JP3559127B2 - 接着性ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着性ゴム組成物に関し、特に、黄銅メッキを施したスチールコードとの接着に適した接着性ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車タイヤ、コンベヤベルト等の性能を向上させるため、一般に、スチールコードを補強材として使用している。
かかるスチールコードには、その補強効果つまりゴムとの接着力を高めるため、黄銅メッキを施している。
【0003】
ところで、黄銅メッキを施したスチールコードとゴムとの加硫接着においては、加硫後の接着力を確保するために、未加硫ゴム中にある程度の水分を必要とし、接着を促進するために、さらに、有機酸コバルト塩等を配合することもある。
また、天然ゴムは、それ自体が高い含水率を有するため、これをゴム成分として配合した場合、比較的良好な接着力が得られるが、耐熱老化性を確保するために、合成ゴムを配合する場合には、その含水率が低いために、接着力が低下する傾向にある。
さらに、冬季には、乾燥するため、水分率が低下し、接着力不足となることがある。
【0004】
この対策として、従来より、未加硫ゴム中の水分率を確保するために、単に水を配合したり、また、カーボンブラックやゴム薬品に水を吸着させたりする方法もあるが、これでは、ローターがすべったり、練り中に水分が蒸発したりして効果的ではない。さらに、調湿庫にて未加硫ゴムの水分率を調整する方法もあるが、放置時間がかかるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、季節の影響等に左右されることのない、簡便な方法で得られる、安定した加硫後の接着力および耐熱老化性を備えた接着性ゴム組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、練り中もしくは加硫中に水分を放出可能な化合物として、無機含水塩を配合することが効果的であることがわかり、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明の構成は以下の通りである。
(1)天然ゴムおよび合成ゴムのうち少なくとも一種からなるゴム成分100重量部に対して、無機含水塩(セピオライトを除く)を0.1〜10重量部、および硫黄を3〜8重量部配合してなることを特徴とする。また、無機含水塩(セピオライトを除く)の配合量は、好ましくは0.2〜8重量部、より好ましくは0.3〜3重量部である。
【0008】
(2)前記ゴム成分のうち、50重量%以上が天然ゴムであることを特徴とする。
【0009】
(3)前記合成ゴムが、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、イソプレンゴムよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
また、ハロゲン化ブチルゴムのうち、臭素化ブチルゴムが好ましい。
【0010】
(4)前記スチレン・ブタジエンゴムが、ビニル含有量が35〜85重量%であり、かつスチレン含有量が30重量%以下である、溶液重合スチレン・ブタジエンゴムであることを特徴とする。
【0011】
(5)前記ブタジエンゴムのビニル含有量が1〜85重量%であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明に好適に使用される無機含水塩としては、NiSO・7HO、CoSO・7HO、NaSO・10HO、CaSO・2HO、CuSO・5HO、Al(SO・18HO、FeSO・7HO、ZnSO・7HO、MgSO・7HO、NaS・9HO、NaPO・12HO、NaHPO・2HO、NaHPO・12HO、Ni(PO・8HO、Mg(PO・8HO、LiPO5HO、Na・10HO、Ni・6HO、Mn(P・14HO、CoCO・6HO、NiCO・6HO、NaCO・10HO、Nd(CO・8HO、NaSO・7HO、CaCl・6HO、NiCl・6HO、Na・10HO、FeCl・6HO、NaSiO・9HO等が挙げられる。
【0013】
このような無機含水塩を配合した場合、含まれるHOが放出されることで、含水率の比較的低い合成ゴムを配合したり、空気が乾燥する冬季にあっても、水分を確保することができ、接着力の低下を回避することができる。
【0014】
また、ゴム成分100重量部に対して、無機含水塩(セピオライトを除く)を0.1〜10重量部配合することを規定するが、0.1重量部未満では、接着性に改良効果がなく、10重量部超過では、ゴム中水分率が高くなり過ぎ、逆に、接着力およびゴム破壊特性の低下を招くため好ましくない。配合量が、0.2〜8重量部、さらに0.3〜3重量部の場合は、より効果的である。
【0015】
また、ゴム成分のうち、天然ゴムを50重量%以上含有することを規定するが、50重量%未満では、接着特性およびゴム破壊特性の低下を招き好ましくないからである。
【0016】
本発明のゴム成分のうち、合成ゴムとしては、SBR、BR、IIR、ハロゲン化IIR、パラメチルスチレン基を有するIIR(具体的には、イソブチレンとp−ハロゲン化メチルスチレンとの共重合体等)、EPDM、IRが、耐熱老化性の点で好ましい。
【0017】
また、SBRのうち、ビニル含有量が35〜85重量%であり、かつスチレン含有量が30重量%以下である、溶液重合SBRが好ましいが、これは、溶液重合SBRのビニル含有量が35重量%未満では、ゴムの耐熱老化性が改良できず、85重量%超過では、ゴムの破壊特性が低下し、また、スチレン含有量が30重量%超過では、接着性が低下するからである。
BRの場合、ビニル含有量が1〜85重量%であると好ましいが、ビニル含有量がこの範囲外であると、ゴムの耐熱老化性のメリットが少なくなると共に破壊特性の低下が起こるからである。
【0018】
また、ゴム成分100重量部に対して、硫黄を3〜8重量部配合することを規定するが、3重量部未満では、黄銅−ゴム加硫接着本来の接着力の確保が難しくなる領域であり、8重量部超過では、ゴム物性の耐熱老化性および耐熱接着特性の低下を招き好ましくないからである。
【0019】
さらに、本発明では、上記成分の他に、ゴム業界で通常使用される配合剤を適宜配合することができる。
具体的には、ゴム成分100重量部に対して、亜鉛華を2〜10重量部、加硫促進剤を0.3〜2重量部、カーボンブラックを30〜70重量部、および接着促進剤を0.25〜3重量部等であり、これは、ゴム成分100重量部に対して、亜鉛華が2重量部未満では、ゴム弾性率が十分に得られず、10重量部超過では、接着が低下し、加硫促進剤が0.3重量部未満では、十分なゴム弾性率が得られず、2重量部超過では、接着性が低下し、カーボンブラックが30重量部未満では、十分なゴム弾性率が得られず、70重量部超過では、破壊特性が低下し、接着促進剤が0.25重量部未満では、効果が得られず、3重量部超過では耐熱老化性が劣るからである。
また、スチールコードの黄銅メッキ中のCu含有率が75重量%以下、好ましくは55〜70重量%で、良好で安定な接着が得られる。
【0020】
【実施例】
以下に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明する。
表1記載の配合に従い、ゴム組成物を調製し、下記の方法により試験し、結果を同じく表1中に記載する。
なお、表中、乾燥後の〔未加硫ゴム中水分率〕と〔接着力〕は、ゴム成分、C/B、ZnO、老化防止剤、加硫促進剤、硫黄に関し、配合前に真空乾燥した場合のデータであり、通常の〔未加硫ゴム中水分率〕と〔接着力〕は、乾燥処理を行うことなく、通常の方法で配合等を行った場合のデータであり、この方法で得たゴムにつき、〔ゴムの耐熱老化性〕を測定した。
【0021】
水分測定
未加硫ゴム1.0gを200℃で加熱したとき、出てくる水分をカールフィッシャー滴定法により測定した。
【0022】
接着試験
黄銅メッキ(Cu:63重量%,Zn:37重量%)したスチールコード(1×5構造、素線径0.25mm)を12.5mm間隔で平行に並べ、該スチールコードを両側からゴム組成物でコーティングしてサンプルを作製した。これを160℃×20分間で加硫した後、ASTM−D−2229に準拠してスチールコードを引き抜き、その時の引き抜き力を測定し、コントロールを100として指数表示した。
数値が大きい程接着力が大きく、良好であることを示す。
【0023】
ゴムの耐熱老化性
JISK6301に準拠して、160℃×20分間加硫したゴム組成物からなる試験サンプルを100℃の雰囲気下で48時間老化させた後、引っ張り試験を行い、破断時の伸びを測定し、コントロールを100として指数表示した。
数値が大きい程ゴムの耐熱老化性が高く、良好であることを示す。
【0024】
【表1】
Figure 0003559127
【0025】
以上の結果より、乾燥材料を使用した場合、あるいは、特定の合成ゴムを使用した場合等においても、本発明の無機含水塩を配合した場合には、未加硫ゴム中の水分率の低下が抑えられ、接着力の低下を回避でき、安定した接着力が得られることがわかる。
【0026】
また、表2記載の配合に従い、ゴム組成物を調製し、上記と同様の方法により試験し、結果を同じく表2中に記載する。配合前の真空乾燥は行っていない。
【0027】
【表2】
Figure 0003559127
【0028】
比較例22はハイビニルブタジエンゴムを混ぜたもので、天然ゴムを使用した場合よりも耐熱老化性は向上するが、接着性が低下する。
比較例23は合成ゴムとして、溶液重合SBRを使用した例である。
実施例21は、比較例22に対して、含水塩を1部配合したことにより、耐熱性を損なわず、接着性が向上した例である。
比較例23、24、実施例22〜26より、含水塩の含有量が本発明の規定範囲内であることを要することがわかる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ゴム中の水分率を確実に上げることができ、よって、乾燥する冬季あるいは乾燥する地域においても、また、合成ゴムを配合した場合にあっても、安定した接着力を得ることができるという効果を得ることができる。
また、本発明によると、耐熱老化性を確保するために、特定の合成ゴムを配合した場合にあっても、優れた接着力を得ることができ、例えば、本発明のゴム組成物をタイヤ部材に使用した場合、コード端のセパレーション等を抑制して、耐久性を向上させることができるという効果を得ることができる。

Claims (5)

  1. 天然ゴムおよび合成ゴムのうち少なくとも一種からなるゴム成分100重量部に対して、無機含水塩(セピオライトを除く)を0.1〜10重量部、および硫黄を3〜8重量部配合してなることを特徴とする接着性ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分のうち、50重量%以上が天然ゴムであることを特徴とする請求項1記載の接着性ゴム組成物。
  3. 前記合成ゴムが、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、パラメチルスチレン基を有するブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、イソプレンゴムよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の接着性ゴム組成物。
  4. 前記スチレン・ブタジエンゴムが、ビニル含有量が35〜85重量%であり、かつスチレン含有量が30重量%以下である、溶液重合スチレン・ブタジエンゴムであることを特徴とする請求項3記載の接着性ゴム組成物。
  5. 前記ブタジエンゴムのビニル含有量が1〜85重量%であることを特徴とする請求項3記載の接着性ゴム組成物。
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