JP2514887Y2 - ブームを有する作業機の安全装置 - Google Patents

ブームを有する作業機の安全装置

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JP2514887Y2
JP2514887Y2 JP1990063263U JP6326390U JP2514887Y2 JP 2514887 Y2 JP2514887 Y2 JP 2514887Y2 JP 1990063263 U JP1990063263 U JP 1990063263U JP 6326390 U JP6326390 U JP 6326390U JP 2514887 Y2 JP2514887 Y2 JP 2514887Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ブームを有する作業機の安全装置に関する
ものである。
(従来の技術) 従来からこの種のブームを有する作業機の安全装置に
ついて、第5図に図示する如くの高所作業車に実施した
場合を例に以下に説明する。第5図において、高所作業
車は車両1上に旋回自在に旋回台2を設け、この旋回台
2にその基端部を枢支され起伏自在にブーム3を設け、
このブーム3の先端部に作業者搭乗用バケット4を配置
している。前記旋回台2には旋回モータ、減速機等から
なる旋回駆動手段5を配置しており、この旋回駆動手段
5を駆動することにより車両1に対して旋回台2を旋回
駆動できるようになっている。また旋回台2とブーム3
の適所間には油圧シリンダーからなる起伏駆動手段6を
配置しており、この起伏駆動手段6を駆動することによ
り旋回台2に対してブーム3を起伏駆動できるようにな
っている。このように構成された高所作業車には、高所
作業する際に必要な工具を格納しておく工具箱7(実用
新案登録請求の範囲の障害物に相当する。)を車両1上
に配置している。そしてブーム3の状態によっては工具
箱7にブーム3を当接させて工具箱7或いはブーム3を
損傷させることから、第6図に図示する如くの安全装置
を配置している。即ちこの安全装置は、ブーム3の旋回
角を検出する旋回角検出手段8とブーム3の起伏角を検
出する起伏角検出手段9を備えるとともに、ブーム3が
工具箱7に当接するブーム3の位置する領域を予め記憶
した危険ブーム領域記憶手段10と、前記旋回角検出手段
8と起伏角検出手段9の両検出手段からの信号を受けて
ブーム3の位置を求めるとともに、求めたブーム3の位
置が危険ブーム領域記憶手段10に記憶しておいた領域に
達しているかどうかを演算する演算手段11とからなるブ
ーム作動規制判別手段12を備えており、演算手段11によ
り求めたブーム3の位置が危険ブーム領域記憶手段10に
記憶しておいた領域に達しているときに演算手段11から
ブーム3の旋回駆動を規制する旋回駆動規制手段13と、
ブーム3の倒伏駆動を規制する倒伏駆動規制手段14に信
号を出力してブーム3の危険側への作動を規制するよう
になっている。なおブーム3を旋回又は倒伏駆動してい
る時に、前記危険ブーム領域記憶手段10に記憶しておい
た領域に達したことをブーム作動規制判別手段12で判別
して旋回駆動規制手段13と倒伏駆動規制手段14によりブ
ーム3の旋回駆動又は倒伏駆動を停止させても実際には
ブーム3の慣性力により直ちにブーム3を停止できない
ことから、第7図に図示する如くの領域が前記危険ブー
ム領域記憶手段10に記憶されている。すなわち旋回駆動
又は倒伏駆動を停止させたときに前記慣性力が作用して
も危険領域A(ブーム3が道具箱7に当接する領域)に
達する前に停止できるように、旋回角Θ、倒伏角αだけ
それぞれ手前に設定して設けた危険ブーム領域Bを記憶
している。
(従来技術の問題点) ところが上述した従来の高所作業車に用いた安全装置
にあっては、次の様な問題点を有していた。すなわち危
険ブーム領域記憶手段10には危険ブーム領域Bが記憶さ
れ、この領域内にブーム3が位置した時にブーム3の旋
回駆動及び倒伏駆動の両操作が出来ない様にしている。
ところが旋回角Θだけ危険領域Aより手前に設定した領
域Cおよび領域Dでは、旋回駆動のみ規制すればよく倒
伏駆動までを規制する必要はない。また倒伏角αだけ危
険領域Aより手前に設定した領域E、領域Fおよび領域
Gにでは、倒伏駆動のみ規制すればよく旋回駆動までを
規制する必要はない。この様に危険ブーム領域記憶手段
10には慣性力を考慮して危険領域Aより手前に危険ブー
ム領域Bを記憶させ、この危険ブーム領域Bにブーム3
が位置した時に旋回駆動及び倒伏駆動の両操作が出来な
い様にしてブーム3の操作可能な領域を狭いものとして
いた。
本考案は、上記問題点を解決したブームを有する作業
機の安全装置を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的を達成する為に本考案のブームを有する作業
機の安全装置は、 車両上に旋回および起伏自在にブームを設け、当該ブ
ームを旋回駆動する旋回駆動手段および起伏駆動する起
伏駆動手段を備えるとともに、当該旋回駆動手段および
起伏駆動手段をそれぞれ制御する旋回操作手段および起
伏操作手段を備え、ブームを起伏駆動および旋回駆動す
ることによりブームが位置する領域内に存在する障害物
とブームが干渉するのを防止する安全装置を備えたブー
ムを有する作業機の安全装置であって、 ブームの旋回角を検出する旋回角検出手段と、 ブームの起伏角を検出する起伏角検出手段と、 ブームを倒伏駆動したときに前記障害物にブームが当
接する危険領域の手前にブームが達しているかどうか
を、前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を
受けて判別する倒伏規制判別手段と、 ブームを右旋回駆動したときに前記障害物にブームが
当接する危険領域の手前にブームが達しているかどうか
を、前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を
受けて判別する右旋回規制判別手段と、 ブームを左旋回駆動したときに前記障害物にブームが
当接する危険領域の手前にブームが達しているかどうか
を、前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を
受けて判別する左旋回規制判別手段と、 起伏操作手段の倒伏操作を検出する倒伏操作検出手段
と、 旋回操作手段の右旋回操作を検出する右旋回操作検出
手段と、 旋回操作手段の左旋回操作を検出する左旋回操作検出
手段と、 ブームの倒伏駆動を規制する倒伏駆動規制手段と、 ブームの右旋回駆動を規制する右旋回駆動規制手段
と、 ブームの左旋回駆動を規制する左旋回駆動規制手段
と、 前記倒伏操作検出手段と倒伏規制判別手段の両手段が
作動したときに前記倒伏駆動規制手段に信号を出力する
倒伏駆動停止信号発生手段と、 前記右旋回操作検出手段と右旋回規制判別手段の両手
段が作動したときに前記右旋回駆動規制手段に信号を出
力する右旋回駆動停止信号発生手段および、 前記左旋回操作検出手段と左旋回規制判別手段の両手
段が作動したときに前記左旋回駆動規制手段に信号を出
力する左旋回駆動停止信号発生手段、 を備えたことを特徴とするものである。
(作用) 上記の如く構成した本考案のブームを有する作業機の
安全装置は、 ブームが障害物に当接する危険領域の手前にブームが
達しているかどうかを、ブームを倒伏駆動する時には倒
伏規制判別手段により、右旋回駆動する時には右旋回規
制判別手段により、左旋回駆動する時には左旋回規制判
別手段によりそれぞれ個別に判別するようにしたもので
あるから、規制する必要のある方向のみブームの作動を
規制し不必要な規制を行わないようにして、ブームの作
動可能な領域を出来るだけ広く使用できるようにするこ
とができる。
(実施例) 以下本考案の実施例を第5図に図示し従来技術で説明
した高所作業車に用いた場合について第1図および第2
図に図示し説明する。なお第5図〜第7図に図示し説明
した符号1〜符号9および符号Aは以下の説明でも同じ
ものとして用いるので、説明を略し同符号を用いる。第
1図において、20は、右旋回駆動中に右旋回駆動を停止
操作した時、停止始めから停止完了までの停止遅れを旋
回角を予め記憶または演算プログラムにより算出する右
旋回遅れ角算出手段、21は、旋回角検出手段8で検出し
たブーム3の旋回位置(第2図にO点で示す。)から前
記右旋回遅れ角算出手段20からの信号を受けて前記停止
遅れ旋回角を考慮した模擬右旋回角を算出(第2図にe
点で示す。)する模擬右旋回角算出手段である。22は、
左旋回駆動中に左旋回駆動を停止操作した時、停止始め
から停止完了までの停止遅れを旋回角を予め記憶または
演算プログラムにより算出する左旋回遅れ角算出手段、
23は、旋回角検出手段8で検出したブーム3の旋回位置
(第2図にO点で示す。)から前記左旋回遅れ角算出手
段22からの信号を受けて前記停止遅れ旋回角を考慮した
模擬左旋回角を算出(第2図にa点で示す。)する模擬
左旋回角算出手段である。24は、倒伏駆動中に倒伏駆動
を停止操作した時、停止始めから停止完了までの停止遅
れを倒伏角を予め記憶または演算プログラムにより算出
する倒伏遅れ角算出手段、25は、起伏角検出手段9で検
出したブーム3の起伏位置(第2図にO点で示す。)か
ら前記倒伏遅れ角算出手段24からの信号を受けて前記停
止遅れ倒伏角を考慮した模擬倒伏角を算出(第2図にc
点で示す。)する模擬倒伏角算出手段である。26は、前
記危険領域Aを記憶した危険領域記憶手段である。
27は、前記模擬右旋回角検出手段21と起伏角検出手段
9からの信号を受けて第2図の点eの位置を算出すると
ともに、危険領域記憶手段26からの信号を受けて、点e
の位置が危険領域Aに達しているかどうかを判別し、点
eの位置が危険領域Aに達している時に信号を出力する
右旋回規制演算手段である。28は、右旋回規制判別手段
であって、前記右旋回遅れ角算出手段20と、模擬右旋回
角算出手段21と、右旋回規制演算手段27で構成され、旋
回角検出手段8と、起伏角検出手段9からの信号を受け
てブーム3を右旋回した時に工具箱7にブーム3が当接
する危険領域Aの手前にブーム3が達しているかどうか
を判別するものである。
29は、前記模擬左旋回角検出手段23と起伏角検出手段
9からの信号を受けて第2図の点aの位置を算出すると
ともに、危険領域記憶手段26からの信号を受けて、点a
の位置が危険領域Aに達しているかどうかを判別し、点
aの位置が危険領域Aに達している時に信号を出力する
左旋回規制演算手段である。30は、左旋回規制判別手段
であって、前記左旋回遅れ角算出手段22と、模擬左旋回
角算出手段23と、左旋回規制演算手段29で構成され、旋
回角検出手段8と、起伏角検出手段9からの信号を受け
てブーム3を左旋回した時に工具箱7にブーム3が当接
する危険領域Aの手前にブーム3が達しているかどうか
を判別するものである。
31は、前記模擬倒伏角検出手段25と旋回角検出手段8
からの信号を受けて第2図の点cの位置を算出するとと
もに、危険領域記憶手段26からの信号を受けて、点cの
位置が危険領域Aに達しているかどうかを判別し、点c
の位置が危険領域Aに達している時に信号を出力する倒
伏規制演算手段である。32は、倒伏規制判別手段であっ
て、前記倒伏遅れ角算出手段24と、模擬倒伏角算出手段
25と、倒伏規制演算手段31で構成され、旋回角検出手段
8と、起伏角検出手段9からの信号を受けてブーム3を
倒伏した時に工具箱7にブーム3が当接する危険領域A
の手前にブーム3が達しているかどうかを判別するもの
である。
33は、旋回操作手段の右旋回操作を検出する右旋回操
作手段であり、34は、旋回操作手段の左旋回操作を検出
する左旋回操作検出手段であり、35は、起伏操作手段の
倒伏操作を検出する倒伏操作検出手段である。36は、ブ
ームの右旋回駆動を規制する右旋回駆動規制手段であ
り、37は、ブームの左旋回駆動を規制する左旋回駆動規
制手段であり、38は、ブームの倒伏駆動を規制する倒伏
駆動規制手段である。39は、前記右旋回操作検出手段33
と右旋回規制判別手段28の両手段が作動したときに前記
右旋回駆動規制手段36に信号を出力する右旋回駆動停止
信号発生手段である。40は、前記左旋回操作検出手段34
と左旋回規制判別手段30の両手段が作動したときに前記
左旋回駆動規制手段37に信号を出力する左旋回駆動停止
信号発生手段である。41は、前記倒伏操作検出手段35と
倒伏規制判別手段32の両手段が作動したときに前記倒伏
駆動規制手段38に信号を出力する倒伏駆動停止信号発生
手段である。
このように構成したブームを有する高所作業車の安全
装置は、次の様に作用する。まず右旋回駆動の規制につ
いて以下に説明する。右旋回規制判別手段28では、旋回
角検出手段8からの信号を受けて模擬右旋回角算出手段
21で模擬右旋回角を算出する。そして模擬右旋回角算出
手段21で算出した模擬右旋回角と起伏角検出手段9で検
出した起伏角とから右旋回規制演算手段27で第2図に図
示するe点の位置を演算して求める。次に右旋回規制演
算手段27は、危険領域記憶手段26に記憶した危険領域A
に前記e点が達しているかどうかを判別し、達している
時に右旋回駆動停止信号発生手段39に信号を出力する。
ここで右旋回駆動停止信号発生手段39は、右旋回規制演
算手段27と右旋回操作検出手段33からの両手段からの信
号を受けると右旋回駆動規制手段36に信号を出力し右旋
回駆動を規制するものであり、両検出手段のうちいずれ
か一方からの信号が出力されない時には右旋回駆動規制
手段36に信号を出力せず右旋回駆動を規制しない。すな
わち、点eが危険領域Aに達していなければ右旋回駆動
を規制せず、点eが危険領域Aに達していても右旋回操
作していなければ右旋回駆動規制手段36に信号を出力し
ないようにしているものである。
上記作用の説明は右旋回駆動の規制について説明した
が、左旋回駆動ならびに倒伏駆動の規制についても第2
図に図示してある通り同様に作用する事が理解出来るこ
とから、左旋回駆動ならびに倒伏駆動の規制についての
作用の説明は略する。この様に本考案に係るブームを有
する高所作業車の安全装置は、旋回操作ならびに起伏操
作の操作の有無にかかわらず常に点e、点a、点cの位
置を求め、これらの点の位置が危険領域Aに達している
かどうかを判別しているものである。しかもこれらの点
は、ブーム3の実際位置より慣性力を考慮した遅れ角で
もって求めた模擬のブーム位置であり、実際にはブーム
3はまだ危険領域Aに達していないものであるから、ブ
ーム3が工具箱7に当接する前にブーム3の関連方向の
駆動を停止できるものである。また、右旋回規制判別手
段28と、左旋回規制判別手段30および、倒伏規制判別手
段32をそれぞれ配置して、右旋回規制、左旋回規制、倒
伏規制を個所に行うようにしたものであるから、規制す
る必要のある方向のみブーム3の作動を規制し不必要な
規制を行わないようにして、ブーム3の作動可能な領域
を出来るだけ広く使用できるようにすることができる。
なお第1図に図示する本考案に係るブームを有する高
所作業車の安全装置は、右旋回操作と倒伏操作および左
旋回操作と倒伏操作の併用操作をした場合についても考
慮している。第1図及び第2図において、42は、右旋回
倒伏規制演算手段であって、模擬右旋回角算出手段21と
模擬倒伏角算出手段25からの信号を受け点d位置を求め
るとともに、この点dが危険領域記憶手段26に記憶した
危険領域Aに達しているかどうかを判別し、点dが危険
領域Aに達している時に信号を出力するようになってい
る。43は、右旋回倒伏規制判別手段であって、右旋回遅
れ角算出手段20と、模擬右旋回角算出手段12および、右
旋回倒伏規制演算手段42で構成され、旋回角検出手段8
と、起伏角検出手段9からの信号を受けてブーム3を右
旋回ならびに倒伏操作した時に工具箱7にブーム3が当
接する危険領域Aの手前にブーム3が達しているかどう
かを判別するものである。44は、右旋回操作検出手段33
と、倒伏操作検出手段35および右旋回倒伏規制演算手段
42からの信号を受けた時に右旋回駆動規制手段36と、倒
伏駆動規制手段38に信号を出力する右旋回倒伏動停止信
号発生手段である。
45は、左旋回倒伏規制演算手段であって、模擬左旋回
角算出手段23と模擬倒伏角算出手段25からの信号を受け
点b位置を求めるとともに、この点bが危険領域記憶手
段26に記憶した危険領域Aに達しているかどうかを判別
し、点bが危険領域Aに達している時に信号を出力する
ようになっている。46は、左旋回倒伏規制判別手段であ
って、左旋回遅れ角算出手段22と、模擬左旋回角算出手
段23および、左旋回倒伏規制演算手段45で構成され、旋
回角検出手段8と、起伏角検出手段9からの信号を受け
てブーム3を左旋回ならびに倒伏操作した時に工具箱7
にブーム3が当接する危険領域Aの手前にブーム3が達
しているかどうかを判別するものである。47は、左旋回
操作検出手段34と、倒伏操作検出手段35および左旋回倒
伏規制演算手段45からの信号を受けた時に左旋回駆動規
制手段37と、倒伏駆動規制手段38に信号を出力する左旋
回倒伏動停止信号発生手段である。
この様に本考案に係るブームを有する高所作業車の安
全装置は、旋回操作ならびに起伏操作の操作の有無にか
かわらず常に点e、点a、点cの位置の他の点d、点b
も求め、これらの点の位置が危険領域Aに達しているか
どうかも判別しているものである。しかもこれらの点
は、ブーム3の実際位置より慣性力を考慮した遅れ角で
もって求めた模擬のブーム位置であり、実際にはブーム
3はまだ危険領域Aに達していないものであるから、ブ
ーム3の工具箱7に当接する前にブーム3の関連方向の
駆動を停止できるものである。また、右旋回規制判別手
段28と、左旋回規制判別手段30と、倒伏規制判別手段32
の他に、右旋回倒伏規制判別手段43と、左旋回倒伏規制
判別手段46をそれぞれえ配置して、右旋回規制、左旋回
規制、倒伏規制を個所に行う他に、右旋回規制と倒伏規
制ならびに左旋回規制と倒伏規制の併用規制も可能にし
て、より安全操作を行うようにするとともに、規制する
必要のある方向のみブーム3の作動を規制し不必要な規
制を行わないようにして、ブーム3の作動可能な領域を
出来るだけ広く使用できるようにしている。
なお第1図及び第2図に図示して説明した上記実施例
は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信号に
より求められるブーム3の状態位置(点O)から、それ
ぞれの操作を停止させた時に停止が完了するまでのそれ
ぞれの遅れ角を仮想して算出し、これが危険領域Aに達
しているかどうかを判断して行うようにしたものである
が、前記遅れ角を考慮した危険領域Aを各操作毎に記憶
しておき、この領域に旋回角検出手段8と起伏角検出手
段9からの信号により求められるブーム3の状態位置が
達しているかどうかを判別するようにしてもよい。以下
この場合について第3図および第4図に図示し説明す
る。第3図および第4図において、符号8、符号9、符
号33〜符号41、符号44および符号47は、第1図に図示し
説明したものと同じであるので同符号を用い説明を略す
る。48は、右旋回規制領域を記憶した右旋回規制領域記
憶手段であって、第4図の(2)に実線で図示された領
域を記憶しているものである。50は、左旋回規制領域を
記憶した左旋回規制領域記憶手段であって、第4図の
(3)に実線で図示された領域を記憶しているものであ
る。52は、倒伏規制領域を記憶した倒伏規制領域記憶手
段であって、第4図の(4)に実線で図示された領域を
記憶しているものである。54は、右旋回倒伏規制領域を
記憶した右旋回倒伏規制領域記憶手段であって、第4図
の(5)に実線で図示された領域を記憶しているもので
ある。56は、左旋回倒伏規制領域を記憶した左旋回倒伏
規制領域記憶手段であって、第4図の(6)に実線で図
示された領域を記憶しているものである。
49は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信
号を受けてブーム3の状態位置を求めるとともに、右旋
回規制領域記憶手段48に記憶した右旋回規制領域に求め
た前記ブーム3の状態位置が達しているかどうかを判別
し、求めた前記ブーム3の状態位置が右旋回規制領域に
達している時に信号を右旋回駆動停止信号発生手段39に
出力する右旋回規制演算手段である。28′は、右旋回規
制判別手段であって、前記右旋回規制領域記憶手段48
と、右旋回規制演算手段49で構成され、旋回角検出手段
8と、起伏角検出手段9からの信号を受けてブーム3を
右旋回した時に工具箱7にブーム3が当接する危険領域
Aの手前にブーム3が達しているかどうかを判別するも
のである。
51は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信
号を受けてブーム3の状態位置を求めるとともに、左旋
回規制領域記憶手段50に記憶した左旋回規制領域に求め
た前記ブーム3の状態位置が達しているかどうかを判別
し、求めた前記ブーム3の状態位置が左旋回規制領域に
達している時に信号を左旋回駆動停止信号発生手段40に
出力する左旋回規制演算手段である。30′は、左旋回規
制判別手段であって、前記左旋回規制領域記憶手段50
と、左旋回規制演算手段51で構成され、旋回角検出手段
8と、起伏角検出手段9からの信号を受けてブーム3を
左旋回した時に工具箱7にブーム3が当接する危険領域
Aの手前にブーム3が達しているかどうかを判別するも
のである。
53は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信
号を受けてブーム3の状態位置を求めるとともに、倒伏
規制領域記憶手段52に記憶した倒伏規制領域に求めた前
記ブーム3の状態位置が達しているかどうかを判別し、
求めた前記ブーム3の状態位置が倒伏規制領域に達して
いる時に信号を倒伏駆動停止信号発生手段41に出力する
倒伏規制演算手段である。32′は、倒伏規制判別手段で
あって、前記倒伏規制領域記憶手段52と、倒伏規制演算
手段53で構成され、旋回角検出手段8と、起伏角検出手
段9からの信号を受けてブーム3を倒伏した時に工具箱
7にブーム3が当接する危険領域Aの手前にブーム3が
達しているかどうかを判別するものである。
55は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信
号を受けてブーム3の状態位置を求めるとともに、右旋
回倒伏規制領域記憶手段54に記憶した右旋回倒伏規制領
域に求めた前記ブーム3の状態位置が達しているかどう
かを判別し、求めた前記ブーム3の状態位置が右旋回倒
伏規制領域に達している時に信号を右旋回倒伏駆動停止
信号発生手段44に出力する右旋回倒伏規制演算手段であ
る。43′は、右旋回倒伏規制判別手段であって、前記右
旋回倒伏規制領域記憶手段54と、右旋回倒伏規制演算手
段55で構成され、旋回角検出手段8と、起伏角検出手段
9からの信号を受けてブーム3を倒伏及び右旋回した時
に工具箱7にブーム3が当接する危険領域Aの出前にブ
ーム3が達しているかどうかを判別するものである。
57は、旋回角検出手段8と起伏角検出手段9からの信
号を受けてブーム3の状態位置を求めるとともに、左旋
回倒伏制御領域記憶手段56に記憶した左旋回倒伏規制領
域に求めた前記ブーム3の状態位置が達しているかどう
かを判別し、求めた前記ブーム3の状態位置が左旋回倒
伏規制領域に達している時に信号を左旋回倒伏駆動停止
信号発生手段47に出力する左旋回倒伏規制演算手段であ
る。46′は、左旋回倒伏規制判別手段であって、前記左
旋回倒伏規制領域記憶手段56と、左旋回倒伏規制演算手
段57で構成され、旋回角検出手段8と、起伏角検出手段
9からの信号を受けてブーム3を倒伏及び左旋回した時
に工具箱7にブーム3が当接する危険領域Aの手前にブ
ーム3が達しているかどうかを判別するものである。
この場合の実施例についての詳細な作用の説明は、上
記に説明した各判別手段のみが相違しているもので、他
は同一であり容易に理解できることから説明を略する。
また上記2つの実施例では、先に各操作別毎にブーム3
の状態位置が危険領域に達するかどうかを各判別手段で
判別しておき、各操作状態を操作検出手段で検出し、こ
の検出結果とこれに該当する前記判別手段の結果でブー
ム3の操作方向の駆動を規制するようにしたが、各操作
状態を操作検出手段で検出した結果に基づいてこの操作
に関連する判別手段のみを働かせ判別手段の結果により
各判別手段に関連してブーム3の危険側への駆動を規制
するようにしてもよい。
また、上記実施例では、ブームを有する高所作業車を
例に説明したが、クレーン車、穴掘建柱車、掘削機等の
ブームを有する作業機にも実施できることは言うまでも
ない。
(考案の効果) 本考案は、以上の如く構成し作用するものであるか
ら、規制する必要のある方向のみブームの作動を規制し
不必要な規制を行わないようにして、ブームの作動可能
な領域を出来るだけ広く使用できるようにすることがで
きその効果大である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本考案に係るブームを有する作業
機の安全装置の説明図である。第2図及び第3図及び第
4図は、本考案に係るブームを有する作業機の安全装置
の他の実施例の説明図である。第5図は、ブームを有す
る作業機の例として高所作業車を説明する説明図であ
る。第6図及び第7図は、従来のブームを有する作業機
の安全装置を説明図である。 1:車両、3;ブーム、7;障害物、8;旋回角検出手段、9;起
伏角検出手段、28,28′;右旋回規制判別手段、30,3
0′;左旋回規制判別手段、32,32′;倒伏規制判別手
段、33;右旋回操作検出手段、34;左旋回操作検出手段、
35;倒伏操作検出手段、36;右旋回駆動規制手段、37;左
旋回駆動規制手段、38;倒伏駆動規制手段、39;右旋回駆
動停止信号発生手段、40;左旋回駆動停止信号発生手
段、41;倒伏駆動停止信号発生手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両上に旋回および起伏自在にブームを設
    け、当該ブームを旋回駆動する旋回駆動手段および起伏
    駆動する起伏駆動手段を備えるとともに、当該旋回駆動
    手段および起伏駆動手段をそれぞれ制御する旋回操作手
    段および起伏操作手段を備え、ブームを起伏駆動および
    旋回駆動することによりブームが位置する領域内に存在
    する障害物とブームが干渉するのを防止する安全装置を
    備えたブームを有する作業機の安全装置であって、 ブームの旋回角を検出する旋回角検出手段と、 ブームの起伏角を検出する起伏角検出手段と、 ブームを倒伏駆動したときに前記障害物にブームが当接
    する危険領域の手前にブームが達しているかどうかを、
    前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を受け
    て判別する倒伏規制判別手段と、 ブームを右旋回駆動したときに前記障害物にブームが当
    接する危険領域の手前にブームが達しているかどうか
    を、前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を
    受けて判別する右旋回規制判別手段と、 ブームを左旋回駆動したときに前記障害物にブームが当
    接する危険領域の手前にブームが達しているかどうか
    を、前記旋回角検出手段と起伏角検出手段からの信号を
    受けて判別する左旋回規制判別手段と、 起伏操作手段の倒伏操作を検出する倒伏操作検出手段
    と、 旋回操作手段の右旋回操作を検出する右旋回操作検出手
    段と、 旋回操作手段の左旋回操作を検出する左旋回操作検出手
    段と、 ブームの倒伏駆動を規制する倒伏駆動規制手段と、 ブームの右旋回駆動を規制する右旋回駆動規制手段と、 ブームの左旋回駆動を規制する左旋回駆動規制手段と、 前記倒伏操作検出手段と倒伏規制判別手段の両手段が作
    動したときに前記倒伏駆動規制手段に信号を出力する倒
    伏駆動停止信号発生手段と、 前記右旋回操作検出手段と右旋回規制判別手段の両手段
    が作動したときに前記右旋回駆動規制手段に信号を出力
    する右旋回駆動停止信号発生手段および、 前記左旋回操作検出手段と左旋回規制判別手段の両手段
    が作動したときに前記左旋回駆動規制手段に信号を出力
    する左旋回駆動停止信号発生手段、 を備えたことを特徴とするブームを有する作業機の安全
    装置。
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