JP3544536B2 - 網点印刷物及びその印刷方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣、パスポート、有価証券、カード、貴重印刷物を含む偽造防止及び改ざん防止機能が必要とされる印刷物に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー複写機の高画質化、カラー製版技術のコンピュータ化に伴い、紙幣や有価証券類の偽造手段が多様化する傾向にある。特に、印刷産業分野で使用される画像入出力機器の解像度が著しく向上し、有価証券類に使用されている細線や微小文字の抽出が容易になってきた。このことは、単に4色の網点構成からなる一般商業印刷法による偽造だけではなく、現在の有価証券の多くに採用されている地紋、彩紋、レリーフ模様等白黒2値で構成されたものが、スキャナ等の入出力機器により、高精度に抽出でき、特色版を多用したより本格的な偽造券が増えてきた。
【0003】
そこで、本出願人が先に出願した特開2001-205917号公報では、連続階調画像に偽造防止策を付与することを目的に、2種類の網点画像を同一平面上に均等配置することによって、可視、不可視画像を生成する画像マスク処理法を開示している。この方法によれば、いずれの種類の機能性インキを用いるにしても、潜像を印刷するために使用した機能性インキの光学的特性に応じた所定の視認条件のもとで潜像を視認することができた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした偽造防止策は、高額な機能性材料が必要なため、生産コスト面において、経済性に見合う製品にしか付与することができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、2種類の網点画像を同一平面上に均等配置する場合において、一般の商業印刷で使用されているシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の基本4色インキを用いて、可視、不可視画像を生成し、現在の写真製版装置では複製が不可能であり、特殊鑑定装置等を用いないかぎり画像を認識することができない不可視画像を安価に印刷する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一般の商業印刷で使用されているシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の基本4色インキのうちのブラック(Bk)は、カーボンブラックを主体とした黒色顔料で、紫外線領域から赤外線領域まで全域にわたり吸収を示す。一般市場において、たとえば大日精化工業株式会社製のクロモファインブラックインキなどは、赤外線を吸収しないという特異な性質を活かしたセキュリティ記録材料も存在するが、前記基本4色のうちのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を重ね合わせたものが、赤外線を吸収しないことを利用すれば、赤外線カメラ等の特殊な鑑定装置を用いて観察した場合において、カーボンブラック含有のブラック(Bk)インキで印刷された画像のみ視認することができる。
【0007】
このような現象を利用し、本発明の網点印刷物は、1つの第1の領域と、前記第1の領域に隣接する1つの第2の領域とが複数組配置され、前記第1の領域は、前記第2の領域より面積が大きく、前記第2の領域は、赤外線吸収性色素を含むブラックインキを用いて構成された第2aの領域と、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された黒色系である第2bの領域とを有し、各々の前記第2の領域における前記第2aの領域と前記第2bの領域との比率に応じて、複数の前記第2の領域における前記第2aの領域により階調画像が構成されていることを特徴としている。
ここで、前記第2bの領域に用いられているインキは、赤外線吸収性色素を含まないシアン、マゼンタ、イエローの3原色インキを用いて構成された黒色系であってもよい。
【0008】
前記第2の領域において、前記第2aの領域の周囲が前記第2bの領域により囲まれていてもよい。
前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキが用いられていてもよい。
【0009】
各々の前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキが用いられて網点が配置され、複数の前記第1の領域により階調画像が構成されていることもできる。
各々の前記第2の領域の周囲が、複数の前記第1の領域により囲まれていてもよい。
赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された画像領域をさらに備えることもできる。
【0010】
本発明の網点印刷物の印刷方法は、1つの第1の領域と、前記第1の領域に隣接する1つの第2の領域とを複数組配置し、前記第1の領域の面積を、前記第2の領域より大きく設定し、前記第2の領域を、赤外線吸収性色素を含むブラックインキを用いて構成された第2aの領域と、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された黒色系である第2bの領域とで構成し、
各々の前記第2の領域における前記第2aの領域と前記第2bの領域との比率に応じて、複数の前記第2の領域における前記第2aの領域により階調画像を構成することを特徴としている。
前記第2bの領域には、赤外線吸収性色素を含まないシアン、マゼンタ、イエローの3原色インキを用いて構成された黒色系を使用することもできる。
【0011】
前記第2の領域において、前記第2aの領域の周囲を前記第2bの領域により囲むこともできる。
前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いてもよい。
【0012】
各々の前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて網点を配置し、複数の前記第1の領域により階調画像を構成することもできる。
各々の前記第2の領域の周囲を、複数の前記第1の領域により囲むこともできる。
赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成した画像領域をさらに備えてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
印刷産業分野では、印刷用紙に白黒2値に加え、中間調、すなわち、連続階調画像を表現するために必ず網点を必要とする。これは、人間が視覚によって濃淡を識別する際に、細かい点の集合体を一つの階調として認識する性質に依存している。前記連続階調画像をハーフトーン化する技術は大手製版メーカーに主導されてきたために、ユーザー自らが自由に網点を作成することは不可能であった。ところが、昨今の製版印刷業界においては、コンピュータページ記述言語の一つであるポストスクリプト(登録商標名)言語の開発とポストスクリプト言語をベースとした市販のアプリケーションソフトの普及により文字と画像を統合したカラー印刷物を比較的容易に作成することが可能となり、更に、ポストスクリプト言語が普及することにより、ユーザーは網点の作成に着手することができるようになってきた。
【0014】
しかし、ポストスクリプト網点生成法の中で、2種類の網点データを直接定義する技術だけでは、所望の目的を達成することは不可能である。
【0015】
そこで、本発明者は、前述した技術を応用して、2種類の網点画像を同一平面上に均等配置する画像処理法を、特開2001-205917号公報で提案している。
【0016】
すなわち、本発明の網点印刷物は、公知の有色インキで使用されるシアンC)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)インキで加刷される部分と一般的に使用されるブラック(Bk)インキで印刷される部分との赤外反射(透過)特性を利用して、不可視画像をブラック(Bk)インキで印刷することによって、赤外線カメラ等の特殊な鑑定装置等を用いないかぎり該画像を認識することができない印刷物を提供するものである。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明するが、本発明の実施の態様は下記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術事項の範囲内であれば発明の実施の形態に適宜、変更を加えることができる。
【0018】
(実施例1)実施例1として、m×mピクセルの第1のハーフトーン領域とn×nピクセルの第2のハーフトーン領域から構成された所定の領域において、通常光のもとでフルカラー画像に見えるが、前記視認条件と異なる所定の視認条件として、たとえば、赤外カメラで他方の連続階調画像を視認可能とするように印刷する例を説明する。
【0019】
図1では、m×mピクセルの第1のハーフトーン領域には,円形ドット1で配置された網点画像P1をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色で印刷し、n×nピクセルの第2のハーフトーン領域には、円形ドット3で配置された網点画像P2を赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキ1色で印刷し、網点画像P2の周囲の網点2には赤外線吸収性色素を含まないシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色ベタを配置した。
【0020】
前記各ハーフトーン領域における網点形状は、円形ドットに限定されるものではなく、ランダムドットや本出願人が先に出願した特開平11-268228号公報で提案している特殊網点生成法を用いて意匠性を加味した入力画像を網点(ハーフトーンスクリーン)からなる連続階調網点に変換した自由度のある特殊網点形状を用いても良い。
【0021】
図2は、ポストスクリプト網点生成法の中で、2種類の網点データを直接定義する技術により生成された網点画像P1の部分拡大図d1と、網点画像P2の部分拡大図d2及び本出願人が先に出願した特開2001-205917号公報で提案した2種類の網点画像を同一平面上に均等配置する画像処理法により生成された画像マスクの部分拡大図mを示したものであり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のフルカラー画像を再現する網点画像のうちのシアン(C)版の網点画像を説明したものである。
【0022】
図3は、網点画像P1の部分拡大図d1と画像マスクの部分拡大図mとの画像演算により可視網点画像d1´が生成され、網点画像P2の部分拡大図d2と画像マスクの部分拡大図mとの画像演算により不可視網点画像d2´が生成されることを説明したものである。不可視網点画像d2´は、さらに画像マスクの部分拡大図mとの画像演算により不可視網点画像d2´の周囲をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)インキ3色ベタの掛け合わせを施すための網点画像d3が生成される。
【0023】
本発明で使用することができるインキは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に限定されるものではなく、補色関係にある2色とこれらと等色関係にある赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキの3色の組み合わせでも、実現可能である。この場合においては、図1のm×mピクセルの第1のハーフトーン領域1は、赤外線吸収性色素を含まない補色関係にある2色のダブルトーンで配置し、n×nピクセルの第2のハーフトーン領域3では、補色関係にある2色と等色関係にあり、赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキ1色で印刷し、その周囲のハーフトーン領域2は、第1のハーフトーン領域1と同インキである赤外線吸収性色素を含まない補色関係にある2色ベタで配置する。
【0024】
以上のようにして本実施例により得られる印刷物は、可視の状態では山の風景画P1が認識され、川の風景画P2が隠蔽されていることを認識するのは困難な印刷物を得ることができ、図3のP3で示す部分拡大図の構成となる。この印刷物を赤外写真で観察すると潜像として川の風景画P2の階調画像を認識することができる。
【0025】
(実施例2)実施例2として、身分証明書を作製した。図4のa部は、本発明による網点構成を用いない一般的な網点画像をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)で網点配置し、図4のb部は、本発明による網点構成を用いて、ポストスクリプト網点発生法に準じた方法により、ハーフトーン処理したものである。m×mピクセルの第1のハーフトーン領域1には、可視画像を配置せず、n×nピクセルの第2のハーフトーン領域3には、赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキ1色で不可視画像を配置し、前記不可視画像の周囲2を赤外線吸収性色素を含まないシアン(C)、マゼンタ(M)、イエローY)の3色ベタで構成することによって、n×nピクセルの第2のハーフトーン領域を黒色系の等色ベタ配置とした。
【0026】
図5は、図4のb部上のn×nピクセルの第2のハーフトーン領域2及び3における各色版の網点配置状態を説明している。これらを重ね合わせた場合、黒系の均一な平網状態となり、肉眼では、不可視画像P5を認識することはできない。
【0027】
一般的に使用されるブラック(Bk)インキで印刷される部分d4とシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)インキで加刷される部分d5との赤外反射透過特性を利用して、不可視画像をブラック(Bk)インキで印刷することによって、赤外線カメラ等の特殊な鑑定装置等を用いないかぎり図4のb部上の不可視画像P5を認識することができない。
【0028】
(実施例3)実施例3として、実施例1の手法により身分証明書の作製をオンデマンド印刷に適用した例を説明する。
【0029】
「オンデマンド印刷」と呼ばれるものは多様な解釈があって、ショートランカラー印刷を指している場合や、製本まで一貫処理して冊子をジャストインタイムで提供をするもの、一部一部でも出力するサービスなどがあるが、こういった高機能プリンタ応用の中でオンデマンド印刷のユニークさを最も活かしたのがページバリアブル印刷である。個々に異なる内容(情報)すなわち「可変データ」を印刷することを意味し、個人や企業に特化した文字や画像情報等を「紙メディア」を介して迅速,的確に提供することである。
【0030】
本実施例による不可視画像を図6の各個人の顔画像cと同一平面上に均等配置し、オンデマンド印刷機によりP6-1からP6-4の4面版の可変印刷物を得た。各個人名も同時に可変印刷されているが、本実施例では、可視情報として付与されている。
【0031】
図6の印刷物を赤外線カメラで観察した場合、図7のcに示すように肉眼では認識されない不可視画像P6-1からP6-4が各々4面版で可変印刷される。
【0032】
(実施例4)実施例4として、実施例2の手法により身分証明書の作製をオンデマンド印刷に適用した。
【0033】
図8のd部は、本発明による網点構成を用いない一般的な網点画像をシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)インキで網点配置し、図8のe部は、本発明による網点構成を用いて、ポストスクリプト網点発生法に準じた方法により、ハーフトーン処理したものである。このe部は、黒系の均一な平網状態となり、肉眼では、不可視画像を認識することはできない。オンデマンド印刷機により不可視画像P7-1からP7-4が各々4面版で可変印刷される。各個人名も同時に可変印刷されているが、本実施例では、可視情報として付与されている。
【0034】
図8の印刷物を赤外線モニタで観察した場合、図9で示したような肉眼では認識されない不可視画像P7-1からP7-4が各々4面版で可変印刷される。本実施例2〜4では、個人の氏名や会社名等も赤外線モニタ上に映し出され、また図9のd部の顔画像のブラック(Bk)成分も映し出されているが、これらを可視、不可視にすることは、デザイン上自由に構成配置することができ、本実施例2〜4に限定されるものではない。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、一般の製版用機器では複製が困難な網点であって、機械読取することができる網点を用いて連続階調画像を印刷することで、印刷物の偽造、変造防止を図ることができる。また、本発明によれば、所定の領域に1つの連続階調画像を印刷することができるとともに、所定の領域に2つの連続階調画像を互いに重なり合うことなく、且つ、所定の領域に2つの連続階調画像を網点の融合を生じることなく同等に配置して、一般市場で広く用いられているシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)インキの4色印刷でセキュリティ印刷を安価に実現することができる。さらに、オンデマンド印刷機を用いた場合においては、貴重印刷物を含む偽造防止及び改ざん防止機能が必要とされる印刷物に、文字、記号、模様、濃淡画像等の個別情報を不可視画像として一枚毎に異なって印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】m×mピクセルの第1のハーフトーン領域とn×nピクセルの第2のハーフトーン領域を説明した図。
【図2】ポストスクリプト網点発生法に準じた方法により、ハーフトーン処理したことを示した図。
【図3】実施例1においてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)のフルカラー画像を再現する網点画像のうちの藍色版の網点画像を説明した図。
【図4】実施例2において身分証明書を適応した説明図。
【図5】n×nピクセルの第2のハーフトーン領域における各色版の網点配置状態を説明した図。
【図6】実施例3として、実施例1の手法により身分証明書をオンデマンド印刷に適応した場合において、可視画像の状態を示した図。
【図7】実施例3として、実施例1の手法により身分証明書をオンデマンド印刷に適応した場合において、不可視画像の状態を赤外線カメラで認識可能な状態を示した図。
【図8】実施例4として、実施例2の手法により身分証明書をオンデマンド印刷に適応した場合において、可視画像の状態を示した図。
【図9】実施例4として、実施例2の手法により身分証明書をオンデマンド印刷に適応した場合において、不可視画像の状態を赤外線カメラで認識可能な状態を示した図。
【符号の説明】
1 m×mピクセルの第1のハーフトーン領域で、少なくとも1色以上の赤外線吸収性色素を含まないインキで構成され、肉眼で認知可能な被埋込み画像を網点で配置するか、或いは、なにも画像を網点で配置しない部分。
2 n×nピクセルの第2のハーフトーン領域の中で、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3原色で作製された赤外線吸収性色素を含まない黒色系3色ベタで構成した部分。
3 n×nピクセルの第2のハーフトーン領域の中で、赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキで構成された文字や画像等の埋込み画像を網点で構成した部分。
a 本発明による網点構成を用いない一般的な網点画像で配置。
b 本発明による網点構成を用いて特殊な網点画像で配置。
c 本発明による網点構成を用いて請求項1の手法により、特殊な網点画像で配置された個人の顔画像及び氏名が、オンデマンド印刷機により可変印刷される部分。可視画像から不可視画像の顕像変化を説明。
d 本発明による網点構成を用いない一般的な網点画像で配置。顔画像部での顕像変化がないことを説明。
e 本発明による網点構成を用いて請求項2の手法により、特殊な網点画像で配置された個人の顔画像及び氏名が、オンデマンド印刷機により可変印刷される部分。可視画像から不可視画像の顕像変化を説明。
d1 ポストスクリプト網点発生法に準じた方法により、ハーフトーン処理した山の風景画像の網点部分拡大図。
d1´ d1と画像マスクmを用いて、生成された山の風景画像の網点部分拡大図。可視画像用網点として使用。
d2 ポストスクリプト網点発生法に準じた方法により、ハーフトーン処理した川の風景画像の網点部分拡大図。
d2´d2と画像マスクmを用いて、生成された川の風景画像の網点部分拡大図。不可視画像用網点として使用。
d3 d2´と画像マスクmを用いて、生成された川の風景画像の周囲の網点
部分拡大図。不可視画像用網点を隠蔽する目的で使用。
d4 身分証明書の不可視画像の網点部分拡大図。赤外線吸収性色素を含むブラック(Bk)インキで印刷。
d5 身分証明書の不可視画像の網点周囲の部分拡大図。シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3原色で作製された赤外線吸収性色素を含まない黒色系3色ベタで印刷。
P1 可視画像として使用した山の風景画像
P2 不可視画像として使用した川の風景画像
P3 可視、不可視画像が同一平面上に均等配置された印刷物の拡大図。
P4 可視、不可視画像が同一平面上に均等配置された身分証明書。
P5 不可視画像として使用した身分証明書の顔画像。
P6-1〜P6-4 実施例1の手法によりオンデマンド印刷機で可変印刷された身分証明書。
P7-1〜P7-4 実施例2の手法によりオンデマンド印刷機で可変印刷された身分証明書。
Claims (12)
- 1つの第1の領域と、前記第1の領域に隣接する1つの第2の領域とが複数組配置され、各々の前記第2の領域の周囲が、複数の前記第1の領域により囲まれ、前記第1の領域は、前記第2の領域より面積が大きく、
前記第2の領域は、赤外線吸収性色素を含むブラックインキを用いて構成された第2aの領域と、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された黒色系である第2bの領域とを有し、
各々の前記第2の領域における前記第2aの領域と前記第2bの領域との比率に応じて、複数の前記第2の領域における前記第2aの領域により階調画像が構成されていることを特徴とする網点印刷物。 - 前記第2bの領域に用いられているインキは、赤外線吸収性色素を含まないシアン、マゼンタ、イエローの3原色インキを用いて構成された黒色系であることを特徴とする請求項1記載の網点印刷物。
- 前記第2の領域において、前記第2aの領域の周囲が前記第2bの領域により囲まれていることを特徴とする請求項1又は2記載の網点印刷物。
- 前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキが用いられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の網点印刷物。
- 各々の前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキが用いられて網点が配置され、複数の前記第1の領域により階調画像が構成されていることを特徴とする請求項4記載の網点印刷物。
- 赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された画像領域をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の網点印刷物。
- 1つの第1の領域と、前記第1の領域に隣接する1つの第2の領域とを複数組配置し、各々の前記第2の領域の周囲を、複数の前記第1の領域により囲み、前記第1の領域の面積を、前記第2の領域より大きく設定し、 前記第2の領域を、赤外線吸収性色素を含むブラックインキを用いて構成された第2aの領域と、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成された黒色系である第2bの領域とで構成し、
各々の前記第2の領域における前記第2aの領域と前記第2bの領域との比率に応じて、複数の前記第2の領域における前記第2aの領域により階調画像を構成することを特徴とする網点印刷物の印刷方法。 - 前記第2bの領域には、赤外線吸収性色素を含まないシアン、マゼンタ、イエローの3原色インキを用いて構成された黒色系であることを特徴とする請求項7記載の網点印刷物の印刷方法。
- 前記第2の領域において、前記第2aの領域の周囲を前記第2bの領域により囲むことを特徴とする請求項7又は8記載の網点印刷物の印刷方法。
- 前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の網点印刷物の印刷方法。
- 各々の前記第1の領域には、赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて網点を配置し、複数の前記第1の領域により階調画像を構成することを特徴とする請求項10記載の網点印刷物の印刷方法。
- 赤外線吸収性色素を含まないインキを用いて構成した画像領域をさらに備えることを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の網点印刷物の印刷方法。
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