JP3630516B2 - 自動運転ショベル - Google Patents

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好幸 永野
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動運転ショベルに係わり、特に周辺装置との衝突を防止する手段を備えた自動運転ショベルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ショベルの教示再生手段の一手法として、特公昭54ー7121号公報が知られている。これは教示によって作業機械内に搭載されたセンサの角度、位置等の情報を記憶し、再生することにより繰り返し同一の動作を行うもので、自己完結形のシステムになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、通常、作業現場では、油圧ショベルはトラックやクラッシャ等の他の作業機械と共に運転されており、油圧ショベルを自動化するためには、他の作業機械等との接触や衝突を防止しなければならない。
【0004】
しかし、上記の自己完結形のシステムでは、他の作業機械等と相対的な位置ずれがなければ、衝突はあり得ないため接触等を防止することは考慮されておらず、また、一方、接触等を防止するために、視覚センサ等の外界センサを積極的に用いて他の作業機械の位置を認識するシステムや、GPS等を用いるシステムが存在するが、これらのシステムはセンサや装置が高価なものとなり、また、検出したデータを処理して所望のデータとするための処理負担も大きく、実用的ではなかった。
【0005】
従って、本発明は、上記の問題点に鑑みて、安価なセンサを使用し、処理負担の軽減した接触防止機能を備えた自動運転ショベルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、
ブーム、アームおよびバケットを作動する油圧シリンダと旋回体を作動する油圧モータとをそれぞれ駆動する油圧切換弁と、
前記油圧切換弁を制御する電磁切換弁と、
前記旋回体と前記ブーム間、前記ブームと前記アーム間、前記アームと前記バケット間のそれぞれの回転角度と前記旋回体の旋回角を検出する角度検出器と、
油圧ショベルの任意の複数の姿勢において、前記角度検出器からの角度信号を姿勢データとして順次記憶するティーチング手段と、該ティーチング手段によって記憶した姿勢データを順次反復継続して読み出し、前記電磁切換弁を制御するプレーバック手段と、を有する自動運転コントローラと、
を備える自動運転ショベルにおいて、
前記自動運転コントローラに、前記ティーチング手段で記憶した姿勢データを順次読み出し、前記プレーバック手段による運転時よりも低速で自動運転するように、前記電磁切換弁を制御するティーチング動作確認手段を設けると共に、
前記自動運転コントローラに、前記ティーチング手段により新たな姿勢データを記憶した場合は、前記ティーチング動作確認手段による1サイクル以上の動作確認を実施しない限り、前記プレーバック手段による自動運転を禁止するプロテクト手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図1〜図7を用いて説明する。
【0009】
図1は本実施形態に係わる自動運転ショベルの制御機構の全体構成図、図2は自動運転ショベルの全体構成と、自動運転ショベルのティーチング軌跡およびプレーバック軌跡を説明する図である。
【0010】
これらの図において、1は油圧ショベルの走行体、2はジョイント部を介して走行体1に結合され、油圧モータの回転により水平方向に旋回可能な旋回体、3は旋回体2に結合されるブーム、4はブーム3とピン結合されるアーム、5はアーム4とピン結合されるバケット、6はクラッシャー、7は採石、8は砕石、9は旋回体2とブーム3間の相対角度を検出する角度検出器、10はブーム3とアーム4間の相対角度を検出する角度検出器、11はアーム4とバケット5間の相対角度を検出する角度検出器、12は走行体1と旋回体2の相対角度を検出する角度検出器、13は油圧ショベルの自動運転等の各モードを設定するモード切換スイッチが設けられている操作ボックス、14は自動運転コントローラ、141はインターフェース、142はデータバス、143は所要の演算処理を行うCPU、144は各種の設定モードに応じて演算処理するプログラム等が記憶されているメモリ、1441は教示モードを実行するプログラム、1442は確認モードを実行するプログラム、1443は自動運転モードを実行するプログラム、145は姿勢データ等を記憶するメモリ、1451は記憶された姿勢データ、146は電磁切換弁を駆動するドライバ、151〜154は電磁切換弁、161〜164は油圧切換弁、17は旋回体2とブーム3間の相対角度を変える油圧シリンダ、18はブーム3とアーム4間の相対角度を変える油圧シリンダ、19はアーム4とバケット5間の相対角度を変える油圧シリンダ、20は走行体1と旋回体2の相対角度を変える油圧モータ、21は油圧ポンプ、22は油タンク、23は教示モードおよび自動モードにおける油圧ショベルのバケット5の先端の軌跡、Ka,Kb・・・Knは教示モードにおいて設定された軌跡23上の各教示点である。
【0011】
図3は図1に示す操作ボックス13の詳細図であり、131はモード切換スイッチ、1311は、モード切換スイッチ131により選定され、油圧ショベルを手動で動作させる手動モード、1312は、モード切換スイッチ131により選定され、油圧ショベルを自動運転するためのティーチングを行う教示モード、1313は、教示後、モード切換スイッチ131により選定され、自動運転に先だって油圧ショベルを低速で自動運転させる確認モード、1314は、モード切換スイッチ131により選定され、油圧ショベルを自動的にプレーバック動作させるための自動モード、132は非常停止スイッチ、133は教示モードが選定されると油圧ショベルの姿勢データに対応する教示位置番号が表示される表示装置、134は教示モードパネル、1341は1回押すと一つ教示位置番号を減らす((戻る)方向に変更する教示位置選択ボタン、1342は1回押すと教示位置番号を一つ増やす(次)方向に変更する教示位置選択ボタン、1343は教示ボタン、1344は教示エンドボタン、135は確認モードパネル、1351は動作ボタン、1352はリセットボタン、1353は自動運転OKランプ、1354はエラー表示ランプである。
【0012】
図4は図1に示すメモリ145に記憶される姿勢データ1451の内容を示す図であり、メモリ145の各メモリエリアに姿勢データ1451a〜1451nおよびendコード1451zが順次記憶される。
【0013】
次に、本実施形態の自動運転ショベルの動作を図1〜図4に基づいて説明する。
【0014】
手動モードは、図3に示す操作ボックス13のモード切換スイッチ131を手動モード1311に設定することにより手動モードに設定される。このモードでは自動運転コントローラ14を使用しないで、キャブ内の図示されていない操作レバーを操作することにより油圧ショベルを手動で運転することができる。
【0015】
教示モードは、図3に示す操作ボックス13のモードス切換イッチ131を教示モード1312に設定することにより教示モードに設定され、このモードが選定されると、表示装置133に教示位置番号が表示される。はじめに図2に示す軌跡23上の任意の位置Kaに自動運転動作の開始点を設定し、教示位置番号をaに設定する。次に、バケット5の先端が軌跡23上の前記教示点Kaになるように油圧ショベルの姿勢を制御し、教示点Kaに達したら教示ボタン1343を押す。教示ボタン1343が押されたことを認識した自動運転コントローラ14は各角度検出器9〜12の各検出出力を入力し姿勢データを演算して、図4に示すような、教示位置番号aに対応する所定のメモリエリアに姿勢データ1451aを記憶する。次に、次の教示点Kbを教示するために、油圧ショベルの姿勢を移動し、教示位置番号をbに設定し教示ボタン1343を押す。そして、所定のメモリエリアに姿勢データ1451bを記憶する。同様にして油圧ショベルの動作順に姿勢データをメモリ145に記憶し、姿勢データが初めの教示点Kaの一つ手前の教示点Knの姿勢データ1451nをメモリエリアに記憶する。最後に教示エンドボタン1344を押して、メモリエリアにendコード1451zを記憶して、ティーチングを終了する。教示ボタン1343、教示エンドボタン1344が押されて姿勢データ1451が書き換えられると、自動運転OKランプが消灯する。
【0016】
確認モードは、図3に示す操作ボックス13のモード切換スイッチ131を確認モード1313に切り換えることにより確認モードに設定される。このモードは、油圧ショベルを低速で自動運転するモードであり、確認ボタン1351を押し続けると、自動運転コントローラ14はこれを検知し、はじめにメモり145から姿勢データ1451aを読み出し、油圧ショベルの姿勢を姿勢データ1451aと一致するように油圧シリンダ17〜19および油圧モータ20に動作指令を出力する。油圧ショベルの姿勢は、角度検出器9〜12によって監視されており、姿勢データ1451aと一致すると、自動運転コントローラ14は次の姿勢データ1451bを読み出し、油圧ショベルをその姿勢まで移動する。このようにして動作ボタン1351を押続けている間、油圧ショベルは運転を続け、メモリエリアからendコード1451zを読み出すと、再び開始点の姿勢データ1451aを読み込み同様の動作を繰り返す。動作ボタン1351の押圧を停止すると、自動運転コントローラ14は油圧ショベルの移動動作を停止する。再び、動作ボタン1351を押すと自動運転コントローラ14は動作を再開する。ここでリセットボタン1352を押すと自動運転コントローラ14は、それを検知して確認動作の開始姿勢をメモリエリアから姿勢データ1451aを読み込み、その位置に油圧ショベルの姿勢を制御する。また、確認モードにより姿勢データ1451aから姿勢データ1451nに至るまでの少なくとも一巡の確認動作が行われた場合は、自動運転OKランプが点灯する。
【0017】
次に、自動モードは、図3に示す操作ボックス13のモード切換スイッチ131を自動モード1314に切り換えることにより自動モードに設定される。
【0018】
このモードは、メモリ145に記憶した姿勢データ1451a〜1451nを順次読み出し、高速で自動運転するモードであり、まず自動運転コントローラ14は、自動モードを検知するとメモリ145から姿勢データ1451aを読み出し、油圧ショベルの姿勢が姿勢データ1451aと一致するように油圧シリンダ17〜19および油圧モータ20に動作指令を出力する。油圧ショベルの姿勢は、角度検出器9〜12によって監視されているので、姿勢データ1451aと一致した場合、自動運転コントローラ14は次の姿勢データ1451bを読み出し、その姿勢データの位置まで移動する。このようにして油圧ショベルは移動を続け、メモリエリアからえendコード1451zを読み出した場合は、再び開始点の姿勢データ1451aを読み込み、再び同様の動作を繰り返す。自動運転は、モード切換スイッチ131を自動モード1314以外に変更するか、非常停止スイッチ132をオンすことにより停止する。ただし、自動モードは自動運転OKランプ1353が点灯している状態でなければ自動運転コントローラ14は運転を行わないように設定されている。
【0019】
なお、本実施形態では操縦席内の操作ボックスを用いて操作を行ったために、操作者が油圧ショベル内にいる必要があるが、操作ボックスを無線装置を利用することにより、油圧ショベルの外部から無人で自動運転することも可能である。
【0020】
次に本実施形態の自動運転コントローラにおける処理手順を図5〜図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0021】
このフローチャートは、モード切換スイッチ131が手動モードに設定されていない時の、自動運転コントローラ14内における教示モード、確認モード、および自動モードの処理手順を示す。
【0022】
図5において、ステップS1で教示モード1312が設定されていると、ステップ2で教示が完了していない時は、ステップS3で油圧ショベルを教示するための任意の姿勢に移動させる。教示点Kaに到達したらステップS4で教示ボタン1343を押し、ステップS5でメモリ145に姿勢データ1451aを記憶する。同様にしてステップS3で次の教示点Kbに油圧ショベルを移動し、ステップS4で教示ボタン1343を押し、ステップS5でその姿勢データ1451bを記憶する。このようにして教示を行い教示が完了すると、ステップS6で教示エンドボタン1344を押し、さらに、ステップ7で、自動運転プロテクト変数Aが0に設定され、その値が記憶される。自動運転プロテクト変数A=0に設定されると、油圧ショベルの自動運転は禁止される。ステップS8で油圧ショベルを最初の教示点Kaに姿勢を戻して教示モードを終了する。
【0023】
次に、図6において、ステップS9で確認モード1313が設定され、ステップS10で動作ボタン1351が押されると、自動運転を開始する。自動運転コントローラ14は、ステップ11でメモリ145に記憶されている姿勢データ1451を読み込み、ステップ12で油圧ショベルを、読み込まれた姿勢データ1451と一致するように姿勢を制御する。ステップS13で確認動作が一巡したか否かを確認し、一巡していないときは、同様にしてステップS11で次の姿勢データ1451が読み込み、ステップS12でこの姿勢データ1451に一致するように油圧ショベルの姿勢が制御される。このような確認動作が繰り返され、確認動作が一巡すると、ステップS14で自動運転OKランプ1353が点灯し、さらにステップS15で自動運転プロテクト変数Aが1に設定され、記憶される。自動運転プロテクト変数A=1に設定されると、自動運転が可能となる。ステップ16で確認モードが終了すると、ステップS17で油圧ショベルを最初の教示点に姿勢を戻して確認モードを終了する。
【0024】
次に、図7において、ステップS18で自動モード1314に設定され、かつ非常停止スイッチ132がオフの状態になっていると、ステップ19で自動運転コントローラ14は、まず、自動運転プロテクト変数A=1であるか否かを確認し、A=1に設定されていると、ステップ20でメモリ145に記憶されている姿勢データ1451を読み込み、ステップ21で油圧ショベルは呼び込まれた姿勢データ1451と一致するように姿勢を制御する。ステップS22で自動モードが終了していないかを確認し、さらにステップ23で非常停止スイッチ132がオンされていないかを確認し、自動モードが終了または非常停止スイッチがオンされていない時は、ステップ20、21において同様の動作が繰り返され、自動運転が反復継続して行われる。非常停止スイッチ132がオンされた場合は、ステップ24で油圧ショベルの動作を停止する。自動モードが終了した場合はステップ25において、油圧ショベルを最初の姿勢に戻して自動モードを終了する。
【0025】
上記のごとく、一旦教示モードを働かせて、姿勢データが変更された時は、
自動運転プロテクト変数A=0に設定され、この状態では、自動運転ができないように制御され、また、確認モードにおいて、確認動作を少なくとも一巡したことを条件にして、自動運転プロテクト変数A=1に変更され、自動運転に移行できるように制御される。
【0026】
上記のごとく、本実施形態によれば、自動モードにおける自動運転時よりも、低速に動作する確認モードを設けたので、操作者が油圧ショベルの動作不良を認識してから、停止動作を実行するまでの時間的余裕を持たせることができる。
【0027】
また、確認モードにおいては、少なくとも1サイクル以上の確認動作を実施しない場合は、自動運転を行えないように設定しているので、必ず確認モードを用いて動作を確認するため、教示後、確認動作をしないまま自動運転することによる事故を未然に防止できる。さらに、確認モードは、動作ボタンを押している間だけ動作する仕組みとなっているため、動作不良を認識してから停止するまでの動作を素早く実行できる。
【0028】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明は、ティーチング手段によって記憶された姿勢データを読み出し、プレーバック動作よりも、低速に動作するティーチング動作確認手段を設けたので、操作者が油圧ショベルの動作不良を認識した場合、停止動作を適切に実行することができる。また、少なくとも1サイクル以上の確認動作を実施しない場合は、自動運転を行えないように設定しているので、必ず確認モードを用いて動作を確認するため、教示後、確認動作をしないまま自動運転することによる事故を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係わる自動運転ショベルの制御機構の全体構成図である。
【図2】本実施形態に係わる自動運転ショベルと、そのティーチング軌跡およびプレーバック軌跡を示す図である。
【図3】図1に示す操作ボックス13の詳細を示す図である。
【図4】図1に示すメモリ145に記憶される姿勢データ1451を示す図である。
【図5】図1に示す、自動運転コントローラ14における処理手順を示フローチャートである。
【図6】図1に示す、自動運転コントローラ14における処理手順を示フローチャートである。
【図7】図1に示す、自動運転コントローラ14における処理手順を示フローチャートである。
【符号の説明】
1 走行体
2 旋回体
3 ブーム
4 アーム
5 バケット
9,10,11,12 角度検出器
13 操作ボックス
1312 教示モード
1313 確認モード
1314 自動モード
1353 自動運転OKランプ
14 自動運転コントローラ
1451 教示データ
151,152,153,154 電磁切換弁
161,162,163,164 油圧切換弁
17,18,19 油圧シリンダ
20 油圧モータ

Claims (1)

  1. ブーム、アームおよびバケットを作動する油圧シリンダと旋回体を作動する油圧モータとをそれぞれ駆動する油圧切換弁と、
    前記油圧切換弁を制御する電磁切換弁と、
    前記旋回体と前記ブーム間、前記ブームと前記アーム間、前記アームと前記バケット間のそれぞれの回転角度と前記旋回体の旋回角を検出する角度検出器と、
    油圧ショベルの任意の複数の姿勢において、前記角度検出器からの角度信号を姿勢データとして順次記憶するティーチング手段と、該ティーチング手段によって記憶した姿勢データを順次反復継続して読み出し、前記電磁切換弁を制御するプレーバック手段と、を有する自動運転コントローラと、
    を備える自動運転ショベルにおいて、
    前記自動運転コントローラに、前記ティーチング手段で記憶した姿勢データを順次読み出し、前記プレーバック手段による運転時よりも低速で自動運転するように、前記電磁切換弁を制御するティーチング動作確認手段を設けると共に、
    前記自動運転コントローラに、前記ティーチング手段により新たな姿勢データを記憶した場合は、前記ティーチング動作確認手段による1サイクル以上の動作確認を実施しない限り、前記プレーバック手段による自動運転を禁止するプロテクト手段を設けたことを特徴とする自動運転ショベル。
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