JP3544710B2 - 半導体結晶用容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、育成された半導体単結晶を円筒状に研磨したインゴットや該インゴットより所定厚さに切り出されたウェーハを収納して貯蔵もしくは輸送する半導体結晶用容器に関する。
【0002】
【従来技術】
半導体集積回路(IC)は、半導体結晶を材料とし、所定厚さに切り出された半導体ウェーハの表面を鏡面研磨した後、0.5mm程度の厚さのウェーハに、ダイオード、トランジスタ、MOS−FET、抵抗、容量等のICパターンを印刷して、表面を薄い絶縁膜で覆い、その上に金属膜で配線端子を取付て製造される。
ICを製造するためには、他工程または他工場に移送する必要がある。インゴットは発砲スチロールなど等に固定して輸送されるが、所定厚さに切り出されたウェーハは研磨前といえども薄いものであり、破損しないように貯蔵もしくは移送しなければならない。
従来から、半導体ウェーハを貯蔵し、もしくは輸送する手段として硬質のプラスティックにより異なる形状の上部容器及び下部容器を成形し、下部容器に半導体ウェーハを載置する手段として、ウェーハの外径に合わせた内周を有し下方に湾曲した橋道を備えたウェーハキャリヤを別途に成形し、該ウェーハキャリヤを下部容器内に固定し、そのウェーハキャリヤの橋道上に半導体ウェーハを縦方向に並べて載置し、外部からの衝撃による半導体ウェーハの破損を防止するために上部容器および下部容器と半導体ウェーハの面及び、上部容器の天井内面と半導体ウェーハの外周端の間に発砲スチロールやウレタン等によりガードすることにより外部衝撃を防止し、上部容器及び下部容器内に半導体ウェーハを収納していた。
また、他の従来例(特公昭55ー9349号公報)においては、異なる形状の上部容器と下部容器内に固いが弾性的に変形できるプラスティック材料で成形された基板保持器により容器内に直立して所定間隔をとってウェーハを保持し、この基板保持器を介して上部容器によりウェーハを押圧して固定収納するものであった。
また、他の従来例(特開昭60ー193877号公報)は、異なった形状の上部容器及び下部容器内に、ウェーハを収納する所定間隔有して設けられたリブを備えたケージを載置し、そのケージの上方に配置したおさえ板を介して上部容器によりウェーハを押圧して固定収納するものであった。
また、他の従来例(特開平2ー20042号公報)は、異なった形状の上部容器と下部容器内に、ウェーハを挿入する所定間隔有して設けられたリブを備えたウェーハキャリヤを載置し、上部容器と一体のウェーハ支持バネによりウェーハを押圧して固定収納するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術によると、育成された半導体単結晶や、該半導体単結晶を円筒状に研磨したインゴット等を収納する形態は、発砲スチロール等に前記インゴット等を固定してダンボールに包装している。また所定厚さに切り出された半導体ウェーハや、該半導体ウェーハを鏡面研磨したミラーウェーハ等を収納し、貯蔵し、もしくは、輸送する手段として、上部容器と下部容器を組み合わせて半導体ウェーハを収納しているが、それらは形状が異なるため上部容器及び下部容器は各々別個に設計され、金型を二個使用しなければならず不経済であった。
また、輸送のショックに耐えるためにはある程度の強度を必要とするため、硬質の容器として形成し、半導体ウェーハを破損から守るために内部に発砲スチロールやウレタンからなるクッションを利用したり、半導体ウェーハを載置するために上部容器や下部容器の他にウェーハキャリヤを別途に用意していた。
そのために、通常、ウェーハキャリヤ、上部容器及び下部容器は使用後は再利用に供されるが、それらが破損すると、そのものを補充しなければならず、それらすべての予備を保管する必要があり、広い保管場所を必要とし不経済であり、さらに、空の容器は、半導体ウェーハを輸送する状態で返送する必要があり、かさばるものであった。
【0004】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、ウェーハだけでなくインゴットをも収納可能とし、上部容器と下部容器の二個の別々の金型を必要としない半導体結晶用容器を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、上部容器と下部容器内に載置されるウェーハキャリヤを別途に用意する必要がない半導体結晶用容器を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、外部衝撃による破損から半導体結晶を守るためのウェーハ支持バネを必要としない半導体結晶用容器を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上部容器により下部容器を被蓋した状態で返送する必要がない半導体結晶用容器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、一体的に形成した同一形状の凹状容器を上部容器及び下部容器として用いる容器において、
弾性部材で形成した容器内部に半導体結晶であるウェーハもしくはインゴットを収納し、下部容器の開口上縁と上部容器の開口上縁を合わせて、上部容器を180°回転させ、前記開口上縁同志を当接接触させて、これら両容器の凹状開口端部同志を、各々の容器の外縁に設けられたガイド凹部をガイド凸部に合わせて係合することにより封止して、前記半導体結晶を貯蔵もしくは輸送するように構成した容器であって、前記半導体結晶を収納する収納空間として容器底側に膨出され弾性力を有する弧状円筒部を形成し、該弧状円筒部内径を前記両容器同志を嵌合したときに弧状円筒部の弾性力により半導体結晶の外径を押圧できるように若干ウェーハ外径より小さくしてなることを特徴とする。
この場合、前記凹状容器の凹状開口端部には係合凸部と係合凹部が設けられ、前記両容器が係合する際に、前記係合凸部と係合する位置に設けられたもう一方の容器にある係合凹部とを設け、前記係合部の寸法を凸部と凹部とが係合できるように、前記係合凹部を前記係合凸部より深さが深く幅が小さく構成したことを特徴とするのがよい。
さらに、前記弧状円筒部の円筒伸長方向の左右を支える形で、長方形状の脚形を有し、容器を載置面に設置する立脚部を設け、該立脚部の対置面側に積層嵌合凹部と積層嵌合凸部が設けられ、ウェーハもしくはインゴット等の半導体結晶を収納した上部容器と下部容器同志を重ね合わせた場合、前記上部容器と下部容器の積層嵌合部の寸法を凸部と凹部とが嵌合できるように、前記積層嵌合凸部を積層嵌合凹部より小さく構成したことが好ましい。
【0006】
【作用】
次に、本発明の作用を説明する。
本発明においては、凹状に形成した同一形状の容器を上部容器と下部容器として使用し、内部にインゴットや複数のウェーハである半導体結晶を収納しこれら両容器の凹状開口端部同志を合わせて係合することにより封止し、貯蔵もしくは輸送する半導体結晶用容器であるため、上部容器と下部容器の二個の金型を用意する必要もなく、また、別途ウェーハキャリヤ用の金型を用意する必要はなく経済的であり、容器の保管も一種類の容器を保管すればすむため、煩雑さがない。
そして、前記凹状開口端部に設けられた係合凸部と、前記両容器が係合する際に、前記係合凸部と係合する位置に設けられた係合凹部と、内部に半導体結晶を載置する弾力性のある収納用膨出部とを備えているので、半導体結晶は収納用膨出部の弾力性により容器内に押圧収納される。
また、内部に半導体結晶を載置する収納用膨出部から起立し、上面に嵌合凸所が設けられた一方の立脚部と、前記嵌合凸所と嵌合可能な形状の嵌合凹所を有した他方の立脚部を具備して構成した場合は、半導体結晶を収納した容器同志を前記嵌合凹所と嵌合凸所とを嵌合して積み重ねることができ、この状態で左右動または前後動、あるいは、左右動及び前後動を防止でき、半導体結晶を安定して保管または移送ができるものである。
また、この立脚部は容器をある程度の高さより落下した場合には、内部に収納した半導体結晶に直接衝撃を与えずに吸収する役目をも有する。
また、凹状開口端部から全周にわたって垂下する外縁と立脚部を有しているので、外部衝撃はこれらにより吸収され、内部に収納した半導体結晶を破損から防止するものであり、特に容器全体を弾性体で成形することにより顕著な作用を奏するものである。
【0007】
【実施例】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0008】
図1は本発明に係る半導体結晶用容器に半導体ウェーハを載置した状態を示す斜視図、図2はウェーハを被蓋する容器の内部を示す斜視図、図3は内部にウェーハを収納し被蓋した状態を示す斜視図、図4は本発明に係る半導体結晶用容器の正面図、図5は本発明に係る半導体結晶用容器の平面図、図6は本発明に係る半導体結晶用容器の右側面図、図7は図5のA−A断面図、図8は図5のB−B断面図、図9はウェーハの収納状態を示す一部断面側面図、図10はウェーハの収納状態を示す一部断面正面図、図11は内部にウェーハを収納し被蓋した容器を二段に積み重ねた状態を示す図、図12は本発明に係る半導体結晶用の空の容器を積み重ねた状態を示す図である。
【0009】
図3は内部にウェーハを収納し、被蓋した状態を斜視的に示している。この状態で、半導体結晶を貯蔵もしくは移送するものである。この図は、後述するように、一体的に形成した同一形状の容器2を上部容器及び下部容器に用い、下部容器の開口上縁と上部容器の開口上縁を合わせて、上部容器を180°回転させ、前記開口上縁同志を当接接触させたものである。
以下、容器2について説明する。
図1において、容器2は材質をポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)を使用し、アルミ製の金型を使って真空成形法によって、板厚約1mmの上方が開口した、短辺135mm、長辺153mmのやや長方形の弁当箱スタイルの容器に成形されている。PETの成形においては、金型温度をガラス遷移温度(70℃)以下に設定して透明成形品として成形している。
該容器2は、薄い板厚の成形品でありながら、機械的強度や耐摩耗性に優れたものであり、外部衝撃をよく吸収するものである。
【0010】
該容器2をさらに詳しく説明すると、底面28から立ち上がった内壁22および23は、図7および図8に示すように上方開口部に向かって後述する立脚部14および15間の寸法Sより開口部寸法Tが大きく、また、立脚部長手方向寸法Uより開口部寸法Vが大きくなるように若干傾斜させて延在させ、ほぼ12mm幅(ガイド凸部が3.5mmであるので、ガイド凸部を有する部分の幅が8.5mm)で上方の開口部周囲を囲繞した上縁3を形成するとともに、この上縁3の周囲をやや傾斜して連続的に10mmほどの幅の外縁10が垂下して形成されている。
図4は本発明に係る容器の正面図、図6は右側面図であり、これらの図に示されるように、外縁10は開口部全周を全面にわたって立脚部14、15の外壁19、20よりほぼ20mm程度外方に突出した鍔状に形成されている。
立脚部の載置面から上縁3まではほぼ46mmの寸法に構成されている。
該容器2の上縁3の左方の長辺側の面の中央付近には、図1上左右方向の円周中央部がやや膨出し、その直径がほぼ9.5mmの係合突起4(図4参照)が設けられ、右方の長辺側の中央付近には底面が前記係合突起4より深く、幅が前記係合突起4の径より小さい、ほぼ8.8mmの小判型の凹部9(図4、図5参照)が設けられている。
【0011】
容器2の上縁3の一隅には、内面が内壁22及び23と面一であり、ほぼ3.5mmの高さで幅3.5mmのL字状のガイド凸部5が設けられ、その対角上の他隅には前記ガイド凸部5と同じ形状のガイド凸部6(図4、図5参照)が設けられている。ガイド凸部5及び6の内壁22側には、ガイド凸部5および6の上面5a及び6aから半円筒状に補強用凹部12が内壁22側に開口する形で設けられている。
また、上縁3の他の二隅には上縁3よりのガイド凸部5、6の高さよりやや深い底面7a、8aを有するとともに、後述するようにガイド凸部5、6の壁面5b,6bと嵌合可能な壁面7b,8b(図2参照)を有してL字状のガイド凹部7及び8(図7、図8参照)が設けられている。
ガイド凹部7および8の内壁22側には、ガイド凹部7及び8の底面7a及び8aから半円筒状に補強用凹部13が内壁22側に開口する形で設けられている。
内壁22に設けられた前記補強用凹部12及び13は、立脚部14及び15の外壁20及び21側に膨出するものであるが、その膨出の度合は円筒状の長手方向において外壁20及び21の面から同じ程度の膨出量、すなわち傾斜している外壁からの円筒状外周面の高さは円筒状の長手方向において同じ高さに形成されている。
【0012】
容器2の下方には、容器2を載置面に設置する立脚部14及び15が内壁22及び23から延在して設けられている。
この立脚部14及び15は図6、図7、図8に示すように、後述する弧状円筒部11の円筒伸長方向の左右を支える形で、長方形状の脚形を有して設けられている。
図7において、立脚部14の外壁14bは外壁21と離間方向に傾斜して底面から起立し、また、立脚部15の外壁15bは外壁20と離間する方向に傾斜して底面から起立し、外壁14b及び15bは弧状円筒部11に連なっている。
図3に示されるように、立脚部14の中央付近には立脚部長手方向前後に矢印状の壁面16bを有した積層嵌合凹部16が設けられ、また、立脚部15には積層嵌合凹部16と対応する位置に積層嵌合凸部17が設けられている。
この積層嵌合部の寸法は、後述するようにウェーハ1を収納した容器同志を重ね合わせた場合、凸部と凹部とが嵌合できるように、凸部を凹部より若干小さく構成されている。
積層嵌合凹部16の底面16aと、立脚部15の上面15aとは同じ高さであり、積層嵌合凸部17の上面17aと立脚部14の上面14aとは同じ高さを有している。
この立脚部14及び15の間には、図1に示す内壁23の下部からそれに対面する内壁23間に向かって、容器載置面からRの間隔を有して容器下方に膨出する弧状円筒部11が橋架(図5、図6、図7及び図8参照)され、この弧状円筒部11の内径は両容器2同志を嵌合したときに弧状円筒部の弾性力によりウェーハ1の外径を押圧できるように若干ウェーハ外径より小さくしてある。
【0013】
次に、このように構成された本実施例の作用を説明する。
図1に示すように、容器2の弧状円筒部11上の内壁23、23′間にウェーハ1を複数枚間断なく立設して載置する。この様に、間断なくウェーハを立設するので、所定長さのインゴットでも収納可能である。
尚、弧状円筒部11上の長手方向にウェーハの数が足りない場合、または、インゴットの長さが短い場合は、両サイドに適宜クッションを介在させ、左右動を防止すればよい。
そのウェーハ1が載置された容器2のガイド凹部7及びガイド凸部5とがそれぞれ対応するように空の容器2を図2に示すように上縁3と外縁10との稜線25、26同志を合わせ、矢印24の方向に空の容器2を回動させると、容器2の四隅にL字型に設けられた対応するガイド凸部5とガイド凹部7は嵌合し、係合突起4の円周中央膨出部が、それよりやや狭い幅の係合凹部9を幅方向に押し広げるようにして侵入し、係合突起4と係合凹部9は係合し、図3の状態にウェーハ1は被蓋される。
この状態においては、容器2はPETによって、透明に成形されているのでウェーハ1の収納状態を視認することができる。
【0014】
図3のごとく、ウェーハ1を容器2によって被蓋すると、図9及び図10において示されるように、ウェーハ1は収納されることになる。その際に、弧状円筒部11はその内径がウェーハ1の外径より若干小さく成形されているのでPETの弾性力により矢印30の方向にウェーハ1は押圧され固定される。
ウェーハ1を収納した容器2同志の係合力は、上縁3に設けられた係合突起4及び係合凹部9同志の係止力によるが、上下の容器2の外縁10同志は同一平面を構成しているので、テープにより両者を止着することが可能であって、テープで止着した場合は、衝撃が加わっても上部容器が外れることがない。
【0015】
このようにウェーハ1を収納した容器2は、積層嵌合凹部16に積層嵌合凸部17を嵌合して図11に示すように積み重ねて保管あるいは移送される。
この状態においては、積層嵌合する凹部16および凸部17によって、図11上の前後左右の動きが規制され、安定した保管または移送が行われる。その際において、図9に示すように、弧状円筒部11の最外周面と容器載置面27の間にはRの間隔を有している為、上下方向の衝撃は立脚部14及び15により吸収され、また、前後左右の衝撃は外縁10によって吸収され、ウェーハ1を安全に移送することができる。
また、移送の際にウェーハ1を収納した容器2が転倒した場合は、図9または図10に示すように、ライン31またはライン32を床面として衝突することがある。この場合においても、容器2は立脚部14、15及び外縁10により衝撃を吸収し、内部のウェーハ1にダメージを及ぼすことはない。
なお、本実施例においては、外縁10がほぼ10mm程度の外周縁として説明しているが、かならずしもこれに限定されるものではなく、図3に示される立脚部14の上面14aまたは積層嵌合凸部の上面17aと同じ面まで外縁10が延在してあってもよいものであり、この態様においては、前後左右方向の外部衝撃をよく吸収するものである。
【0016】
図13は本発明に係る半導体結晶用容器の第2実施例の正面図、図14は、同じくその平面図、図15は同じくその右側面図、図16は被蓋した状態を示す第2実施例の斜視図である。尚、図12までに開示した本発明の第1実施例と同一形状のものは同一符号を用いている。
材質PETで形成された第2実施例の半導体結晶用容器32は、上縁63の外形、上縁63に設けられたガイド凸部65、66、ガイド凹部67及び68の外形、小判型凹部9、係合突起4及び外縁10は第1実施例の容器2に設けられた形状と同じである。
また、内壁33、33′及び34、34′は第1実施例と同じように上縁63の開口部寸法が底部より広くなるように傾斜して設けられている。
また、第1実施例と同じように、容器載置面からRの間隔を有して(図15参照)容器下方に膨出する弧状円筒部35を有している。
一方、第1実施例の容器2においては、弧状円筒部11にて、ウェーハ外周部を受けて、ウェーハを容器内に載置されるのに対して、第2実施例の容器32は弧状円筒部35と円周曲面38、38′によりウェーハ外周部を受け、ウェーハを容器内に載置するように形成されている。よって、第1実施例と比べて、円周曲面38、38′がウェーハの外周部を受ける分だけ、立脚部41、42、43及び44はウェーハ1の外周部の中心寄り部分を支持するように中心側に位置している。
したがって、第1実施例の容器2の場合は、図3からわかるように、上下方向の外部衝撃は、弧状円筒部11の内面とそれを支える立脚部14、15の内側側面14b,15bによって受けるにに対して、第2実施例の容器32の上下方向の外部衝撃は、図16からわかるように弧状円筒部35と円周曲面38、38′の内面に分散吸収される。
すなわち、弧状円筒部35の内面と立脚部41〜44の内側側面及び円周曲面38、38′を支える立脚部41〜44の外側側面41b,42b,43b,44bによって受けることになる。よって、円周曲面38、38′を支える立脚部41〜44の外側側面の分だけ、外部衝撃が分散され、容器の強度が増すことになる。
【0017】
立脚部41の上面46には積層嵌合凸部50が設けられ、また、立脚部43の上面45には積層嵌合凸部49が設けられ、立脚部42、44には前記積層嵌合凸部49、50と嵌合可能な形状を有した積層嵌合凹部48、47が各々設けられられている(図16参照)。
尚、立脚部42、44の上面52、51及び積層嵌合凸部49、50は同一平面にあり、上縁63からの距離がともに等しい位置にある。
また、第1実施例の容器2において、外壁20、21に設けられていた補強用凹部12、12´及び13、13´の代わりに、第2実施例では円周曲面38、38´に補強用リブ55、55´が外部に膨出して設けられている。この補強用リブ55、55´は、図14に示されるように、立脚部41、42、43、44のほぼ中心付近から凹部が形成され、この凹部は図15に示すように円周曲面38、38´から所定距離を有する円周曲面55、55´として形成されている。
また、上縁63上に設けられたガイド凸部65、66の内壁65a,66aは第1実施例の容器2より膨らんでいるが、L字状の外壁65b,66bは第1実施例と同じ形状である。同じように、ガイド凹部67、68の内壁67a,68aは第1実施例の容器2より膨らんでいるが、L字状の内壁67b,68bは第1実施例と同じ形状である。
【0018】
本発明第2実施例は、このように構成されているので、第1実施例と同じように同一形状の容器32を上部容器および下部容器とし、下部容器の内部の収納用膨出部である弧状円筒部35及び円周曲面38、38´内にウェーハ1を長手方向に沿って立設し、上下容器のガイド凸部65とガイド凹部67、ガイド凸部66とガイド凹部68と嵌合し、係合突起4と小判型凹部9とを係合することによってウェーハ1を容器内に収納される。その際に、弧状円筒部35は、その内径がウェーハの外形より小さく形成されているのでPETの弾性力によりウェーハ1は押圧され固定される。この状態においては、容器32はPETによって、透明に成形されているのでウェーハの収納状態を視認することができる。
ウェーハを収納した容器32同志の係合力は、上縁63に受けられた係合突起4および係合凹部9同志の係止力によるが、上下の容器32の外縁10同志は同一平面を構成しているので、テープにより両者を止着することが可能であって、テープで止着した場合は、衝撃を加えても上部容器が外れることがない。
このように、ウェーハ1を収納した容器32は積層凹部48、47と積層嵌合凸部49、50とを嵌合して、第1実施例の図11のように、積み重ね保管あるいは移送される。
また、この第2実施例も第1実施例の図9、図10に示すように、転倒した場合は外縁10と立脚部41〜44とにより吸収できることは勿論のことである。
また、外縁10は、第1実施例と同様に、図16に示される積層嵌合凸部49、50と同じ面まで延在してあってもよいものであり、この態様においては、前後左右の方向の外部衝撃をよく吸収するものである。
【0019】
図17は、ウェーハ収納状態で下部容器に上部容器を被蓋し、上部容器と下部容器同志を係止する係止部材の第2実施例図である。
ガイド凸部5および6の壁面5bおよび6bにガイド凹部7および8の内壁7bおよび8bと係合して下部容器に上部容器を被蓋保持する係止突起56を設けたものである。これによって、ガイド凹部7を押し広げながら、上部容器を係合保持できるので、係合突起4と小判型凹部9によらなくてもよい。
図18は、上部容器と下部容器同志を係止する係止部材の第3実施例図であり、小判型凹部9の横幅より対角線距離が若干長い多角形状の係合突起53を設けたものである。なお、係合突起の形状は星型であってもよいものである。
【0020】
上述したように本実施例は、ウェーハを収納載置する橋道を一体に成形した同一形状の容器を二個係合してウェーハを収納しているため、容器の金型は一個用意すれば良く経済的であるとともに、外縁と立脚部とにより外部からの衝撃を吸収し、安全にウェーハを移送または保管することができる。
また、本実施例は、第1実施例および第2実施例とも容器内の内壁が開口端部に向かうにしたがって広がるように傾斜して設けられているので、たとえば、図12に示すように、複数の空容器を同一方向に向けて積み重ねた空容器の容積は、半導体結晶を収納した状態の容器の容積に対して1/3であるので、保管または輸送において、スペースが節約でき経済的である。
【0021】
尚、上述したように本実施例においては、全面的に透明なPETとして説明しているが、かならずしもこれに限定されるものではなく、部分的に透明なものであってもよく、また、全面的に不透明のものでもよい。
ただ、すくなくてもウェーハが収納される弧状円筒部に透明部分があると、ウェーハの視認ができるため、より効果的である。
【0022】
【効果】
以上説明したように、本発明は、同一形状の容器を上部容器及び下部容器として両者を係合してウェーハを収納しているので、金型は一種類作成すればよく、また、空容器の容積を小さくできるため、経済的な保管用または移送用の半導体結晶用容器を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体結晶用容器に、ウェーハを載置した状態を示す斜視図である。
【図2】ウェーハを被蓋する容器の内部を示す斜視図である。
【図3】内部にウェーハを収納し、被蓋した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る半導体結晶用容器の正面図である。
【図5】本発明に係る半導体結晶用容器の平面図である。
【図6】本発明に係る半導体結晶用容器の右側面図である。
【図7】図5のA−A断面図である。
【図8】図5のB−B断面図である。
【図9】ウェーハ収納状態を示す一部断面側面図である。
【図10】ウェーハ収納状態を示す一部断面正面図である。
【図11】内部にウェーハを収納し、被蓋した容器を二段に積み重ねた状態を示す図である。
【図12】本発明に係る半導体結晶用の空の容器を積み重ねた状態を示す図である。
【図13】半導体結晶用容器の第2実施例の正面図である。
【図14】第2実施例の平面図である。
【図15】第2実施例の右側面図である。
【図16】被蓋した状態を示す第2実施例の斜視図である。
【図17】係止部材の第2実施例図である。
【図18】係止部材の第3実施例図である。
【符号の説明】
1 ウェーハ
2 容器
3 上縁
4 係合突起
5、6 ガイド凸部
7、8 ガイド凹部
9 係合凹部
10 外縁
11 弧状円筒部
12、13 補強用凹部
14、15 立脚部
16 積層嵌合凹部
17 積層嵌合凸部
19 20 21 外壁
22 23 内壁
27 容器載置面
32 容器
Claims (3)
- 一体的に形成した同一形状の凹状容器を上部容器及び下部容器として用いる容器において、
弾性部材で形成した容器内部に半導体結晶であるウェーハもしくはインゴットを収納し、下部容器の開口上縁と上部容器の開口上縁を合わせて、上部容器を180°回転させ、前記開口上縁同志を当接接触させて、これら両容器の凹状開口端部同志を、各々の容器の外縁に設けられたガイド凹部をガイド凸部に合わせて係合することにより封止して、前記半導体結晶を貯蔵もしくは輸送するように構成した容器であって、前記半導体結晶を収納する収納空間として容器底側に膨出され弾性力を有する弧状円筒部を形成し、該弧状円筒部内径を前記両容器同志を嵌合したときに弧状円筒部の弾性力により半導体結晶の外径を押圧できるように若干ウェーハ外径より小さくしてなることを特徴とする半導体結晶用容器。 - 前記凹状容器の凹状開口端部には係合凸部と係合凹部が設けられ、前記両容器が係合する際に、前記係合凸部と係合する位置に設けられたもう一方の容器にある係合凹部とを設け、前記係合部の寸法を凸部と凹部とが係合できるように、前記係合凹部を前記係合凸部より深さが深く幅が小さく構成したことを特徴とする請求項1記載の半導体結晶用容器。
- 前記弧状円筒部の円筒伸長方向の左右を支える形で、長方形状の脚形を有し、容器を載置面に設置する立脚部を設け、該立脚部の対置面側に積層嵌合凹部と積層嵌合凸部が設けられ、ウェーハもしくはインゴット等の半導体結晶を収納した上部容器と下部容器同志を重ね合わせた場合、前記上部容器と下部容器の積層嵌合部の寸法を凸部と凹部とが嵌合できるように、前記積層嵌合凸部を積層嵌合凹部より小さく構成したことを特徴とする請求項1記載の半導体結晶用容器。
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