JPH074383U - 容 器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】物品を収納部の定位置に確実に固定することの
できる容器を提供する。 【構成】容器本体２を発泡スチロール等の断熱材で形成
し、収納部４には複数の第一凹部１０を設け、蓋３を発
泡スチロール等の断熱材で形成し、蓋３を弁当箱１２物
上部に当接するとともに、蓋３に、外壁７の内周面に接
触する環状のリブ１１を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば仕出し弁当等の物品を収納して輸送，配達する際に用いる容 器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の容器は、発泡スチロール等の断熱材により成形した容器本体と蓋とを有 する。そして、本体内部の収納部に物品を収納してから蓋を閉め、輸送，配達を 行う。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来例では、収納部が物品よりも大きく設計されているため、輸送，配達 中の振動によって物品が収納部内で上下方向及び水平方向に移動する。その結果 、異音が発生したり、物品と物品との衝突による物品の破損が発生する。

【０００４】 本考案は上記課題を解決するためのもので、物品を収納部の定位置に確実に固 定することのできる容器を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、外壁の内側に物品を収納する収納部を設け た容器本体と、前記収納部の開口部を開閉する蓋とを設けてなる容器において、 前記容器本体を発泡スチロール等の断熱材で形成し、前記収納部には物品の下 部に当接して該物品を位置決め支持する複数の第一凹部を設け、前記蓋を発泡ス チロール等の断熱材で形成し、該蓋を前記物品の上部に当接するとともに、前記 蓋に、前記外壁の内周面に接触する環状のリブを設けた。

【０００６】 また、前記蓋のリブの内側を仕切部材により区画することにより、該蓋に前記 複数の第一凹部に対応する複数の第二凹部を形成した。

【０００７】 また、前記複数の第一凹部同士の間隔を、人の指の太さ以上に設定した。

【０００８】 また、前記環状のリブを発泡スチロール等の断熱材により前記蓋と一体に成形 し、該環状のリブがある程度の柔軟性を有する。

【０００９】 更に、前記物品は、弁当箱である。

【００１０】 更にまた、前記容器本体の下面と前記蓋の上面とに、互いに係合する係合部を 設けた。

【００１１】

【作用】

本考案は、複数の第一凹部が複数の物品の下部を位置決め保持し、蓋が物品の 上部に当接するとともに、外壁の内周面に環状のリブが接触して密封面を形成す る。

【００１２】 また、複数の第二凹部が複数の物品の上部を保持する。

【００１３】 また、複数の第一凹部に保持した複数の物品同士の間には、指の太さ以上の隙 間が形成される。

【００１４】 更に、環状のリブは外壁の内周面に接触して弾性変形するため、その弾性復元 力によってリブと外壁との接触圧力が高まる。

【００１５】 更に、複数の第一凹部が複数の弁当箱の下部を位置決め支持する。

【００１６】 更にまた、容器を複数積み重ねると、容器本体及び蓋に設けた係合部が互いに 係合する。

【００１７】

【実施例】

（第一実施例） 図１は一実施例を示し、（Ａ）は容器１を閉じた状態の斜視図、（Ｂ）は容器 １を開いた状態の斜視図である。容器１は、容器本体２と、容器本体２の上部に 被せる蓋３とを有する。

【００１８】 容器本体２及び蓋３は、いずれも発泡スチロール等の断熱材により構成してあ るとともに、容器本体２及び蓋３の平面形状は略同一の方形に成形してある。

【００１９】 図２（Ａ）は図１（Ａ）のＡ−Ａ線における縦断面図、図２（Ｂ）は図１（Ａ ）のＢ−Ｂ線における縦断面図である。

【００２０】 容器本体２の外周には環状の外壁７を設けて収納部４を形成してあり、この収 納部４に弁当箱（物品）１２を収納する。弁当箱１２は容器１３と蓋部材１４と を有する。

【００２１】 収納部４の底面には保持部９を突出形成してある。底面からの保持部９の高さ は、底面からの外壁７の高さよりも低い。

【００２２】 また、保持部９は外壁７の内側に沿って設けられているとともに、底面の中央 の交差部分とを有する。保持部９により、収納部４内を複数の第一凹部１０に区 分している。第一凹部１０同士の間隔Ｌは人の指の太さ以上に設定してある。ま た、第一凹部１０の幅Ｊ，Ｋは弁当箱１２の容器１３の幅と略同じに設定してあ る。

【００２３】 また、蓋３の下面５には、外周縁に沿って環状のリブ１１を設けてある。リブ １１の高さ方向の突出量は、容器本体２と蓋３とを閉じた際に保持部９との間に 隙間が形成される値に設定してある。また、リブ１１の内側に蓋３と一体な仕切 部材２０を設け、第一凹部１０に対応する複数の第二凹部２１を形成している。

【００２４】 さらに、下面５と収納部４の底面との間隔Ｈを弁当箱１２の高さと略同一に設 定してある。また、第二凹部２１の幅Ｍ，Ｎは、弁当箱１２の蓋部材１４の幅と 略同じに設定してある。

【００２５】 次に、本考案の容器１の使用方法を説明する。まず、容器本体２と蓋３とを開 き、食物を詰めた複数の弁当箱１２の容器１３を複数の第一凹部１０に対して個 々に収納した後、蓋３を閉じる。

【００２６】 すると、第一凹部２１が蓋部材１４を位置決め保持するとともに、第一凹部１ ０容器１３を位置決め保持し、弁当箱１２を収納部４に固定する。

【００２７】 従って、輸送，配達中に容器１が移動しても、弁当箱１２は高さ方向及び水平 方向に移動せず、異音は発生しないし、複数の弁当箱１２同士が衝突することは なく、その破損を防止できる。また、弁当箱１２内の食物が偏ったり、飛び出し たりすることもない。

【００２８】 また、断熱材である容器本体２と蓋３とが弁当箱１２に密着するため、弁当箱 １２に対する保温性が向上する。

【００２９】 更に、外壁７の内周面にリブ１１が接触し、密封面Ｓを形成する。従って、収 納部４がほぼ完全に密封され、収納部４の保温機能が向上するし、弁当箱１２内 の食物の臭いが外部に漏れることがない。

【００３０】 更に、環状のリブ１１は外壁７の内周面に接触して弾性変形するため、その弾 性復元力によってリブ１１と外壁７との接触圧力が高まる。従って、保温性及び 防臭機能が一層向上する。

【００３１】 一方、蓋３を開くと、複数の弁当箱１２の容器１３同士の間には間隔Ｌに対応 する隙間が形成されているから、この隙間に指を挿入して容易に弁当箱１２を掴 むことができ、弁当箱１２の取り出し作業性が向上する。

【００３２】 （第二実施例） 図３（Ａ），（Ｂ）の実施例は、リブ１１の突出高さを第一実施例よりも高く 設定した。即ち、容器本体２と蓋３とを閉じた際に、リブ１１が保持部９に接触 する高さに設定してある。

【００３３】 本実施例では、リブ１１と外壁７との接触面積が広くなって密封面Ｓの密封面 積が広くなるとともに、リブ１１と保持部９とが接触して複数の第一凹部１０を 遮断しているため、第一実施例に比べて複数の第一凹部１０の保温機能が一層向 上する効果がある。その他の構成，作用効果は第一実施例と同様である。

【００３４】 （第三実施例） 図４（Ａ）は斜視図、図４（Ｂ）は（Ａ）のＤ−Ｄ線における縦断面図である 。本実施例では、蓋３の側面に一対の切り込み１５を設けている。その他の構成 は第一実施例と同様である。

【００３５】 本実施例では、蓋３を容器本体２から外す際に、切り込み１５に手を差し込む ことができるため蓋３を掴み易い。従って、蓋３を大きな力で持ち上げることが でき、開放作業性が向上する。その他の作用効果は第一実施例と同様である。

【００３６】 （第四実施例） 図５は容器１を複数積み上げた状態の縦断面図である。容器本体２の下面には 凸部（係合部）１７を設けてあり、蓋３の上面には凹部（係合部）１９を設けて ある。

【００３７】 凸部１７と凹部１９とは、容器１を複数積み上げた際に対応する位置にある。 その他の構成は第一実施例と同様である。

【００３８】 本実施例では、容器１を複数積み上げると、上方に位置する容器１の凸部１７ が下方に位置する容器１の凹部１９と係合することとなる。従って、係合力によ って容器１同士の水平方向の位置ずれが発生せず、積み上げ状態の安定化を図る ことができる。

【００３９】 その他の作用効果は第一実施例と同様である。なお、図示しないが、容器本体 ２の下面に凹部を設け、蓋３の上面に凸部を設けても同様の作用効果を得られる 。

【００４０】 （第五実施例） 図６（Ａ），（Ｂ）は容器１の縦断面図である。蓋３の下面５のリブ１１が外 周部分だけであり、仕切部材２０を設けていない。その他の構成は第一実施例と 同様である。

【００４１】 本実施例では蓋３を閉じた際にその下面５が蓋部材１４の上面に接触するだけ であるが、蓋部材１４は容器１３との係合により水平方向に移動することはない 。その他の構成，作用効果は第一実施例と同様である。

【００４２】

【考案の効果】

以上のように本考案は、外壁の内側に物品を収納する収納部を設けた容器本体 と、前記収納部の開口部を開閉する蓋とを設けてなる容器において、 前記容器本体を発泡スチロール等の断熱材で形成し、前記収納部には物品の下 部に当接して該物品を位置決め支持する複数の第一凹部を設け、前記蓋を発泡ス チロール等の断熱材で形成し、該蓋を前記物品の上部に当接するとともに、前記 蓋に、前記外壁の内周面に接触する環状のリブを設けた。

【００４３】 このため、複数の第一凹部が複数の物品の下部を位置決め保持し、蓋が物品の 上部に当接する。従って、物品は上下方向，水平方向のいずれにも移動ぜず、異 音の発生防止、複数の物品同士の衝突による破損防止を実現できる。

【００４４】 また、外壁の内周面に環状のリブが接触して密封面を形成する。従って、収納 部がほぼ完全に密封され、収納部の保温機能が向上するし、物品が弁当箱の場合 でも食物の臭いが外部に漏れることがない。

【００４５】 また本考案は、前記環状のリブを発泡スチロール等の断熱材により前記蓋と一 体に成形し、該環状のリブがある程度の柔軟性を有する。このため、環状のリブ は外壁の内周面に接触して弾性変形し、その弾性復元力によってリブと外壁との 接触圧力が高まる。従って、保温性及び防臭機能が一層向上する。

【００４６】 また本考案は、前記蓋のリブの内側を仕切部材により区画することにより、該 蓋に前記複数の第一凹部に対応する複数の第二凹部を形成した。このため、物品 に対する保持力が一層向上した。

【００４７】 また本考案は、前記複数の第一凹部同士の間隔を、人の指の太さ以上に設定し たから、複数の物品同士の間には間隔に対応する隙間が形成される。従って、こ の隙間に指を挿入して容易に物品を掴むことができ、物品の取り出し作業性が向 上する。

【００４８】 また本考案は、前記容器本体の下面と前記蓋の上面とに、互いに係合する係合 部を設けた。このため、容器を複数積み上げると、上方に位置する容器と下方に 位置する容器との係合部が互いに係合する。従って、係合力によって容器同士の 水平方向の位置ずれが発生せず、積み上げ状態の安定化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は第一実施例の容器であり、蓋を閉じた
状態の斜視図、（Ｂ）は（Ａ）の蓋を開いた状態の斜視
図である。

【図２】（Ａ）は図１（Ａ）のＡ−Ａ線における縦断面
図、（Ｂ）は（Ａ）のＢ−Ｂ線における縦断面図であ
る。

【図３】（Ａ）、（Ｂ）は第二実施例の容器の縦断面図
である。

【図４】（Ａ）は第三実施例の容器の斜視図、（Ｂ）は
（Ａ）のＤ−Ｄ線における縦断面図である。

【図５】第四実施例の容器を複数積み上げた状態の縦断
面図である。

【図６】（Ａ）、（Ｂ）は第五実施例の容器の縦断面図
である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ 容器本体 ３ 蓋 ５ 下面 ４ 収納部 ７ 外壁 １０ 第一凹部 １１ リブ １２ 弁当箱（物品） １７ 凸部（係合部） １９ 凹部（係合部） ２０ 仕切部材 ２１ 第二凹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ６５Ｄ 81/38 Ｂ 7501−3Ｅ 85/50 Ａ 7191−3Ｅ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外壁の内側に物品を収納する収納部を設
   けた容器本体と、前記収納部の開口部を開閉する蓋とを
   設けてなる容器において、 前記容器本体を発泡スチロール等の断熱材で形成し、前
   記収納部には物品の下部に当接して該物品を位置決め支
   持する複数の第一凹部を設け、前記蓋を発泡スチロール
   等の断熱材で形成し、該蓋を前記物品の上部に当接する
   とともに、前記蓋に、前記外壁の内周面に接触する環状
   のリブを設けたことを特徴とする容器。
2. 【請求項２】 前記蓋のリブの内側を仕切部材により区
   画することにより、該蓋に前記複数の第一凹部に対応す
   る複数の第二凹部を形成した請求項１記載の容器。
3. 【請求項３】 前記複数の第一凹部同士の間隔を、人の
   指の太さ以上に設定した請求項１または２記載の容器。
4. 【請求項４】 前記環状のリブを発泡スチロール等の断
   熱材により前記蓋と一体に成形し、該環状のリブがある
   程度の柔軟性を有する請求項１記載の容器。
5. 【請求項５】 前記物品は、弁当箱である請求項１〜４
   のうち、いずれか一の請求項に記載の容器。
6. 【請求項６】 前記容器本体の下面と前記蓋の上面と
   に、互いに係合する係合部を設けた請求項１〜５のう
   ち、いずれか一の請求項に記載の容器。