JP3871924B2 - ガラス基板搬送用ボックス - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラス基板(素板ガラス、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示体用ガラス基板、蛍光表示管、サーマルヘッド用ガラス基板、有機EL基板、カラーファイルター等)、ハイブリッドIC用セラミックス基板、ウエハ、薄膜トランジスタ形成済みのガラス基板、液晶セル、回路を組み込んだガラス基板などの各種ガラス基板又はこれらのガラス基板を用いて製造した完成パネルなどのガラス基板等のガラス基板を搬送するためのガラス基板搬送用ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板用カラー液晶表示装置用のカラーフィルター、デバイスメーカーの相互間におけるガラス基板(完成パネルを含む)の搬送のために、ABS樹脂、ポリ塩化ビニルをはじめとする種々の樹脂の射出形成体やその組立品からなるガラス基板搬送用ボックスが使用されている。しかし、これらの搬送用ボックスは、比較的重く、しかも衝撃を和らげる性質に乏しいために、破損し易いガラス基板を収容して、移動、積み重ね及び輸送する上で扱い難い。そこで、これらの搬送用ボックスに代えて、発泡ポリエチレンや発泡ホリプロピレン製のガラス基板搬送用ボックスが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般に、ガラス基板搬送用ボックスは、ガラス基板搬送用容器であり、本体部と蓋体部とで形成されるが、材料費等の関係で、本体部と蓋体部は、同質の材料で形成されるために、ガラス基板搬送用ボックスを発泡ポリプロピレン等の発泡体で形成する場合は、本体部と蓋体部は共に発泡体で形成されることとなり、その内部が見えないために、ガラス基板搬送用ボックスの内部に収容されているガラス基板の状態を知ることができず、問題とされている。また、蓋体部と本体部を発泡体で形成すると、その境が一目で分かり難いために,滑らせながら移動させるときには、誤って蓋体部を押してしまい、蓋体部が外れてガラス基板を破損させるなど、問題とされている。
本発明は、従来の発泡プラスチック製のガラス基板搬送用ボックスの移動、積み重ね及び輸送に係る問題点を解消することを目的としている。
【004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、寸法安定性に優れ、発泡体に比して強度の大きい透明合成樹脂材料で蓋体部を形成して、本体部内部を透視可能とし、本体部と蓋体部間の接触部に摩滅による微粉の発生を少なくしたガラス基板搬送用ボックスを提供することを目的としている。
即ち、本発明は、相対する少なくとも一組の側壁部(14)の夫々の内面に、ガラス基板支持用の溝部(5)が形成され、側壁部(14)の上部が開放されている、発泡倍率3〜30倍の単一のポリオレフィン系発泡成形体であり、壁内面から1mm以下の深さに至る部分が、壁中央部の密度よりも1.5倍以上大きい密度のスキン構造となっており、前記本体部(2)の側壁部(14)の上端部には、外側に切欠き状部(17)が形成されて、内側に切欠き残部の内側突壁部(18)が形成されている本体部(2)と、前記本体部(2)の側壁部上部の開放部(20)を覆う静電防止性能を有する透明樹脂成形体であり、その側壁部下部の内面を、前記本体部の側壁部上端部の内側突壁部(18)の外壁面部(22)及び上面部(21)並びに側壁部(14)の外側面部の庇状部(16)の上面部(23)及び外側面部(24)に接する蓋体部(3)とを備えるガラス基板搬送用ボックスにおいて、前記本体部(2)は、その相対する少なくとも一組の側壁部(14)の上部外面部には、夫々、相対して横方向に形成された溝状凹部(15)が形成され、前記溝状凹部(15)の上部は、横方向に延びる庇状部(16)となっており、前記庇状部(16)の上面(23)には溝部(37)が形成されており、前記溝状凹部(15)の蓋体部の係合部に係合する箇所には、蓋体部(3)の係合部に係合可能に断面コの字形の保護部材(34)が装着されており、前記蓋体部(3)の側壁部(19)には、第一の曲部(41)に係合突部(38)が設けられ、下端部に内側に突き出る突条部が形成されており、蓋体部(3)は、前記本体部(2)の前記庇状部(16)の上面(23)の溝部(37)に、蓋体部(3)の側壁部(19)の第一の曲部(41)の突部(38)が嵌合され、且つ前記本体部の前記溝状凹部(15)の装着されている保護部材(34)の上部部片(39)に、蓋体部(3)の側壁部下部(25)に内側に突き出る突条部(27)が係合されて、本体部に配置されることを特徴とするガラス基板搬送用ボックスにある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において、本体部は、本体部に収容されるガラス基板保護のためのクッション性の付与及び断熱性の付与のために、発泡倍率が3乃至30倍、好ましくは発泡倍率で4乃至25倍のポリオレフィン系発泡体を使用することができる。このポリオレフィン系発泡体としては、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリスチレン発泡体又はこれらのポリマーブレンドの発泡体などがある。本発明において、特に、ポリオレフィン発泡体として、例えば、ビーズ成形発泡によるポリエチレン・ポリスチレン共重合樹脂発泡体、ビーズ成形発泡によるポリエチレン発泡体、ビーズ成形発泡によるポリスチレン発泡体及ビーズ成形発泡によるポリプロピレン発泡体を使用することができる。
【0006】
本発明において、蓋体部は、透明性を有するプラスチック又は光透過性プラスチック(以下、透明樹脂という)の成形体とすることができる。このような蓋体部を形成する透明樹脂としては、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリスチレン・ポリエチレンアロイ、ポリカーボネート(PC)、ポリカーポネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン複合樹脂、ポリブチレンテレフタレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン複合樹脂又はポリエチレンテレフタレート(PET)を使用することができる。
【0007】
本発明において、ガラス基板搬送用ボックスは、本体部が、有底の箱の上に、継ぎ手部を介して、無底の箱枠が複数段に取り外し可能に積み重ねて形成されている構造に形成することができる。この継ぎ手部は、本印篭の合い口又は逆印篭の合い口とするのが好ましい。この本印篭造りの蓋体部と本体部の合い口は、蓋体部を内側決まりとし、本体部を外側決まりとする合い口の決め手の一であり、逆印篭造りの合い口は、本印篭造りの合い口と逆の関係となる。しかし、本発明において、一方の合い口面に突起を形成し、他方の合い口面に受け孔を設けた継ぎ手の合い口掛けとすることができる。本発明において、透明な蓋体部は、桟蓋、落とし込み蓋、本印篭蓋又は逆印篭蓋に形成することができる。印篭蓋とすると、蓋を開けたとき、ガラス基板の取出しが容易となるので好ましい。しかし、本発明において、本体部を、無底の箱枠を複数段に取り外し可能に積み重ねて形成すると、蓋を開けたときにガラス基板が取出し難いときには、上の段の箱枠を除くことにより、容易に取出すことができる。また、積み重ねる箱枠の段数により適宜の高さに本体部の高さを調整することが可能となるので、寸法の異なるガラス基板の収容に適応可能である。
【0008】
本発明において、ガラス基板搬送用ボックスは、被せ蓋の箱に形成され、被せ蓋の箱本体に被せる形式には、▲1▼ 本体部に、側壁部の開放頂部内側に、段欠き部、即ち切欠き状部を備え、前記開放頂部外側に切り欠き残部の係合突部を備え、蓋体部側壁部下部の外面部が、本体部の係合突部の内側側面部に係合する被せ蓋の係合構造の所謂逆印篭型の形式と、▲2▼ 本体側壁部の開放頂部外側に切欠き状部を有し、前記開放頂部内側に切り欠き残部の係合突部を有しており、蓋体部側壁部下部の内面が、係合突部の外側側面部に係合する被せ蓋の係合構造の所謂本印篭型の形式がある。一般には、ガラス基板搬送用ボックスは、本印篭型の被せ蓋の箱に形成される。本発明において、蓋体部は肉薄に形成できるので、例えば、本印篭型とする場合には、蓋体部側壁部は、その下部の形状が、蓋体部側壁部下部の内面を、本体部の係合突部の外側側面部及び本体部の上部側壁部外面部に係合させることができるように、本体部の係合突部の外側側面部及び本体部の上部側壁部外面部の形状に倣った形状に、成形等により形成することができる。
【0009】
本発明において、ガラス基板搬送用ボックスが本印篭型の被せ蓋の箱とする場合には、蓋体部が被せられる本体部の側壁部の頂部開放部には、その外側部分に切欠き状部が形成され、また、その内側部分に切欠き残部として立設される凸壁部、即ち、係合突部が形成され、また、本体部の少なくとも一組の相対する側壁部の外部には、その上部に、指等が差込可能な、溝又は穴等の窪み部が形成される。本発明において、前記本体部の窪み部は、その上部内面が前記本体部側面部の上部外側面に繋がっており、側壁部頂部切欠き状部の平面部から窪み部に至る側壁部の部分は、窪み部に対し、断面庇状に形成される。蓋体部は、本体部の上端開放部を覆い、さらにその周囲側壁部下部が、前記本体部の係合突部の外側面部又は前記係合突部の頂部上面の一部及び前記係合突部の外側面部から、さらに前記外側面部に連なる本体部側壁部の頂部切欠き状部平面部を経て、本体部の窪み部に至る上部側面部を覆うように、本体部の上部の外面形状に倣って形成される。即ち、換言すれば、本印篭型の被せ蓋の箱の場合は、蓋体部の側壁部下部には、本体部の切欠き残部の係合突部の外側面部から切欠き状部の平面部に至る段欠き部に対応する第一段の曲げ部が形成され、本体部側壁部の切欠き状部の平面部から該側壁部の上部外側面に至る肩部に対応する第二段の曲り部が形成され、所謂二段曲り部に形成されている。
【0010】
本発明においては、蓋体部が、本体部から容易に脱落しないように、また本体部に確りと固定されるように、蓋体部の側壁部下端には、少なくとも一部に、本体部の係合部に係合する係合部が形成されるのが好ましい。本発明において、本体部の係合部として側部に溝状又は突き抜けていない穴状に窪んだ凹部即ち窪み部が形成される。前記蓋体部の係合部は、前記本体部の係合部である窪み部に対応して形成され、蓋体部の係合部として、蓋体部の側壁部下端部の少なくとも一部に、前記本体部の窪み部に向けて突き出て、窪み部内へ差込み係合する、爪等の突起若しくは突条等の差込み係合部が形成される。これらの蓋体部の係合部は、本体部の窪み部内に差込まれて、その係合部の弾性により窪み部内の上面に接触して、蓋体部を本体部に装着する。本発明においては、蓋体部係合部及び本体係合部は、蓋体部係合部を、本体部の係合部に、蓋体部の係合部を重ねて配置し、この重ねられた本体部及び蓋体部の係合部を締結具により保持する係合構造を包含する。
【0011】
本体部と蓋体部を外側から着脱可能に固定する締結具には、例えば締着具があり、例えば、断面がコの字形の締着具とすることができる。この場合、本体部と蓋体部を着脱可能に固定するには、該コの字形又は逆コの字形の締結具の上部部材と下部部材の間に、本体部の側壁部の断面庇形状部とその上を覆う蓋体部の下端部を位置させて上下から締着することにより行われる。本発明において、蓋体部は、透明樹脂により形成される透明な成形体であるが、前記窪み部保護部材及び締結具は、不透明樹脂製のもの及び透明樹脂製の何れのものであってもよい。
【0012】
本発明のガラス基板搬送用ボックスは、本体部を、発泡倍率3〜30倍の単一のポリオレフィン系発泡成形体とし、本体壁部の内面から1mm以下の深さに至る部分が、該側壁部の中央部の密度よりも1.5倍以上大きい密度のスキン構造であり、蓋体部は、透明樹脂成形体であって静電防止性能を有している。本発明において、ガラス基板搬送用ボックスの本体部は、相対する少なくとも一組の側壁部内面に、ガラス基板の端部支持用の溝が形成されており、ガラス基板は前記溝内に端部が支持されて、本体部に収容されるが、該本体部は、発泡体としてのクッション性及び断熱性を有しているので、ガラス基板に対して外部から加えられる衝撃及び熱を緩和でき、これらからのガラス基板の変形及び破損等を防止することができる。また本発明において、本体部の底部及び蓋体部の天板部にも、ガラス基板の頭部及び底部支持用の溝が形成されているパッドを設けて、ガラス基板搬送用ボックス内に配置されたガラス基板を安定させることができる。
【0013】
また、本発明においては、蓋体部は、透明である樹脂成形体又は半透明である樹脂成形体とすることができる。このように蓋体部を、透明樹脂成形体又は半透明樹脂成形体とすると、搬送用ボックスの外部からその内部の状態を見ることができ、搬送用ボックス内のガラス基板の収容状況が、外部から蓋体部を開けることなく把握することができる。しかし、蓋体部を透明樹脂材料で形成すると、半透明の樹脂材料で形成した場合に比してより、明瞭に内部の状態を把握できるので好ましい。
【0014】
本発明において、本体部側壁部上部側面部に窪み等の係合部を形成し、この係合部に係合可能に、蓋体部側壁部の下部に、前記窪みに係合する突起等の係合部を形成し、本体部の係合部と蓋体部の係合部を係合させることにより、本体部から蓋体部が、容易に外れることがないようにすることができる。本発明のガラス基板搬送用ボックスの本体部の側壁部に形成される係合部としての窪み部は、本体部側壁部の少なくとも一部に形成することができる。この場合、窪み部は、例えば、両端部、中央部、複数箇所又は窪み部全域に設けることができる。窪み部は、例えば蓋体部の係合部の突起が容易に係合できる形状、例えば断面コの字形等の形状に形成されるのが好ましい。本発明において、窪み部には、窪み部が破壊されないように、窪み部を補強し又は保護するために、必要に応じて、窪み部内に窪み部保護部材を装着することができる。この場合において、窪み部保護部材は、窪み部の全域又は窪み部の一部に装着することができる。本発明において、保護部材は、蓋体部と同一の材料若しくは蓋体部と異なる他の透明な樹脂材料、又は半透明な樹脂材料若しくは不透明な樹脂材料で製造することができる。例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、高分子量ポリエチレンなどの単体よりなる成形体、又はこれらの二種以上で形成される積層体とすることができ、また、シート状、板状、柱状若しくは筒状などの形状を有する成形体又は積層体とすることができる。
【0015】
本発明においては、本体部側壁部上部側面部に窪み等の係合部を形成し、この係合部に係合可能に、蓋体部側壁部の下部に係合部を形成し、本体部の係合部と蓋体部の係合部を係合させることにより、本体部と蓋体部は、容易に外れることを防止することができる。したがって、仮令、誤って蓋体部を押すようなことがあっても、本体部から蓋体部が脱落することがない。また、本発明においては、蓋体部は、本体部と材質が相違するために、蓋体部と本体部の境を明確にすることができ、移動時に誤って蓋体部を押すことがなくなる。
【0016】
本発明は、蓋体部を、透明樹脂製成形体とするので、蓋体部は、発泡体の場合に比して強度的に10程強く形成することができる。したがって、本発明においては、本体部と蓋体部を共に発泡体で形成した場合に比して、蓋体部の厚さを、薄く形成でき、その分、本体部における蓋体部との係合部分の厚さを厚くすることができる。したがって、本発明においては、蓋体部を本体部に被せたときの本体部が蓋体部に接する部分の厚さを、厚くすることができ、その厚さが増加した分本体部の強度を増加させることができる。このように、本発明のガラス基板搬送用ボックスは、従来の本体部と蓋体部を共に発泡体で形成したガラス基板搬送用ボックスに比して、強度的に優れたものとなる。
【0017】
【実施例】
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施態様を詳細に説明するが、本発明は、以下の説明及び例示により、何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図2は、図1に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的正面断面図である。図3は、図1及び図2に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略の平面図である。図4は、前記図1乃至図3に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図5は、図1,図2及び図4に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図6は、図5に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的正面断面図である。図7は、前記図5及び6に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図8は、図1、図2及び図4並び図5乃至図7に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図9は、前記図8に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図10は、図1、図2及び図4並び図5乃至図9に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図11は、前記図10に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図12は、図1、図2及び図4並び図5乃至図11に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図13は、前記図12に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図14は、図1、図2及び図4並び図5乃至図13に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図15は、前記図14に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図16は、図1、図2及び図4並び図5乃至図15に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図17は、前記図16に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図18は、図1、図2及び図4並び図5乃至図17に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図19は、前記図18に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図20は、図1乃至図19に示す実施例とは異なる、本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。図21は、図20に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略の平面図である。図22は、図20に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの本体部について、その概略の一部断面を示す正面断面図である。図23は、前記図20乃至図22に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。図1乃至図23において、対応する箇所には同一の符号が付されている。
【0018】
図1及び図2は、右側半分が本例のボックス内部の概略を示す断面図となっている。図3は、本例におけるガラス基板搬送用ボックスについての平面図である。図1乃至3に示す実施例において、ガラス基板搬送用ボックス1は、有底の本体部2と蓋体部3で形成されている。本例において、有底の本体部2は、発泡倍率4〜25倍のポリエチレンとポリスチレンの共重合体の発泡体である。
発泡倍率が4倍未満では軽量化、ガラス基板保護性(クッション性)の付与、断熱性付与などの目的を充分に達成しえず、一方発泡倍率が25倍を超えるときは強度が不足し、弾力性が過多となるので好ましくない。
【0019】
本例において、ポリエチレンとポリスチレンの共重合体の発泡体は、好適には、発泡剤を含むポリエチレンとポリスチレンの共重合体のビーズ又はその一次発泡体を金型内充鎮し、所定の温度に加熱することにより製造される。発泡剤としては揮発性発泡剤、化学分解型発泡剤などが用いられ、2種以上の発泡剤を組み合わせて用いることもできる。ビーズ発泡法は低圧発泡であるので、金型としてはアルミニウム型のような低コストの金型を用いることがきる。このようなビーズ発泡法に代え、他の方式の発泡法を採用することもできる。
【0020】
本例において、ガラス基板搬送用ボックス1は、ポリエチレンとポリスチレンの共重合体の発泡体製の有底の本体部2及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)製の蓋体3で構成される。樹脂発泡体製の本体部の係合部の厚さは、強度を考慮して、3乃至120mm、好ましくは30乃至100mmとすることができる。
【0021】
本体部2の内面には、ガラス基板支持用の溝5を有するガラス基板保持部4が形成されている。本例においては、ガラス基板支持用の溝部5を有するガラス基板保持部4は、本体部2の短辺側若しくは長辺側の何れか一方の対向する内面、又は短辺側及び長辺側の双方の対向する内面、即ち全周に形成することができる。
本例においては、説明の便宜上、本体部の短辺側及び長辺側の双方の対向する内面に、即ち全周の内面に、互いに向合う溝が位置的に対応するように、ガラス基板支持用の溝部5を有するガラス基板保持部4を形成されている。(図2において、正面に現れるガラス基板支持用の溝部5は、省略されて図示されていない。)本例のように、本体部の内面の全周にガラス基板支持用の溝部5を有するガラス基板保持部4を形成すると、一個のガラス基板搬送用ボックスで、二種類の異なる寸法のガラス基板を収容可能にすることができる。本例において、ガラス基板保持部4の対向する面の溝部5は、ガラス基板6の端部を対向する面の対応する一対の溝部5内に挿入してガラス基板6を収容できるように形成されており、ガラス基板6の端部が多少の余裕をもって挿入できる深さ及び巾に形成されるのが好ましい。溝の数は任意に設定することができる。しかし、対応する面の一対の溝の総てに、ガラス基板5を収容したときのボックス1の重量が人が運ぶことのできる重量であることが好ましく、例えば、溝の数は、ボックス一個当たり片側内面で15〜50条程度とすることができる。溝部5の山部の形状は、ガラス基板との接触を小さくするため、アールやテーパーを付すことが好ましい。本例においては、ガラス基板支持部4の溝部5は、本体部2と一体に成形時に形成されるが、溝部材を別途形成することもできる。
【0022】
本体部の内外両面の表面は、壁内部よりも緻密なスキン構造に形成される。たとえば発泡成形に際し、後加熱を行なえば、金型内面に接触している表面のみを緻密なスキン構造に形成することができる。この場合のスキン構造の表面から1mm深さまでの部分の密度は、内部の密度よりも1.5倍以上、好ましくは2倍以上大きくするのが好ましい。表面のみを緻密なスキン構造にすることは、発塵性の防止、強度の向上、耐水性・耐透湿性の向上の点で有利である。
【0023】
本例において、蓋体部3は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)製であり、蓋体部3の天板部7の内側には、収容したガラス基板6のがたつきを防止するパッド、即ちガラス基板押え部材8が装着される。本例においては、ガラス基板押え部材8を装着可能にするために、天板部7の内側には、ガラス基板押さえ部材8の装着用溝部9が溝板10により形成されている。本例においては、天板部7は、該天板部7の補強を兼ねて、前記押さえ部材装着用溝部9に対応する天板部7の箇所に、上方から下方に窪む凹部11を形成するリブ付き断面構造となっている。本例において、本体部2の底部12には、ガラス基板6の支持用の突条部13が設けられている。本例においては、ガラス基板6の支持用の突条部13は、ガラス基板支持用の溝部5に配置されるガラス基板6の列に直交する方向に夫々設けられている。本例においては、本体部2の底部12の突条部13間には、ガラス基板押え部材8が設けられていないが、天板部7と同様に、ガラス基板押え部材8′を設けることができる。
【0024】
本例において、ガラス基板押え部材8としては、もとより従来のパッドを使用することができるが、本体部と同様に、発泡体を使用するのが好ましく、例えば、ビーズ成形発泡によるポリエチレン・ポリスチレン共重合樹脂発泡体、ビーズ成形発泡によるポリエチレン発泡体、ビーズ成形発泡によるポリスチレン発泡体及ビーズ成形発泡によるポリプロピレン発泡体等のポリオレフィン発泡体、又は本体部と同一の発泡体などの単体よりなる成形体、又はこれらの二種以上で形成される積層体とすることができる。
【0025】
TFT(薄膜トランジスタ)形成済みのガラス基板や液晶セルの完成パネルを収容するときは、ボックスの少なくとも本体部2には、体積固有抵抗値が10〜1012Ω・cmの樹脂発泡体とすることが望ましい。これにより必要な帯電防止性が得られる。
【0026】
本例において、本体部底部12には、ガラス基板6の支持用の突条部13が、ガラス基板支持用の溝部5に配置されるガラス基板6の列に交差又は直交する方向に設けられる。本体部底部12には、ガラス基板6の支持用の突条部13が、特に、配置されるガラス基板に対し、交差するように、例えば45°の角度で交差するように設ければ、本例においては、ガラス基板6の支持用の突条部13間に、パッド即ちガラス基板押さえ部材8を配置することができる。
【0027】
図4に、本体部2に蓋体部3が装着されたときの本体部2と蓋体部3の係合部分の係合関係を示す。本例においては、蓋体部3が本体部2上に装着されたときに、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、本体部2の側壁部14の上部外面に窪み部、即ち凹部15が形成されており、該凹部15の上部は、該凹部15に対し庇状部16を形成しており、前記庇状部16の上部には、側壁部頂部の切欠き状部17となっており、その切欠き残部は、本体部側壁部の内側で凸壁部即ち内側突壁部18となって、本印篭づくりの蓋体部と本体部の合い口、即ち蓋体部と本体部の合わさりめを形成している。本例において、蓋体部3の天板部7及び側壁部19は、本体部2の開放部20を覆っており、特に、蓋体部3の側壁部19は、本体部2の内側凸壁部18の上面部21の外側の一部分及び外側面部22並びに切欠き状部17の上面部23及び庇状部16の外側面部24を覆うように形成されている。本例において、蓋体部3の側壁部19の外側に突き出て、本体部2の庇状部16に接する側壁部下部25には、該側壁部下部25より下方に突き出る下端部26が形成されており、該下端部26には内側に突き出る突条部27が設けられており、該突条部27は、凹部15の上面28に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
【0028】
本例は、以上のように構成されているので、蓋体部3の天板部7及び側壁部19は、本体部の開放部20を覆い、特に、蓋体部3の側壁部19は、本体部2の内側凸壁部18の上面21の一部及びその外面22、庇状部16の頂部上面部23及び外壁面24を覆って配置される。蓋体部3は、その側壁部下端部26の内側に突き出て形成されている突条部27を、本体部2の凹部15の上壁面28に当てることにより固定される。
【0029】
本例において、ガラス基板6は、その両端部を本体部2のガラス基板保持部4の溝部5内に装着し、次いで蓋体部3を本体部2に固定することにより、搬送可能に収容することができる。ガラス基板6をガラス基板搬送用ボックス1内に収容して搬送する場合には、蓋体部3が本体部2から離脱することが無いように、ボックス1にテープ掛けできるように、蓋体部3の天板部5の上面には、テープ掛け用の溝部29が形成されている。このようにガラス基板搬送用ボックス全体をテープ掛けすることにより、本体部から蓋体部が離脱することが無くなり、ボックス1内のガラス基板6は本体部2と蓋体部3により確りと保持されることとなり、ガラス基板6の搬送時における安全性を確保することができる。このようにテープ掛けされたボックス1は、さらにポリオレフィンフィルムやアルミニウムラミネートフィルムなどの防湿性を有する包装材により包装することができる。ガラス基板の取り出しは、本体部2から蓋体部3を外して、手動により、またはロボットにより行なうことができる。
【0030】
図5、図6及び図7に示す実施例において、図5及び図6は、図1及び図2と同様に、左側が本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、図1、図2及び図4に示した実施例とは異なる他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスであり、図6及び図7は、本例のガラス基板搬送用ボックスにおける、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。図5及び図6に示す実施例は、図1及び図2に示す実施例に従来技術を適用した例であり、底部12の突条の部13間にもパッド、即ち下部ガラス基板押さえ部材8′が設けられ、また、ガラス基板支持用の溝部5が、短辺側のみに設けられている。図1、図2及び図4に示す実施例においては、蓋体部3との本体部2との係合部は、蓋体部3の中央部の蓋体部のリブ構造の窪んだ部分19″に形成されているが、本例においては、蓋体部3との本体部との係合部は、蓋体部3の例えば両端部等の窪んでいない部分19′に形成されている。図7に示すように、本例においても、図1及び図2の実施例と同様に、蓋体部が本体部上に装着されたときに、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、本体部2の側壁部14の上部外面には、係合部の横方向に形成された溝状凹部15が形成されている。本例においては、該凹部15の上部は、庇状部16を形成している。前記庇状部16は、本体部2の上面部21の切欠き状部17と前記凹部15の間に形成されており、前記切欠き状部17の上面部23の内壁側には、印篭造りの蓋体部に対する本体部2の合い口となる内側凸壁部18が立設されている。本例においても、蓋体部3の天板部7及び側壁部19は、図4の例と同様に、本体部2の開放部20を覆い、特に、蓋体部3の側壁部19は、本体部の内側凸壁部18の上面部21の外側一部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23(切欠き状部17の平面部)及び外側面部24を覆うように形成されており、また、蓋体部3の側壁部19の側壁部下部25は、外側に突き出て、本体部2の庇状部16に接しており、該側壁部下部25より下方に突き出る下端部26が形成されており、蓋体部3の側壁部19の係合部が形成される窪んでいない側壁部19′の下端部26には内側に突き出る突条部27が設けられており、該突条部27は、凹部15の上面28に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
【0031】
本例においても、図1乃至図4に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。即ち、ガラス基板6は、その両端部を本体部2のガラス基板保持部4の溝部5内に装着し、次いで蓋体部3を本体部2に固定することにより、搬送可能に収容することができる。ガラス基板6をガラス基板搬送用ボックス1内に収容して搬送する場合には、蓋体部3が本体部2から離脱することが無いように、ボックス1にテープ掛けできるように、蓋体部3の天板部5の上面には、テープ掛け用の溝部29が形成されている。このようにガラス基板搬送用ボックス全体をテープ掛けすることにより、本体部から蓋体部が離脱することが無くなり、ボックス1内のガラス基板6は本体部2と蓋体部3により確りと保持されることとなり、ガラス基板6の搬送時における安全性を確保することができる。このようにテープ掛けされたボックス1は、さらにポリオレフィンフィルムやアルミニウムラミネートフィルムなどの防湿性を有する包装材により包装することができる。ガラス基板の取り出しは、本体部2から蓋体部3を外して、手動により、またはロボットにより行なうことができる。
【0032】
図8及び図9に示す実施例において、図8は、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、図1乃至図7に示した実施例とは、本体部と蓋体部の係合部分に保護部材を設けた点が異なる他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスを示すものであり、また、図9は、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。図8において、右側の断面図の部分で側壁部及び底部が省略されて示されていない。これは、図8の実施例において、底部を、図1及び図5に示す側部構造及び底部構造の何れの構造とすることができるので、説明の便宜上相違する部分のみを示し、任意に選択できる部分を省略したためである。図8及び図9に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスは、図1乃至図7に示した実施例のガラス基板搬送用ボックスに比して、凹部15内に、凹部を補強し、保護するために保護部材を設けた点及び内側凸壁部の基部に溝部が形成され、蓋体部の内側の対応する箇所に前記溝部に嵌合する突部が形成されている点で相違し、その他は同様である。即ち、図8に示されるガラス基板搬送用ボックスは、図1及び図5に示されるガラス基板搬送用ボックスと保護部材を設けた点で相違する。
【0033】
本例において、蓋体部3との本体部2との係合部は、図1と同様に、蓋体部3の側壁部19の中央部のリブ構造の窪んだ部分19″に形成されており、本例においても、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、蓋体部の係合部に対応する、本体部2の側壁部11の上部外面に凹部15が形成されている。本例においては、凹部15内には、凹部15内を補強し且つ保護するために、凹部15内に保護部材34が配設される。本例において、保護部材34は、断面がコの字形で、その中央部34′の背面下部に、突条又は突起等の突部35が形成されおり、これに対応して、本体部2の側壁部10の凹部15には、保護部材34の中央部34′の背面下部において突き出る突部35が挿着できるように、該突部が嵌合可能の溝又は孔等の突部嵌合部36が該突部35と対応する箇所に形成されている。保護部材34を本体部2の凹部15内に装着するときは、前記溝又は孔36に保護部材34の背部から突き出る突部35を凹部15の溝状の突部嵌合部36に差込んで、保護部材33を凹部15内に押し込み、保護部材33が凹部15内から容易に脱落しないように装着する。
【0034】
本例においても、本体部2には、その上面の切欠き状部17と凹部15の間に、該凹部15に対し庇状の庇状部16が形成されている。前記上面の切欠き残部は、印篭作りの蓋体部2に対し合い口となる本体部の内側凸壁部18である。本例において、前記庇状部16の頂部上面部23には、内側凸壁部18の基部に溝部37が形成されており、蓋体部3の側壁部19には、蓋体部3を本体部2に被せたときに、切欠き状部17の溝部37に対応する箇所に、突条又は突起等の係合突部38が形成されている。蓋体部3を本体部2に被せて前記係合突部38を前記溝部37に嵌合して、蓋体部3を本体部2に取付けることができる。本例において、蓋体部3は、本体部2の開放部20を覆って、内側凸壁部18のある切欠き状部17の上面部21の外側部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆い、さらにその側壁部19の係合突部38が本体部2の切欠き状部17の溝部37に嵌着するように形成されている。
【0035】
本例においては、蓋体部3の側壁部19の係合部が形成される窪んでいる側壁部19″の下端部26には内側に突き出る突条部27が設けられており、該突条部27は、本体凹部15内に装着されている保護部材34の上部部片39に係合し、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
【0036】
本例は、以上のように構成されているので、蓋体部3は、本体部2の開放部20を覆イ、さらに、その側壁部19が、本体部2の内側凸壁部18の上面部21の外側部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆うように配置される。この配置において、本体部2の側壁部16の上面部23に形成されている溝部37には、蓋体部3の側壁部19の第一の曲部41で下方に突き出る係合突部38が、嵌合される。本体部2の凹部15には、前記溝部36に、突部35を差込んで保護部材34が装着されており、蓋体部3の係合部の窪んだ側壁部19″の下端部26の内側に突き出る突条部27は、凹部15内の保護部材34の上部部片39に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
本例においても、図1乃至図7に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0037】
図10及び図11に示す実施例において、図10は、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっているが、断面図の部分においては、図8の場合と同様に断面側側部及び底部は省略されて図示されていない。図8及び図9に示した実施例のガラス基板搬送用ボックスとは、蓋体部の係合部分が、窪んでいない端部19′に形成されている点で異なっている他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスを示すものであり、また、図11は、図10に示す実施例において、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。本例においては、図8及び図9に示した実施例と同様に、係合部の凹部15内には、凹部15を補強し且つ保護するために、凹部15内に保護部材34が配設されている。本例において、保護部材34は、断面がコの字形で、その中央部34′背面に突条又は突起等の突部35が形成されおり、これに対応して、本体部2の側壁部10の凹部15には、保護部材34の背面側の突部35が挿着できるように、溝又は孔等の溝部36が形成されている。保護部材34を本体部2の凹部15内に装着するときは、前記溝又は孔36に保護部材34の中央部34′の背部から突き出る突部35を凹部15の溝部36に差込んで、保護部材3を凹部15内に押し込んで、保護部材3が凹部15内から容易に脱落しないように装着する。
【0038】
本例は、以上のように構成されているので、係合部においては、図9の場合と同様に、蓋体部3は、本体部2の開放部20を覆い、さらに、その側壁部19が、本体部2の内側凸壁部18の上面部21の外側一部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆うように配置される。この配置において、本体部2の側壁部19の上部の切欠き状部17の平面部23(庇状部16の頂部上面部23)に形成されている溝部37には、蓋体部3の第一の曲部41で下方に突き出る係合突部38が、嵌合される。本体部2の凹部15には、前記溝部36に、突部35を差込んで保護部材34が装着されており、蓋体部3の係合部の窪んでいない側壁部19′の下端部26で内側に突き出る突条部27は、凹部15内の保護部材34の上部部片39に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
本例においても、図1乃至図9に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0039】
図12及び図13に示す実施例において、図12は、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、図1乃至図11に示した実施例とは、本体部と蓋体部の係合部分に係合用の締着具を設けた点で異なる他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスを示すものであ。図12において、断面図の部分においては、図8の場合と同様に断面側側部及び底部は省略されて図示されていない。図13は、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。
【0040】
図13に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスにおいては、本体部と蓋体部3の係合部に、断面コの字形の締結具30が使用されている。コの字形の締結具30は、本体部2の庇状部16に蓋部材3の側壁部下部25を係合させて、その上から挟み込むようにして嵌め込み、その弾性により蓋体部3を本体部2に締着固定する。即ち、コの字形の締結具30を、庇状部16の上に蓋体部3の側壁部下部25を被せて、その上から挟着、冠着又は.嵌着することにより、締結具30の上部部片31を、本体部側壁部14の庇状部16の切欠き状部17の平面部即ち上面部23上に位置する、蓋体部3の側壁部19′の上部水平部分32に当て、下部部片33を、溝状の凹部15の上面部28に当てて、庇状部16に押し付けるようにして、蓋体部3の側壁部19′の上部水平部分32を含めて、蓋体部3の側壁部19′の下部25を、本体部2の庇状部16に挟み込んで取付ける。
【0041】
本例は、以上のように形成されているので、ガラス基板6は、その両端部を本体部2のガラス基板保持部4の溝部5内に装着し、次いで蓋体部3を本体部2に被せて、固定することにより、搬送可能に収容することができる。蓋体部3の本体部2への固定は、蓋体部3により本体部の開放部20を覆うように、蓋体部3を本体部2に被せた後、蓋体部3の側壁部の下部25を、本体部2の内側凸壁部18の上面21の一部及び外壁面22、並びに庇状部16の頂部上面部23及び外壁面24を覆って配置し、このように蓋体部3の側壁部下部25を、本体部2の庇状部16に被せたところで、その上から締結具30を嵌着して、締着具30の上部部片31及び下部部片33で、の蓋体部3の側壁部下部25を、本体部2の庇状部16に押し付けるように固定する。
【0042】
本例において、ガラス基板6をガラス基板搬送用ボックス1内に収容して搬送する場合には、図1乃至11の実施例の場合と同様に、蓋体部3が本体部2から離脱することが無いように、さらにテープ(図示されていない)をテープ掛け用の溝部29を通して、テープ掛けして、ガラス基板搬送用ボックス1は搬送される。このようにすることにより、本体部から蓋体部が離脱することが無く、ガラス基板6を搬送できる。搬送後のガラス基板の取り出しは、本体部2から蓋体部3を外して、手動により、またはロボットにより行なうことができる。
【0043】
図14及び図15に示す実施例において、図14は、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、断面図の部分においては、図8の場合と同様に断面側側部及び底部は省略されて図示されていない。また、図15は、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。
図12及び図13に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスにおいては、蓋体部3との本体部2との係合部は、蓋体部3の中央部の蓋体部のリブ構造の窪んだ側壁部分19″に形成されているが、図14及び15に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスは、蓋体部3の本体部に対する係合部が、蓋体部3の端部、即ち、蓋体部3のリブ構造の窪んでいない側壁部分19′に形成されており、この点で、図12に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスと相違し、その他の点では同一である。図14及び図15に示す実施例においても、図1乃至図13に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0044】
図16及び図17に示す実施例においては、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、断面図の部分においては、図8の場合と同様に断面側側部及び底部は省略されて図示されていない。また、図17は、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。図16及び図17に示す実施例は、図12及び図13に示した実施例とは、本体部と蓋体部の係合部分に保護部材を設けた点で異なる他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスを示すものであり、図16及び図17に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスは、図12及び図13に示した実施例のガラス基板搬送用ボックスに比して、凹部12内に、凹部を補強し、保護するために保護部材を設けた点及び内側凸壁部の基部に溝部が形成され、蓋体部の内側の対応する箇所に前記溝部に嵌合する突部が形成されている点で相違し、その他は同様である。即ち、図16及び図17に示されるガラス基板搬送用ボックスは、図12及び図13に示されるガラス基板搬送用ボックスと保護部材を設けた点で相違しその他の点は同様である。
【0045】
本例において、蓋体部3との本体部2との係合部は、図12の場合と同様であり、蓋体部3の中央部のリブ構造の窪んだ側壁部分19′に形成されており、本例においても、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、蓋体部3の係合部に対応する、本体部2の側壁部11の箇所の上部外面に係合部の凹部15が形成されている。本例においては、凹部15内には、凹部15内を補強し且つ保護するために、凹部15内に保護部材34が配設される。本例において、保護部材34は、断面がコの字形で、その中央部34′の背面に突条又は突起等の突部35が形成されおり、これに対応して、本体部2の側壁部10の凹部15には、保護部材34の背面側の突部35が挿着できるように、溝又は孔等の溝部36が形成されている。保護部材34を本体部2の凹部15内に装着するときは、前記溝又は孔36に保護部材34の中央部34′の背部から突き出る突部35を凹部15の溝部36に差込んで、保護部材33を凹部15内に押し込んで、保護部材33が凹部15内から容易に脱落しないように装着する。
【0046】
本例においても、凹部15の上部には、凹部15に対し庇状の庇状部16が形成され、前記庇状部16の頂部上面部23には、本体部側壁部の内側凸壁部18が立設されている。本例において、前記庇状部16の頂部上面部23には、内側凸壁部18に接続する箇所に溝部37が形成されており(図示されていない、図9参照)、蓋体部3には、蓋体部3を本体部2に被せたときに、蓋体部3のこの溝部37に対応する箇所に、突条又は突起等の係合突部38が形成されている。蓋体部3を本体部2に被せて前記係合突部38(図示されていない、図9参照)を前記溝部37に嵌合して、蓋体部3を本体部2に取付けることができる。本例において、蓋体部3の側壁部19は、本体部2の開放部20を覆って、さらに、内側凸壁部18の上面部21の外側一部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆うように形成されている。
【0047】
本例においても、蓋体部3の係合部となるリブ構造で窪んだ部分の側壁部19′の下部25は、本体部2の庇状部16に接し、さらに該庇状部16より下方に延びて、下端部26は内側に突き出た形状の突条部27を備えている。該下端部26の突条部27は、凹部15に装着されている保護部材34の上部部片39に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。本例において、保護部材34の下部部片40は、側壁部14に続く凹部15の下面に係合している。
【0048】
本例は、以上のように構成されているので、蓋体部3の側壁部19は、本体部2の開放部20を覆って、さらに、内側凸壁部18の上面部21の外側一部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆うように配置される。本例において、本体部2の凹部15には、前記係合用の溝部36に、保護部材34の中央部34′の背部に形成されている突部35を差込んで保護部材34が装着されており、蓋体部3の係合部のリブ構造の窪んだ側壁部の下端部26の内側に突き出る突条部27は、凹部15内に装着された保護部材34の上部部片39に係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。本例においても、図1乃至図15に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0049】
図18及び図19の実施例において、図18は、左側が、本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっており、断面図の部分においては、図8の場合と同様に断面側側部及び底部は省略されて図示されていない。また、図19は、本体部に蓋体部が装着されたときの本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示している。図16及び図17に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスにおいては、蓋体部3との本体部2との係合部は、蓋体部3の中央部の蓋体部のリブ構造の窪んだ部分19″に形成されているが、図18および19に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスは、蓋体部3と本体部2との係合部が、本体部2及び蓋体部3の端部、例えば両端部等に形成されており、この点で、図12に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスと相違し、その他の点では同一である。本例においても、図1乃至図17に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0050】
図1乃至図19に示す実施例においては、本体部2の側壁部14に形成される係合部の凹部15は、側部全長に亙って溝状に形成されているが、短い溝状とすることができる。また、蓋体部3において、側壁部下端部の突起等の突部や締結具等の係合部の位置は、ボックスの端部及び中央部近傍に設けられているが、その他の箇所に設けても良く,複数個設けることもできる。図1の実施例においては、天井部に、パッド、即ちガラス基板押え部材が設けられているが、図5の実施例に示すように、パッド、即ちガラス基板押え部材は、天板部7及び底部12の双方に設けることができる。また、パッド、即ちガラス基板押え部材は、複数個設けてもよく、この場合、端部以外に中央部にも設けることができる。また、パッド、即ちガラス基板押え部材は、ガラス基板を支持できるように、溝等の筋状の窪みを形成することができる。
【0051】
以上の実施例においては、凹部15に保護部材34を設ける場合には、凹部15に、溝又は孔等の差込み部36を形成し、この差込み部36と対応して、保護部材34に突条又は突起等の突部35を形成して、凹部の差込み部に保護部材34の突部35を嵌合させて、保護部材34を凹部15に装着させているが、これとは反対に、凹部15内に突部を形成し、保護部材34に差込み部を形成しても良い。また保護部材34に突部35や差込み部を形成しないで、また、凹部15に、差込み部36や突部を形成しないで、凹部14内に保護部材34を押し込み又は嵌め込むなどにより装着するようにしてもよい。以上、凹部内に保護部材を着脱可能に装着することを示したが、接着剤等を介して、凹部内に保護部材を固定しても良い。
【0052】
また以上の実施例においては、庇状部16の頂部上面部23に、溝又は孔等の差込み部37を形成し、蓋部材に突条又は突起等の係合突部38を形成し、前記差込み部37に係合突部38を嵌合して、蓋体部3を本体部2に着脱可能に取付けているが、このような差込み部37や係合突部38を設けずに、蓋体部3を本体部2に被せることもできる。また、本例においては、蓋体部3の側壁部19は、内側突壁部18の上面部21の外側部分に係合しているが、蓋体部3の側壁部19を、内側突(凸)壁部18の上面部21の外側部分以外の部分にも係合させてもよい。また蓋体部3の側壁部19は、内側凸壁部18の上面部21に係合させなくても良い。
【0053】
図20乃至図23に示す実施例において、図20は、図1及び図5と同様に、左側が本例のボックス外部の概略を示し、右側が、本例のボックス内部の概略を示す断面図となっている。本例のガラス基板搬送用ボックスにおいて、本体部の正面側壁外面部には、中央部上端部に庇状部16が形成されており、その下方は底部にまで窪んで形成されていて、図1乃至図19に示した実施例における本体側壁部における係合部の凹部は形成されておらず、その点で、図1乃至図19に示した実施例と相違する。本例においては、側壁部をこの様な形状及び構造に形成することにより、本体部の重量を軽減でき、外面に模様付けをすることができる。本例においては、図1乃至図19において、説明の便宜上省略された、従来装置に設けられている蓋体部及び本体部の中央部におけるガラス基板押え部材を示している。図21は、図20に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略の平面図である。図22は、図20に示す実施例のガラス基板搬送用ボックスの本体部について、その概略の構造を示す側面断面図である。図23は、図20乃至図22に示す実施例において、本体部に蓋体部が装着されたときの、本体部と蓋体部の係合部分の係合関係を示す図である。
【0054】
本例において、蓋体部3の上面部(天板部)7は窪んで形成されており、この窪んだ部分には、本体部2の底部12の嵌合凸面部12′が嵌合できる。天板部7の外周には畦状の突条7′が設けられており、天板部7の上に載置された本体部2が横にずれることがないようにさせることができる。
本例において、蓋体部3は、本印篭作りに形成されており、本体部には、蓋体部3の開口部に合わせて、本体部側壁部14の内側には、内側凸壁部18が形成される。
図20乃至図23において、蓋体部が本体部上に装着されたときに、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、本体部2の側壁部14の上部外面には、庇状部16が形成されており、前記庇状部16の上方には切欠き状部17が形成されており、庇状部の頂部上面部23の内側突壁部側18には、蓋体部係合用の溝部37が形成されている。蓋体部の側壁部は、本体部の内側突壁部8により形成される、本体部の合い口構造に倣って湾曲しており、前記蓋体部係合用の溝部37に係合する突起若しくは突条等の係合突部38が、蓋体部3の第一曲部41に形成される。
【0055】
本例において、蓋体部3との本体部2との係合部は、蓋体部3の中央部の蓋体部のリブ構造の窪んだ部分19″に形成されており、本体部2に蓋体部3を確りと装着させるために、蓋体部の係合部に対応して、本体部2の側壁部11の上部外面には庇状部16が形成されている。本例において、庇状部16には、鈎型の引掛け部材27が庇状部の角部を抱え込んで係合するように、庇状部16の下端部は、例えば約10°の角度で上方に傾斜して形成されている。
本例において、蓋体部3は、本体部2の開放部20を覆って、内側凸壁部18の上面部21の外側部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆うことが可能なように、本体部2の上部外形形状に倣って形成されている。また、蓋体部3の係合部の側壁部19は、本体部2の庇状部16に接する側壁部下部25には、庇状部16の下端部42から内側に突き出る突条部27が設けられており、該突条部27は、庇状部16の下端部42に係合して、本体部2から蓋体部3が容易に離れないように、蓋体部3を本体部2に確りと固定する。
【0056】
本例は以上のように構成されているので、蓋体部3を本体部2の開口部20に被せたとき、蓋体部の側壁部19の下部は、前記切欠き状部17の内側凸壁部18に係合し、切欠き状部17の溝部37には、蓋体部3の側壁部19の下部の第一曲部41に形成されている係合突部38が嵌合して、蓋体部3を本体部2に安定して被せることができる。また、本例においては、蓋体部3の側壁部19は、本体部2の開放部20を覆って、内側突壁部18のある切欠き状部17の上面部21の外側部分及び外側面部22並びに庇状部16の頂部上面部23及び外側面部24を覆い、さらにその係合突部38が本体部2の切欠き状部17の溝部37に嵌着し、さらに本例においては、蓋体部3の側壁部19の係合部において形成されている庇状部16の下端部42には内側に突き出る突条部27が係合して、蓋体部3を本体部2に確りと固定することができる。
本例においても、図1乃至図19に示す実施例と同様に、ガラス基板を搬送することができる。
【0057】
以上の例に示したガラス基板搬送用ボックスは、ボックスの本体部2をポリエチレンとポリスチレンの共重合体の単一発泡成形体で形成している。この本体部2を構成するポリエチレンとポリスチレンの共重合体の単一発泡成形体は、見かけ比重(JIS−K−6767)は、例えば、0.025g/cmでボックス自身の重量が軽く、また、25%圧縮強さ(JIS−K−6767)が、例えば、1.2kgf/cmであり、引張り強さ(JIS−K−6767)が、例えば、3.4kgf/cmであり、曲げ強さ(JIS−A−9511)が、例えば、3.0kgf/cmであり、落球衝撃値(50%破壊高さ)(JIS−K−7211)29cmであって、移動・積み重ね・搬送に際し取り扱い易い上、そのすぐれたクッション性のため、落下、振動などが加わったときであってもボックス内に収容されているガラス基板の損傷が有効に防止され、ボックス自身の損傷も有効に防止される。
【0058】
ポリエチレンとポリスチレンの共重合体の単一発泡成形体で本体部を形成する場合には、発泡倍率で10乃至15%であるのが好ましく、見かけ比重で0.02乃至0.05であるのが好ましい。ポリエチレンとポリスチレンの共重合体の単一発泡成形体は、強度が大きく、引き裂きや摩擦に対しても大きな抵抗性を有し、発塵もなく、水洗等の洗浄も可能である。
【0059】
本体部2を構成するポリエチレンとポリスチレンの共重合体の単一発泡成形体が、見かけ比重(JIS−K−6767)が、0.050g/cmである場合には、25%圧縮強さ(JIS−K−6767)は、例えば、2.7kgf/cmであり、引張り強さ(JIS−K−6767)が、例えば、7.5kgf/cmであり、曲げ強さ(JIS−A−9511)が、例えば、5.5kgf/cmであり、落球衝撃値(50%破壊高さ)(JIS−K−7211)64cmであり、機械的強度を一段と増加させることができる。
【0060】
ボックスの本体部を樹脂発泡体で構成したことは、ボックス1個当りの樹脂使用料が極めて少なくて済むので、樹脂消費量の点からも製造コストが小さくなる。加えて、樹脂発泡体の成形は、低圧発泡法により行なうことができるので、アルミニウム金型などの安価な金型を用いることができ、金型コストの点で有利である。
【0061】
【発明の効果】
本発明は、本体部は、発泡倍率3〜30倍の単一のポリオレフィン系発泡成形体であり、側壁部の内面から1mm以下の深さに至る部分が、該側壁部の中央部の密度よりも1.5倍以上大きい密度のスキン構造となっており、蓋体部は、透明樹脂成形体であり、静電防止加工されているので、従来の発泡体のガラス基板搬送用ボックスに比して、蓋体部が透明であるために、誤って蓋体部を押して、蓋体部が本体部から脱落することがなく、また内部のガラス基板の保持状態を外部から容易に把握することができる。また、このように、蓋体部を透明なプラスチック材料としたので、発泡体の蓋体部に比して強度的に強くなり、蓋体部の厚さを小さくして、本体部の蓋体部との係合部における肉厚を大きくでき、ガラス基板搬送用ボックスの蓋体部と本体部の係合部の強度の増加を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図2】図1に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的正面断面図である。
【図3】図1及び図2に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略の平面図である。
【図4】前記図1乃至図3に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図5】図1,図2及び図4に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図6】図5に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的正面断面図である。
【図7】前記図5及び6に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図8】図1、図2及び図4並び図5乃至図7に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図9】前記図8に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図10】図1、図2及び図4並び図5乃至図9に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図11】前記図10に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図12】図1、図2及び図4並び図5乃至図11に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図13】図12に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図14】図1、図2及び図4並び図5乃至図13に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図15】図14に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図16】図1、図2及び図4並び図5乃至図15に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図17】図16に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図18】図1、図2及び図4並び図5乃至図17に示す実施例とは異なる本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図19】図18に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【図20】図1乃至図19に示す実施例とは異なる、本発明の他の一実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略を一部破断して示す部分的側面断面図である。
【図21】図20に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの概略の平面図である。
【図22】図20及び図21に示す本発明の実施例のガラス基板搬送用ボックスの本体部について、その概略の一部断面を示す正面断面図である。
【図23】図20乃至図22に示す本発明のガラス基板搬送用ボックスの実施例における本体部と蓋体部の係合部の部分的拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板搬送用ボックス
2 本体部
3 蓋体部
4 ガラス基板保持部
5 溝部
6 ガラス基板
7 天板部
8 上部ガラス基板押さえ部材
8′ 下部ガラス基板押さえ部材
9 押さえ部材8の装着用溝部
10 押さえ部材8の装着用溝部9を形成する溝板部
11 凹部
12 本体部2の底部
12′ 本体部2の底部12の下面に突き出て形成される嵌合凸面部
13 ガラス基板支持用の突条部
14 本体部2の側壁部
14′ 本体部2の窪んでいない部分の側壁部
14″ 本体部2の窪んでいる部分の側壁部
15 側壁部14の上部外面の凹部
16 庇状部
17 庇状部16の上方の切欠き状部
18 内側凸壁部
19 蓋体部の側壁部
19′ 蓋体部の窪んでいない部分の側壁部
19″ 蓋体部の窪んでいる部分の側壁部
20 本体部2の開放部
21 内側凸壁部18の上面部
22 内側凸壁部18の外壁面部
23 庇状部16の上面部
24 庇状部16の外側面部
25 蓋体部3の側壁部下部
26 蓋体部3の側壁部下端部
27 蓋体部3の側壁部下端部で内側に突き出る突条部
28 本体部2の凹部15の上面部
29 テープ掛け用の溝部
30 締結具
31 締結具30の上部部片
32 側壁部下部25の上部水平面
33 締結具30の下部部片
34 保護部材
35 保護部材34の背面側の突部
36 凹部15に形成されている溝部
37 庇状部16の頂部上面部23に形成されている溝部
38 側壁部下部25の内側に突き出る突部
39 保護部材34の上部部片
40 保護部材34の下部部片
41 蓋体部3の第一の曲部

Claims (2)

  1. 相対する少なくとも一組の側壁部(14)の夫々の内面に、ガラス基板支持用の溝部(5)が形成され、側壁部(14)の上部が開放されている、発泡倍率3〜30倍の単一のポリオレフィン系発泡成形体であり、壁内面から1mm以下の深さに至る部分が、壁中央部の密度よりも1.5倍以上大きい密度のスキン構造となっており、前記本体部(2)の側壁部(14)の上端部には、外側に切欠き状部(17)が形成されて、内側に切欠き残部の内側突壁部(18)が形成されている本体部(2)と、前記本体部(2)の側壁部上部の開放部(20)を覆う静電防止性能を有する透明樹脂成形体であり、その側壁部下部の内面を、前記本体部の側壁部上端部の内側突壁部(18)の外壁面部(22)及び上面部(21)並びに側壁部(14)の外側面部の庇状部(16)の上面部(23)及び外側面部(24)に接する蓋体部(3)とを備えるガラス基板搬送用ボックスにおいて、前記本体部(2)は、その相対する少なくとも一組の側壁部(14)の上部外面部には、夫々、相対して横方向に形成された溝状凹部(15)が形成され、前記溝状凹部(15)の上部は、横方向に延びる庇状部(16)となっており、前記庇状部(16)の上面(23)には溝部(37)が形成されており、前記溝状凹部(15)の蓋体部の係合部に係合する箇所には、蓋体部(3)の係合部に係合可能に断面コの字形の保護部材(34)が装着されており、前記蓋体部(3)の側壁部(19)には、第一の曲部(41)に係合突部(38)が設けられ、下端部に内側に突き出る突条部が形成されており、蓋体部(3)は、前記本体部(2)の前記庇状部(16)の上面(23)の溝部(37)に、蓋体部(3)の側壁部(19)の第一の曲部(41)の突部(38)が嵌合され、且つ前記本体部の前記溝状凹部(15)の装着されている保護部材(34)の上部部片(39)に、蓋体部(3)の側壁部下部(25)に内側に突き出る突条部(27)が係合されて、本体部に配置されることを特徴とするガラス基板搬送用ボックス。
  2. 本体部が、有底の箱の上に、継ぎ手部を介して、無底の箱枠が複数段に取り外し可能に積み重ねて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板搬送用ボックス。
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