JP3560870B2 - ねじ締め機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ねじ(主としてタッピングスクリュ)をねじ締め込み材に押し付けつつ回転させて締め込む圧縮エア式のねじ締め機に関する。
なお、この明細書では、ねじが締め込まれていく方向について、ねじ軸方向に沿って直動する部材についてその直動方向の意味で用いる場合には特に「ねじ締め込み直動方向」といい、ねじ軸回りに回転する部材についてその回転方向の意味で用いる場合には特に「ねじ締め込み回転方向」という。
【0002】
【従来の技術】
この種のねじ締め機は、例えば特開平6−8150号公報に開示されているように、圧縮エアによりピストンを下動方向に作動させてねじの頭部をねじ締め込み直動方向に押し付けつつ、エアモータの回転によりこのねじを回転して締め込む構成となっている。このねじ締め機によれば、使用者がねじ締め機を介してねじを大きな力でねじ締め込み直動方向に押し付ける必要がないので、楽にねじ締め作業を行うことができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のねじ締め機では、ピストンが下動してねじがねじ締め込み材に突き立てられた時(押し付け開始時)の反動によって、ねじ締め機自体が反ねじ締め方向に持ち上げられてしまい、その結果正確なねじ締めが困難な場合があった。
そこで、本発明では、ねじ打撃時の反動の少ないねじ締め機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は前記各請求項に記載した構成のねじ締め機とした。
請求項1記載のねじ締め機によれば、第1シリンダの上室と第2シリンダの下室が連通されているので、第1シリンダの上室に圧縮エアを供給すると、ピストンがねじ締め込み直動方向に移動するとともに、エアモータがねじ締め込み直動方向とは反対方向(以下、反ねじ締め込み直動方向)に移動する。このように、第1シリンダの上室(第2シリンダの下室)に供給した圧縮エアが、ピストンとエアモータを相互に反対方向に移動させる力として消費されるので、ねじ締め機自体を反ねじ締め込み直動方向に移動させる力は発生せず、従ってねじ押し付け時における反動(ねじ締め機の反ねじ締め込み直動方向への移動)を大幅に低減させることができ、これにより正確なねじ締め作業を行うことができるようになる。
【0005】
請求項2記載のねじ締め機によれば、共通エア室に供給された圧縮エアによりピストンが下動すると共に、エアモータが反ねじ締め込み直動方向に移動する。エアモータが反ねじ締め込み直動方向に一定距離移動すると、エアモータのモータケースに設けたエア供給口を経て当該エアモータが共通エア室に連通されるので、上記共通エア室に供給された圧縮エアによりエアモータが回転し始める。このように、エアモータの反ねじ締め込み直動方向への移動と回転が共に共通エア室に供給された圧縮エアによりなされるので、上記作用効果に加えて圧縮エアを効率よく利用することができ、従ってそのためのエア回路を単純化することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るねじ締め機1を示している。このねじ締め機1は、本体2と、本体2の中程から側方へ突き出し状に設けたハンドル部3と、ハンドル部3の基部に組み込んだトリガバルブ50を備えている。
本体2の本体ケース2a内は、隔壁4により上下に区画されている。但し、隔壁4の中央には連通孔4aが形成されており、この連通孔4aを経て隔壁4の上側と下側は連通されている。本体ケース2aの上端には、ヘッドカバー29が取り付けられている。
隔壁4の下側には第1シリンダ10が内装され、この第1シリンダ10にはピストン11が内装されている。一方、隔壁4の上側には第2シリンダ20が内装され、この第2シリンダ20にはエアモータ21が内装されている。
【0007】
先ず、第1シリンダ10は、本体ケース2aの先端側(図示下端側)に内装されている。この第1シリンダ10は、軸方向(図示上下方向)に移動不能に固定されている。
ピストン11の下面中心には、作動軸12がその軸回りに回転可能且つ軸方向には移動しないように取り付けられている。すなわち、この作動軸12の上端側は、ピストン11の中心に設けた軸受け筒体部11dに挿入されて回転可能に支持される一方、該軸受け筒体部11dの奥部に装着した鋼球11c〜11cにより抜け止めがなされている。鋼球11c〜11cは、ピストン11の軸心側に装着した保持リング11fにより、作動軸12に係合する位置に固定されている。
この作動軸12は下方に延びて、本体ケース2aの先端面中心に取り付けた案内スリーブ13内に入り込んでいる。この作動軸12の先端にドライバビット14が着脱可能に装着されている。
【0008】
ピストン11と作動軸12の中心には、それぞれエアモータ21のモータ軸26を挿通するための挿通孔11g、連結孔12aが同軸且つ連続して形成されている。ピストン11の挿通孔11gは一定径を有する通常の円形孔に形成されているが、作動軸12の連結孔12aは六角孔に形成されている。この連結孔12aには、同じくモータ軸26を挿通可能な円形の逃がし孔12bが同軸且つ連続して形成されている。この逃がし孔12bは、作動軸12のほぼ先端部付近にまで至っている。
モータ軸26は、そのほぼ全長にわたって断面六角形に形成されている。このため、作動軸12とモータ軸26は軸方向へは相互に移動可能であるが、回転については一体化されている(スプライン結合)。モータ軸26と作動軸12は、連結孔12aにモータ軸26を挿通させた状態を維持する範囲で軸方向へ相互に移動する。すなわち、作動軸12の連結孔12aからモータ軸26が完全に抜け出ることはない。従って、モータ軸26と作動軸12は回転について常時一体化されている。
【0009】
次に、本実施形態の場合、本体ケース2aの内面20a及び該内面20aに取り付けた円筒形状のライナー5が第2シリンダ20を構成している。ライナー5の内面には段差部5aが形成されており、図示するようにその内径は段差部5aよりも上側の方が大径に形成されている。
この第2シリンダ20に内装されたエアモータ21自体は、従来構成のものに比して特に変更を要しないが、以下簡単に説明すると、このエアモータ21は円筒形状のモータケース22と、該モータケース22の中心を軸受け23a,23bを介して回転可能に支持したフィン軸23と、該フィン軸23に対して偏心して取り付けた偏心リング24と、該偏心リング24内において径方向に移動可能に取り付けた複数のフィン25〜25と、フィン軸23と前記モータ軸26との間に介装した減速装置27を有している。
モータケース22に設けたエア供給口22aを経て、該モータケース22内に圧縮エアが供給されると、これが各フィン25に順次受けられてフィン軸23が回転し続ける。フィン軸23の回転は、遊星ギヤを主体とする減速装置27を経てモータ軸26に伝達される。
モータ軸26が回転すると、前記したように作動軸12が回転するので、ドライバビット14にセットしたねじSがねじ締め込み回転方向に回転して締め込まれる。
【0010】
一方、フィン軸23が偏心リング24内で回転することにより各フィン25は順次径方向に往復動し、これにより圧縮エアが排気口22bを経てモータケース22の外部に排気される。
モータケース22の排気口22bから排気された圧縮エアは、本体ケース2aに設けた排気路2cを経てモータ停止バルブ30に供給される。モータ停止バルブ30は、本体ケース2aに一体形成したシリンダ31と、該シリンダ31に内装したバルブ本体32を備えている。排気路2cを経て供給された圧縮エアは、バルブ上室30aに流入し、これによりバルブ本体32が下動した状態に維持される。
バルブ上室30aに流入した圧縮エアは、排気口30b、前記第1シリンダ10の周囲に設けた円環形状の排気路18、排気路57、トリガバルブ50及び排気路3aを経て、該ハンドル部3の先端(図示省略)から大気に放出される。このように、バルブ本体32が下動してバルブ上室30aと排気口30bが連通した状態では、エアモータ21の排気がなされるので、該エアモータ21は回転し続ける。一方、図3に示すようにバルブ本体32が上動すると、バルブ上室30aと排気口30bが遮断されるので排気がなされず、従ってエアモータ21は停止し、若しくは停止した状態に維持される。バルブ本体32が上動するための条件(エアモータ21が停止するための条件)については後述する。
【0011】
次に、図2及び図3に示すようにモータケース22の下面と隔壁4との間が第2シリンダ20のピストン下室20Dであり、ピストン11と隔壁4との間が第1シリンダ10のピストン上室10Uとなっている。ピストン下室20Dとピストン上室10Uは連通孔4aを経て連通されており、該両室20D,10Uにより共通エア室40が形成されている。
後述するトリガバルブ50及び給気口19を経て共通エア室40に圧縮エアが供給されると、ピストン11が下動する一方、エアモータ21が反対方向に移動(上動)する。
エアモータ21の上面とヘッドカバー29との間には、圧縮ばね28が介装されている。従って、エアモータ21の上動は、この圧縮ばね28に抗してなされる。ヘッドカバー29の底面中心には通気孔29aが形成され、又その周囲には衝撃吸収用のダンパー29bが取り付けられている。
【0012】
エアモータ21が上動して、モータケース22の下端に取り付けたシールリング22cが、ライナー5の内周面に形成した段差部5aよりも上側に至ると、ピストン下室20Dと前記エア供給口22aがモータケース22の周囲を経て連通される。このため、エアモータ21は、共通エア室40に圧縮エアが供給されてシールリング22cが段差部5aを通過するまで上動した後、回転し始める。
エアモータ21が上動すると、モータ軸26が作動軸12に対して抜け出る方向に移動する。しかしながら、前記したようにモータ軸26は、作動軸12の連結孔12aに対して常時挿入された状態に維持されて、完全に抜け出ることはないので、エアモータ21の回転は常時作動軸12に伝達される。
【0013】
一方、共通エア室40に圧縮エアが供給されてピストン11が下動すると、作動軸12が下動してドライバビット14がねじSの頭部に当接する。この段階の状態が図2に示されている。
ドライバビット14がねじSの頭部に当接した後、ピストン11が更に下動することにより該ねじSが図示省略したねじ送り装置から離脱され、然る後、このねじSの先端部がねじ締め込み材Wに押し付けられる。一方、この段階で、上記したようにエアモータ21のシールリング22cが段差部5aを通過してエアモータ21が回転し始める。従って、以後ねじSは、ねじ締め込み材Wに押し付けられつつ回転し始めて締め込まれていく。
【0014】
次に、上記ピストン11の下動過程において、ピストン11に取り付けた上下2個のシールリング11a,11bのうち上側のシールリング11aが、第1シリンダ10に設けたエア孔10aを通過すると、このエア孔10aを経てピストン上室10Uからリターンエア室15に圧縮エアが流入する。なお、エア孔10aは、逆止弁機能を有しているので、一旦リターンエア室15に流入した圧縮エアがピストン上室10Uに逆流することはない。
リターンエア室15は、エア通路16を経てピストン下室10Dに連通されている。従って、この段階からピストン下室10Dに圧縮エアが供給される。
【0015】
第1シリンダ10の下端部には、ダンパー17が取り付けられている。ピストン下室10Dは、常時にはこのダンパー17の内周側及び案内スリーブ13の内周側を経て大気に連通されている。しかしながら、ピストン11が下動端の手前に至ると、軸受け筒体部11dがダンパー17の内周側に押し込まれて、ピストン下室10Dが大気から遮断される。従って、この段階でピストン下室10Dに、リターンエア室15から供給された圧縮エアが蓄積する。後述するように共通エア室40が大気開放されると、ピストン11が上記ピストン下室10Dに蓄積した圧縮エアにより上動する。
【0016】
又、ピストン11の下動過程において、上側のシールリング11aが上記エア孔10aを通過し、更に該エア孔10aの下側に設けたバルブ孔10bを通過すると、ピストン11は下動端に至り、この段階でピストン上室10Uの圧縮エアが該バルブ孔10b、エア通路2dを経てバルブ下室30cに流入する。バルブ本体32の、バルブ下室30c側の受圧面積はバルブ上室30a側の受圧面積よりも大きく設定されているので、バルブ下室30cに圧縮エアが流入するとバルブ本体32は上動する。バルブ本体32が上動すると、前記したようにバルブ上室30aと排気口30bが遮断されるので、エアモータ21が停止する。この段階の状態が図3に示されている。
【0017】
このように、ピストン11が下動端に至ると、ピストン下室10Dに圧縮エアが蓄積されるとともに、エアモータ21が停止し、この段階でねじSがねじ締め込み材Wに完全に締め込まれた状態となる。なお、案内スリーブ13の先端には、締め込み深さ調整ブロック13aが装着されている。この締め込み深さ調整ブロック13aの装着位置(案内スリーブ13に対する軸方向の位置)を調節することによりねじSの締め込み深さを調整することができる。
【0018】
こうしてねじ締めが完了した後、トリガバルブ50の操作により共通エア室40が(ピストン上室10U及びピストン下室20D)が大気開放されると、前記したようにピストン11が上動するとともに、エアモータ21が圧縮ばね28により下動し、以上で初期状態に復帰する。
なお、ピストン11が上動する一方、エアモータ21が下動するので、モータ軸26が作動軸12の逃がし孔12bの最も奥部にまで進入した状態に復帰する。
又、ピストン11が上動すると、ピストン下室10Dがダンパー17の内周側及び案内スリーブ13の内周側を経て大気開放されるので、モーター停止バルブ30のバルブ下室30cがバルブ孔10b及びエア通路2dを経て大気開放される。又、バルブ上室30aもピストン下室20Dが大気開放されることにより排気路2cを経て大気開放される。従って、バルブ本体32は何ら拘束を受けない状態(フリー状態)となる。
【0019】
次に、ハンドル部3の基部付近には、トリガ60が支軸60aを中心にして上下に回動可能に設けられている。このトリガ60の後方(図示上方)にトリガバルブ50が配置されている。
このトリガバルブ50は、図6に示すようにハンドル部3の基部に固定したバルブ枠51と、該バルブ枠51に軸方向移動可能に支持したステム52と、バルブ本体53を有している。
【0020】
先ず、バルブ枠51の内周側にバルブ本体53が移動可能に支持され、このバルブ本体53の内周側とバルブ枠51との間を掛け渡すようにしてステム52が移動可能に支持されている。ステム52とバルブ本体53との間には、圧縮ばね54が介装されているため、ステム52は図示下方(オフ方向)に付勢されている。又、バルブ枠51とバルブ本体53との間にも圧縮ばね55が介装されているため、バルブ本体53は上動方向に付勢されている。なお、バルブ枠51は移動しない。
【0021】
トリガ60を引き操作しない状態(図1、図4、図6に示す状態)では、ステム52が図示上方(オン方向)に押し込まれないので、該ステム52は圧縮ばね54により下端のオフ位置に保持されている。この状態では、ステム52に取り付けた下側のシールリング52aによりバルブ枠51の内周側が大気から遮断される一方、ステム52の上側のシールリング52bがバルブ本体53の内周側から外れているので、該バルブ本体53の内周側とバルブ枠51の内周側が連通した状態となっている。
【0022】
バルブ本体53の上面は、ハンドル部3内に設けた蓄圧室Aに露出されており、その中心には通気孔53aが形成されている。蓄圧室Aには、ハンドル部3の先端に接続したエアホース(図示省略)を介してエア源から圧縮エアが常時供給されている。このため、通気孔53aを経てバルブ本体53の内周側ひいてはバルブ枠51の内周側には蓄圧室Aから圧縮エアが供給されている。
バルブ本体53の上面と下面との受圧面積差及び圧縮ばね55の付勢力により、バルブ本体53は上動端に保持されている。この状態が図6に示されている。この状態では、バルブ本体53に取り付けた開閉リング53bが閉じられて、バルブ本体53の外周側が蓄圧室Aから遮断される。このため、給気路56及び前記給気口19を経て共通エア室40に圧縮エアは供給されない(ねじ締め機の非作動状態)。
又、図6に示す状態では、給気路56がバルブ本体53の外周側に連通されている。バルブ本体53の外周側は排気路3aを経て常時大気に連通されている。このため、共通エア室40は、給気路56、バルブ本体53の外周側及び排気路3aを経て大気開放されている。
【0023】
トリガ60を図示上方へ引き操作すると、ステム52が圧縮ばね54に抗して上動するため、該ステム52の下側のシールリング52aがバルブ枠51から外れるとともに、上側のシールリング52bがバルブ本体53の内周側にはまり込む。このため、バルブ枠51とバルブ本体53との間の空間部が、バルブ本体53の内周側ひいては蓄圧室Aから遮断されるとともに、大気開放される。
バルブ枠51とバルブ本体53との間の空間部が大気開放されると、該バルブ本体53の上面に未だ作用する蓄圧室Aの空気圧により該バルブ本体53が圧縮ばね55に抗して下動し、これにより開閉リング53bが開かれる。この状態が図2及び図3に示されている。
【0024】
バルブ本体53が下動して開閉リング53bが開かれると、給気路56と排気路57が遮断される一方、給気路56が蓄圧室Aに連通されるため、給気路56及び給気口19を経て共通エア室40に圧縮エアが供給される。これにより、前記したようにピストン11が下動し、且つエアモータ21が上動・回転してねじ締めが開始される。
なお、排気路57は、バルブ本体53の外周側及び排気路3aを経て常時大気に開放されている。
【0025】
次に、本実施形態のねじ締め機1は、増し締め機能(締め直し機能)を備えている。この増し締め機能は、図4に示すように途中まで締め込まれて未だその頭部がねじ締め込み材Wから突き出した状態のねじSを、頭部がねじ締め込み材Wから飛び出さない状態まで締め込む機能をいう。
上記したようにピストン11が下動端に至ってねじSが完全に締め込まれ、且つトリガ60が依然として引き操作されている状態では、図3に示すようにドライバビット14の先端が締め込み深さ調整ブロック13aから僅かに突き出した状態(若しくはほぼ一致した状態)となっている。また、ピストン11が下動端に至っていることから、モータ停止バルブ30のバルブ下室30cに圧縮エアが供給され、これによりバルブ本体32が上動して排気路2cが遮断され、従ってエアモータ21は停止した状態となっている。
【0026】
このようにピストン11が下動端に至り、エアモータ21が停止し、且つトリガ60を引き操作した状態のまま、図4に示すようにドライバビット14の先端部をねじ締め途中のねじSの頭部にセットする。然る後、当該ねじ締め機1をねじ締め込み直動方向に押し付ける。この押し付け操作は、ピストン上室10U(共通エア室40)の空気圧に抗してなされる。この押し付け操作により、ドライバビット14ひいてはピストン11が第1シリンダ10内を相対的に上動する。
図4及び図5に示すようにピストン11の上動に伴って上側のシールリング11aがバルブ孔10bよりも上側に至り、下側のシールリング11bがバルブ孔10bよりも依然として下側に位置する状態になると、バルブ孔10bがピストン上室10U及びピストン下室10Dの双方から遮断された状態となる。なお、この段階で、ピストン上室10U及びピストン下室10Dには、それぞれ圧縮エアが供給された状態となっている。
【0027】
ここで、上記上側のシールリング11aと下側のシールリング11bの間においてピストン11の外周面には、通気孔11eが形成されている。この通気孔11eは図示するようにバルブ孔10b及びエア通路2dを経てモータ停止バルブ30のバルブ下室30cに連通している。
一方、この通気孔11eは、ピストン11の内周側と保持リング11fの先端側との間の隙間及び鋼球11c〜11cを保持する保持孔を経て軸受け筒体部11dの内周側すなわち軸受け筒体部11dと作動軸12との間の隙間に連通している。軸受け筒体部11dと作動軸12との間の隙間は、この段階ではピストン下室10Dから遮断され、且つダンパ17及び案内スリーブ13の内周側を経て大気に連通している。
以上のことから、当該ねじ締め機1の押し付け操作によりピストン11が適当な距離だけ上動して、第1シリンダ10のバルブ孔10bの上側に上側のシールリング11aが位置し、下側に下側のシールリング11bが位置する状態となると、トリガバルブ50がオン状態のまま(トリガ60を引き操作したまま)モータ停止バルブ30のバルブ下室30cが大気開放される。
【0028】
一方、この段階でトリガバルブ50がオン状態であることにより、共通エア室40、エアモータ21及び排気路2cを経てバルブ上室30aには圧縮エアが供給されている。このため、バルブ下室30cが大気開放されるとバルブ本体32が下動する。図4及び図5はこの状態を示している。
バルブ本体32が下動すると、バルブ上室30aが排気口30b、排気路18、排気路57、トリガバルブ50及び排気路3aを経て大気に連通される。バルブ上室30aが大気に連通されると、エアモータ21の排気がなされる状態となるので、エアモータ21は共通エア室40に供給される圧縮エアにより再度回転し始め、これによりねじSが増し締めされる。
【0029】
増し締めされたねじSが完全に締め込まれると、ピストン11が下動端に至るので、前記通常のねじ締め動作と同様トリガ60の引き操作を解除すると、ピストン11がリターンエア室15からピストン下室10Dに供給される圧縮エアにより上動し、以上で当該ねじ締め機1が初期状態に復帰する。
【0030】
以上のように構成したねじ締め機1によれば、第1シリンダ10のピストン上室10Uと第2シリンダ20のピストン下室20Dが連通されて共通エア室40とされているため、トリガ60の引き操作によりトリガバルブ50をオンして、共通エア室40に圧縮エアを供給すると、ピストン11が下動するとともに、作動軸12を回転させるためのエアモータ21がピストン11とは反対方向に移動(上動)する。このことから、ピストン11を下動させる反力として発生する、当該ねじ締め機1を上方へ持ち上げるための力は、エアモータ21を上動させるために消費され、従って当該ねじ締め機1に持ち上げる方向(反ねじ締め方向)の反動は大幅に低減される。
【0031】
すなわち、仮にエアモータが反ねじ締め方向に移動しない構成であった場合には、共通エア室40に供給された圧縮エアがエアモータの下面と隔壁4の下面に作用し、これが当該ねじ締め機1を反ねじ締め方向に押し上げる力となって使用者は大きな反動を受ける。しかしながら、例示した構成によれば、共通エア室40に供給された圧縮エアによりエアモータ21が上動するので、該エアモータ21の下面に作用した圧縮エアはねじ締め機1を押し上げる力としては作用しない。
このように、使用者は、ねじ押し付け時に反動を受けることがないので、正確なねじ締め作業を行うことができるようになる。
【0032】
又、共通エア室40に供給された圧縮エアにより、ピストン11が下動するとともに、エアモータ21が反ねじ締め込み直動方向に移動する。しかも、エアモータ21は反ねじ締め込み直動方向に一定距離移動した後(シールリング22cがライナー5の段差部5aを通過した)、同じく共通エア室40に供給された圧縮エアにより回転し始める。このように、エアモータ21は共に共通エア室40に供給された圧縮エアにより反ねじ締め込み直動方向に移動するとともに回転するので、エアモータ21を反ねじ締め込み直動方向に移動させるために別途エア回路を設定する必要はなく、これによりエア回路を複雑にすることなく、上記作用効果を得ることができる。
【0033】
以上説明した実施形態には、種々変更を加えることができる。例えば、エアモータ21は、共通エア室40に供給された圧縮エアにより反ねじ締め込み直動方向に移動するとともに回転する構成を例示したが、共通エア室40とは別のエア通路を経て供給する圧縮エアにより回転させる構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、ねじ締め機の主として本体部の内部構造を示す側面図である。本図は、トリガを引き操作しない非作動状態を示している。
【図2】同じくねじ締め機の内部構造を示す側面図である。本図は、トリガを引き操作されて、ピストンが途中まで下動した段階を示している。この段階では、エアモーターは上動のみし未だ回転し始めていない。
【図3】同じく、ねじ締め機の内部構造を示す側面図である。本図は、ピストンが下動端に至り、ねじ締めが完了した段階を示している。この段階で、モータ停止バルブのバルブ本体が上動してエアモータの回転が停止する。
【図4】同じく、ねじ締め機の内部構造を示す側面図である。本図は、増し締め時の状態を示している。図3に示す状態と比較すると、本図に示す状態は、ピストンが僅かに上動側に変位して、モータ停止バルブのバルブ本体が下動し、従ってエアモータが回転している点で異なっている。
【図5】増し締め時におけるピストン周辺の内部構造を示す側面図である。
【図6】非作動時におけるピストン及びトリガバルブ周辺の内部構造を示す側面図である。
【符号の説明】
S…ねじ、W…ねじ締め込み材、A…蓄圧室
1…ねじ締め機
2…本体、3…ハンドル部
10…第1シリンダ
11…ピストン
12…作動軸
20…第2シリンダ
21…エアモータ、26…モータ軸
30…モータ停止バルブ
40…共通エア室
50…トリガバルブ、52…ステム、53…バルブ本体
60…トリガ

Claims (2)

  1. 圧縮エアによりねじ締め込み直動方向に移動してねじをねじ締め込み材に押し付けるピストンと、該ピストンを内装する第1シリンダと、圧縮エアにより回転して前記ねじを締め込み方向に回転させるエアモータと、該エアモータを前記ピストンと同軸上で移動可能なピストンとして内装する第2シリンダを備え、前記第1シリンダの上室と前記第2シリンダの下室を連通して共通エア室とし、該供給エア室に供給した圧縮エアにより、前記ピストンを前記ねじ締め込み直動方向に移動させるとともに、前記エアモータを前記ねじ締め込み直動方向とは反対方向に移動させる構成としたねじ締め機。
  2. 請求項1記載のねじ締め機であって、前記共通エア室に供給した圧縮エアにより前記エアモータが前記ねじ締め込み直動方向とは反対方向に一定距離移動すると、前記エアモータのモータケースに設けたエア供給口を経て前記エアモータが前記共通エア室に連通されて、前記共通エア室に供給された圧縮エアにより前記エアモータが回転し始める構成としたねじ締め機。
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