JP3547912B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動弁カムにころがり接触するローラが、ロッカアームに固定された支軸で回転自在に支承される内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる装置は、たとえば特開平6−221125号公報および実開平7−8508号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、支軸をロッカアームに固定するにあたって、支軸の両端部において支軸あるいはロッカアームを周方向複数個所でかしめている。しかるに、支軸およびロッカアームには、その硬度を上げるために熱処理が施されるのが一般的であり、上記かしめ加工を行なうにあたっては、そのような熱処理済みの支軸あるいはロッカアームから熱処理部を部分的に除去する必要があり、前記かしめ加工を周方向複数個所で行なわねばならないのと相まって支軸のロッカアームへの固定作業が煩雑となる。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、支軸をロッカアームに容易に固定し得るようにした内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、一方の機関弁に連動、連結される第1駆動ロッカアームと、他方の機関弁に連動、連結される第2駆動ロッカアームと、両機関弁に対して自由となり得る自由ロッカアームとが、第1および第2駆動ロッカアームで自由ロッカアームを挟むようにして相互に隣接配置されると共に、その各ロッカアームが、内部にオイル供給路を設けたロッカシャフトで揺動可能に支承され、各ロッカアームに設けた嵌合孔には、動弁カムにころがり接触するローラ回転自在に支承する中空の支軸が固定され、それら支軸内に連動切換機構が配設される内燃機関の動弁装置において、ロッカアームには、その各ロッカアームの前記嵌合孔の内面に通じる圧入孔が設けられ、嵌合孔の内面への前記圧入孔の開口部に対応して前記支軸の外面には、該支軸の軸線を中心とする仮想円の接線方向に沿って延びる係止溝が設けられると共に、該係止溝に係合するピンが前記圧入孔に圧入され、前記連動切換機構は、第1駆動および自由ロッカアームの連動および連動解除を切換可能な第1切換ピンと、自由および第2駆動ロッカアームの連動および連動解除を切換可能な第2切換ピンと、それら切換ピンに対する戻しばねとを備えていると共に、該第1切換ピンが第1駆動ロッカアーム内の有底円筒状の支軸に、また該第2切換ピンが自由ロッカアーム内の円筒状の支軸にそれぞれ摺動可能に嵌合され、第1駆動ロッカアーム内の支軸の一端閉塞部と第1切換ピンとの間には、該一端閉塞部の内面を一部凹ませて第1切換ピンよりも小径の油圧室が画成され、ロッカシャフト内のオイル供給路に通じるようにしてロッカシャフトの外面に設けられた環状溝に一端を通じさせる通路が、第1駆動ロッカアームに設けられてロッカシャフトの軸線と直交する方向に延びる前記圧入孔と同軸、同径にして、且つその圧入孔との間に前記油圧室を挟むようにして第1駆動ロッカアームに設けられ、その通路を前記油圧室に通じさせる連通孔が、該通路と同軸にして第1駆動ロッカアーム内の支軸に設けられる
【0006】
かかる構成によれば、嵌合孔に嵌合されている支軸の係止溝に、ロッカアームの圧入孔に圧入されるピンが挿通、係合されることによって、支軸の軸方向移動および軸線まわりの回転が阻止されることになり、かしめ加工による支軸の固定に比べて、熱処理部の部分除去処理を行なうことが不要であり、支軸の固定作業が容易となる。また特に第1駆動ロッカアーム内の支軸の一端閉塞部と第1切換ピンとの間には、該一端閉塞部の内面を一部凹ませて第1切換ピンよりも小径の油圧室が画成され、第1駆動ロッカアームには、ロッカシャフトの軸線と直交する方向に延びる前記圧入孔と同径にしてロッカシャフト内のオイル通路に通じる通路と、前記圧入孔とが、前記油圧室を相互間に挟む同軸上にしてけられるため、圧入孔の加工時に嵌合孔を貫通して穿孔加工することにより通路を形成することが可能であり、第1駆動ロッカアーム内でオイルを支軸の外面まで導く通路と、支軸外面の係止溝に係合させるピンに対する圧入孔を同時に形成することができる
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1ないし図5は本発明の施例を示すものであり、図1は動弁装置の一部を示す縦断面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4−4線断面図、図5は図2の5−5線断面図である。
【0008】
先ず図1において、内燃機関のシリンダブロック11に設けられたシリンダ12にはピストン13が摺動可能に嵌合され、該ピストン13の上面およびシリンダヘッド14間に燃焼室15が形成される。シリンダヘッド14には、燃焼室15の天井面に開口するようにして一対の吸気弁口16…が設けられる。両吸気弁口1…は、機関弁としての吸気弁V…により個別に開閉されるものであり、それらの吸気弁V…のステム17…は、シリンダヘッド14にそれぞれ設けられたガイド筒18…に摺動可能に嵌合される。各ガイド筒18…から上方に突出したステム17…の上端部に設けられるリテーナ19…とシリンダヘッド14との間には各ステム17…を囲繞する弁ばね20…が縮設され、それらの弁ばね20…により吸気弁V…は吸気弁口16…を閉じる方向に付勢される。
【0009】
シリンダヘッド14と該シリンダヘッド14に結合されるホルダ21とで、図示しないクランク軸の軸線と平行なカムシャフト22が回転自在に支承されており、該カムシャフト22は1/2の減速比で前記クランク軸に連動、連結される。
【0010】
図2ないし図5を併せて参照して、カムシャフト22には、高速用動弁カム24と、両吸気弁V…にそれぞれ対応して高速用動弁カム24の両側に配置される低速用動弁カム23,23とが固設される。
【0011】
高速用動弁カム24は、機関の高速運転域で両吸気弁V…を開閉作動せしめるための形状を有するものであり、カムシャフト22の軸線を中心とする円弧状のベース円部24aと、該ベース円部24aから半径方向外方に張出す高位部24bとを有する。低速用動弁カム23は、機関の低速運転域で吸気弁V…を開閉作動せしめるための形状を有するものであり、カムシャフト22の軸線を中心とする円弧状に形成されるベース円部23aと、カムシャフト22の半径方向外方へのベース円部23aからの張出量を高速用動弁カム24における高位部24bのベース円部24aからの張出量よりも小とするとともに該高位部24bよりも狭い中心角範囲にわたってベース円部23aから張出した高位部23bとを有する。
【0012】
カムシャフト22の回転運動を両吸気弁V…の開閉運動に変換するために、一方の吸気弁Vに連動、連結される第1駆動ロッカアーム251 と、他方の吸気弁Vに連動、連結される第2駆動ロッカアーム261 と、両吸気弁V…に対して自由となり得る自由ロッカアーム27とが、第1および第2駆動ロッカアーム251 ,261 で自由ロッカアーム27を挟むようにして相互に隣接配置され、各ロッカアーム251 ,261 ,27は、カムシャフト22と平行な軸線を有するとともにカムシャフト22の斜め上方位置でホルダ21に固定的に支持されたロッカシャフト28で揺動可能に支承される。
【0013】
第1および第2駆動ロッカアーム251 ,261 には、吸気弁V…側に延びる腕部25a,26aが一体に設けられており、それらの腕部25a,26aの先端には、両吸気弁V…におけるステム17…の上端に当接するタペットねじ29,29が進退自在に螺合される。
【0014】
第1駆動ロッカアーム251 において、その揺動軸線すなわちロッカシャフト28の軸線に関して吸気弁Vとは反対側の端部には、低速用動弁カム23にころがり接触する円筒状のローラ31が回転自在に支承され、第2駆動ロッカアーム261 において、その揺動軸線に関して吸気弁Vとは反対側の端部には低速用動弁カム23にころがり接触する円筒状のローラ32が回転自在に支承され、自由ロッカアーム27において、その揺動軸線に関して両吸気弁V…とは反対側の端部には高速用動弁カム24にころがり接触する円筒状のローラ33が回転自在に支承される。
【0015】
第1駆動ロッカアーム251 には、ローラ31を回転自在に支承するための有底円筒状の支軸341 が嵌合、固定され、第2駆動ロッカアーム261 にはローラ32を回転自在に支承するための円筒状の支軸351 が嵌合、固定され、自由ロッカアーム27にはローラ33を回転自在に支承するための円筒状の支軸36が嵌合、固定され、これらの支軸341 ,351 ,36は、その内径を同一として形成されている。
【0016】
第1駆動ロッカアーム251 には自由ロッカアーム27側に開放した有底の嵌合孔37がロッカシャフト28と平行に穿設され、第2駆動ロッカアーム261 には自由ロッカアーム27側に開放した有底の嵌合孔38がロッカシャフト28と平行に穿設され、さらに自由ロッカアーム27には両端を開放した嵌合孔39がロッカシャフト28と平行に穿設される。
【0017】
第1駆動ロッカアーム251 の嵌合孔37には、該嵌合孔37の閉塞端に一端閉塞部を当接せしめるようにして支軸341 が嵌合される。しかも第1駆動ロッカアーム251 には、その外面と嵌合孔37の内面との間にわたってロッカシャフト28および嵌合孔37の軸線に直交する方向に延びる圧入孔40が設けられ、嵌合孔37の内面への該圧入孔40の開口部に対応して支軸341 の外面には、該支軸341 の軸線を中心とする仮想円C1 (図3参照)の接線方向に沿って延びる係止溝43が設けられる。圧入孔40には、内端を係止溝43に挿入、係合せしめるようにしてピン46が圧入され、これにより支軸341 が第1駆動ロッカアーム251 に固定される。
【0018】
自由ロッカアーム27の嵌合孔39には支軸36が嵌合される。この自由ロッカアーム27には、中間部を嵌合孔39に通じさせるようにして上下に延びる圧入孔42が設けられ、嵌合孔39の内面への圧入孔42の開口部に対応して支軸36の外面には、該支軸36の軸線を中心とする仮想円C2 (図5参照)の接線方向に沿って延びる係止溝45が設けられる。圧入孔42には、中間部を係止溝45に挿入、係合せしめるようにしてピン48が圧入され、これにより支軸36が自由ロッカアーム27に固定される。
【0019】
第2駆動ロッカアーム261 の嵌合孔38には支軸351 が嵌合され、この支軸351 は、支軸36の自由ロッカアーム27への固定構造と同様の構造で第2駆動ロッカアーム261 に固定される。すなわち、第2駆動ロッカアーム261 に設けられた圧入孔41に圧入されるピン47が、嵌合孔38に嵌合されている支軸351 の外面に設けられている係止溝44に挿入、係合される。
【0020】
前記各支軸341 ,351 ,36と、それらの支軸341 ,351 ,36を同軸に囲繞するローラ31,32,33との間にはニードルベアリング50,51,52がそれぞれ介装される。一方、各ロッカアーム25 1 ,26 1 ,27には、嵌合孔3〜39の中間部をそれぞれ横断するようにしてスリット53,54,55が設けられており、スリット53にはローラ31およびニードルベアリング50が、スリット54にはローラ32およびニードルベアリング51が、またスリット5にはローラ33およびニードルベアリング52がそれぞれ配置される。
【0021】
各ロッカアーム251 ,261 ,27の上方でホルダ21上には支持板56が固定されており、この支持板56には、自由ロッカアーム27をそのローラ33が高速用動弁カム24にころがり接触する方向に弾発付勢するロストモーション手段57が設けられる。
【0022】
各ロッカアーム251 ,261 ,27には、それらのロッカアーム251 ,261 ,27を個別に揺動作動せしめる状態と、全てのロッカアーム251 ,261 ,27を一体に揺動せしめる状態とを切換えて、両吸気弁V…の作動特性を機関の運転状態に応じて変更せしめる連動切換機構60が設けられる。この連動切換機構60は、第1駆動および自由ロッカアーム251 ,27の連動および連動解除を切換可能な第1切換ピン61と、自由および第2駆動ロッカアーム27,261 の連動および連動解除を切換可能な第2切換ピン62と、第1切換ピン61とは反対側で第2切換ピン62に摺接する有底円筒状の規制部材63と、規制部材63を第2切換ピン62側に付勢する戻しばね64とを備える。
【0023】
第1切換ピン61は、第1駆動ロッカアーム251 内の支軸341 に摺動可能に嵌合されるものであり、支軸341 の一端閉塞部と第1切換ピン61との間に油圧室65が画成される。ロッカシャフト28内には、図示しない制御弁を介して液圧源に接続されるオイル供給路66が設けられており、該オイル供給路66に通じるようにしてロッカシャフト28の外面に設けられた環状溝69に一端を通じさせる通路67が第1駆動ロッカアーム251 に設けられ、支軸341 には通路67を油圧室65に通じさせる連通孔68が設けられる。
【0024】
ところで、圧入孔40および通路67は、同径に形成されるものであり、嵌合孔37を相互間に挟むようにして同軸上で第1駆動ロッカアーム251 に設けられる。
【0025】
第2切換ピン62は自由ロッカアーム27内の支軸36に摺動可能に嵌合され、第2切換ピン62の一端は第1切換ピン61に摺接されている。
【0026】
規制部材63は、有底円筒状に形成されて第2駆動ロッカアーム261 内の支軸351 に摺動可能に嵌合されるものであり、この規制部材63の閉塞端が第2切換ピン62の他端に摺接される。また支軸351 の内面には、規制部材63に当接して該規制部材63が支軸351 から脱落するのを阻止するための止め輪70が嵌着される。戻しばね64は、第2駆動ロッカアーム261 における嵌合孔38の閉塞端と規制部材63との間に縮設され、前記嵌合孔38の閉塞端には開放孔71が穿設される。
【0027】
このような連動切換機構60において、機関の低速運転域では、油圧室65に油圧は作用しておらず、第1および第2切換ピン61,62の摺接面は第1駆動および自由ロッカアーム251 ,27間に対応する位置に在り、第2切換ピン62および規制部材63の摺接面は自由および第2駆動ロッカアーム27,261 間に対応する位置に在る。したがって各ロッカアーム251 ,261 ,27は相対揺動可能な状態にあり、両吸気弁V…が低速用動弁カム23,23に応じたタイミングおよびリフト量で開閉駆動されることになる。
【0028】
機関の高速運転域では、油圧室65に高圧の油圧が作用せしめられ、第1切換ピン61は第2切換ピン62を押圧しながら自由ロッカアーム27内の支軸36に嵌合し、第2切換ピン62は規制部材63を押圧しながら第2駆動ロッカアーム261 内の支軸351 に嵌合する。したがって各ロッカアーム251 ,261 ,27は一体的に連結された状態となり、両吸気弁V…は高速用動弁カム24に応じたタイミングおよびリフト量で開閉駆動されることになる。
【0029】
次にこの施例の作用について説明すると、低速用動弁カム23,23および高速用動弁カム24にそれぞれころがり接触するローラ31,32,33をそれぞれ回転自在に支承すべく、支軸341 ,351 ,36を対応のロッカアーム251 ,261 ,27に固定するにあたって、各ロッカアーム251 ,261 ,27には、各支軸341 ,351 ,36を嵌合せしめる嵌合孔37,38,39が設けられるとともに、それらの嵌合孔37〜39の内面に通じる圧入孔40,41,42が設けられる。また各嵌合孔37〜39の内面への各圧入孔40〜42の開口部に対応して各支軸341 ,351 ,36の外面には係止溝43,44,45が設けられており、各係止溝43〜45に係合するピン46,47,48が各圧入孔40〜42にそれぞれ圧入される。しかも各係止溝43〜45は、支軸341 ,351 ,36の軸線を中心とする仮想円C1 ,C2 の接線方向に沿って延びるように形成されている。
【0030】
したがって、係止溝43〜45に各ピン46〜48が係合するだけで支軸341 ,351 ,36の軸方向移動および軸線まわりの回転が阻止されることになる。このような固定構造は、かしめ加工による従来の固定構造に比べて、熱処理部の部分除去処理を行なうことが不要であり、しかも複数個所のかしめ作業が不要であるので、圧入孔40〜42の穿孔加工、ならびに各圧入孔40〜42へのピン46〜48の圧入作業を考慮に入れても、支軸341 ,351 ,36の固定作業が容易となる。
【0031】
ところで、ロッカシャフト28内のオイル供給路66に通じて第1駆動ロッカアーム251 に設けられた通路67は、連動切換機構60の油圧室65に油圧を作用せしめる働きをする他に、支軸341 および第1駆動ロッカアーム251 間の間隙からローラ31側に潤滑用のオイルを供給する働きもするものであるが、この通路67と圧入孔40とが、同径に形成されるとともに、嵌合孔37を間に挟んで同軸上に配置されるものであることから、圧入孔40および通路67を同時に穿孔加工することができ、穿孔加工作業の簡略化が可能となる。
【0032】
この第1実施例では、第2駆動ロッカアーム261 および自由ロッカアーム27におけるピン47,48の配置を、第1駆動ロッカアーム251 におけるピン46の配置とは異ならせたが、第2駆動ロッカアーム261 および自由ロッカアーム27に、ロッカシャフト28内のオイル供給路66に通じる通路と、支軸351 ,36を固定するピン47,48を圧入する圧入孔とを同径、同軸に形成し、支軸351 ,36の外面に潤滑用のオイルを導くようにしても良いことは言うまでもない。
【0033】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。たとえば、本発明を内燃機関の排気弁に適用することも可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように発明によれば、各ロッカアームに設けた嵌合孔に嵌合されている支軸の係止溝に、圧入孔に圧入されるピンを挿通、係合せしめることにより、支軸の軸方向移動および軸線まわりの回転を阻止することができ、支軸の固定作業が容易となる。
【0035】
また特に第1駆動ロッカアーム内の支軸の一端閉塞部と第1切換ピンとの間には、該一端閉塞部の内面を一部凹ませて第1切換ピンよりも小径の油圧室が画成され、第1駆動ロッカアームには、ロッカシャフトの軸線と直交する方向に延びる前記圧入孔と同径にしてロッカシャフト内のオイル通路に通じる通路と、前記圧入孔とが、前記油圧室を相互間に挟む同軸上にして設けられるので、圧入孔の加工時に嵌合孔を貫通して穿孔加工することにより通路を形成することが可能であり、第1駆動ロッカアーム内でオイルを支軸の外面まで導く通路と、支軸外面の係止溝に係合させるピンに対する圧入孔を同時に形成することができて、穿孔加工作業の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の動弁装置の一部を示す縦断面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線断面図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【符号の説明】
23,24・・・動弁カム
251 ,252 27・・・第1駆動・第2駆動・自由ロッカアーム
28・・・ロッカシャフト
31,32,33・・・ローラ
341 ,35 1 36・・・支軸
37,38,39・・・嵌合孔
40,41,42・・・圧入孔
43,44,45・・・係止溝
46,47,48・・・ピン
60・・・連動切換機構
61・・・第1切換ピン
62・・・第2切換ピン
64・・・戻しばね
65・・・油圧室
66・・・オイル供給路
67・・・通
1 ,C2 ・・・仮想円
V・・・機関弁としての吸気弁

Claims (1)

  1. 一方の機関弁(V)に連動、連結される第1駆動ロッカアーム(25 1 )と、他方の機関弁(V)に連動、連結される第2駆動ロッカアーム(26 1 )と、両機関弁(V,V)に対して自由となり得る自由ロッカアーム(27)とが、第1および第2駆動ロッカアーム(25 1 ,26 1 )で自由ロッカアーム(27)を挟むようにして相互に隣接配置されると共に、その各ロッカアーム(25 1 ,26 1 ,27)が、内部にオイル供給路(66)を設けたロッカシャフト(28)で揺動可能に支承され、各ロッカアーム(25 1 ,26 1 ,27)に設けた嵌合孔(37,38,39)には、動弁カム(23,24)にころがり接触するローラ(31,32,33)回転自在に支承する中空の支軸(34 1 ,35 1 ,36)が固定され、それら支軸(34 1 ,35 1 ,36)内に連動切換機構(60)が配設される内燃機関の動弁装置において、
    ロッカアーム(251 ,261 ,27)には、その各ロッカアーム(25 1 ,26 1 ,27)の前記嵌合孔(37〜39)の内面に通じる圧入孔(40,41,42)が設けられ、
    嵌合孔(37〜39)の内面への前記圧入孔(40〜42)の開口部に対応して前記支軸(341 ,351 ,36)の外面には、該支軸(341 ,351 ,36)の軸線を中心とする仮想円(C1 ,C2 )の接線方向に沿って延びる係止溝(43,44,45)が設けられると共に、該係止溝(43〜45)に係合するピン(46,47,48)が前記圧入孔(40〜42)に圧入され、
    前記連動切換機構(60)は、第1駆動および自由ロッカアーム(25 1 ,27)の連動および連動解除を切換可能な第1切換ピン(61)と、自由および第2駆動ロッカアーム(27,26 1 )の連動および連動解除を切換可能な第2切換ピン(62)と、それら切換ピン(61,62)に対する戻しばね(64)とを備えていると共に、該第1切換ピン(61)が第1駆動ロッカアーム(25 1 )内の有底円筒状の支軸(34 1 )に、また該第2切換ピン(62)が自由ロッカアーム(27)内の円筒状の支軸(36)にそれぞれ摺動可能に嵌合され、
    第1駆動ロッカアーム(25 1 )内の支軸(34 1 )の一端閉塞部と第1切換ピン(61)との間には、該一端閉塞部の内面を一部凹ませて第1切換ピン(61)よりも小径の油圧室(65)が画成され、
    ロッカシャフト(28)内のオイル供給路(66)に通じるようにしてロッカシャフト(28)の外面に設けられた環状溝(69)に一端を通じさせる通路(67)が、第1駆動ロッカアーム(25 1 )に設けられてロッカシャフト(28)の軸線と直交する方向に延びる前記圧入孔(40)と同軸、同径にして、且つその圧入孔(40)との間に前記油圧室(65)を挟むようにして第1駆動ロッカアーム(25 1 )に設けられ、
    その通路(67)を前記油圧室(65)に通じさせる連通孔(68)が、該通路(67)と同軸にして第1駆動ロッカアーム(25 1 )内の支軸(34 1 )に設けられることを特徴とする、内燃機関の動弁装置。
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