JP4872021B1 - 回転式締付機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボルトやナットの締付け作業との際に生じる反力を低減させることができる締付機を提供すること。
【解決手段】ボルトを締め付けるドライバーを取り付け、このドライバーに回転を伝達するスピンドル10、このスピンドル10の、正確にトルクとスピードを計測するトルクトランスデューサ20と、スピンドル10の回転数及びトルク強度を変換する第1ギアアッシー30と、この第1ギアアッシー30に回転を伝達するモーター40と、このモーター40を介して第1ギアアッシー30と反対側に取り付けられる第2ギアアッシー50と、この第2ギアアッシー50と脱着自在な板バネ60と、これらを収容するケーシング90を主として備えている。
【選択図】図1
【解決手段】ボルトを締め付けるドライバーを取り付け、このドライバーに回転を伝達するスピンドル10、このスピンドル10の、正確にトルクとスピードを計測するトルクトランスデューサ20と、スピンドル10の回転数及びトルク強度を変換する第1ギアアッシー30と、この第1ギアアッシー30に回転を伝達するモーター40と、このモーター40を介して第1ギアアッシー30と反対側に取り付けられる第2ギアアッシー50と、この第2ギアアッシー50と脱着自在な板バネ60と、これらを収容するケーシング90を主として備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、ネジ締めやボルト締め作業に使用される回転式締付機に関し、特に、締付け作業の際に生じる反力を低減することができる回転式締付機に関する。
従来、自動車や家電部品等の組立工程におけるネジ締付けやボルト締付け作業には、電動ドライバーやナットランナーと称する回転式の締付機が汎用されている。
この種の回転式締付け機は、一般に、回転駆動源のモーターとトルク増幅ギアの組み合わせで構成されている。トルクを制御する方法としては、動力駆動源と出力回転軸との間にクラッチ機構を設けて、出力回転軸に所定のトルク以上の負荷が加わった場合に、前記クラッチ機構を作動させて出力回転軸への伝達を遮断したり、又はトルクセンサーを装着し、出力回転軸のひずみの信号をトルクセンサーから送信して電子制御装置によりモーターの動力を遮断したりして締付けトルクを制御する方法がある。
このように従来の回転式締付機は、締付けトルクを制御する点では種々の配慮がなされているが、その反面、ネジ締付け作業の際に生じる反力に対しては特段の配慮がなされておらず、このため、回転式締付機を保持する治具が大きくなったり、反力受け治具が必要になったりしていた。
そこで、本発明は、こうした課題を鑑みてなされたものであり、ネジやボルトの締付け作業との際に生じる反力を吸収させることができる回転式締付機を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採った。
本発明の回転式締付機は、
両側に第1回転軸と第2回転軸を有する回転駆動源と、
前記第1回転軸と連動する第1歯車装置と、
前記第1歯車装置に連結された出力回転軸と、
前記第2回転軸と連動し、第2回転軸と反対の回転を出力する出力部を有する第2歯車
装置と、
前記第2歯車装置の出力部と着脱可能に形成された反力吸収体と、
少なくとも前記出力回転軸を収容する第1収容体と、
少なくとも前記反力吸収体を収容し、かつ前記反力吸収体の一部を固定してなる第2収
容体と、
を備え、
ネジ又はボルトを締め付けた場合に、ネジ又はボルトが着座したときに発生する反動トルクが前記第2収容体に作用した際に、前記第1収容体と前記第2収容体が近接
することによって、前記第2歯車装置と前記反力吸収体が連結され、前記第2歯車装置の
出力部のトルクを前記反力吸収体に伝達可能であることを特徴とする。
両側に第1回転軸と第2回転軸を有する回転駆動源と、
前記第1回転軸と連動する第1歯車装置と、
前記第1歯車装置に連結された出力回転軸と、
前記第2回転軸と連動し、第2回転軸と反対の回転を出力する出力部を有する第2歯車
装置と、
前記第2歯車装置の出力部と着脱可能に形成された反力吸収体と、
少なくとも前記出力回転軸を収容する第1収容体と、
少なくとも前記反力吸収体を収容し、かつ前記反力吸収体の一部を固定してなる第2収
容体と、
を備え、
ネジ又はボルトを締め付けた場合に、ネジ又はボルトが着座したときに発生する反動トルクが前記第2収容体に作用した際に、前記第1収容体と前記第2収容体が近接
することによって、前記第2歯車装置と前記反力吸収体が連結され、前記第2歯車装置の
出力部のトルクを前記反力吸収体に伝達可能であることを特徴とする。
本発明の回転式締付機は、回転駆動源を介して両側に、第1回転軸と第2回転軸を備えている。それぞれの第1回転軸と第2回転軸は同方向に回転し、それぞれ第1歯車装置と第2歯車装置に連結されている。反動トルクが発生していない状態では第2歯車装置は空転するようになっている。ネジ又はボルトを締め付けていきネジ又はボルト等が着座すると、出力回転軸に反力が発生し、反動トルクが第2収容体に生じる。この反動トルクによって、第2歯車装置と反力吸収体とが接近して、第2歯車装置が反力吸収体にトルクを伝達可能になる。第2歯車装置は第2回転軸と反対方向の回転を出力するため、出力回転軸(又は第1回転軸)にかかる反力は、反力吸収体によって相殺される。おそらく、第2歯車装置の反力は、第1歯車装置から発生される出力より遅れて発生するため、出力回転軸からの反力よりも小さくなり第1歯車装置と第2歯車装置とのトルク差分の反力しか収容体に発生しないことになると思われる。回転式締付機を保持する作業者にかかる負荷を軽減することができ、作業者による回転式締付機を保持する状態の変動を低減することができるので、手元が狂うことを防止でき、ネジ締めやボルト締めの精度を向上させることができる。また、装置に装着された反力受け用の取り付け治具を小さくできるため、回転式締付機を取り付ける装置やロボットを従来のものより小さくすることができる。
また、本発明にかかる回転式締付機として、前記反力吸収体には、かさ歯車が形成され、前記第2歯車装置の出力部は、前記かさ歯車と反転した凹部に形成され、前記反力吸収体と前記第2歯車装置とが近接することによって、前記かさ歯車と前記凹部とが噛合して、前記第2歯車装置の出力部のトルクを前記反力吸収体に伝達可能であってもよい。すなわち、スプライン嵌合により、反力吸収体と第2歯車装置とを同期させたものである。係る構成を採用することにより、反力吸収体と第2歯車装置とを近接させるだけで、かさ歯車と凹部が噛合し、反力吸収体と第2歯車装置の回転数を同期させることができる。
さらに、本発明にかかる回転式締付機として、前記第1収容体又は前記第2収容体のいずれか一方の収容体が他方の収容体に内挿可能に形成されてなり、内挿された側の収容体の側壁には突出部が形成され、外挿された側の収容体には、前記突出部を摺動可能に形成され、かつ回転軸に対して斜めに設けられた貫通穴又は溝が形成されていてもよい。係る構成を採用することより、第2収容体の反動トルクが発生することによって、内装された収容体の突出部が外挿された収容体の貫通穴又は溝内を摺動して、互いの収容体が近接する方向へ移動することになる。結果として、反力吸収体と第2歯車装置とが連結される。従って、出力回転軸に発生した反力を収容容器に伝達するだけで、反力吸収体と第2歯車装置とを連結させることができ、その他別の機構を設ける必要はない。
さらに、本発明にかかる回転式締付機として、前記第1歯車装置及び前記第2歯車装置は、遊星歯車であってもよい。かかる構成を採用することによって、回転駆動源の回転軸の回転数及びトルクを最適化して出力回転軸に伝達することができる。
さらに、本発明にかかる回転式締付機として、前記第1歯車装置と前記第2歯車装置は同一ギア比であってもよい。かかる構成を採用することによって、出力回転軸と第2歯車装置の出力部のトルクが同じトルクになるので、トルクが異なる場合と比較して、より効果的に反力を相殺することができる。第1歯車の出力と同出力を第2歯車と連結された反力吸収体で吸収しながら出力することが可能である。
さらに、本発明に係る回転式締付機として、前記反力吸収体は、板バネであってもよい。かかる構成を採用することによって、耐久性に優れ、かつトルク吸収に優れた回転式締付機とすることができる。
さらに、本発明にかかる回転式締付機として、前記第1収容体と前記第2収容体とを離間する方向へ付勢する付勢部材を備えていてもよい。かかる構成を採用することによって、反動トルクが消滅した時点で自動的に第2歯車装置と反力吸収体を離間させることができ、離間させる作業を省略することができる。
本発明に係る回転式締付機として、締付作業時に生じる反力を軽減して良好な作業性を実現するとともに、最業者の安全を確保しうる回転式締付機を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に沿って詳細に説明する。ここで、上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を説明するにあたり、本実施の形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施の形態のボルト締付機100が本発明の回転式締付機に相当し、スピンドル10が出力回転軸に相当し、モーター40が回転動力源に相当し、第1ギアアッシー30が第1歯車装置に相当し、第2ギアアッシー50が第2歯車装置に相当し、ロッド受ギア51が第2歯車装置の出力部に相当し、板バネ60が反力吸収体に相当し、ケーシング90が収容体に相当し、アウターケーシング91が第1収容体に相当し、インナーケーシング92が第2収容体に相当し、付勢バネ95が付勢部材に相当する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではない。なお、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかるボルト締付機100について説明する。図1は、ボルト締付機100の要部を側面から示した概略側面図である。ボルト締付機100は、ハンドツールタイプのボルト締付機であり、手で把持しやすいように全体がピストル型に形成されたハウジング110と、このハウジング110内部に設けられるドライバー、ラチェット又はソケット等に回転を伝達するスピンドル10、このスピンドル10のトルクとスピードを計測するトルクトランスデューサ20と、スピンドル10の回転数及びトルク強度を変換する第1ギアアッシー30と、この第1ギアアッシー30に回転を伝達するモーター40と、このモーター40を介して第1ギアアッシー30と反対側に取り付けられる第2ギアアッシー50と、この第2ギアアッシー50と脱着自在に形成された板バネ60と、これらを収容するケーシング90を主として備えている。
第1実施形態にかかるボルト締付機100について説明する。図1は、ボルト締付機100の要部を側面から示した概略側面図である。ボルト締付機100は、ハンドツールタイプのボルト締付機であり、手で把持しやすいように全体がピストル型に形成されたハウジング110と、このハウジング110内部に設けられるドライバー、ラチェット又はソケット等に回転を伝達するスピンドル10、このスピンドル10のトルクとスピードを計測するトルクトランスデューサ20と、スピンドル10の回転数及びトルク強度を変換する第1ギアアッシー30と、この第1ギアアッシー30に回転を伝達するモーター40と、このモーター40を介して第1ギアアッシー30と反対側に取り付けられる第2ギアアッシー50と、この第2ギアアッシー50と脱着自在に形成された板バネ60と、これらを収容するケーシング90を主として備えている。
スピンドル10は、先端にドライバーやソケット型のレンチ等を取り付けることができ、後端が第1ギアアッシー30と連結された軸である。スピンドル10は、第1ギアアッシー30から伝達された回転をネジやボルトに直接伝達する部分である。
トルクトランスデューサ20は、スピンドル10のトルク強さ及びひずみを測定することができ、各種信号を送信して公知の制御回路(図示しない。)へ信号を送信することができる。この信号を受領した制御手段を利用して、例えば、モーター40の動力を遮断したり、締付けトルクを制御したりすることができる。
第1ギアアッシー30は、モーター40の第1回転軸41と連結されていて、回転数及びトルク強度を変換してスピンドル10へ伝達するためのものである。本実施形態においては、遊星歯車機構をなしている。例えば、第1ギアアッシー1000rpmの第1回転軸41の右回転を100rpmに回転を落としてスピンドル10に伝達し、トルク強度を10倍にして伝達する。
モーター40は、回転動力を第1ギアアッシー30及び第2ギアアッシー50に伝えるためのものである。モーター40は、第1回転軸41によって第1ギアアッシー30に右回転を伝達する。一方、第2回転軸42は、モーター40の第1回転軸41と連結されており、同方向に回転し、後述する第2ギアアッシー50に同方向の回転を伝達する。この際に、モーター40はアウターケーシング91及びインナーケーシング92から遊離して設けられている。そのため、モーター40に回転トルクが発生した場合には、モーター自体も自転可能である。
第2ギアアッシー50は、第1ギアアッシー30と同様の遊星歯車機構をなし、ギア比は第1ギアアッシー30と同じギア比を有している。第2ギアアッシー50は、第1ギアアッシー30に対して、一段多いピニオンギアが噛まされていて、第1ギアアッシー30と反対回転を出力する。つまり、第1ギアアッシー30及び第2ギアアッシー50は、同じギア比であるので、それぞれ反対方向の同回転数の回転を出力することになる。第2ギアアッシー50は、後端部に板バネ60と所定の場合に連結可能なロッド受ギア51を有している。ロッド受ギア51は、図2に示すように、下方から円錐台形状の部分51a、円錐状の部分51bから形成された凹部に形成されてなり、円錐台形状の部分51aの周囲には、かさ歯車が刻まれている。
板バネ60は、第2ギアアッシー50と連結した際に、第2ギアアッシー50から伝達されたトルクを吸収し、反動トルクを相殺する機能を有する回転緩衝材の機能を有するものである。板バネ60の第2ギアアッシー50側には、第2ギアアッシー50のロッド受ギア51と反転した形状の凸状をなすロッド61が設けられている。一方、第2ギアアッシー50と反対側は、インナーケーシング92の底部に固定されている。このロッド61には、ロッド受ギア51のかさ歯車と反転された歯車が形成されているため、ロッド61がロッド受ギア51に挿入された場合には、スプライン嵌合することになり、第2ギアアッシー50の回転が板バネ60に伝達され、第2ギアアッシーと板バネ60は同期することになる。
ケーシング90は、アウターケーシング91及びインナーケーシング92とからなり、アウターケーシング91は、スピンドル10側から前述したスピンドル10、トルクトランスデューサ20及び第1ギアアッシー30等の機器を収容し、インナーケーシング92は、板バネ60側から、板バネ60、第2ギアアッシー50及びモーター40等の機器を収容する。図3(c)のA−A断面図に示すように、アウターケーシング91の開口端は、インナーケーシング92の開口端の一部を覆っている。インナーケーシング92の側壁は突出部93を備えており、他方、アウターケーシング91は斜めに形成されたスリット94を備えている。そして、突出部93がこのスリット94内で摺動可能に設けられている。一方で、インナーケーシング92とアウターケーシング91は、図1に示すように、インナーケーシング92とアウターケーシング91にそれぞれ連設された付勢バネ95によって互いに離隔する方向に付勢されている。
以上のように構成されたボルト締付機100の使用方法とともに、その機能について説明する。ボルト締付機は、スピンドル10の先端にソケットが取り付けられた状態で、モーター40に電源を供給することで、モーター40は第1回転軸41に約1000rpmの右回転、第2回転軸42に約1000rpmの同方向の回転力を与え、それぞれ第1ギアアッシー30及び第2ギアアッシー50を介して、スピンドルに約100rpmの右回転、ロッド受ギア51に100rpmの反対方向の回転を与える。この段階では、ロッド受ギア51は空転していることになる。この状態からボルトを締め付けていくと、ボルト締め時のわずかの加減速回転運動又は等速回転運動を行っている間は、反動トルクはほとんど生じない。この状態では、アウターケーシング91とインナーケーシング92は、図3(a)に示すように、突出部93がスリット94のインナーケーシング92側に配置され、インナーケーシング92に固定されている板バネ60は、第2ギアアッシー50と離間している。よって、第2ギアアッシー50と板バネ60は、互いに連関性を有していない。この状態から、ボルトを締め付けていくと、ボルトの座面が着座した状態から、反動トルクが発生して目標とするトルクまでボルトを締め付けていくことになる。この際に発生した反動トルクは、インナーケーシング92に伝達され、インナーケーシング92は反力によって左方向へ回転する。すると、突出部93はスリット94内を摺動して図3(b)に示す位置にインナーケーシング92は移動し、インナーケーシング92はアウターケーシング91側へ移動する。この移動によって、ロッド受ギア51とロッド61が噛合し、いままで空転していたロッド受ギア51、つまり第2ギアアッシー50の回転トルクが板バネ60に伝達される。これによって、第1ギアアッシー30の回転トルクと相殺されることになる。おそらく、図4のグラフに示すように、第2ギアアッシー50のトルクは、板バネ60で吸収されながら上昇するため、第1ギアアッシー30で発生したトルクに遅れて上昇することになる。これによって、スピンドル10に係るトルクはトルクの上昇の遅れによって発生する第1ギアアッシー30で発生する反力F1と第2ギアアッシー50で発生する反力F2の反力差分の反力しかハウジングに感知しないことになると思われる。このように第1ギアアッシー30で発生する反力F1を第2ギアアッシー50で発生する反力F2で打ち消すことによって反力を低減させることができる。
なお、着座からの回転角度が、板バネ60が吸収する回転角度より大きな場合は、板バネ60がトルクを吸収できなくなった時点で第1ギアアッシー30の反力F1と第2ギアアッシーの反力F2が相互の反力を同時に相殺することで、スピンドル10は停止した状態になる。
スピンドル10が停止すると、反動トルクは解消され、インナーケーシング92に働く反力は解消し、付勢バネ95によってインナーケーシング92とアウターケーシング91は、離間される。これに伴い、ロッド受ギア51とロッド61は離間されてロッド受ギア51が空転状態に戻ることになる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施しうる。
例えば、上述した実施形態においては、回転動力源として電動のモーター40を使用したが、これに限定するものではなく、エアーモーター等であってもよい。
また、上述した実施形態においては、手持ち用のハンドタイプのボルト締付機100を用いて説明したが、これに限定するものではなく、装置固定式のタイプであってもよい。
また、上述した実施形態においては、アウターケーシング91をスピンドル10側に配置し、インナーケーシング92を板バネ80側に配置したが、インナーケーシング92をスピンドル10側に配置し、アウターケーシング91を板バネ80側に配置してもよい。
また、上述した実施形態においては、一方、ロッド受ギア51は、下方から円錐台形状の部分51a、円錐状の部分51bから形成された凹部に形成されてなり、円錐台形状の部分51aの周囲には、かさ歯車が刻まれていて、他方、ロッド61には、ロッド受ギア51のかさ歯車と反転された歯車が形成されているが、図5に示すように、ロッド受けギア51の上面に凹凸形状を設けたタイプのものを使用し、それに反転したロッド61を設けても構わない。
また、上述した実施形態においては、アウターケーシング91にスリット94を設けているが、スリット94に代えて、アウターケーシング91の裏に溝を形成してもよい。
また、上述した実施形態においては、回転緩衝材として板バネを用いて説明したが、これに限定するものではなく、ゴム、ウレタン等の弾性素材や、板バネ以外のスプリングで
あってもよい。
あってもよい。
上述した実施の形態で示すように、ボルト締付機等の回転式締付け具としてとして産業上利用可能である。
10…スピンドル、20…トルクトランスデューサ、30…第1ギアアッシー、40…モーター、41…第1回転軸、42…第2回転軸、50…第2ギアアッシー、51…ロッド受ギア、51a…円錐台形状の部分、51b…円錐状の部分、60…板バネ、61…ロッド、90…ケーシング、91…アウターケーシング、92…インナーケーシング、93…突出部、94…スリット、95…付勢バネ、100…ボルト締付機、110…ハウジング
Claims (7)
- 両側に第1回転軸と第2回転軸を有する回転駆動源と、
前記第1回転軸と連動する第1歯車装置と、
前記第1歯車装置に連結された出力回転軸と、
前記第2回転軸と連動し、第2回転軸と反対の回転を出力する出力部を有する第2歯車装置と、
前記第2歯車装置の出力部と着脱可能に形成された反力吸収体と、
少なくとも前記出力回転軸を収容する第1収容体と、
少なくとも前記反力吸収体を収容し、かつ前記反力吸収体の一部を固定してなる第2収容体と、
を備え、
ネジ又はボルトを締め付けた場合に、ネジ又はボルトが着座したときに発生する反動トルクが前記第2収容体に作用した際に、前記第1収容体と前記第2収容体が近接することによって、前記第2歯車装置と前記反力吸収体が連結され、前記第2歯車装置の出力部のトルクを前記反力吸収体に伝達可能であることを特徴とする回転式締付機。 - 前記反力吸収体には、かさ歯車が形成され、
前記第2歯車装置の出力部は、前記かさ歯車と反転した凹部に形成され、
前記反力吸収体と前記第2歯車装置とが近接することによって、前記かさ歯車と前記凹部とが噛合して、前記第2歯車装置の出力部のトルクを前記反力吸収体に伝達可能であることを特徴とする請求項1に記載の回転式締付機。 - 前記第1収容体又は前記第2収容体のいずれか一方の収容体が他方の収容体に内挿可能に形成されてなり、
内挿された側の収容体の側壁には突出部が形成され、
外挿された側の収容体には、前記突出部を摺動可能に形成され、かつ回転軸に対して斜めに設けられた貫通穴又は溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転式締付機。 - 前記第1歯車装置及び前記第2歯車装置は、遊星歯車であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転式締付機。
- 前記第1歯車装置と前記第2歯車装置は同一ギア比であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転式締付機。
- 前記反力吸収体は、板バネであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の回転式締付機。
- 前記第1収容体と前記第2収容体とを離間する方向へ付勢する付勢部材を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の回転式締付機。
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