JP4628220B2 - 板状体の搬送容器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばガラス基板のような板状体を衝撃やほこり、静電気等から保持しつつ輸送するための板状体の搬送容器に関する。
例えば、ガラス基板(素板ガラス、またはこの素板ガラスの表面に電極、回路素子、フィルタ層等を積層するなどして形成された、液晶表示用、プラズマ表示用、蛍光表示用、サーマルヘッド用、カラーフィルタ用などの各種用途用のガラス基板)、ハイブリッドIC用セラミックス基板、半導体ウエハ、あるいは各種ボード用基板のような板状体を、衝撃やほこりや静電気などから保護しつつ輸送するために、合成樹脂発泡体で作られ搬送容器が用いられるようになっている。
特許文献1には、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂のビーズ発泡体により発泡成形した成形品であって、容器本体と蓋体と溝付き補助板とからなる板状体の搬送容器が記載されている。この搬送容器では、容器本体内の対向する側壁に沿って一対の溝付き補助板を挿入し、対向する溝内に板状体の左右の端部を差し込んで収容するようにしている。容器本体の底面と蓋体の天板面には収容した板状体の下縁と上縁を支持する支承体が設けられ、容器本体内に板状体を収容した後、板状体の容器本体から飛び出ている部分を内部に収容するようにして蓋体を上から被せることにより、板状体は安定した姿勢で容器内に収容される。
近年、ガラス基板の大型化と薄肉化が進んできており、そのような板状体(ガラス基板)を容器本体に多数枚収容した状態のものに、天板裏面に板状体の上縁を支持する凹溝(支承体)等を多数形成した蓋体を被せようとすると、板状体の上縁と蓋板天板面に形成した凹溝とをぴったりと合わせることが困難となり、凹溝の破壊等が生じる恐れがある。
そのような不都合に対処できるようにした板状体の搬送容器が特許文献2に記載されている。この搬送容器は、ポリオレフィン系発泡体で作られており、対向する内周壁部に板状体を保持するための凹溝を有する容器本体と、容器本体に収容した板状体の容器本体から飛び出ている部分の対向する2つのコーナー部に取り付ける緩衝パッドと、緩衝パッドを取り付けた状態の板状体の容器本体から飛び出ている部分を内部に収容するようにして容器本体に取り付ける蓋体であって側壁と天板とからなる蓋体、とを備えている。
前記緩衝パッドは、水平部と水平部の外側端部から垂下する垂直部とを有し、水平部と垂直部の内側面には板状体を保持するための凹溝が形成されている。その緩衝パッドを、その内面側に形成した凹溝を容器本体に収容した板状体の側縁および上縁に合わせて板状体のコーナー部に取り付け、その上から蓋体を被せて緩衝パッドの位置決めをすることにより、大型で薄手のガラス基板であっても、搬送中に互いに干渉することのない姿勢で、容器内に安定して収容できることが期待できる。
特開2003−300583号公報 特開2004−51131号公報
特許文献2に記載の形態の板状体の搬送容器は、容器本体内に収容した板状体の対向する2つのコーナー部に前記緩衝パッドを取り付けた状態で、その上から蓋体を被せることとなるが、容器本体が大型化してくると、蓋体を緩衝パッドの側面(垂直部)に沿って円滑に落とし込んでいくことが容易でなく、蓋閉め作業が困難となる。
その理由は、通常、二人の人間が蓋体の両側を持って、蓋体を容器本体に被せる作業を行うこととなるが、蓋体を容器本体と平行に常時維持した状態で、蓋体の落とし込みを行うことはきわめて困難であり、最初からあるいは落とし込みの途中で反復して蓋体がわずかに傾斜した姿勢となることが多く、そのときに蓋体の下端縁偶部が緩衝パッドの垂直部の外側面に食い込む状態となりやすいからである。
そのような食い込みが生じると、発泡樹脂の粉砕片が発生し、それが容器内部に侵入して、ガラス基板のような板状体の表面に付着することが起こりやすく、避けなければならない。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、合成樹脂発泡体で作られており、容器本体と、容器本体に収容した板状体の対向する2つのコーナー部に取り付ける緩衝パッドと、緩衝パッドを取り付けた状態の板状体に上から被せるようにして用いられる蓋体とからなる板状体の搬送容器において、蓋体を被せる作業を容易に行いうるようにして梱包作業の容易化を図ると共に、蓋をするときに発泡樹脂の粉砕片が発生するのを極力防止できるようにした板状体の搬送容器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明による板状体の搬送容器は、合成樹脂発泡体で作られており、対向する内周壁部に板状体を保持するための凹溝を有する容器本体と、容器本体に収容した板状体の容器本体から飛び出ている部分の対向する2つのコーナー部に取り付ける緩衝パッドと、緩衝パッドを取り付けた状態の板状体の容器本体から飛び出ている部分を内部に収容するようにして容器本体に取り付ける蓋体であって側壁と天板とからなる蓋体、とを備えた板状体の搬送容器であって、前記緩衝パッドは、水平部と水平部の外側端部から垂下する垂直部とを有し、水平部と垂直部の内側面には板状体を保持するための凹溝が形成されており、垂直部の外側面は平坦面幅にわたる厚さ方向の切り欠き部が形成されている緩衝パッドであることを特徴とする。蓋体と緩衝パッドの大きさにもよるが、通常の場合、前記切り欠き部の深さは垂直部の厚さの50%以内の範囲であれば十分に後記する所期の目的を達成することができる。
本発明による搬送容器において、収容した板状体の対向するコーナー部に取り付けた2つの緩衝パッドのそれぞれの垂直部の外側平坦面と、該外側平坦面に対向する蓋体側壁の内側面とが、共に垂直方向に平行に位置している場合(すなわち、容器本体に対して蓋体が傾斜した状態にない場合)には、所定の拘束力(摩擦力)の下で円滑に蓋体を落とし込むことができる。
しかし、特に大型容器の場合、蓋閉め開始時に、容器本体に対して蓋体を平行な姿勢とすることは容易でなく、また、開始時は平行であっても、蓋を押し下げるときの力が不均衡となり、かつ、蓋閉め当初は、緩衝パッド垂直部の外側平坦面と蓋体側壁内面との接触面積が少なく、緩衝パッド垂直部の外側平坦面が蓋体の安定した案内面とはならないことから、蓋体は途中でわずかに傾斜した姿勢となることが多い。
蓋体がわずかにでも傾くと、蓋体側壁の内面側の下縁端偶部の一方が緩衝パッド垂直部の外側平坦面に食い込むようになり、拘束力が大きくなって、蓋体の円滑な押し下げができなくなる。傾斜姿勢を水平姿勢に戻そうとして、反対側の側壁を強く押し下げると、その側の蓋体側壁の内面側の下縁端偶部が、緩衝パッド垂直部の外側平坦面に食い込むようになりやすく、増大した拘束力は解消しない。通常、そのような行為を繰り返しながら、蓋体は次第に下降していくが、本発明による緩衝パッドには、外側平坦面に厚さ方向の切り欠き部が形成してあり、その領域に蓋体の内側下端縁の偶部が達すると、切り欠き内に該偶部が入り込み、その部分の緩衝パッド垂直部との食い込みは解消する。それにより、その部分は増大した拘束力から解放され、結果として、蓋体の自由移動度が大きくなる。
その状態では、蓋体は容器本体と平行な姿勢をとりやすくなり、蓋体を押し下げることにより平行姿勢を維持したままで下降する。下降につれて、緩衝パッド垂直部の前記切り欠き部よりも上方の外側平坦面と蓋体側壁内面との接触面積が次第に大きくなり、前記外側平坦面が蓋体の安定した案内面となることから、上から押し付けることにより、蓋体は平行な姿勢を維持したままで所定の位置(蓋締終了位置)まで下方に移動し、蓋閉め作業は終了する。
蓋閉めが終了した時点で、容器本体に収容した板状体は、緩衝パッドの存在と、該緩衝パッドの外側面が蓋体の天板下面と側壁内側面とにより安定的に押さえ付けられることにより、安定した姿勢で確実に容器内に保持される。
本発明による搬送容器において、好ましくは、緩衝パッドの垂直部に形成した前記切り欠き部の下端縁は外側面側に斜め下方に傾斜する傾斜面とされる。本発明による搬送容器において、通常の場合、蓋体の下端縁が緩衝パッドの垂直部に形成した前記切り欠き部の途中に達した時点で、蓋体は容器本体と平行な姿勢となり、蓋体の対向する内側下端縁の偶部は、共に前記切り欠き部の壁面から離れた状態となって、そのまま蓋閉め位置まで送られる。しかし、場合によっては、蓋体のいずれか一方の内側下端縁の偶部が、切り欠き部の壁面に接した姿勢のままで、記切り欠き部の下端縁まで下降することが起こり得る。そのようなときに、切り欠き部の壁面に接した姿勢で下降してくる前記偶部は、前記傾斜した面に沿って緩衝パッドの垂直部外側面側に円滑に送り出されるようになり、蓋体は再び容器本体と平行な姿勢に戻される。
本発明による搬送容器において、好ましくは、前記緩衝パッドの水平部の垂直部とは反対側の端部は、その内側面の端縁が外側面の端縁よりも垂直部側に位置する状態の傾斜面とされる。この形態とすることにより、容器本体に収容した板状体の容器本体から飛び出ている部分のコーナー部に緩衝パッドを取り付ける作業を安定的かつ容易化することができる。どの程度の傾斜角とするかは、緩衝パッドを構成する垂直部の長さと水平部の長さの比によって最適な角度が設定される。すなわち、垂直部内面に形成した凹溝の下端部近傍を、容器本体から飛び出ている板状体の側縁部を嵌め込んだ姿勢で、当該側縁部の上方位置に、水平部の先端が面接触できるような傾斜面とすることが望ましい。
この形態の緩衝パッドでは、垂直部の下端部近傍と水平部の先端面との双方を、容器本体から飛び出ている板状体の側縁部に安定的に嵌め込んだ姿勢とすることができる。その姿勢で緩衝パッドを上昇させ、水平部の先端面が板状体の側縁部から抜け出た時点で、緩衝パッドを内側に押し込むと、垂直部内面に形成したすべての凹溝は板状体の側縁部に容易かつ確実に嵌り込んだ姿勢となる。その後、緩衝パッド全体を引き下げることにより、水平部内面に形成した凹溝内にも板状体の上縁が確実に入り込んだ状態となる。それにより、板状体上方の2つのコーナー部近傍は、確実に緩衝パッドにより押さえ込まれた姿勢となる。
本発明による搬送容器は、全体が合成樹脂発泡体で作られる。好ましくは、熱可塑性樹脂の発泡性粒子を型内成形することによって成形する。好ましくは、発泡性スチレン改質ポリオレフィン系樹脂粒子を用いることができる。スチレン改質ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られたものであり、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂の中でも、スチレン改質ポリエチレン樹脂が好ましく、例えば、スチレン成分の割合は40〜90重量%、好ましくは50〜85%、更に好ましくは55〜75重量%であり、発泡体の倍率は3〜30倍が好ましい。
発泡性スチレン改質ポリオレフィン系樹脂粒子による成形品は、同じ発泡倍率の発泡ポリプロピレン系樹脂成形品に比べて強度があり、また深さが500mmを超える容器本体等を成形しても収縮率が小さく寸法精度もよい。従って、寸法状のバラツキが少ない。さらに、発泡性ポリスチレン系樹脂成形品に比べて、摩擦等による粉砕片が出難い長所がある。
本発明によれば、背丈の高い板状体(例えば200cm程度のガラス基板)を収容して搬送する合成樹脂発泡体製の搬送容器において、緩衝パッドを採用することにより多数枚の板状体を安定して容器内に収容することが可能となり、かつ、板状体のコーナー部に緩衝パッドを取り付けた状態で、発泡樹脂の粉砕片を生じることなく、容易にかつ安定して蓋閉めを行うことも可能となる。また、搬送中に梱包した板状体が不測に移動することもない。
以下、本発明による板状体の搬送容器の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明による板状体の搬送容器における容器本体と蓋体とを示す斜視図であり、図2は本発明による板状体の搬送容器内に板状体を緩衝パッドと共に収容した状態を示す断面図である。図3は衝撃パッドを背面側から見た斜視図、図4は図3の衝撃パッドを正面側から見た斜視図、図5は図4のV−V線に沿う断面図である。また、図6は板状体に衝撃パッドを取り付ける手順を説明するための図である。
本発明による板状体の搬送容器Aは、容器本体10と、蓋体20と、緩衝パッド30とを備える。それらは、いずれも合成樹脂発泡体製であり、好ましくは、発泡性スチレン改質ポリオレフィン系樹脂粒子による型内発泡成形品である。
容器本体10は、この例において、100cm程度の高さであり、対向する2つの側壁11,11の内周壁部には、縦方向の多数の凹溝12,12が15mm程度の間隔をおいて形成されている。また、底板13の内底面には、凹溝12と同じ間隔で多数の凹溝14を形成した支持プレート15が必要個数(図のものでは3個)着脱自在に取り付けてある。容器本体10の対向する2つの側壁11,11の上端縁近傍には水平方向に広がるフランジ16が形成され、かつ上端の4周には内嵌合壁17が形成されている。凹溝12、14の断面寸法と形状は、収容しようとする板状体(例えばガラス基板)Pの厚さに応じて適宜設定されるが、安定した収容状態が得られるように、テーパ付きの凹溝であることが望ましく、その際に、凹溝の奥部の幅は収容しようとする板状体Pの厚さよりもわずかに狭くなっていることが望ましい。
蓋体20は、天板21と側壁22とを有し、その高さは80〜90cmである。蓋体20の内側寸法は、容器本体10の前記内嵌合壁17の外側壁面に密接して外嵌合する寸法とされており、蓋をしたときに、容器本体10の凹溝12,12を形成した2つの側壁11,11の上方に位置することとなる壁部22a,22aの下端には水平方向のフランジ23,23が形成されている。また、蓋体20の天板21の内側天面には、容器本体10の底板13の内底面に取り付けた支持プレート15とほぼ同様な支持プレート25がその凹溝24と支持プレート15の凹溝14とが対向した位置となるようにして取り付けてある。
なお、前記した支持プレート15と25は、容器本体10あるいは蓋体20の型内発泡成形時に一体成形することも可能である。
上記の構成であり、容器本体10の対向する側壁11,11に形成した凹溝12,12に両側縁部を挿入する(差し込む)ようにして多数枚の板状体Pを容器本体10内に収容し、その上から蓋体20を落とし込むと、双方の水平フランジ16と23とが衝接した姿勢で蓋閉めがなされる。そのときに、蓋体20の側壁22aと容器本体10に収容した板状体Pの縦方向の側縁部との間には、図2に示すように、容器本体10に形成した前記内嵌合壁17の厚さに相当する隙間S1が残される。
その隙間S1を部分的に埋め、かつ収容した板状体Pの姿勢を安定させるために、図3〜図5に示す緩衝パッド30が用いられる。緩衝パッド30は、水平部31と該水平部31の外側端部から垂下する垂直部32とを有し、その横幅Wは、蓋体20の前記した壁部22aの内面側の横幅とほぼ同じである。水平部31と垂直部32の内側面には板状体Pを保持するための多数の凹溝33(33a,33b)が形成されており、一方、双方の外側面34と35は共に平坦面とされている。隣接する凹溝33間の間隔は、容器本体10に形成した凹溝12間の間隔と同じであり、また、凹溝33の断面形状も容器本体10に形成した凹溝12の断面形状と同じである。
そして、図5に示すように、緩衝パッド30の垂直部32に形成される凹溝33aの底部36から垂直部32の外側面35までの厚さD1は、前記した隙間S1と同じがわずかに大きくされている。また、緩衝パッド30の水平部31に形成される凹溝33bの底部37から水平部31の外側面34までの厚さD2は、図に2示すように蓋閉めをしたときに、収容した板状体Pの上端部と蓋天板21の天面との間に形成される隙間S2と同じかわずかに大きくされている。
図3に示すように、緩衝パッド30の垂直部32の平坦な外側面35には、そのほぼ中間領域に垂直部32の全幅方向にわたるようにして厚さ方向の深さD3が垂直部の厚さの50%程度以内(この例においては、5〜10mm程度)である切り欠き部38が形成されており、その下端縁は外側面35側に斜め下方に傾斜する傾斜面39とされている。なお、図示しないが、通常の場合、この傾斜面39は省略することができる。また、場合によっては、切り欠き部38の下端部は緩衝パッド30の垂直部32の下端側に開放していてもよい。
上記の搬送容器Aに板状体Pを収容して梱包体とする手順を説明する。容器本体10の対向する側壁11,11の内周壁部に形成した凹溝12,12内に左右の側縁部を差し込むようにして、所要枚数の板状体Pを上方から落とし込む。板状体Pは、その下端縁が容器本体10の底板13に設けた支持プレート15に凹溝14に受け止められた姿勢で停止する。停止した姿勢で、板状体Pのほぼ上半分は容器本体10から飛び出た状態となる。
上方に飛び出ている板状体Pの2つのコーナー部に上記した緩衝パッド30を取り付ける。取り付けに際しては、図6aに示すように、最初に、緩衝パッド30の垂直部32に形成した凹溝33aの下端部を上方に飛び出ている板状体Pの側縁部P1の下方領域に差し込む。その状態で水平部31の先端を板状体Pの側縁部P1に当接させると(図6b)、水平部31に形成した凹溝33bの先端の一部に、板状体Pの側縁部P1が入り込んだ状態となる。その状態で、緩衝パッド30を上方に移動させると、水平部31に形成した凹溝33bが板状体Pの上縁部P2をわずかに飛び越えた状態となるので、そのときに緩衝パッド30を板状体Pの側縁部P1側に押し付けることにより、図6cに示すように、緩衝パッド30の垂直部32に形成した凹溝33aのほぼ全領域に、板状体Pの側縁部P1が入り込んだ(嵌入した)状態となる。その後、緩衝パッド30を下方に引き下げることにより、図6dに示すように、緩衝パッド30の水平部31に形成した凹溝33bの全領域にも、板状体Pの上縁部P2が入り込んだ(嵌入した)状態となる。この作業を2つのコーナー部に対して行うことにより、板状体Pに対する緩衝パッド30の取り付けは終了する。
次ぎに、その上から、蓋体20を落とし込む。その状態を図7,図8を参照して説明する。図7は蓋をするときの最初の状態を示しており、ほとんどの場合、蓋体20は容器本体10と平行な姿勢で、取り付けた緩衝パッド30の上から落とし込まれる。図7での実線はその状態であり、当初は、緩衝パッド30の垂直部32の外側面35における前記切り欠き部38よりも上方の領域35aの平坦面と、蓋体20の側壁22aの内側面24とは、共に垂直方向に平行に位置しており、所定の摩擦力の下で円滑に蓋体20を落とし込むことができる。
しかし、蓋体20が少し下降すると、蓋体20を押し下げるときの力が左右で不均衡となり、図7に仮想線で示すように、蓋体20は途中でわずかに傾斜した姿勢となって、蓋体20の側壁22aの内面24側の下縁端偶部26が、緩衝パッド30の垂直部32の外側面35における前記領域35a内に食い込むようになり、拘束力が大きくなって、蓋体20の円滑な押し下げができなくなる。
しかし、本発明による緩衝パッド30は、前記領域35aの下方域に「切り欠き部38」を有しており、その部分に蓋体20の前記偶部26が到達すると、切り欠き38内に該偶部26が入り込み、その部分の緩衝パッド垂直部32との食い込みは解消する。その結果、蓋体20は移動の自由度が大きくなり、図8に示すように、蓋体20は容器本体10と平行な姿勢に復帰する。そして、その時点では、緩衝パッド垂直部32の切り欠き部38よりも上方の外側平坦面領域35aと、蓋体20の側壁22a内面との接触面積が大きくなっており、外側平坦面領域35aが蓋体20の安定した案内面となることから、蓋体20は平行な姿勢を維持したままで所定の位置(蓋締終了位置)まで下方に移動して、図2に示すような梱包体が完成する。
何かの都合で、蓋体20の前記偶部26が、切り欠き部38の壁面に接した姿勢のままで、切り欠き部38の下端縁まで下降することが起こっても、偶部26は、切り欠き部38の下端部に形成した傾斜面39に沿って緩衝パッド30の垂直部外側面35側に円滑に送り出されるので、蓋体30は容器本体10と平行な姿勢に戻される。
蓋閉め後の梱包体では、板状体Pの上方の2つコーナー部は緩衝パッド30によりしっかりと押さえ込まれており、かつ緩衝パッド30の水平部31の外側面34と垂直部32の外側面35は、蓋体20の天面と側壁22aの内面側によって不動の状態で抑えられているので、搬送中に梱包した板状体Pが不測に移動することもない。
上記の説明では、緩衝パッド30の水平部の先端が垂直面となっているものを説明したが、図9に示すように、緩衝パッド30の水平部31の垂直部32とは反対側の端部31aを、その内側面の端縁31bが外側面の端縁31cよりも垂直部32側に位置する状態の傾斜面とするようにしてもよい。この場合には、前記図6bに基づき説明したように、緩衝パッド30の垂直部32に形成した凹溝33aの下端部を板状体Pの側縁部P1の下方領域に差し込み、その状態で水平部31の先端を板状体Pの側縁部P1に当接させた姿勢としたときに、水平部31の傾斜面となっている先端31aの全面を板状体Pの側縁部P1に当接させることができ、より安定した姿勢で、緩衝パッド30を上方に移動させることが可能となる。
本発明による板状体の搬送容器における容器本体と蓋体とを示す斜視図。 本発明による板状体の搬送容器内に板状体を緩衝パッドと共に収容した状態を示す断面図。 衝撃パッドを背面側から見た斜視図。 図3の衝撃パッドを正面側から見て示す斜視図。 図4のV−V線に沿う断面図。 板状体に衝撃パッドを取り付ける手順を説明するための図。 本発明による板状体の搬送容器で、蓋体を落とし込むときの状態を説明するための部分的な概念図。 本発明による板状体の搬送容器で、蓋体を落とし込むときの第2状態を説明するための部分的な概念図。 衝撃パッドの他の形態を説明する図。
符号の説明
A…本発明による板状体の搬送容器、P…板状体(ガラス基板)、P1…板状体の側縁部、P2…板状体の上縁部、S1…隙間、10…容器本体、11…容器本体の側壁、12、14…容器本体に形成した凹溝、13…底板、15…支持プレート、16…容器本体のフランジ、17…内嵌合壁、20…蓋体、21…天板、22…蓋体の側壁、22a…蓋体の壁部、23…蓋体のフランジ、26…蓋体側壁内面側の下縁端偶部、30…緩衝パッド、31…水平部、32…垂直部、33(33a,33b)…緩衝パッドに形成した凹溝、34…水平部の外側面、35…垂直部の外側面、35a…緩衝パッド垂直部の外側面における切り欠き部よりも上方の領域、36、37…凹溝の底部、38…切り欠き部、39…切り欠き部の傾斜面

Claims (5)

  1. 合成樹脂発泡体で作られており、対向する内周壁部に板状体を保持するための凹溝を有する容器本体と、容器本体に収容した板状体の容器本体から飛び出ている部分の対向する2つのコーナー部に取り付ける緩衝パッドと、緩衝パッドを取り付けた状態の板状体の容器本体から飛び出ている部分を内部に収容するようにして容器本体に取り付ける蓋体であって側壁と天板とからなる蓋体、とを備えた板状体の搬送容器であって、
    前記緩衝パッドは、水平部と水平部の外側端部から垂下する垂直部とを有し、水平部と垂直部の内側面には板状体を保持するための凹溝が形成されており、垂直部の外側面は平坦面幅にわたる厚さ方向の切り欠き部が形成されている緩衝パッドであることを特徴とする板状体の搬送容器。
  2. 前記緩衝パッドの垂直部の外側面には、前記切り欠き部よりも上方の平坦面と、前記切り欠き部よりも下方の平坦面とが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の板状体の搬送容器。
  3. 前記切り欠き部の下端縁は外側面側に斜め下方に傾斜する傾斜面とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の板状体の搬送容器。
  4. 前記緩衝パッドの水平部の垂直部とは反対側の端部は、その内側面の端縁が外側面の端縁よりも垂直部側に位置する状態の傾斜面とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の板状体の搬送容器。
  5. 前記切り欠き部の深さは厚さの50%以内の範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の板状体の搬送容器。
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