JP3560478B2 - テレビドアホン装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋外に設置するカメラ付きドアホン子機と宅内に設置するテレビモニタ付き親機からなるテレビドアホン装置に関し、より詳細には、かかるテレビドアホン装置における子機と親機間を伝送されるの制御信号の伝送方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、使用に供されつつあるテレビドアホン装置は、屋外に設置するカメラ付きドアホン子機(以下、子機と略す)と、宅内に設置するテレビモニタ付き親機(以下、親機と略す)を2本の伝送線で接続する2線式が主流になっている。
このテレビドアホン装置における親機の動作としては、子機との通話と子機により撮像した映像の表示の2つがある。
この装置による場合、親機による来客応対のための動作時には、上記した2つの動作が共に必要とされるが、親機によるモニタ動作時には、上記した2つの動作の後者のみが必要とされる。
従って、モニタ動作時には子機のスピーカアンプの電源をオンする必要はない。にもかかわらず、モニタ動作時にもスピーカアンプの電源をオンにしたままとしているものがあり、こうした状態にあると、スピーカアンプの電源の立ち上げ時または立ち下げ時に、子機のスピーカから耳障りなPOP(ポップ)音が発生することになる。
【0003】
一方、映像と音声の伝送に関して、その方式として次の2種類がある。
一つは音声をベースバンド,映像をFM変調にて伝送する方式であり、もう一つは音声をFM変調,映像をベースバンドで伝送する方式である。
後者の方式では、モニタ動作時にあるか否かが子機から親機へ伝送するFM変調波のキャリアの有無によってわかるので、モニタ動作時をFM変調波のキャリアなしで知りこの検知信号を制御信号として用いることにより子機スピーカアンプの電源をオフにし、逆の場合にはオンにするという様にして、子機スピーカアンプの電源オン/オフの制御を行うことができる。
このように、来客応対動作時/モニタ動作時に子機スピーカアンプの電源を自動的にオン/オフすることにより、スピーカアンプの電源の立ち上げまたは立ち下げに伴うPOP音の発生を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、もう一方の方式である音声をベースバンド、映像をFM変調にて伝送する方式では、子機のスピーカアンプの電源をオン/オフするためには別の制御信号を用意する必要がある。
このための方法として、かかる制御信号を伝送波に乗せて送ることが考えられるが、この制御信号の周波数帯域は音声帯域および映像FM変調波の帯域に重ならないように選ぶ必要がある。
この制御信号として、一般的なリモコン制御に用いられているリモコン信号を利用することが考えられる。このリモコン信号は、図2に示すように、種々の制御を可能にする制御信号を表すコード信号により30〜40kHzの伝送信号がオン/オフされ得られた断続波の信号であり、この信号を用いることになる。
しかしながら、このリモコン信号を用いると、コード信号の信号解読といった信号処理のためのマイクロコンピュータ等が必要となり、回路規模が大きくなるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記した従来技術或いは先行技術における問題点に鑑みてなされたもので、音声伝送方式がベースバンド方式をとるテレビドアホン装置において、子機と親機の間で伝送される制御信号がベ−スバンド方式による音声帯域へ干渉することなく、かつ、制御信号に応じて動作する受信制御回路を簡単に構成し得る当該テレビドアホン装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビドアホン装置は、上記課題を解決するため、子機のスピーカアンプの電源をオン/オフする等、子機の構成要素の動作を制御するための制御信号として、例えば、図3(A)に示すような30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数(例えば1kHz)で断続した信号を用いる。
この信号の有無によりスピーカアンプの電源のオン/オフを制御するようにする。この場合に、例えば、この断続信号を上記30〜40kHzの連続波の信号と比較することにより制御信号を得て、スピーカアンプ等の電源のオン/オフを制御することも可能である。また、この断続に用いる周波数を複数用意すれば、受信,検波後の周波数の違いにより異なる動作に応じる制御信号を得て、スピーカアンプの電源のオン/オフ等を行うことも可能である。
【0007】
そして、各請求項の発明は、次の技術手段を構成する。
請求項1の発明は、端末を結ぶ伝送路を介して端末間で音声を双方向に、映像を少なくとも一方向に、又、端末が備える構成要素の動作を制御する制御信号を相手端末に伝送することを可能にし、かつ、該音声の伝送方式をベースバンド伝送方式としたテレビドアホン装置であって、前記制御信号として音声帯域より高い周波数の信号を音声帯域の単一の周波数で断続することによって生成される信号を用い、前記制御信号の有無によって異なる制御動作を選択することにより、該制御信号が音声帯域へ干渉することなく、かつ、該制御信号により動作する制御手段を簡単化したことを特徴としたものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、伝送路により結ばれた前記端末の一方をカメラ付きドアホン子機とし、他方をテレビモニタ付きドアホン親機とし、該ドアホン親機のテレビモニタで該ドアホン子機のカメラにより撮られた画像が再生されることを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記制御信号により来客応対動作又はモニタ動作を選択する制御を行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記モニタ動作を選択する制御には、前記カメラ付きドアホン子機のスピーカアンプの電源のオン/オフの制御を含み、モニタ動作時に該スピーカアンプの電源をオフとする制御を行い、該ドアホン子機のカメラによる映像のみを伝送するようにしたことを特徴としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるテレビドアホン装置の実施の形態の1例を図1及び図3を参照して説明する。
図1は、本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の形態で、30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数で断続した信号を制御用信号として受信,検波,制御動作を行うようにした当該装置の子機の回路ブロック図を示す。
図1において、C1,C2は2線接続端子であり、この2線にて親機と接続される。そして、この2線上には子機への供給電源,映像FM信号(この例では子機から親機へ伝送されるFM変調された映像信号),双方向通話音声信号(親機から子機への通話音声および子機から親機への通話音声信号)および制御信号(この例では親機から送られ子機を制御するための信号)が重畳される。
【0013】
また、ダイオードブリッジ1は、2線接続端子C1,C2から供給される電源を無極性化するものである。ダイオードブリッジ1の後に接続されるインピーダンスアッパー2は、これに続く電源回路3の側を低インピーダンスに、2線接続端子C1,C2側を高インピーダンスに保ち、2線上を伝送される映像FM信号や双方向通話音声信号がショートされるのを防止している。
電源回路3は、子機内のカメラ回路5等内部にある各々のブロックで必要な電源を生成している。従って、後で詳述するが、スピーカアンプSW(スイッチ)11に加えられる電源制御信号によってオン/オフ制御されるスピーカアンプの電源もこの電源回路3で生成される。
【0014】
カメラ回路5はCCD等の撮像素子を含む撮像装置による画像変換や撮像した画像に対しAGCや他の映像処理を施し、コンポジット映像信号として出力する。そして、映像FM変調および出力回路4は、このコンポジット映像信号を2線上の伝送に適したFM波に変換,出力するものである。
音声入出力回路6は、マイク8からの音声信号をマイクアンプ7で増幅したものを親機へ出力すると共に、親機から送られ入力される音声信号をスピーカアンプ9へ出力しそこで増幅後、スピーカ10より音として出力するが、この際にハウリング防止の位相調整が行われる。
【0015】
ここで、子機の動作状態を考えると、来客応対と同等の通話状態にある時のように撮像と通話の両方の動作が必要な場合と、モニタ時のように単に撮影像動作のみが必要な場合とがある。
後者のモニタ動作の場合、スピーカ10からの音声出力は不要であるが、この場合に、たとえ2線上に親機からの音声を出力しないようにし音声出力を無くしても、スピーカアンプ9の電源がオン/オフされると、その電源の立ち上げ/立ち下げに伴ってPOP音が発生し、子機周囲にいる人に撮像されていることを気付かせてしまう恐れがある。
【0016】
従って、モニタ動作時にはスピーカアンプ9の電源のオフのままに制御すればPOP音は発生しない。
このためには、モニタ動作時には親機より電源オフ信号を送出してスピーカアンプSW11をオフし、通話動作時には親機より電源オン信号を送出してスピーカアンプSW11をオンすればよい。
本発明では、この電源オフ信号として30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数で断続した信号を利用する。
【0017】
図3は、制御信号の信号波形を示すタイミング図であり、図3において、図3(A)は電源オフ信号で、30〜40kHzの信号を音声帯域の単一の周波数で断続した波形を示し、図3(E)は電源オン信号で、無信号にて本来は表現されるが、実際には外来ノイズが重畳されていることを示している。
これらの子機スピーカアンプの電源オフ信号と電源オン信号はリモコンIC12に入力され、この内部で処理されてそれぞれ図3(B)と図3(F)のパルス波として出力される。
【0018】
リモコンIC12の内部には30〜40kHzのBPF(バンドパスフィルタ),AGC(オートゲインコントロール)アンプ、コンパレーター等の回路が構成されており、またその出力はオープンコレクタ出力となっている。
このAGCアンプの機能により無信号時にはゲインが上がり、その出力として図3(F)のようなノイズにより途切れた出力が出やすくなるが、30〜40kHzの単一周波数による断続波が入力されると、ゲインが下がり、ノイズはマスクされてしまうため、図3(B)のようなノイズを含まない規則正しいパルスが出力される。
【0019】
次に、図3(B)と図3(F)のパルス波はリモコンIC12からの出力をORゲート13に入力するが、この時ダイオード,抵抗,コンデンサを用いて時定数をもたせ、かつ立ち上がりと立ち下がりにおいてその時定数を変えているために、その入力波形は規則正しいパルス波(図3(B))に対しては、図3(C)のような出力波形となり、ORゲート13の入力スレッショールドレベル(図3(C)中図示参照)を越えることがなく、その出力は図3(D)のようにL(ロー)レベルで維持される。
また、ノイズを含む図3(F)のパルス波に対しては、図3(G)のような出力波形となり、ORゲート13の入力スレッショールドレベル(図3(G)中図示参照)を越えることになるが、その出力に図3(H)のようにノイズ出力が含まれることもある。
【0020】
ここで、ORゲート13の入出力間に図1の点線で示す正帰還のループ14を施せば、図3(H)は安定的にH(ハイ)レベルで維持されることになる。これによりスピーカアンプSW11はオンで維持される。
なお、点線で示す正帰還ループ14を施しても図3(B)のパルス波の入力に対してはORゲート13の出力は図3(D)のレベルであることには変わりはない。
【0021】
この様にして、制御信号として出力される連続パルス波形の有無を検出した結果としてL又はHの信号を出力し、これを利用してスピーカアンプの電源を制御することが可能となる。
また、無信号の代わりに30〜40kHzの連続波の信号を入力することも可能であるが、リモコンICによりその出力が不定になる場合があり、このときには無信号とする必要がある。
これは、一般的にリモコンICがオートゲイン制御を行い、入力レベルに応じて内部のゲインを自動的に調整した上で、30〜40kHzの波の有無を内部のコンパレータによって検出しているからである。
なお、上述したように、制御信号には本発明の主目的である子機スピーカアンプの電源制御信号等が含まれることは勿論のことであるが、図示していない呼出釦押下げによる呼出信号等、親機と子機間で伝送されるその他の制御信号も含まれる。
【0022】
【発明の効果】
本発明のテレビドアホン装置は、上記のように構成するため、相手端末(親機側より子機側)の構成要素(スピーカアンプの電源)の制御のために送出する信号として音声帯域の単一の周波数で断続した信号を利用することにより、ベースバンド伝送方式を用いる音声の帯域への干渉が無く、当該装置に良好な動作を行わせる。
さらに、このような制御信号を用いることにより、端末(子機側)で必要となる受信,検波,制御するための回路が簡単に構成できる。これは、受信,検波に安価なリモコン受信ICを利用することができることを意味し、例えば前述の30〜40kHzの信号を音声帯域の単一の周波数(例えば1kHz)で断続し信号をこのリモコン受信ICに入力すると、その出力は図3(B)に示すように前記単一周波数の連続パルス波形の出力となる。一方、無信号時にはこの連続パルス波形の出力は出ないので、この連続パルス波形出力の有無を検出することにより制御信号を生成し、これを利用してスピーカアンプの電源等を制御することができる。
このように、安価なリモコン用ICを利用することができるので、受信,検波,制御のための回路を非常に簡単,かつ安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の1形態を表すもので、当該装置における子機回路のブロック図を示す。
【図2】一般のリモコン信号波形の一例を示す線図である。
【図3】本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の1形態の動作を説明するための信号波形の線図である。
【符号の説明】
1…ダイオードブリッジ、C1,C2…2線接続端子、2…インピーダンスアッパー、
3…電源回路、4…映像FM変調および出力回路、5…カメラ回路、
6…音声入出力回路、7…マイクアンプ、8…マイク、
9…スピーカアンプ、10…スピーカ、11…スピーカアンプSW、
12…リモコンIC、13…ORゲート、14…正帰還ループ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋外に設置するカメラ付きドアホン子機と宅内に設置するテレビモニタ付き親機からなるテレビドアホン装置に関し、より詳細には、かかるテレビドアホン装置における子機と親機間を伝送されるの制御信号の伝送方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、使用に供されつつあるテレビドアホン装置は、屋外に設置するカメラ付きドアホン子機(以下、子機と略す)と、宅内に設置するテレビモニタ付き親機(以下、親機と略す)を2本の伝送線で接続する2線式が主流になっている。
このテレビドアホン装置における親機の動作としては、子機との通話と子機により撮像した映像の表示の2つがある。
この装置による場合、親機による来客応対のための動作時には、上記した2つの動作が共に必要とされるが、親機によるモニタ動作時には、上記した2つの動作の後者のみが必要とされる。
従って、モニタ動作時には子機のスピーカアンプの電源をオンする必要はない。にもかかわらず、モニタ動作時にもスピーカアンプの電源をオンにしたままとしているものがあり、こうした状態にあると、スピーカアンプの電源の立ち上げ時または立ち下げ時に、子機のスピーカから耳障りなPOP(ポップ)音が発生することになる。
【0003】
一方、映像と音声の伝送に関して、その方式として次の2種類がある。
一つは音声をベースバンド,映像をFM変調にて伝送する方式であり、もう一つは音声をFM変調,映像をベースバンドで伝送する方式である。
後者の方式では、モニタ動作時にあるか否かが子機から親機へ伝送するFM変調波のキャリアの有無によってわかるので、モニタ動作時をFM変調波のキャリアなしで知りこの検知信号を制御信号として用いることにより子機スピーカアンプの電源をオフにし、逆の場合にはオンにするという様にして、子機スピーカアンプの電源オン/オフの制御を行うことができる。
このように、来客応対動作時/モニタ動作時に子機スピーカアンプの電源を自動的にオン/オフすることにより、スピーカアンプの電源の立ち上げまたは立ち下げに伴うPOP音の発生を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、もう一方の方式である音声をベースバンド、映像をFM変調にて伝送する方式では、子機のスピーカアンプの電源をオン/オフするためには別の制御信号を用意する必要がある。
このための方法として、かかる制御信号を伝送波に乗せて送ることが考えられるが、この制御信号の周波数帯域は音声帯域および映像FM変調波の帯域に重ならないように選ぶ必要がある。
この制御信号として、一般的なリモコン制御に用いられているリモコン信号を利用することが考えられる。このリモコン信号は、図2に示すように、種々の制御を可能にする制御信号を表すコード信号により30〜40kHzの伝送信号がオン/オフされ得られた断続波の信号であり、この信号を用いることになる。
しかしながら、このリモコン信号を用いると、コード信号の信号解読といった信号処理のためのマイクロコンピュータ等が必要となり、回路規模が大きくなるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記した従来技術或いは先行技術における問題点に鑑みてなされたもので、音声伝送方式がベースバンド方式をとるテレビドアホン装置において、子機と親機の間で伝送される制御信号がベ−スバンド方式による音声帯域へ干渉することなく、かつ、制御信号に応じて動作する受信制御回路を簡単に構成し得る当該テレビドアホン装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のテレビドアホン装置は、上記課題を解決するため、子機のスピーカアンプの電源をオン/オフする等、子機の構成要素の動作を制御するための制御信号として、例えば、図3(A)に示すような30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数(例えば1kHz)で断続した信号を用いる。
この信号の有無によりスピーカアンプの電源のオン/オフを制御するようにする。この場合に、例えば、この断続信号を上記30〜40kHzの連続波の信号と比較することにより制御信号を得て、スピーカアンプ等の電源のオン/オフを制御することも可能である。また、この断続に用いる周波数を複数用意すれば、受信,検波後の周波数の違いにより異なる動作に応じる制御信号を得て、スピーカアンプの電源のオン/オフ等を行うことも可能である。
【0007】
そして、各請求項の発明は、次の技術手段を構成する。
請求項1の発明は、端末を結ぶ伝送路を介して端末間で音声を双方向に、映像を少なくとも一方向に、又、端末が備える構成要素の動作を制御する制御信号を相手端末に伝送することを可能にし、かつ、該音声の伝送方式をベースバンド伝送方式としたテレビドアホン装置であって、前記制御信号として音声帯域より高い周波数の信号を音声帯域の単一の周波数で断続することによって生成される信号を用い、前記制御信号の有無によって異なる制御動作を選択することにより、該制御信号が音声帯域へ干渉することなく、かつ、該制御信号により動作する制御手段を簡単化したことを特徴としたものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、伝送路により結ばれた前記端末の一方をカメラ付きドアホン子機とし、他方をテレビモニタ付きドアホン親機とし、該ドアホン親機のテレビモニタで該ドアホン子機のカメラにより撮られた画像が再生されることを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記制御信号により来客応対動作又はモニタ動作を選択する制御を行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記モニタ動作を選択する制御には、前記カメラ付きドアホン子機のスピーカアンプの電源のオン/オフの制御を含み、モニタ動作時に該スピーカアンプの電源をオフとする制御を行い、該ドアホン子機のカメラによる映像のみを伝送するようにしたことを特徴としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるテレビドアホン装置の実施の形態の1例を図1及び図3を参照して説明する。
図1は、本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の形態で、30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数で断続した信号を制御用信号として受信,検波,制御動作を行うようにした当該装置の子機の回路ブロック図を示す。
図1において、C1,C2は2線接続端子であり、この2線にて親機と接続される。そして、この2線上には子機への供給電源,映像FM信号(この例では子機から親機へ伝送されるFM変調された映像信号),双方向通話音声信号(親機から子機への通話音声および子機から親機への通話音声信号)および制御信号(この例では親機から送られ子機を制御するための信号)が重畳される。
【0013】
また、ダイオードブリッジ1は、2線接続端子C1,C2から供給される電源を無極性化するものである。ダイオードブリッジ1の後に接続されるインピーダンスアッパー2は、これに続く電源回路3の側を低インピーダンスに、2線接続端子C1,C2側を高インピーダンスに保ち、2線上を伝送される映像FM信号や双方向通話音声信号がショートされるのを防止している。
電源回路3は、子機内のカメラ回路5等内部にある各々のブロックで必要な電源を生成している。従って、後で詳述するが、スピーカアンプSW(スイッチ)11に加えられる電源制御信号によってオン/オフ制御されるスピーカアンプの電源もこの電源回路3で生成される。
【0014】
カメラ回路5はCCD等の撮像素子を含む撮像装置による画像変換や撮像した画像に対しAGCや他の映像処理を施し、コンポジット映像信号として出力する。そして、映像FM変調および出力回路4は、このコンポジット映像信号を2線上の伝送に適したFM波に変換,出力するものである。
音声入出力回路6は、マイク8からの音声信号をマイクアンプ7で増幅したものを親機へ出力すると共に、親機から送られ入力される音声信号をスピーカアンプ9へ出力しそこで増幅後、スピーカ10より音として出力するが、この際にハウリング防止の位相調整が行われる。
【0015】
ここで、子機の動作状態を考えると、来客応対と同等の通話状態にある時のように撮像と通話の両方の動作が必要な場合と、モニタ時のように単に撮影像動作のみが必要な場合とがある。
後者のモニタ動作の場合、スピーカ10からの音声出力は不要であるが、この場合に、たとえ2線上に親機からの音声を出力しないようにし音声出力を無くしても、スピーカアンプ9の電源がオン/オフされると、その電源の立ち上げ/立ち下げに伴ってPOP音が発生し、子機周囲にいる人に撮像されていることを気付かせてしまう恐れがある。
【0016】
従って、モニタ動作時にはスピーカアンプ9の電源のオフのままに制御すればPOP音は発生しない。
このためには、モニタ動作時には親機より電源オフ信号を送出してスピーカアンプSW11をオフし、通話動作時には親機より電源オン信号を送出してスピーカアンプSW11をオンすればよい。
本発明では、この電源オフ信号として30〜40kHzを音声帯域の単一の周波数で断続した信号を利用する。
【0017】
図3は、制御信号の信号波形を示すタイミング図であり、図3において、図3(A)は電源オフ信号で、30〜40kHzの信号を音声帯域の単一の周波数で断続した波形を示し、図3(E)は電源オン信号で、無信号にて本来は表現されるが、実際には外来ノイズが重畳されていることを示している。
これらの子機スピーカアンプの電源オフ信号と電源オン信号はリモコンIC12に入力され、この内部で処理されてそれぞれ図3(B)と図3(F)のパルス波として出力される。
【0018】
リモコンIC12の内部には30〜40kHzのBPF(バンドパスフィルタ),AGC(オートゲインコントロール)アンプ、コンパレーター等の回路が構成されており、またその出力はオープンコレクタ出力となっている。
このAGCアンプの機能により無信号時にはゲインが上がり、その出力として図3(F)のようなノイズにより途切れた出力が出やすくなるが、30〜40kHzの単一周波数による断続波が入力されると、ゲインが下がり、ノイズはマスクされてしまうため、図3(B)のようなノイズを含まない規則正しいパルスが出力される。
【0019】
次に、図3(B)と図3(F)のパルス波はリモコンIC12からの出力をORゲート13に入力するが、この時ダイオード,抵抗,コンデンサを用いて時定数をもたせ、かつ立ち上がりと立ち下がりにおいてその時定数を変えているために、その入力波形は規則正しいパルス波(図3(B))に対しては、図3(C)のような出力波形となり、ORゲート13の入力スレッショールドレベル(図3(C)中図示参照)を越えることがなく、その出力は図3(D)のようにL(ロー)レベルで維持される。
また、ノイズを含む図3(F)のパルス波に対しては、図3(G)のような出力波形となり、ORゲート13の入力スレッショールドレベル(図3(G)中図示参照)を越えることになるが、その出力に図3(H)のようにノイズ出力が含まれることもある。
【0020】
ここで、ORゲート13の入出力間に図1の点線で示す正帰還のループ14を施せば、図3(H)は安定的にH(ハイ)レベルで維持されることになる。これによりスピーカアンプSW11はオンで維持される。
なお、点線で示す正帰還ループ14を施しても図3(B)のパルス波の入力に対してはORゲート13の出力は図3(D)のレベルであることには変わりはない。
【0021】
この様にして、制御信号として出力される連続パルス波形の有無を検出した結果としてL又はHの信号を出力し、これを利用してスピーカアンプの電源を制御することが可能となる。
また、無信号の代わりに30〜40kHzの連続波の信号を入力することも可能であるが、リモコンICによりその出力が不定になる場合があり、このときには無信号とする必要がある。
これは、一般的にリモコンICがオートゲイン制御を行い、入力レベルに応じて内部のゲインを自動的に調整した上で、30〜40kHzの波の有無を内部のコンパレータによって検出しているからである。
なお、上述したように、制御信号には本発明の主目的である子機スピーカアンプの電源制御信号等が含まれることは勿論のことであるが、図示していない呼出釦押下げによる呼出信号等、親機と子機間で伝送されるその他の制御信号も含まれる。
【0022】
【発明の効果】
本発明のテレビドアホン装置は、上記のように構成するため、相手端末(親機側より子機側)の構成要素(スピーカアンプの電源)の制御のために送出する信号として音声帯域の単一の周波数で断続した信号を利用することにより、ベースバンド伝送方式を用いる音声の帯域への干渉が無く、当該装置に良好な動作を行わせる。
さらに、このような制御信号を用いることにより、端末(子機側)で必要となる受信,検波,制御するための回路が簡単に構成できる。これは、受信,検波に安価なリモコン受信ICを利用することができることを意味し、例えば前述の30〜40kHzの信号を音声帯域の単一の周波数(例えば1kHz)で断続し信号をこのリモコン受信ICに入力すると、その出力は図3(B)に示すように前記単一周波数の連続パルス波形の出力となる。一方、無信号時にはこの連続パルス波形の出力は出ないので、この連続パルス波形出力の有無を検出することにより制御信号を生成し、これを利用してスピーカアンプの電源等を制御することができる。
このように、安価なリモコン用ICを利用することができるので、受信,検波,制御のための回路を非常に簡単,かつ安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の1形態を表すもので、当該装置における子機回路のブロック図を示す。
【図2】一般のリモコン信号波形の一例を示す線図である。
【図3】本発明に係わるテレビドアホン装置の実施の1形態の動作を説明するための信号波形の線図である。
【符号の説明】
1…ダイオードブリッジ、C1,C2…2線接続端子、2…インピーダンスアッパー、
3…電源回路、4…映像FM変調および出力回路、5…カメラ回路、
6…音声入出力回路、7…マイクアンプ、8…マイク、
9…スピーカアンプ、10…スピーカ、11…スピーカアンプSW、
12…リモコンIC、13…ORゲート、14…正帰還ループ。
Claims (4)
- 端末を結ぶ伝送路を介して端末間で音声を双方向に、映像を少なくとも一方向に、又、端末が備える構成要素の動作を制御する制御信号を相手端末に伝送することを可能にし、かつ、該音声の伝送方式をベースバンド伝送方式としたテレビドアホン装置であって、
前記制御信号として音声帯域より高い周波数の信号を音声帯域の単一の周波数で断続することによって生成される信号を用い、前記制御信号の有無によって異なる制御動作を選択することにより、該制御信号が音声帯域へ干渉することなく、かつ、該制御信号により動作する制御手段を簡単化したことを特徴とするテレビドアホン装置。 - 請求項1記載のテレビドアホン装置において、
伝送路により結ばれた前記端末の一方をカメラ付きドアホン子機とし、他方をテレビモニタ付きドアホン親機とし、該ドアホン親機のテレビモニタで該ドアホン子機のカメラにより撮られた画像が再生されることを特徴とするテレビドアホン装置。 - 請求項2記載のテレビドアホン装置において、
前記制御信号により来客応対動作又はモニタ動作を選択する制御を行うことを特徴とするテレビドアホン装置。 - 請求項3記載のテレビドアホン装置において、
前記モニタ動作を選択する制御には、前記カメラ付きドアホン子機のスピーカアンプの電源のオン/オフの制御を含み、モニタ動作時に該スピーカアンプの電源をオフとする制御を行い、該ドアホン子機のカメラによる映像のみを伝送するようにしたことを特徴とするテレビドアホン装置。
Priority Applications (1)
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JP23971698A JP3560478B2 (ja) | 1998-08-26 | 1998-08-26 | テレビドアホン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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