JP3545048B2 - 電流遮断機付モータ - Google Patents

電流遮断機付モータ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、負荷が大きくなった際にアーマチュアに対する供給電流を遮断するのに利用される電流遮断機を内蔵した電流遮断機付モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、負荷が大きくなったらアーマチュアに対する供給電流を遮断する電流遮断機を内蔵した電流遮断機付モータとしては、バイメタル式の電流遮断機を樹脂製のホルダベースに設けた孔を介して金属製のギヤケーシング内に密閉状に収容しているものが知られている。この電流遮断機は一方の端子がアーマチュアの整流子に圧接される2個のブラシのうちの一方に電気的に接続され、他方の端子が外部回路に接続され、2個のブラシのうちの他方は外部回路に接続されているため、外部回路より電流が供給されると、電流は電流遮断機を通して一方のブラシから整流子に流れ、整流子からアーマチュアコイルを通って他方のブラシに流れることによって負荷に結合されるアーマチュアを回転させる。
【0003】
アーマチュアは回転中に負荷が極端に大きくなると回転数も下がり、一方のブラシから整流子に流れる電流も急激に大きくなって整流子および両ブラシが発熱するため、発熱によって電流遮断機に備えた感熱素子が熱変形し、一方の端子および他方の端子間を遮断して整流子に対する電流供給を停止することによりアーマチュアが過大電流の通過によって焼損しないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の電流遮断機付モータでは、電流遮断機がホルダベースに設けた孔を介してギヤケーシング内に密閉状に収容されていることから、電流遮断機は樹脂製のホルダベースを介して整流子およびブラシの熱が間接的に伝わる構造であり、樹脂製のホルダベースは熱伝導率が低いので、アーマチュアに対する負荷が極端に大きくなって電流も急激に大きくなることによって整流子および両ブラシが発熱した際、ホルダベースを介して電流遮断機にまで熱が伝わる時間に遅れが生じないとは言い難く、熱伝導の時間が遅れると、電流遮断を瞬時に行えなくなりうるという問題点があった。
【0005】
これに加え、電流遮断機はホルダベースに設けた孔を介してギヤケーシング内に密閉状に収容されており、電流遮断機が接触しているギヤケーシングは金属製のために放熱性が良く、負荷が極端に大きくなって電流も急激に大きくなることによって整流子および両ブラシが発熱しても、電流遮断機の感熱素子が熱変形するまでの時間に遅れが生じ電流遮断を瞬時に行えなくなりうるという問題点があった。
【0006】
【発明の目的】
この発明に係わる電流遮断機付モータは、大きな負荷変動があった際に、瞬時のうちに確実にアーマチュアに対する供給電流の遮断を行える電流遮断機付モータを提供することを目的としている。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わる電流遮断機付モータは、ヨークと、このヨークの内側に固定されたマグネットと、このマグネットの内周側に回転可能に配置され、且つ整流子を備えたアーマチュアと、このアーマチュアの整流子に圧接される複数個のブラシと、このブラシを整流子の外側に保持するため該複数個のブラシを先端側に装着した各ブラシホルダの基端側をそれぞれ各ターミナルを介して固定した樹脂性のホルダベースと、ブラシと外部回路とのあいだに電気的に接続され、整流子およびブラシの近傍で且つ該整流子およびブラシに対して無蓋状態でホルダベース上に配置された電流遮断機とをそなえている電流遮断機付モータであって、前記電流遮断機は、感熱素子と、この感熱素子の可動側に接続された第1の端子と、この感熱素子の固定側に接続された第2の端子から構成され、前記ホルダベースには、中央に整流子挿通孔を設けたホルダベース本体と、このホルダベース本体に形成され前記整流子挿通孔に連通するとともに前記整流子およびブラシ側が開口した電流遮断機収容凹部と、前記電流遮断機収容凹部の外側において前記ホルダベース本体の上面から突出した立上がり板と、この立上がり板の先端から前記整流子挿通孔の中心に向けてホルダベース本体の上面に略平行に突出した端子取付け用板とが備えられ、前記電流遮断機の感熱素子を前記電流遮断機収容凹部内に収容するとともに、該電流遮断機の第1の端子と第2の端子をそれ ぞれ前記端子取付け用板に固定し、前記感熱素子を前記ホルダベース本体に非接触で配置したことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
この発明の請求項1に係わる電流遮断機付モータにおいて、電流遮断機の感熱素子は、整流子挿通孔に連通するとともに整流子およびブラシ側が開口した電流遮断機収容凹部内に収容され、ホルダベース本体に非接触で配置されている。それ故、電流遮断機の感熱素子は、アーマチュアが定常状態で回転している際、アーマチュアの回転にともなって発生した気流を直接受けて強制的に冷却され、アマチュアにかかる負荷が増大して整流子および各ブラシが発熱した際には、この発生した熱を直接受けるため、熱損失の影響を受けにくく、瞬時に熱変形して回路を遮断する。
【0010】
【実施例】
図1ないし図4にはこの発明に係わる電流遮断機付モータの実施例が示されている。
【0011】
図示する電流遮断機付モータ1は、主として、ヨーク2、マグネット3、アーマチュア4、第1、第2、第3ブラシ5、6、7、第1、第2、第3ブラシホルダ8、9、10、第1、第2、第3、第4ターミナル11、12、13、14、ホルダベース15、電流遮断機16、減速機構17、出力軸18、ギヤケーシング19、ギヤケーシングカバー20とから構成されている。
【0012】
ヨーク2は、円筒形状に形成された筒部2aと、筒部2aの内側を塞ぐように筒部2aの一端側に固定されたエンド2bとからなり、筒部2aの他端側がギヤケーシング19の一端側にビス21をねじ込むことによって固定されている。また、ヨーク2の円筒部2aの内周面には半円筒形状の2個のマグネット3が夫々取付けられており、マグネット3、3の内周側にアーマチュア4が配置されている。エンド2bの中央にはヨーク側軸受22が配置されているため、アーマチュアシャフト4aの一端側が回転可能に支持されている。アーマチュアシャフト4aの他端側はギヤケーシング19に装着されたギヤケーシング側軸受23によって回転可能に支持されている。
【0013】
アーマチュア4には、マグネット3、3に対応した部分のアーマチュアシャフト4aにアーマチュアコア4bが固定されており、このアーマチュアコア4bにアーマチュアコイル4cが巻回されている。アーマチュアコイル4cは、予め定められたスロット数に対応してアーマチュアコア4bに巻回されており、アーマチュアコア4bの近傍のアーマチュアシャフト4aに固定した整流子4dに設けられた複数個の整流子片4d1に夫々電気的に接続されている。整流子4dの外側にはホルダベース15が配置されている。
【0014】
ヨーク2の筒部2aが固定されているギヤケーシング19はアルミニウム合金ダイカスト(ADC)製であって、凹状をなす減速機構収容部19aが形成されており、この減速機構収容部19aはギヤケーシングカバー20によって密封されている。
【0015】
減速機構収容部19aの内部にはアーマチュアシャフト4aが延出しており、この延出部分に減速機構17の一部を構成するウオーム17a、17bが形成されている。ウオーム17a、17bには減速機構17の他の一部を構成する中間ギヤ17c、17dが噛合っており、中間ギヤ17c、17dはウオームホイール17eに噛合っている。中間ギヤ17c、17dおよびウオームホイール17eはギヤケーシング19に回転可能に支持されており、ウオームホイール17eは同心円上に出力軸18を取付けているため、出力軸18はアーマチュアシャフト4aの回転力によりウオーム17a、17bと中間ギヤ17c、17dとウオームホイール17eとによって減速されて回転する。出力軸18は図示しないリンクを介してワイパに連結される。
【0016】
整流子4dの外側に配置されたホルダベース15は樹脂を素材として成形されており、図3に示すように、円環状をなすホルダベース本体15aの中央に整流子挿通孔15a1が形成されている。
【0017】
ホルダベース本体15aの上面15a2には、第1ターミナル11、第2ターミナル12、第3ターミナル13、第4ターミナル14がホルダベース本体15aの周方向に並べて夫々圧入固定されている。
【0018】
第1ターミナル11の一端側は第1ブラシホルダ8の基端側が固定され、この第1ターミナル11の他端側は電流遮断機16に備えられた第1の端子16aに電気的に接続されている。第1ターミナル11に固定された第1ブラシホルダ8の先端側には第1ブラシ5が装着されているため、第1ブラシホルダ8によって第1ブラシ5は整流子挿通孔15a1の中心に向けて付勢されて整流子4dの各整流子片4d1に圧接される。
【0019】
第2ターミナル12の一端側は電流遮断機16に備えられた第2の端子16bに電気的に接続され、この第2ターミナル12の他端側はホルダベース本体15aに貫通状に形成された外部回路接続用孔15a3内に挿入されている。第2ターミナル12の他端側はギヤケーシングカバー20上のコネクタ29において外部回路30に電気的に接続されるため、第2ターミナル12は電流遮断機16の第2の端子16bと、電流遮断機16の感熱素子16cと、電流遮断機16の第1の端子16aと、第1ターミナル11と、第1ブラシホルダ8と、第1ブラシ5とを通る導通経路を形成している。
【0020】
第3ターミナル13は第2ブラシホルダ9の基端側が固定されているとともにホルダベース本体15aの外部回路接続用孔15a3を通ってコネクタ29において外部回路30に電気的に接続されている。第3ターミナル13に固定された第2ブラシホルダ9の先端側には第2ブラシ6が装着されているため、第2ブラシホルダ9によって第2ブラシ6は整流子挿通孔15a1の中心に向けて付勢されて整流子4dの各整流子片4d1に圧接される。第3ターミナル13は第2ブラシホルダ9と第2ブラシ6とを通る導通経路を形成している。
【0021】
第4ターミナル14の一端側はホルダベース本体15aの外部回路接続用孔15a3を通ってコネクタ29において外部回路30に電気的に接続され、この第4ターミナル14の他端側は第3ブラシホルダ10の基端側が固定されている。第4ターミナル14に固定された第3ブラシホルダ10の先端側には第3ブラシ7が装着されているため、第3ブラシホルダ10によって第3ブラシ7は整流子挿通孔15a1の中心に向けて付勢されて整流子4dの各整流子片4d1に圧接される。第4ターミナル14は第3ブラシホルダ10と第3ブラシ7とを通る導通経路を形成している。
【0022】
ホルダベース本体15aには、整流子挿通孔15a1の一部に連通した電流遮断機収容凹部15a4が形成されている。電流遮断機収容凹部15a4は、整流子挿通孔15a1に連通するとともに整流子4dおよび各ブラシ5、6、7側が開口した矩形の凹状をなすものとして形成されており、幅寸法は電流遮断機16の幅寸法よりも大きく定められている。
【0023】
電流遮断機収容凹部15a4の外側には、図3に示すように、ホルダベース本体15aの上面15a2から上方に向けて突出した立上がり板15a5が形成されているとともに立上がり板15a5の先端から整流子挿通孔15a1の中心に向けてホルダベース本体15aの上面15a2に略平行に突出した端子取付け用板15a6が形成されている。
【0024】
電流遮断機16は、外形寸法が電流遮断機収容凹部15a4の大きさよりも小さく定められており、第1の端子16aに感熱素子16cの可動側が電気的に接続され、第2の端子16bに感熱素子16cの固定側が電気的に接続されている。
【0025】
電流遮断機16は、感熱素子16cが電流遮断機収容凹部15a4内に配置され第1、第2の端子16a、16bが端子取付け用板15a6にそれぞれ固定さ れているとともに該端子取付け用板15a6の上側まで突出させてあり、端子取付け用板15a6の上側で、突出部分の第1端子16aに第1ターミナル11が電気的に接続され、突出部分の第2の端子16bに第2ターミナル12が電気的に接続されている。
【0026】
また、電流遮断機16は、整流子4dおよび各ブラシ5、6、7に対して無蓋状態でホルダベース15上に配置され、整流子挿通孔15a1に連通するとともに整流子4dおよび各ブラシ5、6、7側が開口した電流遮断機収容凹部15a4内に電流遮断機16の感熱素子16cが配置される。この感熱素子16cはホルダベース本体15aに非接触状態で配置されている。
【0027】
そして、電流遮断機16の感熱素子16cは、ホルダベース本体15aに非接触でアーマチュア4の外周の外側に無蓋状態で配置されているため、アマチュア4にかかる負荷が増大して整流子4dおよび各ブラシ5、6、7が発熱した際には、この発生した熱を該感熱素子が直接受けるため、熱損失の影響を受けにくい。
【0028】
電流遮断機16は第1の端子16aから感熱素子16cの可動側と感熱素子16cの固定側を通って第2の端子16bに流れる電流値が定常値である際、アーマチュア4の回転にともなって発生した気流を直接受けるため強制的に冷却される。これに反して、第1の端子16aから感熱素子16cの可動側と感熱素子16cの固定側を通って第2の端子16bに流れる電流値が急激に大きな値となると、アーマチュア4の整流子4dおよび各ブラシ5、6、7も接触抵抗によって発熱するため、感熱素子16cは整流子4dおよび各ブラシ5、6、7が発生した熱により発熱して熱変形し、可動側が固定側から離間することによって第1の端子16aを第2の端子16bから遮断状態として外部回路30を遮断する。電流遮断機16は感熱素子16cの可動側が固定側から離間している状態で冷却されると、感熱素子16cが戻り変形して第1の端子16aを第2の端子16bに接続して外部回路30を遮断状態から導通状態に復帰させる。
【0029】
ここで、図4に示すように、アーマチュア4が定常状態で回転している際、電流遮断機16の感熱素子16cは、回転しているアーマチュア4が発生する気流を直接受けて強制的に冷却されており、アーマチュア4にかかっている負荷が極端に増大して回転を拘束され、整流子4dおよび各ブラシ5、6、7が発熱した際、樹脂製のホルダベース15を介さずに、しかも、ギヤケーシング19による熱損失の影響も受けずに、整流子4dおよび各ブラシ5、6、7の熱を電流遮断機収容凹部15a4内で直接受けるので、感熱素子16cは、図中に仮想線で表した場合の時間t0 よりも短い時間t1 の間に熱変形して瞬時のうちに回路を遮断する。外部回路30が遮断されることによってアーマチュア4に対する電流供給は中止されるため、アーマチュア4は回転を停止し、感熱素子16cは自然冷却されて戻り変形するので、外部回路30を導通状態に復帰させてアーマチュア4の回転を許容する。この状態で、アーマチュア4にかかっている負荷が増大したままで回転を拘束されていて、整流子4dおよび各ブラシ5、6、7が再度発熱すると、感熱素子16cは樹脂製のホルダベース15を介さずに、しかも、ギヤケーシング19による熱損失の影響も受けずに、整流子4dおよび各ブラシ5、6、7の熱を電流遮断機収容凹部15a4内で直接受けて短い時間で熱変形して回路を遮断し、負荷が取り除かれるまでの間は、これを繰り返してアーマチュア4に大電流を流さないようにしている。
【0030】
このような構造をなす電流遮断機付モータ1は、ホルダベース15の外部回路接続用孔15a3を通して電流遮断機付モータ1の外側で第2ターミナル12、第3ターミナル13、第4ターミナル14に外部回路30を接続する。外部回路30は図示しないワイパスイッチを介して電源に電気的に接続されているため、ワイパスイッチが低速モードに切換えられると、第2ターミナル12から第4ターミナル14に通電経路が形成されて電流が供給される。
【0031】
ワイパスイッチが低速モードに切換えられることによって供給された電流は第2ターミナル12から電流遮断機16の第2の端子16bと、電流遮断機16の感熱素子16cと、電流遮断機16の第1の端子16aと、第1ブラシホルダ8と、第1ブラシ5と、第1ブラシ5が圧接している一つの整流子片4d1、この整流子片4d1が電気的に接続されているアーマチュアコイル4c、アーマチュアコイル4cに電気的に接続されているとともに第2ブラシ6に圧接しているもう一つの整流子片4d1、第2ブラシ6、第2ブラシホルダ9、第3ターミナル13を通って流れるため、アーマチュアコイル4cが励磁され、アーマチュアコイル4cが励磁されることによって発生した磁力とヨーク2内のマグネット3によって発生している磁力とによるフレミングの左手の法則によりアーマチュア4が低速モードに対応した低速で回転する。
【0032】
アーマチュア4が低速で回転することによって、出力軸18も低速で回転するため、リンクを介してワイパを低速作動させる。
【0033】
ワイパを低速作動させている際、ワイパに対する負荷が大きくなければ、マーマチュア4はアーマチュアコイル4cに定常値の電流が流れて低速で回転するため、電流遮断機16の感熱素子16cはアーマチュア4の回転によって発生する気流を直接受けて強制的に冷却される。
【0034】
そこで、多量の降雪などによりワイパに対する負荷が極端に大きくなっている際に、ワイパを低速モードに切換えると、出力軸18が回転を拘束されているため、アーマチュア4も回転を拘束され、供給電流に対する接触抵抗が過大となって整流子4dおよび第1ブラシ5、第2ブラシ6が発熱するので、電流遮断機16の感熱素子16cは、整流子4dおよび第1ブラシ5、第2ブラシ6の熱を直接受けて熱変形し、可動側が固定側から離間することによって第1の端子16aを第2の端子16bから遮断状態として第1の端子16aおよび第2の端子16bに接続されている外部回路30を遮断する。
【0035】
外部回路30の遮断により電流供給が停止されることによってアーマチュア4は回転せずに、ワイパを作動させない。
【0036】
アーマチュア4に対する電流供給が停止されると、整流子4dおよび第1ブラシ5、第2ブラシ6は自然冷却されて感熱素子16cは戻り変形し、第1の端子16aおよび第2の端子16bは接続状態に復帰される。
【0037】
また、ワイパの負荷が過大でないときに、ワイパスイッチが高速モードに切換えられると、第2ターミナル12から第3ターミナル13に通電経路が形成されて電流が供給される。
【0038】
ワイパスイッチが高速モードに切換えられることによって供給された電流は第2ターミナル12から電流遮断機16の第2の端子16bと、電流遮断機16の感熱素子16cと、電流遮断機16の第1の端子16aと、第1ブラシホルダ8と、第1ブラシ5と、第1ブラシ5が圧接している一つの整流子片4d1、この整流子片4d1が電気的に接続されているアーマチュアコイル4c、アーマチュアコイル4cに電気的に接続されているとともに第3ブラシ7に圧接しているもう一つの整流子片4d1、第3ブラシ7、第3ブラシホルダ10、第4ターミナル14を通って流れるため、アーマチュアコイル4cが励磁され、アーマチュアコイル4cが励磁されることによって発生した磁力とヨーク2内のマグネット3によって発生している磁力とによるフレミングの左手の法則によりアーマチュア4が高速モードに対応した高速で回転し、出力軸18も高速で回転するため、リンクを介してワイパを高速作動させる。
【0039】
ワイパを高速作動させている際に、ワイパに対する負荷が大きくなければ、マーマチュア4はアーマチュアコイル4cに定常値の電流が流れて高速で回転するため、電流遮断機16の感熱素子16cはアーマチュア4の回転によって発生する気流を直接受けて強制的に冷却される。
【0040】
そして、多量の降雪などによりワイパに対する負荷が極端に大きくなっているときに、ワイパスイッチが高速モードに切換えられると、出力軸18が回転を拘束されているため、上記と同様にして、電流遮断機16の感熱素子16cは、整流子4dおよび第1ブラシ5、第3ブラシ7の熱を直接受けて熱変形して可動側が固定側から離間することによって第1の端子16aを第2の端子16bから遮断状態として第1の端子16aおよび第2の端子16bに接続されている外部回路30を遮断し、外部回路30を遮断することによって電流供給を停止してアーマチュア4を回転させない。アーマチュア4に対する電流供給が停止されると、整流子4dおよび第1ブラシ5、第3ブラシ7は自然冷却されて電流遮断機16の感熱素子16cは戻り変形して第1の端子16aおよび第2の端子16bは接続状態に復帰されるものとなる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1に係わる電流遮断機付モータによれば、整流子およびブラシの近傍であって該整流子およびブラシに対して無蓋状態電流遮断機を樹脂性のホルダベース上に配置し、このホルダベースの中央に整流子挿通孔を設けたホルダーベース本体に、該整流子挿通孔に連通するとともに整流子およびブラシ側が開口した電流遮断機収容凹部を形成し、この電流遮断機収容凹部の外側においてホルダーベース本体の上面から突出した立上がり板の先端から整流子挿通孔の中心に向けて該ホルダーベース本体の上面に略平行に突出した端子取付け用板を形成し、電流遮断機の感熱素子を電流遮断機収容凹部内に収容するとともに、該電流遮断機の第1の端子と第2の端子をそれぞれ端子取付け用板に固定し、感熱素子をホルダーベース本体に非接触で配置しているため、アーマチュアが定常状態で回転している際にアーマチュアの回転にともなって発生した気流を電流遮断機に直接伝えて強制的に冷却し、アーマチュアが非定常状態となった際にアーマチュアが発生した熱を電流遮断機に直接的に伝えるので、該感熱素子が熱損失の影響を受けにくく、大きな負荷変動があった際に瞬時のうちに確実にアーマチュアに対する供給電流の遮断を行うことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる電流手段機付モータの実施例の縦断正面図である。
【図2】図1に示した電流遮断機付モータにおいてのホルダベースまわりの縦断側面図である。
【図3】図1に示した電流遮断機付モータにおいてのホルダベースまわり外観斜視図である。
【図4】図1に示した電流遮断機付モータの電流遮断特性図である。
【符号の説明】
1 電流遮断機付モータ
2 ヨーク
3 マグネット
4 アーマチュア
4a アーマチュアシャフト
4d 整流子
5 ブラシ
6 ブラシ
7 ブラシ
15 ホルダベース
15a ホルダベース本体
15a1 整流子挿通孔
15a2 上面
15a4 電流遮断機収容凹部
15a5 立上がり板
15a6 端子取付け用板
16 電流遮断機
16a 第1の端子
16b 第2の端子
16c 感熱素子
30 外部回路

Claims (1)

  1. ヨークと、このヨークの内側に固定されたマグネットと、このマグネットの内周側に回転可能に配置され、且つ整流子を備えたアーマチュアと、このアーマチュアの整流子に圧接される複数個のブラシと、このブラシを整流子の外側に保持するため該複数個のブラシを先端側に装着した各ブラシホルダの基端側をそれぞれ各ターミナルを介して固定した樹脂性のホルダベースと、ブラシと外部回路とのあいだに電気的に接続され、整流子およびブラシの近傍で且つ該整流子およびブラシに対して無蓋状態でホルダベース上に配置された電流遮断機とをそなえている電流遮断機付モータであって、前記電流遮断機は、感熱素子と、この感熱素子の可動側に接続された第1の端子と、この感熱素子の固定側に接続された第2の端子から構成され、前記ホルダベースには、中央に整流子挿通孔を設けたホルダベース本体と、このホルダベース本体に形成され前記整流子挿通孔に連通するとともに前記整流子およびブラシ側が開口した電流遮断機収容凹部と、前記電流遮断機収容凹部の外側において前記ホルダベース本体の上面から突出した立上がり板と、この立上がり板の先端から前記整流子挿通孔の中心に向けてホルダベース本体の上面に略平行に突出した端子取付け用板とが備えられ、前記電流遮断機の感熱素子を前記電流遮断機収容凹部内に収容するとともに、該電流遮断機の第1の端子と第2の端子をそれぞれ前記端子取付け用板に固定し、前記感熱素子を前記ホルダベース本体に非接触で配置したことを特徴とする電流遮断機付モータ。
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