JP3546445B2 - ウエザストリップの押出成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、部位によって断面形状が異なるウエザストリップに係り、詳しくは、シャッタ手段の移動により未加硫ゴムの吐出断面形状を変更させて断面形状の異なるウエザストリップを成形するための押出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の車両本体開口部周縁には、ドア等の相手部材との間をシールするためにウエザストリップが装着されている。図12に示すように、ウエザストリップ31は公知の押出成形法により長尺状に形成され、同図に示すような断面形状を有している。すなわち、ウエザストリップ31は、車両本体に取着される断面略U字形のトリム部32と、同トリム部32から車外側(図では右側)に延出され、車両本体の接合部分等を覆うための意匠用のリップ部33等を備えている。リップ部33は、その先端において車内側(図の下側)に突出する先太り部33aを有している。そして、ウエザストリップ31の車両本体への装着時において、上記リップ部33の先太り部33aが車両本体に当接している。
【0003】
ところで、車両本体側の取付部は、部位によってその形状等が異なっている。このため、近年では前記リップ部33の幅Wを取付部位によって変更したいという要求が高まりつつある。そこで、この要求に応えるための技術として、例えば特開平61−230930号公報に開示されたものが挙げられる。
【0004】
この技術では、未加硫状態のゴムを押出オリフィスから押し出すようにしている。そして、例えば前述したように、リップ部33の幅Wを部分的に短くしたい場合には、シャッタ手段を移動させて前記押出オリフィスの一部を塞ぐ。この一部の閉塞により、図13に示すように、リップ部33の幅Wをある部位においては短くすることが可能となる。しかも、上記技術によれば、カッターで切断することによりリップ部33の幅を変更する場合とは異なり、余剰の捨て材(未加硫ゴム)の発生を抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、押出オリフィスをシャッタ手段により部分的に閉塞するようにしていた。このため、未加硫ゴムの供給量が一定であるにもかかわらず、オリフィスの開口面積が変動し、オリフィス部分における吐出圧力及び未加硫ゴムを送り出すヘッドの内部圧力等が変動してしまっていた。その結果、部位によって未加硫ゴムの吐出流速が変動することとなり、その流速変動が大きい場合には、得られるウエザストリップ31が部分的に変形してしまうおそれがあった。すなわち、ウエザストリップ31が安定した形状でもって得られないおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、部位によって断面形状が異なるウエザストリップを成形するに際し、捨て材を発生させることなく、しかも、形状の安定化を図り、もって所望とする形状のウエザストリップを確実に得ることのできるウエザストリップの押出成形方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明においては、未加硫ゴムを前方へ押し出すためのヘッドと、前記ヘッドの前側に配設され、前記未加硫ゴムをウエザストリップの最大幅形状に形成可能な開口部を備えたメインダイプレートと、前記開口部の前側において設けられ、自身の移動により前記未加硫ゴムの吐出断面形状を変更するためのシャッタ手段とを用い、前記未加硫ゴムの押出に際し、前記シャッタ手段を移動させることにより、部位によって断面形状が異なるウエザストリップを1サイクル毎に成形するための押出成形方法であって、前記ヘッドへは未加硫ゴムがその供給量を一定に供給されるとともに、前記ヘッドの内部において、前記未加硫ゴムを、複数の流路内流動させ、かつ、ほぼ前記開口部において合流しあうようにするとともに、そのうちの少なくとも1つの流路は前記シャッタ手段の移動による圧力変動を直接受けうるようにし、該未加硫ゴムの流路の途中には、該流路を流れる未加硫ゴムが一時的に収容され、その未加硫ゴムの容量を調整するためのヘッド内容量調整機構を設け、前記ヘッド内容量調整機構により、前記開口部からの未加硫ゴムの吐出流速をほぼ一定に調整するようにしたことをその要旨としている。
【0008】
また、第2の発明においては、第1の発明のウエザストリップの押出成形方法において、前記ヘッド内容量調整機構はシリンダ及びシリンダ内に摺動可能に配設されたピストンからなることをその要旨としている。
【0009】
さらに、第3の発明においては、未加硫ゴムを前方へ押し出すためのヘッドと、前記ヘッドの前側に配設され、前記未加硫ゴムをウエザストリップの最大幅形状に形成可能な開口部を備えたメインダイプレートと、前記開口部の前側において設けられ、自身の移動により前記未加硫ゴムの吐出断面形状を変更するためのシャッタ手段とを用い、前記未加硫ゴムの押出に際し、前記シャッタ手段を移動させることにより、部位によって断面形状が異なるウエザストリップを成形するための押出成形方法であって、前記シャッタ手段によって変更させられた吐出断面形状の末端を、シャッタ手段で変更させられる前の断面形状の末端の湾曲形状に形成する成形用ローラが、前記シャッタ手段の前側において、かつ、シャッタ手段の動きに連動して設けられ、前記ウエザストリップの断面形状が変更された時に、前記成形用ローラによって、吐出断面形状の末端が付形されることをその要旨としている。
【0010】
【作用】
従って、上記第1の発明の構成によれば、ヘッドから未加硫ゴムが前方へ押し出される。ヘッドの前側に配設されたメインダイプレートの開口部によって、未加硫ゴムがウエザストリップの最大幅形状に形成されうる。そして、シャッタ手段の移動により、未加硫ゴムの吐出断面形状が変更される。この変更により、部位によって断面形状が異なるウエザストリップが成形される。
【0011】
ここで、本発明によれば、未加硫ゴムは、ヘッドの内部において、複数の流路内を流動し、かつ、ほぼ前記開口部において合流しあう。そして、そのうちの少なくとも1つの流路はシャッタ手段の移動による圧力変動を直接受けうる。すなわち、前記シャッタ手段が移動し、未加硫ゴムの開口面積が変動した場合には、少なくとも1つの流路にはヘッド内において圧力変動を受ける可能性があるが、その圧力変動は該流路の基端側へと伝播する。従って、微小な圧力変動であれば、この伝播中において、圧力変動が十分に減衰されて、実質的に圧力変動が抑制されることとなる。このため、吐出時の未加硫ゴムの流速はさほど変動しなくなる。また、ヘッド内に形成された未加硫ゴムの圧力変動を直接受けうる前記流路の途中に設けられたヘッド内容量調整機構によって、未加硫ゴムが一時的に収容されることにより、ヘッド内の未加硫ゴムの容量が適宜に調整されうる。このため、シャッタ手段の移動によって吐出部分の開口面積が変動したとしても、ヘッド内容量ひいては吐出量をその変動に併せて調整することが可能となる。従って、ヘッド内圧力の変動、吐出時における未加硫ゴムの流速変動を実質的に抑制することが可能となり、吐出される未加硫ゴムの流速はほぼ一定に保持される。
【0012】
また、第2の発明の構成によれば、第1の発明におけるヘッド内容量調整機構がシリンダ及びピストンからなり、ピストンがシリンダ内で摺動することにより、ヘッド内の未加硫ゴムの容量が調整されうる。
【0013】
併せて、第3の発明の構成によれば、得られるウエザストリップの少なくとも意匠面側にはバリが形成されることがなくなる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜11に基づいて説明する。
図2に示すように、車両本体1のドア開口部周縁には長尺状のウエザストリップ2が取着されている。このウエザストリップ2は、後述する押出成形法によってEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)により形成され、一部を除きほぼ同一の断面形状をなしている。すなわち、図3に示すように、ウエザストリップ2は、車両本体1の図示しないフランジに嵌合される断面略逆U字状をなすトリム部3と、該トリム部3の一端縁から車外側(図3の右側)に延びるリップ部4とを有している。このリップ部4の先端には、車内側(図3の下側)に突出する先太り部4aが一体的に形成されている。そして、ウエザストリップ2の車両本体1への装着時において、上記リップ部4の先太り部4aが前記車両本体1に当接し、リップ部4によって車両本体1の接合部分等が覆われるようになっている。これにより、車外側からみたときの意匠性の向上が図られる。
【0015】
同図に示すように、本実施例では、ウエザストリップ2の断面形状が部位によって異なっており、より詳しくは、リップ部4の幅Wがその部位によって異なっている。これは、車両本体1の取付部の形状が部位によって異なっているためである。但し、本実施例において、前記先太り部4aは、いずれの部位においてもほぼ一定の幅w1を有し、ほぼ同一形状をなしている。
【0016】
次に、上記のウエザストリップ2を製造する際に使用される押出成形装置について説明する。
図1,4に示すように、未加硫のEPDM(未加硫ゴム)は押出成形装置を介して前方(図1の左方)へ押し出され、所定の形状に成形されるようになっている。すなわち、成形装置は、未加硫ゴムを前方へ押し出すためのヘッド5と、ヘッド5の前面に当接配置されたメインダイプレート6と、同メインダイプレート6の前面に当接配置された固定オリフィスプレート7及びシャッタ手段としての可動オリフィスプレート8と、その前方に設けられた成形用ローラ9とを備えている。より詳細に説明すると、メインダイプレート6には、前記ウエザストリップ2の概略形状を形成するための開口部10が形成されている。この開口部10は、前記トリム部3に相当する箇所においては、同トリム部3と同一形状を有している。また、開口部10は、前記リップ部4に相当する箇所においては、最大幅のリップ部4をほぼ形成することができるように、最大幅とほぼ同等に形成されている。
【0017】
また、固定オリフィスプレート7は、メインダイプレート6の前面に当接した状態で固定され、前記開口部10のうちリップ部4を形成するための部分よりも上側に配置されている。より正確には、固定オリフィスプレート7の下面と、前記開口部10のうちリップ部4を形成するための部分の上端面とは面一になっている。
【0018】
さらに、可動オリフィスプレート8は、メインダイプレート6の前面に当接した状態で前記固定オリフィスプレート7よりも下方に配置されている。この可動オリフィスプレート8は、前記リップ部4の下面(車内側面)の形状に則して形成され、その途中には、前記先太り部4aを形成するための凹部としての切欠き部11が形成されている。この可動オリフィスプレート8は、固定オリフィスプレート7の下面に当接した状態で配置され、リップ部4の幅方向(図4の左右方向)に摺動可能となっている。
【0019】
併せて、前記固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8の前側には、上下一対の成形用ローラ9が設けられている。図4,5に示すように、成形用ローラ9は、未加硫ゴムの押出方向と直交する方向に配設されたシャフト12により回転可能に支承されている。また、前記成形用ローラ9は相互に当接した状態となっている。これら成形用ローラ9の一側の周面は、外方(図5の右方)ほど拡径するように湾曲形成され、上下一対の周面形状は、先太り部4aの先端の円弧形状と同様の形状とされている。
【0020】
また、本実施例において、成形装置の前記ヘッド5には、前記可動オリフィスプレート8の移動に伴い変動する必要吐出量を確保するための機構等が設けられている。すなわち、図1に示すように、ヘッド5の後端側(図の右端側)には、未加硫ゴムを前方へ押し出すためのスクリュ16,17を有する押出機18,19が設けられている。また、ヘッド5内には、前記押出機18,19からの未加硫ゴムを前方へ導出するための通常部材料流路20及び可変部材料流路21が形成されており、両者は、その先端部(図の左端部)において合流している。すなわち、前記通常部材料流路20は、主に前記トリム部3を成形するための未加硫ゴムを導出するための流路であり、可変部材料流路21は主にリップ部4を成形するための流路である。さらに、前記可変部材料流路21は、途中で、定常部材料流路22及び分流部材料流路23に一旦分岐されている。
【0021】
前記分流部材料流路23の途中には、吐出量を調整して未加硫ゴムの流速変動を確実に抑制するための手段が設けられている。すなわち、分流部材料流路23には、シリンダ24が開口形成されており、該シリンダ24内にはピストン25が配設されている。このため、分流部材料流路23内を流れる未加硫ゴムは、シリンダ24内に収容されうるようになっているとともに、その容量はピストン25の動きに伴って調整されるようになっている。
【0022】
同図に示すように、本実施例では、前記可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9(シャフト13も含む)並びに前記ピストン25を移動させるための駆動装置26,27,28が設けられている。これら駆動装置26〜28は、例えばサーボモータ等により構成されている。さらに、本実施例では、これら駆動装置26〜28を制御するためのコントローラ29が配設されている。そして、コントローラ29により、各駆動装置26〜28が駆動制御され、可動オリフィスプレート8、成形用ローラ9及びピストン25等の移動量が調整されるようになっている。但し、本実施例においては、説明の便宜上、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9は、ほぼ一体となって移動する構成となっている。
【0023】
本実施例では、1本のウエザストリップ2を製造する場合の1サイクルにおける時間に対するシリンダ24内の容量及び開口部10からの吐出量の関係は、例えば図11に示すようなものとなっている。すなわち、通常部材料流路20、定常部材料流路22及び分流部材料流路23への未加硫ゴムの供給量はほぼ一定である。そして、可動オリフィスプレート8が内方へ移動され、リップ部4を形成するための開口面積が減少するような場合には、主として分流部材料流路23内の未加硫ゴムが過剰となるおそれがあるため、これを抑制するには、吐出量を減らす必要がある。かかる場合、ピストン25を引き下げることによりシリンダ24内の容量が増加する。そして、シリンダ24内の容量が増加している場合には分流部材料流路23内を流れる未加硫ゴムがシリンダ24内へ蓄えられることとなり、分流部材料流路23から吐出される量が減少する。従って、開口部10からの吐出量は減少することとなる。これにより、オリフィスから押し出されるリップ部4に関しては、所望とする形状を得ることができる。
【0024】
一方、可動オリフィスプレート8が外方へ移動され、リップ部4を形成するための開口面積が増大するような場合には、オリフィスへ供給される未加硫ゴムが不足するおそれがあるため、これを抑制するには、吐出量を増やす必要がある。かかる場合、ピストン25を押し上げることによりシリンダ24内の容量が減少する。そして、シリンダ24内の容量が減少している場合には分流部材料流路23内を流れる未加硫ゴムに加えて、シリンダ24内に蓄えられていた未加硫ゴムも分流部材料流路23内へ流れ出すことになる。そのため、分流部材料流路23から吐出される量が増大する。従って、開口部10からの吐出量は増大することとなる。オリフィスから押し出されるリップ4に関しては、所望とする形状を得ることができる。但し、シリンダ24内の容量の変化に対する開口部10からの吐出量変化には若干のタイムラグがあり、この点は、前記コントローラ29による駆動装置26〜28の駆動タイミングが適宜に調整されうる。
【0025】
また、本実施例では、同図に示すように、1サイクル当たり少なくとも1回は、ヘッド5内容量が最小となるような設定がなされている。この設定により、1サイクルに少なくとも1回はシリンダ24内の未加硫ゴムは全て分流部材料流路23内に流出するようになっている。
【0026】
さらに、本実施例では、最終的に前記のウエザストリップ2を製造するための製造装置が配設されている。すなわち、製造装置は、前記成形装置の外に、押出された未加硫ゴムを加硫するための加硫装置(図示せず)や、加硫されたEPDMを冷却するための冷却装置(図示せず)や、EPDMを所定長に切断して最終的にウエザストリップ2を得る切断装置(図示せず)等を備える。但し、本実施例において、これら各装置はいずれも公知の技術を利用したものであるため、これらの詳細についてはその説明を省略する。
【0027】
次に、上記の成形装置をはじめとする製造装置を用いたウエザストリップ2の製造に際しての作用(主として成形方法)について説明する。
まず、前記押出機18,19を駆動させ、未加硫ゴムを前方へと導出する。すると、未加硫ゴムは、通常部材料流路20及び可変部材料流路21内を流動する。前記通常部材料流路20内を流動する未加硫ゴムは、そのままメインダイプレート6の開口部10へと導かれる。一方、可変部材料流路21内を流動する未加硫ゴムは定常部材料流路22及び分流部材料流路23内に分流される。定常部材料流路22に分流された未加硫ゴムは、そのままメインダイプレート6の開口部へと導かれる。また、分流部材料流路23に分流された未加硫ゴムは、前記シリンダ24の開口部分を通過してメインダイプレート6の開口部へと導かれる。
【0028】
ここで、当初においては、図6に示すように、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9は最外方(図の最右方)に位置された状態となっている。 そして、この状態から各流路20,22,23を流れた未加硫ゴムは、メインダイプレート6の開口部10から導出される。すると、メインダイプレート6の開口部10から押出された未加硫ゴムは、ウエザストリップ2の概略形状にほぼ形成される。すなわち、この押出により、トリム部3の形状が形成されるとともに、リップ部4の部分が大まかに形成されることになる。
【0029】
続いて未加硫ゴムは、前記リップ部4に相当する部分において、前記開口部10の前面に配置された固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8の間を通過する。この通過に伴い、図8に示すように、先太り部4aの形状がほぼ形成されるとともに、リップ幅Wが決定される。このとき、前記固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8の境界部分には、未加硫ゴムが入り込んでしまう可能性がある。かかる場合には、先太り部4aの先端縁側の意匠面側に未加硫ゴムによるバリBが一瞬形成されるおそれがある。しかし、本実施例によれば、その後、上下一対の成形用ローラ9の周面により、先太り部4aの先端縁が湾曲形状に成形され、このときに、同時にバリBが消滅する。このため、得られるウエザストリップ2の少なくとも意匠面側にはバリBが形成されることがなくなる。
【0030】
さて、上記の押出中において、前記コントローラ29が、リップ部4の幅Wを短く変更するタイミングが到来したと判断したとき、コントローラ29により駆動装置26〜28が適宜に駆動制御される。すなわち、図9に示すように、駆動装置28により、ピストン25が引き下げられる。これにより、シリンダ24内の容量が増大する。そして、かかる場合には分流部材料流路23内を流れる未加硫ゴムがシリンダ24内へ蓄えられることとなり、分流部材料流路23から吐出される量が減少する。従って、開口部10からの吐出量は減少する。そして、若干のタイムラグをもって、図7,9に示すように、駆動装置26,27により、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9が内方(図7では左方、図9では上方)へと移動する。すると、可動オリフィスプレート8が内方に移動することから、先太り部4aを形成するための切欠き部11も移動する。このため、未加硫ゴムの先太り部4aに相当する部分の位置が内方に移動する。また、成形用ローラ9が内方へ移動することから、開口部10から押出された未加硫ゴムのうちの外方部分、すなわち、リップ部4の先端部分に相当する部分の成形部位も内方へ移動する。このとき、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9は一連の動きの中で連続的に移動するので、リップ部4は長さ方向に沿って滑らかに、かつ、連続的に縮幅される。また、このとき、固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8間の開口部分の面積は減少するものの、上述したように、開口部10からの吐出量も減少する。このため、吐出される未加硫ゴムの流速はほぼ一定に保持される。
【0031】
また、逆に、コントローラ29が、リップ部4の幅Wを元の幅に戻すべく、長く変更するタイミングが到来したと判断したとき、上記と逆の動作が行われる。すなわち、図10に示すように、駆動装置28により、ピストン25が押し上げられる。これにより、シリンダ24内の容量が減少する。そして、かかる場合には分流部材料流路23内を流れる未加硫ゴムに加えて、シリンダ24内の未加硫ゴムが分流部材料流路23内へ流出することとなり、分流部材料流路23から吐出される量が増大する。従って、開口部10からの吐出量は増大する。そして、若干のタイムラグをもって、駆動装置26,27が駆動されることにより、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9は一体となって外方(図の右方)へ移動し、リップ部4は長さ方向に沿って滑らかに、かつ、連続的に拡幅される。このように、可動オリフィスプレート8及び成形用ローラ9が一体的に内方又は外方へ移動することにより、リップ部4の端縁部分が内方又は外方へ適宜に変更され、リップ部4に相当する部分の幅Wが変動する。そして、未加硫ゴムがウエザストリップ2の形状に成形される。
【0032】
その後、上記のように成形された未加硫ゴムは加硫装置、冷却装置、切断装置等の製造装置に供される。そして、未加硫ゴムは加硫され、冷却された後、ウエザストリップ前駆体(切断前のウエザストリップ2)は所定の長さに切断される。その結果、上述したような、部位に応じて幅Wが異なり、かつ、変化部においても直線部においてもその先端部の先太り部4aが常にほぼ同一の長さ及び形状(外観)を備えたウエザストリップ2が得られる。
【0033】
以上説明したように、本実施例によれば、ヘッド5に、前記可動オリフィスプレート8の移動に伴う吐出時の流速変動を抑制するための機構を設けるようにした。すなわち、まず、ヘッド5内には、各種材料流路20,22,23を設けるようにした。また、特に、分流部材料流路23内に圧力変動を受ける可能性がある。このため、該流路23内において圧力変動を受けた場合には、その圧力変動が他端側(図1の左側)において連通されている、圧力変動をほとんど受けない定常部材料流路22へと伝播する。従って、微小な圧力変動であれば、この伝播中において、圧力変動が十分に減衰されて、実質的に圧力変動を抑制することができる。
【0034】
また、本実施例では、分流部材料流路23の途中には、シリンダ24及びピストン25を設ける構成とした。そして、リップ部4の幅Wを変更するタイミングが到来したと判断したとき、コントローラ29によりピストン25の位置を適宜に調整制御するようにした。このため、固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8間の開口部分の面積に変動があったとしても、ヘッド5内の未加硫ゴムの容量がそれに応じて調整され、吐出量が適宜に変更されることとなる。従って、吐出時の未加硫ゴムの流速をほぼ一定に保持することができる。そのため、未加硫ゴムの流速の急激かつ大きな変動に起因してリップ部4が変形してしまうという不具合を未然に防止することができる。すなわち、ウエザストリップ2の形状の安定化を図ることができ、もって、所望とする形状を確実に得ることができる。
【0035】
さらに、本実施例によれば、未加硫ゴムが固定オリフィスプレート7及び可動オリフィスプレート8の間を通過するのに伴い、両者7,8の境界部分に未加硫ゴムが入り込んでしまい、バリBが一瞬形成されるおそれがある。しかし、その後、上下一対の成形用ローラ9の周面により、先太り部4aの先端縁が湾曲形状に成形され、このときに、同時にバリBが消滅する。このため、得られるウエザストリップ2の少なくとも意匠面側にはバリBが形成されることがなくなる。その結果、リップ部4の機能を十分に発揮させることができるとともに、外観品質の向上を図ることができる。
【0036】
また、本実施例では、可動オリフィスプレート8の移動によりリップ部の幅Wを調整するようにした。従って、カッターで切断することによりリップ部の幅を変更する場合とは異なり、余剰の捨て肉(未加硫ゴム)の発生を抑制することができる。
【0037】
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部を適宜に変更して次のように実施することもできる。
(1)前記実施例では、圧力変動を抑制するための機構として、ヘッド5内に複数の流路20,22,23を設け、そのうちの分流部材料流路23が圧力変動を受ける可能性があるという構成と、シリンダ24及びピストン25により、ヘッド内容量を調整するという構成との2つの構成を併用するようにしたが、いずれか一方のみを採用する場合に具体化してもよい。
【0038】
また、前記実施例のように複数の流路を設ける場合、流路は2つ以上であればいくつ設ける構成としてもよい。
(2)前記実施例では、2つの押出機18,19を用いる構成としたが、押出機は1つであってもよい。
【0039】
(3)前記実施例では、可動オリフィスプレート8と成形用ローラ9とを一体的に駆動させるようにしたが、例えば両者8,9の動きに多少のタイムラグを設ける等、両者8,9が若干異なった動きをするような構成としてもよい。また、前記実施例では、シャッタ手段として可動オリフィスプレート8を用いる構成としたが、その外にも、単純に蓋材によってオリフィスを開閉させるという構成により、断面形状を変更させるようにしてもよい。
【0040】
(4)前記実施例では、ウエザストリップ2をEPDMにより形成したが、その他のゴムを用いてもよい。また、前記実施例では、車両本体1のドア開口部周縁に取着されるウエザストリップ2を製造する場合に具体化したが、その他の箇所に取りつけられるウエザストリップに具体化してもよい。従って、ウエザストリップとしては、リップ部を備えていれば、いかなる形状を有していてもよく、例えば中空状のシールリップを有していてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のウエザストリップの押出成形方法によれば、部位によって断面形状が異なるウエザストリップを成形するに際し、捨て材を発生させることなく、しかも、形状の安定化を図り、もって所望とする形状のウエザストリップを確実に得ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における押出成形方法において、ヘッド内容量を調整する機構等を示すシステム図である。
【図2】一実施例におけるウエザストリップの取着位置を示す車両本体の側面図である。
【図3】一実施例におけるウエザストリップを示す部分斜視図である。
【図4】一実施例におけるウエザストリップの押出成形装置のメインダイプレートよりも前側の部材を示す部分斜視図である。
【図5】一実施例における押出成形装置のメインダイプレートよりも前側の部材を示す部分正面図である。
【図6】一実施例における押出成形装置のメインダイプレートよりも前側の部材を示す部分正断面図である。
【図7】一実施例における押出成形方法において、可動オリフィスプレート及び成形用ローラの移動状態を示す部分正断面図である。
【図8】一実施例における押出成形方法において、ウエザストリップを成形する際の、メインダイプレートよりも前側の部材の作用を説明する部分斜視図である。
【図9】一実施例における押出成形方法において、ヘッド内容量を調整する機構の作用を説明するシステム図である。
【図10】一実施例における押出成形方法において、ヘッド内容量を調整する機構の作用を説明するシステム図である。
【図11】一実施例において、1サイクルでの時間に対するシリンダ内の容量及び開口部からの吐出量の関係を示すタイミングチャートである。
【図12】従来技術におけるウエザストリップを示す断面図である。
【図13】従来技術において断面形状を変更させた場合のウエザストリップを示す断面図である。
【符号の説明】
2…ウエザストリップ、5…ヘッド、6…メインダイプレート、8…シャッタ手段としての可動オリフィスプレート、9…成形用ローラ、10…開口部、11…凹部としての切欠き部、20…圧力変動抑制手段の一部を構成する通常部材料流路、22…圧力変動抑制手段の一部を構成する定常部材料流路、23…圧力変動抑制手段の一部を構成する分流部材料流路、24…圧力変動抑制手段を構成するシリンダ、25…圧力変動抑制手段を構成するピストン。

Claims (3)

  1. 未加硫ゴムを前方へ押し出すためのヘッド(5)と、
    前記ヘッド(5)の前側に配設され、前記未加硫ゴムをウエザストリップ(2)の最大幅形状に形成可能な開口部(10)を備えたメインダイプレート(6)と、
    前記開口部(10)の前側において設けられ、自身の移動により前記未加硫ゴムの吐出断面形状を変更するためのシャッタ手段(8)と
    を用い、前記未加硫ゴムの押出に際し、前記シャッタ手段(8)を移動させることにより、部位によって断面形状が異なるウエザストリップ(2)を1サイクル毎に成形するための押出成形方法であって、
    前記ヘッド(5)へは未加硫ゴムがその供給量を一定に供給されるとともに、前記ヘッド(5)の内部において、前記未加硫ゴムを、複数の流路(20,22,23)内流動させ、かつ、ほぼ前記開口部(10)において合流しあうようにするとともに、そのうちの少なくとも1つの流路(23)は前記シャッタ手段(8)の移動による圧力変動を直接受けうるようにし、該未加硫ゴムの流路(23)の途中には、該流路(23)を流れる未加硫ゴムが一時的に収容され、その未加硫ゴムの容量を調整するためのヘッド内容量調整機構(24,25)を設け、前記ヘッド内容量調整機構(24,25)により、前記開口部(10)からの未加硫ゴムの吐出流速をほぼ一定に調整するようにしたことを特徴とするウエザストリップの押出成形方法。
  2. 前記ヘッド内容量調整機構はシリンダ(24)及びシリンダ(24)内に摺動可能に配設されたピストン(25)からなることを特徴とする請求項1に記載のウエザストリップの押出成形方法。
  3. 未加硫ゴムを前方へ押し出すためのヘッド(5)と、
    前記ヘッド(5)の前側に配設され、前記未加硫ゴムをウエザストリップ(2)の最大幅形状に形成可能な開口部(10)を備えたメインダイプレート(6)と、
    前記開口部(10)の前側において設けられ、自身の移動により前記未加硫ゴムの吐出断面形状を変更するためのシャッタ手段(8)と
    を用い、前記未加硫ゴムの押出に際し、前記シャッタ手段(8)を移動させることにより、部位によって断面形状が異なるウエザストリップ(2)を成形するための押出成形方法であって、
    前記シャッタ手段(8)によって変更させられた吐出断面形状の末端を、シャッタ手段(8)で変更させられる前の断面形状の末端の湾曲形状に形成する成形用ローラ(9)が、前記シャッタ手段(8)の前側において、かつ、シャッタ手段(8)の動きに連動して設けられ、前記ウエザストリップ(2)の断面形状が変更された時に、前記成形用ローラ(9)によって、吐出断面形状の末端が付形されることを特徴とするウエザストリップの押出成形方法。
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