JP3557835B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、染色された親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料(以下単に写真感光材料ともいう)に関し、更に詳しくは現像処理中における脱色性が改良されカブリが少なく、かつ感度低下をもたらさない新規な耐拡散性染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年ハロゲン化銀写真感光材料に対する性能改良の要求はますます厳しく、優れた鮮鋭性や色再現性などの高画質特性に対してより高水準の要求がなされている。
【0003】
また、近年は競合する電子写真材料の即時性に対抗するためにも、より一層の処理時間の短縮、即ち超迅速処理適性が要求されている。このような写真感光材料に要求されている高画質特性と超迅速処理特性を実現させるために当業界においては写真感光材料の一層の薄膜化、ハロゲン化銀や添加剤の最適化の努力がなされてきた。
【0004】
一般的にハロゲン化銀写真感光材料中に画質の向上や感光性乳剤の感度調整の目的で染料を含有させることはよく知られていることであり、例えばハレーション防止、イラジエーション防止、光吸収フィルターに使用されている。また、最近ではカラー写真感光材料における黄色コロイド銀の代替を目的とした染料(以下YC染料と称す)やX線写真感光材料におけるクロスオーバーカット層の染着染料、印刷写真感光材料における非感光性乳剤層を染着する染料等その用途は広がっている。
【0005】
このような目的に用いられる染料としてはその使用目的に応じて良好な吸収スペクトル特性を有することは勿論、例えば現像処理中に完全に脱色され、現像処理中に感光材料から容易に溶出され、処理後には染料による残色汚染を生じることがなく、その他感光性乳剤に対してカブリ、減感等の悪影響を及ぼすことがなく、また着色された層から他層へ拡散することがなく、更には感光材料中あるいは乳剤塗布液中において経時安定性にも優れていて変褪色を起こさないこと等の諸条件を満足させるものでなければならない。
【0006】
これらの諸条件を満足させる目的で従来から多数の染料が提案されており、例えば、アゾ染料をはじめ、英国特許第506,385号、及び特公昭39−22069号にはオキソノール染料、米国特許第2,493,747号にはメロシアニン染料、同1,845,404号にはスチリル染料等が提案されている。通常これらの染料は、発色現像主薬と反応するものではなく、アルカリ溶液中で流出したり、亜硫酸イオンの存在下において流出するものである。
【0007】
これらの染料は水や水と混和する有機溶媒に溶解させて写真構成層中に添加するのが一般的な方法であるが、染料が水溶性の場合、染着させたい層に留まらずに全層に拡散してしまうという問題が生じる。そのため本来の目的を達成しようとすると他層に拡散する分だけ多量の染料を添加しなければならず、自層、他層ともに例えば感度低下、階調変動、カブリ異常等の好ましくない現象が現われることが明らかとなった。特に、写真感光材料を経時保存させた場合、カブリの発生や減感が著しく、これらを回避するために使用量を減らすと本来の光吸収効果が十分に得られなくなってしまう。このような問題に対し、特定層を染着するような拡散性を抑えた染料が知られており、耐拡散性の染料として例えば、米国特許第2,538,008号、同2,538,009号、同4,420,555号、同4,940,654号の各明細書、特開昭61−204630号、同61−205934号、同62−32460号、同62−56958号、同62−92949号、同62−222248号、同63−40143号、同63−184749号、同63−316852号、特開平1−179042号、同3−75632号、同3−109535号、同3−144438号、同3−179441号、同4−362634号、同5−53241号、同5−86056号、同5−209133号、同5−289239号、同5−296848号等に油溶性の分散染料が記載されている。
【0008】
また、水に不溶性の染料の固体微粒子を用いて染料を耐拡散化させる方法がWO88/4,794号、米国特許第4,904,565号、米国特許第4,923,788号、特開昭63−197943号、同64−40827号、特開平1−155341号、同1−172828号、同2−1839号、同2−110453号、同3−23341号、同3−206443号、同3−216644号、同3−216645号、同3−216646号、同3−217838号、同3−231241号、同4−37740号、同4−37841号、同4−44033号、同4−116548号、同4−296848号、同5−197079号、同6−110155号等に記載されている。
【0009】
しかし、これらの化合物は処理工程における脱色性の点で不十分であり処理後に色汚染を残すという欠点を有していた。また、耐拡散性という点でも十分とはいえず、感度、カブリに悪影響を与えていた。
【0010】
また、3,5−ピラゾリジンジオン母核を有する水不溶性の染料として特開平3−167546号、同3−208044号、同3−208045号、同3−208046号記載の染料が知られている。これらの染料は耐拡散性、脱色性をある程度両立しているものの、まだ十分なレベルとはいえず、また、有機溶媒に対する溶解性が小さいため、目的に応じた光学濃度が得られなかったり、染料が析出し、表面にざらつきが生じるという問題点を有していた。また、写真感光材料中での経時での保存性が悪く、さらなる改良が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は特定層を任意に染着することができ、現像処理においては近年の迅速処理に対応する脱色性が改良され、かつ前述した染料に要求される性能を満足した新規な耐拡散染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
【0018】
(1) 下記一般式(2)で表される油溶性染料を少なくとも一種含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0019】
【化4】
【0020】
式中、R1、R2、R3 は、それぞれ水素原子又は置換しうる基を表す。また、R 1 、R 2 、R 3 のいずれか2つで環を形成してもよい。L 1 、L 2 、L 3 はメチン基を表し、mは0、1又は2を表す。但し、m=2であるときに、2つのL 2 は同一であっても異なっていてもよく、2つのL 3 は同一であっても異なっていてもよい。R5、R6はそれぞれアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基を表す。また、R5とR6で環を形成してもよい。更に一般式(2)は分子内にカルバモイル基、−SO2NHCOR4、−CONHSO2R4、−CONHCOR4(R4はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アミノ基を表す。)で表される基を少なくとも一つ有する。
【0021】
(2) 前記1記載のハロゲン化銀写真感光材料において、前記一般式(2)で表される染料が高沸点溶媒の溶液状態で含まれていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0022】
本発明において、「染料を高沸点溶媒の溶液状態で含む」とは、本願発明の染料を高沸点溶媒に溶解して写真感光材料中に添加されていることを意味する。また、本発明において「油溶性染料」とは沸点160℃以上の高沸点溶媒に常温(25℃)で10重量%以上溶解する性質をもつ染料であることを意味する。
【0023】
本発明を更に詳しく説明する。
【0024】
一般式(2)においてR5、R6で表されるアルキル基としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基等が挙げられる。該アルキル基は置換基を有するものを含み、置換基としては、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0025】
R5、R6で表されるシクロアルキル基としては例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。該シクロアルキル基は置換基を有するものを含み、該置換基は前記のアルキル基、又はアルキル基の置換基として挙げたものを挙げることができる。
【0026】
R5、R6で表されるアリール基としてはフェニル基、1−ナフチル基等を挙げることができる。該アリール基は置換基を有するものを含み、該置換基は前記のアルキル基、又はアルキル基の置換基として挙げたものを挙げることができる。
【0027】
ハロゲン原子としては例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
【0028】
アルコキシ基としては、そのアルキル部が前述のアルキル基、シクロアルキル基と同義で、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基、オクチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−アミノエトキシ基、2−シアノエトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−メタンスルホニルアミノエトキシ基、2−エトキシカルボニルエトキシ基、ベンジルオキシ基等を挙げることができる。
【0029】
アリールオキシ基としては、そのアリール部が前述のアリール基と同義で、例えばフェノキシ基、1−ナフトキシ基、2,5−ジ−t−アミルフェノキシ基、4−ジメチルアミノフェノキシ基等を挙げることができる。
【0030】
メルカプト基としては、例えばメチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基、イソプロピルメルカプト基、ブチルメルカプト基、オクチルメルカプト基、シクロヘキシルメルカプト基、2−アミノエチルメルカプト基、2−エトキシエチルメルカプト基、2−ヒドロキシエチルメルカプト基、フェニルメルカプト基等を挙げることができる。
【0031】
アルコキシカルボニル基としては、そのアルキル部が前述のアルキル基、シクロアルキル基と同義で、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、テトラデシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、2−メトキシエトキシカルボニル基、2−フルオロエトキシカルボニル基、2−シアノエトキシカルボニル基、2−ヒドロキシエトキシカルボニル基、2−ジメチルアミノエトキシカルボニル基、2−メトキシカルボニルエトキシカルボニル基、2−メタンスルホニルアミノエトキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0032】
アリールオキシカルボニル基としては、そのアリール部が前述のアリール基と同義で、例えばフェノキシカルボニル基、2−メチルフェノキシカルボニル基、3−ニトロフェノキシカルボニル基、4−メトキシフェノキシカルボニル基、4−メタンスルホニルアミノフェノキシカルボニル基、2−ナフトキシカルボニル基等が挙げられる。
【0033】
アシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘキサノイル基、ベンゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−エタンスルホニルアミノベンゾイル基、3−メチルベンゾイル基、2−エトキシカルボニルベンゾイル基等が挙げられる。
【0034】
スルホニル基としては、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、フェニルスルホニル基等を挙げることができる。
【0035】
カルバモイル基、スルファモイル基としては、例えばメチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、メチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等が挙げられ、これらは前述のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基で置換されていてもよい。
【0036】
アミノ基は、前述のアルキル基、アリール基、アシル基、スルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基で置換されていてもよい。
【0037】
R5、R6で表される複素環基としてはピリジル基、フリル基、ピロリル基等が挙げられ、R5、R6で形成される環としては、ピラゾール環、ピラゾリジン環、インダゾール環等を挙げることができる。
【0038】
一般式(2)においてR1、R2、R3はそれぞれ水素原子又は置換しうる基を表す。また、R1、R2、R3のいずれか2つで環を形成してもよい。
【0039】
R1、R2、R3で表される置換しうる基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。これらのR1、R2、R3で表される置換しうる基はR5、R6のところで説明した各基と同義である。また、R1、R2、R3のいずれか2つで形成しうる環としては、ベンゼン環、シクロヘキセン環、ピリジン環などが挙げられる。
【0040】
L1、L2、L3で表されるメチン基としては置換基を有するものを含み、該置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、アルコキシ基、水酸基、カルコキシカルボニル基、カルバモイル基が挙げられ、該置換基の例としてはそれぞれ前述したものを挙げることができる。
【0041】
mは0、1又は2を表す。但し、mが2であるときに、2つのL2は同一であっても異なっていてもよく、2つのL3は同一であっても異なっていてもよい。例えば、2つのL2のうち、一方は置換基を有しており、もう一方は置換基を有していなくてもよい。
【0042】
一般式(2)で表される染料は分子内にカルバモイル基、−SO2NHCOR4、−CONHSO2R4、−CONHCOR4(R4はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、アミノ基を表す)で表される基を少なくとも一つ有するものである。
【0049】
従来は、脱色性改良として、アルカリ可溶性、又は亜硫酸イオンとの反応による脱色という脱色機構しかないと考えられていた。本発明者等は、種々の化合物を検討した結果、発色現像主薬との反応による脱色性の改良といった、これまでにない脱色機構を見出し、本発明の発色現像主薬と反応することによって脱色する染料を発明するに至った。
【0050】
この発色現像主薬と反応することによって脱色する染料とは、発色現像主薬と反応することによって脱色する性質をもつ染料であればよい。本発明の染料は、通常の染料同様アルカリ溶液中で流出し、また亜硫酸イオン存在下でも流出するが、更に発色現像主薬との反応により顕著な脱色性を有する。本発明でいう脱色とは染料自体が消色する場合でも、写真感光材料外へ流出する場合のどちらでもよく、現像処理前と現像処理後の写真感光材料の色調が変化することをいう。
【0051】
また、脱色の程度は下記脱色率で表現されるが、
脱色率(%)=(E1−E2)/E1×100
(E1は現像液浸透前の吸光度であり、E2は現像液浸透後の吸光度を表す。)
本発明においては、後述する実施例2で得られる、処理液Aでの脱色率をA′処理液Bでの脱色率をB′としたときに、下記式で表されるxの値が0.5以下であるときに「脱色された」と定義する。
【0052】
x=(100−B′)/(100−A′)
次に本発明に用いられる染料の具体例を挙げるが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0058】
【化14】
【0059】
【化15】
【0060】
【化16】
【0061】
【化17】
【0062】
【化18】
【0063】
一般式(2)で示される化合物は米国特許第4,853,366号記載の方法に準じて3,5−ピラゾリジンジオンとアルデヒドの反応により容易に合成できる。3,5−ピラゾリジンジオンは各種ヒドラジン誘導体とマロン酸又はそのエステルとの縮合により合成できる。
【0064】
以下に具体的な合成法を本発明の化合物に近似した参考化合物を用いて示す。
【0065】
【化19】
【0066】
中間体2の合成
15.0gの中間体1を150mlのテトラヒドロフランに溶解し、ジシクロヘキシルカルボジイミド14.1gを加え、氷冷下、3.24gのマロン酸を少量ずつ加え、3時間反応させた。反応液をろ過し固形物を除去し、ろ液を減圧下溶媒を留去した。析出する固体をエタノールで再結晶し、淡黄色粉末の中間体2を15.5g得た。核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、赤外吸収スペクトルにより構造を確認した。
【0067】
参考化合物の合成
3.25gの中間体2とp−ビス(ブトキシカルボニルメチル)アミノベンズアルデヒド2.05gを20mlのn−プロパノールに溶解し、1時間加熱還流させた。反応液を冷却し析出する例示化合物22の黄色粉末をろ取する。収量は5.01gであった。核磁気共鳴スペクトル、マススペクトル、赤外吸収スペクトルにより構造を確認した。メタノール中での吸収極大は460nmであった。
【0068】
なお、他の例示化合物についても同様の方法で合成することができる。
【0069】
一般式(2)で表される染料をフィルター染料又はアンチハレーション染料として使用する場合、効果のある任意の量を使用できるが光学濃度が0.05から3.5の範囲になるように使用し、一般には感光材料の1m2当たり1から800mgになるように塗布して用いることが好ましい。添加時期は塗布される前のいかなる時期でもよい。
【0070】
本発明の染料は、乳剤層、その他の親水性コロイド層(中間層、保護層、アンチハレーション層、フィルター層等)中に以下に示すような公知の方法で分散することができるが、実質的に水に不溶で沸点が160℃以上の高沸点の溶媒に溶解した溶液を親水性コロイド溶液に加えて分散することが好ましい。この高沸点溶媒としては例えば、フタル酸アルキルエステル(ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど)、リン酸エステル(ジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルブチルホスフェートなど)、クエン酸エステル(アセチルクエン酸トリブチルなど)、安息香酸エステル(安息香酸オクチルなど)、アルキルアミド(ジエチルラウリルアミドなど)、脂肪酸エステル類(ジブトキシエチルサクシネートなど)、トリメシン酸エステル類(トリメシン酸トリブチルなど)が使用できる。また、沸点30ないし60℃の有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチルの如き低級アルキルアセテートsec−ブチルアルコール、メチルイソブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メチルセロソルブアセテートや水に溶解しやすい溶媒、例えば、メタノール、エタノール等のアルコールを補助溶媒として用いることもできる。
【0071】
本発明のハロゲン化銀乳剤は公知のものが使用できるが、好ましく用いられるハロゲン化銀乳剤としては、例えば内部高沃度型単分散粒子が挙げられる。結晶の晶癖は立方体、14面体、8面体及びその中間の(111)面と(100)面が任意に混在していてもよい。
【0072】
ハロゲン化銀の結晶構造は、内部と外部が異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよい。好ましい態様としての乳剤は、高ヨウ素のコア部分に低ヨウ素のシェル層からなる二層構造を有したコア/シェル型単分散乳剤である。高ヨウ素部のヨウ化銀含量は20〜40モル%で特に好ましくは20〜30モル%である。
【0073】
本発明に好ましく用いられるもう1つのハロゲン化銀乳剤は、平均アスペクト比が1より大きい平板状粒子である。かかる平板状粒子の利点は、分光増感効率の向上、画像の粒状性及び鮮鋭性の改良などが得られる。
【0074】
一般に平板状ハロゲン化銀粒子とは、二つの対向する並行な主平面を有する粒子をいい、粒子厚さに対する粒径の比(以下アスペクト比と称す)の平均値が1.3より大きいものをいう。ここで粒径とは、平均投影面積径(以下粒径と記す)のことで、該平板状ハロゲン化銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン化銀粒子と同じ投影面積を有する円の直径)で示され、厚さとは平板状ハロゲン化銀粒子を形成する2つの平行な主平面間の平均距離を示す。
【0075】
本発明において、ハロゲン化銀乳剤は物理熟成、化学熟成及び分光増感を行なったものを使用することが好ましい。
【0076】
本発明において、化学増感剤として、硫黄増感剤,セレン増感剤,テルル増感剤等を用いることができる。
【0077】
本発明の化学増感に於いては、金増感を併用することにより、更に高感度化できる。有用な金増感剤としては、塩化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸などが挙げられる。
【0078】
増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、ヘミオキソノール色素、オキソノール、メロスチリル及びストレプトシアニンを含むポリメチン染料を挙げることができる。
【0079】
本発明に使用できる公知の写真用添加剤は下記リサーチ・ディスクロージャに記載されている。以下に記載箇所を示す。
【0080】
〔項目〕 〔RD308119の頁〕〔RD17643〕〔RD18716〕
色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650
色素画像安定剤 1001 VII−J項 25
増白剤 998 V 24
光吸収剤 1003 VIII 25〜26
光散乱剤 1003 VIII
フィルター染料 1003 VIII 25〜26
バインダー 1003 IX 26 651
スタチック防止剤 1006 XIII 27 650
硬膜剤 1004 X 26 651
可塑剤 1006 XII 27 650
潤滑剤 1006 XII 27 650
活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650
マット剤 1007 XVI
現像剤(感光材料中に含有)1011 XX−B項
本発明には種々のカプラーを使用することができ、その具体例は、下記リサーチ・ディスクロージャに記載されている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0081】
〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕
イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項
マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項
シアンカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項
カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項
DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項
BARカプラー 1002 VII−F項
その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項
アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項
本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記載されている分散法などにより、添加することができる。
【0082】
本発明においては、前述RD17643 28頁、RD18716 647〜8頁及びRD308119のXIXに記載されている支持体を使用することができる。
【0083】
本発明の感光材料には、前述RD308119VII−K項に記載されているフィルター層や中間層等の補助層を設けることができる。
【0084】
本発明の感光材料は、前述RD308119VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構成等の様々な層構成をとることができる。
【0085】
本発明は、一般用若しくは映画用のカラーネガフィルム、スライド用若しくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーポジフィルムに代表される種々のカラー感光材料に適用することができる。
【0086】
尚、本発明に用いられる発色現像液に含有させる発色現像主薬としては、下記のような公知の化合物を用いることができる。N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリルアミノ)トルエン、4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン、2−メチル−4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン、N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニルエチル)メタンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−エトキシエチル)アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン等。
【0087】
本発明においては、上記発色現像主薬は好ましくは塩として用いられるが、塩としては、硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。そして、これらの発色現像主薬は一般に、発色現像液1lについて、約0.1〜30gの濃度、好ましくは、1〜15gの濃度で使用される。
【0088】
【実施例】
以下に、本発明の具体的実施例を述べるが、本発明の実施様態はこれらに限定されない。
【0089】
実施例1
(1)超音波を用いて乳化分散された下記に示すような組成の分散液を調製した。
【0090】
染料A 0.25g
トリクレジルフォスフェート 0.42g
酢酸エチル 1.2ml
界面活性剤(1) 1.4ml
10%ゼラチン水溶液 12.3g
この分散液を用いて下記に示す組成の塗布液を調製した。
【0091】
上記の分散液 11.1g
10%ゼラチン水溶液 17.0g
純水 5.8ml
界面活性剤(2)の1%水溶液 1.4ml
硬膜剤(1)の1%水溶液 15.4ml
【0092】
【化20】
【0093】
トリアセチルセルロース支持体上に上記の塗布液をゼラチンが1.2g/m2になるように塗布し、乾燥して試料1−1とした。染料Aの代わりに表1に示す例示化合物及び比較染料1、2及び3を用いて同様に試料を作成し、それぞれ試料1−2〜1−7とした。
【0094】
これらの各試料を下記組成の現像液に25℃で1分間浸透し、20秒間水洗した後、乾燥した。
【0095】
【化21】
【0096】
(現像液の組成)
メトール 3.0g
無水亜硫酸ナトリウム 45.0g
ハイドロキノン 12.0g
炭酸ナトリウム1水塩 80.0g
臭化カリウム 2.0g
水を加えて1リットルとする。
【0097】
〈脱色率〉
現像液浸透前、浸透後の各試料の可視スペクトルを測定し、吸収極大波長における吸光度の差から脱色率を求めた。その結果を下記表1に示す。
【0098】
脱色率(%)=(E1−E2)/E1×100
(E1は現像液浸透前の吸光度であり、E2は現像液浸透後の吸光度を表す。)
〈耐拡散性〉
また、上記と同様に調製した試料1−1〜1−7をpH7.0の緩衝液に10分間浸透した後乾燥した。緩衝液に浸透する前、浸透後の各試料の可視スペクトルを測定し、吸収極大波長における吸光度の比から耐拡散性を求めた。その結果を脱色率とともに表1に示す。
【0099】
耐拡散性=E3/E4
(E3は緩衝液浸透後の吸光度であり、E4は緩衝液浸透前の吸光度を表す。)
【0100】
【表1】
【0101】
表1の結果から明らかなように本発明の染料は比較染料に比べ良好な脱色性及び耐拡散性を示すことがわかる。
【0102】
実施例2
実施例1の試料1−1〜1−7について、下記の処理液A及び処理液Bにより38℃で3分15秒間処理を行い、実施例1と同様に各試料の脱色率を求めることにより、発色現像主薬の有無による脱色率の違いを求め、結果を表2に示す。
【0103】
【0104】
【表2】
【0105】
表2からも明らかなように、本発明外の試料1−5〜1−7は、発色現像主薬による脱色率の向上はわずかであるが、本発明の染料を用いた試料1−2〜1−4は何れも処理液に発色現像主薬を添加することにより脱色率が大幅に向上している。
【0106】
実施例3
下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成をもつ各層から構成された多層カラー感光材料である試料21を作製した。
【0107】
数値は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示し、増感色素は銀1モル当たりのモル数で示した。
【0108】
試料21
第1層:ハレーション防止層
黒色コロイド銀 0.15
紫外線吸収剤(UV−S) 0.20
高沸点溶媒(Oil−1) 0.16
ゼラチン 1.64
第2層:中間層
ゼラチン 0.80
第3層:低感度赤感性層
沃臭化銀乳剤A 0.44
沃臭化銀乳剤C 0.11
増感色素(SD−1) 2.6×10−5
増感色素(SD−2) 2.6×10−5
増感色素(SD−3) 3.1×10−4
増感色素(SD−4) 2.3×10−5
増感色素(SD−5) 2.8×10−4
シアンカプラー(C−1) 0.35
カラードシアンカプラー(CC−1) 0.065
高沸点溶媒(Oil−1) 0.33
ゼラチン 0.73。
【0109】
第4層:中感度赤感性層
沃臭化銀乳剤C 0.39
増感色素(SD−1) 1.3×10−4
増感色素(SD−2) 1.3×10−4
増感色素(SD−3) 2.5×10−4
増感色素(SD−4) 1.8×10−5
シアンカプラー(C−1) 0.24
カラードシアンカプラー(CC−1) 0.040
DIR化合物(DI−1) 0.025
高沸点溶媒(Oil−1) 0.30
ゼラチン 0.59
第5層:高感度赤感性層
沃臭化銀乳剤D 0.91
増感色素(SD−1) 8.5×10−5
増感色素(SD−2) 9.1×10−5
増感色素(SD−3) 1.7×10−4
増感色素(SD−4) 2.3×10−5
増感色素(SD−6) 1.1×10−5
シアンカプラー(C−2) 0.10
カラードシアンカプラー(CC−1) 0.014
DIR化合物(DI−1) 7.5×10−3
高沸点溶媒(Oil−1) 0.12
ゼラチン 0.53
第6層:中間層
ゼラチン 1.14。
【0110】
第7層:低感度緑感性層
沃臭化銀乳剤B 0.32
沃臭化銀乳剤C 0.74
増感色素(SD−7) 5.5×10−4
増感色素(SD−1) 5.2×10−5
増感色素(SD−12) 4.8×10−5
マゼンタカプラー(M−1) 0.15
マゼンタカプラー(M−2) 0.37
カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.20
DIR化合物(DI−2) 0.020
高沸点溶媒(Oil−2) 0.65
ゼラチン 1.65
第8層:高感度緑感性層
沃臭化銀乳剤E 0.79
増感色素(SD−8) 1.4×10−4
増感色素(SD−9) 1.5×10−4
増感色素(SD−10) 1.4×10−4
増感色素(SD−12) 7.1×10−5
マゼンタカプラー(M−2) 0.065
マゼンタカプラー(M−3) 0.025
カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.025
DIR化合物(DI−3) 7.0×10−4
高沸点溶媒(Oil−2) 0.15
ゼラチン 0.46
第9層:イエローフィルター層
黄色コロイド銀 0.10
化合物(FS−1) 0.20
高沸点溶媒(Oil−2) 0.18
ゼラチン 1.20。
【0111】
第10層:低感度青感性層
沃臭化銀乳剤B 0.27
沃臭化銀乳剤C 0.32
増感色素(SD−11) 5.4×10−4
増感色素(SD−12) 2.0×10−4
増感色素(SD−6) 6.5×10−5
イエローカプラー(Y−1) 0.62
イエローカプラー(Y−2) 0.31
DIR化合物(DI−1) 3.0×10−3
DIR化合物(DI−3) 6.0×10−4
高沸点溶媒(Oil−2) 0.20
ゼラチン 1.27
第11層:高感度青感性層
沃臭化銀乳剤E 0.66
増感色素(SD−11) 2.8×10−4
増感色素(SD−12) 1.1×10−4
増感色素(SD−6) 1.1×10−5
イエローカプラー(Y−1) 0.10
DIR化合物(DI−3) 1.0×10−3
高沸点溶媒(Oil−2) 0.04
ゼラチン 0.57。
【0112】
第12層:第1保護層
沃臭化銀乳剤
(平均粒径0.04μmで、沃化銀含有率4.0モル%) 0.30
紫外線吸収剤(UV−S) 0.07
紫外線吸収剤(UV−A) 0.02
紫外線吸収剤(UV−B) 0.09
化合物(FS−1) 0.25
高沸点溶媒(Oil−1) 0.07
高沸点溶媒(Oil−3) 0.07
ゼラチン 1.04
第13層:第2保護層
アルカリ可溶性マット剤(平均粒径2μm) 0.15
ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04
滑り剤(WAX−1) 0.04
ゼラチン 0.55
尚、上記組成物の他に、塗布助剤SU−1、分散助剤SU−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、分子量1万と2万の2種のAF−2、及び防腐剤AB−1を添加した。
【0113】
上記試料に用いた乳剤は下記の通りである。尚平均粒径は同一体積の球の直径に換算した粒径で示した。また、各乳剤は金・硫黄増感を最適に施した。
【0114】
【0115】
【化22】
【0116】
【化23】
【0117】
【化24】
【0118】
【化25】
【0119】
【化26】
【0120】
【化27】
【0121】
【化28】
【0122】
【化29】
【0123】
【化30】
【0124】
上記試料21において第9層(イエローフィルター層)に添加する黄色コロイド銀に変えて、下記の分散物を染料の添加量が1m2当たり200mgになるように添加した以外は試料21と同様にして試料22〜36を作成した。
【0125】
分散方法
1.5gの染料を15gの酢酸エチル及び3.0gの高沸点溶媒に溶解し、純水100g、ゼラチン10g、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム0.3gの溶液に加えた後、高速インペラー分散機(パワーホモジナイザーPM−1型、日本精機製作所製)により2000rpmにて1時間分散した。
【0126】
試料21〜36について、白色光によりセンシトメトリー用露光を行なった後、下記の処理工程により処理を行ない、緑感光性乳剤層のカブリと感度を求めた。
【0127】
なお、カブリは、各試料について下記処理工程の発色現像を行わずに漂白以降の処理工程により処理した場合の緑色光濃度に対する下記処理工程で処理を行なった場合の未露光部の緑色光濃度の増加分により求めた。
【0128】
また、感度はカブリ+0.3の濃度を与えるのに必要な露光量の逆数より求め、試料21を100とする相対値で示した。
【0129】
また、試料21〜36について、各試料を40℃、相対湿度90%の条件に5日間放置した後、白色光によりセンシトメトリー用露光を行ない、下記の処理工程により処理を行ない、青感光性乳剤層の感度を求めることにより、各試料の生保存性を評価した。なお、感度はカブリ+0.3の濃度を与えるのに必要な露光量の逆数より求め、試料21を100とする相対値で示した。結果をまとめて表3に示した。
【0130】
処理工程(38℃)
発色現像 3分15秒
漂 白 6分30秒
水 洗 3分15秒
定 着 6分30秒
水 洗 3分15秒
安 定 化 1分30秒
乾 燥
各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りである。
【0131】
〈発色現像液〉
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)
アニリン・硫酸塩 4.75g
無水亜硫酸ナトリウム 4.25g
ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g
無水炭酸カリウム 37.5g
臭化ナトウム 1.3g
沃化カリウム 1.0mg
ニトリロ酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5g
水酸化カリウム 1.0g
水を加えて1リットルとする。
【0132】
〈漂白液〉
エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100g
エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g
臭化アンモニウム 150.0g
氷酢酸 10ミリリットル
水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH=6.0に調整する。
【0133】
〈定着液〉
チオ硫酸アンモニウム 175.0g
無水亜硫酸ナトリウム 8.5g
メタ重亜硫酸ナトリウム 2.3g
水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH=6.0に調整する。
【0134】
〈安定化液〉
ホルマリン(37%水溶液) 1.5ミリリットル
コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ミリリットル
水を加えて1リットルとする。
【0135】
以上の結果を表3に示す。
【0136】
【表3】
【0137】
表3から明らかなように、黄色コロイド銀を用いた試料21に対して本発明外の染料の高沸点溶媒分散物を用いた試料22及び試料23は、緑感光性乳剤層のカブリの低減は認められるものの、感度の低下が大きく、また経時保存後の青感光性乳剤層の感度の低下が著しい。これに対し本発明の染料の高沸点溶媒分散物を用いた試料24〜36は何れも、緑感光性乳剤層のカブリが低く、かつ生保存性に優れている。
【0138】
【発明の効果】
本発明により、特定層を任意に染着することができ、迅速現像処理の脱色性が改良され、かつ、感光材料に悪影響を与えない、新規な耐拡散染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料を得た。
Claims (2)
- 下記一般式(2)で表される油溶性染料を少なくとも一種含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
- 請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料において、前記一般式(2)で表される染料が高沸点溶媒の溶液状態で含まれていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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