JP3547781B2 - 画像データ送受信装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば外部から供給される画像データを内部から発生されたビデオクロックを用いて受信する形式の画像形成装置に適用されるデータ送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザプリンタ装置等の画像形成装置においては、種々の外部出力装置(ホスト装置)と接続されてプリントアウトが行われている。ホスト装置からケーブルを介して送られてくる画像データは、レーザプリンタ装置に装着されている外部装置コントローラを介してレーザプリンタ装置本体に入力される。
【0003】
レーザプリンタ装置が画像形成動作に入る場合、ホスト装置から外部コントローラを介して供給される画像データを、レーザプリンタ装置の制御部で発生されるビデオクロックに同期させて画像形成が行われる。この種のビデオクロックは、特開昭51−46141号公報に記述されている。すなわち、レーザプリンタ装置の制御部で発生されるビデオクロックが外部装置コントローラに供給され、外部装置コントローラがこの供給されたビデオクロックに応じて画像データを送出することにより、レーザプリンタ装置で画像形成が行われるものである。
【0004】
しかしながら、外部装置コントローラ内部における素子等により、画像データの出力タイミングはビデオクロックに対して遅れを生じ、画像データとビデオクロックとの間で位相差が発生する。この位相差は、外部装置コントローラによって異なっている。
【0005】
この位相差をなくすために、制御部で発生するビデオクロックを外部装置コントローラの画像データ出力用と、レーザプリンタ装置の画像形成用とに分け、画像形成用のビデオクロック数の変更や、画像データ出力にディレイ素子等の信号調整部を付加するなどして画像データの同期調整を行なっていた。しかしながら、ビデオクロック数の変更や信号調整部の付加は面倒であるとともにコスト上昇の一因ともなっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように外部装置コントローラ内部における素子等により、画像データの出力タイミングは画像形成用のビデオクロックに対して遅れを生じ、画像データと画像形成用のビデオクロックとの間に位相差が発生する。そのために、この位相差に対して画像形成用のビデオクロック数の変更や、画像データ出力にディレイ素子等の信号調整部を付加しなければならないという問題があった。
【0007】
そこで、この発明は、ビデオクロック数を変更することなく、信号調整部を付加することもなく、簡単な構成で内部ビデオクロックを外部から供給された画像データに自動的に同期させることのできる画像データ送受信装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明のデータ送受信装置は、画像データを供給する供給手段と、この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み上記供給手段から供給される画像データを送出する画像データ送出手段と、この画像データ送出手段から送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段とから構成されている。
また、この発明のデータ送受信装置は、画像データを供給する供給手段と、この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と上記供給手段から供給される画像データとを送出する画像データ送出手段と、この画像データ送出手段から送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段とから構成されている。
【0009】
この発明の画像形成装置は、画像データを供給する供給手段と、この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み上記供給手段から供給される画像データを送出する画像データ送出手段と、この画像データ送出手段から送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、この画像データ受信手段にて受信された画像データに従い画像を形成する画像形成手段とから構成されている。
また、この発明の画像形成装置は、画像データを供給する供給手段と、この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と上記供給手段から供給される画像データとを送出する画像データ送出手段と、この画像データ送出手段から送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、この画像データ受信手段にて受信された画像データに従い画像を形成する画像形成手段とから構成されている。
【0010】
【作用】
この発明は、画像データを供給し、供給される画像データを転送するための同期クロック信号をクロック信号発生手段で発生し、発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み供給される画像データを画像データ送出手段で送出し、送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断し、判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給し、供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信するようにしたものである。
また、この発明は、画像データを供給し、供給される画像データを転送するための同期クロック信号をクロック信号発生手段で発生し、発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と供給される画像データとを画像データ送出手段で送出し、送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断し、判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給し、供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信するようにしたものである。
【0011】
この発明は、画像データを供給し、供給される画像データを転送するための同期クロック信号をクロック信号発生手段で発生し、発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み上記供給手段から供給される画像データを画像データ送出手段で送出し、送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断し、判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給し、供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信し、受信された画像データに従い画像を形成するようにしたものである。
また、この発明は、画像データを供給し、供給される画像データを転送するための同期クロック信号をクロック信号発生手段で発生し、発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と供給される画像データとを画像データ送出手段で送出し、送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断し、判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給し、供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信し、受信された画像データに従い画像を形成する。
【0012】
【実施例】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の画像データ送受信装置を備えた画像形成装置、例えばレーザプリンタ装置を用いたシステム全体の構成を示すものである。
【0014】
このシステムは、レーザプリンタ装置1と外部装置コントローラ4と、電子計算機やワードプロセッサなどの外部出力装置であるホスト装置100 とから構成されている。
【0015】
ホスト装置100 は、ケーブルCを介して外部装置コントローラ4に接続されている。外部装置コントローラ4は、図示しない外部装置インターフェイスコネクタを介してレーザプリンタ装置1と接続されている。レーザプリンタ装置1は、全体の制御を司る制御部2、および後述する各部からなるプリンタエンジン80とから構成されている。
【0016】
レーザプリンタ装置1は、ホスト装置100 と、外部装置コントローラ4を介して結合された状態となっていて、ホスト装置100 より印刷開始信号を受けると画像形成動作を開始し、ホスト装置100 から供給される画像データに基づき、用紙に画像を記録して出力するようになっている。
【0017】
また、本実施例は、後述するが外部コントローラ4からの画像エリア開始信号によって、内部ビデオクロックを外部から供給された画像データに自動的に同期させるものである。
【0018】
図2は、他の実施例を示すもので、後述するが外部コントローラ4からの画像データのn個を用いて内部ビデオクロックを外部から供給された画像データに自動的に同期させるものである。
【0019】
図3乃至図6において、レーザプリンタ装置1を説明する。すなわち、装置本体1はその上面に開放部1aを有している。また、この装置本体1内の中央部には、主制御基板(制御部)2が配置されている。そして、この主制御基板2の後方(図4の右側方向)には、画像の形成を行うための電子写真プロセスユニット3が配置されている。さらに、装置本体1の前方下部には複数枚の機能追加用制御基板(外部装置コントローラ)4,…を収容する制御基板収容部5が、また前方上部には画像の記録された用紙が排出される排紙部6が形成されている。
【0020】
前記機能追加用制御基板4,…は、機能の追加(たとえば、書体、漢字などの種類を増設するなど)の程度に応じて最大3枚まで装着できるようになっている。
【0021】
また、前記制御基板収容部5の最下段に位置する機能追加用制御基板4の前端縁部には、ICカード用コネクタ16が複数(例えば、3個)配設されており、記憶媒体としてのICカード17を挿入することにより、されに機能を追加することができるようになっている。
【0022】
ICカード17は、不揮発性メモリ、たとえばバッテリバックアップ付きのスタティクRAM、EEPROM、EPROM、あるいはマスクROMなどにより構成されるものである。これらICカード17には、たとえば文字フォント、エミュレーションプログラムなどが記憶されている。
【0023】
一方、前記制御基板収容部5の最下段に位置する機能追加用制御基板4,…の左端面部には、2つのインターフェイスが配設されており、これらインターフェイスは装置本体1の開口部(いずれも図示しない)に対向されて設けられている。
【0024】
また、装置本体1内の下部は、多数枚の用紙P,…が収納可能な給紙カセット7を収容するカセット収容部8となっている。給紙カセット7は、カセット収容部8に対して前面下部より挿入されて装着されるものであり、図に矢印で示す方向に着脱自在とされている。
【0025】
前記排紙部6は、装置本体1の前部上面に一段低く形成された凹所からなり、その前端縁部には、排紙部6に折り重ねたり、図のように展開できる回動可能な排紙トレイ9が設けられている。この排紙トレイ9の前端中央部には、略コ字状の切欠部が形成されており、この切欠部には、収容したり、展開できる補助排紙トレイ10が設けられている。これにより、排紙される用紙のサイズに応じて排紙トレイ9の大きさを調節できるようになっている。
【0026】
この排紙部6の左側に位置する装置本体1の左枠部の上面には、操作パネル14が、そして装置本体1の後面側には、用紙を手差しにより給紙する手差しトレイ15が設けられている。
【0027】
操作パネル14には、枚数、モード、案内メッセージなどを表示する液晶表示器、各種の状態をライト・エミッティング・ダイオードにより点灯表示するLED表示器、および各種の動作を指示するスイッチが設けられている。
【0028】
上記LED表示器は、外部機器(例えば、ホスト装置)とつながっているか否か、つまりオンライン/オフラインのモードを示す「オンライン」、装置本体1が動作可能な状態にあることを示す「レディ」、画像転送中であることを示す「データ」、オペレータコールを要請する「オペレータ」、サービスコールを要請する「サービス」、オート/マニュアルを示す「モード」の各表示器により構成されている。
【0029】
前記スイッチは、例えばメニューキー、バリューキー、およびテンキーなどにより構成されている。上記メニューキーは、「次項目」および「前項目」の2つのキーにより構成され、液晶表示器の左半分に表示される複数のメニュー情報が、「次項目」キーを押すごとにインクリメントされ、また「前項目」キーを押すごとにデクリメントされるようになっている。そして、これらの表示動作は、キーの操作に応じてサイクリックに繰り返されるようになっている。上記バリューキーも「次項目」および「前項目」の2つのキーにより構成され、液晶表示器の左半分に表示されるメニュー情報に対応した複数のバリュー情報が、「次項目」キーを押すごとにインクリメントされ、また「前項目」キーを押すごとにデクリメントされるようになっている。そして、これらの表示動作も、キーの操作に応じてサイクリックに繰り返されるようになっている。
【0030】
従って、オペレータは、上記メニューキーおよびバリューキーを操作することにより所望の動作を選択し、指示できるようになっている。
【0031】
次に、帯電,像露光,現像,転写,剥離,清掃(クリーニング)および定着などの画像形成動作について説明する。すなわち、ユニット収容部のほぼ中央部には、像担持体としてのドラム状の感光体20が配置されている。この感光体20の周囲には、その回転方向に沿ってスコロトロンからなる帯電手段21、露光部において静電潜像を形成するレーザ露光ユニット22、現像工程と清掃工程とを同時に行う磁気ブラシ式の現像ユニット23、スコロトロンからなる転写手段24、ブラシ部材からなるメモリ除去手段25、および前露光手段26が順次配設されている。そして、これらのうち、感光体20、帯電手段21、現像ユニット23、およびメモリ除去手段25を一体化してなる電子写真プロセスユニット3が、装置本体1内に着脱可能に設けられている。
【0032】
現像ユニット23は、トナーtとキャリアcとからなる二成分現像剤Dを用いるようになっている。
【0033】
また、装置本体1内には、給紙カセット7から給紙手段27を介して自動給紙された用紙P、および手差しトレイ15から手差し給紙された用紙Pを、前記感光体20と転写手段24との間の画像転写部を経て排紙部6に導く用紙搬送路29が形成されている。
【0034】
この用紙搬送路29の画像転写部の上流側には、搬送ローラ対30、アライニングローラ対31、および搬送ローラ対32が配置されている。また、下流側には、定着ユニット33および排紙ローラユニット34がそれぞれ配置されている。
【0035】
上記搬送ローラ対32の配設位置の上方には冷却ファンユニット35が配設され、またアライニングローラ対31の近傍にはアライニングスイッチ36が設けられ、さらに画像転写部の上方には搬送ガイド37が設けられている。
【0036】
なお、給紙手段27の近傍にはペーパエンプティスイッチ320が設けられており、給紙カセット内の用紙Pの有無を検知するようになっている。また、搬送ローラ対32の近傍には手差しスイッチ321が、そして排紙ローラユニット34の近傍には排紙スイッチ322がそれぞれ設けられている。
【0037】
しかして、画像形成動作にあたっては、まず図1に示したホスト装置100 からの印刷開始信号を受けることにより、感光体20が回転される。そして、この感光体20の表面電位が前露光手段26により一定に保たれるとともに、帯電手段21により一様に帯電される。
【0038】
この状態において、ホスト装置100 からのドットイメージデータを受けて変調されたレーザビームaがレーザ露光ユニット22から放射され、上記感光体20に照射される。すなわち、このレーザビームaで感光体20の表面を走査,露光することにより、画像信号に対応した静電潜像が形成される。この感光体20上の静電潜像は、現像ユニット23の現像剤磁気ブラシD´中のトナーtによって現像され、顕像(トナー像)化される。
【0039】
一方、このトナー像の形成動作に同期して、給紙カセット7から取り出された用紙P、または手差しトレイ15から手差し給紙された用紙Pがアライニングローラ対31を介して画像転写部28に送り込まれる。これにより、あらかじめ感光体20上に形成された上記トナー像が、転写手段24の作用により用紙P上に転写される。
【0040】
ついで、トナー像の転写された用紙Pは、搬送ガイド37による案内で用紙搬送路29を通過して定着ユニット33に送り込まれ、ここで前記トナー像が用紙P上に溶融定着される。この後、上記用紙Pは、排紙ローラユニット34を介して排紙部6に排出される。
【0041】
なお、用紙P上にトナー像を転写した後の感光体20は、導電性ブラシからなるメモリ除去手段25によって表面に残る残留トナーが静電的に吸引されて除去される。これにより、感光体20の表面上では均一に分布するようになり、現像ユニット23により機械的,静電的に吸収される。
【0042】
また、前記定着ユニット33は、ヒータランプ40を内蔵したヒートローラ41と、このヒートローラ41に圧接された加圧ローラ42とを備えた構成とされている。そして、これらローラ41,42間を用紙Pが通過することにより、トナー像が用紙Pに溶融定着されるようになっている。
【0043】
さらに、上記ヒートローラ41および加圧ローラ42は、下部ケーシング43および上部ケーシング44によって囲繞されている。そして、定着に必要な良好な温度雰囲気を確保できるように、極力、外部に熱が逃げないような構造となっている。
【0044】
また、上部ケーシング44内で、かつヒートローラ41と加圧ローラ42との接触部47の上流側近傍には用紙ガイド48が配置されており、定着ユニット33に導かれた用紙Pの先端を確実にヒートローラ41と加圧ローラ42との間に案内できるようになっている。
【0045】
さらに、定着ユニット33の用紙Pの出口側には、下部ケーシング43と一体に用紙ガイド49が設けられており、定着済みの用紙Pを排紙ローラユニット34に導くようになっている。
【0046】
この排紙ローラユニット34は、下部ローラ50と上部ローラ51とからなり、その搬送方向には、用紙Pの非画像形成面側に接する除電ブラシ52が設けられた構成とされている。
【0047】
装置本体1の上面の解放部1aには、プラスチック製のトップカバー60が開閉可能に設けられ、このトップカバー60の内面に、前記転写手段24、搬送ガイド37、および除電ブラシ52を含んで前記排紙ローラユニット34の上部ローラ51が取り付けられている。このトップカバー60は、装置本体1の後端側上部に設けられた支軸61を回動し得るようになっている。
【0048】
しかして、このトップカバー60を上方に回動操作すると、前記転写手段24、搬送ガイド37、および除電ブラシ52を含んで上部ローラ51が装置本体1の解放部1aから引き出される。これにより、用紙搬送路29の大部分、および用紙搬送路29に臨む電子写真プロセスユニット3における大部分の機器が露出される。このため、用紙Pのつまり時におけるその除去作業などを容易に、かつ効率良く行えるようになっている。
【0049】
また、装置本体1のリヤカバー64も支軸65を介して開閉可能となっており、用紙搬送路29の起端側、つまり給紙手段27により取り出された用紙Pも容易に取り除くことが可能である。
【0050】
なお、オゾンフィルタ62は発生するオゾンを取り除くためのものであり、トナーカートリッジ63は補給用のトナーtを収容するのである。
【0051】
次に、レーザプリンタ装置1の制御系について説明する。
【0052】
図1において、外部装置コントローラ4は、図示しない外部装置インターフェースコネクタを介して装置本体1と接続され、制御部2およびプリンタエンジン80と電気的に接続されている。
【0053】
制御部2は、同期回路2a、設定部2b、位相補正部(位相補正量の判断手段を含む)2cを含み全体の制御を司る。
【0054】
図7は、外部装置コントローラ4とその周辺部を示すものである。図において、CPU741 は外部装置コントローラ4全体の制御を行うものである。ROM742 は制御用プログラムを記憶するもので、このプログラムに従って上記CPU741 が動作する。また、上記ROM742 には、データ変更時に照合される暗証番号、トップマージン、レフトマージン、ペーパタイプ等の用紙Pに関するデータ等が記憶されている。RAM743 はホスト装置100 から送られてくる画像データを一時的に蓄えるページバッファとして用いられたり、CPU741 の作業用のバッファとして用いられる。
【0055】
拡張メモリ744 は、ホスト装置100 から送られてくる画像データがビットマップデータ等の大量のデータの場合に、上記RAM743 では1ページ分のデータを格納できない場合に用いられる大容量のメモリである。ビデオRAM745 はビットイメージに展開された画像データが格納されるもので、この出力はシリアル−パラレル変換回路746 に供給されるようになっている。上記シリアル−パラレル変換回路746 は、上記ビデオRAM745 においてビットイメージに展開され、パラレルデータとして送られてくる画像データをシリアルデータに変換し、制御部2に送出するものである。
【0056】
ホストインターフェース748 は、ホスト装置100 とこの外部装置コントローラ4との間のデータの受渡しを行うもので、シリアル転送ラインおよびパラレル転送ラインの2種類の転送ラインを備えるケーブルCで接続されている。そして、ホスト装置100 との間で転送されるデータの種類に応じて適宜使い分けることができるようになっている。
【0057】
エンジンインターフェース751 は、外部装置コントローラ4と制御部2との間で画像データ出力用のビデオクロックおよび画像データを含む各種インターフェース信号の受渡しを仲介するものである。接続回路753 は、ICカード17をコネクタ16,16に挿入したり、あるいはコネクタ16,16から抜き取ったりする際に、ICカード17に供給する電源および信号線を遮断しておき、挿入時または抜取り時に発生するノイズによりICカード17に記憶されているデータが破壊されるのを防止するものである。
【0058】
操作パネル制御回路757 は、操作パネル14の液晶表示器に案内メッセージを表示する制御、及び操作パネル14のLED表示器の点灯、消灯、点滅の制御、あるいは操作パネル14のスイッチから入力されたデータをCPU741 に送出する制御等を行うものである。また、内部バス752 は、上記CPU741 、ROM742 、RAM743 、拡張メモリ744 、ビデオRAM745 、操作パネル制御回路757 、ホストインターフェース748 、エンジンインターフェース751 、および接続回路753 との間で相互にデータの受渡しを行うバスである。
【0059】
図8は、プリンタエンジン80の要部の構成を示すもので、機構部駆動回路81には、各種モータおよびソレノイド等を駆動するための駆動回路が設けられており、制御部2から出力される2値の制御信号S1によりオン/オフが制御される。すなわち、例えば各駆動回路は「1」のときオン、「0」のときオフされ、前露光装置82、メインモータ83、ソレノイド84乃至87、および冷却ファン88に電圧(例えば+24V)を通電し又は遮断するようになっている。スキャナ制御回路90には半導体レーザ91およびミラーモータ92の駆動回路が設けられている。
【0060】
半導体レーザ91は、制御部2から出力されるレーザ変調信号S2によりオン/オフが制御され、また、ミラーモータ92は制御部2から出力される制御信号S3によりオン/オフが制御されるようになっている。さらに、レーザ光検出センサ93にはPINダイオードが用いられており、レーザ光がこのレーザ光検出センサ93を通過するときにその光エネルギに比例した電流が流れる。この電流信号がレーザ光検出信号S4として制御部2へ送られ、このレーザ光検出信号S4に対応して制御部2は、水平同期信号(HSYNC)を出力する。
【0061】
図9は、制御部2中の同期回路2aの構成例を示すもので、内部ビデオクロックを発生する内部ビデオクロック発生ブロック70、用紙Pに対する画像形成エリアを確定するためのタイマである画像形成情報ブロック71、外部装置コントローラ4への画像データ出力用のビデオクロックを合成する内部ビデオクロック合成回路72、内部ビデオクロックを反転する反転回路73、画像形成出力信号を出力する画像形成出力ブロック74とから構成されている。
【0062】
内部クロック発生ブロック70は、入力クロック切替え回路70aと内部ビデオクロック発生部70bとから構成されている。入力クロック切替え回路70aは、制御部2の図示しない基準クロック発振源からの基準クロック、またはレーザ光検出信号S4と同期のとられた内部クロックと同等の外部からのビデオクロックとを切替え、基準クロックとして内部ビデオクロック発生部70bに供給する。内部ビデオクロック発生部70bは、供給される基準クロックと制御部2から発生される水平同期信号(HSYNC)とを合成して内部ビデオクロックを発生する。
【0063】
内部ビデオクロック発生部70bで発生された内部ビデオクロックは、画像形成情報ブロック71、内部ビデオクロック合成回路72、反転回路73、画像形成出力ブロック74、及び位相補正部2cに供給される。
【0064】
画像形成情報ブロック71は、レフトマージン用のLマージンタイマ75、ライトマージン用のRマージンタイマ76、バーチカルエリア用のVマージンタイマ77、紙幅エンド及び水平同期信号HSYNC検出用のBエリアタイマ78とから構成されている。画像形成情報ブロック71は、画像データ上に画像エリア開始信号を含む場合と、外部装置コントローラ4より画像エリア開始信号を受ける場合とでnの数は異るが、供給される内部ビデオクロックに基づいて、上記タイマ75〜78を用いてビデオクロック出力分の幅(印字幅)プラスn(nは1以上の整数)だけ出される1スキャンラインの画像エリア、すなわち、n個分の画像データ等による画像エリア開始信号出力用クロックを含む画像エリア情報を作成する場合と、n個分の画像データ間に送られる外部装置コントローラ4からの画像エリア開始信号出力用時間を作成する。
【0065】
画像形成情報ブロック71で作成された画像エリア情報は、内部ビデオクロック合成回路72、及び位相補正部2cに供給される。
【0066】
内部ビデオクロック合成回路72は、供給される内部ビデオクロックと画像エリア情報とにより、画像エリア分のビデオクロック(画像データ出力用のビデオクロック)を作成して外部装置コントローラ4に出力する。上記画像データ出力用のビデオクロックは、外部装置コントローラ4からのビットマップデータ(画像データ)を出力させるためのものである。
【0067】
反転回路73は、供給される内部ビデオクロックを図示しないインバータにより、内部ビデオクロックの反転クロックを位相補正部2cに出力する。この内部ビデオクロックの反転クロックは、位相補正部2cでの遅延設定における立ち上がり、立ち下がりの設定時に使用される。
【0068】
画像形成出力ブロック74は、画像データ・補正画像エリア合成回路74aを用いて、内部ビデオクロック発生部70bから供給される内部ビデオクロック、位相補正部2cから供給される補正画像エリア情報、外部装置コントローラ4から供給される画像データとにより、画像形成出力信号(画像出力)をプリンタエンジン80に出力する。
【0069】
同期回路2aの内部ビデオクロック合成回路72は、ビデオクロックを画像データ等の条件により定められた1ライン分のビデオクロック数と、位相補正量の判断に使われるクロック数n(画像データn)を加えた数の画像データ出力用ビデオクロックを外部装置コントローラ4に送出する。その出力タイミングに基づいて外部装置コントローラ4は、ホスト装置100 から供給される画像データを同期回路2aに出力するとともに、位相補正量の判断に使われるクロック数nにより画像エリア開始信号のタイミング(「L」レベルから「H」レベル)で位相補正部2cに出力し、自動補正量を設定する。
【0070】
また、他の方法として図10に示すように、ホスト装置100 から供給される画像データを同期回路2a、及び位相補正部2cに出力する。画像データのn個、この場合は、(データ無出力状態が「H」レベル)n個の初めの画像データの出力を「L」レベルとし、次の画像データ出力を「H」レベルに切換えるタイミングにより、自動補正量が設定される。
【0071】
また、内部ビデオクロックは、画像形成用としても用いられる。
【0072】
外部装置コントローラ4から同期回路2aに入力される画像データは、外部装置コントローラ4内部の素子等により同期回路2aからの内部ビデオクロックに対して遅れが発生する。この遅れは、使用する外部装置コントローラ4により異なっている。
【0073】
本実施例においては、手動手段の場合はこの遅れの補正を位相差分1/2クロック単位で設定部2bを用いて設定し、自動調整手段の場合はこの遅れの補正を外部装置コントローラ4からの画像エリア開始信号により補正量の判断を行って位相差分1/2クロック単位で設定し、その設定に基づいて位相補正部2cが内部ビデオクロックから設定されたクロック分遅らせた補正画像エリア情報を同期回路2aに供給する。また、自動調整手段の他の方法の場合は、外部装置コントローラ4からの画像データnを画像エリア開始信号として出力することにより補正量の判断を行う。
【0074】
また、設定部2bは、例えば、1チップのマイクロコンピュータとROMを組み合わせて構成されている。
【0075】
図11は制御部2中の自動的に位相補正量を判断して設定する位相補正部2cの構成例を示すもので、アンドゲート11a〜11n、オアゲート12a〜12h、ノアゲート13a〜13c、D型フリップフロップ回路19a〜19d、ビデオクロックディレイコントロールレジスタ(アドレス信号、アクセスライト信号)18a、および外部装置コントローラ4へのビデオクロック出力カウンタ18bとから構成されている。
【0076】
設定部2bのアドレス(1CH)は、ビデオクロックディレイコントロールレジスタ(VCDCレジスタ)18aの設定を行うための情報で、ライト信号の“L”レベルから“H”レベルへの切替わりエッジにより、データバスの設定がVCDCレジスタ18aから出力される。しかしながら、本実施例では、このような手動による位相補正量の設定は行わない。
【0077】
すなわち、設定部2bを使用しない場合は、位相補正部2c内において補正量の判断を行い、その補正量が外部装置コントローラ4からの画像エリア開始信号の“L”レベルから“H”レベルへの切替わりエッジによりビデオクロックディレイコントロールレジスタ(VCDCレジスタ)18aへ書き込ませる(ただし、データ無出力状態が“H”レベルの場合)。
【0078】
また、他の方法として図12に示すように、位相補正部2c内において補正量の判断を行い、その補正量が外部装置コントローラ4からの画像データのn個、この場合は、(データ無出力状態が「H」レベル)n個の初めの画像データの出力を「L」レベルとし、次の画像データ出力を「H」レベルに切換えるタイミングによりビデオクロックディレイコントロールレジスタ(VCDCレジスタ)18aへ書き込ませる。
【0079】
VCDCレジスタ18aは、外部装置コントローラ4からのビットマップ展開された画像データに同期させる内部ビデオクロックの遅延に対して位相調整を行うために用いられる。設定部2bで設定される図13に示す8ビットの設定信号において、ビット「ISCE」は内部ビデオクロックの立ち上がりか立ち下がりかのエッジ設定を行い、「0」で立ち下がりエッジ、「1」で立ち上がりエッジを設定する。この時、位相補正部2c内部で内部ビデオクロックとリバース内部ビデオクロックの選択が行われる。
【0080】
また、ビット「ICD01」,「ICD00」は、位相調整のために内部ビデオクロックの遅延設定を行うもので3クロックまで設定することができ、「00」で遅延なし、「01」で1クロック遅延、「10」で2クロック遅延、「11」で3クロック遅延を設定する。
【0081】
次に、内部ビデオクロックと画像データの同期調整について図14、図15を参照して説明する。なお、図14において、ビデオクロックの各エッジに対してその位置を示す点線を「A」〜「O」まで示しているが、図15の「A」〜「O」に対応している。
【0082】
まず、ビデオクロックは、上述したVCDCレジスタ18aへの設定により同期調整位置が記号a〜hで示す8箇所のポイント(エッジ)で可能である。これに対して、外部装置コントローラ4内部の素子等により制御部2に入る画像データが遅れることは上述した通りであるが、この遅れは外部装置コントローラ4の種類によって異なる。
【0083】
予め使用する外部装置コントローラ4の素子等による遅れを把握して、例えば、操作パネル14を用いてキー入力することにより補正量を設定部2bに設定する手動手段か、または自動的に位相補正量を判断して補正量を設定する自動調整手段により画像データと画像形成用の内部ビデオクロックを同期させる。この補正量は後述するように図13のビット位置“0”,“1”,“2”の3ビットで設定される。
【0084】
まず、補正量を設定部2bから設定する手動手段について説明する。
【0085】
設定部2bは、自動設定イネーブル信号をディスエーブルとして手動とする。
【0086】
例えば、同期回路2aから外部装置コントローラ4に出力したビデオクロックの最初の立ち下がりエッジが「a」から出力されたものとする。
【0087】
そこで、外部装置コントローラ4内部の素子等による遅れで制御部2に入る画像データが、図14の(b)に示すデータスタート位置「1」の場合、図14の(d)に示す「遅延なし立ち下がり」として設定部2bへ設定し、同期回路2aから供給された内部ビデオクロックがそのまま画像形成用として用いられる。この画像形成用の内部ビデオクロックに応じて、外部装置コントローラ4から送出された画像データが画像形成出力ブロック74を通しプリンタエンジン80でプリントアウトされる。
【0088】
次に、例えば、外部装置コントローラ4内部の素子等による遅れで制御部2に入る画像データが、図14の(b)に示すデータスタート位置「2」の場合は、内部ビデオクロックの最初の立ち下がりエッジ「a」より1クロック半遅延しているので、設定部2bから1クロック半の遅延を設定しなければ、画像データに対してクロック数が1クロック半少なくなってしまう。従って、設定部2bにおいて図15の(a)に示す「1クロック遅延立ち上がり」または図15の(c)に示す「2クロック遅延立ち下がり」を設定することによって、位相補正部2cで内部ビデオクロックを「1クロック遅延立ち上がり」または「2クロック遅延立ち上がり」させた同期用の画像エリア情報(補正)が出力される。
【0089】
この場合、画像データとして問題なく設定されるのは、図15の(a)に示す「1クロック遅延立ち上がり」または図15の(c)に示す「2クロック遅延立ち下がり」であり、他の図14の(d)に示す「遅延なし立ち上がり」〜図14の(h)に示す「1クロック遅延立ち下がり」ではXで示す後端の画像データがなくなり、また、図15の(e)に示す「2クロック遅延立ち上がり」〜図15の(i)に示す「3クロック遅延立ち上がり」ではYで示す前端の画像データがなくなる。なお、図15の(e)に示す「2クロック遅延立ち上がり」と図15の(i)に示す「3クロック遅延立ち上がり」とは、画像データが1クロック毎にカウントされるのでZで示す追加最終データが付加される。
【0090】
上述したような手動手段による設定は、設定部2bから図13に示すようなビット位置“0”〜“7”までの8ビットの設定信号を位相補正部2cに出力することによって行われる。例えば、図15の(a)に示す「1クロック遅延立ち上がり」の設定の場合、この8ビットの設定信号は、“0”“ビット位置が立ち上がりエッジで「1」となり、“1”ビット位置が1クロック遅延で「1」となり、“2”ビット位置が1クロック遅延で「0」となる。なお、“3”〜“7”ビット位置は本実施例には関係がないので説明を省略する。
【0091】
これに対して補正量を自動的に設定する自動調整手段について説明する。
【0092】
設定部2bからは、自動設定イネーブル信号がアンドゲート11j,11k,11l,11mに出力される。
【0093】
アンドゲート11jは、自動設定イネーブル信号と同期回路2aからの内部ビデオクロックの出力時のクロックレベル“L”または“H”によりオアゲート12eを介してVCDCレジスタ18aのDA入力を設定する。同期回路2aからのクリア信号と設定部2bからの自動設定イネーブル信号とによりカウンタ18bは、クロックの遅延をカウントし、QA出力がオアゲート12fを介してVCDCレジスタ18aのDB入力を設定し、QB出力がオアゲート12gを介してVCDCレジスタ18aのDC入力を設定する。
【0094】
また、オアゲート12eの一方の入力はアンドゲート11kを介してデータバスID0が入力され、オアゲート12fの一方の入力はアンドゲート11lを介してデータバスID1が入力され、オアゲート12gの一方の入力はアンドゲート11mを介してデータバスID2が入力される。なお、アンドゲート11k,11l,11mの一方の入力は、設定部2bからの自動設定イネーブル信号であり、設定部2bで自動調整手段に設定されているので入力値は「0」である。
【0095】
図16は、自動調整手段による位相の補正設定の動作論理表を示すものである。例えば、カウンタ18bの出力値QBが「0」、出力値QAが「1」、内部ビデオクロックの出力時のクロックレベルが「H」の場合、「1クロック遅延 立ち下がり」と設定され、出力値QBが「1」、出力値QAが「0」、画像データn個の補正量判定時の出力時のクロックレベルが「H」の場合、「2クロック遅延 立ち下がり」と設定される。
【0096】
また、オアゲート12hは、外部装置コントローラ4からの画像エリア開始信号を含むビデオクロックn個、又は画像エリア開始信号によるD型フリップフロップ回路19dのQ出力を一方の入力とし、設定部2bからのアドレス信号とライト信号を入力とするオアゲート12bの出力を他方の入力として、その出力をVCDCレジスタ18aのCK端子入力とすることにより、画像データ開始を自動判定し、VCDCレジスタ18aに設定値を設定する。
【0097】
図17は、画像データのn個を使用し、自動調整を行う場合の例を示すものである。図17の(a)に示す画像形成情報ブロック71から出力されたビデオクロックに対して、図17の(b)に示すように画像データが遅れている場合、画像データの自動調整用n個のデータ、すなわち「P」で示す最初のエッジを自動調整用の補正量設定として使用する。図17の(c)に示す動作論理表から自動判定値として図17の(d)に示すようにビデオクロック出力カウンタ18bのクロックレベルは「0」、QAは「1」、QBは「0」となり、図17の(e)に示すようにVCDCレジスタ18aに書込まれる値は、DAのクロックレベル:1、DBのQA:1、DCのQB:0で補正され、「1クロック遅延 立ち上がり」の設定となる。
【0098】
図18は、画像エリア開始信号を使用し、自動調整を行う場合の例を示すものである。図18の(a)に示す画像形成情報ブロック71から出力されたビデオクロックに対して、図18の(b)に示すように画像データが遅れている場合、図18の(c)に示すような画像エリア開始信号が出力され、「R」で示す画像エリア開始信号のエッジを自動調整用の補正量設定として使用する。図18の(d)に示す動作論理表から自動判定値として図18の(e)に示すようにビデオクロック出力カウンタ18bのクロックレベルは「0」、QAは「0」、QBは「1」となり、図18の(f)に示すようにVCDCレジスタ18aに書込まれる値は、DAのクロックレベル:1、DBのQA:0、DCのQB:1で補正され、「2クロック遅延 立ち上がり」の設定となる。
【0099】
上記のような設定部2bへの手動設定による情報、または自動調整手段の設定による情報により、位相補正部2cにおける各回路構成素子の動作論理表を図19に示す。図19の「構成素子」の項において、「18aQA」はVCDCレジスタ18aのQA出力であり、「18aQB」はVCDCレジスタ18aのQB出力であり、「18aQC」はVCDCレジスタ18aのQC出力であり、「11b,11c,11d」はそれぞれのアンドゲート出力であり、「13b」はノアゲート出力であり、「11e,11f,11g,11h」はそれぞれのアンドゲート出力であり、「12c」はオアゲート出力であり、「19a D入力」はD型フリップフロップ回路19aのD入力であり、「19a Q出力」はD型フリップフロップ回路19aのQ出力であり、「19b Q出力」はD型フリップフロップ回路19bのQ出力であり、「19c Q出力」はD型フリップフロップ回路19cのQ出力である。
【0100】
従って図19の動作論理表から、D型フリップフロップ回路19aのD入力は遅延なしのそのままの画像エリア情報となり、D型フリップフロップ回路19aのQ出力は1クロック遅延の画像エリア情報となり、D型フリップフロップ回路19bのQ出力は2クロック遅延の画像エリア情報となり、D型フリップフロップ回路19cのQ出力は3クロック遅延の画像エリア情報となる。
【0101】
図20は、この時の内部ビデオクロックとリバース内部ビデオクロックによる「遅延なしの立ち上がり、立ち下がり」、「1クロック遅延の立ち上がり、立ち下がり」、「2クロック遅延の立ち上がり、立ち下がり」、「3クロック遅延の立ち上がり、立ち下がり」を示している。なお、アンドゲート11e〜11hは、アンドゲート11b〜11dとノアゲート13bによって定められ、その設定はVCDCレジスタ18aの設定による。
【0102】
このような設定信号が、図11に示すVCDCレジスタ18aの入力端子DAに1ビット目、入力端子DBに2ビット目、入力端子DCに3ビット目、入力端子DDに4ビット目、入力端子DEに5ビット目が入力される。なお、4ビット目と5ビット目は本実施例に関係がないので説明を省略する。
【0103】
まず、VCDCレジスタ18aは、図示しないマイクロコンピュータからのリセット、及び電源投入時等で、クリア信号によって初期化される。
【0104】
手動手段の場合、初期化されたVCDCレジスタ18aは、上記データバスからの設定信号がアドレス信号によりVCDCレジスタ18aのレジスタが選ばれ、ライト信号の立ち上がりエッジをクロックとしてVCDCレジスタ18aのレジスタにラッチ(ホールド)される。
【0105】
また、自動調整手段の場合、初期化されたVCDCレジスタ18aは、上述したオアゲート12e,12f,12gからの設定信号が、外部装置コントローラ4からの画像エリア開始信号の立ち上がりエッジをクロックとしてVCDCレジスタ18aのレジスタにラッチ(ホールド)される。
【0106】
VCDCレジスタ18aの出力端子QAからは、アンドゲート11a,11i、およびノアゲート13a,13cに、立ち上がりまたは立ち下がりの選択クロックを出力する。VCDCレジスタ18aの出力端子QB,QCからは、アンドゲート11b〜11h、ノアゲート13bに、遅延設定された画像エリア情報を出力し、QB,QCで設定された画像エリア情報がオアゲート12cより合成されて出力される。
【0107】
アンドゲート11b〜11d,およびノアゲート13bは、アンドゲート11e〜11hの選択を1つとするためのもので、D型フリップフロップ回路19a〜19cによる画像エリア遅延の選択にあわせて合成するための回路である。
【0108】
出力端子QD,QEは、本発明と直接に関係がないので説明を省略する。
【0109】
アンドゲート11b〜11d,およびノアゲート13bは、設定によりアンドゲート11e〜11hの中の1つに「1」を出力し、画像エリア情報が合成される。
【0110】
一方、内部ビデオクロックは、QA設定出力により、オアゲート12dで立ち上がり立ち下がりのクロックを選択し、D型フリップフロップ19a,19b,19cのクロック入力端子CKに出力する。なお、D型フリップフロップ19a,19b,19cは、1ラインごとのクリア信号により初期化される。
【0111】
以上詳述したようにこの発明によれば、外部装置コントローラから入力される画像データの遅れ時間の補正を、位相差1/2クロック単位で補正の設定をし、画像形成用の内部ビデオクロックを1/2クロック単位で設定されたクロック分遅らせてスタートさせることにより、正確に画像形成をすることができる。
【0112】
上記の補正により、1ライン分の画像データにより定められた内部ビデオクロック数の変更をすることなく、信号調整部を付加することもなく、制御部で画像データと同期したビデオクロックを供給することができる。
【0113】
なお、上記実施例では、画像エリア開始信号に画像データn個を用いたが、画像データ上に信号を含めない別の画像エリア開始信号を送るようにしても良い。
【0114】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、ビデオクロック数を変更することなく、信号調整部を付加することもなく、簡単な構成で内部ビデオクロックを外部から供給された画像データに自動的に同期させることのできるデータ送受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例におけるシステム全体の構成を概略的に示すブロック図。
【図2】この発明の他の実施例におけるシステム全体の構成を概略的に示すブロック図。
【図3】図1中のレーザプリンタ装置を示す外観斜視図。
【図4】図1中のレーザプリンタ装置を示す構成図。
【図5】図1中のレーザプリンタ装置を示す構成図。
【図6】図1中のレーザプリンタ装置を示す斜視図。
【図7】外部装置コントローラの概略構成を示すブロック図。
【図8】プリンタエンジン要部の構成を示すブロック図。
【図9】同期回路の構成例を示すブロック図。
【図10】同期回路の他の構成例を示すブロック図。
【図11】位相補正部の構成例を示すブロック図。
【図12】位相補正部の他の構成例を示すブロック図。
【図13】設定信号を説明するためのビット構成図。
【図14】ビデオクロックと画像データの同期調整について説明するためのタイミングチャート。
【図15】ビデオクロックと画像データの同期調整について説明するためのタイミングチャート。
【図16】位相補正部における自動調整手段による位相補正の設定の動作論理表を示す図。
【図17】画像データのn個を使用し、自動調整する場合を説明する図。
【図18】画像エリア開始信号を使用し、自動調整する場合を説明する図。
【図19】位相補正部における各回路構成素子の動作論理表を示す図。
【図20】内部ビデオクロックとリバース内部ビデオクロックと画像エリア情報の遅延位置を説明するための図。
【符号の説明】
1…レーザプリンタ装置
2…制御部
2a…同期回路
2b…設定部
2c…位相補正部
4…外部装置コントローラ
18a…ビデオクロックディレイコントロールレジスタ
18b…カウンタ
80…プリンタエンジン
100 …ホスト装置
Claims (4)
- 画像データを供給する供給手段と、
この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、
このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み上記供給手段から供給される画像データを送出する画像データ送出手段と、
この画像データ送出手段から送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、
この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、
この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、
を具備したことを特徴とする画像データ送受信装置。 - 画像データを供給する供給手段と、
この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、
このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号を含み上記供給手段から供給される画像データを送出する画像データ送出手段と、
この画像データ送出手段から送出された画像データに含まれる画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、
この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、
この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、
この画像データ受信手段にて受信された画像データに従い画像を形成する画像形成手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。 - 画像データを供給する供給手段と、
この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、
このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と上記供給手段から供給される画像データとを送出する画像データ送出手段と、
この画像データ送出手段から送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、
この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、
この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、
を具備したことを特徴とする画像データ送受信装置。 - 画像データを供給する供給手段と、
この供給手段から供給される画像データを転送するための同期クロック信号を発生するクロック信号発生手段と、
このクロック信号発生手段で発生されたクロック信号に応じて、画像エリア開始信号と上記供給手段から供給される画像データとを送出する画像データ送出手段と、
この画像データ送出手段から送出された画像エリア開始信号により上記クロック信号発生手段で発生されたクロック信号との位相差の補正量を判断する判断手段と、
この判断手段で判断された補正量に基づき補正画像エリア情報を供給する補正手段と、
この補正手段から供給される補正画像エリア情報に同期して上記画像データ送出手段から送出された画像データを受信する画像データ受信手段と、
この画像データ受信手段にて受信された画像データに従い画像を形成する画像形成手段と、
を具備したことを特徴とする画像形成装置。
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