JP3545078B2 - コードレス電話装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、親機と子機からなるコードレス電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コードレス電話装置の普及がめざましく、各家庭に一台は設置されるに至っている。
【0003】
ところで、上記コードレス電話装置にあっては、例えば、実開昭1−105236号公報に開示されているように、子機を充電器から外して通話開始状態(子機から通話要求信号を親機に対して送信し、親機において電話回線を閉結した状態)に設定した後、所定時間テンキーの入力がない場合、自動的に子機をスタンバイ状態(子機から終話信号を送信し、親機において電話回線を開放した状態)に設定するようにしている。これは、ユーザの誤操作等により、子機を通話開始状態に設定したような場合、話し中の状態が継続することになるのでこれを防止するためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上記構成において、同一の電話回線に他の電話装置を接続し、コードレス電話装置と所謂親子電話の形で使用する場合において、着信に対して一旦他の電話装置で応答し、その後コードレス電話装置の子機を通話開始状態に設定して他の電話装置をオンフックすると、この子機はテンキーを操作することなく相手方との通話に入るので、所定時間後には自動的にスタンバイ状態となり、ユーザにしてみれば突然に通話が切断された感を受けることになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のコードレス電話装置は、電話回線に接続される親機と、親機と無線接続される子機とからなり、親機を介して前記子機が外線と接続され、子機を、通話開始動作から所定時間内に少なくともダイヤルキーが操作されないときスタンバイ状態に設定するようにしたものにおいて、親機に、電話回線に接続された他の電話装置の使用状態を検出する手段と、検出手段が他の電話装置が使用中であることを検出しているとき、子機の通話開始動作を検出すると、使用中であることを示す信号を前記子機に送信する手段を設け、子機に、親機からの使用中であることを示す信号の受信に基づいてスタンバイ状態への移行を禁止する手段を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
本発明は上記のように構成したものであるから、子機を通話状態に設定したとき、他の電話装置が使用中であれば、子機の自動的なスタンバイ状態への復帰を禁止するものである。
【0007】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のコードレス電話装置(1)及び一般電話機(2)を同一の電話回線(L)に接続した場合のブロック図で、コードレス電話装置(1)は、電話回線(L)に接続される親機(3)とこの親機(3)と無線接続される子機(4)とからなる。
【0008】
図2は、本発明の親機のブロック図を示し、(5)は電話回線(L)に接続されたネットワーク回路で、電話回線(L)の接続回路も含んでいる。(6)はネットワーク回路(5)を介してトーン又はパルスのダイヤル信号を電話回線(L)に出力するダイヤル発信回路、(7)は受信した信号を復調し、ネットワーク回路(5)を介して電話回線(L)に出力する受信回路、(8)はネットワーク回路(5)を介して電話回線(L)より入力した信号を変調して子機(4)に送信する送信回路である。(9)は電話回線(L)の電圧を検出し、所定値以下になると検知信号を出力する電圧検出回路である。ところで、電話回線には、48Vの電圧が印加され、この電源供給により一般電話機(2)は基本動作が可能になっている。而して、一般電話機(2)をオフフックしてこの一般電話機(2)側に電流が流れると、電話回線(L)自体の抵抗と一般電話機(2)の内部抵抗による分圧により、回線電圧は低下することとなるため、電圧検出回路(9)により回線電圧を検出すれば一般電話機(2)がオンフックかオフフックかを判定することができる。又、電圧検出回路(9)は交換機に影響を与えない程度の電流が流れるよう入力抵抗を設定している。
【0009】
(10)はマイクロプロセッサからなる制御回路で、親機(3)の各回路を制御するものである。
【0010】
図3は、本発明の子機のブロック図を示し、(11)は親機(3)からの信号を受信する受信回路、(12)は受信回路(11)からの復調信号をアンプ(13)を介して再生するスピーカである。(14)はアンプ(15)を介してマイクロホン(16)から入力した信号を変調して親機(3)に送信する送信回路で、後述する制御回路(25)からの制御信号も変調して親機(3)に送信する。(17)は着信報知等を行なうベル、(18)は通話キー(19)、終話キー(20)及びテンキー(21)を含むキー回路である。(22)(22)は図示せぬ充電器に載置されたとき、この充電器の充電端子と接触し電池(23)を充電するための充電端子、(24)は充電中か否かを検出する充電検出回路で、充電中はHレベル信号を、充電中でないときはLレベル信号を出力する。(25)はマイクロプロセッサからなり、子機(4)の各回路を制御する制御回路である。
【0011】
次に、図4、図5は本発明の親機(3)及び子機(4)の制御回路(10)(25)に書き込まれた発信処理に関する要部のプログラムのフローチャートで以下これに基づいて動作を説明する。
【0012】
まず、子機(4)の制御回路(25)にあっては、通話キー(19)が操作されたか否か、又子機(4)が充電器から持ち上げられたか否か(充電検出回路(24)の出力はHレベルからLレベルに変化したか否か)を監視する(C1、2)。ここで、子機(4)が充電器から持ち上げられたとすると子機(4)の制御回路(25)は親機(3)に対し回線接続要求信号を送信する(C2、3)。この回線接続要求信号を受信した親機(3)の制御回路(10)は電話線(L)の電圧レベルを検出して一般電話(2)がオフフックであるか否か、即ち、一般電話機(2)が通話中であるか否かを判定する(S1、2)。通話中であると判定すれば通話信号を送信し、使用中でないと判定すれば通話信号は送信しない(S3)。そして、この後、親機(3)の制御回路(10)は電話回線(L)を閉結することになる(S4)。電話回線(L)が閉結されると、電話回線(L)からのダイヤルトーン信号が親機(3)を介して、子機(4)に送信され、この子機(4)のスピーカ(12)にて再生される。
【0013】
而して、親機(3)から通話信号の送信がない場合、子機(4)の制御回路(25)は内蔵のタイマーを作動させた後、テンキー(21)によるダイヤル入力を待つことになる(C5、6)。
【0014】
もし、タイマーが10秒を計時するまでにテンキー(21)によるダイヤル入力がなければ、制御回路(25)は親機(3)に対して終話信号を送信し、スタンバイ状態(送信回路(14)への電源を遮断した状態)に設定する(C7〜9)。終話信号を受信した親機(3)の制御回路(10)は電話回線(L)を開放した後、スタンバイ状態に設定する(S5〜7)。
【0015】
10秒以内にテンキー(21)によるダイヤル入力がなされると、子機(4)の制御回路(25)はタイマーをクリアし操作されたテンキー(21)に対応する番号のダイヤルデータを送信する(C6、10、11)。この後、更にテンキー(21)によるダイヤル入力がなされると、前述したと同様にして、操作されたテンキー(21)に対応する番号のダイヤルデータを送信することになる(C13、14)。而して、相手方の電話番号を全て入力し、電話局において交換処理が行われると、相手方の呼び出しが行われ、そして相手方が応答すれば通話を行うことができる。この状態で、子機(4)の終話キー(20)が操作され、これを子機(4)の制御回路(25)が検出すると、親機(3)に終話信号を送信した後、スタンバイ状態の設定し(C15、8、9)、そして終話信号を受信した親機(3)の制御回路(10)は前述したと同様にステップS6、7の処理を行うことになる(S5)。
【0016】
ところで、ステップC4で通話信号を受信した場合、子機(3)の制御回路(10)は内蔵のタイマーを作動させることなく、即座にステップC13に移行する。即ち、子機(4)を充電器から持ち上げたとき、一般電話機(2)がオンフック状態であれば、子機(4)は10秒間ダイヤル入力がないと自動的にスタンバイ状態に戻るが、一般電話機(2)がオフフック状態であれば、このような自動的なスタンバイ状態への移行は禁止される。これは、例えば、一般電話機(2)で通話しているとき、子機(4)での通話に変更した場合に、不意に通話が遮断されるのを防止するためである。
【0017】
次に、例えば、子機(4)が充電器に載置されていない状態でスタンバイ状態にある様な時は、通話キー(19)を操作しなければ通話することができない。この時は、子機(4)の制御回路(25)は回線接続要求信号を親機(3)に送信し、前述したステップC13に移行する(C1、12)。即ち、通話キー(19)の操作による場合は、少なくとも使用者の操作意思があるので、自動的なスタンバイ状態への復帰は行われない。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成したものであるから、子機を通話状態に設定したとき、他の電話装置が使用中であれば、子機の自動的なスタンバイ状態への復帰を禁止することになり、他の電話装置の通話を子機にて受け継いた時、この通話が不意に遮断されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコードレス電話装置の電話回線に一般電話機を接続した場合のブロック図である。
【図2】本発明の親機のブロック図である。
【図3】本発明の子機のブロック図である。
【図4】本発明の親機の制御回路に書き込まれた発信処理に関する要部のフローチャートである。
【図5】本発明の子機の制御回路に書き込まれた発信処理に関する要部のフローチャートである。
【符号の説明】
1 コードレス電話装置
2 一般電話機
3 親機
4 子機
9 電圧検出回路
10 制御回路
25 制御回路

Claims (1)

  1. 電話回線に接続される親機と、該親機と無線接続される子機とからなり、前記親機を介して前記子機が外線と接続され、前記子機を、通話開始動作から所定時間内に少なくともダイヤルキーが操作されないときスタンバイ状態に設定するようにしたものにおいて、前記親機に、前記電話回線に接続された他の電話装置の使用状態を検出する手段と、該検出手段が他の電話装置が使用中であることを検出しているとき、前記子機の通話開始動作を検出すると、使用中であることを示す信号を前記子機に送信する手段を設け、前記子機に、前記親機からの使用中であることを示す信号の受信に基づいてスタンバイ状態への移行を禁止する手段を設けたことを特徴とするコードレス電話装置。
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