JP3546263B2 - 地下貯水槽等に用いる積上げ部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下貯水槽あるいは地下貯留浸透槽等の水溜め空間に並べて配備されて使用されたり、それらの並べて配備されたものに段積みされる積上げ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平4−26648号公報に、雨水等の貯留浸透施設についての記載があり、この公報に、タンク部内に容器状部材を縦横かつ上下に積み上げることについての記載がある。この容器状部材は、多数の孔を有する底部及び周側壁で構成されており、文字通り、物を入れるバケツ、器、箱といったような容器の形状をなしたものである。このような容器状部材を重ね合わせてタンク内の充填材とする場合、上載荷重に対して大きな強度を示すのは、周側壁が垂直になっている容器である。しかしながら、周側壁が垂直になっている容器状部材は、運搬時や保管時に重ね合わせても容積が小さくならず、きわめて輸送効率や保管効率が悪く、物流費が高くなるという課題があった。
【0003】
また、上記公報に記載のように、底壁に対して周側壁を鈍角にした場合、すなわち、周側壁を底壁に向けて下窄まりに傾斜させた場合、図10のように同一方向で重ねれば1つの容器100の開口部に他の容器200の底壁210が入り込み、他の容器200の底壁210が容器100の周側壁120の内面に接する形で重なる。このようにして、容器200の開口に別の容器300を重ねれば、それらの容器を全体としてコンパクトに梱包でき、持ち運びや保管にきわめて便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような容器状部材には、大きな問題があった。すなわち、多数の通水口が開設された多角形の周側壁と底壁とを有する容器状部材は周側壁が傾斜しているため、これらの容器状部材を積み上げたときに大きな上載荷重が加わると周側壁が座屈を生じやすく、仮に周側壁の一部に座屈が生じるとその影響が他の部分にも及んで座屈範囲が簡単に広がってしまう。このような状況は、周側壁の厚さを厚くすることによって多少は改善されるけれども、本質的な解決策とはなり得ない。
【0005】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、積み上げたときに上記した周側壁に相当する筒壁が垂直になって上載荷重に対する大きな対抗力を発揮するにもかかわらず、嵩張らないコンパクトな形に梱包して搬送したり保管したりすることのできる地下貯水槽等に用いる積上げ部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る地下貯水槽等に用いる積上げ部材は、地中に凹入状に形成された水溜め空間に並べて配備されたり、あるいは並べて配備されたものに段積みされて使用される積上げ部材であって、四角形の面板とこの面板の相隣接する2つの辺部から垂直に立ち上げられた平面視L形の側板とを有しかつ上記面板と上記側板とに通水口が開設されていると共に、互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせることによって上記側板が四角筒状の垂直な筒壁を形作りかつ上記面板がその筒壁の下端部と上端部とに配備されて中空の六面体を形成する同一形状の一対の合成樹脂製の分割体でなり、個々の分割体の上記側板の先端部に溝部が設けられ、個々の分割体の上記面板に、一対の分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせたときに相手方分割体の上記溝部が嵌合する突起が設けられ、個々の分割体の上記面板の外表面が、その分割体に積み上げられる他の分割体の上記面板に対する水平な重なり面になっている、というものである。
【0007】
この積上げ部材においては、一対の分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせると、その一対の分割体によって中空の六面体が形成される。しかも、一対の分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせたときには、一方の分割体の側板の先端部に設けられている溝部が、その相手方である他方の分割体の面板に設けられている突起に嵌合するので、一対の分割体が正確に位置決めされて上記のように突き合わされる。したがって、中空の六面体でなる当該積上げ部材の形が正確に定まり、当該積上げ部材を上下多段に積み上げたり左右前後に並べやすくなる。その上、六面体でなる当該積上げ部材は、四角筒状の垂直な筒壁を有し、かつ、その六面体を形成している個々の分割体の面板の外表面によって形成される上面や下面が他の分割体の面板に対する水平な重なり面になっているので、当該積上げ部材を上下に段積みすると、個々の積上げ部材の筒壁のそれぞれが垂直になり、そのために、上載荷重に対してその筒壁が大きな対抗力を発揮する。
【0008】
また、個々の分割体は多数のものを同じ向きにして嵌合させると、側板同士および面板同士が互いに重なり合ってコンパクトな形になる。
【0009】
本発明に係る積上げ部材においては、個々の分割体の上記側板の先端部に係合爪が設けられ、個々の分割体の上記面板に、一対の当該分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせたときに相手方分割体の上記係合爪が係合する係合溝部が設けられている、という構成を採用することが望ましい。このようにしておくと、一対の分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせたときには、一方の分割体の側板の先端部に設けられている係合爪が、その相手方である他方の分割体の面板に設けられている係合溝部に係合するので、一対の分割体が相互に結合される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の一形態である積上げ部材4を用いて施工した地下貯水槽Aを概略的に示した一部省略縦断面図、図2は地下貯水槽Aを概略的に示した平面構成図、図3は分割体40の平面図、図4は図3のX−X線に沿う断面図、図5は分割体40の要部の斜視図、図6は中空の六面体の正面図、図7は図6のY−Y線に沿う断面図、図8は図7のZ−Z線に沿う拡大断面図、図9は分割体40を嵌合状に重ねた状態の説明図である。
【0011】
図1に示した地下貯水槽Aは、地面を掘り下げることによって地中に凹入状に形成された水溜め空間1を有する。この水溜め空間1において、その周囲壁面11はその地層を形成している土砂の安息角を勘案して上開き状に傾斜している。この水溜め区間1の底壁面12とその底壁面12に連続する上記周囲壁面11とは通水性を持たない遮水シート2で被覆されており、その遮水シート2の上に不織布21が配備されている。上記遮水シート2には塩化ビニル樹脂シート、ゴムシート、ポリエチレン樹脂シートなどのシートを用いることができる。
【0012】
水溜め空間1の底壁面12に、上記遮水シート2と上記不織布21とを介して集合体3が装填されている。この集合体3は、水平に並べられかつ上下に段積みされた多数の積上げ部材4でなる。これらの積上げ部材4は、合成樹脂製で中空の六面体でなり、個々の積上げ部材4自体が水溜め用の空隙を有し、それらの空隙が互いに連通して全体として1つの大きな空間を形成している。
【0013】
上記集合体3の周囲に、垂直に立ち上げられたコンクリート製の仕切壁5が設けられている。この仕切壁5には多数の通水孔51が貫通状に形成されていて、この通水孔51によって上記仕切壁5に通水性が付与されている。図例では、上記水溜め空間1の中央部の2箇所にも垂直に立ち上げられた仕切壁5,5が設けられていて、この仕切壁5,5によって上記集合体3が左右に2分割されている。そして、上記仕切壁5と上記周囲壁面11との間の空間や、中央部の2箇所の仕切壁5,5の間の空間に小形固形物の集合でなる通水層6…が配備されている。通水層6は、砕石を上記空間に装填することによって形成されている。この通水層6を砂利や玉石などの小石で形成することも可能である。さらに、上記集合体3と上記通水層6との上に透水層7が配設されている。この透水層7は土砂を敷き詰めることによって形成されており、その透水層7を利用して芝生が植生されている。透水層7の上に自動車の駐車場を形成することも可能である。なお、上記仕切壁5をポーラスコンクリート製にしてその仕切壁5に通水性を付与しておいてもよい。また、仕切壁5の厚さは、上記集合体3に加わる荷重や通水層6に加わる荷重など総合的に勘案してそれらに耐え得る強度を持つような厚さにしておく。また、上記仕切壁5をFRPなどのプラスチック製にすることも可能であり、そうすることによって仕切壁の軽量化が達成され、運搬、施工が容易になるという利点がある。
【0014】
上記積上げ部材4によって形成されている上記水溜め用の空隙に上記遮水シート2と上記通水層6とを貫通して延びる地表水導入路8の終部が配置されている。この地表水導入路8は、図示していない建物の屋根から雨樋を介して集められた雨水や、都市公園の歩道脇に設けられた側溝で集められた雨水やテニスコートなどから出る雨水を上記水溜め用の空隙に導入するために設けられている。さらに、上記水溜め空間1の底部に、上記水溜め用の空隙に溜まった水を排水するための排水溝91が設けられており、この排水溝91に、排水路9が接続されている。なお、排水路9は合成樹脂管を埋設することによって形成することができ、その排水路9の途中に調節弁92が介在されている。
【0015】
以上説明した地下貯水槽Aにおいて、水溜め空間1を取り囲んでいる壁13は必ずしも必要ではない。しかし、地盤の強化や安定化が必要な場合には、その壁13を所定の厚さの捨てコンクリート層で形成しておくとよい。
【0016】
上記積上げ部材4は、図3および図4に示した分割体40を一対(2つ)用意し、それら対称形状の一対の分割体40,40を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせることによって形成される中空の六面体でなる。分割体40は、ポリプロピレン樹脂やポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂で一体成形されている。
【0017】
図3および図4に示した分割体40は、四角形の面板41と、この面板41の相隣接する2つの辺部42,43から垂直に立ち上げられた平面視L形の側板44とを有しており、それらの面板41と側板44とには、多数の通水口45が開設されている。また、側板44の所定箇所には、その縦方向全長に亘る溝部46が設けられているのに対し、面板41における側板44が設けられていない残りの2つの辺部47,48には、図5に詳細に示したように上記溝部46に対応する突起49が膨出状に形成されている。さらに、側板44の先端部の所定箇所には、凹所61と、その凹所61内で側板44から突出された係合爪62が設けられているのに対し、面板41における側板44が設けられていない残りの2つの辺部47,48には、図5に詳細に示したように上記凹所61に対応する隆起部63とその隆起部63に具備された係合孔部64とが形成されている。そして、上記面板41の外表面(図4において下面)が水平な重なり面65になっている。そのほか、面板41には格子状のリブ66が設けられ、そのリブ66の所定の格子点にボス67が突設されている。
【0018】
以上説明した分割体40を一対用意し、その一対の分割体40を、互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせると、図6よび図7で判るように、一対の上記側板44,44が四角筒状の垂直な筒壁44Aを形作りかつ一対の上記面板41,41がその筒壁44Aの下端部と上端部とに配備されると共に、一方の分割体40の溝部46が他方の分割体40の突起49に嵌合し、しかも、一方の分割体40の凹所61が他方の分割体40の隆起部63に嵌合し、かつ一方の分割体40の係合爪62が図8のように他方の分割体40の隆起部63の係合孔部64に差し込まれて係合する。これにより2つの分割体40,40が結合されて、中空の六面体となり、これによって積上げ部材4が組み立てられる。なお、図7に仮想線で示したように、C字形の結合具68を、一対の分割体40,40の側板44,44の突合せ部に嵌合して両者を結合しておいてもよく、そのようにすることは、一対の分割体40,40の結合強度を高める上で好ましい。
【0019】
図6や図7で説明したように組み立てられた積上げ部材4が、冒頭で説明したように、図1に示した水溜め空間1に上下に段積みされ、かつ左右前後に並べられて集合体3を形成する。ここで、上記積上げ部材4は、四角筒状の垂直な筒壁44Aを有し、かつ、その積上げ部材4を形成している個々の分割体40,40の面板41,41の外表面によって形成される上面や下面が他の分割体の面板に対する水平な重なり面65になっているので、この積上げ部材4を上下に段積みした状態では、個々の積上げ部材4の筒壁44Aのそれぞれが垂直になる。そのため、個々の積上げ部材4に加わる垂直な上載荷重に対してその筒壁44Aが大きな対抗力を発揮し、筒壁44Aが通常時に受ける上載荷重によって座屈を生じにくくなる。また、積上げ部材4にあっては、それを形成している個々の分割体40の面板41に設けられたリブ66や側板44に設けられた溝部46が上載荷重に対する強度を高めるので、そのことが筒壁44Aの座屈をいっそう生じにくくすることに役立つ。
【0020】
この実施形態において、分割体40の面板41には、ボス67が設けられているので、一対の分割体40,40を組み合わせて中空の六面体を形成するときに、双方の分割体40,40のそれぞれのボス67,67を利用して図7に仮想線で示したように円筒状の支柱Pを立て、その支柱Pで上下の面板41,41を支えさせるようにしてもよく、そのようにしておくと、支柱Pによって発揮される補強作用によって筒壁44Aの座屈がいっそう生じにくくなる。上下、左右、前後に隣接する中空の六面体同士は、その隣接部分に設けた連結手段で連結してもよく、また、六面体を集合してそれらを帯状体で結束してもよい。
【0021】
なお、必要であるなら、最上段の個々の積上げ部材4に蓋体を取り付け、その蓋体によって積上げ部材4の通水口45を塞いでおいてもよい。この場合、上記透水層7はこの蓋体の上に形成される。なお、積上げ部材4の通水口45が小さい場合、蓋体は不要であり、また、実施形態においては、透水層7を使用したが、透水層7の代わりに遮水シート等を使用してもよい。
【0022】
上記した分割体40は、図9に示したように多数のものを同じ向きにして嵌合状に重ねることができる。このようにすると、互いに嵌合された分割体40,40の側板44,44同士および面板41,41同士が互いに重なり合ってコンパクトな形になり、多数の分割体40が嵩張らなくなるので、工場や地下貯水槽Aの施工現場で多数の分割体40を保管する場合にそれほど広いスペースが必要にならず、また、トラックで分割体40を搬送するときの分割体1個当りの搬送コストが安くつく。
【0023】
図1や図2で説明した地下貯水槽Aにおいて、上記水溜め空間1の周囲壁面11は上開き状に傾斜しているが、水溜め空間1の深さが浅く、しかも周囲壁面11の土質が崩れにくい場合は、周囲壁面11が略垂直になるように掘削してもよい。
【0024】
この地下貯水槽Aにおいては、地表に降った雨水が、上記透水層7を経て上記集合体3に備わっている水溜め用の空隙や上記通水層6に導入され、その通水層6に浸入した雨水は、上記仕切壁5に具備されている通水孔51によって上記空隙に導入されて貯留される。また、側溝などに集まった雨水などの地表水は上記地表水導入路8を経て上記空隙に直接に導入される。しかしながら、地表水の中に枯葉や土砂などの固形物が含まれている場合には、この地下貯水槽Aの前に固形物分離槽や濾過槽、沈殿槽などを設けてそれらの固形物を分離できるようにしておくことが望ましい。こうしておけば、固形物の混ざっていないきれいな水が上記水溜め用の空隙に溜まる。水溜め用の空隙に溜まった水は必要に応じて地下に浸透させたり排水路9を経て排水することができる。
【0025】
このような地下貯水槽Aは、集中豪雨などに見舞われたときに都市河川の水位が急激に上昇して氾濫を起こすといった事態を回避することに利用することができる。たとえば、集中豪雨の警報によってあらかじめ水溜め空間1を空にしておき、河川の水位がその集中豪雨によって上昇している間は、地表を流れて河川に流れ込もうとする雨水の一部をこの水溜め空間1に流入させて一時貯留しておき、集中豪雨が治まって河川の水位が下がったときにその水溜め空間1の貯留水を河川に放流するようにすると、河川の水位の急激な上昇による氾濫を回避することができる。また、火災などの緊急を要する場合には、水溜め空間1の貯留水を汲み上げ、防火用水などに用いることもできる。通常は、水溜め空間1の水を植物の潅水などに使用することができるのであり、そのためには、別途、水汲み口を水溜め空間1から導き出しておくことが好ましい。
【0026】
また、図1や図2に示した地下貯水槽Aのように、上記集合体3を左右に2分割し、その左右の集合体3,3の間の仕切壁5,5で挟まれた空間に砕石などの小形固形物の集合でなる通水層6を形成しておくと、1箇所の集合体3の規模が適切な規模に小さく抑えられるので、仕切壁5により積上げ部材4を位置ずれしないように固定する作用が確実に発揮されるようになるだけでなく、積上げ部材4の施工性も向上する。また、水が左側の集合体3の水溜め用の空隙から仕切壁5,5の相互間の上記通水層6を通過して右側の集合体3の水溜め用の空隙に移動するときに、その通水層6がフィルターとして水の浄化作用を発揮する。このため、その通水層6を炭や特殊な鉱物で形成しておくと、右側の集合体3の水溜め用の空隙から取り出す水を、その浄化の度合に応じて有効に活用することが可能になる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、中空の六面体によって形成された積上げ部材の筒壁のそれぞれが垂直になるので、その筒壁が上載荷重に対して大きな対抗力を発揮する。このため、地中に凹入状に形成された水溜め空間の地表面での開口部を覆って配設されている透水層を下から支え得るだけの十分に大きな強度を確保することが容易な地下貯水槽などに用いる積上げ部材を提供することが可能になる。また、そのように上載荷重に対して大きな対抗力を発揮するように筒壁が垂直になっているにもかかわらず、その積上げ部材が2つの同一形状の分割体を組み合わせることによって形成されており、しかも個々の分割体は、四角形の面板とこの面板の相隣接する2つの辺部から垂直に立ち上げられた平面視L形の側板とを有するものであるから、多数の分割体を同じ向きにして嵌合状に重ねると、互いに嵌合された分割体の側板同士および面板同士が互いに重なり合ってコンパクトな形になり多数の分割体が嵩張らないので、工場や地下貯水槽や地下貯留浸透槽などの施工現場で多数の分割体を保管する場合にそれほど広いスペースが必要にならず、また、トラックで分割体を搬送するときの分割体1個当りの搬送コストが安くつくという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である積上げ部材を用いて施工した地下貯水槽を概略的に示した一部省略縦断面図である。
【図2】地下貯水槽を概略的に示した平面構成図である。
【図3】分割体の平面図である。
【図4】図3のX−X線に沿う断面図である。
【図5】分割体の要部の斜視図である。
【図6】中空の六面体(積上げ部材)の正面図である。
【図7】図6のY−Y線に沿う断面図である。
【図8】図7のZ−Z線に沿う拡大断面図である。
【図9】分割体を嵌合状に重ねた状態の説明図である。
【図10】従来の容器状部材を積み重ねた状態の説明図である。
【符号の説明】
1 水溜め空間
4 積上げ部材
40 分割体
41 面板
42,43,47,48 辺部
44 側板
44A 筒壁
45 通水口
46 溝部
49 突起
62 係合爪
65 重なり面
64 係合溝部
Claims (2)
- 地中に凹入状に形成された水溜め空間に並べて配備されたり、あるいは並べて配備されたものに段積みされて使用される積上げ部材であって、
四角形の面板とこの面板の相隣接する2つの辺部から垂直に立ち上げられた平面視L形の側板とを有しかつ上記面板と上記側板とに通水口が開設されていると共に、互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせることによって上記側板が四角筒状の垂直な筒壁を形作りかつ上記面板がその筒壁の下端部と上端部とに配備されて中空の六面体を形成する同一形状の一対の合成樹脂製の分割体でなり、個々の分割体の上記側板の先端部に溝部が設けられ、個々の分割体の上記面板に、一対の分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせたときに相手方分割体の上記溝部が嵌合する突起が設けられ、
個々の分割体の上記面板の外表面が、その分割体に積み上げられる他の分割体の上記面板に対する水平な重なり面になっていることを特徴とする地下貯水槽等に用いる積上げ部材。 - 個々の分割体の上記側板の先端部に係合爪が設けられ、個々の分割体の上記面板に、一対の当該分割体を互いに点対称の姿勢で向き合わせて突き合わせたときに相手方分割体の上記係合爪が係合する係合溝部が設けられている請求項1に記載した地下貯水槽等に用いる積上げ部材。
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