JP3549026B2 - ステアリング制御方法及び装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ステアリング制御方法及び装置に係わり、特に、ステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両において安全上問題となっているレバー傾倒時における不用意なエンジン始動やエンジン始動時における不用意なレバーの傾倒による車体の不慮のアーティキュレイトに基づく事故の発生を自動的に阻止するに好適なステアリング制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自走車両には、例えばホイールローダや一部のダンプトラックに見られるように、ステアリング操作に基づき作動する例えば油圧シリンダによって車体がアーティキュレイト(屈折)し、これによってステアリング(操舵)するアーティキュレイト形(車体屈折形)自走車両がある。
【0003】
かかる車両でのステアリング操作手段は、普通はホイール式であるが、近時、オペレータが肘をアームレストに置いたままの安楽な姿勢でレバーを把持し、手首動作だけで操作できるレバー式がある。
【0004】
ところでホイール式とレバー式とは、外観上相違する外、機能上も次の点で相違する。ホイール式は、ホイールの回転角に比例した車体のステアリング角(かじ取り角)が得られる。即ち、ホイール式は、ホイールをある回転角で止めると、車体はそのときのステアリング角で止まる。ところがレバー式は、レバーをある傾倒角で止めても、車体はステアリングし続ける。尚、レバー式は、傾倒角が大きい程、ステアリング速度が速くなるようにしてあるのが普通である。
【0005】
ところでレバー式は、上述したように、オペレータが肘をアームレストに置いたままの安楽な姿勢で手首を動作させるだけで操作できるという利点はあるものの、握り締めて回転させないと操作できないホイール式と異なり、引っかけても容易に傾倒する。このため、次のような問題が生ずる。
【0006】
レバー式は、オペレータの衣類や外部から持ち込まれた部材がレバーに引っ掛かったり、またオペレータが無意識にレバーに力を加えたりし、これら力が規定のレバー操作力以上であるとき、オペレータが不用意にエンジンを始動させると、またエンジン始動時、オペレータが不用意にレバーを傾倒させると、アクチュエータが作動して車体がアーティキュレイトする。この結果、オペレータが振り回わされて人身事故が生じたり、また車体が周囲の事物に衝突して双方が損傷するといった損傷事故が生ずる。
【0007】
かかる事故を未然に防ぐため、かかる車両は、図9に示すような中立ロック装置10を備えているのが普通である。同図9の中立ロック装置10は、レバー20(本例では、ジョイスティックレバー20)の近傍に備えられ、例えば図示するように、先端が凹部11状に成形され、かつ固定軸12回りに回転可能とされたアーム13で構成されている。即ち、オペレータが先ずレバー20を中立にし、次いでアーム13を図示手前側に回転させて凹部11をレバー20に嵌合させることによりレバー20をロックする。逆に、アーム13を図示奥側に回転させてレバー20から凹部11を外すことによりレバー20のロックを解除する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来の中立ロック装置10は、オペレータがマニアル操作であるためロック忘れが生ずるという問題がある。ロック忘れ時に、仮に、オペレータの衣類や外部から持ち込まれた部材がレバー20に引っ掛ったり、またオペレータが不用意にレバー20に力を加えてレバー20が傾倒しているときに、オペレータが不用意にエンジンを始動させると、又はエンジン始動時に、前記原因によってレバー20が不用意に傾倒すると、アクチュエータが作動して車体がアーティキュレイトし、前記事故が再燃するという問題がある。
【0009】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、ステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両において安全上問題となっているレバー傾倒時における不用意なエンジン始動やエンジン始動時における不用意なレバーの傾倒による車体の不慮のアーティキュレイトに基づく事故の発生を自動的に阻止するに好適なステアリング制御方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1方法発明なるステアリング制御方法は、図1及び図2を参照して説明すれば、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の操作に基づき作動するアクチュエータ33R、33Lによって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、エンジン始動時、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の状態θR 、θL を検出し(ステップ(1))、前記ジョイスティックレバー2が中立であるとき(θR =θL =0)は、エンジン始動を可とし(ステップ(2))、他方、前記ジョイスティックレバー2が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)は、エンジン始動を不可とし(ステップ(3))、以上により、エンジン始動時におけるステアリングを阻止したことを特徴としている。
【0011】
そして、上記第1方法発明を最も好適に具現化してなる第1装置発明なるステアリング制御装置は、図2を参照して説明すれば、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の操作に基づき作動するアクチュエータ33R、33Lによって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御装置において、(1) ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の状態θR 、θL を検出するレバー状態検出手段21と、(2) レバー状態検出手段21から前記ジョイスティックレバー2の状態信号を受けて前記ジョイスティックレバー2が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、エンジン始動を不可とするエンジン始動手段とを備えてなることを特徴としている。
【0012】
さらに、第2方法発明なるステアリング制御方法は、図7及び図8を参照して説明すれば、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の操作に基づき作動するアクチュエータ33R、33Lによって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、エンジン始動時、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の状態θR 、θL を検出し(ステップ(1))、初めのレバー20の状態が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、アクチュエータ33R、33Lの作動を不可とし(ステップ(2))、その後、前記ジョイスティックレバー2を一旦中立にし(θR =θL =0)(ステップ(3))、その後、再度、前記ジョイスティックレバー2を中立でない状態(θR ≠0、θL ≠0)としたとき、アクチュエータ33R、33Lの作動を可とし(ステップ(4))、以上により、エンジン始動時における不慮のステアリングを阻止したことを特徴としている。
【0013】
そして、上記第2方法発明を最も好適に具現化してなる第2装置発明なるステアリング制御装置は、図8を参照して説明すれば、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の操作に基づき作動するアクチュエータ33R、33Lによって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御装置において、(1) ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー2の状態θR 、θL を検出するレバー状態検出手段21と、(2) エンジン始動指令信号Sを検出するエンジン始動指令信号検出手段62と、(3) レバー状態検出手段21からの前記ジョイスティックレバー2の状態信号θSR、θSLと、エンジン始動指令信号検出手段62からのエンジン始動指令信号Sとを受けて、エンジン始動時、初めのレバー20の状態θR 、θL が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、アクチュエータ33R、33Lの作動を不可とし、その後、前記ジョイスティックレバー2を一旦中立にした(θR =θL =0)後に再度、レバー20を中立でない状態(θR ≠0、θL ≠0)としたとき、アクチュエータ33R、33Lの作動を可とする制御手段50とを備えてなることを特徴としている。
【0014】
【作用】
第1方法発明によれば、エンジン始動時、レバー20の状態θR 、θL を検出し、レバー20が中立であるとき(θR =θL =0)は、エンジン始動を可とし、他方、レバー20が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)は、エンジン始動を不可とすることにより、エンジン始動時における車体40の不用意なステアリングを阻止している。つまり、車体40の不用意なアーティキュレイトが阻止されるので、エンジン始動時における不慮の人身事故や損傷事故の発生を阻止できる。
【0015】
第1装置発明は、上記第1方法発明を最も好適な装置として具現化したものであるから、その作用は上記第1方法発明の作用説明に準ずる。
【0016】
第2方法発明によれば、エンジン始動時、レバー20の状態θR 、θL を検出し、初めのレバー20の状態θR 、θL が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、アクチュエータ33R、33Lの作動を不可とし、その後、レバー20を一旦中立にし(θR =θL =0)、その後に再度、レバー20を中立でない状態(θR ≠0、θL ≠0)としたとき、アクチュエータ33R、33Lの作動を可とすることにより、エンジン始動時における車体40の不用意なステアリングを阻止している。つまり、車体40の不用意なアーティキュレイトが阻止されるので、エンジン始動時における不慮の人身事故や損傷事故の発生を自動的に阻止できる。
【0017】
第2装置発明は、上記第2方法発明を最も好適な装置として具現化したものであるから、その作用は上記第2方法発明の作用説明に準ずる。
【0018】
【実施例】
先ず、実施例を適用する例機を図2のシステムブロックを参照して説明する。例機なるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両は、ステアリング操作手段としてジョイスティックレバー20(以下、単にレバー20とする)を備えている(尚、レバー20は、本例の如くジョイスティックレバー20に限る必要はなく、左方向へのステアリングL及び右方向へのステアリングRを左右2本のレバーで個別に行う形式であってもよい)。そして、このレバー20を図示左右方向へ傾倒θR 、θL させることにより、アクチュエータ33なる図示左右2本の油圧シリンダ33R、33Lを作動させて車体40をアーティキュレイトさせ、これによりステアリングR、Lを可能としている。尚、アクチュエータ33は、本例の如く油圧シリンダに限る必要はなく、また複数本備えることに限る必要もない。
【0019】
車体40は、前後に分割されたフレーム41F、41Bをセンタピン42で連結し、センタピン42の左右において、フレーム41F、41B間に両油圧シリンダ33R、33Lを架設して構成されている。レバー20は、前記従来技術の中立ロック装置10と共に運転室に備えられ、オペレータによって左右方向へ傾倒θR 、θL 自在に、また中立ロック装置10によってロック自在とされている。尚、中立ロック装置には、レバー20が中立であるときしかレバー20をロックできない形式と、レバー20が中立でないときでも(即ち、レバー20をロックできなくとも)ロック位置にできる形式とがある。本例機の中立ロック装置10は前者形式とする。そして、レバー20には、左右方向への傾倒θR 、θL 量を検出するレバー状態検出手段21なる左右の検出器21R、21Lが設けられ、これらの検出信号θSR、θSLが制御手段なる制御器50に入力される構成となっている。制御器50は、検出器21R、21Lが、例えば作動検出器のように、その検出信号θSR、θSLがレバー20の傾倒θR 、θL 量に比例する値であるときは単なる増幅器であるが、検出器21R、21Lが、例えば位置検出器のように、その検出信号θSR、θSLがレバー20の左右方向への傾倒θR 、θL の指示値であるときは指示値を比例値に換算してさらに増幅する演算増幅器である。かかる制御器50の出力信号iR 、iL は、パイロット信号となって油圧操作弁32の比例ソレノイド32R、32Lに入力されてこれを作動させる。油圧操作弁32は、制御器50からの左右方向の出力信号iR 、iL のいずれか一方を受けて切り換わり、かつ出力信号iR 、iL の大きさに比例して開口面積が変化し、これにより、油圧源31からの圧油を前記油圧シリンダ33R、33Lへ送って伸縮させ、また伸縮速度を可変する。従って、オペレータがレバー20を右方向へ傾倒θR すると、フレーム41F、41Bはセンタピン42回りに図示R方向へアーティキュレイトし、レバー20を中立に戻すと(θR =θL =0)、そのステアリング角で停止し、またレバー20を左方向へ傾倒θL すると、フレーム41F、41Bはセンタピン42回りに図示L方向にアーティキュレイトすることにより、車両を自在にステアリングさせる。尚、ステアリング速度は、本例機では、レバー20の傾倒θR 、θL に比例していることはいうまでもない。
【0020】
即ち、第1実施例は、例機において、同図2に示すように、中立ロック装置10のアーム13の凹部11の反対側にカム部14を設けてある。カム部14は、中立ロック装置10によるレバーロック時にスイッチ61を開き、他方、ロック解除時にスイッチ61を閉じるように成形してある。スイッチ61の一側端子61aは配線62aによってエンジン始動スイッチ63を経て電源64に接続される。配線62aは、一側端子61aとエンジン始動スイッチ63との間で分岐し、b接点なるスイッチ65aとエンジン始動モータ66とを経て接地される。他方、スイッチ61の他側端子61bは配線62bによりコイル65bを経て接地される。コイル65bは、電流が流れると、スイッチ65aを吸引してこれを開き、逆に電流が流れないと、吸引力が無くなってスイッチ65aが閉じる。尚、同図2において、電源64とエンジン始動モータ66とを直接に結ぶ太線回路は、始動用の大電流回路である。これに対し、前記説明の回路は、始動用大電流を断続するための弱電流回路である。また、エンジン始動回路は通常、前記エンジン始動スイッチ63やエンジン始動モータ66の外、セフテイリレーやバッテリリレースイッチ等の機器も備えており、またエンジン始動スイッチ63はエンジン始動完了後にエンジン始動位置から自動的に切り換わって図示しない充電回路を電源64に接続するための位置なども備えているが、複雑となるため、同図2ではこれらの記載は総て省略してある。
【0021】
第1実施例の作用及び効果を述べる。例機の稼働終了後、オペレータはエンジンを停止させ、レバー20を中立にし(θR =θL =0)、中立ロック装置10によってレバー20をロックする。この結果、スイッチ61は開いた状態となる。このロック時、オペレータがエンジン始動スイッチ63を閉じると、スイッチ61が開いているため、コイル65bには電流が流れない。従って、スイッチ65aは閉じたままであるため、エンジン始動モータ66に電流が流れ込み、エンジンは始動する。尚、レバー20は中立ロック装置10によって中立(θR =θL =0)でロックされているため、不用意なステアリングがなくなる。次に、仮に、オペレータがロック忘れすると、スイッチ61が閉じるから、電流がコイル65bに流れ込んでスイッチ65aを吸引して開くため、エンジン始動スイッチ63を閉じても電流はエンジン始動モータ66に流れ込めず、エンジンは始動しない。即ち、本第1実施例によれば、本例機の中立ロック装置10はレバー20が中立であるとき(θR =θL =0)しかロックできない形式であるから、中立ロック装置10でレバー20をロックしていないと(即ち、レバー20を中立でない(θR ≠0、θL ≠0)と)、エンジンは始動できず、従って、ロック忘れによる不慮の車体40のアーティキュレイトの発生を阻止できる。
【0022】
ところで上記例機は、油圧操作弁32に対してパイロット電流iR 、iL を与える形式の車両であるが、油圧操作弁32に対してパイロット油圧PR 、PL を与える形式の例機に対しても、次に示すように、上記第1実施例を適用できる。
【0023】
図3(a)に示す例機は、レバー20の下部に左右方向への傾倒θR 、θL に応じたパイロット圧PR 、PL を発生するパイロット圧操作弁22R、22Lを備えている。パイロット圧操作弁22R、22Lは、同図3(b)に示すように、比例式操作弁であり、また油圧操作弁32も比例式であるから、レバー20の左右方向への傾倒θR 、θL を大きくする程、ステアリング速度が速くなる。かかる例機もまた、同図3(a)に示すように、上記第1実施例を搭載している。
【0024】
ところで上記第1実施例は、レバー20が中立であるときしかロックできない中立ロック装置10を備えた例機におけるステアリング制御装置の例である。ところが、レバー20が中立でないときでもロック位置とすることができる形式の中立ロック装置を備えた例機や中立ロック装置を全く備えないような例機に対しては、次のような第2実施例を準備できる。
【0025】
第2実施例は、図4に示すように、レバー20の下端部にカム部22を設けてある。カム部22は、レバー20が中立であるとき(θR =θL =0)、スイッチ61を開き、他方、レバー20が傾倒して中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、スイッチ61を閉じるように成形してある。スイッチ61の両端子61a、61bからの電気回路は、上記第1実施例の電気回路と同じであるため、同図4には、前記図2と同一部分に同一符号を付しその説明を省略する。
【0026】
第2実施例の作用及び効果を述べる。レバー20を中立にすると(θR =θL =0)、スイッチ61が開くため、コイル65bには電流が流れず、スイッチ65aは閉じたままである。そこでオペレータがエンジン始動スイッチ63を閉じると、電流はスイッチ65aを経てエンジン始動モータ66に流れ込み、エンジンは始動する。このとき、レバー20が中立であるため(θR =θL =0)、不用意にステアリングされることがない。他方、レバー20が傾倒していた(θR ≠0、θL ≠0)としても、またエンジン始動中に不用意にオペレータがレバー20を傾倒させた(θR ≠0、θL ≠0)としても、スイッチ61が閉じるから、コイル65bに電流が流れ込んでスイッチ65aを吸引して開くため、エンジン始動モータ66へは電流が流れ込めず、エンジン始動モータ66は回転できない。従って、エンジンは始動しない。即ち、本第2実施例によれば、レバー20が中立でなければ(θR ≠0、θL ≠0)、エンジンは始動せず、従って、不慮の車体40のアーティキュレイトの発生を阻止できる。
【0027】
ところで第2実施例もまた、図5に示すように、油圧操作弁32に対してパイロット油圧PR 、PL を与える形式の例機に対しても、図5に示すように、上記第1実施例を適用できる。
【0028】
第3実施例を図6に示す。上記第1実施例及び第2実施例は、コイル65bを用いた回路で構成したが、第3実施例は、同図6に示すように、上記コイル65bを使用せず構成してある。尚、同図6のレバー20は、前記図4のレバー20と同一であるため、同一部分に同一符号を付しその説明を省略する。
【0029】
即ち、レバー20の下端部のカム部22は、レバー20が中立であるとき(θR =θL =0)、スイッチ61を閉じ、他方、中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、スイッチ61を開くように成形してある。スイッチ61の一側端子61aは配線62aによりエンジン始動スイッチ63を経て電源64に接続される。他方、スイッチ61の他側端子61bはエンジン始動モータ66に接続される。
【0030】
第3実施例の作用及び効果を述べる。レバー20を中立にし(θR =θL =0)、オペレータがエンジン始動スイッチ63を閉じると、電流はスイッチ61を経て電源64からエンジン始動モータ66に流れ込み、エンジンは始動する。このとき、レバー20は中立であるため、車両は不慮にステアリングしない。仮に、レバー20が中立でない(θR ≠0、θL ≠0)と、スイッチ61が開くため、オペレータがエンジン始動スイッチ63を閉じても、電流はエンジン始動モータ66に流れ込めず、エンジンは始動できない。即ち、第3実施例によれば、レバー20が中立でないと、エンジンは始動せず、従って、不慮の車体40のアーティキュレイトの発生を阻止できる。尚、第1実施例及び第2実施例と、第3実施例との使い分けは、エンジン始動回路における例えば図示しないセフテイリレーでの使用電流等との兼ね合いなどを考慮して決定されることになる。
【0031】
即ち、第1実施例〜第3実施例は、いずれも、図1のフローチャートを参照して説明すれば、要するに、レバー20操作に基づき作動するアクチュエータ33(33R、33L)によって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、
エンジン始動時、レバー20の状態θR 、θL を検出し(ステップ(1))、
レバー20が中立であるとき(θR =θL =0)、エンジン始動を可とし(ステップ(2))、
他方、レバー20が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、エンジン始動を不可とする(ステップ(3))方法を用い、エンジン始動時における不慮の車体40のアーティキュレイトを阻止し、人身事故や損傷事故の発生を自動的に阻止したものと言える。
【0032】
ところで、エンジンを始動しつつステアリングすべきとの要請(例えば、エンジンが不調であり、通常のエンジン回転は確保できないが、エンジン始動時のエンジン回転ならば確保でき、そしてこのようなエンジン始動回転によってステアリングしたいといったような要請)がある。また、エンジンを始動しつつステアリングでき、かつ不慮の車体のアーチキュレイトだけは避けたいといったような要請もある。ところが、第1実施例〜第3実施例は、レバー20が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)は、エンジン始動が不可であるため、上記要請に応えることはできない。尚、前記従来技術の車両であれば、エンジンを始動しつつステアリングするという要請に対しては応えることができるが、その問題点で指摘した通り、不用意にレバー20が作動させると、車体40がアーティキュレイトして事故が発生する。かかる事情を考慮し、前記従来技術の問題点を解決しつつエンジンを始動しながらステアリングを可能とする第4実施例を図8を参照し次に説明する。
【0033】
第4実施例は、図8に示すように、レバー20の下端部にカム部22を設けてある。このカム部22は、第3実施例と同様、レバー20が中立であるとき(θR =θL =0)、スイッチ61を閉じ、他方中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、スイッチ61を開くように成形してある。エンジン始動スイッチ63にはエンジン始動モータ66への回路から分岐して定電圧回路67が備えられ、前記スイッチ61の一側端子61aは配線62aによってこの定電圧回路67に接続される。他方、スイッチ61の他側端子61bは制御器50に接続される。
【0034】
制御器50は、レバー状態検出手段21なる検出器21R、21Lからの検出信号θSR、θSLを断続するためのアナログスイッチ51L、51Rと、アナログスイッチ51L、51Rからの入力を比例増幅してその値(出力信号iR 、iL )を油圧操作弁32の比例ソレノイド32R、32Lに入力するための演算増幅器52L、52Rと、スイッチ61の両側端子61a、61bに接続されたNAND回路53と、スイッチ61の一側端子61aと電源リセット54とに接続されたAND回路55と、NAND回路53とAND回路55との出力を入力してその結果をアナログスイッチ51L、51Rへ出力するフリップフロップ56とから構成されている。電源リセット54は定電圧回路67と充電回路68とからの電流を受けている。作用は次の通りである。
【0035】
エンジン停止時、フリップフロップ56の出力は、初期状態として、Lレベル(禁止)であり、アナログスイッチ51L、51Rは開いている。次に、オペレータがエンジンを始動すべく、エンジン始動スイッチ63を閉じたとする。このとき、仮にレバー20が中立でない(θR ≠0、θL ≠0)とすると、NAND回路53のB端子は定電圧回路67からのエンジン始動指令信号SによってHレベルとなるが、A端子はスイッチ61が開いているためにLレベルでなる。従って、フリップフロップ56のセット端子SaはHレベルとなり、この結果、フリップフロップ56の出力はLレベルが維持され、アナログスイッチ51L、51Rは開いたままとなる。従って、レバー20は中立でなく(θR ≠0、θL ≠0)とも、またエンジン始動中であっても、車体40はアーティキュレイトしない(即ち、ステアリングR、Lしない)。そこで次に、オペレータがエンジン始動スイッチ63を閉じたまま(即ち、エンジン始動中)、レバー20を一旦中立にすると、スイッチ61が閉じるため、NAND回路53のA端子は、B端子と同様、Hレベルとなり、この結果、フリップフロップ56のセット端子SaはLレベルに変わるため、フリップフロップ56の出力はHレベル(許可)となり、アナログスイッチ51L、51Rは閉じる。但し、レバー20は中立であるため、車体40はアーティキュレイトしない(即ち、ステアリングR、Lしない)。以後、フリップフロップ56の出力(即ち、アナログスイッチ51L、51Rの閉じた状態)は、エンジンが停止するまで、このHレベルを維持する。つまり、以後のエンジン始動中及びエンジン稼働中、レバー20の左右方向いずれかの傾倒θR 、θL に基づき、車両はステアリングR、L可能となる。エンジン稼働終了後、オペレータがエンジンを停止させると、電源スイッチ54には定電圧回路67からも充電回路68からも電流が入力されなくなるため、電源スイッチ54はAND回路55にLレベルを出力するため、フリップフロップ56のリセット端子SbはLレベルとなる。この結果、フリップフロップ56の出力はLレベルに変わる。即ち、上記初期状態に戻る。
【0036】
尚、第4実施例における配線62a、62bやスイッチ61などが、特許請求の範囲記載のエンジン始動指令信号検出手段62に相当する。
【0037】
即ち、第4実施例は、図7のフローチャートを参照して説明すれば、要するに、レバー20の操作に基づき作動するアクチュエータ33(33a、33b)によって車体40をアーティキュレイトさせることによりステアリングすることを達成してなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、
エンジン始動時、レバー20の状態を検出し(ステップ(1))、
初めのレバー20の状態が中立でないとき(θR ≠0、θL ≠0)、アクチュエータ33(33R、33L)の作動を不可とし(ステップ(2))、
その後、レバー20を一旦中立(θR =θL =0)にし(ステップ(3))、その後に再度、レバー20を中立でない状態(θR ≠0、θL ≠0)としたとき、アクチュエータ33(33R、33L)の作動を可とする(ステップ(4))方法により、エンジン始動時における不慮の車体40のアーティキュレイトを阻止し、人身事故や損傷事故の発生を自動的に阻止したものと言える。
【0038】
【発明の効果】
上記実施例の説明から明らかなように、本発明に係わるステアリング制御方法及び装置は、要すれば、特許請求の範囲記載の手段を講じたものである。そして、その効果は、上記実施例の説明から分かるように、ステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両において安全上問題となっているレバー傾倒時における不用意なエンジン始動やエンジン始動時における不用意なレバーの傾倒による車体の不慮のアーティキュレイトに基づく事故の発生を自動的に阻止できることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例〜第3実施例のフローチャートである。
【図2】第1実施例のブロック図である。
【図3】第1実施例の他の例機におけるブロック図である。
【図4】第2実施例のブロック図である。
【図5】第2実施例の他の例機におけるブロック図である。
【図6】第3実施例のブロック図である。
【図7】第4実施例のフローチャートである。
【図8】第4実施例のブロック図である。
【図9】従来のステアリング制御装置におけるレバーの中立ロック装置の断面図である。
【符号の説明】
10・・・・中立ロック装置 20・・・・レバー
21、21R、21L・・・・レバー状態検出手段
32・・・・油圧操作弁
32R、32L・・・・比例ソレノイド
33、33R、33L・・・・アクチュエータ
40・・・・車体 50・・・・制御手段(制御器)
62・・・・エンジン始動指令信号検出手段
63・・・・エンジン始動スイッチ
61・・・・スイッチ 65a・・・・スイッチ
65b・・・・コイル 66・・・・エンジン始動モータ
θR 、θL ・・・・傾倒 θSR、θSL・・・・検出信号
iR 、iL ・・・・出力信号
S・・・・エンジン始動指令信号。
Claims (4)
- ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の操作に基づき作動するアクチュエータ33によって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、
エンジン始動時、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の状態を検出し、
前記ジョイスティックレバー20が中立であるときは、エンジン始動を可とし、
他方、前記ジョイスティックレバー20が中立でないときは、エンジン始動を不可とし、
以上により、エンジン始動時におけるステアリングを阻止した
ことを特徴とするステアリング制御方法。 - ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の操作に基づき作動するアクチュエータ33によって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御装置において、
(1) ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の状態を検出するレバー状態検出手段21と、
(2) レバー状態検出手段21から前記ジョイスティックレバー20の状態信号を受けて前記ジョイスティックレバー20が中立でないとき、エンジン始動を不可とするエンジン始動手段と
を備えてなることを特徴とするステアリング制御装置。 - ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の操作に基づき作動するアクチュエータ33によって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御方法において、
エンジン始動時、ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の状態を検出し、初めの前記ジョイスティックレバー20の状態が中立でないとき、アクチュエータ33の作動を不可とし、その後、前記ジョイスティックレバー20を一旦中立にした後に再度、前記ジョイスティックレバー20を中立でない状態としたとき、アクチュエータ33の作動を可とし、
以上により、エンジン始動時における不慮のステアリングを阻止したことを特徴とするステアリング制御方法。 - ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の操作に基づき作動するアクチュエータ33によって車体40がアーティキュレイトされることによりステアリングが達成されてなるステアリングレバー式アーティキュレイト形自走車両のステアリング制御装置において、
(1) ステアリング操作手段としてのジョイスティックレバー20の状態を検出するレバー状態検出手段21と、
(2) エンジン始動指令信号を検出するエンジン始動指令信号検出手段62と、
(3) レバー状態検出手段21からの前記ジョイスティックレバー20の状態信号と、エンジン始動指令信号検出手段62からのエンジン始動指令信号とを受けて、エンジン始動時、初めの前記ジョイスティックレバー20の状態が中立でないとき、アクチュエータ33の作動を不可とし、その後、前記ジョイスティックレバー20を一旦中立にした後に再度、前記ジョイスティックレバー20を中立でない状態としたとき、アクチュエータ33の作動を可とする制御手段50と
を備えてなることを特徴とするステアリング制御装置。
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