JP3550545B2 - ある置換カプロラクタム、それらを含む医薬組成物および腫瘍の処置におけるそれらの使用 - Google Patents

ある置換カプロラクタム、それらを含む医薬組成物および腫瘍の処置におけるそれらの使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、化学療法剤の領域に関し、より具体的には、ある置換カプロラクタム、該カプロラクタムを含む医薬組成物、腫瘍の処置法、該カプロラクタムの腫瘍の化学療法における使用、および該化合物の製造法に関する。
【0002】
癌は世界中で重大な健康問題である。結果として、非常に多くの研究努力がヒトにおける癌の処置および緩解に適した治療の開発において成されている。
【0003】
化学療法領域において、種々のタイプの癌に対して有効な抗癌剤の開発のために研究が行われている。しばしば、開発され、癌細胞に対して有効であることが判明した抗癌剤は、不運なことに、また正常細胞に毒性である。この毒性は、それ自体、癌化学療法を必要とする患者への抗癌剤の投与での、体重減少、悪心、嘔吐、脱毛、疲労、掻痒、幻覚、食欲減退等により明白である。
【0004】
更に、慣用的に使用されている化学療法剤は望ましい効果を有しないか、望ましいほど異なるタイプの癌に対して広く有効ではない。結果として、全てのタイプの癌に対してより有効なだけでなく、正常健康細胞に影響がないか、最小の影響で、癌細胞のみを殺すための高い程度の選択性を有する化学療法剤の大きな必要性が存在する。加えて、特に、大腸、膀胱、前立腺、胃、膵臓、乳、肺、肝臓、脳、精巣、卵巣、子宮頸、皮膚、陰門および小腸の癌に対して、非常に有効であり、選択的な抗腫瘍剤が望まれる。更に、大腸、乳、肺および前立腺癌、ならびにメラノーマに対する抗腫瘍活性は、現在、特定の有効な治療がないため、特に望まれる。
【0005】
本発明は、種々の癌細胞に対して有効である新規抗腫瘍剤を提供する。より具体的に、本発明は、癌細胞を殺すのに高い程度の選択性を示すある置換カプロラクタムに関する。本発明の本質は、ある置換カプロラクタムが腫瘍の処置に有効であるという発見である。
【0006】
本発明は、式I:
【化9】
Figure 0003550545
〔式中、
は(C1−6)アルキルまたは(C3−6)シクロアルキル;
は水素または(C1−6)アルキル;
Xは(C1−12)アルキレン;(C2−12)アルケニレン;または(C2−12)アルキニレン;
mは0または1;そして
は(C3−8)シクロアルキル;または式II、III、IVおよびV:
【化10】
Figure 0003550545
(式中、
は水素、クロロまたはメトキシ;
は水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシ;そして
Zは酸素、硫黄、N−HまたはN−CHである)
からなる群から選択される芳香族環系である〕
のカプロラクタム、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩に関する。
【0007】
式Iの好ましい化合物は、式中、
が(C1−6)アルキル;
が水素または(C1−4)アルキル;
Xが(C1−6)アルキレンまたは(C2−6)アルケニレン;
mが0または1;そして
が(C3−8)シクロアルキル;または式II、III、IVおよびV
(式中、Rが水素、クロロまたはメトキシ;
が水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシ;そして
Zが酸素、硫黄、N−HまたはN−CHである)
から選択される芳香族環系である
もの、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩である。
【0008】
より好ましい化合物は、式中、
がi−プロピルまたはt−ブチル;
が水素またはメチル;
mが0または1;
Xが(C1−6)アルキレン;そして
5−7 シクロアルキル;または式IIaおよびV:
【化11】
Figure 0003550545
(式中、R’はメタ位であり、水素またはクロロ;そして
’はパラ位であり、水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシである)
から選択される芳香族環系である
式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩である。
【0009】
より更に好ましい化合物は、式中、
がi−プロピルまたはt−ブチル;
が水素またはメチル;
mが0または1;
Xがメチレンまたはエチレン;そして
が(C5−7)シクロアルキル、フェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−メトキシフェニル、4−n−デシルフェニル、4−n−デシルオキシフェニルまたは3−ピリジルである;
ただし、mが0である場合、Rは(C5−7)シクロアルキル、4−n−デシルフェニルまたは4−n−デシルオキシフェニルである
式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩である。
【0010】
他の態様において、本発明は、薬学的に許容される担体または希釈剤と、抗腫瘍的に有効な量の上記式Iの化合物、好ましくは、3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドまたは3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩を含む、特に、温血動物の腫瘍を処置するための医薬組成物を提供する。
【0011】
更に別の態様において、本発明は処置を必要とする哺乳類に、治療的に有効な量の上記式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩を投与することを含む、腫瘍の処置法を提供する。
【0012】
他の態様において、本発明は腫瘍の化学療法に使用するための医薬組成物の製造における、式Iの化合物またはこのような化合物の薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0013】
更に、本発明は、腫瘍の化学療法のための、式Iの化合物またはこのような化合物の薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0014】
上記の定義において:1)1個から6個の炭素原子を含むアルキル基は、直鎖または分枝鎖であり、この後者の例はイソプロピル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチルおよび1,1,2,2−テトラメチルエチルである;そして2)1個から18個の炭素原子を含むアルキルおよびアルコキシ基は、直鎖または分枝鎖である。
【0015】
本明細書で使用する“(C1−12)アルキレン”なる用語は、炭素と水素のみからなり、1個から12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖2価基を意味する。“アルキレン”基の例は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、3−メチルペンチレン等である。
【0016】
本明細書で使用する“(C2−12)アルケニレン”なる用語は、炭素と水素のみからなり、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を含み、2個から12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖2価基を意味する。“アルケニレン”基の例は、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、3−メチルペンテニレン等を含む。
【0017】
本明細書で使用する“(C2−12)アルキニレン”なる用語は、炭素と水素のみからなり、少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を含み、2個から12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖2価基を意味する。“アルキニレン”基の例は、アセチレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、3−メチルペンチニレン等を含む。
【0018】
式Iの化合物の酸付加塩は、薬学的に許容される有機または無機酸であり得る。好ましい酸付加塩は塩酸塩およびメタンスルホン酸塩であるが、硫酸、リン酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸および酢酸の塩も使用し得る。
【0019】
式Iのカプロラクタムは、下記のように製造し得る:
【化12】
Figure 0003550545
(式中、各R、R、X、mおよびRは上記で定義の通りである)。
【0020】
個々の段階に関して、段階Aは、式VIのアミノカプロラクタムの式VIIのラクトン化合物によるアシル化に関し、式VIIIのジアミド化合物を得る。アシル化は極性、有機溶媒中、好ましくはイソプロパノールのようなプロトン性、極性溶媒中で、用いる溶媒の還流温度よりも僅かに低いかまたは還流温度で、4から48時間の間の時間で行う。
【0021】
段階Bは、式VIIIのジアミド化合物で一般的な1,3−ジオキサン基の加水分解に関し、式Iの置換カプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的に、1)プロトン酸、好ましくはトリフルオロ酢酸のような有機酸、2)プロトン性溶媒、好ましくは水、および3)不活性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフランのような環状エーテルを含む溶媒の混合物中にジアミドを溶解して、0℃から25℃の間の温度で、5分から2時間の間の時間で行う。
【0022】
あるいは、式VIIIの化合物は、以下の3段階反応スキームにより製造し得る:
【化13】
Figure 0003550545
(式中、X、mおよびR、ならびに各RおよびRは上記で定義の通り、そしてRはアルコール保護基である)。好ましくは、Rはtert−ブチルジメチルシリルのようなシリル基である。
【0023】
個々の段階に関して、段階1は式IXのアミノカプロラクタムの式VIIのラクトン化合物によるアシル化に関し、式Xのジアミド化合物を得る。アシル化は塩基、好ましくはジイソプロピルエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および、極性、有機溶媒、好ましくはイソプロパノールのようなプロトン性極性溶媒の存在下、用いる溶媒の還流温度より僅かに低いかまたは還流温度で、4から48時間の間の時間で行う。
【0024】
段階2は、式Xで一般的なR基の加水分解に関し、式XIのヒドロキシカプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的に、フルオリド、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドのようなフルオリド塩および不活性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフランのような環状エーテルを含む溶媒の存在下、0℃から25℃の間の温度で、5分から2時間の間の時間で行う。
【0025】
段階3は、式XIのヒドロキシカプロラクタム化合物の、式R(X)COCl(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)の酸塩化物と反応させることによるアシル化に関し、式VIIIのジアミド化合物を得る。アシル化は、塩基、好ましくはトリエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および、不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行う。
【0026】
あるいは、段階3の式XIのヒドロキシカプロラクタム化合物のアシル化は、式R(X)COH(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)のカルボン酸と、カルボン酸結合剤、好ましくは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩のようなジイミド、およびジイミド結合反応に一般的な適当な活性化剤、好ましくは4−ジメチルアミノピリジンのような置換ピリジン、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行い得る。
【0027】
式VIのアミノカプロラクタム化合物は、下記のように製造し得る:
【化14】
Figure 0003550545
(式中、各R、R、X、mおよびRは上記で定義の通りであり、各Rはカルボニル含有基である)。好ましくは、Rはt−ブチルオキシカルボニルのようなアルコキシカルボニルである。
【0028】
個々の段階に関して、段階1はヒドロキシリジン(またはその塩または水和物調製物)XIIの環化に関し、ヒドロキシシクロリジンXIIIを得る。環化は、典型的に結合剤、好ましくは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩のようなジイミド、およびジイミド結合反応に一般的な適当な活性化剤、好ましくは1−ヒドロキシベンズトリアゾール水和物のようなN−ヒドロキシ化合物、および塩基、好ましくはトリエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および極性有機溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドのようなアミドの存在下、0℃から40℃の間の温度で、12から72時間の間の時間で行う。
【0029】
段階2aはヒドロキシシクロリジンXIIIのN−アシル化に関し、式XIVのN−アシルヒドロキシシクロリジン化合物を得る。アシル化剤は、典型的に酸塩化物または無水物である。Rがt−ブチルオキシカルボニルであるとき、アシル化剤はジ−tert−ブチルジカルボネートである。反応は塩基、好ましくはトリエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および極性有機溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドのようなアミドの存在下、0℃から40℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行う。
【0030】
段階3aは、式XIVのN−アシルヒドロキシシクロリジン化合物のO−シリル化に関し、式XVのシリルエーテル化合物を得る。シリル化剤は、典型的にシリルクロライドまたはトリフルオロメタンスルホン酸である。Rがtert−ブチルジメチルシリルであるとき、シリル化剤はtert−ブチルジメチルシリルクロライドである。反応は、塩基、好ましくはイミダゾールのような穏やかな塩基、および極性有機溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドのようなアミドの存在下、0℃から40℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行う。
【0031】
段階4aは式XVのシリルエーテル化合物のアルキル(上記でRとして定義)ハライドまたはスルホネートによるN−アルキル化に関し、式XVIのN−アルキルカプロラクタム化合物を得る。アルキル化は、強塩基、好ましくはナトリウムビス(トリメチルシリル)アミドのようなアルカリ金属アミド、および不活性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフランのような環状エーテルの存在下の存在下、−100℃から25℃の間の温度で、5分から2時間の間の時間で行う。
【0032】
段階5aは式XVIのN−アルキルカプロラクタム化合物に一般的な基Rの加水分解に関し、式XVIIのヒドロキシカプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的にフルオリド、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドのようなフルオリド塩、および不活性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフランのような環状エーテルの存在下、0℃から25℃の間の温度で、5分から2時間の間の時間で行う。
【0033】
段階6aは、式XVIIのヒドロキシカプロラクタム化合物のアシル化に関し、式R(X)COCl(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)の酸塩化物と、塩基、好ましくはトリエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および、不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行うことにより、式XVIIIのエステル化合物を得る。
【0034】
あるいは、段階6aの式XVIIのヒドロキシカプロラクタム化合物のアシル化は、式R(X)COH(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)のカルボン酸と、カルボン酸結合剤、好ましくは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩のようなジイミド、およびジイミド結合反応に一般的な適当な活性化剤、好ましくは4−ジメチルアミノピリジンのような置換ピリジン、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行い得る。
【0035】
段階7aは、式XVIIIのエステル化合物上の基Rの加水分解に関し、式VIのアミノカプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的にプロトン酸、好ましくはトリフルオロ酢酸のような有機酸、水素またはシリルハライド、好ましくはトリメチルシリルヨウジドのようなシリルヨウジド、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−100℃から25℃の間の温度で、1分から2時間の間の時間で行う。
【0036】
式VIaのアミノカプロラクタム化合物は、下記のように製造し得る:
【化15】
Figure 0003550545
(式中、R、X、mおよびRは上記で定義の通りである)。
【0037】
個々の段階に関して、段階1bは式XIVのヒドロキシカプロラクタム化合物のアシル化に関し、式R(X)COCl(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)の酸塩化物と、塩基、好ましくはトリエチルアミンのようなアルキルアミン塩基、および、不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行うことにより、式XVIIIaのエステル化合物を得る。
【0038】
あるいは、段階1bの式XIVのヒドロキシカプロラクタム化合物のアシル化は、式R(X)COH(式中、R、Xおよびmは上記で定義の通りである)のカルボン酸と、カルボン酸結合剤、好ましくは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩のようなジイミド、およびジイミド結合反応に一般的な適当な活性化剤、好ましくは4−ジメチルアミノピリジンのような置換ピリジン、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−78℃から25℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行い得る。
【0039】
段階2bは、式XVIIIaのエステル化合物上の基Rの加水分解に関し、式VIaのアミノカプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的にプロトン酸、好ましくはトリフルオロ酢酸のような有機酸、水素またはシリルハライド、好ましくはトリメチルシリルヨウジドのようなシリルヨウジド、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−100℃から25℃の間の温度で、1分から12時間の間の時間で行う。
【0040】
式IXaのアミノカプロラクタム化合物は、下記のように製造し得る:
【化16】
Figure 0003550545
(式中、Rおよび各R6は上記で定義の通りである)。本反応は、式XVのエステル化合物上の基Rの加水分解に関し、式IXaのアミノカプロラクタム化合物を得る。加水分解は、典型的にプロトン酸、好ましくはトリフルオロ酢酸のような有機酸、水素またはシリルハライド、好ましくはトリメチルシリルヨウジドのようなシリルヨウジド、および不活性有機溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、−100℃から25℃の間の温度で、1分から2時間の間の時間で行う。
【0041】
式VIIのラクトン化合物は、下記のように製造し得る:
【化17】
Figure 0003550545
(式中、Rは上記で定義の通りである)。
【0042】
個々の段階に関して、段階1cは式XIXのポリヒドロキシル化ラクトンの、アセトンによるジケータル化に関し、ビス(アセトニド)XXを得る。ジケタール化は、溶媒としてのアセトン中、ヨウ素のような触媒を使用して、0℃から還流温度の間の温度で、2から48時間の間の時間で行う。
【0043】
段階2cは、ビス(アセトニド)XXのヨウ化メチルのようなメチル化剤によるメチル化に関し、メチルエーテルXXIを得る。メチル化は、水と塩基、好ましくは酸化銀のような金属酸化物、および不活性溶媒、好ましくはジクロロメタンのような塩素化アルカンの存在下、0℃から還流温度の間の温度で、12時間から7日の間の時間で行う。
【0044】
段階3cはメチルエーテルXXIの加水分解に関し、式XXIIのジヒドロキシ化合物を得る。加水分解は水とプロトン酸、好ましくは酢酸のようなカルボン酸の存在下、5℃から35℃の間の温度で、1から24時間の間の時間で行う。
【0045】
段階4cはジヒドロキシ化合物XXIIの酸化的開裂に関し、アルデヒドXXIIIを得る。この反応は、酸化剤、好ましくは過ヨウ素酸ナトリウムのような過ヨウ素酸の存在下、プロトン性溶媒、好ましくはメタノールのようなアルカノール中、0℃から25℃の間の温度で、10分から4時間の間の時間で行う。
【0046】
段階5cはアルデヒドXXIIIのオレフィン化に関し、式VIIのラクトン化合物を得る。オレフィン化は有機金属化合物、好ましくはクロム(II)クロライドとジヨードアルカン(RCHIとして定義され、Rは上記で定義の通りである)から生成する遷移種のような有機クロム化合物の存在下、1)極性有機溶媒、好ましくはN,N−ジメチルホルムアルデヒドのようなアミド、および2)不活性有機溶媒、好ましくはテトラヒドロフランのような環状エーテルを含む溶媒混合物の存在下、−80℃から25℃の間の温度で、5分から4時間の間の時間で行う。
【0047】
上記の各反応の生産物は、望ましい場合、クロマトグラフィーまたは再結晶化(固体の場合)のような慣用の方法で精製し得るが、有利には一つの反応の粗生産物を続く反応に精製せずに使用する。
【0048】
当業者には明らかなように、式Iの置換カプロラクタム化合物は不斉炭素原子を含む。したがって、個々の立体異性体が本発明の範囲内に含まれると考慮されることは理解されるべきである。
【0049】
上記のように、ある式Iの化合物は、薬学的に許容される酸付加塩を形成する。例えば、式Iの化合物の遊離塩基を塩酸と反応させ、対応する塩酸塩を形成でき、一方式Iの遊離塩基化合物のメタンスルホン酸との反応は、対応するメシレート塩形を形成する。全ての薬学的に許容される酸付加塩は、本発明の範囲内に包含させると考慮される。
【0050】
更なる態様において、本発明は、第1段階で式VI
【化18】
Figure 0003550545
のアミノカプロラクタム化合物を、式VII
【化19】
Figure 0003550545
のラクトン化合物により、極性、有機溶媒の存在下でアシル化し、式VIII
【化20】
Figure 0003550545
のジアミド化合物を得(各R、R、X、mおよびRは上記で定義の通りである)、第2段階で、第1段階で得たジアミド化合物を溶媒の混合物に溶解することにより加水分解し、所望の式Iのカプロラクタム化合物を得ることを含む、式Iのカプロラクタム化合物の製造法に関する。
【0051】
好ましくは、第1段階のアシル化は、イソプロパノール中、イソプロパノールの還流温度より僅かに低いか、還流温度で行い、一方、第2段階の加水分解は、極性、有機酸、プロトン溶媒および不活性、有機溶媒を含む混合物、より好ましくは、トリフルオロ酢酸、水およびテトラヒドロフランを含む混合物中で行う。
【0052】
上記のように、全ての式Iの化合物、およびそれらの対応する薬学的に許容される酸付加塩は抗腫瘍剤であり、したがって、種々のリンパ腫、肉腫、癌腫、骨髄腫および白血病細胞系の生育の阻害に有効である。式Iの化合物の抗腫瘍活性は、接着細胞単層の増殖における試験化合物の生育阻害作用を測定する、Anchorage Dependent Growth Monolayer Assay (ADGMA)を用いて証明し得る。このアッセイは、National Cancer Institute (NCI)により使用される60細胞系アッセイを、以下の修飾:1)重要な腫瘍タイプに関する一細胞代表、即ち、MDA−MB−435乳癌癌腫を使用した;2)テトラゾリウム誘導体、即ち、MTSを細胞密度の測定に使用したことにより改変した。
【0053】
ADGMAは、試験化合物への3日間の曝露後に生存可能な細胞の数を、試験化合物を添加したときに存在した細胞の数と比較する。細胞生存能は、テトラゾリウム誘導体、即ち、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルフォフェニル)−2H−テトラゾリウム、分子内塩(MTS)を使用し、これは、生存可能細胞により、電子結合剤(PMS;フェナジンメトスルフェート)の存在下で水溶性フォルマザン誘導体に代謝的に減少される。フォルマザン誘導体の490nm(A490)の吸光度は生存可能細胞の数に比例する。試験化合物のIC50は、最終細胞数を、最終コントロール細胞数の50%に減少させるのに必要な濃度である。細胞増殖が阻害される場合、アッセイは更に細胞増殖抑制性(3日化合物インキュベーション後の細胞数>化合物添加時の細胞数)または細胞毒性(3日化合物インキュベーション後の細胞数<化合物添加時の細胞数)であるかを定義する。
【0054】
MDA−MB−435乳癌癌腫系は、American Type Culture Collection (ATCC)から得、融解後4−20代の間で使用した。MDA−MB−435乳癌癌腫を維持し、10%ウシ胎児血清、15mM HEPES(pH=7.4)、ペニシリン100単位/mLおよびストレプトマイシン100μg/mL含有DME/F12培地上に培養した。
【0055】
細胞系をトリプシン処理し、Coulterカウンターを使用して計数し、培養密度を決定する。次いで、細胞を96ウェルプレートの各々の維持培地(100μL/ウェル)中で、以下の密度で培養する:MDA−MB−435、3,000細胞/ウェル。予備実験で測定した蒔いた細胞の数は、培養4日後までに75−90%のコンフルエンシーの細胞密度をもたらす。培養1日後にアッセイした最初の細胞密度は、大まかに培地ブランクよりも0.15−0.20吸光度単位大きい。96ウェルプレートに0日目に蒔き、試験化合物を1日目に添加する。コントロールプレートを各細胞系に関して作り、それは培地のみの列Aおよび細胞の列Bである。培養1日後、試験化合物(最終容量100μL)を試験プレートに添加する。コントロールプレートに10μL MTS混合物(10μLのPMSの0.92mg/mL対190μLのMTSの2mg/mL溶液の比率で溶液細胞プレートに添加する日に新たに調製した)および100μL培地を入れる。コントロールプレートのA490をMTS添加4時間後に読み、各細胞系に関して最初の細胞密度値を決定する。試験化合物添加3日後、10μL/ウェルのMTS混合物を試験プレートに添加し、4時間後にA490を読む。細胞含有ウェルのA490値を培地吸光度に関して補正し、ついで最初の密度読取に対して標準化し、正味の生育の割合を決定する。IC50値は化合物濃度の関数としての正味の生育の割合のグラフから決定する。正味の生育の割合は(細胞+医薬A490−最初のA490/細胞+医薬媒体A490−最初のA490)として計算する。
【0056】
以下のμMのIC50値(平均±S.D.)を得た:
【表1】
Figure 0003550545
【0057】
式Iの化合物の抗腫瘍活性は、更に、前臨床腫瘍学における医薬の発見および発達のためのスタンダードであり、まだスタンダードである無胸腺(T細胞欠失)ヌードマウスモデルを用いて証明し得る。このモデルを使用して、無胸腺ヌードマウスにおける皮下(s.c.)で生育しているヒト腫瘍異種移植片の生育を阻害する試験化合物の能力を測定できる。用いた組織学的腫瘍タイプは、MDA−MB−435乳癌癌腫であった。
【0058】
簡単に、300万個の細胞を無胸腺(nu/nu)マウスの右脇腹にs.c.移植し、約30mmの塊が確立されるまで生育させた。試験化合物を3週間に3回、3週間、5%デキストロース、10%DMSO水溶液中で静脈内(i.v.)注射した。試験化合物を用量依存的形式で投与し、その化合物の活性の可能性のある全範囲(効果および毒性)を評価し、証明する。ポジティブコントロールは、1週間当たり3回i.v.注射のドキソルビシン投与で行う。
【0059】
毒性を、平均グループ体重を1週間に2回記録し、一般的な健康の毎日の観察によりモニターした。効果を、腫瘍長、幅および深さを、毎週、自動データコレクターに結合したデジタルキャリパーを使用して測定することによりモニターした。治療の開始時の平均腫瘍容量(MTV)を最終MTVから引き、処置中の実際の腫瘍生育を示した(ΔMTV)。抗腫瘍活性を%T/C(処置群のΔMTV÷コントロール群のΔMTV×100)として示した。統計的有意差を、片側スチューデントt検定を使用して評価した(p<0.05)。
【0060】
以下の結果が、MDA−MB−435腫瘍異種移植片に対して、3回/週で3週間試験した実施例1から実施例10の化合物で得られた:
【表2】
Figure 0003550545
%T/C値は統計的有意であった(p=<0.05;スチューデントt検定)。
【0061】
腫瘍を阻害するために用いる式Iの化合物の正確な量は、宿主、処置する状態の性質および重症度、投与形態および用いる具体的な化合物を含む数個の因子に依存する。しかし、一般に、一日量1−300mg/kg体重、または、多くの大型霊長類で、50−5000、好ましくは500−3000mgの一日量の式Iの化合物を、非経口的に、例えば、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下、腫瘍内または直腸に、または経腸的に、例えば、経口で、好ましくは静脈または経口で、より好ましくは静脈内に投与したとき、腫瘍の十分な阻害が達成される。好ましい静脈内一日投与量は1−75mg/kg体重、または、最も大型霊長類で、50−1500mgの一日量である。典型的な静脈内投与量は20mg/kg、1週間当たり3回から5回である。
【0062】
通常、少量を最初に投与し、投与量を処置下の宿主に対する最適量が決定されるまで徐々に増加させる。投与量の上限は副作用により負わせられ、処置している宿主に対する試験で決定できる。
【0063】
式Iの化合物を、1個またはそれ以上の薬学的に許容される担体と、および所望により、1個またはそれ以上の他の慣用の薬学的アジュバントと組合わせ得、経腸的に、例えば、錠剤、カプセル、カプレット等の形で経口で、または非経腸的に、例えば、滅菌注射溶液または懸濁液の形で、腹腔内または静脈内に投与する。経腸および非経腸組成物は、慣用法で製剤し得る。
【0064】
本発明の輸液は好ましくは滅菌である。これは、容易に、例えば、滅菌濾過膜を通す濾過により達成し得る。液体形の組成物の無菌製剤、バイアルへの無菌充填および/または本発明の医薬組成物と適当な希釈剤の無菌条件下での混合は、当業者に既知である。
【0065】
式Iの化合物は、腫瘍の阻害に有効な一定量の活性物質を含む経腸および非経腸医薬組成物に製剤し得、このような組成物は単位投与量形であり、このような組成物および薬学的に許容される担体を含む。
【0066】
以下の実施例は本発明に包含される代表的化合物およびそれらの合成を示す。しかし、これは説明のみの目的であることは明確に理解されるべきである。
【0067】
実施例1:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド
a)3,5:6,7−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトンの製造。
α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトン(500g, 2.4mol)を、9Lのアセトンに、5ガロンプラスチックドラムカン中で添加する。混合物を殆どの固体が溶解するまで機械的に撹拌する(15−20分)。ヨウ素(60g, 0.236mol)を、徐々にラクトン溶液に5−10分にわたり添加する。得られる混合物を一晩撹拌する。飽和溶液Na(1.3L)を、ヨウ素溶液に添加し、反応を停止させる。得られる溶液を最初の容量の約半分まで真空で濃縮し、食塩水(5L)を添加する。得られる混合物を3回1.2L EtOAcで抽出する。全ての有機層を合わせ、濃縮乾固する。固体をエーテルとヘキサン(3:7)の混合物でスラリー化し、濾過する。フィルターケーキをEtO(50mL)で洗浄し、空気乾燥させ、599gの所望の化合物を白色粉末として得る(86.5%):H NMR(CDCl)δ4.62(m, 1H), 4.50(m, 1H), 4.35(m, 2H), 4.07(m, 1H), 3.93(m, 1H), 3.82(dd, 1H), 3.08(d, 1H), 1.51(s, 3H), 1.44(s, 3H), 1.39(s, 3H), 1.35(s, 3H); 13C NMR(CDCl)δ174.4, 109.4, 98.6, 72.8, 71.4, 69.3, 68.4, 67.8, 66.7, 28.6, 26.7, 24.6, 19.3。
【0068】
b)2−O−メチル−3,5:6,7−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトンの製造。
3,5:6,7−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトン(719g, 2.49mol)を、4.5LのCHClに、5ガロンプラスチックドラムカン中で入れる。混合物をN下で撹拌する。ヨードメタン(2500g, 17.6mol)、および直ぐに酸化銀(I)(1750g, 7.58mol)を添加する。水(30mL)を反応混合物に添加する。氷浴を使用して、反応温度を15−30℃に維持する。反応混合物を光をあてずに18時間撹拌する。反応混合物を1.5LのCHClで希釈した後、固体を濾過し、更に2.2LのCHClで洗浄する。望ましくない固体を廃棄し、濾液を蒸発乾固させる。残渣をEtO(1.5L)中でスラリー化し、濾過し、乾燥させて618g生産物を得る(82%):H NMR(CDCl)δ4.75(m, 1H), 4.33(m, 1H), 4.29(m, 1H), 4.15(m, 1H), 4.07(m, 1H), 3.96(dd, 1H), 3.83(dd, 1H), 3.65(s, 3H), 1.57(s, 3H), 1.42(s, 6H), 1.35(s, 3H); 13C NMR(CDCl)δ172.5, 109.6, 98.5, 79.0, 73.1, 69.5, 68.6, 67.5, 66.9, 59.1, 28.9, 26.9, 24.9, 19.4。
【0069】
c)2−O−メチル−3,5−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトンの製造。
2−O−メチル−3,5:6,7−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトン(618g, 2.05mol)を8Lの酢酸と水(1:1)の混合物に、30分にわたり溶解する。溶液を環境温度で一晩撹拌する。溶液を真空で蒸発乾固する。固体を3−5Lの温アセトンでスラリー化し、濾過する。20−30℃でオーブン乾燥した後、363gの所望の化合物を得る(67.6%)。H NMR(CDCl):δ4.92(d, 1H), 4.80(m, 1H), 4.47(d, 1H), 4.42(t, 1H), 4.39(m, 1H), 3.95(dd, 1H), 3.75(m, 2H), 3.4(s, 3H), 2.5(m, 1H), 1.42(s, 3H), 1.22(s, 3H)。

【0070】
d)2,4−O−(1−メチルエチリデン)−5−O−メチル−L−グルクロニックγ−ラクトンの製造。
2−O−メチル−3,5−O−(1−メチルエチリデン)−α−D−グルコヘプトニックγ−ラクトン(200g, 0.76mol)をメタノールと水の1:1混合物(3.6L)に溶解する。撹拌混合物を氷水浴で約8℃に冷却する。固体NaIO(213g, 0.98mol)を徐々に添加する。反応は、TLC(シリカゲル、5%メタノール、15%EtOAcのCHCl溶液)で示されるように、40分以内に完了する。固体NaOを反応混合物に添加し、メタノール性溶液を飽和させる。固体を濾過し、2L CHClで洗浄する。濾液を7回、500mL CHClで抽出する。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、シロップ状に濃縮し、それはヘキサンの添加により沈殿を形成する。固体を濾過し、EtOで濯ぐ。粗生産物の一部(50g)を3L CHClに溶解し、加熱還流する。2.1LのCHClの、大気圧でのロータリーエバポレーション(メタノールがCHClとの共蒸発によりこのシステムから出される)後、濃縮乾固する。44gの所望の生産物を一晩、真空で乾燥させた後、固体として得る。H NMR(CDCl):δ9.60(s, 1H), 4.78(m, 1H), 4.42(s, 2H), 4.15(dd, 1H), 3.65(s, 3H), 1.58(s, 3H), 1.55(s, 3H); 13C NMR(CDCl)δ198.8, 171.9, 99.0, 78.4, 74.4, 72.9, 68.4, 67.4, 59.2, 28.7, 19.0。
【0071】
e)(6E)−6,7,8,9−テトラデオキシ−8,8−ジメチル−2−O−メチル−3,5−O−(1−メチルエチリデン)−グロ−ノネ−6−エノニック酸ラクトンの製造。
2L丸底フラスコにCrCl(50g, 41mmol)、無水THF(750mL)およびDMF(32mL)を添加する。混合物をN下で1時間撹拌する。2,4−O−(1−メチルエチリデン)−5−O−メチル−L−グルクロニックγ−ラクトン(12g, 50mmol)、1,1−ジヨード−2,2−ジメチルプロパン(15mL)および500mLの無水THFの溶液を、反応混合物にゆっくり添加する。添加後、反応混合物を環境温度で1.5時間撹拌する。反応を飽和水性NHClで停止する。残渣をEtOAc/水に分配し、クロマトグラフィー(5%EtOAc−CHCl)を行い、9g(63%)の所望の化合物を白色結晶性固体として得る:H NMR(CDCl)δ5.82(d, 1H), 5.58(q, 1H), 4.71(m, 1H), 4.46(m, 1H), 4.10(dd, 1H), 4.0(m, 1H), 3.66(s, 3H), 1.58(s, 3H), 1.53(s, 3H), 1.07(s, 9H);13C NMR(CDCl)δ172.5, 147.0, 120.2, 98.7, 79.1, 71.9, 70.3, 67.6, 59.2, 33.2, 29.3, 19.3。
【0072】
f)(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−2−オンの製造
1lフラスコで、(5R)−5−ヒドロキシ−L−リジン(10g, 0.040mol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(8.2g, 0.060mol)および1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド−HCl(11.6g, 0.060mol)を500ml DMFに撹拌しながら添加する。0.5時間後、トリエチルアミン(16.8ml, 0.120mol)を添加する。反応を室温で48時間撹拌する。ジカルボン酸ジ−tert−ブチル(17.6g, 0.080mol)およびトリエチルアミン(16.8ml, 0.120mol)を添加する。撹拌を16時間続ける。反応混合物を濾過してトリエチルアミン−HClを除去し、溶媒を高真空下のロータリーエバポレーションにより除去して濃油状物を得る。油状物を150ml CHClに溶解し、シリカゲルカラム(150g, 40×250mm)にかける。カラムを3%メタノールのCHClで溶出して、粗生産物を固体として得る。粗固体を120ml温CHClに溶解し、−20℃で1時間冷却する。得られる固体を濾過し、50ml CHClで洗浄する。合わせた濾液を濃縮乾固する。CHCl(40mL)をこの残渣に添加し、得られるスラリーを0.5時間、室温で撹拌する。スラリーを濾過し、固体を25ml CHClで洗浄する。固体を合わせ、5.57gの(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−2−オンを得る。300MHz H NMR(DMSO)δ7.42(1H, t, J=5.1Hz), 6.38(1H, d, J=6.6Hz), 4.60(1H, d, J=4.2 Hz), 4.07(1H, m), 3.74(1H, m), 3.32(1H, m), 3.03(1H, m), 1.8−1.5(4H, m), 1.39(9H, s)。
【0073】
g)(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキサンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンの製造。
トリエチルアミン(8.4mL, 60mmol)をシクロヘキサンカルボニルクロライド(6.3g, 43.0mmol)、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−2−オン(7.0g, 28.7mmol)および100mLのCHClの溶液に5℃で添加する。反応混合物を室温で一晩撹拌する。反応混合物を次いで水で分配し、有機層を乾燥させ(NaSO)、ロータリーエバポレーションで濃縮する。得られる残渣をクロマトグラフィー(5%EtOAc−CHCl)し、10.1(99.5%の(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキサンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンを白色固体として得る:H NMR(CDCl): δ5.89(d, J=5.27Hz, 1H), 5.65(t, J=4.90Hz, 1H), 4.89(s, 1H), 4.30(q, J=4.14Hz, 1H), 3.49(m, 2H), 2.31(tt, J=10.92Hzおよび3.39Hz, 1H), 2.13(d, J=14.32Hz, 1H), 1.98(d, J=13.56Hz, 2H), 1.88(d, J=14.31Hz, 2H), 1.75(d, J=11.30Hz, 2H), 1.66(s, 2H), 1.45(s, 9H), 1.30(m, 5H)。
【0074】
h)(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキサンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンの製造。
(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキサンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オン(10g, 28.2mmol)の40mLのCHCl溶液に、TFA(25mL)を室温で添加し、反応溶液を室温で1時間撹拌し、次いでロータリーエバポレーションで濃縮する(浴温度<20℃)。残渣をCHCl(100mL)で希釈し、NHOH(10mL)、次いで水(2回20mL)で洗浄し、乾燥させる(NaSO)。反応混合物をシリカに吸着させ、クロマトグラフィー(5%メタノール−CHCl)を行い、6.0(85.0%)の(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキサンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンを白色固体として得る:H NMR(CDCl):δ6.91(s, 1H), 4.91(s, 1H), 4.39(s, 2H), 3.87(d, J=9.80Hz, 1H), 3.48(t, J=6.02Hz, 1H), 3.43(dd, J=15.45Hzおよび4.90Hz, 1H), 2.30(tt, J=10.92Hzおよび3.39Hz, 1H), 2.13(m, 1H), 1.91(m, 4H), 1.73(m, 2H), 1.65(m, 1H), 1.40(q, J=11.68Hz, 4H), 1.24(m, 2H)。
【0075】
i)(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドの製造。
(6E)−6,7,8,9−テトラデオキシ−8,8−ジメチル−2−O−メチル−3,5−O−(1−メチル−エチリデン)−グロ−ノネ−6−エノニック酸ラクトン(1.0g, 3.5mmol)、(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−シクロヘキサンカルボキシ−2H−アゼピン−2−オン(2.5g、9.8mmol)およびi−PrOH(4mL)から成る溶液を、24時間撹拌還流する。反応混合物をシリカに吸着させ、クロマトグラフィー(2%メタノール−CHCl)を行い、1.85g(97%)の所望の化合物を白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ7.58(d, J=6.341Hz, 1H), 5.80(t, J=7.68Hz, 1H), 5.78(d, J=15.83Hz, 1H), 5.53(dd, J=15.83Hzおよび6.78Hz 1H), 4.92(sd, J=3.39Hz, 1H), 4.60(dd, J=0.42Hzおよび7.4Hz, 1H), 4.28(d, J=6.79Hz, 1H), 4.07(dd, J=7.54Hzおよび1.13Hz, 1H), 3.90(d, J=7.15Hz, 1H), 3.52(dd, J=12.05Hzおよび7.91Hz, 2H), 3.48(s, 3H), 2.82(d, J=9.04Hz, 1H), 2.32(m, 1H), 2.12(m, 1H), 2.00(m, 2H), 1.89(d, J=13.06Hz, 2H), 1.75(m, 4H), 1.66(m, lH), 1.46(d, J=4.90Hz, 6H), 1.38(m, 2H), 1.26(m, 3H), 1.03(s, 9H)。
【0076】
j)標題化合物の製造。
(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド(3.8g, 7.1mmol)を、一度にTFA(10mL)、THF(10mL)および水(5mL)の撹拌溶液に0℃で添加する。反応物をこの温度で30分撹拌し、ロータリーエバポレーションにより濃縮し(浴温度<20℃)、飽和NHHCO(5mL)と混合し、15分撹拌する。混合物を真空で濃縮し、クロマトグラフィー(2%メタノール−CHCl)を行い、HO溶解性3.7mg/mLの白色固体を得る。この物質を更に分取HPLC(逆層90%CHCN−水で溶出)を使用して精製し、2.9g(82.4%)の標題化合物を白色固体として得る、mp79−80℃;H NMR(CDCl)δ8.00(d, J=6.30Hz, 1H), 5.98(t, J=5.52Hz, 1H), 5.83(d, J=15.77Hz, 1H), 5.42(dd, J=15.76Hzおよび7.25Hz 1H), 4.93(m, 1H), 5.56(m, 1H), 4.22(m, 2H), 3.82(m, 2H), 3.81(t, J=5.99Hz, 1H), 3.55(s, 3H), 3.49(dd, J=15.77Hzおよび5.36Hz, 1H), 3 30(d, J=7.25Hz, 1H), 3.10(s, 1H), 2.31(m, 1H), 2.16(d, J=11.19Hz, 1H), 2.00(m, 2H), 1.88(m, 3H), 1.76(S,2H), 1.65(d, J=0.87Hz, 1H), 1.42(m, 2H), 1.25(m, 4H), 1.02(s. 9H); 13C NMR(CDCl)δ175.19, 174.11, 172.12, 145.74, 123.20, 81.10, 74.50, 72.75, 72.45, 66.74, 59.93, 51.66, 43.31, 43.22, 33.03, 31.96, 29.43, 29.07, 29.00, 25.70, 25.65, 25.39, 25.36。
【0077】
実施例2:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロペンチルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量のシクロペンタンカルボニルクロライドを使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロペンタンカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る。HO溶解性=18mg/mL;mp75−76℃;H NMR(DMSO):δ7.81(d, J=6.47Hz, 1H), 7.76(t, J=6.07Hz, 1H), 5.64(d, J=15.77Hz, 1H), 5.34(dd, J=15.76Hzおよび2.84Hz, 1H), 4.80(s, 1H), 4.57(d, J=4.73Hz, 1H), 4.48(d, J=6.94Hz, 1H), 4.45(m, 1H), 4.36(d, J=5.83Hz, 1H), 3.98(m, 1H), 3.71(d, J=6.94Hz 1H), 3.57(td, J=6.78Hzおよび2.68Hz, 1H), 3.52(dd, J=15.61Hzおよび4.57Hz, 1H), 3.34(td, 6.15Hzおよび2.84Hz, 1H), 3.32(s, 3H), 3.23(m, 1H), 2.72(m, 1H), 2.50(m, 1H), 1.93(m, 2H), 1.80(m, 2H), 1.73(m, 3H), 1.61(m, 2H), 1.53(m, 2H), 0.98(s, 9H);13C NMR(DMSO):δ174.75, 173.56, 169.73, 141.69, 125.32, 81.60, 72.82, 72.54, 70.80, 67.20, 57.31, 50.95, 43.21, 32.44, 31.31, 29.45, 29.38, 25.30, 25.23。
【0078】
実施例3:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘプチルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:シクロ−ヘプタンカルボン酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;を含む混合物を使用し、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘプタン−カルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る:mp84−86℃;H NMR(CDCl):δ8.00(d, J=6.30Hz, 1H), 5.93(t, J=5.52Hz, 1H), 5.83(d, J=15.77Hz, 1H), 5.42(dd, J=15.7Hzおよび7.26Hz, 1H), 4.93(m, 1H), 4.55(dd, J=9.46Hzおよび6.31Hz, 1H), 4.23(m, 2H), 3.82(m, 2H), 3.61(t, J=6.14Hz, 1H), 3.57(m, 1H), 3.55(s, 3H), 3.49(dd, J=15.60Hzおよび5.20Hz, 1H), 3.29(d, J=7.25Hz, 1H), 3.10(s, 1H), 2.50(m, 1H), 2.17(m, 1H), 1.95(m, 4H), 1.70(m, 1H), 1.65(m, 2H), 1.55(m, 4H), 1.47(m, 4H), 1.02(s, 9H); 13C NMR(CDCl):δ176.17, 174.07, 172.14, 145.75, 123.20, 81.08, 74.51, 72.76, 72.44, 66.79, 59.95, 51.67, 45.07, 43.36, 33.03, 31.95, 30.91, 30.84, 29.43, 28.24, 28.21, 26.26, 25.73。
【0079】
実施例4:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の3−フェニルプロピオニルクロライドを使用し、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る:HO溶解性=0.8mg/mL;mp75−77℃;H NMR(CDCl)δ7.96(d, J=6.15Hz, 1H), 7.31(t, J=7.25Hz, 2H), 7.23(t, J=7.57Hz, 1H), 7.20(d, J=7.41Hz, 2H), 5.82(d, J=15.76Hz, 1H), 5.62(s, 1H), 5.41(dd, J=15.76Hzおよび7.09Hz, 1H), 4.92(s, 1H), 4.49(dd, J=9.46Hzおよび6.31Hz, 1H), 4.22(m, 2H), 3.80(m, 2H), 3.60(s, 1H), 3.52(s, 3H), 3.37(m, 3H), 3.17(s, 1H), 2.95(t, J=7.57Hz, 2H), 2.67(t, J=7.72Hz, 2H), 2.06(d, J=11.98Hz, 1H), 1.96(t, J=12.77Hz, 1H), 1.88(s, 1H), 1.70(m, 1H), 1.02(s, 9H); 13C NMR(CDCl):δ173.96, 172.05, 172.00 145.68, 140.08, 128.61, 128.42, 126.52, 123.21, 81.18, 74.46, 72.69, 72.50, 67.14, 59.83, 51.49, 43.22, 35.78, 33.02, 31.79, 31.07, 29.43, 25.58。
【0080】
実施例5:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−[3−ピリジル]プロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:3−(ピリジル)プロピオン酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;を含む混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−3−[3−ピリジル]プロポキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る。H NMR(CDCl)δ8.46(s, 2H), 7.97(d, J=6.2Hz, 1H), 7.53(m, 1H), 7.23(m, 1H), 5.88(t, J=6.0Hz, 1H), 5.81(d, J=15.6Hz, 1H), 5.4(dd, J=15.6および7.3Hz, 1H), 4.93(m, 1H), 4.27(s, 1H), 4.23−4.19(m, 1H), 3.8(m, 2H), 3.59(d, J=5.2Hz, 1H), 3.52(s, 3H), 3.48(m, 2H), 3.28(s, 1H), 3.19(s, 1H), 2.95(t, J=7.3Hz, 2H), 2.67(t, J=7.3, 2H), 2.1−1.67(m, 6H), 1.0(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ174.0, 172.0, 171.5, 149.7, 148.0, 145.7, 136.0, 135.5, 123.6, 123.2, 81.2, 74.5, 72.7, 72.5, 67.6, 59.8, 51.6, 43.3, 35.2, 33.0, 31.8, 29.4, 28.0, 25.5。HPLC:C−18 Novapac, 4.6×250mm,1.5mL/分;溶媒系:25%MeCN/75%HO[定組成];保持時間=13.7分。
【0081】
実施例6:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルメチルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:シクロヘキシル酢酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;を含む混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(シクロヘキシルメチルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る。H NMR(CDCl)δ7.98(d, J=6.2, 1H), 5.83−5.7(m, 1H), 5.80(d, J=15.6Hz, 1H), 4.94(m, 1H), 4.52(m, 1H), 4.2(m, 2H), 3.78(m, 2H), 3.6−3.48(m, 3H), 3.52(s, 3H), 3.23(d, J=7.3Hz, 1H), 3.06(m, 1H), 2.80(d, J=7Hz, 2H), 2.13−1.63(m, 12H), 1.30−0.85(m, 5H), 1.0(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ174.0, 172.3, 172.2, 145.7, 123.3, 81.1, 74.5, 72.8, 72.5, 67.0, 60.0, 51.7, 43.5, 42.1, 35.0, 33.0, 32.0, 29.5, 26.1, 26.0, 25.7。HPLC:C−18 Novapac, 4.6×250mm, 1.5mL/分;溶媒系:40%MeCN/60%HO[定組成];保持時間=11.5分。
【0082】
実施例7:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−フェニルエトキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:フェニル酢酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;を含む混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−2−フェニルエトキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る。H NMR(CDCl)δ7.96(d, J=6.2, 1H), 7.28(m, 5H), 5.80(d, J=15.8, 1H), 5.68(t, J=6.4Hz, 1H), 5.39(dd, J=15.8および7.3Hz, 1H), 4.93(m, 1H), 4.53−4.47(m, 1H), 4.22−4.18(m, 2H), 3.60−3.56(m, 2H), 3.52(s, 3H), 3.48−3.38(m, 2H), 3.27(d, J=6.6Hz, 1H), 3.08(s, 1H), 2.15−1.67(m, 5H), 1.0(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ173.9, 172.1, 170.8, 145.8, 133.6, 129.2, 128.8, 127.4, 123.2, 81.1, 74.5, 72.7, 72.4, 67.6, 59.9, 51.6, 43.2, 41.5, 33.0, 31.8, 29.4, 25.5。HPLC:C−18 Novapac, 4.6×250mm, 1.5mL/分;溶媒系:10−100%MeCN/HO[>20分勾配];保持時間=12.2分。
【0083】
実施例8:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−[3,4−ジクロロフェニル]エトキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:3,4−ジクロロフェニル酢酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;を含む混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−2−[3,4−ジクロロフェニル]エトキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る。mp132−136℃;H NMR(CDCl)δ8.00(d, J=6Hz, 1H), 7.51(s, 1H), 7.41(m, 2H), 7.16(dd, J=3 Hzおよび9Hz, 1H), 5.77(d, J=16Hz, 1H), 5.42(dd, J=8 Hzおよび16Hz, 1H), 4.93(d, J=3Hz, 1H), 4.55(q, J=6Hz, 1H), 4.19(m, 1H), 3.83(m, 3H), 3.63(d, J=6Hz, 3H), 3.48(m, 6H), 3.39(s, 1H), 2.13(d, J=16Hz, 1H), 2.00(m, 2H), 1.77(q, J=12Hz, 1H), 1.03(s, 9H);13C NMR(CDCl)δ169.1, 144.2, 133.5, 131.5, 130.9, 130.8, 129.8, 128.5, 123.4, 81.3, 73.6, 72.2, 71.7, 67.6, 58.4, 50.8, 49.3, 42.0, 32.3, 31.1, 30.7, 28.8, 24.8。
【0084】
実施例9:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−[4−メトキシフェニル]エトキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
a)(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−t−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オンの製造。
(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−2−オン(25g, 102mmol)、tert−ブチルジメチルシリルクロライド(23.16g, 153mmol)およびイミダゾール(10.45g, 153mmol)を60mLのDMFと合わせる。反応を一晩、室温で撹拌する。混合物を1Lの水で希釈する。得られる混合物を1:1混合物の酢酸エチルおよびヘキサン(2回、200mL)で抽出する。全ての有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮する。残渣を酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶により精製し、28.5g(78%)の(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オンを白色固体として得る、mp65−66℃;H NMR(CDCl)δ5.86(d, J=6Hz, 1H), 5.58(t, J=6Hz, 1H), 4.18(m, 1H), 3.91(s, 1H), 3.35(dd, J=6Hzおよび16Hz, 1H), 3.07(m, 1H), 1.80(m, 4H), 1.40(s, 9H), 0.83(s, 9H), 0.004(s, 6H)。
【0085】
b)(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オンの製造。
(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オン(8.0g, 22mmol)を40mLのCHClに溶解し、−78℃に冷却する。トリメチルシリルヨージド(3.5mL, 24.5mmol)をゆっくり添加する。混合物を−78℃で30分反応させる。反応を0℃に温め、15分撹拌する。溶液は黄色に変わる。反応をNHHCO(3.43g, 44mmol)の30mLのCHOHおよび15mL水溶液の添加により停止させる。混合物を濃縮し、クロマトグラフィーを95:5混合物のCHClおよびメタノールで行い、5.45g(96%)の(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オンを白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ5.61(s, 1H), 3.88(s, 1H), 3.42(d, J=8Hz, 1H), 3.32(dd, J=6 Hzおよび16Hz, 1H), 3.06(m, 1H), 1.87(m, 2H), 1.76(m, 1H), 1.65(s, 3H), 0.83(s, 9H), 0.001(s, 6H)。
【0086】
c)(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドの製造。
(3S,6R)−3−アミノヘキサヒドロ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−2−オン(5.45g, 21mmol)、(6E)−6,7,8,9−テトラデオキシ−8,8−ジメチル−2−O−メチル−3,5−O−(1−メチルエチリデン)−グロ−ノネ−6−エノニック酸ラクトン(3.0g, 11mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(4.6mL, 26mmol)を30mLのイソプロパノールと室温で合わせる。混合物を一晩、加熱還流する。混合物を室温に冷却し、濃縮する。残渣をCHClおよびメタノールの98:2混合物でクロマトグラフィーを行い、2.53g(42%)の(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド(42%)を白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ7.53(d, J=6Hz, 1H), 5.72(d, J=16Hz, 1H), 5.47(dd, J=6 Hzおよび16Hz, 1H), 4.47(m, 1H), 4.22(d, J=6Hz, 1H), 4.03(d, J=8Hz, 1H), 3.91(m, 1H), 3.82(d, J=7Hz, 1H), 3.48(d, J=9Hz, 1H), 3.43(s, 3H), 3.35(d, J=6Hz, 1H), 3.09(m, 1H), 2.77(d, J=9Hz, 1H), 1.83(m, 2H), 1.77(m, 2H), 1.41(d, J=6Hz, 9H), 0.97(s, 9H), 0.83(s, 9H), 0.005(s, 6H); 13C NMR(CDCl)δ172.2, 169.6, 148.3, 145.3, 121.5, 108.8, 99.6, 81.4, 80.5, 79.2, 78.2, 74.4, 73.1, 69.1, 67.9, 65.8, 59.2, 56.4, 51.7, 36.8, 36.5, 33.1, 29.6, 29.4, 19.1。
【0087】
d)(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン)−3−イル]ノネ−6−エナミドの製造。
(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド(2.5g, 4.6mmol)を30mLのTHFに溶解する。1.0Mのテトラブチルアンモニウムフルオリド(13.8mL, 14mmol)のTHF溶液を室温で添加し、3時間撹拌する。混合物を濃縮し、CHClおよびメタノールの95:5混合物でクロマトグラフィーを行い、1.8g(91%)の(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドを白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ7.61(d, J=6Hz, 1H), 6.45(t, J=6Hz, 1H), 5.77(d, J=6Hz, 1H), 5.52(dd, J=6Hz, および16Hz, 1H), 4.56(m, 1H), 4.28(d, J=6Hz, 1H), 4.06(d, J=8Hz, 1H), 4.00(m, 1H), 3.91(d, J=8Hz, 1H), 3.54(m, 1H), 3.47(s, 3H), 3.35(m, 2H), 3.08(d, J=8Hz, 1H), 2.76(d, J=6Hz, 1), 2.02(m, 2H), 1.83(m, 2H), 1.45(s, 6H), 1.03(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ175.1, 169.7, 145.3, 121.5, 99.7, 83.1, 80.6, 74.5, 73.2, 65.8, 64.6, 59.1, 51.8, 45.9, 34.5, 33.1, 29.5, 29.3, 25.1, 19.1, 13.7。
【0088】
e)(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−[4メトキシフェニル]エトキシ)−2H−アゼパン−3−イル]ノネ−6−エナミドの製造。
4−メトキシフェニル酢酸(0.35g, 2.1mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.42g, 2.1mmol)、およびDMAP(0.17g, 1.4mmol)を30mLのCHClと合わせ、室温で30分撹拌する。(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−ヒドロキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド(0.6g, 1.4mmol)を混合物に添加し、室温で一晩撹拌する。混合物を濃縮する。残渣をCHClおよびメタノールの98:2混合物でクロマトグラフィーを行い、0.644g(80%)の(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−[4−メトキシフェニル]エトキシ)−2H−アゼパン−3−イル]ノネ−6−エナミドを白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ7.56(d, J=6Hz, 1H), 7.18(d, J=8Hz, 2H), 6.86(d, J=8Hz, 2H), 5.78(d, J=16Hz, 1H), 5.62(t, J=6Hz, 1H), 5.52(dd, J=6 Hzおよび16Hz, 1H), 4.93(s, 1H), 4.58(m, 1H), 4.28(d, J=12Hz, 1H), 4.06(d, J=8Hz, 1H), 3.88(d, J=7Hz, 1H), 3.80(s, 3H), 3.56(s, 2H), 3.48(s, 5H), 2.82(d, J=11Hz, 1H), 2.05(m, 3H), 1.71(s, 2H), 1.42(d, J=6Hz, 6H), 1.03(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ174.3, 171.1, 169.7, 158.g, 145.3, 130.2, 125.7, 121.6, 114.2, 99.7, 80.6, 74.5, 73.3, 67.7, 65.8, 59.3, 55.3, 51.7, 43.3, 40.6, 33.1, 31.8, 31.4, 29.4, 25.8, 19.1。
【0089】
f)標題化合物の製造。
30mLの(3:3:2)TFA、THFおよび水の溶液を、0℃で(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−2−[4−メトキシフェニル]エトキシ)−2H−アゼパン−3−イル]ノネ−6−エナミド(0.64g, 1.1mmol)を含むフラスコに添加する。混合物を0℃で30分反応させる。混合物を高真空下、蒸発乾固する。残渣をNHHCO(1.2gの20mLの水溶液)で中和する。混合物を高真空下、蒸発乾固する。残渣をCHClおよびメタノールの95:5混合物でクロマトグラフィーを行い、0.35g(60%)の標題化合物を白色固体として得る:H NMR(CDCl)δ7.98(d, J=6Hz, 1H), 7.18(d, J=9Hz, 2H), 6.87(d, J=9Hz, 2H), 5.83(d, J=16Hz, 1H), 5.72(t, J=6Hz, 1H), 5.42(dd, J=8 Hzおよび16Hz, 1H), 4.93(d, J=3Hz, 1H), 4.53(m, 1H), 4.23(t, J=6Hz, 2H), 3.81(m, 2H), 3.80(s, 3H), 3.61(t, J=5Hz, 1H), 3.57(s, 2H), 3.54(s, 3H), 3.47(m, 1H), 3.30(d, J=7Hz, 1H), 3.12(s, 1H), 2.16(d, J=16Hz, 1H), 1.99(m, 2H), 1.82(m, 1H), 1.72(s, 1H), 1.04(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ173.8, 172.2, 171.1, 158.9, 145.8, 130.2, 125.6, 123.2, 114.2, 81.0, 74.5, 72.8, 72.4, 67.5, 60.0, 55.3, 51.6, 43.2, 40.6, 33.0, 31.8, 31.3, 29.4, 25.6。
【0090】
実施例10:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−([4−n−デシルオキシフェニル]カルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例9e)の方法にしたがって、4−メトキシフェニル酢酸の代わりに適当な等量の4−デシルオキシ安息香酸を使用して、(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−([4−n−デシルオキシフェニル]カルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドを得る。化合物9e)の代わりに上記化合物を用いて、本質的に実施例9の最後の段階にしたがって、標題化合物が固体としてmp70−74℃で得られる;H NMR(CDCl)δ8.06(d, J=6Hz, 1H), 7.96(d, J=9Hz, 2H), 6.90(d, J=9Hz, 2H), 6.05(t, J=6Hz, 1H), 5.80(d, J=15Hz, 1H), 5.44(W. J=7 Hzおよび15Hz, 1H), 5.20(m, 1H), 4.63(m, 1H), 4.25(t, J=6Hz, 1H), 4.02(t, J=6Hz, 2H), 3.84(dd, J=7 Hzおよび13Hz, 2H), 3.69(m, 1H), 3.62(m, 2H), 3.38(d, J=5Hz, 1H), 3.56(s, 3H), 3.33(s, 1H), 3.15(s, 1H), 2.32(d, J=12Hz, 1H), 2.13(t, J=12Hz, 1H), 2.01(m, 2H), 1.82(m, 2H), 1.48(m, 2H), 1.30(m, 12H), 1.05(s, 9H), 0.94(t, J=6Hz, 3H); 13C NMR(CDCl)δ174.1, 172.1, 165.2, 163.4, 145.7, 131.7, 123.2, 121.6, 114.2, 81.1, 74.5, 72.7, 72.4, 68.3, 67.2, 59.9, 51.7, 43.6, 33.0, 32.1, 31.9, 29.5, 29.4, 29.3, 29.2, 29.0, 25.9, 25.9, 22.6, 14.1。
【0091】
実施例11:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニル−2−プロペノキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサン−カルボニルクロライドの代わりに適当な等量の(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−3−フェニル−2−プロペノキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。化合物1g)の代わりに上記化合物を使用して、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程にしたがって、標題化合物が固体として得られる、mp83−85℃;H NMR(DMSO):δ8.03(m, 1H), 7.71(d, J=16Hz, 1H), 7.54(m, 2H), 7.41(m, 2H), 6.45(d, J=16Hz, 1H), 5.97(m, 1H), 5.81(d, J=16Hz, 1H), 5.45(dd, J=16および8Hz, 1H), 5.09(m, 1H), 4.58(m, 1H), 4.22(m, 2H), 3.81(m, 2H), 3.62(m, 4H), 3.54(s, 3H), 3.30(d, J=8Hz, 1H), 3.10(s, 1H), 2.25(m, 1H), 2.00(m, 3H), 1.02(s, 9H); 13C NMR(DMSO):δ174.10, 172.15, 166.01, 145.91, 145.75, 134.03, 130.70, 129.00, 128.22, 123.20, 117.34, 81.10, 74.50, 72.76, 72.46, 67.29, 59.93, 51.67, 43.51, 33.03, 32.00, 29.43, 25.75。
【0092】
実施例12:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−([4−n−デシルフェニル]カルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例9e)にしたがって、4−メトキシフェニル酢酸の代わりに適当な等量の4−デシル安息香酸を使用して、(2R,3R,4S,5R,6E)−3,5−(メチルエチリデン)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−([4−n−デシルフェニル]カルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドを得る。化合物9e)の代わりに上記化合物を使用して、本質的に実施例9の最後の段階にしたがって、標題化合物を得る:mp60−64℃;H NMR(CDCl)δ8.06(d, J=6Hz, 1H), 7.94(d, J=8Hz, 2H), 7.26(d, J=8Hz, 2H), 6.10(t, J=7Hz, 1H), 5.85(d, J=16Hz, 1H), 5.45(dd, J=8 Hzおよび16Hz, 1H), 5.22(d, J=3Hz, 1H), 4.64(dd, J=6 Hzおよび8Hz, 1H), 4.25(t, J=6Hz, 2H), 3.84(dd, J=6 Hzおよび11Hz, 2H), 3.69(t, J=7Hz, 1H), 3.63(dd, J=5Hzおよび8Hz, 2H), 3.56(s, 3H), 2.68(t, J=8Hz, 2H), 2.34(d, J=13Hz, 1H), 2.14(t, J=12Hz, 1H), 2.04(t, J=11Hz, 1H), 1.96(t, J=3Hz, 1H), 1.63(m, 2H), 1.32(m, 18H), 1.82(m, 2H), 1.05(s, 9H), 0.90(t, J=7Hz, 3H); 13C NMR(CDCl)δ174.1, 172.1, 165.5, 149.3, 145.7, 129.7, 128.6, 127.0, 123.2, 81.1, 74.5, 72.7, 72.4, 67.4, 59.9, 51.7, 43.5, 36.0, 33.0, 32.1, 31.9, 31.1, 29.6, 29.5, 29.4, 29.3, 29.2, 25.9, 22.6, 14.1。
【0093】
実施例13:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−[3−チオフェニル]エトキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:3−チオフェン酢酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;の混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−3−[3−チオフェニル]エトキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る:HPLC(C−18 Novapac, 4.6×250mm,1.5mL/分)溶媒系:35%MeCN/65%HO[定組成];保持時間=7.89分。H NMR(CDCl)δ7.97(d, J=6Hz, 1H), 7.30(m, 1H), 7.14(m, 1H), 7.00(m, 1H), 5.83(m, 1H), 5.81(d, J=16Hz, 1H), 5.40(dd, J=7 Hzおよび16Hz, 1H), 4.90(m, 1H), 4.45(m, 1H), 4.15(m, 1H), 3.75(m, 2H), 3.66(s, 2H), 3.57(s, 3H), 3.40(m, 2H), 3.32(d, J=7Hz, 1H), 3.12(s, 1H), 1.7(m, 4H), 1.01(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ174.0, 172.1, 170.3, 145.7, 133.1, 126.2, 123.3, 123.1, 81.2, 74.5, 72.8, 72.5, 67.8, 59.9, 51.6, 43.2, 36.0, 33.0, 31.8, 29.5, 25.6。
【0094】
実施例14:(2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−[3−インドリル]エトキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド。
本質的に実施例1g)の方法に従い、シクロヘキサンカルボニルクロライドの代わりに適当な等量の:3−インドール酢酸、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩および4−ジメチルアミノピリジン;の混合物を使用して、(3S,6R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノヘキサヒドロ−6−(1−オキソ−3−[3−インドリル]エトキシ)−2H−アゼピン−2−オンを得る。上記の化合物を化合物1g)の代わりに使用し、本質的に実施例1h)、1i)および実施例1の最後の工程に従い、標題化合物を得る:HPLC(C−18 Novapac, 4.6×250mm, 1.5mL/分)溶媒系:35%MeCN/65%H0[定組成];保持時間=9.2分。H NMR(CDCl)δ8.47(s, 1H), 7.90(d, J=6Hz, 1H), 7.55(d, J=8Hz, 1H), 7.36(d, J=8Hz, 1H), 7.20−7.05(m, 3H), 5.81(d, J=16Hz, 1H), 5.75(m, 1H), 5.37(dd, J=8 Hzおよび16Hz, 1H), 4.8(m, 1H), 4.45−4.30(m, 2H), 4.25−4.15(m, 1H), 3.9−3.7(m, 4H), 3.65−3.55(m, 1H), 3.50(s, 3H), 3.45−3.30(m, 1H), 3.25−3.10(m, 2H), 2.15−2.00(m, 1H), 2.00−1.60(m, 4H), 0.99(s, 9H); 13C NMR(CDCl)δ173.9, 171.9, 145.7, 136.2, 127.1, 123.3, 123.3, 122.3, 119.8, 118.6, 111.5, 108.0, 81.6, 74.4, 72.7, 72.6, 67.5, 59.7, 51.5, 43.1, 33.0, 31.8, 31.6, 29.5, 25.6。
【0095】
実施例15:輸液
実施例1の化合物(15mg)を98−100%プロピレングリコール(1.0ml)に溶解する。溶液を0.22ミクロンポアサイズフィルターを通して滅菌し、1mlアンプルに充填する。充填したアンプルを貯蔵および輸送に使用する。充填したアンプルは2から8℃の温度で少なくとも12ヶ月安定である。静脈内投与の前に、アンプルの中身を250−1000mlの5%グルコースの注射用水溶液に添加する。このようにして作った静脈内溶液は、室温で8時間安定である。
【0096】
以下は、実施例1−14の化合物の対応する構造式である:
【化21】
Figure 0003550545
【化22】
Figure 0003550545
【化23】
Figure 0003550545

Claims (12)

  1. 式I:
    Figure 0003550545
    〔式中、
    は(C1−6)アルキルまたは(C3−6)シクロアルキル;
    は水素または(C1−6)アルキル;
    Xは(C1−12)アルキレン;(C2−12)アルケニレン;または(C2−12)アルキニレン;
    mは0または1;そして
    は(C3−8)シクロアルキル;または式II、III、IVおよびV:
    Figure 0003550545
    (式中、
    は水素、クロロまたはメトキシ;
    は水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシ;そして
    Zは酸素、硫黄、N−HまたはN−CHである)
    からなる群から選択される芳香族環系である〕
    の化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩。
  2. が(C1−6)アルキル;
    が水素または(C1−4)アルキル;
    Xが(C1−6)アルキレンまたは(C2−6)アルケニレン;
    mが0または1;そして
    が(C3−8)シクロアルキル;または式II、III、IVおよびV
    (式中、Rが水素、クロロまたはメトキシ;
    が水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシ;そして
    Zが酸素、硫黄、N−HまたはN−CHである)
    から選択される芳香族環系である、
    請求項1記載の式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩。
  3. がi−プロピルまたはt−ブチル;
    が水素またはメチル;
    mが0または1;
    Xが(C1−6)アルキレン;そして
    が(C5−7)シクロアルキル;または式IIaおよびV:
    Figure 0003550545
    (式中、R’はメタ位であり、水素またはクロロ;そして
    ’はパラ位であり、水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシである)
    から選択される芳香族環系である
    請求項1または2記載の式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩。
  4. がi−プロピルまたはt−ブチル;
    が水素またはメチル;
    mが0または1;
    Xがメチレンまたはエチレン;そして
    が(C5−7)シクロアルキル、フェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−メトキシフェニル、4−n−デシルフェニル、4−n−デシルオキシフェニルまたは3−ピリジルである;
    ただし、mが0である場合、Rは(C5−7)シクロアルキル、4−n−デシルフェニルまたは4−n−デシルオキシフェニルである
    請求項1から3のいずれかに記載の式Iの化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩。
  5. 3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド、および
    3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド
    からなる群から選択される請求項1記載の式Iの化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩。
  6. (2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミド、および
    (2R,3R,4S,5R,6E)−3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[(3S,6R)−ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドからなる群から選択される請求項1記載の式Iの化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の式Iの化合物または、可能な場合、それらの薬学的に許容される塩を、薬学的に許容される担体と共に含む、医薬組成物。
  8. 治療的有効量の3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(シクロヘキシルカルボニル)オキシ−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドである式Iの化合物を含む、請求項7記載の医薬組成物。
  9. 治療的有効量の3,4,5−トリヒドロキシ−2−メトキシ−8,8−ジメチル−N−[ヘキサヒドロ−2−オキソ−6−(1−オキソ−3−フェニルプロポキシ)−2H−アゼピン−3−イル]ノネ−6−エナミドである式Iの化合物を含む、請求項7記載の医薬組成物。
  10. 腫瘍の処置に使用する、請求項7から9のいずれかに記載の医薬組成物。
  11. 式I
    Figure 0003550545
    〔式中、
    は(C1−6)アルキルまたは(C3−6)シクロアルキル;
    は水素または(C1−6)アルキル;
    Xは(C1−12)アルキレン;(C2−12)アルケニレン;または(C2−12)アルキニレン;
    mは0または1;そして
    は(C3−8)シクロアルキル;または式II、III、IVおよびV:
    Figure 0003550545
    (式中、
    は水素、クロロまたはメトキシ;
    は水素、クロロ、(C1−18)アルキルまたは(C1−18)アルコキシ;そして
    Zは酸素、硫黄、N−HまたはN−CHである)
    からなる群から選択される芳香族環系である〕
    の化合物、または可能な場合、それらの薬学的に許容される酸付加塩を製造するにあたり、第1段階で式VI
    Figure 0003550545
    (式中、R、X、mおよびRは上記に同じ)
    のアミノカプロラクタム化合物を、式VII
    Figure 0003550545
    (式中、Rは上記に同じ)
    のラクトン化合物により、極性有機溶媒の存在下でアシル化して、式VIII
    Figure 0003550545
    (式中、R、R、X、mおよびRは上記に同じ)
    のジアミド化合物を得、第2段階で、第1段階で得たジアミド化合物を溶媒の混合物に溶解することにより加水分解して、所望の式Iのカプロラクタム化合物を得ることを特徴とする方法。
  12. アシル化段階をイソプロパノール存在下で、イソプロパノールの還流温度より僅かに低いか、還流温度で行う、請求項11記載の方法。
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