量や基板温度、反応圧力などに
依存することが知られている。
【0006】例えば、Raajimakerは、「Th
in solid films、247(1994)8
5」やその引用文献で、原料のTDAATを、キャリア
ガスのArと共に反応容器に供給し、さらに添加ガスと
してアンモニアガス(NH3)を用いて、窒化チタン薄
膜を作製している。アンモニアガスの流量は1000s
ccm(0.76g/min.)あるいはそれ以上であ
る。得られた窒化チタン薄膜は、直径が0.8μmでア
スペクト比が1のコンタクトホールに堆積した場合に
は、ステップカバレッジが85%と良好であった。しか
し、64メガビットDRAMで使われるような直径0.
35μm以下のコンタクトホールにおいては、ステップ
カバレッジが20%以下にしかならないことが予想され
ている。
【0007】また、Jacksonらは、「R.L.J
ackson、E.J.MCineney、B.Rob
erts、J.Strupp、A.Velaga、S.
Patel、and L.Halliday、Pro
c. Advanced Metallization
for ULSI Application、 e
d. by D.P.Favreau、Y.Shach
am−Diamond、and Y.Horiike
(Mat.Res.Soc.、 Pittsburg
h、PA、1994)、p.20」において、TDEA
T原料を気化器を通して気化させ、これをキャリアガス
の窒素ガスと共に、シャワーヘッドを通して反応容器中
に供給している。さらに、アンモニアガス(NH3)を
別の経路のシャワーヘッドを通して添加して、窒化チタ
ン薄膜を作製している。この文献では、特にTDEAT
原料とアンモニアガスの供給量の割合の影響を報告して
いる。直径が0.35μmでアスペクト比が3.4のコ
ンタクトホールにおいて、成膜温度が350℃、圧力が
10〜50Torr(1.3k〜6.7kPa)の条件
では、アンモニアガスの添加量の増加に伴ってステップ
カバレッジが65%から約20%まで減少している。一
方、成膜温度を425℃に上げた場合に、同じコンタク
トホールにおいてステップカバレッジが5%まで低下し
ている。このようにTDEATに対してアンモニアガス
の流量が増加すると、微細なコンタクトホールのステッ
プカバレッジは不十分になる。
【0008】そこで本発明者は、先に出願した特開平1
1−131233号で、TDAATとそのキャリアガス
(N2)、及び添加するアンモニアガスとそのキャリア
ガス(N2)の各々の流量や流速を定めることにより、
アスペクト比4のコンタクトホールに対して、ステップ
カバレッジが70%以上の良好なTiN成膜を可能にす
る薄膜作製方法及び、薄膜作製装置を提案した。しか
し、先の出願の段階では、開口径φ0.25μm以下で
アスペクト比6以上のコンタクトホールに対するステッ
プカバレッジに関しては、70%以上の良好な成膜は困
難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のJackson
らの従来技術においては、TDEATにアンモニアガス
を添加すると、コンタクトホールのステップカバレッジ
が悪化することが明らかとなり、この点が、有機チタン
化合物を用いたCVD法による窒化チタンの成膜技術を
半導体デバイスの量産技術として採用することの大きな
問題になっていった。
【0010】一方、前記の本発明者等の先の出願によ
り、アンモニアガスの微量添加によって、アスペクト比
4のコンタクトホールに対しては、良好なステップカバ
レッジが得られることを明らかにした。しかし、この先
の出願で提案した発明によっても、実用上のアスペクト
比6以上のコンタクトホールに対しては十分でないとい
う問題点が残った。
【0011】この発明は、有機チタン化合物を原料に用
いて、CVD法で窒化チタン薄膜を作製する場合に、原
料となる有機チタン化合物のガスに添加する添加ガスの
供給量を最適化することで、開口径φ0.25μm以下
でアスペクト比6以上を有するコンタクトホールや溝の
ステップカバレッジを良好にすることのできる窒化チタ
ン薄膜の作製方法及び作製装置を提案することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、有機チタン
化合物を気化させたガスと、これに反応する添加ガスと
を反応容器内に供給し、全圧100Pa以下において、
加熱した基体の表面上に窒化チタン薄膜をCVD法によ
り作製する方法において、反応容器内における添加ガス
の分圧Padded gasと、有機チタン化合物を気化させた
ガスの分圧Porg anometallic gasとの関係を適切な範囲
に定めることによって、また、前記加熱した基体の温度
を適切な範囲に定めることによって、前記課題を解決し
たのである。
【0013】また、この発明は、真空排気可能な反応容
器と、該反応容器内を排気して、この反応容器内を全圧
100Pa以下に維持できる排気装置と、前記反応容器
内に原料ガスを導入する原料ガス供給装置と、前記原料
ガスに反応する添加ガスを前記反応容器内に導入する添
加ガス供給装置と、前記反応容器内に備えられていて窒
化チタン薄膜をその上に堆積させる基体を保持する基体
ホルダーと、前記基体を加熱する加熱装置とを備える窒
化チタン薄膜の作製装置において、前記原料ガス供給装
置と前記添加ガス供給装置とに、前記反応容器内に導入
された添加ガスの分圧Padded gasと原料ガスの分圧P
organometallic gasとが所定の関係を満たすように、前
記反応容器内への添加ガス及び原料ガスの導入量を制御
する流量制御手段を備えさせることによって、あるい
は、前記原料ガス供給装置と前記添加ガス供給装置と
に、前記反応容器内への添加ガス及び原料ガスの導入量
を制御する流量制御手段を備えさせると共に、前記排気
装置に圧力制御手段を備えさせ、当該流量制御手段と圧
力制御手段とによる制御によって、前記反応容器内に導
入された添加ガスの分圧Padded gasと原料ガスの分圧
organometallic gasとが所定の関係を満たすことがで
きるようにして前記課題を解決したのである。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明が提案する窒化チタン薄
膜の作製方法は、有機チタン化合物を気化させたガス
と、これに反応する添加ガスとを反応容器内に供給し、
全圧100Pa以下において、加熱した基体の表面上に
窒化チタン薄膜をCVD法により作製する方法におい
て、添加ガスの分圧Padded gasに対し、有機チタン化
合物を気化させたガスの分圧Porganometallic gasを、
0<Padded gas/Porganometalli c gas<10の範囲
に設定することを特徴とするものである。
【0015】この発明が提案する窒化チタン薄膜の作製
方法においては、原料たる有機チタン化合物としてTD
AATを用いることができ、TDAATとしては、前述
したTDMAT、TDEAT、TEMATのいずれとも
採用可能である。
【0016】一般に、単体の有機チタン化合物のガスの
成膜種(TiN膜を形成する前躯体)、例えば、TDA
ATガスの成膜種は、基体の表面に対し、付着確率が高
く、拡散速度は低いという特性を持っている。
【0017】すなわち、単体の有機チタン化合物のガス
の成膜種、例えば、TDAATガスの成膜種がコンタク
トホール内に侵入する場合、アスペクト比(コンタクト
ホールの深さH/穴径D)が大きくなるにつれて、前記
の有機チタン化合物のガスの成膜種の特性より、成膜種
がコンタクトホールの穴近傍の内壁に、より多く、すぐ
に定着されてしてしまい、深さ方向へ到達できる成膜種
が希薄になり、ステップカバレッジは悪くなることが予
想される。
【0018】しかし、原料である有機チタン化合物のガ
スに、当該有機チタン化合物のガスと高い反応性を示す
ガスであって、かつ拡散係数の大きいガス、例えば、ア
ンモニアガスを添加すると、アンモニアガスはコンタク
トホール内の深さ方向へ容易に到達できるため、結果と
して、コンタクトホール内の深さ方向への有機チタン化
合物のガスの成膜種の供給を高めることができ、コンタ
クトホールの深さ方向の側壁もしくは底部で均一にTi
N膜を形成させる効果がある。
【0019】そこで、有機チタン化合物のガスと高い反
応性を示すガスであって、かつ拡散係数の大きいガスを
当該有機チタン化合物のガスに添加する割合を検討す
る。
【0020】有機チタン化合物としてTDEATを採用
し、TDEATと高い反応性を示すガスであって、かつ
拡散係数の大きい添加ガスとしてアンモニアガスを採用
し、CVD法によって基体表面にTiN膜の作成を行う
反応容器内におけるアンモニアガスの分圧PNH3のTD
EATガスの分圧PTDEATに対する比(PNH3
TDEAT)と、コンタクトホールのステップカバレッジ
との関係を調査した。
【0021】TiN膜が作成される基体の温度は、実用
上、有用と思われる代表的な温度領域である300℃、
350℃に設定した。調査の結果を図3に表す。
【0022】図3からは、TDEATガスの分圧(図3
ではPTDEAT)に対するアンモニアガスの分圧(図3で
はPNH3)の比、すなわち、PNH3/PTDEATに対してス
テップカバレッジが変化を示さなくなる点(図3ではP
CN)があり、PCN(PNH3/PTDEAT=10)を境に、急
激にステップカバレッジが変化する領域(A)と、変化
を示さず一定となる領域(B)があることが確認でき
る。
【0023】以上のことから、原料である有機チタン化
合物(例えば、TDEAT)を気化させたガスと高い反
応性を示すガスであって、かつ拡散係数の大きい添加ガ
ス(NH3ガス)を、原料である有機チタン化合物を気
化させたガスに添加させる割合は、有機チタン化合物を
気化させたガス及び、添加ガスを反応容器内に導入した
際に、反応容器内において、添加ガスの分圧P
added gasと有機チタン化合物を気化させたガスの分圧
organometallic gasとが、0<Padded gas/Porgan
ometallic gas<10の範囲にあることが好ましいこと
が確認された。図3の結果に至る使用した装置構成及び
プロセス条件は、本明細書中の実施例で詳細に説明す
る。
【0024】前記の本発明が提案する窒化チタン薄膜の
作製方法においては、加熱した基体の温度範囲を280
℃乃至400℃とすることが好ましい。
【0025】基体の温度が280℃より低くなると、窒
化チタン薄膜の成膜速度が極端に遅くなり、量産するた
めの実用性に適さないからであり、400℃より高くな
ると、ステップカバレージが30%に減少するからであ
る。
【0026】なお、前記の本発明が提案する窒化チタン
薄膜の作製方法において、添加ガスの分圧Padded gas
に対し、有機チタン化合物を気化させたガスの分圧P
organom etallic gasを、0.6<Padded gas/P
organometallic gas<8の範囲に設定すると、開口径φ
0.25μmで、アスペクト比6のコンタクトホールに
成膜したとき(例えば、基体の温度300℃での成膜の
とき)、窒化チタン薄膜のステップカバレッジが100
%となって良好である。
【0027】また、前記の本発明が提案する窒化チタン
薄膜の作製方法において、添加ガスの分圧Padded gas
に対し、有機チタン化合物を気化させたガスの分圧P
organom etallic gasを、0.6<Padded gas/P
organometallic gas<3の範囲に設定すると、開口径φ
0.25μmで、アスペクト比6のコンタクトホールに
成膜したとき(例えば、基体の温度が350℃での成膜
のとき)、成膜された窒化チタン薄膜の比抵抗は、膜厚
10ナノメーターで約10mΩ−cmであり、この値
は、基体温度300℃とし、他の条件を同じにして成膜
したときの窒化チタン薄膜の比抵抗に比べて約1/5と
なるので好ましい。
【0028】なお、有機チタン化合物のガス、添加ガス
のキャリアガスは、有機チタン化合物のガスと添加ガス
との間の化学的反応には寄与しないものであり、いずれ
の場合も窒素ガスを用いるのが最適である。
【0029】前記の本発明が提案する窒化チタン薄膜の
作製方法に使用される本発明が提案する窒化チタン薄膜
の作製装置は、真空排気可能な反応容器と、該反応容器
内を排気して、この反応容器内を全圧100Pa以下に
維持できる排気装置と、前記反応容器内に原料ガスを導
入する原料ガス供給装置と、前記原料ガスに反応する添
加ガスを前記反応容器内に導入する添加ガス供給装置
と、前記反応容器内に備えられていて窒化チタン薄膜を
その上に堆積させる基体を保持する基体ホルダーと、前
記基体を加熱する加熱装置とを備えているものである。
【0030】本発明の、窒化チタン薄膜の作製装置にお
いては、前記原料ガス供給装置と前記添加ガス供給装置
とは、前記反応容器内に導入された添加ガスの分圧P
added gasと原料ガスの分圧Porganometallic gasとが、
0<Padded gas/Porganome tallic gas<10の関係
を満たすように、前記反応容器内への添加ガス及び原料
ガスの導入量を制御する流量制御手段を備えていること
を特徴としている。
【0031】また、本発明が提案する他の窒化チタン薄
膜の作製装置においては、前記原料ガス供給装置と前記
添加ガス供給装置とが、前記反応容器内への添加ガス及
び原料ガスの導入量を制御する流量制御手段を備えてい
ると共に、前記排気装置が圧力制御手段を備えており、
当該流量制御手段と圧力制御手段とによる制御によっ
て、前記反応容器内に導入された添加ガスの分圧P
added gasと原料ガスの分圧Porganometallic gas
が、0<Padded gas/Porganometallic gas<10の
関係を満たすようにされていることを特徴としている。
【0032】前記の流量制御手段、または圧力制御手
段、またはこれらの双方の働きによって、反応容器内に
導入された添加ガスの分圧Padded gasと原料ガスの分
圧Porg anometallic gasとが、0<Padded gas/P
organometallic gas<10、又は、0.6<P
added gas/Porganometallic gas<8、若しくは0.
6<Padded g as/Porganometallic gas<3の関係を
満たすように制御されるのである。
【0033】
【実施例1】図1は、CVD法によって窒化チタン薄膜
を作製するこの発明の窒化チタン薄膜の作製方法を実施
するための窒化チタン薄膜作製装置の一例の構成図であ
る。この装置に備える反応容器10の内部には、基体ホ
ルダー18があり、この基体ホルダー18に基体20を
取り付ける。この基体20の表面に窒化チタン薄膜を作
製する。前記基体ホルダー18に対向するようにガス導
入用のシャワーヘッド54があり、このシャワーヘッド
54を介して、原料ガス導入系22から原料ガスを導入
できると共に、添加ガス導入系24から添加ガスを導入
できる。
【0034】反応容器10はステンレス鋼製で、排気系
12によって真空排気できて、内部を気密に保つことが
できる。前記排気系12は、ターボ分子ポンプ26と、
ドライポンプ28及び圧力制御手段としての圧力制御バ
ルブ27とからなっている。この排気系12で、反応容
器10の内部を10-4Paの圧力まで排気できて、所望
の圧力に維持できる。すなわち、この排気系12によっ
て反応容器10の内部を100Pa以下の低圧に保ち、
CVD法によるTiN薄膜の作製を行うことができる。
前記ドライポンプ28は、アネルバ(株)製のV060
Fドライポンプであり、排気速度は、1000リットル
/minである。
【0035】反応容器10内の圧力を測定する真空計と
しては、低真空用の第1真空計14と高真空用の第2真
空計16がある。前記第1真空計14は、圧力の測定範
囲が0.1Pa〜133Paの高精度ダイヤフラム真空
計であり、この実施形態ではMKS社製のバラトロンT
YPE128Aを用いる。前記第2真空計16は、圧力
の測定範囲が10-2Pa〜10-6Paの電離真空計であ
り、この実施形態ではアネルバ(株)製のBAゲージU
GD−1Sを用いている。
【0036】基体ホルダー18は基体20を加熱するた
めの基体加熱装置30を備えている。この基体加熱装置
30は、基体20の温度を測定する熱電対32とヒータ
34と加熱電源35とを備えている。また加熱電源35
では、温度測定値に基づいて基体温度のPID制御(あ
るいはPI制御、ON−OFF制御、ファジー制御など
のその他の制御方式)を実施している。
【0037】原料ガス導入系22は、液体原料である有
機チタン化合物、例えば、TDAATを収容した原料容
器36と、当該液体原料である有機チタン化合物の流量
を制御する第1の流量制御器40と、液体原料である有
機チタン化合物を気化させる気化器38と、気化された
有機チタン化合物のガスのためのキャリアガスを収容し
たガスボンベ42と、キャリアガスの流量を制御する第
2の流量制御器44とで構成されている。
【0038】気化器38は、リンテック社製のVU−1
04であり、バブリングは行っていない。気化された有
機チタン化合物のガス、例えば、TDAATガスは、キ
ャリアガスと混合されて供給路76を経てシャワーヘッ
ド54に供給される。
【0039】添加ガス導入系24は、添加ガス、例え
ば、アンモニアガスを収容した添加ガスボンベ46と、
当該添加ガスの流量を制御する第3の流量制御器48
と、添加ガスのためのキャリアガスを収容したガスボン
ベ50と、キャリアガスの流量を制御する第4の流量制
御器52とで構成されている。
【0040】添加ガスはキャリアガスと混合されて供給
路78を経てシャワーヘッド54に供給される。
【0041】図2において、原料ガス(TDAATガ
ス)とキャリアガス(N2)の混合ガス60は、供給路
76を通って、まずシャワーヘッド54の第1拡散室6
2に入る。次に分散板64に形成された分散孔66を通
って、第2拡散室68に入る。そして、これらの拡散室
62、68で均等に混合されてから、第1噴出孔56を
通って反応容器10の内部に入っていく。
【0042】一方、アンモニアガスとキャリアガス(N
2)の混合ガス70は、供給路78を通って、まずシャ
ワーヘッド54の第3拡散室72に入り、第2噴出孔5
8を通って反応容器10の内部に入っていく。
【0043】本発明の窒化チタン薄膜作製装置におい
て、反応容器10内に原料ガスを導入する原料ガス供給
装置に備えられていて、反応容器10内への原料ガスの
導入量を制御する流量制御手段は、第1の流量制御器4
0単独で、又は、第1の流量制御器40と第2の流量制
御器44とで構成することができ、反応容器10内に添
加ガスを導入する添加ガス供給装置に備えられていて、
反応容器10内への添加ガスの導入量を制御する流量制
御手段は、第3の流量制御器48単独で、又は、第3の
流量制御器48と第4の流量制御器52とで構成するこ
とができる。
【0044】本発明の窒化チタン薄膜作製装置において
は、原料ガス供給装置に備えられている前記の流量制御
手段と、添加ガス供給装置に備えられている前記の流量
制御手段とによって、またはこれらの流量制御手段と圧
力制御手段としての前記圧力制御バルブ27とによっ
て、反応容器10内に前記のように導入される有機チタ
ン化合物のガスと、添加ガスとの反応容器10内におけ
る分圧の比が所定の範囲となるように制御される。
【0045】前記において、各種のガスの代表例を述べ
ると、原料ガスはTDAATガス、例えば、TDEAT
ガス、TDMATガス、TEMATガスであり、添加ガ
スはアンモニアガス、各々のキャリアガスは窒素ガスで
ある。
【0046】
【実施例2】この発明のTiN薄膜作製方法を実施する
ため、前記実施例1で説明した本発明の窒化チタン薄膜
作製装置を用いて、以下プロセス条件により、CVD法
で窒化チタン薄膜の成膜を行い、カバレッジ評価の測定
を行った。
【0047】(1) 原料ガス:TDEAT (2) 添加ガス:アンモニア (3) キャリアガス:TDEAT、アンモニアともに
2 (4) パージガス:Ar・・・50ミリリットル(基
体裏面への膜付着防止用、図示せず) (5) 基板温度:300℃、350℃(実用上、有用
と思われる代表的な温度領域である300℃、350℃
に設定したものである。) (6) 圧力(全圧):1〜20Pa (7) 基体のホール径:φ0.25μm (8) 基体のホールのアスペクト比:6〜8 図1図示の本発明の窒化チタン薄膜作製装置を用い、基
板温度300℃と350℃とにおいて、反応容器10内
に導入されるTDEATガスと、添加ガス(アンモニ
ア)との、反応容器10内における分圧の比を調整しな
がら、基体20上にTiN薄膜の成膜を行い、良好なス
テップカバレッジを得ることのできるアンモニアガスの
分圧PNH3のTDEATガスの分圧PTDEATに対する比
(PNH3/PT DEAT)の関係を検討した。
【0048】図1図示の本発明の窒化チタン薄膜作製装
置においては、反応容器10内に導入されるTDEAT
ガスと、添加ガス(アンモニア)との、反応容器10内
における分圧の比の調整は、以下のようにして行うこと
ができる。
【0049】反応容器10内の圧力(全圧)を、前記
(6)の条件の範囲内で一定値、例えば、2Paに固定
する。
【0050】第1の流量制御器40によって、TDEA
Tガスの流量を一定にしておいたまま、第3の流量制御
器48を制御してアンモニアガスの流量を変化させる、
あるいは第3の流量制御器48によってアンモニアガス
の流量を一定にしておいたまま、第1の流量制御器40
を制御してTDEATガスの流量を変化させる。PNH 3
/PTDEAT=アンモニアガスの流量/TDEATガスの
流量であるので、これによってアンモニアガスの分圧P
NH3のTDEATガスの分圧PTDEATに対する比を調整す
ることができる。
【0051】これは、反応容器10内に原料ガスを導入
する原料ガス供給装置に備えられていて、反応容器10
内への原料ガスの導入量を制御する流量制御手段を、第
1の流量制御器40単独で、又、反応容器10内に添加
ガスを導入する添加ガス供給装置に備えられていて、反
応容器10内への添加ガスの導入量を制御する流量制御
手段を、第3の流量制御器48単独で構成している場合
において、PNH3のPT DEATに対する比を調整する一つの
方法である。
【0052】また、PNH3=アンモニアガスの流量/反
応容器10内に導入される全ガスの流量×反応容器10
内の圧力(全圧)であり、PTDEAT=TDEATガスの
流量/反応容器10内に導入される全ガスの流量×反応
容器10内の圧力(全圧)であるので、前記のように、
第1の流量制御器40、第3の流量制御器48を制御し
てTDEATガスの流量、アンモニアガスの流量を制御
すると共に、第2の流量制御器44、第4の流量制御器
52を制御して、キャリアガスの流量を制御し、反応容
器10内に導入される全ガスの流量を制御してPNH3
TDEATに対する比を調整する、あるいは、第1の流量
制御器40、第3の流量制御器48によってTDEAT
ガスの流量、アンモニアガスの流量を一定にしておくと
共に、第2の流量制御器44、第4の流量制御器52を
制御して、キャリアガスの流量を制御し、反応容器10
内に導入される全ガスの流量を制御してPNH3のPTDEAT
に対する比を調整することもできる。
【0053】これは、反応容器10内に原料ガスを導入
する原料ガス供給装置に備えられていて、反応容器10
内への原料ガスの導入量を制御する流量制御手段を、第
1の流量制御器40と第2の流量制御器44とで、又、
反応容器10内に添加ガスを導入する添加ガス供給装置
に備えられていて、反応容器10内への添加ガスの導入
量を制御する流量制御手段を、第3の流量制御器48と
第4の流量制御器52とで、それぞれ、構成している場
合において、PNH3のPTDEATに対する比を調整する一つ
の方法である。
【0054】前記のように、第2の流量制御器44、第
4の流量制御器52を制御して、キャリアガスの流量を
制御する場合、キャリアガスN2の流量は、100sc
cm(0.13g/min.)から300sccm
(0.39g/min.)の範囲で変化させることが好
ましい。
【0055】なお、前記いずれの場合においても、反応
容器10内の圧力(全圧)を一定値、例えば、2Paに
固定しておくには、圧力制御バルブ27を制御し、反応
容器10内の圧力(全圧)の調整を行うことになる。
【0056】ただし、本発明は、反応容器10内を所定
の低圧にしておき、反応容器10内に導入された添加ガ
ス(アンモニアガス)の分圧と、有機チタン化合物のガ
スの分圧とを所定の比率の範囲に制御しておくことによ
って、開口径φ0.25μm以下でアスペクト比6以上
を有するコンタクトホールや溝のステップカバレッジを
良好にできるというものであるので、反応容器10内が
所定の低圧にされているならば、かならずしも反応容器
10内の圧力(全圧)を一定に保っておく必要はない。
【0057】そこで、反応容器10内が所定の低圧に維
持されている状態においては、前記のように、反応容器
10内に原料ガスを導入する原料ガス供給装置に備えら
れていて、反応容器10内への原料ガスの導入量を制御
する流量制御手段と、反応容器10内に添加ガスを導入
する添加ガス供給装置に備えられていて、反応容器10
内への添加ガスの導入量を制御する流量制御手段とを制
御すると同時的に、圧力制御バルブ27を制御して反応
容器10内の圧力(全圧)の調整を行うという方法の他
に、前記の流量制御手段を制御するのみで反応容器10
内におけるPNH 3のPTDEATに対する比を調整することも
できる。
【0058】図4はコンタクトホールに窒化チタン薄膜
を形成した状態の断面図である。コンタクトホール80
のアスペクト比は、「深さH」÷「穴径D」で定義され
る。また、コンタクトホール80のステップカバレッジ
は、窒化チタン薄膜74のコンタクトホール以外での堆
積厚さaに対するコンタクトホール底面での堆積厚さb
の比率として定義される。すなわち、ステップカバレッ
ジ(%)=(b/a)×100である。ステップカバレ
ッジはSEM観察によって測定した。
【0059】図3は、前記のプロセス条件の下に、図1
図示の本発明の窒化チタン薄膜作製装置を用い、前述し
た方法によって、反応容器10内におけるPNH3のP
TDEATに対する比を調整してホール径φ0.25μm、
アスペクト比6のコンタクトホールに窒化チタン薄膜を
形成した際のステップカバレッジと、アンモニアガスの
分圧のTDEATガスの分圧に対する比(PNH3/P
TDEAT)の関係を示したものである。
【0060】図3からは、TDEATガスの分圧(P
TDEAT)に対するアンモニアガスの分圧(PNH3)の比、
すなわち、PNH3/PTDEATに対してステップカバレッジ
が変化を示さなくなり始める点(PCN)があり、P
CN(PNH3/PTDEAT=10)を境に、急激にステップカ
バレッジが変化する領域(A)と、変化を示さず一定と
なる領域(B)があることが確認できる。
【0061】また図3図示のように、ステップカバレッ
ジは、領域Aで、基体温度=300℃のときは、約70
%〜100%、350℃のときは、約70%〜80%の
良好な値を示した。
【0062】この結果より、TDEATガス及び、アン
モニアガスを反応容器10内に導入した際に、反応容器
10内において、アンモニアガスの分圧PNH3とTDE
ATガスの分圧PTDEATとが、0<PNH3/PTDEAT<1
0の範囲にあることが好ましいことが確認された。
【0063】なお、基体温度に関しては、400℃まで
の領域でも、実用上問題ないとされる70%以上の良好
なステップカバレッジの値が得られることが確認でき
た。
【0064】一方、基体温度を280℃より低くする
と、成膜速度が極端に遅くなることが確認できた。そこ
で、量産性の観点から考えると、基体温度は280℃よ
り高い方が望ましい。
【0065】この実施例によれば、成膜時の反応容器1
0内の全圧が100Paまでの領域では、同様の傾向が
確認された。そこで、本発明の方法は、反応容器10内
を100Pa以下の低圧にして行うのが好ましい。
【0066】原料ガスとしてTDMATを用い、前記と
同様に、TiN薄膜の作製を行ったところ、同様の結果
を得ることができた。
【0067】以上、本発明の好ましい実施例を添付図面
を参照して説明したが、本発明はかかる実施例に限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的範
囲において種々の態様に変更可能である。
【0068】
【発明の効果】この発明によれば、有機チタン化合物
(例えば、TDEAT、TDMAT、TEMATなどの
TDAAT)を原料に用いて、CVD法で窒化チタン薄
膜を作製する場合に、原料となる有機チタン化合物のガ
スに添加する添加ガス(例えば、アンモニアガス)の供
給量を最適化することで、更に、窒化チタン薄膜が表面
に作製される基体を加熱する温度を最適化することで、
開口径φ0.25μm以下でアスペクト比6以上を有す
るコンタクトホールや溝のステップカバレッジを良好に
できる窒化チタン薄膜の作製方法及び作製装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の窒化チタン薄膜作製方法を実施する
ための窒化チタン薄膜作製装置の一例の構成図。
【図2】図1図示の窒化チタン薄膜作製装置におけるシ
ャワーヘッドの断面図。
【図3】TiN膜のステップカバレッジと、反応容器内
におけるNH3ガスの分圧のTDEATガスの分圧に対
する比(PNH3/PTDEAT)との関係図。
【図4】コンタクトホールに窒化チタン薄膜を形成した
状態の断面図。
【図5】TDAATの化学構造式を示す図。
【図6】TEMATの化学構造式を示す図。
【符号の説明】
10 反応容器 12 排気系 14 第1真空計(低真空用) 16 第2真空計(高真空用) 18 基体ホルダー 20 基体 22 原料ガス導入系 24 添加ガス導入系 26 ターボ分子ポンプ 27 圧力制御バルブ 28 ドライポンプ 30 基体加熱装置 32 熱電対 34 ヒータ 35 加熱電源 36 原料容器 38 気化器 40 第1の流量制御器 42 キャリアガスを収容しているガスボンベ 44 第2の流量制御器 46 添加ガスボンベ 48 第3の流量制御器 50 キャリアガスを収容しているガスボンベ 52 第4の流量制御器 74 窒化チタン薄膜 80 コンタクトホール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月21日(2000.4.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】このような背景から、CVD法による窒化
チタン薄膜の作製技術が近年注目されている。窒化チタ
ン薄膜の作製のために、現在、様々なCVD法や原料ガ
スが提案されているが、その一つに、有機チタン化合物
の一種であるテトラキスジアルキルアミノチタン(以
下、本明細書及び図面において「TDAAT」と表
す。)を用いた技術がある。このTDAATの化学構造
式を図5に示す。この化学構造式において、Rはアルキ
ル基である。このRをメチル基にしたものが、テトラキ
スジメチルアミノチタン(以下、本明細書において「T
DMAT」と表す。)、エチル基にしたものが、テトラ
キスジエチルアミノチタン(以下、本明細書において
「TDEAT」と表す。)である。また、図6図示のよ
うに、図5の化学構造式のR(アルキル基)を、メチル
基とエチル基とにしたものが、テトラキスエチルメチル
アミノチタン(以下、本明細書において「TEMAT」
と表す。)である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機チタン化合物を気化させたガスと、
    これに反応する添加ガスとを反応容器内に供給し、全圧
    100Pa以下において、加熱した基体の表面上に窒化
    チタン薄膜を化学的気相蒸着法により作製する方法にお
    いて、添加ガスの分圧Padded gasに対し、有機チタン
    化合物を気化させたガスの分圧P
    organ ometallic gasを、0<Padded gas/P
    organometallic gas<10の範囲に設定することを特徴
    とした窒化チタン薄膜の作製方法。
  2. 【請求項2】 有機チタン化合物を気化させたガスと、
    これに反応する添加ガスとを反応容器内に供給し、全圧
    100Pa以下において、加熱した基体の表面上に窒化
    チタン薄膜を化学的気相蒸着法により作製する方法にお
    いて、加熱した基体の温度範囲を280℃乃至400℃
    とし、添加ガスの分圧Padded gasに対し、有機チタン
    化合物を気化させたガスの分圧P
    organometallic gasを、0<Padded gas/P
    organometallic gas<10の範囲に設定することを特徴
    とした窒化チタン薄膜の作製方法。
  3. 【請求項3】 添加ガスの分圧Padded gasに対し、有
    機チタン化合物を気化させたガスの分圧P
    organometallic gasを、0.6<Padded gas/P
    organom etallic gas<8の範囲に設定することを特徴と
    した請求項1又は2記載の窒化チタン薄膜の作製方法。
  4. 【請求項4】 添加ガスの分圧Padded gasに対し、有
    機チタン化合物を気化させたガスの分圧P
    organometallic gasを0.6<Padded gas/P
    organomet allic gas<3の範囲に設定することを特徴と
    した請求項1又は2記載の窒化チタン薄膜の作製方法。
  5. 【請求項5】 有機チタン化合物をテトラキスジアルキ
    ルアミノチタン、添加ガスをアンモニアガスとしたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項記載
    の窒化チタン薄膜の作製方法。
  6. 【請求項6】 テトラキスジアルキルアミノチタンを、
    テトラキスジエチルアミノチタン、テトラキスジメチル
    アミノチタン、又はテトラキスエチルメチルアミノチタ
    ンのいずれかとしたことを特徴とする請求項5記載の窒
    化チタン薄膜の作製方法。
  7. 【請求項7】 真空排気可能な反応容器と、該反応容器
    内を排気して、この反応容器内を全圧100Pa以下に
    維持できる排気装置と、前記反応容器内に原料ガスを導
    入する原料ガス供給装置と、前記原料ガスに反応する添
    加ガスを前記反応容器内に導入する添加ガス供給装置
    と、前記反応容器内に備えられていて窒化チタン薄膜を
    その上に堆積させる基体を保持する基体ホルダーと、前
    記基体を加熱する加熱装置とを備える窒化チタン薄膜の
    作製装置において、 前記原料ガス供給装置と前記添加ガス供給装置とは、前
    記反応容器内に導入された添加ガスの分圧Padded gas
    と原料ガスの分圧Porganometallic gasとが、0<P
    added gas/Porganometallic gas<10の関係を満た
    すように、前記反応容器内への添加ガス及び原料ガスの
    導入量を制御する流量制御手段を備えていることを特徴
    とする窒化チタン薄膜の作製装置。
  8. 【請求項8】 真空排気可能な反応容器と、該反応容器
    内を排気して、この反応容器内を全圧100Pa以下に
    維持できる排気装置と、前記反応容器内に原料ガスを導
    入する原料ガス供給装置と、前記原料ガスに反応する添
    加ガスを前記反応容器内に導入する添加ガス供給装置
    と、前記反応容器内に備えられていて窒化チタン薄膜を
    その上に堆積させる基体を保持する基体ホルダーと、前
    記基体を加熱する加熱装置とを備える窒化チタン薄膜の
    作製装置において、 前記原料ガス供給装置と前記添加ガス供給装置とは、前
    記反応容器内への添加ガス及び原料ガスの導入量を制御
    する流量制御手段を備えていると共に、前記排気装置は
    圧力制御手段を備えており、当該流量制御手段と圧力制
    御手段とによる制御によって、前記反応容器内に導入さ
    れた添加ガスの分圧Padded gasと原料ガスの分圧P
    organometallic gasとが、0<Padded gas/P
    organometallic ga s<10の関係を満たすようにされて
    いることを特徴とする窒化チタン薄膜の作製装置。
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KR100615602B1 (ko) 2004-09-15 2006-08-25 삼성전자주식회사 매끄러운 표면을 갖는 타이타늄 나이트라이드 막의 형성방법들 및 이를 이용한 반도체 장치의 형성방법들

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