JP3546476B2 - 部品の整送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は特に側面が工字形状の部品の整送装置に関するものである。更に詳しくは、側面が工字形状の部品について整送能力が大きく、かつ所定の整送姿勢の達成率が大きい整送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】
従来、側面が工字形状の部品の整送装置については、本出願人の出願による特公平1−21045号に開示されているものがあり、既に実用化されている。図25はその整送対象としての側面が工字形状の部品1の斜視図であって、部品1は上板部2、底板部3、支柱部4からなり、底板部3の長辺3aは上板部2の長辺2aより長く、底板部3の短辺3bは上板部2の短辺2bとほぼ等しい長さを有している。そして、この姿勢が所定の整送姿勢であり矢印pで示す方向が所定の整送方向である。
【0003】
この部品1は図26に平面図を示す捩り振動パーツフィーダ20によってトラック38を移送され姿勢を整えられるが、第2整送部41以降において部品1は底板部3を上にし長辺3aをボウル21の径方向に一致させて、すなわち短辺3bを周壁に接して移送される。図26における[27]−[27]線方向の断面を示す図27に見られるように、第2整送部41の第3移送路50と第4移送路51とによって間隔52を設け、部品1の底板部3の長辺3aは間隔52を跨いで懸吊されるが、短辺3bは跨ぐことができず下方へ落下するようにして、部品1の移送の向きを選別している。また、図26における[28]−[28]線方向の断面を示す図28に見られるように、部品1は姿勢保持路42において、側壁部53、54によって形成される溝55に上板部2を接し、底板部3の短辺3bを移送方向として移送される。そして、図26における反転シュート22を経て上下を反転され、次いで直線振動パーツフィーダ23のトラフ31へ移行されて図25に示す姿勢と移送方向で整送される。以上要するに、この従来例では、部品1は捩り振動パーツフィーダ20内で底板部3の長辺3aを径方向に一致させて移送される方式であることから、移送速度に限界がある。すなわち、捩り振動による移送では、移送速度を上げるように作動させると、移送される部品はその長辺を移送路の周壁に接するようにオリエンテーションされるが、この従来例では底板部3の短辺3bを移送路の周壁に接して移送させる方式であるために、その整送能力は最大で1分間当り約150個程度に留るものであった。また、上板部2と底板部3の大きさに僅かの違いしかない場合には、所定の整送姿勢の達成率が低く、その向上が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、立姿勢をとり得る、例えば側面が工字形状の部品について、整送能力が大きく、かつ所定の整送姿勢の達成率が大きい整送装置を提供することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】
以上の目的は、側面が工字形状で、ほぼ正方形の天板部と長方形の底板部とを有し、該底板部は前記天板部の各辺と同等の大きさの短辺とそれより大きい長辺を有して、高さは前記短辺より小さい部品を移送する捩り振動パーツフィーダにおいて、そのボウルに設けたトラック上に、前記高さより僅かに大きい隙間によって前記天板部または前記底板部を上向きとしている姿勢の単層の前記部品は通過させるが、それ以外の姿勢の前記部品は排除する第1姿勢選別部と、移送方向に直角な断面がV字形状の第1V溝トラックの径内方を向く面に前記部品の前記天板部または前記底板部を沿わせしめた時に高さの大となる前記部品を排除する第1噴出空気によって、前記長辺を移送方向とする前記部品は通過させるが、前記短辺を移送方向とする前記部品は排除する第2姿勢選別部と、前記第1V溝トラックに続く第2V溝トラックの径内方を向く面に沿いつつ前記長辺を移送方向とする前記部品の姿勢を判別する第1光センサと前記部品の姿勢を反転させる第2噴出空気とによって、前記第2V溝の径内方を向く面に前記底板部を沿わせている前記部品はそのままとし、前記天板部を沿わせている前記部品は反転させてその底板部を前記第2V溝トラックの径外方へ向く面に沿わせしめる表裏矯正部と、前記第2V溝トラックの何れかの面に前記底板部を沿わせている前記部品を一列に合流させるための移送方向に直角な断面がU字形状のU溝トラックを有する合流部と、前記U溝トラックに続く狭巾トラック上で前記長辺を移送方向として移送される前記部品の姿勢を判別する第2光センサと前記部品を排除する第3噴出空気とによって、前記天板部を上向きとしている前記部品は通過させるが、前記底板部を上向きとしている前記部品は排除する姿勢検査部とが設けられており、
前記第1光センサと前記第2光センサによる姿勢の判別が、前記底板部の長辺側の端面によって一時に遮蔽され、前記天板部の端面によっては一時には遮蔽されない複数の小孔の列、またはスリットを光路とする発光素子から受光素子に至る光の遮断の有無によって行なわれる部品の整送装置において、
前記捩り振動パーツフィーダの下流端に、移送する前記部品の姿勢を保持するための上蓋が設けられた振動トラフを有する直線振動パーツフィーダが接続されていることを特徴とする部品の整送装置、によって達成される。
【0007】
【作用】
請求項1の発明は側面が工字形状で、ほぼ正方形の天板部と長方形の底板部を有し、底板部は天板部の各辺と同等の大きさの短辺とそれより大きい長辺を有して、高さは短辺より小さい部品について、第1姿勢選別部に設けた隙間によって天板部または底板部を上向きとする単層の部品は通過するが、それ以外のものは排除され、第2姿勢選別部に設けた第1V溝トラックの径内方を向く面より高さの大きい部品を吹き飛ばす第1噴出空気によって、底板部の長辺を移送方向とする部品は通過するが、底板部の短辺を移送方向とする部品は排除され、表裏矯正部に設けた部品の姿勢を判別する第1光センサと部品の姿勢を反転させる第2噴出空気とによって、第2V溝トラックの径内方を向く面に底板部を沿わせている部品はそのままとされ、天板部を沿わせている部品は反転されて第2V溝トラックの径外方へ向う面にその底板部を沿わせられた後、合流部のU溝トラックにおいて一列に合流される。次いで、姿勢検査部に設けた部品の姿勢を判別する第2光センサと部品を吹き飛ばす第3噴出空気とによって、天板部を上向きとしている部品は通過するが、底板部を上向きとしている部品は排除されて、所定の姿勢と移送方向の部品が整送される。また、前記第1光センサと前記第2光センサによる姿勢の判別が、前記底板部の長辺側の端面によって一時に遮蔽され、前記天板部の端面によっては一時には遮蔽されない複数の小孔の列、またはスリットを光路とする発光素子から受光素子に至る光の遮断の有無によって行なわれる。更に、前記捩り振動パーツフィーダの下流端に、移送する前記部品の姿勢を保持するための上蓋が設けられた振動トラフを有する直線振動パーツフィーダが接続されているので、姿勢は確実に保持され、次工程に供給される。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の実施例による部品の整送装置について、図面を参照して説明する。
【0009】
図1、図2は整送対象としての側面が工字形状の部品Fの斜視図である。図1のAは部品Fが整送時にとるべき姿勢、すなわち正立姿勢を示し、矢印aの方向が所定の移送方向である。部品Fは平行な天板部5と底板部6、及びこれらを繋ぐ支柱部7とからなり、底板部6には移送方向に直交する2本の丸溝6cが設けられている。底板部6の長辺6aの長さL は3.2mm、短辺6bの長さL は2.5mmであり、これらに対応する天板部5の各辺5a、5bの長さL 、L はそれぞれ2.5mmである。また、天板部5の厚さは0.55mm、底板部6の厚さは0.65mm、全体の高さL は2.0mmであって、整送されるべき部品Fは極めて小さい。
【0010】
図1のBは部品Fが天板部5を下にした姿勢、すなわち倒立姿勢であり、図2のAは部品Fが底板部6の長辺6a側の端面を横にして立った姿勢、すなわち横立姿勢、図2のBは部品Fが底板部6の短辺6b側の端面を横にして立った姿勢、すなわち横立姿勢を示すが、これら図1のA、Bと図2のA、Bは部品Fが移送時に取り得る姿勢を示している。
【0011】
図3は実施例による部品の整送装置の部分破断側面図であり、図4は同装置の平面図である。図3、図4を参照して、本装置は概しては部品Fの移送姿勢を整える捩り振動パーツフィーダ100と、姿勢の整えられた部品Fを次工程へ供給する直線振動パーツフィーダ200とからなり、その他に付帯的なものとして、部品Fのホッパ61、ホッパ61からのシュート62、捩り振動パーツフィーダ100で使用する各種光センサのセンサアンプユニット(A)63、同じく使用する圧縮空気の電磁弁ユニット64、直線振動パーツフィーダ200で使用する光センサのセンサアンプユニット(B)65が設けられている。
【0012】
捩り振動パーツフィーダ100は、図3を参照して、平椀状のボウル81と、これに捩り振動を与える駆動部71とからなっている。駆動部71においては、ボウル81の底板と一体的に固定されて可動コアを兼ねる可動ブロック72が等角度間隔に配置された傾斜板ばね73によって下方の固定ブロック74と連結されている。そして、固定ブロック74上には、コイル75を巻装した電磁弁76が可動ブロック72と僅かな間隙をあけ対向して配置されて、駆動部71を構成している。この駆動部71の全体は防音カバー77によって覆われており、ボウル81と駆動部71とは架台78上に設置され、防振ゴム79を介して共通ベース板69上に固定されている。
【0013】
ボウル81は、図4を参照し、部品Fを収容する底面82には、両端を底面82と同一レベルとし中央部を凹とする細巾円弧状の溝83が切られており、その溝83の直上には、溝83内での部品Fの移送流れの有無を検知するための空検知センサ84が設けられている。この空検知センサ84は発光素子と受光素子とを本体内に内蔵するタイプのものであり、部品Fを底面82との色の違いによって検知する。
【0014】
また、ボウル81内には底面82に起点を有し周壁に沿ってスパイラル状に上昇するトラック85が設けられている。トラック85は径外方へ向って若干下向き傾斜の平面とされ、部品Fは捩り振動を与えられると、その大部分は、振動力の径外方へ向う成分とトラック85の径外方への下向き傾斜とによって、トラック85の周壁に底板部6の長辺6a側の端面を接して矢印bで示す方向へ移送されるようになる。
【0015】
トラック85の上昇途中には切欠き87が設けられてトラック85の巾を狭めており、多数の部品Fがトラック85上を移送されてくる場合には、その幾分かを切欠き87からボウル81の底面82へ戻して移送量を調節するようになっている。
【0016】
更には、トラック85の最上部を含むボウル81の周縁部には部品Fの姿勢と移送方向とを整えるための各種の機構が設けられており、切欠き87の下流から順に単層化部90、第1姿勢選別部110、第2姿勢選別部120、表裏矯正部140、合流部160、姿勢検査部170、姿勢保持部190が設けられている。
【0017】
図5は単層化部90の拡大平面図であり、重なって移送される部品Fを分離するための分離板91が周壁部89に設けた切欠き98内に抑えブロック92によって取り付けられている。分離板91は厚さ0.5mmとされ、下流へ向ってボウル81の内側の方へせり出しているので、重なった下側の部品Fは分離板91に沿って移送され、上側の部品Fは抑えブロック92に接して移送されることにより重なりが分離される。
【0018】
分離板91の下流の単層化機構として、周壁部89上の取付板94に取り付けたワイパー93がトラック85の直上方にせり出して設けられており、ワイパー93とトラック85との間は部品Fが図1のAまたはBの姿勢で単層であるものを通過させる隙間が設けられている。ワイパー93は移送方向に対してボウル81の外側から内側へ斜交して取り付けられているので、ワイパー93の下方を通過し得ない部品Fはワイパー93に導かれて1周内側のトラック85へ転落するようになっている。
【0019】
なお、分離板91とワイパー93との間には図5における[7]−[7]線方向の断面を示す図7も参照し、早出しゲート板104が設けられている。すなわち、早出しゲート板104は周壁部89に設けた切欠き103を跨いで固定されている取付部材107に対して、早出しゲート板104の長孔105を挿通するねじ106によって高さ調整可能に取り付けられている。定常時には、早出しゲート板104とトラック85との間に部品Fの高さ2mm以下の隙間108を設けて、移送する部品FにそのかけらF’等が含まれている場合には、それらはこの隙間108から排除されるようにしている。また、何らかの緊急時に全量の部品Fをボウル81から取り出す場合には、早出しゲート板104は上方へ移動されて固定される。
【0020】
単層化部90の下流には第1姿勢選別部110が設けられているが、第1姿勢選別部110の拡大平面図である図6、及び図6における[8]−[8]線方向の断面を示す図8を参照し、第1姿勢選別部110は周壁部89を抉ってトラック85の巾を広げた部分において、周壁部89に近接させて姿勢選別板111が取り付けられている。すなわち、姿勢選別板111は周壁部89上の2個所において、周壁部89上にボルト114で固定された取付ブロック113に対してボルト112によって取り付けられており、姿勢選別板111の下端とトラック85との間には、部品Fが図1のAまたはBの姿勢で単層であるものを通過させる隙間115を設けている。
【0021】
すなわち、図6を参照し、図1のAまたはBに示す姿勢の部品Fは姿勢選別板111の下方を周壁部89に接して移送され、更には姿勢選別板111の下方を外方へ通過し周壁部89に接して移送される。一方、図2のAまたはBの姿勢の部品Fは姿勢選別板111の下方へ入り得ず、姿勢選別板111に接して移送され、その大部分はトラック85に設けた窪み116へ転落する。窪み116は移送方向に向って上向き傾斜の底面を有し、窪み116の下流端116aにおいて底面をトラック85の移送面と一致させている。従って、窪み116へ転落して図1のAまたはBの姿勢となった部品Fは窪み116から脱してトラック85へ戻ると、トラック85の傾斜に沿い矢印dのように姿勢選別板111の下方を通過して、周壁部89に接して移送されるようになる。窪み116へ転落しても図2のAまたはBの姿勢にある部品Fは、窪み116へ転落せずに姿勢選別板111に接して移送されて来る図2のAまたはBの姿勢の部品Fと共に、姿勢選別板111の下流端まで移送され、下流端の直下方のトラック85に設けられているポケット117へ転落するようになっている。そして、ポケット117は移送方向に対してボウル81の外側から内側へ斜交する向きに設けられているので、ポケット117へ転落した部品Fはポケット117の下流側の側壁に沿って1周内側のトラック85へ矢印fのように転落して戻されるようになっている。
【0022】
第1姿勢選別部110の下流には、図1のAまたはBの姿勢で、周壁に長辺6a側の端面を接しているものと、短辺6b側の端面を接しているものとの選別を行なうための第2姿勢選別部120が設けられており、その詳細は拡大平面図である図9と、その部分斜視図である図10、及び図9における[11]−[11]線方向の断面を示す図11と[12]−[12]線方向の断面を示す図12に示されている。
【0023】
すなわち、第2姿勢選別部120においては、特に図11を参照し、上流の第1姿勢選別部110のトラック85と移送面を共通させている上面121の巾を狭く残して、トラックブロック129を逆L字形状に切り欠き、ボウル81の径内方を向く斜面123、これとほぼ直角な径外方を向く斜面124を形成させ、更にこれに続いて形成させた水平面125には切欠き面126aを有する第1ガイド板126を2本のボルト127で固定している。すなわち、斜面123、斜面124と切欠き面126aとによって、部品Fの天板部5または底板部6を斜面123に接する姿勢の部品Fのみが嵌入されて移送される第1V溝トラック128を形成させている。
【0024】
その直ぐ下流側では、図9、図10を参照し、上面121と斜面123との稜を落として斜面122を形成させているので、上流のトラック85から移送されてくる部品Fは上面121から斜面122を滑落して第1V溝トラック128へ滑らかに嵌入される。
【0025】
更には、特に図10、図12を参照し、第1ガイド板126を欠く個所において、第1V溝トラック128の斜面123の長さは部品Fの底板部6の長辺6aよりは小、短辺6bよりは大とされている。従って、天板部5または底板部6を斜面123に接して移送される部品Fが、その底板部6の長辺6aを立てて移送される場合、すなわち、その短辺6bを移送方向として移送される場合には、図12に示すように、底板部6の上端が斜面123を越えて斜面122を覗くようになる。これに対し、底板部6の長辺6aを寝かせている部品F、すなわち長辺6aを移送方向としている部品Fは、底板部6の上端が斜面122を覗くことはない。
【0026】
一方、トラックブロック129の外面には圧縮空気配管133が挿入螺着され、その先端から斜面122に開口する第1空気噴出孔132が設けられて常に空気が噴出されている。従って、底板部6の上端が斜面123を越えて斜面122を覗く部品F、すなわち底板部6の短辺6bを移送方向とする部品Fは噴出空気によって矢印hのように吹き飛ばされて排除され、ボウル81の周縁部の上面88へ落下するようになっている。
【0027】
また、第1空気噴出孔132の直ぐ下流から第2ガイド板136が2本のボルト137によってトラックブロック129に固定され、第1V溝トラック128を移送される部品Fの姿勢が変わらないようにしており、更には第2ガイド板136の下流端の直ぐ下流には第1空気噴出孔132と同様な第2空気噴出孔134が設けられ、圧縮空気配管135からの空気が常時噴出されて、底板部6の短辺6bを移送方向とする部品Fの排除を一層確実なものとしている。
【0028】
第2選別部120の下流には表裏矯正部140が設けられており、その詳細は図13、及び図13における[14]−[14]線方向の断面を示す図14に示されている。すなわち、上流の斜面123と斜面124とにそれぞれ連接する斜面143と斜面144とによって移送方向と直角な断面がV字形状の第2V溝トラック142をトラックブロック149に形成させると共に、斜面144に続いて若干上方へシフトした位置に斜面144と平行な斜面145を形成させている。
【0029】
また、図14における第2V溝トラック142の近傍の拡大側面図である図15のA、図16のA、及びそれらの平面図である図15のB、図16のBも参照して、ボウル81の周縁部からトラックブロック149の中程に至る穿孔146から、部品Fが底板部6を斜面143に接している時に天板部5が斜面144に接する位置(図15のA、B)、この位置は部品Fが天板部5を斜面143に接している時に底板部6が斜面144に接する位置(図16のA、B)でもあるが、その位置へ向う4本の光小孔148 、148 、148 、148 を移送方向に1列に設けて斜面144に開口させ、第1光センサ154の発光素子154aから受光素子154b至る光の通路とされている(図14、図15のA、図16のAには光小孔148として示している)。そして、図15のA、B、図16のA、Bに示すように、4本の光小孔148 、148 、148 、148 の開口の列は部品Fの天板部5では一時には遮蔽し得ず(図15のB)、底板部6では一時に遮蔽し得る(図16のB)長さとされ、天板部5を斜面143に接する姿勢の部品Fは光センサ154の光を遮断するようになっている。
【0030】
更には、トラックブロック149の外面に圧縮空気配管151を挿入螺着して、その先端から斜面143に至る空気噴出孔152を設け、底板部6の長辺6aを移送方向とする部品Fが天板部5(または底板部6)を斜面143に接している時の天板部5(または底板部6)の上端の高さ位置で、斜面144における光小孔148 、148 、148 、148 の開口の中央に対応する位置に空気噴出孔152を開口させている。そして第1光センサ154の光が遮断されると、その信号を受けて圧縮空気の電磁弁が瞬間的に開とされ、空気噴出孔152から瞬間的に空気が噴出されるようになっている。
【0031】
従って、図15のA、Bに示すように、底板部6を斜面143に接して移送される部品Fは第1光センサ154の光を遮断しないのでそのまま通過するが、図16のA、Bに示すように、天板部5を斜面143に接して移送される部品Fは第1光センサ154の光を遮断するので、空気噴出孔152から空気が天板部5の上端部へ瞬間的に噴出されて、一点鎖線及び矢印jで示すように反転され、斜面144に底板部6を接し天板部5を上向きとする姿勢とされて、表裏の矯正が行なわれる。図14における斜面145は部品Fが強く吹き飛ばされた時に、これを第2V溝トラック142へ滑落させるべく設けられている。
【0032】
表裏矯正部140の下流には合流部160が設けられている。図13における[17]−[17]線方向の断面を示す図17、及び合流部160の近傍の斜視図である図18を参照し、表裏矯正部140の第2V溝トラック142に連接して、合流部160の第3V溝トラック162が形成されているが、第2V溝トラック142が図14においてやや右に傾いているのに対し、すなわちこれを図15について説明すると、第2V溝トラック142の点Pを通る垂直線V と、この斜面144と145とでなるV溝を点Pを通り対象に分ける対称線V とを比較すると、垂直線V に対しV溝の対称線V は左側に傾いている。あるいは、垂直線V が対称線V に対して右側に傾いていることを示している。第3V溝トラック162は直立されて、V溝を形成する斜面163と斜面164は水平面に対して同じ角度をなして設けられ、これに続く移送方向に直角な断面がU字形状のU溝トラック165への部品Fの移行が滑らかとなるようにされている。すなわち、上流の表裏矯正部140において、部品Fは底板部6の長辺6aを移送方向として、その底板部6を第2V溝トラック142の斜面143または144の何れかに接する姿勢とされ、その姿勢を保持したまま、合流部160の第3V溝トラック162へ移送されてくるが、これら二列の部品FはU溝トラック165において図1のAに示す姿勢と移送方向を持つ部品Fの一列に合流される。
【0033】
更には、合流部160の下流には姿勢検査部170が設けられている。姿勢検査部170の詳細はその拡大平面図である図19、図19における[20]−[20]線方向の断面を示す図20と[21]−[21]線方向の断面を示す図21に示されており、その上流部分の斜視図が図18に示されている。
【0034】
図19、図20を参照し、上流のU溝トラック165に接続されているトラック172はトラックブロック179を切り欠いて形成され、径外方へ向いて若干下向き傾斜の平板状とされているが、その巾は直ぐに部品Fの底板部6の短辺6bと同等の巾に狭められている。また、上流端部において、抑え板178の側面をボウル81の内側へ向いてせり出させて分離部171を形成させ、部品Fに重なりがある場合には、上側の部品Fは分離部171の端面に導かれ、下方の第2ポケット191へ矢印kのように転落させるようにしている。
【0035】
巾を狭くしたトラック172部分には、第2光センサ155と第3光センサ156とがシリーズに設けられて部品Fの姿勢を二重検査するようになっている。すなわち、図19において、第2光センサ155は一点鎖線でその発光素子155aが光路としての切欠き穴174、及び4本の光小孔175 、175 、175 、175 と共に示されており、第3光センサ156は一点鎖線でその発光素子156aと受光素子156bとが光路としての切欠き穴176、及び4本の光小孔177 、177 、177 、177 と共に示されている。
【0036】
第3光センサ156の断面を示す図21を参照して、トラックブロック179を切り欠いて抑え板178の下方に切欠き穴176を設け、その先端からトラック172の周壁に開口する4本の光小孔177 、177 、177 、177 が同じ高さで移送方向に1列に並べて設けられている(図21には光小孔177として示されている)。これらの光小孔177 、177 、177 、177 は第3光センサ156の発光素子156aから受光素子156bへ至る光の通路であり、かつ、それらのトラック172の周壁における開口は、部品Fがトラック172上において図1のAに示す姿勢と移送方向にある時に、その天板部5に対応する高さとされている。
【0037】
すなわち、光小孔177 、177 、177 、177 は、上述した表裏矯正部140における光小孔148 、148 、148 、148 と全く同様に形成されており、部品Fの天板部5では一時には遮蔽されないが、部品Fがトラック172上において、移送方向は適切であっても、天板部5を下にした図1のBに示す姿勢である場合に、その底板部6が光小孔177 、177 、177 、177 を一時に遮蔽して第3光センサ156の光を遮断するようになっている。
【0038】
更には、ボウル81の周縁部に設けた貫通孔186に下方から圧縮空気配管185を挿入螺着し、この貫通孔186に続くトラックブロック179に設けた下面からの抉り穴187の先端から、トラック172の周壁立上り部へ開口する空気噴出孔188を設けている。そして、第3光センサ156の光が遮断されると、その信号を受けて圧縮空気の電磁弁が瞬間的に開とされ、空気噴出孔188から瞬間的に空気が噴出されて、そこに存在する部品Fを矢印mで示すように吹き飛ばして排除するようになっている。
【0039】
なお、第2光センサ155による姿勢チェックは第3光センサ156と同様であるので、その説明は省略する。
【0040】
第2光センサ155、第3光センサ156による姿勢検査によって、吹き飛ばされ排除された部品Fは第2ポケット191へ落下するが、図19、図21を参照して、第2ポケット191にはその底面に開口192を有するトンネル193と、開口194を有するトンネル195が設けられており、ポケット191へ落下した部品Fをボウル81の底面82へ戻すようになっている。
【0041】
姿勢検査部170の下流は姿勢保持部190とされ、図19と、図19における[22]−[22]線方向の断面を示す図22を参照して、ボウル81の周縁部に固定したトラックブロック199にガイド板197と抑え板198とを取り付けて、図1のAに示す姿勢と移送方向の部品Fが移送される巾と高さを有し、移送面が水平なトラック196として、下流に接続される直線振動パーツフィーダ200へ部品Fを移行させるに備えたものとされている。
【0042】
直線振動パーツフィーダ200は僅かな間隙をあけて捩り振動パーツフィーダ100の下流端に接続されるが、その全体は図3、図4に示されている。図3を参照し、直線振動パーツフィーダ200は部品Fを移送する振動トラフ211とその駆動部201とからなっている。
【0043】
駆動部201は振動トラフ211の底板と一体的な可動ブロック202から可動コア202Cが垂下され、可動ブロック202の移送方向の両端は一対の傾斜板ばね203によって架台208上の固定ブロック204と連結されている。固定ブロック204上にはコイル205を巻装した電磁石206が可動コア202Cと僅かな間隙をあけ対向して設けられて駆動部201が構成され、駆動部201の全体は防音カバー207によって覆われている。振動トラフ211と駆動部201を支える架台208は防振ゴム209を介して共通ベース板69上に固定されている。そして、駆動部201のコイル205に交流が通電されると振動トラフ211に矢印nで示す方向の直線振動が付与され、部品Fは図3、図4において右方から左方へ移送される。
【0044】
振動トラフ211は、図4における[23]−[23]線方向の部分断面を示す図23を参照し、振動トラフ211とその立上り壁211a、及び上蓋212とによって角トンネル状で図1のAに示す姿勢と移送方向の部品Fが移送される巾と高さの移送路213とされている。この移送路213は、図1のAに示す移送方向はそのままで上下を逆にした姿勢の部品Fも移送し得る。従って図23に示すように、振動トラフ211の両側に第4光センサ216の発光素子216aと受光素子216bを配置して、最終的な姿勢チェックを行なうようになっている。すなわち、振動トラフ211の移送面に部品Fが図1のAに示す姿勢と移送方向にある時の天板部5の高さ位置において立上り壁211aに設けた水平な4本の光小孔214(4本としては図示されていない)と、振動トラフ211及び上蓋212を切り欠いて設けた貫通穴215とによって、発光素子216aから受光素子216bに至る光の通路としている。
【0045】
すなわち、第4光センサ216によって上述の表裏矯正部140の第1光センサ154と同様な方式による姿勢チェックが行なわれ、図1のAで示す姿勢と移送方向の部品Fは天板部5が第4光センサ216の光を遮断しないのでそのまま通過させるが、移送方向はそのままで天板部5と底板部6との上下を逆にした部品Fが混在していると、これはその底板部6が第4光センサ216の光を遮断するので、その信号があった場合には捩り振動パーツフィーダ100と直線振動パーツフィーダ200の全系が停止されるようになっている。
【0046】
また、振動トラフ211の先端部には、図3における[24]−[24]線方向の断面を示す図24を参照して、上蓋212の上面の取付部材218に圧縮空気配管217が挿入螺着されており、その先端から移送方向を向いて下向き傾斜に上蓋212を貫通させた空気噴出孔219が設けられている。この空気噴出孔219からは常時空気が噴出されており、移送路213を移送される部品Fを噴出空気によって上方から押圧して部品Fの有する振動を解消させつつ次工程へ送り出すようになっている。
【0047】
なお、振動トラフ211の上流部には移送路213を上下に貫通した光路を有する第5光センサ221の発光素子221aと受光素子221bとが部品Fのオーバーフローを検知するべく設けられている。すなわち、移送される部品Fによって第5光センサ221の光が断続されている場合には移送は正常と判定されてその状態が継続されるが、第5光センサ221の光が所定時間以上連続して遮断される場合には、詰りその他によるオーバーフローが発生していると判定され、直線振動パーツフィーダ200と共に捩り振動パーツフィーダ100も停止されるようになっている。
【0048】
本発明の実施例による部品の整送装置は以上のように構成されるが、次にその作用について説明する。
【0049】
図3、図4に示されている本実施例の装置、すなわち、捩り振動パーツフィーダ100、直線振動パーツフィーダ200、及びそれらの付帯設備は通電されて全て作動状態にあるものとする。捩り振動パーツフィーダ100のボウル81内における部品Fの欠乏は溝83を移送される部品Fの有無を空検知センサ84が判別することによって行なわれ、欠乏が検知された場合にはホッパ61から所定量の部品Fが切り出され、シュート62を経由してボウル81の底面82上へ供給される。従って、ボウル81の底面82上には多数の部品Fが収容されているものとする(図4では散在的に示されている)。なおこの時、凡その値であるが、部品Fのうち、図1のAで示す姿勢のものが30%、図1のBが50%、図2のA、Bが両方で20%の割合で存在している。
【0050】
図4において、部品Fは捩り振動を受けて底面82上を周辺部へ移動してトラック85へ乗り、周壁部89に接して矢印bの方向へ移送されつつ上昇する。この時、トラック85上において部品Fが過剰に移送される場合には切欠き87からその幾分かをボウル81の底面82へ戻すことによって移送量が調節される。
【0051】
部品Fは単層化部90へ移送され、先ず分離板91へ至るが、図1のAまたはBの姿勢の部品Fの上へ重なって移送されてくる部品Fがある場合、図5を参照して下側の部品Fは分離板91の端面に沿って移送され、上側の部品Fは周壁部89に接して移送されることにより、重なりの分離が行なわれる。図2のAまたはBの姿勢の部品Fに他の部品Fが重なることはない。
【0052】
分離板91の下流の早出しゲート板104においては、図7を参照し、早出しゲート板104の下端とトラック85の移送面との間に設けた隙間108から部品Fに伴われてくるかけらF’などが排出される。なお、この早出しゲート板104は緊急的にボウル81から部品Fを取り出したい場合に上方へ持ち上げて大きく開口させ取り出し口とされる。
【0053】
早出しゲート板104の下流に設けられているワイパー93において、再度、部品Fの単層化が行なわれる。すなわち、図5を参照して、図1のAまたはBの姿勢の部品Fの上へ重なって移送されてくる部品Fがある場合、下側の部品Fはワイパー93の下方を通過して移送されるが、上側の部品F、及び図2のAまたはBに示す横に立った部品Fはワイパー93によって移送を妨げられ、更にはワイパー93に導かれて1周内側のトラック85上へ戻される。
【0054】
ワイパー93を通過した部品Fは、殆どは図1のAまたはBで示す姿勢であり、移送される向きは一定しないまま第1選別部110へ至るが、図6、図8を参照して、これらの部品Fは姿勢選別板111の下方へ、更には下方を通過してトラック85上を周壁部89に接して移送される。
【0055】
ワイパー93により単層化され、図2のAまたはBで示す横に立った姿勢の部品Fは、姿勢選別板111の下方へ入り得ず姿勢選別板111に接して移送されるので、ここにおいて図1のAまたはBの姿勢の部品Fと図2のAまたはBの姿勢の部品Fとの選別が行なわれる。
【0056】
図2のAまたはBの姿勢の部品Fは、姿勢選別板111に接して移送される途中において、大部分はトラック85に設けられている窪み116へ転落して窪み116内を移送されるようになる。転落して図1のAまたはBの姿勢となった部品Fは窪み116からトラック85へ上った後、傾斜に沿って矢印dの方向へ移動し姿勢選別板111の下方を通過して周壁部89へ到達する。一方、転落しても図2のAまたはBの姿勢の部品Fも同様にトラック85へ上るが、再度、姿勢選別板111に接して移送されて、トラック85に設けられている第1ポケット117へ矢印eに示すように転落し、更には、第1ポケット117内を移送されて矢印fで示すように1周内側のトラック85へ戻される。
【0057】
第1姿勢選別部110を通過した部品Fは上述したように、図1のAまたはBの姿勢で移送の向きは不定のまま、第2姿勢選別部120へ至る。図9、図10、図11を参照し、部品Fは第1選別部110のトラック85と移送面を共通させている第2姿勢選別部120の上面121へ移送されるが、そこから直ちに斜面123を滑落して直接に、または斜面122を経由して第1V溝トラック128内へ滑り込み嵌入される。この時、部品Fは、天板部5または底板部6を斜面123に接する姿勢で、底板部6の長辺6aは移送方向に寝かせているか、または立てているかの何れかである。
【0058】
図10、図12に見られるように、第1ガイド板126を欠く個所において、斜面123は斜面122によって高さを低くされており、長辺6aを立てている部品Fは、底板部6の上端部に第1空気噴出孔132から常時噴出されている空気が当たることから、一点鎖線及び矢印hで示すようにボウル81の周縁部の上面88へ吹き飛ばされて排除される。従って、この選別を通過して第1V溝トラック128を更に移送されてゆく部品Fは天板部5または底板部6を斜面123に接して長辺6aを移送方向に向けたものとなる。
【0059】
第1空気噴出孔132の下流において、部品Fは第2ガイド板136によって姿勢の変化を抑制されつつ移送されるが、更には図9を参照し、第2ガイド板136の欠落した個所に設けられている第2空気噴出孔134によって、第1空気噴出孔132と同様に、長辺6aを立てている部品F、すなわち短辺6bを移送方向とする部品Fの吹き飛ばしが行なわれ、選別を確かなものとされる。ここにおいても、吹き飛ばされた部品Fは斜面138を経てボウル81の周縁部の上面88へ落下するが、ここを移送された後にトラック85へ戻される。
【0060】
第2姿勢選別部120を通過した部品Fは表裏矯正部140へ移送され図13、図14に示す第1光センサ154の直下へ到達するが、長辺6aを移送方向としてくる部品Fのうち、図15に示すように、底板部6を斜面143に接しているものは、天板部5が4本の光小孔148 、148 、148 、148 を一時には遮蔽することができず第1光センサ154の発光素子154aから受光素子154bに至る光を遮断しないのでそのまま移送される。他方、図16に示すように、天板部5を斜面143に接しているものは底板部6が光小孔148 、148 、148 、148 を一時に遮蔽するので、第1光センサ154の光が遮断され、その信号を受けて第3空気噴出孔152から瞬間的に空気が噴出され、部品Fは一点鎖線で示すように、すなわち矢印jで示すように反転され、底板部6を斜面144に接する姿勢とされる。従って、第1光センサ154と空気噴出孔152による表裏矯正機構を通過した部品Fは長辺6aを移送方向として、底板部6を第2V溝トラック142の斜面143または斜面144の何れかに接した状態で、すなわち、図1のAに示す姿勢と移送方向で斜面143または斜面144に接して二列で移送されるようになる。なお、噴出空気により斜面もしくは傾斜面144に反転もしくは傾倒されるのであるが、この時、噴出空気を受ける部位又は噴出空気の強さによっては部品Fが90度以上に回動せんとするが、これが傾斜面144と145との間の図示するような段部又は傾斜面145により防止され、確実に一点鎖線jで示すように回動して、他の傾斜面144に正立姿勢としてここを下流側に移送される。傾斜面145は傾斜面144に向かって傾斜しているので、勢いよく傾動させられてこの面上に至ったとしても、その正立姿勢を維持して他方の傾斜面144上にそのまま導かれる。
【0061】
表裏矯正部140を通過した後、合流部160における第3V溝トラック162の斜面163または斜面164上にあって二列で移送される部品FはU溝トラック165において合流されて、図1のAに示す姿勢と移送方向を持つ部品Fの一列となる。なお、図17で示すように第3V溝トラック162の対象線V は点Pを横切る垂直線V と同軸であり、上流側の第2V溝トラック140では図15で示すように対象線V は垂直線V に対し左側に傾き、これにより噴出空気により正立姿勢への傾倒作用を確実なものとしていたが、この第3V溝トラック162で対象線V を点Pを通る垂直線V と一致させることにより、かつまた、これに接続するU溝トラック165の中心線を図17で示したように整列させることにより、この第3V溝トラック162の斜面163と164で正立姿勢をとっている部品Fはそのまま確実に正立姿勢でU溝トラック165に合流することができる。
【0062】
合流部160で一列とされた後、部品Fは姿勢検査部170へ移送される。すなわち、ここにおいて、図1のAに示す姿勢と移送方向の部品Fの中に、移送方向はそのままで天板部5を下、底板部6を上にしたものの混在を検査し、混在しておれば、その排除が行なわれる。図19を参照して、分離部171で最終的な単層化の確認の後、姿勢検査のための第2光センサ155と第3光センサ156とがシリーズに配置され二重検査が行なわれる。第2光センサ155と第3光センサ156とは同様に構成されており、第3光センサ156の断面を示す図21を参照し、狭巾トラック172を通過する部品Fが図1のAに示す姿勢である場合には天板部5が4本の光小孔177 、177 、177 、177 を一時には遮蔽せず光センサ156の発光素子156aから受光素子156bに至る光を遮断しないのでそのまま移送されるが、上下を逆にしたものが混在しておれば、その底板部6が4本の光小孔177 、177 、177 、177 を一時に遮蔽し、光センサ156の光を遮断するので、空気噴出孔188から瞬間的に空気が噴出されて、その部品Fは矢印mのように第2ポケット191へ吹き飛ばされ排除される。すなわち、この時の姿勢検査は上述の表裏矯正部140における姿勢チェックと同様の方式である。また、第3光センサ156と空気噴出孔188による作用は上流の第2光センサ155と空気噴出孔184においても同様である。
【0063】
なお、ポケット191へ落下した部品Fはポケット191に開口192を有するトンネル193、または同じく開口194を有するトンネル195を経由してボウル81の底面82へ戻される。
【0064】
姿勢検査部170を通過した部品Fは姿勢保持部190において、図22を参照し図1のAに示す姿勢と移送方向の部品Fが移送される巾と高さを有し、かつ底面が水平なトラック196上を、抑え板198によって姿勢が変わることのないようにして捩り振動パーツフィーダ100の下流端まで移送される。
【0065】
捩り振動パーツフィーダ100に続く直線振動パーツフィーダ200においては、図23を参照し、振動トラフ211とその立上り部211a、及び上蓋212によって図1のAに示す姿勢と移送方向の部品Fが移送される移送路213とされ、次工程へ移送し供給される。この間、図23に示す第4光センサ216によって、図1のAの姿勢と移送方向の部品Fとは上下を逆にした部品Fの混在の有無の最終チェックが行なわれ、もし混在が発見された場合には直線振動パーツフィーダ200及び捩り振動パーツフィーダ100の両者を停止させる。第4光センサ216による姿勢チェックは4本の光小孔214 、214 、214 、214 を光路とする発光素子216aから受光素子216bへの光が部品Fの底板部6で遮断されるかどうかで決定され、上述の表裏矯正部140におけるチェックと同様である。
【0066】
更には、振動トラフ211の先端部における上蓋212に設けられている移送方向を向いて下向き傾斜の空気噴出孔219から常時噴出されている空気によって部品Fは押圧され、有している直線振動を消去されつつ次工程へ供給される。
【0067】
また、直線振動パーツフィーダ200の上流部において、振動トラフ211の移送路213を上下に貫通する光路を有し、オーバーフローを監視する第5光センサ221によって、詰りその他による部品Fのオーバーフローが検知された場合にも直線振動パーツフィーダ200と捩り振動パーツフィーダ100の両者が停止される。
【0068】
以上、本発明の実施例について説明したが、勿論、本発明はこれに限られることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0069】
例えば本実施例においては、捩り振動パーツフィーダ100で部品Fの姿勢と移送方向を整え、直線振動パーツフィーダ200でそれらを保持して次工程へ供給するようにしたが、捩り振動パーツフィーダ100の下流に直線状のシュートを連接して捩り振動の駆動部71による振動で次工程へ供給するようにし、直線振動パーツフィーダ200を省略してもよい。
【0070】
また本実施例においては、姿勢選別板111によって図2のAまたはBに示す姿勢の部品Fを選別し、更には図1のAまたはBに示す姿勢の部品Fの上へ重なった部品Fを排除し得るので、分離板91及びワイパー93の何れか一方、または両方を省略し得る。
【0071】
また本実施例においては、部品Fの姿勢をチェックする第1から第4までの各光センサ154、155、156、216に共通するが、それらの代表例としての第1光センサ154について、その光路である4本の光小孔148 、148 、148 、148 を同一径としたが、移送する部品の形状によっては径を異ならせてもよく、また4本以外の複数としてもよい。更には4本の光小孔148 、148 、148 、148 に代えて、光小孔の列の長さと同じ長さのスリットとすることも可能である。
【0072】
また本実施例においては形状が極めて小さい部品Fを整送対象としたが、これより大きい部品を同様な装置で整送することも可能である。
【0073】
また以上の実施例では、側面が工字形状の部品について説明したが、形状はこれに限定されることなく、上記部品Fと同様に重心、形状の関係で安定な立ち居姿勢をとり、この内、正立姿勢と倒立姿勢を安定にとる部品であれば、如何なる部品に対しても本発明は適用可能である。
【0074】
なおまた、以上の実施例では、合流トラックとしてのU溝トラック165には正立姿勢にすべく第2V溝トラック142で姿勢を判別して第3V溝トラック162を介してこれに導くようにしたが、場合によっては第3V溝トラック162を省略して第2V溝トラック142から直接、U溝トラック165に導入させるようにしてもよい。勿論、第2V溝トラック142の谷底線はU溝トラック165の中心線に整列させるものとする。
【0075】
また、U溝トラック165に変えて移送面が水平であるトラックを用いてもよい。この場合、トラックの断面形状台形状、あるいはコの字形状であってよく、また、若干ボウルの径内方または径外方に数度傾斜していてもよい。何れにしても、上流側の第2V溝トラック142の谷底に整列してその移送方向を定める中心線が定められており、全て正立姿勢で部品Fがこの移送面が水平または径内方または径外方に数度傾斜したトラックに導入されるようにしてもよい。また、場合によってはU溝トラック165に変えてV溝であるがそのVがなす角度が殆ど180度に近いような合流用のトラックを用いてもよい。
【0076】
また以上の実施例では、第2V溝トラック142第3V溝トラック162及びU溝トラック165はボウルの一部をなすように円弧状に形成されたが、勿論これらは直線的に形成されてもよく、また、らせん状のトラックを形成させている振動パーツフィーダに変えて直線的なトラフを備えたリニア振動フィーダにも本発明は適用可能である。
【0077】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の部品の整送装置によれば、立体的形状の部品の正立姿勢のみを効率良く次工程に供給することができる。更に、具体的には捩り振動パーツフィーダのボウルにおいて部品の底板部の長辺を周壁に接して移送させるようにしているので、整送対象は極めて小さい部品であるにもかかわらず、従来例の長辺を径方向にして移送する場合に比較して移送能力が約4倍となり、1分間当り約500個を整送することができる。更には、第1姿勢選別部、第2姿勢選別部における確実な選別作用に加え、姿勢検査部において、第2光センサ、第3光センサをシリーズに設け二重検査して所定以外のものを排除するようにしているので、所定の整送姿勢の達成率は99.98%と極めて高い値が得られる。また更には直線振動パーツフィーダを接続して第4光センサによって所定の整送姿勢以外のものが検知される場合には全系を停止させるようにしているので、次工程へは所定の整送姿勢以外のものは供給されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による側面が工字形状の部品の整送装置の整送対象としての部品の斜視図であり、Aは所定の姿勢と移送方向を示し、BはAに示す姿勢とは上下が逆の姿勢を示す。
【図2】図1における部品の異なる姿勢を示す図であり、Aは底板部の長辺を横にして立つ姿勢、Bは底板部の短辺を横にして立つ姿勢を示す。
【図3】本発明の実施例による側面が工字形状の部品の整送装置全体の部分破断側面図である。
【図4】同装置全体の平面図である。
【図5】図4における単層化部の拡大平面図である。
【図6】同装置における第1姿勢選別部の拡大平面図である。
【図7】図5における[7]−[7]線方向の断面図である。
【図8】図6における[8]−[8]線方向の断面図である。
【図9】図4における第2姿勢選別部の拡大平面図である。
【図10】図4における第2姿勢選別部の部分拡大斜視図である。
【図11】図9における[11]−[11]線方向の断面図である。
【図12】図9における[12]−[12]線方向の断面図である。
【図13】図4における表裏矯正部の拡大平面図である。
【図14】図13における[14]−[14]線方向の断面図である。
【図15】図14におけるトラック部分の拡大図であり、Aは断面図、Bはその部分の平面図であり、部品が光小孔を遮蔽していない状況を示す。
【図16】図15に対応する図面であり、部品が光小孔を遮蔽している状況を示す。
【図17】図13における[17]−[17]線方向の断面図である。
【図18】図4における合流部近傍の拡大斜視図である。
【図19】図4における姿勢検査部と姿勢保持部の拡大平面図である。
【図20】図19における[20]−[20]線方向の断面図である。
【図21】図19における[21]−[21]線方向の断面図である。
【図22】図19における[22]−[22]線方向の断面図である。
【図23】図4における[23]−[23]線方向の断面図である。
【図24】図4における[24]−[24]線方向の断面図である。
【図25】従来例による側面が工字形状の部品の整送装置の整送対象としての部品の斜視図である。
【図26】従来例の整送装置の平面図である。
【図27】図26における[27]−[27]線方向の断面図である。
【図28】図26における[28]−[28]線方向の断面図である。
【符号の説明】
5 天板部
6 底板部
81 ボウル
84 空検知センサ
85 トラック
90 単層化部
91 分離板
93 ワイパー
100 捩り振動パーツフィーダ
104 早出しゲート板
110 第1姿勢選別部
111 姿勢選別板
115 隙間
116 窪み
117 第1ポケット
120 第2姿勢選別部
128 第1V溝トラック
132 第1空気噴出孔
134 第2空気噴出孔
140 表裏矯正部
142 第2V溝トラック
148 光小孔
148 光小孔
148 光小孔
148 光小孔
152 空気噴出孔
154 第1光センサ
154a 発光素子
154b 受光素子
155 第2光センサ
156 第3光センサ
160 合流部
162 第3V溝トラック
165 U溝トラック
170 姿勢検査部
172 トラック
175 光小孔
175 光小孔
175 光小孔
175 光小孔
177 光小孔
177 光小孔
177 光小孔
177 光小孔
184 空気噴出孔
188 空気噴出孔
191 第2ポケット
192 トンネル開口
194 トンネル開口
200 直線振動パーツフィーダ
211 振動トラフ
212 上蓋
214 光小孔
216 第4光センサ
217 圧縮空気配管
219 空気噴出孔
F 部品

Claims (2)

  1. 側面が工字形状で、ほぼ正方形の天板部と長方形の底板部とを有し、該底板部は前記天板部の各辺と同等の大きさの短辺とそれより大きい長辺を有して、高さは前記短辺より小さい部品を移送する捩り振動パーツフィーダにおいて、そのボウルに設けたトラック上に、前記高さより僅かに大きい隙間によって前記天板部または前記底板部を上向きとしている姿勢の単層の前記部品は通過させるが、それ以外の姿勢の前記部品は排除する第1姿勢選別部と、移送方向に直角な断面がV字形状の第1V溝トラックの径内方を向く面に前記部品の前記天板部または前記底板部を沿わせしめた時に高さの大となる前記部品を排除する第1噴出空気によって、前記長辺を移送方向とする前記部品は通過させるが、前記短辺を移送方向とする前記部品は排除する第2姿勢選別部と、前記第1V溝トラックに続く第2V溝トラックの径内方を向く面に沿いつつ前記長辺を移送方向とする前記部品の姿勢を判別する第1光センサと前記部品の姿勢を反転させる第2噴出空気とによって、前記第2V溝の径内方を向く面に前記底板部を沿わせている前記部品はそのままとし、前記天板部を沿わせている前記部品は反転させてその底板部を前記第2V溝トラックの径外方へ向く面に沿わせしめる表裏矯正部と、前記第2V溝トラックの何れかの面に前記底板部を沿わせている前記部品を一列に合流させるための移送方向に直角な断面がU字形状のU溝トラックを有する合流部と、前記U溝トラックに続く狭巾トラック上で前記長辺を移送方向として移送される前記部品の姿勢を判別する第2光センサと前記部品を排除する第3噴出空気とによって、前記天板部を上向きとしている前記部品は通過させるが、前記底板部を上向きとしている前記部品は排除する姿勢検査部とが設けられており、
    前記第1光センサと前記第2光センサによる姿勢の判別が、前記底板部の長辺側の端面によって一時に遮蔽され、前記天板部の端面によっては一時には遮蔽されない複数の小孔の列、またはスリットを光路とする発光素子から受光素子に至る光の遮断の有無によって行なわれる部品の整送装置において、
    前記捩り振動パーツフィーダの下流端に、移送する前記部品の姿勢を保持するための上蓋が設けられた振動トラフを有する直線振動パーツフィーダが接続されていることを特徴とする部品の整送装置。
  2. 前記振動トラフの下流端部において、移送される前記部品を上方から押圧して前記部品の有する振動を消去しつつ次工程へ送り出す空気を噴出させるための、前記上蓋に移送方向を向いて下向き傾斜に貫通する空気噴出孔とこれに接続された圧縮空気配管とが設けられている請求項に記載の部品の整送装置。
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