JP3559594B2 - 歩行型作業車輛の作業機連結装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、耕耘機やティラ−、バインダ等の歩行型作業車輛において、車輛本体に装備する作業機を、短時間で自動的に取付けることができる、所謂、急速連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歩行型作業車輛においては、殆どの場合、非リンク式ヒッチによって車輛本体に作業機を着脱自在に装着する連結手段が採られる。
そして、車輛本体への作業機の連結を短時間で省手数に行う為に、非リンク式ヒッチを急速連結装置に構成したものが多く見受けられるのであるが、この種の従来のものは、図5に示しているように構成されていた。
【0003】
すなわち、従来のものは、車輛本体(101)側のコ状ヒッチ(102)の上面部位にピン受具(103)を設けるとともに、コ状ヒッチ(102)の下方部に向けて延出する支持腕(104)に横設したフック受ピン(105)を設ける一方で、作業機(106)側に、前記ピン受具(103)に対応する係合ピン(107)と、コ状ヒッチ(102)の開口部にインロ−状に嵌まり込み得る取付板(108)と、支点軸(109)に回動自在に取付けられて前記フック受ピン(105)に上方から係脱するフック(110)とを設けて、そのフック(110)を、前後方向に回動する操作レバ−(111)にロッド等の連結具(112)を介して連結して構成されていた。
【0004】
そして、作業機(106)を装着する場合には、コ状ヒッチ(102)を下げるように車輛本体(101)を車軸中心で揺動させて、コ状ヒッチ上面部位のピン受具(103)を作業機側の係合ピン(107)に下方から宛がって、上述とは逆方向に車輛本体(101)を揺動させると、取付板(108)がコ状ヒッチ(102)の開口部に嵌まり込み状に合接されると共に、フック(110)がフック受ピン(105)に対応位置されることになって、その後に、操作レバ−(111)を図5に仮想線で示しているように掛止方向に回動操作すれば、フック(110)がフック受ピン(105)を上方から抱くように係合して作業機(106)が車輛本体(101)に結合固定されるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のものは、車輛本体への作業機の連結を短時間で省手数に行うという機能を果たし得るものではあったが、車輛本体に設けられるフック受ピン及びそれを支持する支持腕と、フック受ピンに対応して作業機側に設けられるフックがコ状ヒッチの下方部位に露出状態に位置するものであった為、両者の結合部分に、作業機によって跳ね上げられる土壌等が付着堆積して肥大化して作業に悪影響を及ぼすことになり易く、また、作業機を取り外した際に、車輛本体側の対地上高が低い部位に、フック受ピン及びそれを支持支持腕が露出状態で残るので、作業機非装着で稼働する場合にフック受ピン等が損傷されたり、泥土等の異物が付着堆積して走行の妨げになったりするという問題があり、さらには、作業機側のフックが、車輛本体側のフック受ピンを上方から抱くように係合するものであったから、作業機がロ−タリ耕耘装置のような土作業機である場合には作業反力がフックをフック受ピンから抜き外す方向に働きかけることになって結合固定に不利に作用するという問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業機装着状態、非装着状態のいずれにおいても、車輌本体と作業機との連結部に泥土等が付着堆積する心配がなく、また、作業反力を受ける土作業機であっても確実強固に連結固定できるようにした歩行型作業車輌の作業機連結装置を提供することにある。
そして、上記の目的を達成するために、本発明における歩行型作業車輌の作業機連結装置は、車輌本体(10)側に固設するコ状ヒッチ(18)と、コ状ヒッチ(18)の上面に装設するピン受具(26)と、作業機(23)側にあって前記ピン受具(26)に対応横設する係合ピン(25)と、コ状ヒッチ(18)の開口部に嵌まり込んで合接し得るように配設する取付板(32)と、支持軸(35)に回動自在に取付けて車輌本体(10)側の係合受部であるヒッチピン孔(22)に係脱し得るように装設するフック(24)と、フック(24)に連動具(40)を介して接続される操作レバ−(45)とで構成される歩行型作業車輌の作業機連結装置において、コ状ヒッチ(18)の下壁部(20)の横幅方向中央部に開設されているヒッチピン孔(22)を車輌本体(10)側の係合受部とするとともに、前記取付板(32)を、作業機(23)から前方に突設する左右一対の支持板(33)(33)に取付けて、取付板(32)の後背部に支持板(33)(33)と下方カバ−(31)とで囲まれる空間部を形成し、該空間部に回動自在に横架した支持軸(35)に前記ヒッチ孔(22)に下方から係合するフック(24)を取付け、且つ、支持軸(35)の軸端部に作動ア−ム(36)を嵌着し、該作動ア−ム(36)にタ−ンバックル部 ( 37 ) を備えたロッド ( 38 ) とロッド ( 38 ) の他方端に枢着連結される円弧状リンク ( 39 ) とからなる連結具 ( 40 ) を接続して、連結具 ( 40 ) の円弧状リンク ( 39 ) を、耕耘ケ−ス ( 28 ) の横側面に固設されているコ字状の保持金具 ( 42 ) に枢支された前後向き軸心の支軸 ( 43 ) に嵌装した筒体 ( 44 ) に取付けられている揺動腕 ( 41 ) に連結し、筒体 ( 44 ) に操作レバ− ( 45 ) を連設したものとしている。
【0007】
【発明の作用及び効果】
本発明における作業機連結装置は、車輛本体(10)への作業機の連結を短時間で自動的に行う急速連結方式のものでありながら、作業機(23)側に設けられるフック(24)を取付板(18)の後背部に囲繞形成される空間部に軸着して設けるとともに、コ状ヒッチ(18)に開設されているヒッチピン孔(22)を車輛本体側の係合受部として構成されているので、フックによる結合部分が対地高さの低い位置に露出することがなくなって、結合部に土壌等が付着堆積して肥大化し作業に悪影響を及ぼすようなことがなくなり、また、車輛本体を作業機非装着で使用する場合にも、対地高さが低い部位にフック受部が露出位置することがないからフック受部が他物に触れて損傷したり、泥土等の異物が付着堆積して走行の妨げになったりすることもなくなって、所要部品点数も低減される。
さらに、作業機(23)側のフック(24)が車輛本体側のヒッチピン孔(22)に下方から係脱するように構成しているので、作業機が土壌から反力を受けるロ−タリ耕耘装置等の土作業機であっても、その反力によってフックによる結合部が弛められるようなことがなく強固確実に結合が維持される。
【0008】
【実施例】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明するが、図1は本発明が実施された歩行型作業車輛(耕耘機)の全体側面図、図2はその要部を拡大した側面図、図3は要部の平面概略図、図4は本発明装置の操作系を図2のA方向からみた部分図である。
【0009】
図1において、歩行型作業車輛の一つである耕耘機は、車輛本体(10)の下部に配設する走行車輪(11)(11)を、搭載エンジン(12)の動力で回転駆動して前後進走行し、車輛本体(10)から後延する操縦ハンドル(13)をオペレ−タが握持して運転操作するように構成されている。
なお、(14)(15)(16)は、運転体勢に在るオペ−タが、その体勢で操作できるように設けられる各種の操作レバ−類である。
【0010】
また、車輛本体(10)の構成要素であるミッションケ−ス(17)の後面に、後向きに開口するコ状ヒッチ(18)が設けられており、該コ状ヒッチ(18)は、日本工業規格に定められた標準寸法を尊守するものになっていて、上下壁部(19)(20)には、上下方向のヒッチピン(図示省略)を挿通する為の3個のヒッチピン孔(21)(21)(22)が、横幅方向に所定の間隔で開設されている。
【0011】
しかして、横幅方向の中央に位置するヒッチピン孔(22)が、後述する作業機(23)側のフック(24)を係合させる係合受部とされており、さらに、コ状ヒッチ(18)の上壁部(19)の上面には、作業機(23)側の係合ピン(25)が嵌入し得る左右一対のピン受具(26)(26)が装設されている。
【0012】
実施例の作業機(23)は、下端部にロ−タリ爪軸(27)を横設した耕耘ケ−ス(28)と、耕耘ケ−スから後延するビ−ム(29)と、ビ−ムの後端部に装設される耕深調節装置(30)と、ロ−タリ爪軸に植設する耕耘爪の回転軌跡の外方を被う耕耘カバ−(31)とからなるロ−タリ耕耘装置に構成されていて、耕耘ケ−ス(28)の前面部に装設する取付板(32)を、前記コ状ヒッチ(18)の開口部に合接させて車輛本体(10)に取り付けるようになっている。
【0013】
取付板(32)は、コ状ヒッチ(18)の開口部にインロ−状に嵌まり込み得るように形成されて、耕耘ケ−ス(28)から前方に突設する左右一対の支持板(33)(33)に取り付けられ、左右の支持板(33)(33)と下方カバ−とで囲まれる空間部が取付板(32)の後背部位にできるように設けられている。
なお、実施例においては、空間部下側の下方カバ−を、耕耘カバ−(31)の一部で兼用しているが、耕耘カバ−とは別のカバ−で被蓋にしてもよい。
【0014】
取付板(32)より上方の部位には耕耘ケ−ス(28)から前方に突設する保持板(34)(34)に支承横設して前記係合ピン(25)が設けられ、また、前記空間部の下方部位に回動自在に支承横設する支持軸(35)に前記フック(24)が嵌装固定されて、支持軸(35)の時計方向の回動によりフック(24)の先端部が上述した係合受部(22)、つまり、ヒッチ下壁部の幅方向中央のヒッチピン孔に下方から楔状に嵌入し得るように構成されている。
【0015】
そして、支持軸(35)の一方の軸端部に作動ア−ム(36)が嵌着固定され、その作動ア−ム(36)に、タ−ンバックル部(37)を備えたロッド(38)と、ロッド(38)の他方端に枢着連結される円弧状リンク(39)とからなる連結具(40)が接続され、さらに、円弧状リンク(39)が揺動腕(41)に連結されている。
【0016】
揺動腕(41)は、耕耘ケ−ス(28)の横側面に固設されているコ字状の保持金具(42)に枢支された前後向き軸心の支軸(43)に嵌装した筒体(44)に取り付けられており、また、筒体(44)には操作レバ−(45)が連設されている。
そして、操作レバ−(45)を左右方向に揺動操作すると、円弧状リンク(39)を介してロッド(38)が押し引き動作されて前記フック(24)を起伏動させるように構成されている。
【0017】
実施例のような作業機連結装置を備えるものにおいて、作業機(23)を車輛本体(10)に装着する場合は、作業機(23)を定置し、操作レバ−(45)を図4に実線で示しているように弛み側に操作して、フック(24)を待機位置に退動させて維持しておく。
そうして、コ状ヒッチ(18)を下げるように車輛本体(10)を車軸中心で揺動させて作業機(23)に近づけて行ってコ状ヒッチ上面のピン受具(26)を作業機側の係合ピン(25)に位置合わせして、コ状ヒッチ(18)を上昇させる方向に車輛本体(10)を揺動させると、ピン受具(26)に係合ピン(25)が嵌入し、その嵌合部を支点として車輛本体(10)と作業機(23)が互いに接近して行き、取付板(32)がコ状ヒッチ(18)の開口部に嵌まり込んで合接される。
【0018】
取付板(32)がコ状ヒッチ(18)の開口部に合接した後、操作レバ−(45)を図4に仮想線で図示しているように回動操作すると、連結具(40)の引き動作でフック(24)が、図3の状態から上昇方向に回動されて、フック(24)の先端部がコ状ヒッチ(18)の係合受部(22)に下方から楔状に嵌入する。
そして、円弧状リンク(39)を接続している揺動腕(41)が、図4に仮想線で示しているように、保持金具(42)に設けられているストッパ−(46)に衝合して位置規制され、支点越えした円弧状リンク(39)とロッド(38)の撓みとによって操作レバ−(45)が規制位置に保持されて、作業機(23)が車輛本体(10)に結合固定される。
【0019】
なお、作業機(23)が駆動作業機である場合には、上述のように作業機を連結固定した後に、作業機側の受動軸と車輛本体側のPTO軸との間を、着脱自在な伝動具(図示省略)で連動連結して用いることは、従来の一般的なものと同様である。
また、作業機(23)を車輛本体(10)から取り外す場合は、伝動具を取り外した後、上述とは逆に操作レバ−(45)を操作してフック(24)を係合受部(22)から離脱させ、コ状ヒッチ(18)を下げるように車輛本体(10)を車軸中心で揺動させた体勢で作業機から離れるように移行させればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施された耕耘機の全体側面図である。
【図2】本発明による耕耘機の要部を拡大した側面図である。
【図3】同じく要部の平面概略図である。
【図4】本発明装置の操作系を図2のA方向からみた部分図である。
【図5】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 車輛本体
18 コ状ヒッチ
20 コ状ヒッチの下壁部
22 係合受部(ヒッチピン孔)
23 作業機
24 フック
25 係合ピン
26 ピン受具
31 下方カバ−
32 取付板
33 支持板
35 支持軸
36 作動ア−ム
40 連結具
45 操作レバ−
【産業上の利用分野】
本発明は、耕耘機やティラ−、バインダ等の歩行型作業車輛において、車輛本体に装備する作業機を、短時間で自動的に取付けることができる、所謂、急速連結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
歩行型作業車輛においては、殆どの場合、非リンク式ヒッチによって車輛本体に作業機を着脱自在に装着する連結手段が採られる。
そして、車輛本体への作業機の連結を短時間で省手数に行う為に、非リンク式ヒッチを急速連結装置に構成したものが多く見受けられるのであるが、この種の従来のものは、図5に示しているように構成されていた。
【0003】
すなわち、従来のものは、車輛本体(101)側のコ状ヒッチ(102)の上面部位にピン受具(103)を設けるとともに、コ状ヒッチ(102)の下方部に向けて延出する支持腕(104)に横設したフック受ピン(105)を設ける一方で、作業機(106)側に、前記ピン受具(103)に対応する係合ピン(107)と、コ状ヒッチ(102)の開口部にインロ−状に嵌まり込み得る取付板(108)と、支点軸(109)に回動自在に取付けられて前記フック受ピン(105)に上方から係脱するフック(110)とを設けて、そのフック(110)を、前後方向に回動する操作レバ−(111)にロッド等の連結具(112)を介して連結して構成されていた。
【0004】
そして、作業機(106)を装着する場合には、コ状ヒッチ(102)を下げるように車輛本体(101)を車軸中心で揺動させて、コ状ヒッチ上面部位のピン受具(103)を作業機側の係合ピン(107)に下方から宛がって、上述とは逆方向に車輛本体(101)を揺動させると、取付板(108)がコ状ヒッチ(102)の開口部に嵌まり込み状に合接されると共に、フック(110)がフック受ピン(105)に対応位置されることになって、その後に、操作レバ−(111)を図5に仮想線で示しているように掛止方向に回動操作すれば、フック(110)がフック受ピン(105)を上方から抱くように係合して作業機(106)が車輛本体(101)に結合固定されるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のものは、車輛本体への作業機の連結を短時間で省手数に行うという機能を果たし得るものではあったが、車輛本体に設けられるフック受ピン及びそれを支持する支持腕と、フック受ピンに対応して作業機側に設けられるフックがコ状ヒッチの下方部位に露出状態に位置するものであった為、両者の結合部分に、作業機によって跳ね上げられる土壌等が付着堆積して肥大化して作業に悪影響を及ぼすことになり易く、また、作業機を取り外した際に、車輛本体側の対地上高が低い部位に、フック受ピン及びそれを支持支持腕が露出状態で残るので、作業機非装着で稼働する場合にフック受ピン等が損傷されたり、泥土等の異物が付着堆積して走行の妨げになったりするという問題があり、さらには、作業機側のフックが、車輛本体側のフック受ピンを上方から抱くように係合するものであったから、作業機がロ−タリ耕耘装置のような土作業機である場合には作業反力がフックをフック受ピンから抜き外す方向に働きかけることになって結合固定に不利に作用するという問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業機装着状態、非装着状態のいずれにおいても、車輌本体と作業機との連結部に泥土等が付着堆積する心配がなく、また、作業反力を受ける土作業機であっても確実強固に連結固定できるようにした歩行型作業車輌の作業機連結装置を提供することにある。
そして、上記の目的を達成するために、本発明における歩行型作業車輌の作業機連結装置は、車輌本体(10)側に固設するコ状ヒッチ(18)と、コ状ヒッチ(18)の上面に装設するピン受具(26)と、作業機(23)側にあって前記ピン受具(26)に対応横設する係合ピン(25)と、コ状ヒッチ(18)の開口部に嵌まり込んで合接し得るように配設する取付板(32)と、支持軸(35)に回動自在に取付けて車輌本体(10)側の係合受部であるヒッチピン孔(22)に係脱し得るように装設するフック(24)と、フック(24)に連動具(40)を介して接続される操作レバ−(45)とで構成される歩行型作業車輌の作業機連結装置において、コ状ヒッチ(18)の下壁部(20)の横幅方向中央部に開設されているヒッチピン孔(22)を車輌本体(10)側の係合受部とするとともに、前記取付板(32)を、作業機(23)から前方に突設する左右一対の支持板(33)(33)に取付けて、取付板(32)の後背部に支持板(33)(33)と下方カバ−(31)とで囲まれる空間部を形成し、該空間部に回動自在に横架した支持軸(35)に前記ヒッチ孔(22)に下方から係合するフック(24)を取付け、且つ、支持軸(35)の軸端部に作動ア−ム(36)を嵌着し、該作動ア−ム(36)にタ−ンバックル部 ( 37 ) を備えたロッド ( 38 ) とロッド ( 38 ) の他方端に枢着連結される円弧状リンク ( 39 ) とからなる連結具 ( 40 ) を接続して、連結具 ( 40 ) の円弧状リンク ( 39 ) を、耕耘ケ−ス ( 28 ) の横側面に固設されているコ字状の保持金具 ( 42 ) に枢支された前後向き軸心の支軸 ( 43 ) に嵌装した筒体 ( 44 ) に取付けられている揺動腕 ( 41 ) に連結し、筒体 ( 44 ) に操作レバ− ( 45 ) を連設したものとしている。
【0007】
【発明の作用及び効果】
本発明における作業機連結装置は、車輛本体(10)への作業機の連結を短時間で自動的に行う急速連結方式のものでありながら、作業機(23)側に設けられるフック(24)を取付板(18)の後背部に囲繞形成される空間部に軸着して設けるとともに、コ状ヒッチ(18)に開設されているヒッチピン孔(22)を車輛本体側の係合受部として構成されているので、フックによる結合部分が対地高さの低い位置に露出することがなくなって、結合部に土壌等が付着堆積して肥大化し作業に悪影響を及ぼすようなことがなくなり、また、車輛本体を作業機非装着で使用する場合にも、対地高さが低い部位にフック受部が露出位置することがないからフック受部が他物に触れて損傷したり、泥土等の異物が付着堆積して走行の妨げになったりすることもなくなって、所要部品点数も低減される。
さらに、作業機(23)側のフック(24)が車輛本体側のヒッチピン孔(22)に下方から係脱するように構成しているので、作業機が土壌から反力を受けるロ−タリ耕耘装置等の土作業機であっても、その反力によってフックによる結合部が弛められるようなことがなく強固確実に結合が維持される。
【0008】
【実施例】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明するが、図1は本発明が実施された歩行型作業車輛(耕耘機)の全体側面図、図2はその要部を拡大した側面図、図3は要部の平面概略図、図4は本発明装置の操作系を図2のA方向からみた部分図である。
【0009】
図1において、歩行型作業車輛の一つである耕耘機は、車輛本体(10)の下部に配設する走行車輪(11)(11)を、搭載エンジン(12)の動力で回転駆動して前後進走行し、車輛本体(10)から後延する操縦ハンドル(13)をオペレ−タが握持して運転操作するように構成されている。
なお、(14)(15)(16)は、運転体勢に在るオペ−タが、その体勢で操作できるように設けられる各種の操作レバ−類である。
【0010】
また、車輛本体(10)の構成要素であるミッションケ−ス(17)の後面に、後向きに開口するコ状ヒッチ(18)が設けられており、該コ状ヒッチ(18)は、日本工業規格に定められた標準寸法を尊守するものになっていて、上下壁部(19)(20)には、上下方向のヒッチピン(図示省略)を挿通する為の3個のヒッチピン孔(21)(21)(22)が、横幅方向に所定の間隔で開設されている。
【0011】
しかして、横幅方向の中央に位置するヒッチピン孔(22)が、後述する作業機(23)側のフック(24)を係合させる係合受部とされており、さらに、コ状ヒッチ(18)の上壁部(19)の上面には、作業機(23)側の係合ピン(25)が嵌入し得る左右一対のピン受具(26)(26)が装設されている。
【0012】
実施例の作業機(23)は、下端部にロ−タリ爪軸(27)を横設した耕耘ケ−ス(28)と、耕耘ケ−スから後延するビ−ム(29)と、ビ−ムの後端部に装設される耕深調節装置(30)と、ロ−タリ爪軸に植設する耕耘爪の回転軌跡の外方を被う耕耘カバ−(31)とからなるロ−タリ耕耘装置に構成されていて、耕耘ケ−ス(28)の前面部に装設する取付板(32)を、前記コ状ヒッチ(18)の開口部に合接させて車輛本体(10)に取り付けるようになっている。
【0013】
取付板(32)は、コ状ヒッチ(18)の開口部にインロ−状に嵌まり込み得るように形成されて、耕耘ケ−ス(28)から前方に突設する左右一対の支持板(33)(33)に取り付けられ、左右の支持板(33)(33)と下方カバ−とで囲まれる空間部が取付板(32)の後背部位にできるように設けられている。
なお、実施例においては、空間部下側の下方カバ−を、耕耘カバ−(31)の一部で兼用しているが、耕耘カバ−とは別のカバ−で被蓋にしてもよい。
【0014】
取付板(32)より上方の部位には耕耘ケ−ス(28)から前方に突設する保持板(34)(34)に支承横設して前記係合ピン(25)が設けられ、また、前記空間部の下方部位に回動自在に支承横設する支持軸(35)に前記フック(24)が嵌装固定されて、支持軸(35)の時計方向の回動によりフック(24)の先端部が上述した係合受部(22)、つまり、ヒッチ下壁部の幅方向中央のヒッチピン孔に下方から楔状に嵌入し得るように構成されている。
【0015】
そして、支持軸(35)の一方の軸端部に作動ア−ム(36)が嵌着固定され、その作動ア−ム(36)に、タ−ンバックル部(37)を備えたロッド(38)と、ロッド(38)の他方端に枢着連結される円弧状リンク(39)とからなる連結具(40)が接続され、さらに、円弧状リンク(39)が揺動腕(41)に連結されている。
【0016】
揺動腕(41)は、耕耘ケ−ス(28)の横側面に固設されているコ字状の保持金具(42)に枢支された前後向き軸心の支軸(43)に嵌装した筒体(44)に取り付けられており、また、筒体(44)には操作レバ−(45)が連設されている。
そして、操作レバ−(45)を左右方向に揺動操作すると、円弧状リンク(39)を介してロッド(38)が押し引き動作されて前記フック(24)を起伏動させるように構成されている。
【0017】
実施例のような作業機連結装置を備えるものにおいて、作業機(23)を車輛本体(10)に装着する場合は、作業機(23)を定置し、操作レバ−(45)を図4に実線で示しているように弛み側に操作して、フック(24)を待機位置に退動させて維持しておく。
そうして、コ状ヒッチ(18)を下げるように車輛本体(10)を車軸中心で揺動させて作業機(23)に近づけて行ってコ状ヒッチ上面のピン受具(26)を作業機側の係合ピン(25)に位置合わせして、コ状ヒッチ(18)を上昇させる方向に車輛本体(10)を揺動させると、ピン受具(26)に係合ピン(25)が嵌入し、その嵌合部を支点として車輛本体(10)と作業機(23)が互いに接近して行き、取付板(32)がコ状ヒッチ(18)の開口部に嵌まり込んで合接される。
【0018】
取付板(32)がコ状ヒッチ(18)の開口部に合接した後、操作レバ−(45)を図4に仮想線で図示しているように回動操作すると、連結具(40)の引き動作でフック(24)が、図3の状態から上昇方向に回動されて、フック(24)の先端部がコ状ヒッチ(18)の係合受部(22)に下方から楔状に嵌入する。
そして、円弧状リンク(39)を接続している揺動腕(41)が、図4に仮想線で示しているように、保持金具(42)に設けられているストッパ−(46)に衝合して位置規制され、支点越えした円弧状リンク(39)とロッド(38)の撓みとによって操作レバ−(45)が規制位置に保持されて、作業機(23)が車輛本体(10)に結合固定される。
【0019】
なお、作業機(23)が駆動作業機である場合には、上述のように作業機を連結固定した後に、作業機側の受動軸と車輛本体側のPTO軸との間を、着脱自在な伝動具(図示省略)で連動連結して用いることは、従来の一般的なものと同様である。
また、作業機(23)を車輛本体(10)から取り外す場合は、伝動具を取り外した後、上述とは逆に操作レバ−(45)を操作してフック(24)を係合受部(22)から離脱させ、コ状ヒッチ(18)を下げるように車輛本体(10)を車軸中心で揺動させた体勢で作業機から離れるように移行させればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施された耕耘機の全体側面図である。
【図2】本発明による耕耘機の要部を拡大した側面図である。
【図3】同じく要部の平面概略図である。
【図4】本発明装置の操作系を図2のA方向からみた部分図である。
【図5】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 車輛本体
18 コ状ヒッチ
20 コ状ヒッチの下壁部
22 係合受部(ヒッチピン孔)
23 作業機
24 フック
25 係合ピン
26 ピン受具
31 下方カバ−
32 取付板
33 支持板
35 支持軸
36 作動ア−ム
40 連結具
45 操作レバ−
Claims (1)
- 車輌本体(10)側に固設するコ状ヒッチ(18)と、コ状ヒッチ(18)の上面に装設するピン受具(26)と、作業機(23)側にあって前記ピン受具(26)に対応横設する係合ピン(25)と、コ状ヒッチ(18)の開口部に嵌まり込んで合接し得るように配設する取付板(32)と、支持軸(35)に回動自在に取付けて車輌本体(10)側の係合受部であるヒッチピン孔(22)に係脱し得るように装設するフック(24)と、フック(24)に連動具(40)を介して接続される操作レバ−(45)とで構成される歩行型作業車輌の作業機連結装置において、コ状ヒッチ(18)の下壁部(20)の横幅方向中央部に開設されているヒッチピン孔(22)を車輌本体(10)側の係合受部とするとともに、前記取付板(32)を、作業機(23)から前方に突設する左右一対の支持板(33)(33)に取付けて、取付板(32)の後背部に支持板(33)(33)と下方カバ−(31)とで囲まれる空間部を形成し、該空間部に回動自在に横架した支持軸(35)に前記ヒッチ孔(22)に下方から係合するフック(24)を取付け、且つ、支持軸(35)の軸端部に作動ア−ム(36)を嵌着し、該作動ア−ム(36)にタ−ンバックル部 ( 37 ) を備えたロッド ( 38 ) とロッド ( 38 ) の他方端に枢着連結される円弧状リンク ( 39 ) とからなる連結具 ( 40 ) を接続して、連結具 ( 40 ) の円弧状リンク ( 39 ) を、耕耘ケ−ス ( 28 ) の横側面に固設されているコ字状の保持金具 ( 42 ) に枢支された前後向き軸心の支軸 ( 43 ) に嵌装した筒体 ( 44 ) に取付けられている揺動腕 ( 41 ) に連結し、筒体 ( 44 ) に操作レバ− ( 45 ) を連設して構成してあることを特徴とする歩行型作業車輌の作業機連結装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28259294A JP3559594B2 (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 歩行型作業車輛の作業機連結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28259294A JP3559594B2 (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 歩行型作業車輛の作業機連結装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08116713A JPH08116713A (ja) | 1996-05-14 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP28259294A Expired - Fee Related JP3559594B2 (ja) | 1994-10-20 | 1994-10-20 | 歩行型作業車輛の作業機連結装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3559594B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-20 JP JP28259294A patent/JP3559594B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08116713A (ja) | 1996-05-14 |
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