JPH08252543A - 混載型の部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数種の部品を１台の装置が供給することが
でき、異なる部品を供給する際の装置の省スペース、省
コストを図ることができ、また作業者による部品供給装
置への部品の投入作業の容易化を図ることができるよう
にする。 【構成】 投入された部品を順次整列させて供給する部
品投入手段と、部品投入手段の出口部においてそれぞれ
の部品の特徴を検出して異なる部品を判別する部品判別
手段と、部品判別手段からの信号を受けて上記各部品を
指定の位置へ分別する部品分割手段と、分割された部品
を供給する移送路を備えた部品供給手段とから構成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数種の部品を分別し
ながら供給する混載型の部品供給装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動機などに各種部品を供給する
場合、図１に示すような螺旋状の通路を有する円筒状の
振動式部品供給装置を用いている。この種の部品供給装
置は中心部ａに多数の同一な部品を収容し、振動によっ
て収容された部品は螺旋状通路ｂを移動しながら強制的
に整列され、供給部ｃにおいて指定された姿勢で供給さ
れるようになっている。

【０００３】しかし電子部品等のような断面形状が同一
で長さが異なるような複数種の部品を供給する場合、上
記部品供給装置を用いると同一の長さごとに上記の部品
供給装置を別々に用意し、それぞれ同一の部品を収容し
て供給しなければならなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、上記従来の構
成においては部品の種類の増加に伴って部品供給装置の
数も増加するので、省スペース、省コストを実現するこ
とが困難であった。また部品供給装置を管理する作業者
にとっても部品供給装置へ部品を補充する際、外見上似
かよった部品を指定の部品供給機に分類して供給しなけ
ればならず、指定外の部品をあやまって投入する可能性
も高かった。

【０００５】本発明は上記のことにかんがみなされたも
ので、複数種の部品を１台の装置で供給することがで
き、異なる部品を供給する際の装置の省スペース、省コ
ストを図ることができ、また作業者による部品供給装置
への部品の投入作業の容易化を図ることができるように
した混載型の部品供給装置を提供することを目的とする
ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る混載型の部品供給装置は、投入された
部品を順次整列させて供給する部品投入手段と、部品投
入手段の出口部においてそれぞれの部品の特徴を検出し
て異なる部品を判別する部品判別手段と、部品判別手段
からの信号を受けて上記各部品を指定の位置へ分別する
部品分割手段と、分割された部品を供給する移送路を備
えた部品供給手段とから構成されている。

【０００７】

【作 用】部品投入部に投入された種類の異なる部品
はこれの出口部に至る間に順次任意の順序で整列され、
この出口部において部品判別手段にて個々に判別され
る。この判別された信号により部品分別手段にて各部品
があらかじめ指定された位置へ分別され、この各分別さ
れた部品は部品供給手段よりそれぞれ供給される。

【０００８】

【実 施 例】本発明の実施例を図２以下に基づいて説
明する。図２は本発明装置の概略構成を示すもので、部
品投入手段１、部品判別手段２、部品分別手段３、部品
供給手段４とからなっている。そして、部品投入手段１
において供給したい数種類の部品を混載して投入し、部
品供給手段４の出口からはそれぞれの部品が任意の並び
で整列して供給されるようになっている。

【０００９】部品投入手段１に投入された部品は部品判
別手段２によってどの部品が供給されたかを検出機によ
って検出して、どの部品が投入されたかが判別される。
部品分割手段３では上記部品判別手段２にて判別された
信号をもとにあらかじめ指定された位置へ分別し、この
各部品が部品供給手段４にて分別された状態のまま供給
先まで供給されるようになっている。

【００１０】図４，図５は本発明装置の第１の実施例の
具体的な構成を示すもので、供給部品としては図６の
（ａ），（ｂ），（ｃ）に示すような、それぞれ断面形
状が同一で、長さのみが異なり、かつそれに応じてピン
の数が異なる複数のコネクタ部品５ａ，５ｂ，５ｃを用
いた。そして、部品投入手段１は螺旋状通路６を有する
振動式パーツフィーダ７を用い、これの中心部７ａに投
入された上記コネクタ部品５ａ，５ｂ，５ｃは順序不同
状態で列状に並んで上記螺旋状通路６の出口通路６ａに
搬送されるようになっている。

【００１１】部品判別手段２は上記部品投入手段１の螺
旋状通路６の出口部に設けられていて、螺旋状通路６の
出口通路６ａの延長上に設けられた部品判別レール８
と、これの両側に位置する一対の特徴検出機９ａ，９ｂ
からなっている。この特徴検出機９ａ，９ｂは図５に示
すように、これの一方に多数個、例えば４８個の投光器
１０を水平に１ｍｍ間隔で並置し、他方に、各投光器１
０からの光を受光する同数の受光器（図示せず）を並置
して、両者間を通過するコネクタ部品５ａ，５ｂ，５ｃ
を判別するようになっている。

【００１２】部品分別手段３は上記部品判別手段２の上
方に配置されており、これは汎用の一軸ロボット１１を
使用しており、シリンダ等により上下する昇降装置１２
とハンド装置１３とを有し、これは上記部品判別手段２
からの判別信号により作動し、部品判別レール８上のコ
ネクタ部品５ａ，５ｂ，５ｃを部品供給手段４に分別供
給するようになっている。部品供給手段４は直進フィー
ダ１４が用いられ、これには部品の分類ごとに溝を刻ん
だレール１５が取付けてある。

【００１３】上記構成における作用を以下に説明する。
まず図６に示したような形状で、それぞれ長さ（ピンの
数）が異なるコネクタ部品５ａ，〜５ｃを部品投入手段
１の振動式パーツフィーダ７の中心部７ａに混載して投
入する。中心部７ａに投入されたコネクタ部品５ａ，〜
５ｃは振動式パーツフィーダ７が振動することにより螺
旋状通路６に沿って移動し、この間に各コネクタ部品５
ａ，〜５ｃは螺旋状通路６に多数取付けられた整列装置
により順不同状態で一定の方向（長手方向）に整列され
る。

【００１４】次にこのコネクタ部品５ａ，〜５ｃは螺旋
状通路６の出口通路６ａより部品手段２の部品判別レー
ル８に流れてこれの先端に設けたストッパ８ａにて止め
られる。流れを止められた先頭の部品は部品判別レール
８の両側に設けられた一対の特徴検出機９ａ，９ｂにて
読みとられる。そしてこの読み取り信号はコネクタ部品
５ａ，〜５ｃの突起部のパターンとして得られ、得られ
たパターンは図３に示すように、あらかじめバックプロ
パゲーション法によって学習させておいた３層ニューラ
ルネックワークの入力層に入力され、ネットワークを通
して出力層からは並んだ部品列の先頭部品の種類を示す
信号が得られる。

【００１５】次に部品分別手段４の昇降装置１２が下が
り、ハンド装置１３で先頭部品を把持し、上昇してこの
先頭部品を部品差別手段３から取り出す。取り出した部
品はニットラルネットワークからの信号により分別する
場所が決められており、一軸ロボット１１が指定の位置
まで移動する。そしてこの一軸ロボット１１は部品の種
類と同数のレール１５が設けられた直進フィーダ１４の
指定分別先のレールの上方まで移動すると下動して把持
していた部品をこのレール中に離す。レール１５内に収
まった部品は直進フィーダ１４により供給先まで移動す
る。

【００１６】一方一軸ロボット１１は直進フィーダ１４
に部品を供給した後、再び部品判別レール８の上方へ移
動して次の部品判別信号が入力されるまで待機する。以
下これら一連の動作を繰り返すことによってそれぞれ長
さの異なる部品を１台の部品供給装置で分別し供給され
る。

【００１７】上記実施例において、部品投入手段２に振
動式パーツフィーダ７を用いたので、部品判別レール８
に並んだ部品列は振動しながら特徴検出機９ａ，９ｂに
て検出される信号は不安定になりやすく、この検出信号
が不安定になると部品判別は不正確になるが、この実施
例では部品判別手段２にニューロを用いたことにより、
上記不安定な検出信号に対しても確実な部品判別が行な
える。

【００１８】また、この部品供給装置で、これにて供給
する部品に変更があった場合だと、従来では部品判別ア
ルゴリズムをプログラムし直さなければならなかった
が、本発明装置ではニューロの学習によって容易に供給
部品の変更を行なうことができ、作業者に専門知識を必
要とせず汎用性を有している。

【００１９】上記実施例では長さの異なる複数の部品を
判別、分別して供給するようにした例を示したが、同一
形状でも種類の異なる複数種の部品を判別、分別して供
給することができる。図７はその一例である第２の実施
例を示すもので、部品投入手段１のボールフィーダ１６
にＩＣ部品のように、形状が同一で種類が異なる複数の
部品を混載して投入すると、この各部品はボールフィー
ダ１６のフィーダ出口１６ａに到達する間に一定の方向
に並び整列される。そこでこのフィーダ出口１６ａの上
方に設けた部品判別手段２のＣＣＤカメラ１７により、
先頭部品の表示ラベルを読み取り、どの部品かが判別さ
れる。

【００２０】ＣＣＤカメラ１７にて判別された部品は上
記第１の実施例の場合と同様に一軸ロボット１１にて取
り出され、直進フィーダ１４の該当するレールへ供給さ
れる。

【００２１】図８は本発明の第３の実施例を示すもの
で、直進フィーダ１４を一軸ロボット１１に取り付け、
この直進フィーダ１４がホールフィーダ１６の供給方向
と直角方向に動くようにし、部品判別手段２から直接直
進フィーダ１４の該当するレールへ直接供給するように
なっている。この構成において、部品判別手段２におけ
る先頭部品を止めるストッパは開閉可能にする。この実
施例によれば部品を高速で分別供給することができる。
直進フィーダ１４は部品をロボットなどに供給する際
は、ある一定の位置に移動する。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、自動機
等に複数種の部品を供給する際、従来では１部品種に対
して１台の部品供給装置を用意しなければならないとこ
ろを、部品判別部、部品分別部を設けることによって複
数類の部品を１台の部品供給装置に混載して供給するこ
とができる。従って、全体として部品供給装置の数を削
減することができるので省スペース、省コストが容易に
実現できる。また作業者が供給部品の補充を部品供給装
置に対して行う場合、従来は補充部品をそれぞれの部品
供給装置に対して１種類ずつ投入しなければならないの
で、本来補充するべき部品以外の部品を誤って投入する
可能性が大きかったが、本発明は１台の部品供給装置に
複数種の部品を混載できるので異部品を誤って投入する
可能性を減少させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来の一般的な振動式パーツフィーダを示す
平面図である。

【図２】 本発明に係る混載型の部品供給装置の構成要
素及び作用順序を示すブロック図である。

【図３】 図２における部品判別手段でのニューロを用
いた部品判別方法の概念図である。

【図４】 本発明に係る混載型の部品供給装置の第１の
実施例を示す斜視図である。

【図５】 本発明の第１の実施例における部品判別手段
を拡大して示す斜視図である。

【図６】 （ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は本発明の
第１の実施例において判別供給しようとする部品の例を
示す側面図である。

【図７】 本発明の第２の実施例を示す斜視図である。

【図８】 本発明の第３の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１…部品投入手段、２…部品判別手段、３…部品分別手
段、４…部品供給手段、５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄ…コネ
クタ部品、６…螺旋状通路、６ａ…出口通路、７…振動
式パーツフィーダ、８…部品判別レール、８ａ…ストッ
パ、９ａ，９ｂ…特徴検出機、１０…投光器、１１…一
軸ロボット、１２…昇降装置、１３…ハンド装置、１４
…直進フィーダ、１５…レール、１６…ボールフィー
ダ、１６ａ…フィーダ出口、１７…ＣＣＤカメラ。

フロントページの続き (72)発明者 山口 満久 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入された部品を順次整列させて供給す
   る部品投入手段と、部品投入手段の出口部においてそれ
   ぞれの部品の特徴を検出して異なる部品を判別する部品
   判別手段と、部品判別手段からの信号を受けて上記各部
   品を指定の位置へ分別する部品分割手段と、分割された
   部品を供給する移送路を備えた部品供給手段とからなる
   ことを特徴とする混載型の部品供給装置。